[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JPWO2008004469A1 - ガラス基板の洗浄方法、製造方法およびそれを用いた磁気ディスク - Google Patents

ガラス基板の洗浄方法、製造方法およびそれを用いた磁気ディスク Download PDF

Info

Publication number
JPWO2008004469A1
JPWO2008004469A1 JP2008523650A JP2008523650A JPWO2008004469A1 JP WO2008004469 A1 JPWO2008004469 A1 JP WO2008004469A1 JP 2008523650 A JP2008523650 A JP 2008523650A JP 2008523650 A JP2008523650 A JP 2008523650A JP WO2008004469 A1 JPWO2008004469 A1 JP WO2008004469A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass substrate
cleaning
liquid
magnetic
magnetic disk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008523650A
Other languages
English (en)
Inventor
河合 秀樹
秀樹 河合
幸敏 中辻
幸敏 中辻
浩明 澤田
浩明 澤田
慎一 佐伯
慎一 佐伯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Opto Inc
Original Assignee
Konica Minolta Opto Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Opto Inc filed Critical Konica Minolta Opto Inc
Publication of JPWO2008004469A1 publication Critical patent/JPWO2008004469A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/8404Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers manufacturing base layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B1/00Cleaning by methods involving the use of tools
    • B08B1/30Cleaning by methods involving the use of tools by movement of cleaning members over a surface
    • B08B1/32Cleaning by methods involving the use of tools by movement of cleaning members over a surface using rotary cleaning members
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B1/00Cleaning by methods involving the use of tools
    • B08B1/30Cleaning by methods involving the use of tools by movement of cleaning members over a surface
    • B08B1/32Cleaning by methods involving the use of tools by movement of cleaning members over a surface using rotary cleaning members
    • B08B1/34Cleaning by methods involving the use of tools by movement of cleaning members over a surface using rotary cleaning members rotating about an axis parallel to the surface
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B3/00Cleaning by methods involving the use or presence of liquid or steam
    • B08B3/04Cleaning involving contact with liquid
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C23/00Other surface treatment of glass not in the form of fibres or filaments
    • C03C23/0075Cleaning of glass

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)
  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

研磨工程後に付着した研磨剤や異物を、洗浄工程を複雑化させることなく確実に除去する、SiO2を主成分とするガラス基板(G)の洗浄方法は、洗浄液(3)として、Si元素溶出量が1〜5000ppb/mm2の範囲の液体を用いて、スクラブ洗浄することを特徴とする。

