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JPH11128667A - 脱臭フィルター - Google Patents

脱臭フィルター

Info

Publication number
JPH11128667A
JPH11128667A JP9309619A JP30961997A JPH11128667A JP H11128667 A JPH11128667 A JP H11128667A JP 9309619 A JP9309619 A JP 9309619A JP 30961997 A JP30961997 A JP 30961997A JP H11128667 A JPH11128667 A JP H11128667A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skeleton
polyurethane foam
skeleton structure
dimensional network
resin net
Prior art date
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Pending
Application number
JP9309619A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Mori
久 森
Eigo Tanuma
田沼  栄伍
Fumio Odaka
文雄 小高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP9309619A priority Critical patent/JPH11128667A/ja
Publication of JPH11128667A publication Critical patent/JPH11128667A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Filtering Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性を有し、再生可能な三次元網状化骨格
構造の脱臭フィルターを提供する。 【解決手段】 三次元網状化骨格構造を有するポリウレ
タンフォーム又は樹脂ネットの骨格上にガス吸着性能及
び分解性能を有する脱臭剤を固着せしめ、耐熱再生機能
をもたせた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ゴミ焼却炉や自
動車などから排出される高温状態の有害ガス成分に対し
低圧力損失下でしかも効率良くガス成分を除去するため
の脱臭フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】三次元網状化骨格構造を有するガス吸着
及び分解フィルターの従来の技術では有機系のフィルタ
ー母材をベースに有機系のバインダーにて脱臭剤を固着
せしめた特公平4−35201号公報に記載の脱臭フィ
ルターがあるが、耐熱性の弱い有機系材料で構成されて
いたため、ゴミ焼却炉や自動車などから排出される高温
状態の有害ガス成分の除去及び一旦吸着飽和したガス成
分を高温状態で再活性させて用いる用途等については耐
熱性がないため適用することができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】三次元網状化骨格構造
のフィルターはその構造的特徴により低通気であり、し
かも内部濾過機能が高くガス成分との接触効率がよくフ
ィルターの構造としては最適である。しかしながら、三
次元網状化骨格構造のフィルター母材はポリウレタンフ
ォームやナイロンやポリプロピレンやポリエステルなど
の有機材料で構成されていたため、耐熱強度に問題があ
り上述のように耐熱性を要求される用途においては適用
することが出来ず、かつ一旦吸着飽和したガス成分を高
温状態で再活性させて用いることも出来なかった。
【0004】そこで、この発明は、耐熱性を有し、再生
可能な三次元網状化骨格構造の脱臭フィルターを提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、この発明は、ガス吸着性能及び分解性能を有した三
次元網状化骨格構造の耐熱再生機能を有するようにした
ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明において、本発明者達は
三次元網状化骨格構造の耐熱強度を向上させる為の手段
として、これら三次元網状化骨格構造のポリウレタンフ
ォームや樹脂ネットの骨格上に予め無機系の焼成材料を
用い焼成させる事により耐熱強度の高いフィルター母材
とすることが出来、比較的低温で使用される用途におい
ては三次元網状化骨格構造の有機系母材が熱劣化によっ
て多少その強度が失われても、三次元網状化骨格構造の
骨格上に形成された耐熱バインダー成分によって結合さ
れた無機質の材料によってフィルター強度を代替保持す
る事が可能である事を見いだした。さらにこれらの技術
をベースにガス吸着性能及び分解性能を有する脱臭剤を
三次元網状化骨格構造の骨格上に無機系のバインダーに
て固着せしめることにより高度な耐熱性を有した三次元
網状化骨格構造の脱臭フィルターを供給することが出来
る。
【0007】三次元網状化骨格構造を有する材料として
は、ポリウレタンフォーム(株式会社ブリヂストン製の
