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JPH11226285A - 多針式ミシンの回転釜位置調節装置 - Google Patents

多針式ミシンの回転釜位置調節装置

Info

Publication number
JPH11226285A
JPH11226285A JP4902598A JP4902598A JPH11226285A JP H11226285 A JPH11226285 A JP H11226285A JP 4902598 A JP4902598 A JP 4902598A JP 4902598 A JP4902598 A JP 4902598A JP H11226285 A JPH11226285 A JP H11226285A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotary hook
needle
hook
sewing
needle bar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4902598A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Kato
哲 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP4902598A priority Critical patent/JPH11226285A/ja
Publication of JPH11226285A publication Critical patent/JPH11226285A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の多針式ミシンの回転釜位置調節装置で
は、作業者が工具等を使用し手動で偏心ピンを回動さ
せ、回転釜を釜軸方向へ移動させてその位置を調節しな
ければならないため、回転釜位置調節の作業が非常に面
倒である。 【解決手段】 ステッピングモータ82と偏心ピン機構
83を含む回転釜駆動機構27により、回転釜25を前
後方向へ移動駆動し、更に、針棒切換え機構24により
針棒21を切換える毎に、縫製可能位置にある針棒21
の縫針22と回転釜25の剣先73aとの隙間が設定隙
間となる基準位置に回転釜25を移動させるように、ス
テッピングモータ82を駆動制御するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は多針式ミシンの回
転釜位置調節装置に関し、特に、回転釜を釜軸方向へ移
動駆動するアクチュエータを含む回転釜駆動機構を設け
た回転釜位置調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、複数色の上糸(刺繍糸)でカラ
フルな刺繍模様を縫製する多針式ミシンには、針棒ケー
スに収納された縦向きの複数の針棒と、針棒ケースの複
数の針棒のうちの縫製可能位置にある1つの針棒を上下
駆動する針棒駆動機構と、縫製可能位置にある針棒の縫
針と協働して糸輪を捕捉する回転釜と、針棒ケースを移
動させて複数の針棒を縫製可能位置に択一的に切換える
針棒切換え機構等が設けられている。
【0003】回転釜を駆動する釜駆動機構としては、従
来、ミシンモータで回動される主軸に連動させて駆動す
る主軸連動型と、ステッピングモータにより独立駆動す
る独立駆動型とが実用に供されているが、通常、回転釜
は、下糸ボビンを保持するボビンケースを収納する内釜
と、内釜の外側を回転し且つ剣先を外周部に有する外釜
からなり、外釜に固着された釜軸の端部に、主軸に連動
連結された駆動軸或いはステッピングモータの出力軸が
連結され、外釜が回転駆動される。
【0004】縫製可能位置にある針棒と回転釜の外釜が
所定の位相差で駆動され、外釜の位相が所定位相(例え
ば、約190°)になると、縫針の目孔と外釜の剣先と
が出合い、目孔から延びる上糸を剣先が引っかけ、その
後の外釜の回転により、上糸が内釜と外釜との間を移動
して上糸ループが形成されて、下糸ボビンから延びる下
糸と交絡し、その後、天秤の糸引き締めにより縫目が形
成される。
【0005】ところで、縫針の目孔から延びる上糸を回
転釜の剣先で確実に引っかけて上糸ループを確実に形成
する為には、縫針と剣先との隙間が予め設定された適切
な隙間(設定隙間)になっていることが必要である。し
かし、針棒ケースや針棒や縫針等の製作誤差や組付け誤
差等により、複数の針棒の縫製可能位置における縫針と
回転釜の剣先との隙間にはバラツキが生じ易く、この場
合、これら隙間全てを設定隙間にすることができない。
【0006】そこで、本願出願人は、縫製可能位置にあ
る針棒の縫針と回転釜の剣先との隙間が設定隙間となる
ように、回転釜の釜軸方向の位置を調節可能な多針式ミ
シンを提案し実用化している(特願平9−282598
号)。
【0007】この多針式ミシンにおいては、回転釜の釜
軸を枢支する枢支部材と、枢支部材を釜軸方向へ移動自
在に支持する支持体を有し、支持体に、釜軸と直交する
偏心ピンの枢支軸部が回動可能に枢支され、枢支部材に
形成され釜軸と偏心ピンの両方に直交する方向に平行な
長溝に、偏心ピンの偏心軸部が摺動自在に係合され、作