Description

本発明はガラス基板の洗浄方法に関し、特に、ガラス基板をスクラブ洗浄する洗浄方法、製造方法およびそれを用いた磁気ディスクに関する。
従来、磁気ディスク用基板としては、デスクトップ用コンピュータやサーバなどの据え置き型にはアルミニウム基板が、他方ノート型コンピュータやモバイル型コンピュータなどの携帯型にはガラス基板が、一般的に使用されていた。しかしアルミニウム基板は変形しやすく、また硬さが不十分であるため、研磨後の基板表面の平滑性が十分とは言えなかった。さらに、磁気ヘッドが磁気ディスクに接触した場合、磁性膜が基板から剥離しやすいという問題もあった。そこで、変形が少なく、平滑性が良好で、かつ機械的強度の大きいガラス基板が、携帯型のみならず据え置き型の機器やその他の家庭用情報機器にも今後広く使用されていくものと予測されている。
磁気ディスクの記録容量は、磁気ヘッドと磁気ディスク表面との距離を小さくするほど大きくすることができる。しかし、磁気ヘッドと磁気ディスク表面との距離を小さくした場合、ガラス基板の表面に異常突起があったり、異物の付着があったりすると、磁気ヘッドが磁気ディスク上の突起や異物に衝突する不具合が生じる。したがって、磁気ヘッドと磁気ディスク表面との距離を小さくして、磁気ディスクの記録容量を増大させるためには、ガラス基板の表面の異常突起や異物付着を確実になくす必要がある。そこでガラス基板表面を酸化セリウムなどの研磨剤を用いて研磨して、ガラス基板の平滑性を確保していた。
しかし研磨剤を用いてガラス基板を研磨すると、ガラス基板表面に研磨剤が強固に付着した状態で残留することがあり、研磨後にスクラブ洗浄によってガラス基板表面を洗浄しても、強固に付着した研磨剤を完全に除去することは困難であった。また研磨剤が付着した状態でガラス基板表面に磁気記録層を形成すると、膜にピンホールが発生したり、ヘッドの浮上特性が不安定になるといった磁気記録特性を著しく低下させるという問題が生じる。
そこで例えば文献1では、研磨工程後に、洗剤による超音波洗浄、スクラブ洗浄、純水による超音波洗浄と3種類の洗浄を行うことが提案されている。また文献2では、スクラブ洗浄と炭酸ガス溶解水洗浄の組合せによりガラス基板を洗浄することが提案されている。
特開2002−74653号公報 特開2003−228824号公報
前記各提案技術によれば、ガラス基板に付着した研磨剤等はある程度除去できると考えられるが、前者の提案技術では3種類もの洗浄を行うため、洗浄工程が複雑化し生産性が低下する。また後者の提案技術も同様に、ガス溶解度の維持管理設備の導入が必要となり、洗浄工程が複雑化し生産性が低下する。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、洗浄工程を複雑化させることなく、研磨工程後のガラス基板に付着した研磨剤や異物を確実に除去するとともに、洗浄完了後も洗浄液成分残渣のない清浄な基板状態が得られる洗浄方法を提供することである。
また本発明の他の目的は、磁気ヘッドと磁気ディスク表面との距離を小さくすることにより、記録容量を大きくすることができる、ガラス基板の製造方法およびそれを用いた磁気ディスクを提供することである。
本発明者等は前記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、洗浄液としてSi元素溶出量が特定範囲の液体を用い、洗浄方法としてスクラブ洗浄を用いればよいこと、を見出し本発明をなすに至った。
本発明に係る洗浄方法の大きな特徴の一つは、洗浄液として特定範囲のSi元素溶出量の液体を用いてガラス基板を洗浄することにある。これにより、ガラス基板表面に強固に付着した研磨剤や異物が浮き上がり、スクラブ洗浄によってこれらの研磨剤や異物がガラス基板表面から確実に除去されるようになる。
すなわち本発明に係る洗浄方法は、洗浄液として、Si元素溶出量が1〜5000ppb/mm2の範囲の液体を用いて、SiO2を主成分とするガラス基板をスクラブ洗浄することを特徴とする。
望ましくは該Si元素溶出量は、2〜3000ppb/mm2の範囲である。
望ましくは該洗浄液は、フッ化水素酸である。
また本発明によれば、前記洗浄方法を用いた洗浄工程を有することを特徴とするガラス基板の製造方法が提供される。
