JPS63130302A - 化粧単板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、いわゆるうるし天井のように着色した化粧
単板の製造方法に関するものである。

〔背景技術〕

従来より、主として北陸地方、とくに金沢周辺において
は、杉の板目または柾目の天井材にうるしを塗って黒く
した、いわゆるうるし天井が用いられていた。これは、
うるし塗りの技術が早くからこの地方で発達しており、
また冬期の間、室内で薪等を燃やすため家の中が黒くな
るのを、あらかじめ黒くしておいて違和感をなくそうと
したためである。第３図は天然杉を用いた時のうるし天
井材を示す斜視図であり、夏材部２０が明るいオレンジ
色で春材部２１が黒色になって、独特の装飾効果をひき
出している。

しかしながら、素材単板を集成接着して集成フリッチを
つくり、これをスライスして人工的に杉柄を表現する化
粧単板の製造方法におＧ）ては、不織布を素材単板と交
互に積層して不織布により夏材部を表現していたため、
うるし天井調に着色塗装を行うと、着色剤が浸透しては
いけない夏材部に浸透してしまい、木目が鮮明にならな
いという問題があった。

〔発明の目的〕

この発明の目的は、うるし天井調に塗装したときに木目
が鮮明に残る化粧単板の製造方法を提供することである
。

〔発明の開示〕

この発明の化粧単板の製造方法は、春材部用素材単板の
片面に夏材部用の樹脂層を形成して複合単板を作成し、
ついでこの複合ｊｉｉ板の複数枚を接着剤を介して積層
し圧締接着して集成フリッチを成形し、この集成フリッ
チをスライスし、得られたスライス単板の表面を塗装す
ることを特徴とするものである。

すなわち、この発明によれば、塗料の浸透しにくい樹脂
層で夏材部を表現し、塗料の浸透しやすい素材単板で春
材部を表現するため、木目を鮮明な状態に保持したまま
表面塗装を行うことができる。したがって、夏材部を明
色に春材部を暗色に区分された化粧単板が簡単に得られ
る。

この発明の方法を第１図および第２図に基づいて説明す
る。第１図はこの発明における複合単板を作成する工程
説明図、第２図はこの複合単板を用いて化粧単板を作成
する工程説明図である。

すなわち、この発明の方法は、第１図に示すように、春
材部用素材単板ｌの片面に夏材部用の樹脂２をロールコ
ーク３にて塗布し、乱型祇・１を介してその複数枚を積
層し圧力を加えないで硬化させて表面に樹脂層５が形成
された複合単板６を作成し、ついで第２図に示すように
この複合単板６の樹脂層５と反対側の面に接着剤７　（
湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤等）を塗布し、凹凸型８
内にその複数枚を積層し圧締接着して集成フリッチ９を
成形し、これを製材後、スライス刃１０にて積層面と交
差する方向からスライスして板目柄のスライス単板ＩＩ
を得、このスライス単板１１の表面を塗装するものであ
る。

前記春材部用素材単板１は脱脂、脱色され、含水率を１
５〜３５部程度に調湿したものである。

また、前記樹脂２はその樹脂層５をできるかぎり厚くす
るために速硬化性のものを使用するのが好ましく、たと
えば２液硬化型ウレタン樹脂が々ｒ適に採用可能である
。かかるウレタン樹脂は接着性および集成フリッチ９の
スライス性を考慮して、硬化時のゴム硬度が７０〜８０
であるのが好ましい。

得られたスライス単板１１は合板に貼着され、着色目止
め剤を塗布し、約１日放置後、表面の目止め剤をシンナ
ーにて拭き取り、ついで下塗り塗装し、表面を研磨した
のち、上塗り塗装を行う。

このとき、スライス単板１１内の夏材部１２は樹脂層５
によって形成され、春材部１３は素材単板１によって形
成されるため、着色目止め剤は夏材部１２には浸透せず
、春材部１３のみに浸透するため、木目である夏材部１
２を鮮明に浮かび上がらせることができる。したがって
、第３図に示すように夏材部を明色（オレンジ色）に春
材部を暗色に区分したうるし天井調の化粧単板が節単に
得られる。

次に実施例をあげてこの発明の化粧単板の製造方法を説
明する。

実施例：　春材部用素材単板として脱色したアガチス単
板（厚さ１，０龍、含水率１５〜３５％）を用いて、こ
の素材単板の片面に２液硬化型ウレタン樹脂を１５０〜
２００ｇ／ｍンで塗布後、１０時間養生して樹脂を硬化
させ、複合単板を得た。

硬化した樹脂層のゴム硬度は８０であった。使用した２
液硬化型ウレタン樹脂は、大日本インキ■製のＰＡＮＤ
ＥＸ　　ＮＰ−５０１（ポリイソシアネート）の５０部
とＰＡＮＤＥＸ　　Ｆ２Ｏ３−３（ポリオール）の５０
部とからなる。

