当たらない来年(2025年)の相場予想
投資系インフルエンサーを見ている、猫も杓子も米国株ばかりなのでS&P500を買うべきという投資系YouTuberも多い
今年は8月にS&P500が下落、それと円高のWパンチで資産が一気に減るということがあった
そうなると投資系インフルエンサーに批判が集まり、やれ「お前がオススメした投資先(S&P500)に投資したら大損したぞどうしてくれるんだ」みたいなコメントが多数寄せられたらしい
個人的に大した下落じゃないと思うんだが新NISAデビュー組からしたらとんでもない下落でオススメした人に苦情を入れるレベルらしい
俺なんかは市場がレバかけて運用している人を定期的に殺しにくることを何度も目撃しているのでまたかという感じだが新NISAデビュー組からしたらひっくり返るような出来事なんだろう
リスク許容度が低い初心者は一括投資などやめたほうがいい、少し下がっただけで顔面ブルーレイになり夜も眠れなくなってしまうのがオチだ
実際に損してみないと自分のリスク許容度はわからないものだ
それはそうとして「◯◯を買うのがいい、儲かりそうだ」みたいなことをいうのはリスクが高いね、予想が外れることもあるよ許してちょ(名古屋弁)、は通じないらしい
そのうえで予想
・来年はJ-REITを買うのがいい、儲かりそうだ
→NAV倍率が0.8倍なのでそろそろ反発しそう
→反発しなくても年4%超えの分配金を貰いながら放置でトータルリターンで勝ちにいこう
→米国が来年こそは大幅利下げして日米金利差が縮小しそうだから
→米国が利下げどころか利上げしますと言い出したら円安、ドル円は米金利だけ見ていればいい、日本の影響は為替介入以外ほぼ無い
→俺は利下げすると思う
・米国株だとビックテックは弱そう、SPYDというS&P500の中から高配当な80銘柄を集めただけのETFは来年も強そう
→ビックテックは大きく上がったから、たっぷりのった含み益を実現益に変えたい順張り多数、その実現益に変えたい順張り勢に熱い視線を向けている空売り曲芸士も多数
→米国高配当株は今年上がっておらず割安
・日経平均は正直読めない
→米国株が下がって円高になるなら下落すると考えるべき
→日経平均ETFは利率のいい銀行預金だと思って長期に徹するべきか
→自社株買いが株価の番人となるか?
・新興国は強そう
→新興国は自国通貨の信用が無く、自国通貨で貿易ができない
→よって米国からドルを借りてきて貿易をする
→ドルの金利は高い、財政圧迫
→米国が利下げするなら景気回復
→利下げしなかったら来年も新興国は低迷する
→俺は利下げすると思う
どうやったら米国株大暴落を回避できるのか
どうやったら米国株大暴落を回避できるのか?
という話をする前に「そもそもなんで米国株が大暴落すると思うのか?」ということを書いてみる、それは割高だから
図をみてもらいたい、どれくらいPERが割高な水準でS&P500を買うかどうかで1年後のリターンはバラバラだがPER22倍を超えるくらい割高なところで買って10年保有すると配当を含むトータルリターンで10年後マイナスになっている
「PERが22倍を超えたところで買って10年保有した」というパターンは複数のケースがあるが10年後に配当を含むトータルリターンでプラスになったことなど1度もない、1度たりともだ
1年後ならいくらでもあるけどね
別に俺は暴落煽りをするつもりはない、来年暴落するとも言ってない
日経平均なんてバブルの強気相場でPER60倍まで突き進んだのだ、EPS(純利益)が現代の水準だったら日経平均15万円になる
その場合でも今年日経平均は最高値更新できたから、それくらいの長期でS&P500を持つならそれはそれでいいけどね
ここまで書いてきたがどうやったら米国株の大暴落を回避できるのか?