さらに本発明によれば、前記の製造方法によって製造されたガラス基板上に磁気記録層を形成したことを特徴とする磁気ディスクが提供される。
本発明のガラス基板の製造方法では、洗浄液として、Si元素溶出量が1〜5000ppb/mm2の範囲の液体を用いるので、ガラス基板表面が若干浸食されて、ガラス基板表面に強固に付着した研磨剤や異物が浮いた状態となる。そしてスクラブ洗浄によって、浮いた状態となった研磨剤や異物が確実に除去されるようになる。
また本発明のガラス基板の製造方法では、上記洗浄方法によってガラス基板を洗浄するので、ガラス基板表面から研磨剤や異物が除去され、洗浄工程が簡素化され生産性の向上を図ることができる。
さらに本発明の磁気ディスクでは、前記の製造方法によって製造されたガラス基板上に磁気記録層を形成するので、磁気ヘッドと磁気ディスク表面との距離を小さくすることができ、記録容量を大きくすることができる。
スクラブ洗浄装置の一例を示す概説図である。 本発明に係るガラス基板および磁気ディスクの製造工程例を示す図である。
符号の説明
1a、1b スポンジローラ
2a、2b ノズル
3 洗浄液
4 純水
G ガラス基板
図2に、スクラブ洗浄を含むガラス基板の製造工程例、並びに製造されたガラス基板を用いた磁気ディスクの製造工程例の、概略を示す。まずガラス素材を溶融し(ガラス溶融工程)、溶融ガラスを下型に流し込み、上型によってプレス成形して円盤状のガラス基板前駆体を得る(プレス成形工程)。なお、円盤状のガラス基板前駆体は、プレス成形によらず、例えばダウンドロー法やフロート法で形成したシートガラスを研削砥石で切り出して作製してもよい。
本発明の洗浄方法の対象となるガラス基板の材料としては特に限定はなく、例えば二酸化ケイ素、酸化ナトリウム、酸化カルシウムを主成分としたソーダライムガラス;二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、R2O(R=K、Na、Li)を主成分としたアルミノシリケートガラス;ボロシリケートガラス;酸化リチウム−二酸化ケイ素系ガラス;酸化リチウム−酸化アルミニウム−二酸化ケイ素系ガラス;R’O−酸化アルミニウム−二酸化ケイ素系ガラス(R’=Mg、Ca、Sr、Ba)を使用することができ、これらガラス材料に酸化ジルコニウムや酸化チタン等を添加したものであってもよい。
またガラス基板の大きさに限定はなく、2.5インチ,1.8インチ、1インチ、0.85インチ、あるいはそれ以下の小径ディスクにも本発明の方法を適用することができ、またその厚さが2mmや1mm、0.63mm、あるいはそれ以下といった薄型のものにも適用することができる。
プレス成形されたガラス基板前駆体には、必要によりコアドリル等で中心部に孔が開けられる(コアリング工程)。そして、第1ラッピング工程において、ガラス基板の両表面が研削加工され、ガラス基板の全体形状、すなわちガラス基板の平行度、平坦度および厚みが予備調整される。次に、ガラス基板の外周端面および内周端面が研削され面取りされて、ガラス基板の外径寸法および真円度、孔の内径寸法、並びにガラス基板と孔との同心度が微調整された後(内・外径精密加工工程)、ガラス基板の外周端面および内周端面が研磨されて微細なキズ等が除去される(端面研磨加工工程)。
次に、ガラス基板の両表面が再び研削加工されて、ガラス基板の平行度、平坦度および厚みが微調整される(第2ラッピング工程)。そして、ガラス基板の機械的強度を向上させるために化学強化処理が行われる。この化学強化処理は、化学強化処理槽内に貯留された化学強化液中にガラス基板を浸漬させて、ガラス基板表面のアルカリ金属イオンを、その金属イオンよりも大きなイオン径のアルカリ金属イオンと置換することにより圧縮歪みを発生させ、機械的強度を向上させる。
次に、ガラス基板の両表面が研磨加工され、ガラス基板表面の凹凸が均一にされる。ガラス基板の両表面は、必要により粒度の異なる研磨材を用いてさらに研磨加工される。本発明におけるガラス基板を研磨する工程は、従来周知の技術をそのまま用いることができる。ガラス基板の研磨は例えば、対向配置した2つの回転可能な定盤の対向する面にパッドを貼り付け、2つのパッド間にガラス基板を配置し、ガラス基板表面にパッドを接触させながら回転させると同時に、ガラス基板表面に研磨剤を供給する方法で行われる。研磨剤としては、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、コロイダルシリカ、ダイヤモンドなどが挙げられる。この中でも、ガラスとの反応性が高く、短時間で平滑な研磨面が得られる酸化セリウムの使用が推奨される。