エバーライトSF)、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ
エステル等の合成化学繊維をベースとした立体ネット
(樹脂製ネット状織物)(ユニチカ株式会社製のSK1
067SG)などが好適に使用できる。また、三次元網
状化骨格構造の骨格上に固着されるガス吸着性能及び分
解性能を有する脱臭剤としては、その使用の目的により
適宜選択する必要があるため、特に限定はしないが、主
なものとして活性炭、活性白土、ゼオライト、セピオラ
イト、シリカ、アルミナ、及びSiO2 、ZnO、Ti
2 等の原料をベースとした無機系合成化学脱臭剤また
は光励起作用により触媒活性の生じるTiO2 系触媒、
さらにこれらの脱臭剤にAu、Ag、Ru、Rh、P
d、Pt、Mn、Ni、Co、アルカリ金属、アルカリ
土類金属などの金属触媒を担持させた金属触媒担持型脱
臭剤が挙げられる。脱臭剤の粒子径については後述する
実施例1のように脱臭剤の後付着製法の場合若しくは、
後述する実施例2のように脱臭剤のスラリーを浸漬法に
より含浸加工する方法など、その製造方法により適宜選
択することが出来るため特に限定するものではないが、
実施例1の場合のように脱臭剤を後付着法により加工す
る場合のように三次元網状化骨格構造の表裏内部の骨格
表面上に脱臭剤粒子を均一に付着できるための最適な脱
臭剤の粒子径としてはフィルター母材の平均骨格間距離
の50分の1以上、1.5分の1以下の平均粒子径を有
する脱臭剤がよい。また、実施例1の場合は脱臭剤をス
ラリー形状にして浸漬含浸加工するため、好ましい粒子
径としては平均粒子径500μm以下の粉末品がよい。
【0008】上述の脱臭剤を固着する無機系のバインダ
ーとしては、三次元網状化骨格構造のフィルター母材に
前述の脱臭剤を固着させ、かつ使用環境時における耐熱
性を有するバインダーであれば特に限定はしないがシリ
カゾルなどのコロイダルシリカ系の無機バインダーや水
ガラス(ケイ酸ナトリウムの濃水溶液)が挙げられる。
【0009】また、三次元網状化骨格構造を有するポリ
ウレタンフォーム又は樹脂製ネット状織物の表裏側面及
び内部の骨格上に予め含浸乾燥させる無機質の材料とし
ては、フィルター使用目的により適宜選択する必要があ
るので特に限定するものではないがAl2 2 、SiO
2 、SiCなどの水分散スラリーが好適に使用できる。
骨格上にスラリーを含浸乾燥させた後ガス吸着性能及び
分解性能を有する脱臭剤を無機系のバインダーにて固着
せしめる。
【0010】フィルターの使用温度が比較的低温の場合
はバインダーの接着強度を向上させるための手段として
前述の無機系のバインダーの替りにあるいは一緒に有機
系のバインダーを用いることもでき、このような有機系
のバインダーとしては、アクリル系、ウレタン系、SB
R系、NBR系、クロロプレン系の粘着及び接着性能を
有するバインダーが好適に使用できる。
【0011】さらに、この発明の脱臭フィルターは、三
次元網状化骨格構造を有する樹脂製ネット状織物又はポ
リウレタンフォームの表裏側面及び内部の骨格上にガス
吸着性能及び分解性能を有する脱臭剤と無機、有機系の
バインダー及びガラス化剤によって構成されたスラリー
を含浸乾燥させた後、焼成することによっても得られ
る。ここで使用されるガラス化剤としては、Al
2 3 、SiO2 、LiCO3など、アルミナ、シリ
カ、そしてアルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化
物、炭酸化物などを主原料とし高温焼成によりガラス化
したものが好適に使用できる。焼成条件としては、使用
される脱臭剤の種類や性質により無酸素雰囲気や還元ガ
ス雰囲気、及び空気雰囲気など適宜選択出来、脱臭剤の
能力が使用環境下で最大限に発揮出来しかも目的とする
フィルターの強度が充分得られる温度雰囲気であれば良
く特に限定するものではないが、焼成温度としては10
00℃以上の高温焼成品が好適に使用出来る。
【0012】実施例1 1インチ直線上の穴の数を定義するセル数表示で6PP
I、厚み10mm品の三次元網状化骨格構造を有する
(株)ブリヂストン製のセラミックフォームを用いこれ
に触媒化成工業(株)製のシリカゾル(商品名キャタロ
イド)を70gWet./リッターとなるように浸漬含浸させ、
その後、北越炭素工業(株)製の平均粒度60メッシュ
の椰子殻活性炭(商品名Y−60)を三次元網状化骨格
構造の表裏及び内部の骨格表面上に付着加工させる。さ
らにこの脱臭フィルターを100℃で15分間乾燥固着
させて耐熱性を有する脱臭フィルターを得た。
【0013】実施例2 椰子殻活性炭の微粉末品として北越炭素工業(株)製
(商品名Y−300)を乾燥状態で40部、無機バイン
ダーとして触媒化成工業(株)製のシリカゾル(商品名
キャタロイド)固形分33%品を60部の割合で混合さ
せトータル固形分59.8%のスラリーを予め形成し、
1インチ直線上の穴の数を定義するセル数表示で6PP
I、厚み10mm品の三次元網状化骨格構造を有する
(株)ブリヂストン製のセラミックフォームに前述の活
性炭スラリーを浸漬含浸し、その後、余剰スラリーを除
去させ、100℃で30分間乾燥して耐熱性の脱臭フィ
ルターを得た。
【0014】上述の方法で得られた耐熱脱臭フィルター
の活性炭付着量は実施例1のもので60g/リッター、ま
た、実施例2のもので35g/リッターであった。実施例1
のフィルターは実施例2の製法と比較し活性炭の表面が
無機バインダー層により被覆されておらず、かつ約1.