ということを真面目に考えたい
やはりFRBによって市場を支えることだろう、まず真っ先にやることは緊急利下げ
株価が本格的に下がりだしたら緊急会合を開くべきだ、次回FOMCの日付を待っていたら手遅れになるまで株価が下がりきってしまう恐れがある
下げるのは2021年と同水準の0-0.25%まで利下げをするべきだ
次に米国債の買い入れの再開、2021年には10年債で0.8%、2年債なら0.3%くらいだったはず、ここに並ぶくらいまで国債を買い入れて債券に旨味がなくなれば株に資金がいくはずだ
それでも駄目なら「FRBが直接米国株のETFを買う」という手がある、日銀の黒田総裁がやった異次元の金融緩和の一つ
「日本株なんか日銀以外誰も買わないぞ」
なんて揶揄されていたこともあったが、日銀は毎年6兆円買い支えて株価を上げ続けた、それでもPBR1倍以下で解散価値以下が東証全体の7割だけど少なくとも買った分だけは株価も上がったはずだ
この利下げ、国債買い入れ、ETF買いという3コンボをFRBがやれば米国株大暴落を回避できる可能性がある
コロナショックの時には一気に150bpの利下げを決行しただろ?
リーマンショックの時は2008年だけで550bpの利下げをしている
米国はこうやって国家プロジェクトとして株価を支えてきた歴史がある、そもそも米国人は給料からピンハネされて自動的にS&P500に投資するという制度があり、S&P500と財布事情が直結している
米国は国の歳入(国家予算)の半分以上を個人が払う所得税で賄っている国であり、個人消費で経済が支えられている
節約節約で財布の紐をしめるようなことがあったらそれがそのまま景気後退に陥ってしまう
というわけで米国は株価大暴落があったら全力で支えるだろう
もっとも大暴落など起きずPER60倍まで駆け上がる可能性だってある、日経平均がそこまで駆け上がったんだからS&P500だってそこまで駆け上がるかもしれない
LVMH(ルイ・ヴィトン)が興味深い決算を出している
欧州企業の決算を見ている、年末でみんな休みらしいが専業トレーダーには関係ないのである
買いたいならイギリスの証券会社で日本語対応しているサクソバンク証券の口座を開設するのが一番近いか
それはそうと決算を読んでいると日本についての表記が多い、日本でルイ・ビィトンのバックが超売れているという話だった
流石に決算で事実無根の嘘を書くとも思えないので本当に日本で売れているんだろう
こういう高級品を売っている三越伊勢丹ホールディングスの四季報を見てみると大幅増益、新宿など都心3店が絶好調と書いてある、やはり日本で売れているんだろう
インバンウンドだけで売れているのかというとそういうわけでもないらしく「免税部門」だけじゃなくて全部門の売り上げが上がっているので日本人が買っているんだろう
そもそもLVMHが欧州での売れ行きは不調でも日本ではよく売れていると書いているのでやはり日本人が買っているんだろう
日本で高級バックを持つことがステータスになっているということか?ラグジュアリー・化粧品に詳しくないのでわからなかった
高級バックのリース事業をやっているラクサスが2024年12月に新規上場してそんなに儲かっているのかと思ったが儲かっているらしいね
何度も話題に出している三越伊勢丹も2020年から株価+220%と、S&P500の+83%より大きく上がっている、なんならNASDAQ100の+144%より上がっている
三越伊勢丹はほぼ内需企業でこうして売り上げが株価を伴って上がっているというのはなんとも心強い
日本のインフレを考える
流石にデフレとは聞かなくなった日本のインフレ状況
2020年基準だと
食料品全部で+21%
光熱費+14%
家具・家庭用品+20%
このようにインフレしている、いい加減デフレじゃないよな
異次元の金融緩和(2013年)やっていた頃からインフレは徐々に進行していたけどここにきて一気に上がったようだ
全く動いてないところとして住居がある
ここは主に家賃、あとは帰属家賃というものがある、帰属家賃というのは持ち家を対象にここが賃貸だったら?という前提で物価を計算するものだ
家計における家賃の割合というのはものすごく大きいので見かけ上インフレがあんまり進んでいないようにも見える
そろそろここが一気に上に跳ね上がるんじゃないかと思う、ビルのテナント料とかホテル価格は普通に値上げしているのに民間人住む住居だけは上がってない