ガラス基板表面の研磨剤や異物などを効果的に除去するには、スクラブ洗浄を行う前に前述の洗浄液と同じ液体にガラス基板を接触させておくのが好ましい。接触させておく時間については特に限定はないが、ガラス基板表面に強固に付着した研磨剤や異物を、液体による若干の浸食作用によっては浮き上がらせるために、10分間以上接触させるのが好ましい。一方、ガラス基板の液体への接触時間が長いほど研磨剤や異物のガラス基板表面からの除去は容易となるが、ガラス基板の生産性が低下するので、好ましい接触時間は5〜30分間の範囲である。またガラス基板表面に異物が付着するのを防止する観点からは、スクラブ洗浄直前までガラス基板を液体と接触させておくことが推奨される。
ガラス基板表面を液体と接触させる方法としては、液体を貯溜した容器内にガラス基板を浸漬する方法や、ガラス基板に対して液体を散布する方法、液体を含浸させた布でガラス基板を被覆する方法など従来公知の方法を採用することができる。この中でも、ガラス基板表面全体が確実且つ均一に液体と接触できる点で、ガラス基板を液体に浸漬させる方法が好ましい。
スクラブ洗浄装置の一例を、図1に示す。図1のスクラブ洗浄装置は、圧接する一対のスポンジローラ1a,1bのニップ部でガラス基板Gを挟み込み、上部に配設されたノズル2から洗浄液3をスプレー噴霧しながら、前記一対のスポンジローラ1a,1bを互いに逆方向に回転させると同時に、ガラス基板Gも上下に移動させて、ガラス基板Gの表裏面全体を洗浄する。
スクラブ洗浄の洗浄条件としては、2つのローラ1a,1bの回転数はそれぞれ同一でもよいし、必要に応じてそれぞれ異なる回転数としても構わない。ローラの回転数としては一般に10〜500rpmの範囲であり、より好ましくは30〜300rpmの範囲である。またガラス基板Gの移動頻度としては一般に0〜50回/分の範囲であり、より好ましくは5〜30回/分の範囲である。洗浄液3の供給速度は一般に10〜1000mL/分の範囲、より好ましくは50〜500mL/分の範囲である。スクラブ洗浄の時間は一般に5〜150秒の範囲、より好ましくは10〜100秒の範囲である。
なお、スクラブ部材として、図1に示したスポンジローラの他、従来公知のブラシやパッドなどを用いてももちろん構わない。またスクラブ部材の材質として、例えばポリビニルアルコールやポリウレタン、ビニルアルコール、ポリプロピレン、ナイロンなどが挙げられる。
本発明で使用する洗浄液は、Si元素溶出量が1〜5000ppb/mm2の範囲である。使用する洗浄液のSi元素溶出量が1ppb/mm2より小さいと、ガラス基板表面に付着した研磨剤等の異物を十分には浮き上がらせることができず、効果的なスクラブ洗浄が行えない。一方、Si元素溶出量が5000ppb/mm2より大きいと、ガラス基板表面への液体の浸食が早く進行するため洗浄時間の制御が難しく、表面荒れの問題が発生する。また表面残渣の発生により、基板上に磁性層を設置した際に、磁気特性の低下を招く。洗浄液のより好ましいSi元素溶出量は、2〜3000ppb/mm2の範囲である。本発明で使用する洗浄剤としては、フッ化水素酸、水酸化ナトリウム、ケイ酸ナトリウムなどを挙げることができ、その中でもフッ化水素酸がSi元素溶出力が高いので好適である。
本発明において液体のSi元素溶出量は次のようにして測定した。基準となるガラス基板として、ガラス成分がSiO2:65wt%、Al2O3:15wt%、B2O3:5wt%、Li2O:2wt%、Na2O:7wt%、K2O:6wt%の組成の、SiO2を主成分とするアルミノボロシリケートガラスであって、主表面が酸化セリウムで研磨処理され、表面粗さRaが20Å以下とされた後洗浄された、外径65mm、内径20mm、厚さ0.635mmのガラス基板を用いる。このガラス基板を温度60℃に保持された液体250ml中に、5h浸漬する。そして、誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置で、その溶出液中のSi元素量を計測する。一方、同様にして測定した、ガラス基板を浸漬する前の液体中のSi元素量を、前記計測された溶出液中のSi元素量から差し引き、その値を基に液体のSi元素溶出量を算出する。