前記複合単板に湿気硬化型ウレタン接着剤を６５〜８０
ｇ／ｍ”で塗布し、その複数枚を凹凸型内に積層し圧締
接着して集成フリッチを成形し、この集成フリッチを積
層面と交差する方向からスライスしてスライス単板を得
た。このスライス単板を合板上に貼り合わせた。ついで
、スライス単板の表面に目止め剤として１液型ウレタン
塗料（玄々化学工業■製のＧｌ＋−７６２０の１００部
およびシンナーの２０部からなる）を塗布し、１日間放
置したのち、シンナーを含ませたウェスにて目止め剤を
軽く拭き取った。そして、２液型ウレタン塗料（玄々化
学工業０１製のＩｔｓ−１２５にの１００部、同ＵＢ−
１３の５０部およびシンナー５０〜７５部からなる）を
下塗り塗装し、＃４００のサンドペーパーにて表面を研
磨したのち、２液型ウレタン塗料（玄々化学工業■製の
ｔｌＦ−１１−３０の１００部、同ＵＢ−２７の２５部
、バンチャクオレンジ３部およびシンナー７５部からな
る）を上塗り塗装したところ、木目が鮮明なうるし天井
鋼の天井材を得ることができた。

〔発明の効果〕

この発明によれば、塗料の浸透しに（い樹脂層で夏材部
を表現し、塗料の浸透しやすい素材単板で春材部を表現
するため、表面塗装しても木目を鮮明な状態で浮かび上
がらせることができるという効果がある。

次に木材の塗装方法を第４図〜第６図に基づいて説明す
る。

化粧単板等の木材表面を塗装すると、その繊維方向が目
立たなくなり、天然感が低下するという問題があった。

そこで、木質表面の繊維方向に対して強調線を作成し、
天然感を向上させるべく、低粘度で速硬化性の塗料を用
いてロールコータで木材単板の表面に繊維方向に沿って
塗装するようにする。

すなわち、粘度が低い塗料では、第４図および第５図に
示すように、ロールコータ２５の表面に塗料２６の表面
張力により軸方向に沿って多数の山部２７ができる。こ
れをロービング現象という。

この状態で塗料２６を第６図に示すようにして木材単板
２８上に塗布すると、ロールコーク２５の表面の凹凸が
木材単板２８上に転写され、木材単板２８上に塗料２６
のｊ７さむらができ、木材単板２８の繊維方向に沿って
強調線が形成される。このとき、塗料２６の厚さむらは
時間の経過とともに消失してしまうので、速やかに塗料
２６を硬化させ、強調線を残すことが必要である。

使用される塗料の粘度は３０〜１５０ｃＰ（３０℃）程
度のもので、顔料添加量が０．５％程度である。また、
速やかに塗料２６を硬化させるために、塗料２６として
紫外線硬化型塗料を使用するのが好ましい。

これにより、木材単板の表面にその繊維方向に沿って節
単に強１１線を形成することができ、良好な天然感が付
与される。

次に具体例をあげて説明する。

例：塗料として紫外線硬化型塗料（中国塗料側型のオー
レックス　６６５　クリヤー、粘度７５ｃＰ（３０℃）
）を使用し、これに顔料（中国塗料■製の着色剤Ｅ）を
０．８％の割合で添加した。

塗装はブレード付のロールコータ（送り速度２０ｍ／分
）にて９ｇ／ｍ’の塗布量で突き仮の表面に突き板の繊
維方向に沿って塗布した。使用した突き板は針葉樹の人
工木質化粧単板を厚さ３．５　ｕの合板に貼り合わせた
ものである。

その結果、突き仮の表面にはその繊維方向に沿って良好
な強調線が形成されていた。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明における複合単板をつくる工程説明図
、第２図はこの発明における複合単板を用いてスライス
単板を得るための工程説明図、第３図はうるし天井材の
斜視図、第４図は表面に付着した塗料による多数の山部
が形成されたロールコータの斜視図、第５図はその詳細
を示す説明図、第６図は木材単板への塗料の塗布状態を
示す斜視図である。 １・・・春材部用素材単板、２・・・樹脂、３・・・ロ
ールコータ、５・・・樹脂層、６・・・複合単板、１１
・・・化粧単板 第３図 第４図　　　　第５図 第６図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）春材部用素材単板の片面に夏材部用の樹脂層を形
   成して複合単板を作成し、ついでこの複合単板の複数枚
   を接着剤を介して積層し圧締接着して集成フリッチを成
   形し、この集成フリッチをスライスし、得られたスライ
   ス単板の表面を塗装することを特徴とする化粧単板の製
   造方法。
2. （２）前記夏材部用の樹脂層が、二液硬化型ウレタン樹
   脂を前記素材単板の表面に塗布して形成されたものであ
   る特許請求の範囲第（１）項記載の化粧単板の製造方法
   。