インフレを考えるということではこの物価の上がり方というのは政府も計算外だったらしく税収目標を大きく超える税金が集まった
消費税にしろ酒税にしろ「商品価格の◯%」という形で税金を取られるので値段が上がると税収も上がるわけだ
外国のインフレも国内への影響がある、最近では億ションならぬ2億ションというのが出てきて2億円超えのマンションが販売されているらしい
とはいえ中国人からすると2億円のマンションなんてのは格安マンションである、ちょっと買うかと現金一括で2億円のマンションを買う、しばらく別荘として使っていたがもっといい家を見つけたので別に別荘を買ってここは貸して家賃を受け取ろうと思ったら月30万円くらいが相場と言われしまうという
不動産投資だとしたら利回り年1.8%にしかならない
日本の不動産の安さというのは中国人のみならず全世界の不動産運用機関から見ても特異なものらしく積極的に買われている
というわけで来年は家賃インフレがくるんじゃないかと思う
日本人って日本株買ってないなあ、という話
楽天証券の投資信託買付ランキングを見ると4.3倍ブルとかベアファンドだったら買われているようだが、レバ無しでTOPIXや日経平均に連動する投信は15位まできてようやく入る
楽天証券だけの現象かというとマネックス証券のNISA積み立てランキング見てもやっぱりほぼ米国株なので本当に流行っているんだなあと実感
似たような現象をブリックスの時に散々見たんだが最近は流行ってないらしい、ブリックスというのはRICS、ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)、南アフリカ(South Africa)の頭文字をとった新興国のことである
ロシアはともかくとして、どこもその後大きく経済成長しているのでブリックス投資もずーっとやっていたらちゃんと儲かっていたはずだがあれだけブリックス投資をやっていた人たちはどこに消えてしまったのだろうか
そういう意味ではオルカンを買うとブリックスも入っているので、そっちでいいだろう
なんで買っているのかというと儲かるからなんだろうが、そういう人が大きく下落して買うべき時に買えるかどうかというと謎が多い
2022年10月にS&P500のPERが16倍まで下落して買うべき場面がキた時に流行っていたのはベアETFという下落すると儲かるETFだった
そういう風に考えていくと株は本当に難しい、証券口座を解説するも相当な割合で退場してしまうという話もわかる
S&P500のPERが16倍まで下がる時もいずれくるだろう、握力が試されるのはその時になりそうだ
俺が株をやるうえでこれだけは絶対にやらないほうがいいと思うこと
大損したくない! というのはまあそうなんだけど突然「令和のブラックマンデー」みたいなのが襲ってきて大損しちゃうことはある
とはいえその後、どうするか、何をするか、というのが重要になる
絶対に避けたいもの、それは
「300万円運用しているけど、株で-100万円の含み損になった、ここまできちゃったし、いまさら1万円損が増えてもなんともないね」
となること、同一人物が評価損益+-1万円のところにいると1万円増えた減ったで右往左往しがち
3000万円運用している人が株で1000万円の含み損を抱え込んでから-10万円含み損が増えて「いまさら(以下同文)」なんてことになるのも同じ
ある程度損が膨らんだら「そこまできたらもういいや」と開き直ってしまう、これは不味い、絶対にやらないほうがいい
300万円運用していて-100万円になって開き直ったら残っている200万円も危ない、下手すると全損までいく
サラリーマン投資家だと給料をナンピンに注ぎ込んでしまうパターンもある
どれだけ下がってもずっと持ち続けていいのはある程度大きいインデックスだけだ、もちろんレバ無し
個別株は下がる時は本当に何処までも下がっていく、最悪倒産して株が紙切れコースまである
というわけで個別株やレバかけている場合は損切りを徹底しよう、もちろん損切りしたところが大底ということが起きる可能性はあるが、そうなったら買いなおせばいいだけだ
そういう意味では買い注文から運用開始まで何日もかかる投資信託なんかは長期投資向けの金融商品といえる、30年とか40年とかの時間軸で運用するなら買い注文から数日後だとしても誤差のようなものだろう