スクラブ洗浄がなされたガラス基板に対して、必要により乾燥処理(不図示)が行われる。乾燥処理は具体的には、ガラス基板をIPA(イソプロピルアルコール)中に浸漬し、IPA中に洗浄液成分を溶け込ませ、基板表面の被覆液体をIPAと置換した後、さらにIPA蒸気中にさらしながら、IPAを蒸発させてガラス基板を乾燥させる。そしてその後、必要により検査が行われる。基板の乾燥処理としてはこれに限定されるわけではなく、スピン乾燥、エアーナイフ乾燥などガラス基板の乾燥方法として一般的に知られた方法を用いてももちろん構わない。
次に、ガラス基板についてテクスチャ加工が施される。テクスチャ加工は、テープによる研磨を利用して、ガラス基板表面に同心円状の筋模様を形成する。テクスチャ加工によって、磁気ディスク媒体に磁気異方性が与えられ、磁気ディスクとしての磁気特性が向上すると共に、ハードディスクドライブの非作動時における、磁気ヘッドと磁気ディスク表面との吸着が防止される。
テクスチャ加工液としては、砥粒を液中に均一に分散させ、また加工液保管中の砥粒の沈降を防止するため、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の、グリコール系化合物の界面活性剤を約1〜25重量%含有した水溶液中に、約0.01〜5重量%の砥粒を分散させたスラリーが使用される。
砥粒としては、単結晶又は多結晶のダイヤモンド粒子が使用される。このダイヤモンド粒子は、その粒子形状が規則正しく、粒子サイズ及び形状にバラツキがなく、硬質であり、耐薬品性及び耐熱性に優れている。特に、多結晶ダイヤモンド粒子は、単結晶のものと比較すると、その粒子形状が角のない丸い形状であるため、超精密研磨加工に用いる砥粒として広く使用されている。
テクスチャ加工後におけるガラス基板の最表面の表面粗さRaは、0.3nm以下であるのが望ましい。表面粗さRaが0.3nmより大きいと、完成品の磁気ディスクとしたときに、磁気ヘッドと磁気ディスク表面との距離を小さくできず、磁気ディスクの記録容量を増大させることができない。
次に、以上のようにして作製されたガラス基板上に、磁性膜が形成される。磁性膜の形成方法としては従来公知の方法を用いることができ、例えば磁性粒子を分散させた熱硬化性樹脂を基板上にスピンコートして形成する方法や、スパッタリング、無電解めっきが挙げられる。スピンコート法での膜厚は約0.3〜1.2μm程度、スパッタリング法での膜厚は0.04〜0.08μm程度、無電解めっき法での膜厚は0.05〜0.1μm程度であり、薄膜化および高密度化の観点からはスパッタリング法および無電解めっき法による膜形成が好ましい。
磁性膜に用いる磁性材料としては、特に限定はなく従来公知のものが使用できる。高い保磁力を得るために、結晶異方性の高いCoを基本とし、残留磁束密度を調整する目的でNiやCrを加えたCo系合金などが好適である。具体的には、Coを主成分とするCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、CoCrTa、CoPtCr、CoNiPtや、CoNiCrPt、CoNiCrTa、CoCrPtTa、CoCrPtB、CoCrPtSiOなどが挙げられる。磁性膜は、非磁性膜(例えば、Cr、CrMo、CrVなど)で分割し、ノイズの低減を図った多層構成(例えば、CoPtCr/CrMo/CoPtCr、CoCrPtTa/CrMo/CoCrPtTaなど)としてもよい。上記の磁性材料の他、フェライト系、鉄−希土類系や、SiO2、BNなどからなる非磁性膜中にFe、Co、FeCo、CoNiPt等の磁性粒子を分散された構造の、グラニュラーなどであってもよい。また、磁性膜は、面内型および垂直型のいずれの記録形式であってもよい。
また、磁気ヘッドの滑りをよくするために磁性膜の表面に潤滑剤を薄くコーティングしてもよい。潤滑剤としては、例えば液体潤滑剤であるパーフロロポリエーテル(PFPE)をフレオン系などの溶媒で希釈したものが挙げられる。