業者が工具等で偏心ピンを回動させることで、縫製可能
位置にある針棒の縫針と回転釜の剣先との隙間が設定隙
間となるように、枢支部材及び釜軸とともに回転釜を釜
軸方向へ移動させその位置を調節できるようになってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】 前記多針式ミシンで
は、回転釜を釜軸方向へ移動させる場合、作業者が工具
等を使用し手動で偏心ピンを回動させなければならない
こと、更に、縫製可能位置にある針棒の縫針と回転釜の
剣先との隙間を設定隙間にする場合、作業者が縫針と剣
先との隙間を見ながら、偏心ピンを回動させ回転釜の位
置を慎重に調節しなければならないこと等により、回転
釜位置調節の作業が非常に大変である。
【0009】そして、複数の針棒の縫製可能位置におけ
る縫針と回転釜の剣先との隙間全てを設定隙間にする為
には、上記の回転釜位置調節作業を、針棒切換え機構に
より針棒を切換える毎に行わなければならないため、作
業負荷が非常に大きく、更に、作業時間も長くなるた
め、縫製能率も著しく低下するという問題がある。
【0010】本発明の目的は、縫製可能位置にある針棒
の縫針と回転釜の剣先との隙間が設定隙間となるよう
に、回転釜の釜軸方向の位置調節を簡単且つ確実に行う
ことができ、更に、針棒切換え機構で針棒を切換える毎
に、回転釜の釜軸方向の位置を自動調節できる多針式ミ
シンの回転釜位置調節装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】 請求項1の多針式ミシ
ンの回転釜位置調節装置は、針棒ケースに収納された複
数の針棒と、この針棒ケースを移動させて複数の針棒を
上下駆動可能な縫製可能位置に択一的に切換える針棒切
換え機構と、縫製可能位置にある針棒の縫針と協働して
糸輪を捕捉する回転釜とを備えた多針式ミシンにおい
て、前記回転釜を釜軸方向へ移動自在にガイドするガイ
ド機構と、前記回転釜を釜軸方向へ移動駆動するアクチ
ュエータを含む回転釜駆動機構とを備えたことを特徴と
するものである。
【0012】針棒ケースに収納された複数の針棒は、針
棒切換え機構により縫製可能位置に択一的に切換えら
れ、縫製可能位置にある針棒が上下駆動されると、この
針棒の縫針と協働して、回転駆動される回転釜により糸
輪が捕捉され、縫目が形成される。回転釜は、ガイド機
構により釜軸方向へ移動自在にガイドされ、アクチュエ
ータを含む回転釜駆動機構により釜軸方向へ移動駆動さ
れる。
【0013】従って、針棒ケースや針棒や縫針等の製作
誤差や組付け誤差等により、複数の針棒の縫製可能位置
における縫針と回転釜の剣先との隙間にバラツキが生じ
た場合でも、縫製可能位置にある針棒の縫針と回転釜の
剣先との隙間が、予め設定された適切な隙間(設定隙
間)となるように、アクチュエータを含む回転釜駆動機
構により、回転釜を釜軸方向へ移動させその釜軸方向の
位置を簡単且つ確実に調節することができる。
【0014】その結果、複数の縫針の縫製可能位置にお
ける縫針と回転釜の剣先との隙間全てを設定隙間に簡単
に調節することができるため、縫針の目孔から延びる上
糸を回転釜の剣先で確実に引っかけて上糸ループを確実
に形成することができ、縫針と回転釜の剣先が相互緩衝
する虞もなくなり、縫製能率を高めて綺麗な縫目を確実
に形成することが可能になる。
【0015】請求項2の多針式ミシンの回転釜位置調節
装置は、請求項1の発明において、前記針棒切換え機構
により針棒を切換える毎に、縫製可能位置にある針棒の
縫針と回転釜の剣先との隙間が設定隙間となる基準位置
に回転釜を移動させるように、アクチュエータを駆動制
御する制御手段を設けたことを特徴とするものである。
【0016】針棒切換え機構により針棒を切換える毎
に、制御手段によりアクチュエータが駆動制御され、こ
のアクチュエータを含む釜駆動機構により、回転釜が前
記基準位置に移動駆動されて、縫製可能位置にある針棒
の縫針と回転釜の剣先との隙間が設定隙間になる。つま
り、前記制御手段を設けることにより、針棒を切換える
毎に、縫製可能位置の針棒の縫針に対応する基準位置に
回転釜の釜軸方向の位置を自動調節できるようになり、
縫製能率を格段に高めることができる。その他請求項1
と同様の作用を奏する。
【0017】請求項3の多針式ミシンの回転釜位置調節
装置は、請求項2の発明において、前記複数の針棒の縫
針の各々に対して回転釜の基準位置を予め設定する為の
基準位置設定手段を設け、この基準位置設定手段から基
準位置に関する情報を前記制御手段に供給することを特
徴とするものである。
【0018】基準位置設定手段を設けることにより、複
数の針棒の縫針の各々に対して回転釜の基準位置を予め
簡単に設定することができ、基準位置設定手段から基準
位置に関する情報が前記制御手段に供給され、針棒を切
換える毎に、この基準位置に関する情報に基いて、制御
手段によりアクチュエータが駆動制御され、縫製可能位
置にある針棒の縫針と回転釜の剣先との隙間が設定隙間
となる基準位置に回転釜が移動駆動される。その他請求
項2と同様の作用を奏する。
【0019】請求項4の多針式ミシンの回転釜位置調節
装置は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前
