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JPH10338111A - 緊急自動ブレーキ装置 - Google Patents

緊急自動ブレーキ装置

Info

Publication number
JPH10338111A
JPH10338111A JP9147972A JP14797297A JPH10338111A JP H10338111 A JPH10338111 A JP H10338111A JP 9147972 A JP9147972 A JP 9147972A JP 14797297 A JP14797297 A JP 14797297A JP H10338111 A JPH10338111 A JP H10338111A
Authority
JP
Japan
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emergency automatic
automatic brake
notification
emergency
vehicle
Prior art date
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Granted
Application number
JP9147972A
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English (en)
Other versions
JP3814050B2 (ja
Inventor
Mitsuo Kayano
光男 萱野
Hiroshi Takenaga
寛 武長
Koji Kuroda
浩司 黒田
Satoshi Kuragaki
倉垣  智
Tokuji Yoshikawa
徳治 吉川
Hiroto Morisane
裕人 森實
Kozo Nakamura
浩三 中村
Toshimichi Minowa
利通 箕輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP14797297A priority Critical patent/JP3814050B2/ja
Publication of JPH10338111A publication Critical patent/JPH10338111A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3814050B2 publication Critical patent/JP3814050B2/ja
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  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 緊急自動ブレーキ作動時での安全性保持が充
分に得られるようにした緊急自動ブレーキ装置を提供す
ること。 【解決手段】 緊急自動ブレーキ制御手段3は、車両状
態検出手段1で検出した車両状態データと、走行環境検
出手段2で検出した走行環境データにより緊急自動ブレ
ーキを作動させるか否かを判定し、緊急自動ブレーキを
作動させると判定された場合、報知/作動タイミング制
御手段4で、そのことを報知する指令を出力し、この
後、予め定めてある所定の時間経過したタイミングで緊
急自動ブレーキを作動させる指令を出力するようにした
もの。従って、緊急時、自動ブレーキが作動される事態
になったときは、まず報知手段6により、このことが報
知された後で車両のブレーキが掛けられることになるの
で、運転者を含む乗員は、緊急自動ブレーキが掛かるで
あろうことを予め知ることができ、この結果、緊急自動
ブレーキによる強い慣性力にも慌てずに対応でき、仮に
衝突した場合でも、予め身構えることができるので、損
傷を最小限に抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車間距離が危険な
値になったとき、障害物が突然飛び出してきたときなど
の緊急時にブレーキを自動的に働かせる装置に係り、特
に、自動車の緊急自動ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車では、脇見運転や居眠り運転な
ど、運転者の不注意による危険な事態の発生が多い。そ
こで、このような危険を回避するため、衝突の虞れが高
い危険な領域に自動車が進入した場合、衝突防止や乗員
保護のための装置を自動的に制御する技術が従来から提
案されており、例えば、特開平2−246838号公報
では、衝突の可能性の高い危険領域を複数設定し、危険
の度合いに応じて自動的にスロットル制御、ブレーキ制
御、シートベルト制御などを段階的に行なうようにした
安全制御装置について開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、緊急
時、自動ブレーキが作動したときの乗員の状態について
配慮がされているとは言えず、ブレーキの作動により乗
員の安全が損なわれてしまうという問題があった。すな
わち、従来技術では、乗員の操作とは関係なく、自動的
にブレーキが作動開始してしまうため、乗員からすれ