さらに必要により下地層や保護層を設けてもよい。磁気ディスクにおける下地層は磁性膜に応じて選択される。下地層の材料としては、例えば、Cr、Mo、Ta、Ti、W、V、B、Al、Niなどの非磁性金属から選ばれる少なくとも一種以上の材料が挙げられる。Coを主成分とする磁性膜の場合には、磁気特性向上等の観点からCr単体やCr合金であることが好ましい。また、下地層は単層とは限らず、同一又は異種の層を積層した複数層構造としても構わない。例えば、Cr/Cr、Cr/CrMo、Cr/CrV、NiAl/Cr、NiAl/CrMo、NiAl/CrV等の多層下地層としてもよい。
磁性膜の摩耗や腐食を防止する保護層としては、例えば、Cr層、Cr合金層、カーボン層、水素化カーボン層、ジルコニア層、シリカ層などが挙げられる。これらの保護層は、下地層、磁性膜など共にインライン型スパッタ装置で連続して形成できる。また、これらの保護層は、単層としてもよく、あるいは、同一又は異種の層からなる多層構成としてもよい。なお、上記保護層上に、あるいは上記保護層に替えて、他の保護層を形成してもよい。例えば、上記保護層に替えて、Cr層の上にテトラアルコキシランをアルコール系の溶媒で希釈した中に、コロイダルシリカ微粒子を分散して塗布し、さらに焼成して二酸化ケイ素(SiO2)層を形成してもよい。
(実施例1) SiO2:66wt%、Al2O3:15wt%のガラス成分を含む、アルミノシリケート系のガラス基板に対して、洗浄液として、NaOHを主成分とするアルカリ性洗浄剤を、Si元素溶出量が20ppb/mm2となるように超純水で希釈したものを用いて、図1に示した洗浄装置でスクラブ洗浄を行った。洗浄液は、スプレー噴霧によって、スクラブ洗浄開始3秒前から、スクラブ洗浄終了時まで連続して供給した。結果を表1に示す。
(実施例2) SiO2:60wt%、Al2O3:10wt%、B2O3:10wt%のガラス成分を含む、無アルカリ系のガラス基板に対して、洗浄液として、ケイ酸ナトリウムを主成分とする洗浄剤を、Si元素溶出量が500ppb/mm2となるように逆浸透ろ過 (Reverse Osmosis)膜で処理された水(以下「RO水」と記載)で希釈したものを用いて、図1に示した洗浄装置でスクラブ洗浄を行った。洗浄液は、実施例1と同様に、スプレー噴霧によって、スクラブ洗浄開始3秒前から、スクラブ洗浄終了時まで連続して供給した。なおスクラブ洗浄前、ガラス基板を前記の洗浄液に浸漬させた状態で、液中輸送を行った。結果を表1に示す。
(比較例1) SiO2:66wt%、Al2O3:15wt%のガラス成分を含むアルミノシリケート系のガラス基板に対して、洗浄液として、NaOHを主成分とするアルカリ性洗浄剤をSi元素溶出量が10000ppb/mm2となるように超純水で希釈したものを用いて、図1に示した洗浄装置でスクラブ洗浄を行った。洗浄液は、実施例1と同様に、スプレー噴霧によって、スクラブ洗浄開始3秒前から、スクラブ洗浄終了時まで連続して供給した。結果を表1に示す。
(比較例2) SiO2:60wt%、Al2O3:10wt%、B2O3:10wt%のガラス成分を含む無アルカリ系のガラス基板に対して、洗浄液として、ケイ酸ナトリウムを主成分とする洗浄剤を、Si元素溶出量が0.1ppb/mm2となるようにRO水で希釈したものを用いて、図1に示した洗浄装置でスクラブ洗浄を行った。洗浄液は、実施例2と同様に、スプレー噴霧によって、スクラブ洗浄開始3秒前からスクラブ洗浄終了時まで連続して供給した。なおスクラブ洗浄前、実施例2と同様にガラス基板を前記の洗浄液に浸漬させた状態で液中輸送を行った。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の洗浄方法でスクラブ洗浄した、実施例1及び実施例2のガラス基板では、洗浄後のガラス基板表面に付着物はなく、また表面平滑性も良好であった。これに対し、Si溶出量が10,000ppb/mm2と高い洗浄液を用いてスクラブ洗浄した、比較例1のガラス基板では、ガラス基板表面に付着物はなかったが、洗浄液によるガラス基板表面の浸食によって表面平滑性が悪かった。他方、Si溶出量が0.1ppb/mm2と低い洗浄液を用いてスクラブ洗浄した、比較例2のガラス基板では、洗浄後のガラス基板表面の平滑性は良好であったものの、ガラス基板表面に付着物が見られた。

