JPH11294623A - ソレノイドバルブの駆動装置 - Google Patents
ソレノイドバルブの駆動装置Info
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- JPH11294623A JPH11294623A JP9787698A JP9787698A JPH11294623A JP H11294623 A JPH11294623 A JP H11294623A JP 9787698 A JP9787698 A JP 9787698A JP 9787698 A JP9787698 A JP 9787698A JP H11294623 A JPH11294623 A JP H11294623A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】目標電流のステップ変化時に、ソレノイドバル
ブの実際の電流が応答遅れを生じることを抑止する。 【解決手段】ソレノイドバルブ5の実際の電流iの変化
率Δiを求め、目標電流がステップ的に増大変化したと
きに、前記変化率Δiが電流iの減少方向への変化を示
すときには、応答補正部59により目標電流を増大補正さ
せる。また、目標電流がステップ的に減少変化したとき
に、前記変化率Δiが電流iの増大方向への変化を示す
ときには、前記応答補正部59により目標電流を減少補正
させる。
ブの実際の電流が応答遅れを生じることを抑止する。 【解決手段】ソレノイドバルブ5の実際の電流iの変化
率Δiを求め、目標電流がステップ的に増大変化したと
きに、前記変化率Δiが電流iの減少方向への変化を示
すときには、応答補正部59により目標電流を増大補正さ
せる。また、目標電流がステップ的に減少変化したとき
に、前記変化率Δiが電流iの増大方向への変化を示す
ときには、前記応答補正部59により目標電流を減少補正
させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はソレノイドバルブの
駆動装置に関し、詳しくは、ソレノイドバルブの目標電
流のステップ変化に対する実際の電流の応答性を改善す
る技術に関する。
駆動装置に関し、詳しくは、ソレノイドバルブの目標電
流のステップ変化に対する実際の電流の応答性を改善す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ソレノイドバルブに実際に流
れる電流を検出し、この実際の電流が目標値になるよう
に通電制御量(例えば制御デューティ)をフィードバッ
ク制御するよう構成し、コイルの抵抗,温度,電源電圧
のばらつきがあっても、目標電流に制御できるようにし
たソレノイドバルブの駆動装置が知られている(特開平
3−199757号公報,特開平8−148333号公
報等参照)。
れる電流を検出し、この実際の電流が目標値になるよう
に通電制御量(例えば制御デューティ)をフィードバッ
ク制御するよう構成し、コイルの抵抗,温度,電源電圧
のばらつきがあっても、目標電流に制御できるようにし
たソレノイドバルブの駆動装置が知られている(特開平
3−199757号公報,特開平8−148333号公
報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平8−
291877号公報に開示されるように、ソレノイドバ
ルブにおいては、コイルへの電流供給を開始したときの
電流の増加過程において、電流が一度減少してから再度
増加する特性があり、特に、目標電流のステップ的な変
化が大きくなると、前記電流の増加過程における落ち込
みがより大きくなり、これが、目標電流に対する実際の
電流の応答性を大きく損なう要因となっていた。
291877号公報に開示されるように、ソレノイドバ
ルブにおいては、コイルへの電流供給を開始したときの
電流の増加過程において、電流が一度減少してから再度
増加する特性があり、特に、目標電流のステップ的な変
化が大きくなると、前記電流の増加過程における落ち込
みがより大きくなり、これが、目標電流に対する実際の
電流の応答性を大きく損なう要因となっていた。
【0004】例えばソレノイドバルブによって油圧を制
御して変速動作を行わせる自動変速機においては、前記
