JPS5919605Y2 - 自動車用ベンチレ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車に装備されるベンチレータに関するも
のである。

従来、自動車のベンチレータにおいては、車室内に冷房
風または暖房風を導くブースト通路と、フレッシュエア
を導く外気通路とをそれぞれインストルメントパネル内
に形威し、該各通路の吹出口に、外面が球状で且つ各通
路を通ったエアを車室内に導く開放通路を有するルーバ
を回転自在に設けて、各通路から吹出されるエアの方向
を変更できるようにするとともに、上記外気通路に該通
路を開閉する切替弁を設け、該切替弁に連結された操作
レバーの一端を車室内に突出させ、冷房時または暖房時
には該操作レバーにより外気通路を閉じることができる
ように構成されている。

しかしながら、上記従来のベンチレータでは、ブースト
通路と外気通路とがそれぞれ別々にインストルメントパ
ネル内に設けられているため、構造が複雑であるととも
に、各吹出口のルーバおよび切替弁の操作レバーがそれ
ぞれ別々の位置にあるため、風向調整操作および開閉操
作が面倒であるという不具合を有していた。

本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、上述のよう
なブースト通路と外気通路とを一つの通路にまとめると
ともに、該通路の吹出口から吹出されるエアの方向を変
更するルーバの調整操作と外気通路を開閉する切替弁の
開閉操作とを１つの操作レバーで行うようにすることに
より、構造が簡単で、風向調整操作および開閉操作を容
易に行うことができる自動車用ベンチレータを提供せん
とするものである。

すなわち、本考案は、冷房風または暖房風を導くブース
ト通路とフレッシュエアを導く外気通路とを交差させ、
該交差部と車室内とを連通ずるダクトをインストルメン
トパネル内に設け、上記交差部より上流の外気通路に該
通路を開閉する切替弁を設けるとともに、該切替弁に、
回転自在に支承されたジヨイントバーの一端を該ジヨイ
ントバーの回転によって切替弁を開閉せしめるように連
結する一方、上記ダクトの吹出口に、外面が球状で且つ
ダクトを通ったエアを車室内に導く開放通路を有するル
ーバを回転自在に設け、該ルーバの嵌合孔に操作レバー
を回転自在に嵌合し、該レバーの一端を車室内に突出さ
せるとともに、他端をルーバの回転中心において上記ジ
ヨイントパーの他端にユニバーサルジヨイントを介して
連結し、操作レバーの回転により切替弁を開閉させると
ともに、操作レバーの揺動操作によりルーバを上下、左
右に回転させるようにしたものである。

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。

第１図において、１はダッシュパネルアッパ、２は車室
前部を形成するインストルメントパネルであって、該イ
ンストルメントパネル２とダッシュパネルアッパ１とに
よって形成される空間部には冷房風または暖房風を導く
ブースト通路３と、フレッシュエアを導く外気通路４と
がそれぞれ配設され且つ交差せしめて設けられており、
該交差部５には車室内に開口するダクト６が連結されて
いる。

また、上記交差部５より上流の外気通路４には該通路４
を開閉する切替弁７が回転自在に配設されている。

該切替弁７は、第３図および第４図に詳示するように、
略矩形状の弁体８の回転中心線上に中心軸、９を有し、
該中心軸９の中央部において、該中心軸９に嵌合固定し
た被動ベベルギヤ１０が弁体面８ａに対して直角に配設
されてなる。

さらに、上記ダクト６内には支承部材１１を介してジヨ
イントパー１２が回転自在に支承され、該ジヨイントパ
ー１２は、先端に上記切替弁７の被動ベベルギヤ１０に
噛合する伝動ベベルギヤ１３を有し、該ベベルギヤ１３
．１０を介して切替弁７を開閉せしめるように連結され
ている。

一方、上記ダクト６の吹出口１４には球状の内面１５ａ
を有するルーバ装着部１５が形成され、該ルーバ装着部
１５にはその内面１５ ａに適合する球状の外面１６ａ
を有するルーバ１６が回転自在に装着されている。

該ルーバ１６は、第２図に詳示するように、その中央部
にダクト６を通ったエアを車室内に導く開放通路１７を
有するとともに、該開放通路１７の下流端部には、中心
に嵌合孔１８を有する嵌合部１９ａと該嵌合部１９ａを
支える複数個たとえば８個の支持部１９ ｂ、 １９
ｂ、・・・とからなるレバー支持部材１９が配設されて
なる。

さらに、２０は上記ルーバ１６の嵌合孔１８に回転自在
に嵌合された操作レバーであって、該操作レバー２０の
一端は車室内に突出されているとともに、操作レバー２
０の他端はルーバの回転中心において、上記ジヨイント
パー１２の他端にユニバーサルジヨイント２１を介して
連結されている。

すなわち、第５図および第６図に詳示するように、操作
レバー２０の他端には球状の内面２２ ａを有する外嵌
部２２が形成され、該外嵌部内面２２ ａの上下部には
それぞれ小球２３．２３が転勤自在に嵌入された半球状
の嵌入穴２４．２４が穿設されている一方、ジヨイント
パー１２の他端部には上記外嵌部内面２２ａに適合する
球状の外面２５ ａを有する嵌入部２５が形成され、該
嵌入部外面２５ ａには上記嵌入穴２４、２４に対応し
て断面半円形状で略全円周に近い円弧状のスライド溝２
６カ傍１」設されて、上記操作レバー２０をジヨイント
パー１２に対して上下、左右に揺動自在にかつ該ジヨイ
ントパー１２と一体に回転するように連結されている。