Claims (5)

  1. 洗浄液として、Si元素溶出量が1〜5000ppb/mm2の範囲の液体を用いて、SiO2を主成分とするガラス基板をスクラブ洗浄する、ガラス基板の洗浄方法。
  2. 該Si元素溶出量が、2〜3000ppb/mm2の範囲である、請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 該洗浄液がフッ化水素酸である、請求項1に記載の洗浄方法。
  4. 請求項1に記載の洗浄方法を用いた洗浄工程を有する、ガラス基板の製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法によって製造されたガラス基板上に磁気記録層を形成した、磁気ディスク。
JP2008523650A 2006-07-03 2007-06-27 ガラス基板の洗浄方法、製造方法およびそれを用いた磁気ディスク Pending JPWO2008004469A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006183085 2006-07-03
JP2006183085 2006-07-03
PCT/JP2007/062865 WO2008004469A1 (fr) 2006-07-03 2007-06-27 Procédé de nettoyage est procédé de production d'un substrat de verre, et disque magnétique utilisant ce substrat de verre

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2008004469A1 true JPWO2008004469A1 (ja) 2009-12-03

Family

ID=38894440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008523650A Pending JPWO2008004469A1 (ja) 2006-07-03 2007-06-27 ガラス基板の洗浄方法、製造方法およびそれを用いた磁気ディスク