目標電流に対する実際の電流の応答性が悪いと、目標油
圧と実際の油圧との間に大きなずれが生じ、変速ショッ
クを招くなどの問題を生じる。本発明は上記問題点に鑑
みなされたものであり、目標電流のステップ的な変化に
対する実際の電流の応答性を高めることを目的とする。
御して変速動作を行わせる自動変速機においては、前記
目標電流に対する実際の電流の応答性が悪いと、目標油
圧と実際の油圧との間に大きなずれが生じ、変速ショッ
クを招くなどの問題を生じる。本発明は上記問題点に鑑
みなされたものであり、目標電流のステップ的な変化に
対する実際の電流の応答性を高めることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
発明に係るソレノイドバルブの駆動装置は、ソレノイド
バルブの目標電流を設定する目標電流設定手段と、該目
標電流設定手段で設定された目標電流に対応する通電制
御量を前記ソレノイドバルブに出力する制御手段と、前
記ソレノイドバルブの実際の電流を検出する電流検出手
段と、前記目標電流の変化方向と前記実際の電流の変化
方向とに基づいて、ソレノイドバルブの駆動電圧又は電
流を補正する補正手段と、を含んで構成される。
発明に係るソレノイドバルブの駆動装置は、ソレノイド
バルブの目標電流を設定する目標電流設定手段と、該目
標電流設定手段で設定された目標電流に対応する通電制
御量を前記ソレノイドバルブに出力する制御手段と、前
記ソレノイドバルブの実際の電流を検出する電流検出手
段と、前記目標電流の変化方向と前記実際の電流の変化
方向とに基づいて、ソレノイドバルブの駆動電圧又は電
流を補正する補正手段と、を含んで構成される。
【0006】かかる構成によると、目標電流の変化方向
と、ソレノイドバルブに実際に流れている電流の変化方
向とから、目標電流の変化に実際の電流を追従させるた
めの補正要求を知って、ソレノイドバルブの駆動電圧又
は電流を補正する。請求項2記載の発明では、前記補正
手段が、前記実際の電流が、前記目標電流の変化方向に
対して逆方向に変化しているときに、該逆方向への変化
を抑制する方向に駆動電圧又は電流を補正する構成とし
た。
と、ソレノイドバルブに実際に流れている電流の変化方
向とから、目標電流の変化に実際の電流を追従させるた
めの補正要求を知って、ソレノイドバルブの駆動電圧又
は電流を補正する。請求項2記載の発明では、前記補正
手段が、前記実際の電流が、前記目標電流の変化方向に
対して逆方向に変化しているときに、該逆方向への変化
を抑制する方向に駆動電圧又は電流を補正する構成とし
た。
【0007】かかる構成によると、例えば目標電流が増
大方向にステップ変化したときに、実際の電流が増大過
程で一時的に減少変化を示すと、この減少変化を抑制す
べく電圧又は電流を増大させる補正がなされる。請求項
3記載の発明では、前記補正手段が、前記実際の電流の
変化率の大きさに応じて前記ソレノイドバルブの駆動電
圧又は電流を補正する構成とした。
大方向にステップ変化したときに、実際の電流が増大過
程で一時的に減少変化を示すと、この減少変化を抑制す
べく電圧又は電流を増大させる補正がなされる。請求項
3記載の発明では、前記補正手段が、前記実際の電流の
変化率の大きさに応じて前記ソレノイドバルブの駆動電
圧又は電流を補正する構成とした。
【0008】かかる構成によると、目標電流の変化方向
とは逆方向への実電流の変化率が大きいときほど、より
大きく電圧又は電流を補正して前記逆方向への変化に対
して過不足のない補正を施す。
とは逆方向への実電流の変化率が大きいときほど、より
大きく電圧又は電流を補正して前記逆方向への変化に対
して過不足のない補正を施す。
【0009】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、目標電流
の変化方向に対する実際の電流の変化方向に基づき、目
標電流の変化に実際の電流を追従させるために必要な補
正を施すことができ、以て、目標電流のステップ変化に
対する実際の電流の応答性を向上させることができると
いう効果がある。
の変化方向に対する実際の電流の変化方向に基づき、目
標電流の変化に実際の電流を追従させるために必要な補
正を施すことができ、以て、目標電流のステップ変化に