記アクチュエータはステッピングモータからなることを
特徴とするものである。ステッピングモータは、起動、
停止、正逆転、変速が容易であり、応答性も良く、低速
度で高いトルクを得ることができるため、縫製可能位置
にある針棒の縫針と回転釜の剣先との隙間が所定の設定
隙間となるように、回転釜を釜軸方向へ移動駆動し、そ
の釜軸方向の位置を確実に調節することができる。その
他請求項1〜3の何れか1項と同様の作用を奏する。
【0020】請求項5の多針式ミシンの回転釜位置調節
装置は、請求項4の発明において、前記ガイド機構は、
回転釜の釜軸を枢支する枢支部材を釜軸方向へ移動自在
に支持する支持体を有し、回転釜駆動機構は、ステッピ
ングモータの回転を支持体の釜軸方向への移動に変換す
る偏心ピン機構を含むことを特徴とするものである。
【0021】ステッピングモータが駆動されると、偏心
ピン機構によりステッピングモータの回転が支持体の釜
軸方向への移動に変換され、枢支部材及び釜軸とともに
回転釜が釜軸方向へ移動駆動れされる。この回転釜位置
調節装置においては、偏心ピン機構を含む回転釜駆動機
構を簡単な構造で構成でき、製作コスト的にも有利にな
る。その他請求項4と同様の作用を奏する。
【0022】請求項6の多針式ミシンの回転釜位置調節
装置は、請求項1〜5の何れか1項の発明において、前
記回転釜駆動機構は、回転釜の内釜の回動を規制する回
動規制部材を回転釜と一体的に釜軸方向へ移動駆動する
ことを特徴とするものである。
【0023】通常、回転釜は、下糸ボビンを保持するボ
ビンケースを収納する内釜と、外周部に剣先が形成され
内釜の外周側を回動する外釜とを有し、回動規制部材に
より回転釜の内釜の回動が規制されているが、回転釜駆
動機構により、回動規制部材を回転釜と一体的に釜軸方
向へ移動駆動するので、回転釜の釜軸方向の位置が変更
しても、回動規制部材で内釜の回動を規制した状態を確
実に維持することができる。その他請求項1〜5の何れ
か1項と同様の作用を奏する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。本実施形態は、縫製対象の加
工布に3つの同じ刺繍模様を同時に刺繍縫製可能な多頭
型刺繍縫製装置の3台の多針式刺繍ミシンの各々に、本
発明を適用した場合の一例である。
【0025】図1に示すように、多頭型刺繍縫製装置M
は、左右に長いベースフレーム1を有し、3台の多針式
刺繍ミシンM1〜M3(以下、ミシンという)は、ベー
スフレーム1の上部側において左右に並設されている。
【0026】ベースフレーム1の後部上側に平面視略矩
形状のミシン支持板2が設けられ、ミシン支持板2の後
端部分上面に左右方向に延びる支持フレーム3が立設さ
れ、この支持フレーム3からミシンM1〜M3のアーム
部4〜6が前方へ延び、ベースフレーム1の支持フレー
ム3の前側に位置する部分から、ミシンM1〜M3のベ
ッド部7〜9がアーム部4〜6と対向して前方へ延びて
いる。
【0027】ベースフレーム1の前部上側には、ベッド
部7〜9の上面(ベッド面)と略同レベルの作業用テー
ブル10と、作業用テーブル10の左右両側に位置する
1対の補助テーブル11,12が設けられている。これ
らテーブル10〜12上には、縫製対象の加工布を張っ
た状態に保持できる左右方向に長い平面視矩形枠状の布
保持枠13が載置され、布保持枠13の左駆動枠部13
aが前後駆動機構(図示略)により前後方向へ移動駆動
され、可動枠13の右駆動枠部13bが前後駆動機構と
左右駆動機構(図示略)により前後方向と左右方向へ移
動駆動される。
【0028】支持フレーム3の上面部には、ミシンM1
〜M3に対応する3つの糸立台14が設けられ、各糸立
台14には12個の糸駒15を立ててセットできるよう
になっている。また、補助テーブル12の後部には操作
パネル16が設けられ、この操作パネル16に、縫製開
始キー105 、縫製終了キー106 、針棒切換えキー107、
基準位置設定モードキー108 、基準位置設定キー109 、
回転釜位置調節キー110 、テンキー111 (図10参照)
と、刺繍縫製や回転釜25の位置調節等に関するメッセ
ージ等を表示するディスプレイ17が組込まれている。
【0029】各ミシンM1〜M3について説明する。但
し、3台のミシンM1〜M3は略同一構造であるため、
同じものには同一符号を付して説明する。
【0030】図1〜図7に示すように、各ミシンM1〜
M3には、針棒ケース20に収納され左右1列状に配列
された縦向きの12本の針棒21及びこれら針棒21の
上側に左右1列状に配列された12本の天秤23と、1
2本の針棒21のうちの縫製可能位置にある1つの針棒
21を上下駆動する針棒駆動機構(図示略)と、縫製可
能位置にある針棒21に対応する天秤23を上下駆動す
る天秤駆動機構(図示略)と、針棒ケース20を左右へ
移動させて12本の針棒21を縫製可能位置に択一的に
切換える針棒切換え機構24と、縫製可能位置にある針
棒21の縫針22と協働して糸輪を捕捉する回転釜25
と、回転釜25を回転駆動する回転釜回転駆動装置26
と、回転釜25の前後方向位置を調節する回転釜位置調
節装置27等が設けられている。
【0031】針棒駆動機構及び天秤駆動機構は、ミシン
モータ115 (図10参照)で回転駆動される主軸(図示
略)に連動させて縫製可能位置の針棒21及び天秤23
