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PCR、プライマーとDNA複製について
PCRでは、5'プライマーと3'プライマーが必要だと思うのですが、これは、2本鎖DNAのそれぞれにくっつくだけ、と理解しています。 高温でのDNAの分離と、温度を下げてのアニーリングの後、ポリメラーゼが、複製の過程でプライマーから新しいDNAを作ってゆく、と思うのですが、ここまではいかがでしょうか。 問題はここからなのですが、プライマーはそれぞれ片方しかついていないのに、なぜ、両方とも同じ長さだけ作られることになるのでしょうか? 換言しますと、たとえば片方の5’プライマーから作られたDNAは、なぜ、3’プライマーと同じ塩基配列の部分まで作ったら、複製の過程が終了するのか、という点が疑問です。 ご存知の方、よろしくお願いいたします!!
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ずれてる…orz まあそこらへんは読み取ってください
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- Dr_Hyper
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no.3のお礼のところで書かれていることであっているように思います。 もちろん鋳型は残ります。また鋳型に対して一度伸長した片側に長いtemplateも必ず入っています。 ただprimerで挟まれた領域に比べる量が全然違うので電気泳動して確認したときには目的のモノしか見えないのが普通です。 実験をして片方のprimerの設計を間違ったりすると上からしたまでスメアといって長さの違ういろいろなバンドやバンドにならない滝のようなパターンになりますが、それはprimerで挟まれていないために起きるのが原因のひとつです。 「換言しますと、たとえば片方の5’プライマーから作られたDNAは、なぜ、3’プライマーと同じ塩基配列の部分まで作ったら、複製の過程が終了するのか、という点が疑問です。」 の答えは、 複製が(増幅)が都合良く終わるのではなく、そのふえたものを鋳型にして帰り向き(あなたの言う3'プライマー)で次の鋳型を作るので、今度それを5' primerの鋳型にした場合にはprimerの一までしたその鋳型はないからですね。 疑問ははれましたか?
お礼
どうも有り難うございます! 読ませて頂き、疑問点について、頭を整理できました。 スメアという言葉は、PCRでは聞いたことがありませんでした。 (塗抹標本作製の時のスメアなら聞いたことがありました。) 今後も勉強していきたいと思います!
- owata-www
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ちょっと説明不足でしたね 5'-GCATTAGCGT……GTAGTAACCG-3' 3'-CGTAATCGCA……CATCATTGGC-5' の塩基配列のうち 5'-TTAGCGT……GTAGT-3' 3'-AATCGCA……CATCA-5' の部分を増幅したいのだとしたら 5'-TTAGCGT-3'(本当はもっと長いプライマーを設計するが) 5'-ACTAC-3' の2つのプライマーを用意します。 すると一回目のアニーリングでは 5'-TTAGCGT-3' 3'-CGTAATCGCA……CATCATTGGC-5' と 5'-GCATTAGCGT……GTAGTAACCG-3' 3'-CATCA-5' とハイブリし、ここから5'-3'に伸張していきます。 そして 5'-TTAGCGT……GTAGTAACCG-3' 3'-CGTAATCGCA……CATCATTGGC-5' と 5'-GCATTAGCGT……GTAGTAACCG-3' 3'-CGTAATCGCA……CATCA-5' で伸長はとまります。 二回目のアニーリングでは、5'-TTAGCGT-3'は(片方省略) 3'-CGTAATCGCA……CATCATTGGC-5' と3'-CGTAATCGCA……CATCA-5' のどちらかにハイブリすることになります。 この操作を続けていけば、 5'-TTAGCGT……GTAGT-3' 3'-AATCGCA……CATCA-5' という配列が増幅されるわけです。 たぶんどっかの図を見たほうがわかりやすいですが
- owata-www
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まず、根本的に勘違いされているようです PCRに使うのは二本の5'プライマーです。3'プライマーは用いません。 >5’プライマーから作られたDNAは、なぜ、3’プライマーと同じ塩基配列の部分まで作ったら、複製の過程が終了するのか それはもうこれ以上一本鎖部分がないため複製できないためです。
お礼
大変分かりやすく教えて頂き、どうも有り難うございます!! 実際に図に書いてみて、増幅について確認いたしました。 結局、鋳型鎖(テンプレート?)は最後まで残るのではないか、と思いました。 また、目的とする塩基対の数(たとえば500など)が出現するのは、2回目のアニーリングと、ポリメラーゼによる伸長反応の後であって、1回目の反応では目的とするものが出現しない、と確認できたように思います。 もしDNAの2本鎖1セットだけを用いた場合には、これを何回繰り返しても(20回~30回が普通のようですが)、結局鋳型一つ残り、途中の反応のものがいくつかと、そのほか、ほぼすべてのものが、目的とする塩基対のものだと思いました。