対する実際の電流の応答性を向上させることができると
いう効果がある。
【0010】請求項2記載の発明によると、目標電流の
変化方向に対応する方向へ実際の電流が変化している途
中で、逆方向への電流変化が生じることを抑止でき、以
て、目標電流のステップ変化に対する実際の電流の応答
性を向上させることができるという効果がある。請求項
3記載の発明によると、目標電流の変化方向とは逆方向
への電流変化を、適正な補正によって効果的に抑止でき
るという効果がある。
変化方向に対応する方向へ実際の電流が変化している途
中で、逆方向への電流変化が生じることを抑止でき、以
て、目標電流のステップ変化に対する実際の電流の応答
性を向上させることができるという効果がある。請求項
3記載の発明によると、目標電流の変化方向とは逆方向
への電流変化を、適正な補正によって効果的に抑止でき
るという効果がある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は、本発明にかかるソレノイドバルブの駆動
装置を含んで構成される車両用の油圧式自動変速機を示
すものである。この図1において、図示しない車両に搭
載されるエンジン1のトルクが、自動変速機2を介して
駆動輪(図示省略)に伝達される構成となっている。
尚、自動変速機2は無段変速機,有段変速機のいずれで
あっても良い。
する。図1は、本発明にかかるソレノイドバルブの駆動
装置を含んで構成される車両用の油圧式自動変速機を示
すものである。この図1において、図示しない車両に搭
載されるエンジン1のトルクが、自動変速機2を介して
駆動輪(図示省略)に伝達される構成となっている。
尚、自動変速機2は無段変速機,有段変速機のいずれで
あっても良い。
【0012】また、自動変速機2の変速制御を行う制御
装置3(図中には、A/T C/Uと記してある)は、
CPU,RAM,ROM等を含んで構成されるマイクロ
コンピュータを内蔵し、自動変速機2の各摩擦係合要素
(クラッチ,ブレーキ等)に対する油圧を調整する複数
のソレノイドバルブを制御することで、変速段を自動制
御する。該制御装置3は、前記複数のソレノイドバルブ
と共に、自動変速機2のオイルパン内のATF(自動変
速機油)雰囲気中にユニットとして取付られる。
装置3(図中には、A/T C/Uと記してある)は、
CPU,RAM,ROM等を含んで構成されるマイクロ
コンピュータを内蔵し、自動変速機2の各摩擦係合要素
(クラッチ,ブレーキ等)に対する油圧を調整する複数
のソレノイドバルブを制御することで、変速段を自動制
御する。該制御装置3は、前記複数のソレノイドバルブ
と共に、自動変速機2のオイルパン内のATF(自動変
速機油)雰囲気中にユニットとして取付られる。
【0013】前記ソレノイドバルブは、リターンスプリ
ングによって付勢されるプランジャ(可動鉄心)を、前
記リターンスプリングの付勢力に抗して磁気力によって
変位させることで、油経路の開口面積を変化させ、以
て、各摩擦係合要素に対して供給される油圧を制御する
ものであり、前記制御装置3は、目標油圧を決定すると
共に、ソレノイドバルブに与える駆動電流iと油圧との
相関に基づいて前記目標油圧に対応する駆動電流iを目
標電流として求めてソレノイドバルブに出力し、かつ、
実際にソレノイドバルブに流れる電流が前記目標電流に
一致するように、ソレノイドバルブの通電制御量(例え
ばトランジスタのオンデューティ)をフィードバック制
御するようになっている。
ングによって付勢されるプランジャ(可動鉄心)を、前
記リターンスプリングの付勢力に抗して磁気力によって
変位させることで、油経路の開口面積を変化させ、以
て、各摩擦係合要素に対して供給される油圧を制御する
ものであり、前記制御装置3は、目標油圧を決定すると
共に、ソレノイドバルブに与える駆動電流iと油圧との
相関に基づいて前記目標油圧に対応する駆動電流iを目
標電流として求めてソレノイドバルブに出力し、かつ、
実際にソレノイドバルブに流れる電流が前記目標電流に
一致するように、ソレノイドバルブの通電制御量(例え
ばトランジスタのオンデューティ)をフィードバック制
御するようになっている。
【0014】具体的には、図2に示すような構成によっ
て、ソレノイドバルブの通電が個々にフィードバック制