を上下駆動するように構成されている。また、図示して
いないが、縫製可能位置にある針棒21が針下位置から
上昇途中のときその下端部に装着された縫針22の目孔
から延びる上糸を針板19の下側において切断する糸切
り機構も設けられている。尚、これらの機構について
は、既存の機構であるので説明を省略する。
【0032】針棒切換え機構24について説明する。図
3、図4に示すように、針棒切換え機構24は、3台の
ミシンM1〜M3の3つの針棒ケース20に挿通状に固
定された左右方向向きの駆動ロッド30と、ステッピン
グモータ35を有し駆動ロッド30を左右方向へ駆動す
るロッド駆動機構31と、針棒ケース20の位置を検出
する針棒ケース位置検出センサ32(図10参照)等を
備え、3つの針棒ケース20を一体的に左右に移動させ
て、3つの針棒ケース20について同時に、12本の針
棒21を縫製可能位置に択一的に切換えるように構成さ
れている。
【0033】図3に示すように、ミシンM1〜M3の針
棒ケース20には、支持部材33が夫々固定され、各支
持部材33の右端部分の取付部33aに、1対の固定部
34aを有する筒状の連結部材34が取付けられ、その
連結部材34に駆動ロッド30が挿通され1対の固定部
34aで固定されて、3個の針棒ケース20が、駆動ロ
ッド30を介して一体的に連結されている。
【0034】ロッド駆動機構31について説明すると、
図4に示すように、中央のミシンM2のアーム部5に、
支持部材33の後側において支持フレーム36が固着さ
れ、この支持フレーム36に左右方向向きの回転軸37
が回転自在に支持されている。回転軸37には螺旋カム
37aと傘歯車37bが固着され、傘歯車37bに、ス
テッピングモータ35の出力部35aに固着の傘歯車3
5bが噛合している。
【0035】一方、支持部材33の後端部に立設された
ボルト取付け板38には、12本の針棒21に対応する
12個の係合ボルト38aが、針棒21間ピッチと同じ
ピッチで左右に列設され、ボルト取付け板38に後方か
ら挿通され、ボルト取付け板38の前側においてナット
38bで固着され、これら係合ボルト38aに前記螺旋
カム37aが摺動自在に係合可能である。
【0036】従って、ステッピングモータ35が駆動さ
れると、傘歯車35b,37bを介して回転軸37とと
もに螺旋カム37aが回動され、螺旋カム37aに係合
しているボルト38aが従動して左右方向に移動し、ボ
ルト取付け板38、支持部材33、連結部材34を介し
て、駆動ロッド30が左右方向へ駆動され、3つの針棒
ケース20が一体的に左右に移動駆動される。
【0037】一方、図2、図5、図6に示すように、各
ミシンM1〜M3のベッド部7〜9は、後端部がミシン
支持板2に1対の支持ブラケット18bを介して固着さ
れた断面略U字型のベッドケース18を有し、ベッドケ
ース18の前端部の上側は針板19で覆われ、ベッドケ
ース18の針板19よりも後側部分の上側は、針板19
に略連続するカバー板18aで覆われ、ベッドケース1
8の先端部分に、回転釜25と回転釜回転駆動装置26
と回転釜位置調節装置27が設けられている。
【0038】先ず、回転釜回転駆動装置26について説
明する。図5〜図7に示すように、回転釜回転駆動装置
26は、回転釜25を回転駆動するステッピングモータ
40を有し、ステッピングモータ40の出力軸40aの
前端部と回転釜25の釜軸25aの後端部とを連結する
連結部41には、出力軸40aの回転駆動力を釜軸25
aに伝達可能で且つ緩衝作用のある硬質ゴム製の弾性部
材42と、釜軸25aと出力軸40aとの相対回転を摩
擦を介してを減衰させるリング状の張力部材43が設け
られている。
【0039】ベッドケース18の前端部分には、ブロッ
ク部45と収容部46と後壁部47とを有する取付けブ
ロック44が複数のビス44aにより着脱可能に固着さ
れ、取付けブロック44の後壁部47の後端部に、ステ
ッピングモータ40の前端部が複数のビス40bにより
固定され、ステッピングモータ40の出力軸40aは、
後壁部47に形成された孔部47aを挿通しその前側の
収容部46へ延びている。尚、出力軸40aはステッピ
ングモータ40の後方へも突出し、その突出した部分に
冷却用ファン39が固着されている。
【0040】一方、取付けブロック44のブロック部4
5には、挿通孔45aが前後方向向きに形成され、この
挿通孔45aにスリーブ48が前後に移動可能に内嵌さ
れている。スリーブ48には、ベアリング49が前方か
ら圧入されて抜止め部材49aで抜止めされ、釜軸25
aはスリーブ48を挿通しその内部においてベアリング
49を介して回転可能且つ前後移動不能に枢支されてい
る。尚、ブロック部45の上面に、ベース部材19aの
後部が固着され、このベース部材19aの上面側に針板
19が取付けられている。
【0041】図5、図6、図8に示すように、連結部4
1は、取付けブロック44の収容部46において、ステ
ッピングモータ40の出力軸40aに固着された略半円
筒状の第1部分円筒部50と、第1部分円筒部50と弾
性部材42を介して対向状に設けられ釜軸25aに固着
された略半筒円状の第2部分円筒部55とを有する。
【0042】ステッピングモータ40の出力軸40aの
前端部には、連結部材51が内嵌され1対のビス51a