ば、突然、ブレーキが掛かってしまうことになり、不意
の減速に対応できず、慣性力により体が動き、車体に打
ち当たってしまうなどの事態発生の虞れを生じ、安全性
が損なわれてしまうのである。
【0004】例えば、従来技術では、危険領域内に障害
物が進入してきた場合など、緊急時には突然自動的にブ
レーキが掛けられた後、衝突すると想定される時点の
0.1秒〜0.2秒前にシートベルトに自動的にテンシ
ョンを掛けるようになっているので、シートベルトが強
くされるまでの間に、慣性力でむち打ちになったり、極
端な場合、手足を痛めてしまう虞れすらあった。また、
シートベルトを装着していないときに、もしも事故に至
ったとしても、予め緊急自動ブレーキの作動を知り、身
構える暇があれば、もしかして危険の度合いが抑えられ
たかも知れないが、従来技術では、この期待も叶えられ
ない。
【0005】本発明の目的は、緊急自動ブレーキ作動時
での安全性保持が充分に得られるようにした緊急自動ブ
レーキ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、自己車両の
走行速度を含む自己車両の状態を検出する車両状態検出
手段と、自己車両と他車両との車間距離及び相対速度を
含む自己車両の走行環境を検出する走行環境検出手段
と、これら車両状態検出手段からの車両状態データと前
記走行環境検出手段からの走行環境データより緊急自動
ブレーキを作動させるか否かを判定する緊急自動ブレー
キ制御手段と、この緊急自動ブレーキ制御手段の判定結
果に応じて車両のブレーキを作動させる緊急自動ブレー
キ作動手段を備えた緊急自動ブレーキ装置において、前
記緊急自動ブレーキ制御手段の判定結果に応じて緊急自
動ブレーキ作動報知指令を出力し、前記車両状態データ
と前記走行環境この緊急自動ブレーキ作動報知指令出力
後、緊急自動ブレーキを作動させるまでの待ち時間を設
定する報知/作動タイミング制御手段と、前記報知/作
動タイミング制御手段の報知指令により音声などにより
報知を行う報知手段とを設け、前記報知手段の報知開始
から所定の時間後に緊急自動ブレーキを作動させるよう
にして達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明による緊急自動ブレ
ーキ装置について、図示の実施形態により詳細に説明す
る。図1は、本発明の一実施形態を示すブロック構成図
である。まず、車両状態検出手段1では、自車(自己車
両)の速度、加速度、アクセルペダルの踏込量、アクセ
ルペダルの操作速度、ブレーキペダルの踏込量、ブレー
キペダルの踏込速度、エンジン回転数、駆動軸トルク、
変速比、操舵角などの車両状態データを検出する。次
に、走行環境検出手段2では、自車と先行車(自車の直
前を走行している車両)の車間距離と相対速度、障害物
の有無、道路のカーブ曲率、勾配、路面の摩擦係数μ、
視界、交通規制情報、渋滞情報、先行車の速度及び加速
度等の走行環境データを検出する。
【0008】緊急自動ブレーキ制御手段3では、車両状
態検出手段1からの車両状態データと走行環境検出手段
2からの走行環境データにより、緊急自動ブレーキを作
動させるか否かを判定する。そして、緊急自動ブレーキ
制御手段3により緊急自動ブレーキを作動させると判定
された場合、報知/作動タイミング制御手段4では、そ
のことを報知する指令を出力し、この後、予め定めてあ
る所定の時間経過したタイミングで緊急自動ブレーキを
作動させる指令を出力する。そこで、緊急自動ブレーキ
作動手段5では、報知/作動タイミング制御手段4から
与えられた緊急自動ブレーキ作動指令に応じて車両のブ
レーキを掛けるのである。また、報知手段6では、報知
/作動タイミング制御手段4からの報知指令に応じて、
警報音、音声などによる聴覚による報知動作や、表示ラ
ンプ(LED)の点灯点滅、ディスプレイ装置の表示など
の視覚による報知動作、さらには、シートベルトのテン
ション増加、ステアリングや座席の振動など、体感と触
覚に訴える報知動作を行う。
【0009】従って、この実施形態によれば、緊急時、
自動ブレーキが作動される事態になったときは、まず報
知手段6により、このことが報知された後で車両のブレ
ーキが掛けられることになるので、運転者を含む乗員
は、緊急自動ブレーキが掛かるであろうことを予め知る
ことができ、この結果、緊急自動ブレーキによる強い慣
性力にも慌てずに対応でき、仮に衝突した場合でも、予
め身構えることができるので、損傷を最小限に抑えるこ
とができる。
【0010】図2は、本発明の一実施形態が適用された
自動車の一例を示したもので、この図は車の前半分を横
から見たもので、ここで、300は緊急自動ブレーキコ
ントロールユニットで、マイクロコンピュータを備え、
図1に示した緊急自動ブレーキ制御手段3と報知/作動
タイミング制御手段4に相当する機能が発揮できるよう
に構成されている。100は車速センサで、101は運
転モードスイッチであり、これらからの信号が車両状態
データとして緊急自動ブレーキコントロールユニット3
00に入力される。
【0011】なお、この図では、簡略化のため、車速セ
ンサ100と運転モードスイッチ101しか記してない
が、車両に装着された各種センサから得られる加速度、