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20080014469A1 (ja)
JP (1) JPWO2008004469A1 (ja)
WO (1) WO2008004469A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113427671B (zh) * 2021-06-25 2022-11-29 深圳市金鑫华建设集团有限公司 一种废弃pc板材二次利用预处理加工方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000140778A (ja) * 1998-11-10 2000-05-23 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd ガラス基板の洗浄液及び洗浄方法
JP2001087722A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置
JP2002352422A (ja) * 2001-05-25 2002-12-06 Nippon Sheet Glass Co Ltd 情報記録媒体用ガラス基板及びその製造方法
JP2003063842A (ja) * 2001-08-24 2003-03-05 Stella Chemifa Corp 多成分を有するガラス基板用の微細加工表面処理液
JP2003073144A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Stella Chemifa Corp 多成分を有するガラス基板用の微細加工表面処理液
JP2003228824A (ja) * 2002-02-05 2003-08-15 Hitachi Ltd 磁気ディスクガラス基板の洗浄方法
JP2006119624A (ja) * 2004-09-22 2006-05-11 Hoya Corp マスクブランクス用基板,マスクブランクス,露光用マスク及び半導体装置,並びにそれらの製造方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3359304B2 (ja) * 1998-08-19 2002-12-24 ホーヤ株式会社 磁気記録媒体用ガラス基板、磁気記録媒体及びそれらの製造方法
US6553788B1 (en) * 1999-02-23 2003-04-29 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Glass substrate for magnetic disk and method for manufacturing
JP2002008223A (ja) * 2000-06-21 2002-01-11 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
US6428396B2 (en) * 2000-06-29 2002-08-06 Hoya Corporation Method of producing a substrate for an information recording medium and method of producing an information recording medium
JP4785274B2 (ja) * 2001-05-29 2011-10-05 日本板硝子株式会社 ガラス物品およびそれを用いた磁気記録媒体用ガラス基板
US20050074635A1 (en) * 2002-03-19 2005-04-07 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Information recording medium and method of manufacturing glass substrate for the information recording medium, and glass substrate for the information recording medium, manufactured using the method
JP4795614B2 (ja) * 2002-10-23 2011-10-19 Hoya株式会社 情報記録媒体用ガラス基板及びその製造方法
US7255943B2 (en) * 2003-05-14 2007-08-14 Hoya Corporation Glass substrate for a magnetic disk, magnetic disk, and methods of producing the glass substrate and the magnetic disk
US7566673B2 (en) * 2003-10-31 2009-07-28 Konica Minolta Opto, Inc. Glass substrate for an information recording medium and information recording medium employing it
JP4039381B2 (ja) * 2004-03-25 2008-01-30 コニカミノルタオプト株式会社 ガラス組成物を用いた情報記録媒体用ガラス基板及びこれを用いた情報記録媒体
JP5083212B2 (ja) * 2006-07-03 2012-11-28 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 ガラス基板の洗浄方法、製造方法およびそれを用いた磁気ディスク

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000140778A (ja) * 1998-11-10 2000-05-23 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd ガラス基板の洗浄液及び洗浄方法
JP2001087722A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置
JP2002352422A (ja) * 2001-05-25 2002-12-06 Nippon Sheet Glass Co Ltd 情報記録媒体用ガラス基板及びその製造方法
JP2003063842A (ja) * 2001-08-24 2003-03-05 Stella Chemifa Corp 多成分を有するガラス基板用の微細加工表面処理液
JP2003073144A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Stella Chemifa Corp 多成分を有するガラス基板用の微細加工表面処理液
JP2003228824A (ja) * 2002-02-05 2003-08-15 Hitachi Ltd 磁気ディスクガラス基板の洗浄方法
JP2006119624A (ja) * 2004-09-22 2006-05-11 Hoya Corp マスクブランクス用基板,マスクブランクス,露光用マスク及び半導体装置,並びにそれらの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2008004469A1 (fr) 2008-01-10
US20080014469A1 (en) 2008-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4982810B2 (ja) ガラス基板の製造方法および磁気ディスクの製造方法
JP5386036B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP5083212B2 (ja) ガラス基板の洗浄方法、製造方法およびそれを用いた磁気ディスク
JP4623210B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JPWO2009031401A1 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、情報記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体
JP4623211B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法およびそれを用いる磁気ディスク
JP5037975B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
JP2009193608A (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、情報記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体
JP2008090898A (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法および情報記録媒体の製造方法
JP5635078B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP5536481B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体の製造方法
JP2003173518A (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法、及び磁気記録媒体の製造方法
JPWO2008004469A1 (ja) ガラス基板の洗浄方法、製造方法およびそれを用いた磁気ディスク
JP2012203937A (ja) 磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP5859757B2 (ja) Hdd用ガラス基板の製造方法
JP5667403B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP5386037B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
WO2009093484A1 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、情報記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体
WO2012042735A1 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP5722618B2 (ja) 磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
WO2014156114A1 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP2012077145A (ja) ハードディスク用ガラス基板の製造方法
JP2012079368A (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110920

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120417