により固着され、連結部材51の後端部分が第1部分円
筒部50に形成され、釜軸25aの後端部近傍には、連
結部材56が内嵌され1対のビス56aにより固着さ
れ、連結部材56の前端部分が第2部分円筒部55に形
成されている。釜軸25aの後端部は弾性部材42の挿
通孔42aを挿通し、出力軸40aに固着された連結部
材51に摺動自在に内嵌されている。
【0043】第1部分円筒部50の周方向両端面は同一
平面上の当接面52に形成され、第2部分円筒部55の
周方向両端面は同一平面上の当接面57に形成され、こ
れら相対向する当接面52,57が弾性部材42に当接
し、弾性部材42を介して出力軸32の回転駆動力を釜
軸25aに伝達可能で且つ緩衝作用が得られるようにな
っている。
【0044】また、張力部材43は、第1,第2部分円
筒部50,55の外周面に密着状に巻付けられたコイル
状に形成され、第1部分円筒部50にエポキシド樹脂等
からなる接着剤で固着され、釜軸25aと出力軸32と
が相対回転すると、第1部分円筒部50と張力部材43
が一体的に回転するため、第2部分円筒部55の外周面
と張力部材43との間に摩擦が作用し、この摩擦を介し
て釜軸25aと出力軸40aとの相対回転が減衰される
ように構成してある。
【0045】尚、ステッピングモータ40の出力軸40
aに固着された連結部材51には、ディスクエンコーダ
60が取付けられ、このディスクエンコーダ60を挟ん
で設けられた発光部と受光部とから夫々なる光学センサ
61a,61bにより、ステッピングモータ40の原点
位置と回転位置とを検出可能になっている。尚、ベッド
ケース18の底部に鉛直バー62がビス62aで固着さ
れ、鉛直バー62に鉛直の取付け板63がビス63aで
固着され、この取付け板63に光学センサ61a,61
bが取付けられている。
【0046】ここで、回転釜25について説明すると、
図5〜図7、図9に示すように、回転釜25は、下糸ボ
ビン70を収容するボビンケース71を保持する内釜7
2と、この内釜72の外側を回転する外釜73とからな
り、外釜73が釜軸25aの先端部に外嵌され複数のビ
ス73bで固着され、その外釜73には縫針22の目孔
から延びる上糸を引っかけて上糸ループを形成する為の
剣先73aが形成されている。
【0047】主軸の位相が例えば約190°のときに、
剣先73aと縫針22の目孔とが出合う出合いタイミン
グとなり、この出合いタイミングのときに、剣先73a
が縫針22の目孔から延びる針側の上糸を引っかけ、そ
の後の外釜73の回転により、内釜72と外釜73との
間を移動する上糸ループが形成され、その後天秤23の
糸引き締めにより、下糸ボビン70から延びる下糸と上
糸とが交絡し縫目が形成される。
【0048】前記スリーブ48の前端部には、回転釜2
5の上端部分を囲む枠状の回動規制部材75が固定さ
れ、この回動規制部材75の前端部の左右方向向きの釜
止め部材76に、後方へ突出する係合突起76aが形成
され、この係合突起76aが、内釜72の上端部に形成
された凹部72aに遊嵌状に係合し、内釜72が回動規
制されている。尚、ベッドケース18の前端部には、回
転釜25の前側を覆うカバー77が着脱可能に取付けら
れている。
【0049】次に、回転釜位置調節装置27について説
明する。図5、図7に示すように、回転釜位置調節装置
27は、回転釜25を釜軸方向である前後方向へ移動自
在にガイドするガイド機構80と、回転釜25を前後方
向へ移動駆動するステッピングモータ82を含む回転釜
駆動機構81と、回転釜25の前後方向の原点位置を検
出する回転釜前後方向原点位置検出センサ102 (図10
参照)を等有する。
【0050】ガイド機構80は、回転釜25の釜軸25
aをベアリング49を介して枢支する枢支部材に相当す
るスリーブ48を、前後方向へ移動自在に支持する支持
体に相当するブロック部45(取付けブロック44)を
有し、回転釜25は、スリーブ48と釜軸25aとを介
してブロック部45に前後方向へ移動自在にガイド支持
されている。尚、釜軸25aが前後方向へ移動しても、
前記連結部41により、ステッピングモータ40の出力
軸40aの回転駆動力を釜軸25aに伝達可能であり、
弾性部材42による緩衝作用及び張力部材43による減
衰作用も得られる。
【0051】回転釜駆動機構81は、ステッピングモー
タ82と、ステッピングモータ82の回転を支持体の前
後方向への移動に変換する偏心ピン機構83を有する。
ステッピングモータ82はベッドケース18の前端部分
の左側面に固着され、ステッピングモータ82の出力軸
82aは、ベッドケース18の左側壁に形成された孔部
18cを挿通しベッドケース18内に延びている。
【0052】偏心ピン機構83は、枢支軸部85と偏心
軸部86からなる偏心ピン84を有し、偏心ピン84に
ステッピングモータ82の出力軸82aが内嵌固着され
ている。取付けブロック44のブロック部45には、左
面から挿通孔45aに挿通状に形成された左右方向向き
のピン孔87が形成され、スリーブ48の外周部には上
下に細長いピン溝88が形成され、偏心ピン84の枢支
軸部85がピン孔87に圧入状に内嵌され、偏心ピン8
4の偏心軸部86がピン溝88に摺動自在に係合されて
いる。
【0053】つまり、ステッピングモータ82により偏
心ピン84が回動されると、その枢支軸部85と偏心軸
