マクドナルドが朝マックの値下げに踏み切りました。これは日本をデフレ認定しているためで、今後ますます日本人の低所得化・貧困化が進むことを予期させます。(『『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』連動メルマガ』児島康孝)
※本記事は有料メルマガ『『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』連動メルマガ』2018年2月28日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
マックがまた値下げ。デフレマインドではなく、実際にデフレだ
日本のインフレ率はわずか「0.37%」
日本のインフレ率は、2016年が−0.11%、2017年が+0.37%です(※IMF推計。参考に2017年は米国+2.11%、英国+2.63%、ドイツ+1.56%)。
これでは、いかにデフレ脱却と言っても、デフレ基調が続いているとしか言いようがありません。
日銀は、しばしば「金融緩和を粘り強く続けていく」「デフレマインド」という言葉を使います。こうした言葉を聞くと、戦前の金融政策と同じではないかと、これまでの歴史が脳裏に浮かびます。
庶民にカチンとくる「デフレマインド」
日銀は「デフレマインド」という言葉をよく使いますが、これは、今の日本の庶民にはカチンとくる言葉です。
「デフレマインド」というのは、「お金を持っているのに、マインドのために使っていない」という意味としか思えないからです。
つまり、日銀はこう思っているわけです。日本の庶民は、お金をたっぷり持っているのに、お金を使いたくない。まだまだ値下がりするという「デフレマインド」によって、持っているお金を十分に使っていない。それによって、デフレが継続している。こういう話としか思えません。
これは政府が実態を認識していないのであって、年収100万円台とか、200万円台もまったく珍しくない状態に日本が陥っていることが、よくわかっていないとしか思えません。
日本は、お金を持ってるのに、使わないという状態ではありません。貧困化や低所得化が先進国での限界まで進み、消費が増えるわけがないという状態にあるからです。
当メルマガでは前回、戦前の高橋是清もデフレがよくわかっていなかったのではないかと書きました。現代の日銀も似たようなスタンスと言えます。
これは、日銀職員の幹部クラスが、軽く年収1000万円を超える安定した高給取りのため、デフレを実感できないのではないかということが考えられます。