7倍の活性炭付着量を稼ぐことが可能なため、後述のベ
ンゼンの吸着性能試験の結果から判るように脱臭性能的
には優位である。
【0015】比較例 比較例としては特公平4−35201号公報の記載に基
づき(株)ブリヂストン製の三次元網状化骨格構造のポ
リウレタンフォーム(商品名HR−06)、セル6PP
I、厚み10mmをフィルターの母材とし、予め綜研化学
(株)製のアクリル系の有機バインダー(商品名EW−
2501)にて前述の三次元網状化ポリウレタンフォー
ムに乾燥固形分で25g/リッターとなるように浸漬含浸し
100℃で5分間乾燥した後、北越炭素工業(株)製の
椰子殻活性炭Y−60品をポリウレタンフォームの表裏
面及び内部に後付着加工させ、さらに余剰の活性炭を振
るい落とし活性炭付着量として60g/リッターとなるよう
に調整させた。
【0016】実施例1及び実施例2の脱臭フィルターは
3点曲げ試験を行うために試験片を10mm×20mm×1
00mmに裁断し、スパン間の距離を80mm、ヘッドのス
ピードを10mm/min.に調整し、試験を行った。試験の
方法は予めn=5の曲げ強度を測定し、この平均値を初
期曲げ強度とする。本フィルターの高温使用時を想定し
たフィルターの強度を評価するために、10mm×20mm
×100mmに裁断した実施例1及び実施例2の試験片を
300℃×72Hr. 放置し、前述と同様の方法で3点曲
げ試験を行った。これら耐熱試験前後のn=5の3点曲
げ試験の平均値から300℃×72Hr. における初期強
度保持率を割り出した。その結果は表1に示す。
【0017】比較例の試験片は実施例1及び実施例2の
ものと比較しフィルターの剛性がないため、耐熱試験前
後の初期強度保持率の測定は引っ張り強度の試験で代用
した。本試験条件は、予め10mm×20mm×100mmに
裁断した比較例の試験サンプルを用意し、n=5の割合
で初期引っ張り強度の試験を行い、その平均値を初期引
っ張り強度とする。また、10mm×20mm×100mmに
裁断した比較例の試験サンプルを300℃×72Hr. 放
置した。熱間保持後の比較例3のサンプルはフィルター
母材の強度劣化が著しく、フィルター形状が保持できて
いないため、熱間保持後の引っ張り強度試験が行えぬ状
況であり、初期強度保持率は0%であった。
【0018】実施例1及び実施例2は、比較例のサンプ
ルを20Φに裁断し各々のサンプルについてベンゼン1
00ppm 、サンプルのガス通気径20Φ、流量1リッター/
min.の通気法による条件下で脱臭性能の評価を行いベン
ゼンの除去率が0%になるまでベンゼン100ppm の標
準ガスを通気させた。その後、脱臭性能の回復性能試験
を行うべく上述の脱臭性能評価後のサンプルを200℃
×5Hr. 放置し、さらに他のガス成分の影響のないクリ
ーンな常温環境下で60分間冷却した後、再度前述と同
様の脱臭性能評価を行った。脱臭性能の回復率の算出は
初期脱臭性能の吸着曲線の面積積分値及び200℃×5
Hr. 放置による再脱臭試験後の吸着曲線の面積積分値か
らベンゼン脱臭性能の回復率を割り出した。比較例のサ
ンプルは200℃×5Hr. 放置によりバインダーの接着
強度が悪くなり活性炭の粉落ちが顕著に生じていた。こ
のような活性炭脱落による影響と熱分解性ガス発生の影
響により、比較例の脱臭性能の回復率は実施例1及び実
施例2のものと比較し著しく低く、熱再生的に見て不向
きであることが判る。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、高温状態の有害ガス成分に対し低圧力損失下でしか
も効率良くガス成分を除去することができる。また、常
温状態に使用される空気清浄を目的とした脱臭フィルタ
ーにおいても、一度ガス成分を吸着し飽和した脱臭フィ
ルターを高温状態に保持することによって吸着ガス成分