部86の軸心間距離(約1〜2mm)の2倍の微小ストロ
ーク(約2〜4mm)に亙って、スリーブ48及び釜軸2
5aとともに回転釜25が前後方向へ移動駆動されるよ
うになっている。尚、回転釜25の前後方向位置を長期
に亙って調節しない場合には、ブロック部45に螺合さ
れたセットビス89の先端部をスリーブ48の鉛直面部
89aに圧着させ、ブロック部45に対してスリーブ4
8を固定することもできる。
【0054】次に、多頭型刺繍縫製装置Mの制御系の概
要について、図10のブロック図に基づいて説明する。
多頭型刺繍縫製装置Mの制御を司る制御装置Cは、CP
U90とROM91とRAM92とを含むマイクロコン
ピュータと、そのマイクロコンピュータにデータバス等
のバス93を介して接続された入力インターフェース9
4及び出力インターフェース95等で構成されている。
【0055】入力インターフェース94には、主軸原点
位置検出センサ100 、主軸回転位置検出センサ101 、針
棒ケース位置検出センサ32、光学センサからなる回転
釜原点位置検出センサ61a及び回転釜回転位置検出セ
ンサ61b、回転釜前後方向原点位置検出センサ102 、
操作パネル16に設けられた縫製開始キー105 、縫製終
了キー106 、針棒切換えキー107 、基準位置設定モード
キー108 、基準位置設定キー109 、回転釜位置調節キー
110 、テンキー111 等からの信号が入力される。尚、図
示省略したが、各刺繍ミシンM1〜M3の各々におい
て、回転釜原点位置検出センサ61a、回転釜回転位置
検出センサ61b、回転釜前後方向原点位置検出センサ
102 からの信号が入力される。
【0056】出力インターフェース94からは、ミシン
モータ115 、前後駆動モータ116 、左右駆動モータ117
、針棒切換え用ステッピングモータ35、回転釜回転
駆動用ステッピングモータ40、回転釜前後方向位置調
節用ステッピングモータ82、ディスプレイ17の為の
駆動回路120 〜126 へ制御信号が出力される。尚、図示
省略したが、各刺繍ミシンM1〜M3の各々において、
回転釜回転駆動用ステッピングモータ40、回転釜前後
方向位置調節用ステッピングモータ82の為の駆動回路
に制御信号が出力される。
【0057】そして、制御装置CのROM91には、複
数の刺繍データ、複数の刺繍データから所望の刺繍デー
タを選択し更に編集可能な刺繍データ選択編集プログラ
ム、刺繍縫製の為にミシンモータ115 、前後駆動モータ
116 、左右駆動モータ117 、針棒切換え用ステッピング
モータ35、回転釜回転駆動用ステッピングモータ40
等を駆動制御する縫製制御プログラム等が格納されてい
る。
【0058】更に、前記ROM91には、針棒切換え機
構24により針棒21を切換える毎に、縫製可能位置に
ある針棒21の縫針22と回転釜25の剣先73aとの
隙間が予め設定された適切な隙間(設定隙間)となる基
準位置に回転釜25を移動させるように、ステッピング
モータ82を駆動制御する回転釜位置調節制御の制御プ
ログラム、複数の針棒21の縫針22の各々に対して回
転釜25の基準位置を予め設定する基準位置設定制御の
制御プログラムが格納されている。
【0059】次に、前記回転釜位置調節制御について、
図12のフローチャートに基いて説明する。但し、図中
Sは各ステップを示す。尚、各ミシンM1〜M3の12
本の針棒21の針棒番号Nは、例えば左側から1、2、
3・・・12に付され、図11に示すように、針棒番号
1、2、3・・・12の針棒21に対する回転釜25の
基準位置に関する基準位置データDは、D1、D2、D
3・・・D12に設定されているものとし、制御装置C
のRAM92に書換え可能に記憶されている。
【0060】回転釜位置調節制御は、電源投入とともに
開始され、先ず、針棒切換え機構24により針棒21が
切換えられると(S1;Yes)、縫製可能位置に切換えら
れた針棒21の針棒番号Nが読込まれ(S2)、続いて
その針棒番号Nの基準位置データDが読込まれ(S
3)、この基準位置データDに基いて、ステッピングモ
ータ駆動制御信号が出力される(S4)。
【0061】すると、ステッピングモータ82が駆動制
御され、このステッピングモータ82を含む回転釜駆動
機構27により、回転釜25が前後方向へ移動駆動さ
れ、その前後方向位置が、縫針22と回転釜25の剣先
73aとの隙間が設定隙間となる基準位置に調節され、
その後リターンする。
【0062】次に、前記基準位置設定制御について、図
13のフローチャートに基いて説明する。但し、図中S
は各ステップを示す。この基準位置設定制御は、電源投
入とともに開始され、先ず、基準位置設定モードキー10
7 がONされると(S10;Yes)、回転釜前後方向位置
調節(S11)が実行可能になる。
【0063】この回転釜前後方向位置調節においては、
例えば、作業者が、回転釜位置調節キー110 を操作する
ことにより、ステッピングモータ82を駆動させて、回
転釜25の前後方向位置を調節することができ、その
後、基準位置設定キー109 がONされると(S12;Ye
s)、その位置が基準位置に設定され、その基準位置デ
ータDがRAMに格納され(S13)、リターンする。
尚、作業者は、針棒切換えキー107 を操作することによ
り、適宜所望の番号Nの針棒21を縫製可能位置に切換