御されるようになっている。図2において、目標電流演
算部51(目標電流設定手段)では、予め記憶されている
目標油圧と駆動電流との相関から、そのときの目標油圧
に対応する目標電流を演算する。
て、ソレノイドバルブの通電が個々にフィードバック制
御されるようになっている。図2において、目標電流演
算部51(目標電流設定手段)では、予め記憶されている
目標油圧と駆動電流との相関から、そのときの目標油圧
に対応する目標電流を演算する。
【0015】また、目標電流のステップ変化に対する実
際のソレノイドバルブの電流の応答遅れを補正するため
の応答補正部59(補正手段)が設けられており、前記目
標電流演算部51で演算された目標電流が、前記応答補正
部59で設定される補正量に基づいて補正されるようにな
っている。尚、前記応答補正部59については後で詳細に
説明する。
際のソレノイドバルブの電流の応答遅れを補正するため
の応答補正部59(補正手段)が設けられており、前記目
標電流演算部51で演算された目標電流が、前記応答補正
部59で設定される補正量に基づいて補正されるようにな
っている。尚、前記応答補正部59については後で詳細に
説明する。
【0016】一方、ソレノイドバルブ個々のばらつきに
より、実際に目標電流を得るために要求される指示値と
前記目標電流とに偏差が生じるので、補正量設定部58
は、目標電流毎に前記偏差に対応する補正量を予め記憶
しており、前記応答補正部59により補正された目標電流
に対応する補正量を出力する。そして、前記応答補正部
59により補正された目標電流と前記補正量設定部58で設
定された補正量との加算結果が、最終的な目標電流とし
て中央値設定部52に出力される。
より、実際に目標電流を得るために要求される指示値と
前記目標電流とに偏差が生じるので、補正量設定部58
は、目標電流毎に前記偏差に対応する補正量を予め記憶
しており、前記応答補正部59により補正された目標電流
に対応する補正量を出力する。そして、前記応答補正部
59により補正された目標電流と前記補正量設定部58で設
定された補正量との加算結果が、最終的な目標電流とし
て中央値設定部52に出力される。
【0017】前記中央値設定部52では、前記目標電流に
相当する基準デューティ(中央値)を設定し、これをフ
ィードホワード分(F/F補正量)として出力する(制
御手段)。一方、フィードバック補正部53では、ソレノ
イドバルブ5に実際に流れた電流の検出値と前記応答補
正部59により補正された目標電流との偏差を求め、該偏
差に基づき比例,積分,微分(PID)制御動作によっ
てフィードバック分(F/B補正量)を出力する。
相当する基準デューティ(中央値)を設定し、これをフ
ィードホワード分(F/F補正量)として出力する(制
御手段)。一方、フィードバック補正部53では、ソレノ
イドバルブ5に実際に流れた電流の検出値と前記応答補
正部59により補正された目標電流との偏差を求め、該偏
差に基づき比例,積分,微分(PID)制御動作によっ
てフィードバック分(F/B補正量)を出力する。
【0018】そして、前記フィードホワード分(F/F
補正量)と前記フィードバック分(F/B補正量)とを
加算した結果(デューティ)が、ソレノイドバルブ5へ
の通電量を制御するトランジスタ(図示省略)に出力さ
れ、トランジスタが前記デューティに応じてオン・オフ
制御されることで、オン時間割合に応じてソレノイドバ
ルブ5の通電量が制御される。
補正量)と前記フィードバック分(F/B補正量)とを
加算した結果(デューティ)が、ソレノイドバルブ5へ
の通電量を制御するトランジスタ(図示省略)に出力さ
れ、トランジスタが前記デューティに応じてオン・オフ
制御されることで、オン時間割合に応じてソレノイドバ
ルブ5の通電量が制御される。
【0019】前記ソレノイドバルブ5の電流検出は、電
流検出用に設けられた抵抗の端子電圧として出力され
(電流検出手段)、該電圧はローパスフィルタ55を介し
てA/D変換器56に入力されてA/D変換される。A/
D変換後の電圧データは、電圧電流変換器57によって電
流のデータに変換される。そして、前記電流の検出デー
タを、前記応答補正部59により補正された目標電流から
減算し、該減算処理によって得られた偏差を、エラー量