を脱離又は触媒作用によって分解させ再生することが可
能であるため、再生型の脱臭フィルターとしても使用で
き広範な適用が期待できる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス吸着性能及び分解性能を有した三次
    元網状化骨格構造の耐熱再生機能を有した脱臭フィルタ
    ー。
  2. 【請求項2】 三次元網状化骨格構造を有するポリウレ
    タンフォーム又は樹脂ネットの表裏側面及び内部の骨格
    上にガス吸着性能及び分解性能を有する脱臭剤を無機系
    のバインダーにて固着せしめた請求項1記載の脱臭フィ
    ルター。
  3. 【請求項3】 三次元網状化骨格構造を有するポリウレ
    タンフォーム又は樹脂ネットの表裏側面及び内部の骨格
    上に予め無機質の材料を主成分とするスラリーを含浸乾
    燥させ、その後ガス吸着性能及び分解性能を有する脱臭
    剤を無機系のバインダーにて固着せしめた請求項1記載
    の脱臭フィルター。
  4. 【請求項4】 三次元網状化骨格構造を有するポリウレ
    タンフォーム又は樹脂ネットの表裏側面及び内部の骨格
    上にガス吸着性能及び分解性能を有する脱臭剤を無機系
    のバインダーにて固着せしめた後、焼成することによっ
    て得られる請求項1記載の脱臭フィルター。
  5. 【請求項5】 三次元網状化骨格構造を有するポリウレ
    タンフォーム又は樹脂ネットの表裏側面及び内部の骨格
    上に予め無機質の材料を主成分とするスラリーを含浸乾
    燥させ焼成させた後ガス吸着性能及び分解性能を有する
    脱臭剤を無機系のバインダーにて固着せしめた請求項1
    記載の脱臭フィルター。
  6. 【請求項6】 三次元網状化骨格構造を有するポリウレ
    タンフォーム又は樹脂ネットの表裏側面及び内部の骨格
    上に予め無機質の材料を主成分とするスラリーを含浸乾
    燥させ、その後ガス吸着性能及び分解性能を有する脱臭
    剤を耐熱性を有した有機バインダーにて固着せしめた請
    求項1記載の脱臭フィルター。
  7. 【請求項7】 三次元網状化骨格構造を有するポリウレ
    タンフォーム又は樹脂ネットの表裏側面及び内部の骨格
    上にガス吸着性能及び分解性能を有する脱臭剤と無機、
    有機系のバインダー及びガラス化剤を主成分とするスラ
    リーを含浸乾燥させた後、焼成することによって得られ
    る請求項1記載の脱臭フィルター。
  8. 【請求項8】 三次元網状化骨格構造を有するポリウレ
    タンフォーム又は樹脂ネットの表裏側面及び内部の骨格
    上に予め耐熱性を有するバインダー成分を含有したスラ
    リーを含浸乾燥させた後、本スラリーが乾燥する前にポ
    リウレタンフォームの平均骨格間距離の50分の1以
    上、1.5分の1以下の平均粒径を有する吸着体粒子を
    付着することによって得られる吸着体の一部が骨格表面
    に固着され残部が露出した請求項1記載の脱臭フィルタ
    ー。
  9. 【請求項9】 三次元網状化骨格構造を有するポリウレ
    タンフォーム又は樹脂ネットの表裏側面及び内部の骨格
    上に予め耐熱性を有するバインダー成分を含有したスラ
    リーを含浸させた後、本スラリーが乾燥する前にポリウ
    レタンフォームの平均骨格間距離の50分の1以上、
    1.5分の1以下の平均粒径を有する吸着体粒子を付着
    し、さらに焼成することによって得られる吸着体の一部
    が骨格表面に固着され残部が露出した請求項1記載の脱
    臭フィルター。
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