えることができる。従って、S1〜S4のステップが本
願発明の制御手段を構成し、S10〜S13のステップ
が本願発明の基準位置設定手段を構成する。
【0064】次に、回転釜位置調節装置27の作用・効
果について説明する。回転釜25を前後方向へ移動駆動
するステッピングモータ82を含む回転釜駆動機構27
を設けたので、針棒ケース20や針棒21や縫針22等
の製作誤差や組付け誤差等により、複数の針棒21の縫
製可能位置における縫針22の前後方向の位置にバラツ
キがあるが、縫製可能位置にある針棒21の縫針22と
回転釜25の剣先73aとの隙間が設定隙間となるよう
に、回転釜25を前後方向へ移動させさて、その前後方
向位置を簡単且つ確実に調節することができる。
【0065】従って、複数の針棒21の縫製可能位置に
おける縫針22と回転釜25の剣先37aとの隙間全て
を設定隙間にすることができ、縫針22の目孔から延び
る上糸を回転釜25の剣先37aで確実に引っかけて上
糸ループを確実に形成することができ、縫針22と回転
釜25の剣先37aが相互緩衝する虞もなくなり、縫製
能率を高めて綺麗な縫目を確実に形成することが可能に
なる。
【0066】更に、針棒切換え機構24により針棒21
を切換える毎に、縫製可能位置にある針棒21の縫針2
2と回転釜25の剣先37aとの隙間が設定隙間となる
基準位置に回転釜25を移動させるように、ステッピン
グモータ82を駆動制御するように構成したので、針棒
21を切換える毎に、縫製可能位置の針棒21の縫針2
2に対応する基準位置に回転釜25の前後方向位置を自
動調節できるため、縫製能率を格段に高めることができ
る。
【0067】また、ステッピングモータは、起動、停
止、正逆転、変速が容易であり、応答性も良く、低速度
で高いトルクを得ることができるため、回転釜位置調節
装置27にステッピングモータ82を適用することで、
縫製可能位置にある針棒21の縫針22と回転釜25の
剣先37aとの隙間が所定の設定隙間となるように、回
転釜25を前後方向へ移動駆動し、その前後方向位置を
確実に調節できる。
【0068】また、回転釜駆動機構27においては、ス
テッピングモータ82の回転をスリーブ48の前後方向
への移動に変換する偏心ピン機構83を含むので、回転
釜25を前後方向へ確実に移動駆動できるとともに、回
転釜駆動機構27を簡単な構造で構成でき、製作コスト
的にも有利になる。また、回転釜駆動機構27は、回転
釜25の内釜72の回動を規制する回動規制部材76を
回転釜25と一体的に前後方向へ移動駆動するので、回
転釜25の前後方向の位置を変更しても、回動規制部材
76で内釜72の回動を規制した状態を確実に維持する
ことができる。
【0069】尚、前記実施形態の変更形態として、図示
していないが、回転釜位置調節装置27においては、ベ
ットケース18に対して取付けブロック44を前後方向
へ移動自在にガイドし、回転釜駆動機構27により、取
付けブロック44を前後方向へ移動駆動するように構成
してもよい。この場合、偏心ピン機構83において、偏
心ピン84の枢支軸部85をベットケースに枢支させ、
偏心ピン84を取付けブロック44に形成された上下に
細長いピン溝に係合させることで実現できる。
【0070】尚、本発明に係る回転釜位置調節装置は、
前記実施形態の回転釜位置調節装置に限らず、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加し、種
々のミシンに勿論適用することができる。
【0071】
【発明の効果】 請求項1の多針式ミシンの回転釜位置
調節装置によれば、回転釜を釜軸方向へ移動駆動するア
クチュエータを含む回転釜駆動機構を設けたので、針棒
ケースや針棒や縫針等の製作誤差や組付け誤差等によ
り、複数の針棒の縫製可能位置における縫針と回転釜の
剣先との隙間にバラツキが生じた場合でも、縫製可能位
置にある針棒の縫針と回転釜の剣先との隙間が所定の設
定隙間となるように、アクチュエータを含む回転釜駆動
機構により、回転釜を釜軸方向へ移動させて、その釜軸
方向の位置を簡単且つ確実に調節することができる。
【0072】従って、複数の針棒の縫製可能位置におけ
る縫針と回転釜の剣先との隙間全てを設定隙間に簡単に
調節することができるため、縫針の目孔から延びる上糸
を回転釜の剣先で確実に引っかけて上糸ループを確実に
形成することができ、縫針と回転釜の剣先が相互緩衝す
る虞もなくなり、縫製能率を高めて綺麗な縫目を確実に
形成することが可能になる。
【0073】請求項2の多針式ミシンの回転釜位置調節
装置によれば、請求項1と同様の効果を奏するが、針棒
切換え機構により針棒を切換える毎に、縫製可能位置に
ある針棒の縫針と回転釜の剣先との隙間が設定隙間とな
る基準位置に回転釜を移動させるように、アクチュエー
タを駆動制御する制御手段を設けたので、針棒を切換え
る毎に、縫製可能位置の針棒の縫針に対応する基準位置
に回転釜の位置を自動調節でき、縫製能率を格段に高め
ることができる。
【0074】請求項3の多針式ミシンの回転釜位置調節
装置によれば、請求項2と同様の効果を奏するが、複数
の針棒の縫針の各々に対して回転釜の基準位置を予め設
定する為の基準位置設定手段を設けたので、この基準位
置設定手段から基準位置に関する情報を前記制御手段に