よって、操作レバー２０の回転操作によりジヨイントパ
ー１２を介して切替弁７を開閉させるとともに、操作レ
バー２０の揺動操作によりルーバ１６を上下、左右に回
転させるように構成されている。

尚、２７はブツシュ、２８は支承部材１１に係止されて
ジヨイントパー１２の前後移動を防止するスナップリン
グである。

したがって、上記実施例においては、ブースト通路３と
外気通路４とを交差させ、該交差部５と車室内とを連通
ずるダクト６をインストルメントパネル２内に設けたの
で、従来の如くインストルメントパネル２内にブースト
通路３と外気通路４の２つの通路を設ける必要がなく、
よって構造が簡単になって取付作業を容易に行うことが
できる。

その上、ダクト６の吹出口１４から吹出されるエアの方
向を変更する場合には、操作レバー２０を揺動操作する
ことにより、エアを車室内に導く開放通路１７を有する
ルーバ１６を上下、左右に自在に回転させて、エアの方
向を自在に変更調整することができる。

また、外気通路４を開閉する場合には、上記操作レバー
２０を回転することにより、ジヨイントパー１２を介し
て切替弁７を開閉操作することができ、よって、一つの
操作レバー２０により風向調整操作および開閉操作をワ
ンタッチで簡単に行うことができる。

以上説明したように、本考案によれば、冷房風または暖
房風を導くブースト通路とフレッシュエアを導く外気通
路とを交差させ、該交差部と車室内とを連通ずるダクト
をインストルメントパネル内に設け、上記交差部より上
流の外気通路に該通路を開閉する切替弁を設けるととも
に、該切替弁に、回転自在に支承されたジヨイントバー
の一端を該ジヨイントバーの回転によって切替弁を開閉
せしめるように連結する一方、上記ダクトの吹出口に、
外面が球状で且つダクトを通ったエアを車室内に導く開
放通路を有するルーバを回転自在に設け、該ルーバの嵌
合孔に操作レバーを回転自在に嵌合し、該操作レバーの
一端を車室内に突出させるとともに、他端をルーバの回
転中心において上記ジヨイントバーの他端にユニバーサ
ルジヨイントを介して連結し、操作レバーの回転により
切替弁を開閉させるとともに、操作レバーの揺動操作に
よりルーバを上下、左右に回転させるようにしたことに
より、構造が簡単であって、取付作業を簡易に行うこと
ができるとともに、風向調整操作および開閉操作をワン
タッチで簡易に行うことができる自動車用ベンチレータ
を提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を例示するもので、第１図は概
略構成図、第２図はルーバの正面図、第３図は切替弁の
正面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ線における拡大断
面図、第５図は一部を切開したユニバーサルジヨイント
の側面図、第６図はユニバーサルジヨイントにおける操
作レバー側の斜視図である。 １・・・・・・ダッシュパネルアッパ ２・・・・・・
インストルメントパネル、３・・・・・・ブースト通路
、４・・・・・・外気通路、５・・・・・・交差部、６
・・・・・・ダクト、７・・・・・・切替弁、８・・・
・・・弁体、８ａ・・・・・・弁体面、９・・・・・・
中心軸、１０・・・・・・被動ベベルギヤ、１１・・・
・・・支承部材、１２・・・・・・ジヨイントバー、１
３・・・・・・伝動ベベルギヤ、１４・・・・・・吹出
口、１５・・・・・・ルーバ装着部、１５ａ・・・・・
・内面、１６・・・・・・ルーバ、１６ａ・・・・・・
外面、１７・・・・・・開放通路、１８・・・・・・嵌
合孔、１９・・・・・・レバー支持部材、１９ ａ・・
・・・・嵌合部、１９ｂ・・・・・・支持部、２０・・
・・・・操作レバー２１・・・・・・ユニバーサルジヨ
イント、２２・・・・・・外嵌部、２２ ａ・・・・・
・内面、２３・・・・・・小球、２４・・・・・・嵌入
穴、２５・・・・・・嵌入部、２５ ａ・・・・・・外
面、２６・・・・・・スライド溝、２７・・・・・・ブ
ツシュ、２８・・・・・・スナップリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷房風または暖房風を導くブースト通路とフレッシュエ
   アを導く外気通路とを交差させ、該交差部と車室内とを
   連通ずるダクトをインストルメントパネル内に設け、上
   記交差部より上流の外気通路に該通路を開閉する切替弁
   を設けるとともに、該切替弁に、回転自在に支承された
   ジヨイントバーの一端を該ジヨイントバーの回転によっ
   て切替弁を開閉せしめるように連結する一方、上記ダク
   トの吹出口に、外面が球状で且つダクトを通ったエアを
   車室内に導く開放通路を有するルーバを回転自在に設け
   、該ルーバの嵌合孔に操作レバーを回転自在に嵌合し、
   該操作レバーの一端を車室内に突出させるとともに、他
   端をルーバの回転中心において上記ジヨイントバーの他
   端にユニバーサルジヨイントを介して連結し、操作レバ
   ーの回転により切替弁を開閉させるとともに、操作レバ
   ーの揺動操作によりルーバを上下、左右に回転させるよ
   うにしたことを特徴とする自動車用ベンチレータ。