として前記フィードバック補正部53に出力させるように
してある。
流検出用に設けられた抵抗の端子電圧として出力され
(電流検出手段)、該電圧はローパスフィルタ55を介し
てA/D変換器56に入力されてA/D変換される。A/
D変換後の電圧データは、電圧電流変換器57によって電
流のデータに変換される。そして、前記電流の検出デー
タを、前記応答補正部59により補正された目標電流から
減算し、該減算処理によって得られた偏差を、エラー量
として前記フィードバック補正部53に出力させるように
してある。
【0020】ここで、前記電圧電流変換器57の出力から
前記補正量設定部58で設定された補正量を減算して、該
減算補正後の検出結果と前記目標電流演算部51で演算さ
れた目標電流との偏差としてエラー量(制御偏差)の算
出が行われるようにしてある。次に、前記応答補正部59
について詳細に説明する。
前記補正量設定部58で設定された補正量を減算して、該
減算補正後の検出結果と前記目標電流演算部51で演算さ
れた目標電流との偏差としてエラー量(制御偏差)の算
出が行われるようにしてある。次に、前記応答補正部59
について詳細に説明する。
【0021】前記応答補正部59は、前記電圧電流変換器
57の出力から前記補正量設定部58で設定された補正量を
減算して得られた実際の電流iの変化率Δiを演算する
一方、目標電流演算部51で演算された目標電流の変化方
向を判別し、前記変化率Δiと目標電流の変化方向とか
ら目標電流の補正量を決定する。例えば目標電流がステ
ップ的に増大変化してソレノイドバルブ5に流れる電流
が増加するときに、プランジャの動きによる自己誘導起
電力の発生によって、図3に示すように、一時的に電流
が減少し、この電流の一時的な減少によって目標電流の
ステップ的な変化に対する実際の電流の応答遅れが生じ
る。逆に目標電流がステップ的に減少するときには、実
際の電流の減少過程において、一時的に電流が増大し、
目標電流の減少変化に対する応答遅れが生じる。尚、前
記プランジャが固着故障しているときには、目標電流の
変化方向と逆方向への電流変化は生じない。
57の出力から前記補正量設定部58で設定された補正量を
減算して得られた実際の電流iの変化率Δiを演算する
一方、目標電流演算部51で演算された目標電流の変化方
向を判別し、前記変化率Δiと目標電流の変化方向とか
ら目標電流の補正量を決定する。例えば目標電流がステ
ップ的に増大変化してソレノイドバルブ5に流れる電流
が増加するときに、プランジャの動きによる自己誘導起
電力の発生によって、図3に示すように、一時的に電流
が減少し、この電流の一時的な減少によって目標電流の
ステップ的な変化に対する実際の電流の応答遅れが生じ
る。逆に目標電流がステップ的に減少するときには、実
際の電流の減少過程において、一時的に電流が増大し、
目標電流の減少変化に対する応答遅れが生じる。尚、前
記プランジャが固着故障しているときには、目標電流の
変化方向と逆方向への電流変化は生じない。
【0022】そこで、前記応答補正部59では、実際の電
流の変化率Δiを演算し、目標電流が例えばステップ的
に増大したときには、該増大方向とは逆の方向である減
少方向に実際の電流が変化すると(変化率Δiがマイナ
スになると)、図4に示すように、変化率Δiの絶対値
が大きいときほど絶対値が大きなプラスの補正量を設定
する。一方、目標電流が例えばステップ的に減少したと
きには、該減少方向とは逆の方向である増大方向に実際
の電流が変化すると(変化率Δiがプラスになると)、
図5に示すように、変化率Δiの絶対値が大きいときほ
ど絶対値が大きなマイナスの補正量を設定する。
流の変化率Δiを演算し、目標電流が例えばステップ的
に増大したときには、該増大方向とは逆の方向である減
少方向に実際の電流が変化すると(変化率Δiがマイナ
スになると)、図4に示すように、変化率Δiの絶対値
が大きいときほど絶対値が大きなプラスの補正量を設定
する。一方、目標電流が例えばステップ的に減少したと
きには、該減少方向とは逆の方向である増大方向に実際
の電流が変化すると(変化率Δiがプラスになると)、
図5に示すように、変化率Δiの絶対値が大きいときほ
ど絶対値が大きなマイナスの補正量を設定する。
【0023】即ち、本来の変化方向とは異なる方向に電