供給するので、複数の針棒の縫針の各々に対して回転釜
の基準位置を予め簡単に設定することができる。
【0075】請求項4の多針式ミシンの回転釜位置調節
装置によれば、請求項1〜3の何れか1項と同様の効果
を奏するが、アクチュエータはステッピングモータから
なるので、起動、停止、正逆転、変速が容易であり、応
答性も良く、低速度で高いトルクを得ることができるた
め、縫製可能位置にある針棒の縫針と回転釜の剣先との
隙間が所定の設定隙間となるように、回転釜を釜軸方向
へ移動駆動し、その釜軸方向の位置を簡単且つ確実に調
節することができる。
【0076】請求項5の多針式ミシンの回転釜位置調節
装置によれば、請求項4と同様の効果を奏するが、ガイ
ド機構は、回転釜の釜軸を枢支する枢支部材を釜軸方向
へ移動自在に支持する支持体を有し、回転釜駆動機構
は、ステッピングモータの回転を支持体の釜軸方向への
移動に変換する偏心ピン機構を含むので、回転釜を釜軸
方向へ確実に移動駆動できるとともに、回転釜駆動機構
を簡単な構造で構成でき、製作コスト的にも有利にな
る。
【0077】請求項6の多針式ミシンの回転釜位置調節
装置によれば、請求項1〜5の何れか1項と同様の効果
を奏するが、回転釜駆動機構は、回転釜の内釜の回動を
規制する回動規制部材を回転釜と一体的に釜軸方向へ移
動駆動するので、回転釜の釜軸方向の位置を変更して
も、回動規制部材で内釜の回動を規制した状態を確実に
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る3台の多針型刺繍ミシ
ンを備えた多頭型刺繍縫製装置の全体斜視図である。
【図2】多頭型刺繍縫製装置の要部平面図である。
【図3】針棒切換え機構の平面図である。
【図4】図3の要部拡図である。
【図5】各多針型刺繍ミシンのベッド部内の平面図であ
る。
【図6】各多針型刺繍ミシンのベッド部内の側面図であ
る。
【図7】回転釜位置調節装置と回転釜の駆動系の分解斜
視図である。
【図8】図7の要部拡大図である。
【図9】回転釜の斜視図である。
【図10】制御装置のブロック図である。
【図11】RAMに格納された基準位置データのテーブ
ルである。
【図12】回転釜位置調節制御のフローチャートであ
る。
【図13】基準位置設定制御のフローチャートである。
【符号の説明】
M 多頭型刺繍縫製装置 M1〜M3 多針式刺繍ミシン C 制御装置 20 針棒ケース 21 針棒 22 縫針 24 針棒切換え機構 25 回転釜 25a 釜軸 27 回転釜位置調節装置 44 取付けブロック 48 スリーブ 75 回動規制部材 80 ガイド機構 81 回転釜駆動機構 82 ステッピングモータ 83 偏心ピン機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針棒ケースに収納された複数の針棒と、
    この針棒ケースを移動させて複数の針棒を上下駆動可能
    な縫製可能位置に択一的に切換える針棒切換え機構と、
    縫製可能位置にある針棒の縫針と協働して糸輪を捕捉す
    る回転釜とを備えた多針式ミシンにおいて、 前記回転釜を釜軸方向へ移動自在にガイドするガイド機
    構と、 前記回転釜を釜軸方向へ移動駆動するアクチュエータを
    含む回転釜駆動機構と、 を備えたことを特徴とする多針式ミシンの回転釜位置調
    節装置。
  2. 【請求項2】 前記針棒切換え機構により針棒を切換え
    る毎に、縫製可能位置にある針棒の縫針と回転釜の剣先
    との隙間が設定隙間となる基準位置に回転釜を移動させ
    るように、アクチュエータを駆動制御する制御手段を設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の多針式ミシンの
    回転釜位置調節装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の針棒の縫針の各々に対して回
    転釜の基準位置を予め設定する為の基準位置設定手段を
    設け、この基準位置設定手段から基準位置に関する情報
    を前記制御手段に供給することを特徴とする請求項2に
    記載のミシンの回転釜位置調節装置。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータはステッピングモー
    タからなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項
    に記載のミシンの回転釜位置調節装置。
  5. 【請求項5】 前記ガイド機構は、回転釜の釜軸を枢支
    する枢支部材を釜軸方向へ移動自在に支持する支持体を
    有し、回転釜駆動機構は、ステッピングモータの回転を
    支持体の釜軸方向への移動に変換する偏心ピン機構を含
    むことを特徴とする請求項4に記載のミシンの回転釜位
    置調節装置。
  6. 【請求項6】 前記回転釜駆動機構は、回転釜の内釜の
    回動を規制する回動規制部材を回転釜と一体的に釜軸方
    向へ移動駆動することを特徴とする請求項1〜5の何れ
    か1項に記載のミシンの回転釜位置調節装置。
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