流が変化するときに、この逆方向への電流変化を抑制す
べく、減少方向への変化に対しては目標電流を増大補正
し、増大方向への変化に対しては目標電流を減少補正す
るものであり、これにより、目標電流の変化方向とは逆
方向への電流変化を縮小して、目標電流のステップ変化
に対する実際の電流の応答性を向上させる。
流が変化するときに、この逆方向への電流変化を抑制す
べく、減少方向への変化に対しては目標電流を増大補正
し、増大方向への変化に対しては目標電流を減少補正す
るものであり、これにより、目標電流の変化方向とは逆
方向への電流変化を縮小して、目標電流のステップ変化
に対する実際の電流の応答性を向上させる。
【0024】尚、上記実施の形態では、目標電流の変化
方向に対して実際の電流が逆方向に変化することを抑止
すべく目標電流を補正する構成としたが、ソレノイドバ
ルブ5の印加電圧を補正する構成としても同様な効果が
得られる。また、応答性を向上させるための目標電流の
補正と並行して、目標電流の変化方向と逆方向の電流変
化が生じたか否かに基づいて、プランジャの固着故障を
診断させる構成としても良い。
方向に対して実際の電流が逆方向に変化することを抑止
すべく目標電流を補正する構成としたが、ソレノイドバ
ルブ5の印加電圧を補正する構成としても同様な効果が
得られる。また、応答性を向上させるための目標電流の
補正と並行して、目標電流の変化方向と逆方向の電流変
化が生じたか否かに基づいて、プランジャの固着故障を
診断させる構成としても良い。
【0025】更に、上記実施の形態では、自動変速機に
おける油圧調整に用いられるソレノイドバルブについて
述べたが、流量調整に用いるソレノイドバルブであって
も良く、また、適用される装置を自動変速機に限定する
ものではない。
おける油圧調整に用いられるソレノイドバルブについて
述べたが、流量調整に用いるソレノイドバルブであって
も良く、また、適用される装置を自動変速機に限定する
ものではない。
【図1】本発明に係るソレノイドバルブの駆動装置を含
む車両用自動変速機を示す図。
む車両用自動変速機を示す図。
【図2】実施の形態におけるソレノイドバルブの駆動装
置を示すブロック図。
置を示すブロック図。
【図3】目標電流のステップ的な変化に対する実際の電
流変化の特性を示すタイムチャート。
流変化の特性を示すタイムチャート。
【図4】実施の形態における目標電流の増大変化に対す
る補正電流の特性を示す線図。
る補正電流の特性を示す線図。
【図5】実施の形態における目標電流の減少変化に対す
る補正電流の特性を示す線図。
る補正電流の特性を示す線図。
1 エンジン 2 自動変速機 3 制御装置 5 ソレノイド 51 目標電流演算部 52 中央値設定部 53 フィードバック補正部 55 ローパスフィルタ 56 A/D変換器 57 電圧電流変換器 58 補正量設定部 59 応答補正部
Claims (3)
- 【請求項1】ソレノイドバルブの目標電流を設定する目
標電流設定手段と、 該目標電流設定手段で設定された目標電流に対応する通
電制御量を前記ソレノイドバルブに出力する制御手段
と、 前記ソレノイドバルブの実際の電流を検出する電流検出
手段と、 前記目標電流の変化方向と前記実際の電流の変化方向と
に基づいて、ソレノイドバルブの駆動電圧又は電流を補
正する補正手段と、 を含んで構成されたことを特徴とするソレノイドバルブ
の駆動装置。 - 【請求項2】前記補正手段が、前記実際の電流が、前記
目標電流の変化方向に対して逆方向に変化しているとき
に、該逆方向への変化を抑制する方向に駆動電圧又は電
流を補正することを特徴とする請求項1記載のソレノイ
ドバルブの駆動装置。 - 【請求項3】前記補正手段が、前記実際の電流の変化率
の大きさに応じて前記ソレノイドバルブの駆動電圧又は
電流を補正することを特徴とする請求項2記載のソレノ
イドバルブの駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP09787698A JP3423882B2 (ja) | 1998-04-09 | 1998-04-09 | ソレノイドバルブの駆動装置 |
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