アクセルペダル踏込量、アクセルペダル開閉速度、ブレ
ーキペダル踏込量、ブレーキペダル踏込速度、エンジン
回転数、駆動軸トルク、変速比、操舵なども車両状態デ
ータとして緊急自動ブレーキコントロールユニット30
0に入力されるようになっている。
【0012】200はミリ波レーダアンテナで、201
はレーダコントロールユニットであり、ミリ波レーダア
ンテナ200からの信号をレーダコントロールユニット
201で解析して車間距離と相対速度を求め、走行環境
データとして緊急自動ブレーキコントロールユニット3
00に入力する。なお、同じく簡略化のため、この図に
は、レーダコントロールユニット201からの車間距離
と相対速度しか記してないが、テレビカメラ、ナビゲー
ションシステム、路車間通信装置、車車間通信装置など
から得られる障害物情報、カーブ曲率情報、勾配情報、
路面摩擦係数情報、視界情報、交通規制情報、渋滞情
報、先行車の走行速度と加速度などの走行環境データ
も、緊急自動ブレーキコントロールユニット300に入
力される。
【0013】そこで、緊急自動ブレーキコントロールユ
ニット300では、これら車両状態データと走行環境デ
ータより緊急自動ブレーキを作動させるか否かを判定
し、緊急自動ブレーキを作動させると判定された場合
は、そのことを報知する指令をスピーカー600、ディ
スプレイ601、シートベルトテンションアクチュエー
タ602などの報知手段に供給し、聴覚と視覚による報
知と、シートベルトの締付力の増加による体感的な報知
を行なった後、所定のタイミングで、緊急自動ブレーキ
を作動させる指令をブレーキアクチュエータ500に出
力する。
【0014】このときの報知手段としては、スピーカー
600、ディスプレイ601、シートベルトテンション
アクチュエータ602が設けてあるが、この外にも、ス
テアリングハンドルや座席の振動、電気刺激などによる
報知手段を設けるようにしてもよい。従って、この実施
形態によれば、緊急自動ブレーキの作動が必要な事態に
なったとき、まずスピーカー600、ディスプレイ60
1、シートベルトテンションアクチュエータ602によ
り、予めそのことの報知がなされた後、緊急自動ブレー
キが働くので、運転者を含む乗員は、緊急自動ブレーキ
の作動が予知でき、この結果、緊急自動ブレーキによる
強い慣性力にも慌てずに対応でき、仮に衝突に至ってし
まったときでも、受けてしまうであろう損傷の程度を最
小限に抑えることができる。
【0015】図3は、緊急自動ブレーキコントロールユ
ニット300内のマイクロコンピュータによる緊急自動
ブレーキをかけるか否かを決める危険判定ルーチンを示
すフローチャートである。なお、このルーチンは所定の
時間毎に実行される。このルーチンの実行に入ると、ま
ずステップ3001で車間距離Dの算出を行ない、ステ
ップ3002では相対速度Vrの算出を行なう。
【0016】ここで定義している相対速度Vrは、自車
を基準として考える。すなわち、自車の速度をV、先行
車の速度をVfとすると、相対速度Vr=Vf−Vであ
る。
【0017】従って、先行車の速度Vfが、自車の速度
Vより大きい場合、すなわち車間距離が広がる状態の場
合は、この相対速度Vrはプラスの値となり、反対に自
車の速度Vが先行車の速度Vfより大きい場合、すなわ
ち車間距離が縮まる状態の場合は、この相対速度Vrは
マイナスの値になる。
【0018】続いてステップ3003では、この相対速
度Vrが0「m/s]以上か否かを比較し、結果がY
(肯定)ならばステップ3004へ行き、ブレーキ指令フ
ラグをOFFする。
【0019】しかして、結果がN(否定)のとき、すなわ
ち相対速度Vrが0「m/s]未満のときはステップ3
005の処理に進み、車速Vを算出し、次いでステップ
3006では、緊急自動ブレーキを指令するか否かを判
定するための閾値となる危険車間距離Ddを、図示のよ
うに、自車の空走時間を1.5[s]、自車の減速度を
4.0[m/s2]として算出しているが、路面の摩擦
係数μなどの走行環境に応じて可変値として算出するよ
うにしてもよい。そしてステップ3007で、車間距離
Dと危険車間距離Ddを比較し、車間距離Dが危険車間
距離Dd以上のときは、ステップ3004でブレーキ指
令フラグをOFFするが、車間距離Dが危険車間距離D
d未満のときはステップ3008でブレーキ指令フラグ
をONにするのである。
【0020】次に、図4は、緊急自動ブレーキの作動タ
イミングを決めるタイミング制御ルーチンを示すフロー
チャートで、このルーチンも所定の時間毎に実行され
る。まずステップ4001でブレーキ指令フラグがON
になっているか否かを判定し、ONになっていなければ
ステップ4002でスピーカーやディスプレイによる報
知及び緊急自動ブレーキを解除する。一方、ONになっ
ていたときは、まずステップ4003で緊急自動ブレー
キが作動する事態に至り、これからブレーキが掛かるこ
とをスピーカーやディスプレイにより報知する。そし
て、ステップ4004で、報知を開始してから所定の待
ち時間Tが経過するのを待ち、その後ステップ4005
に進み、緊急自動ブレーキを作動させるのである。
【0021】この待ち時間Tは、初期値として予め設定
しておくもので、その値としては、人間の反応が200
[ms]程度なので、これを勘案して、200[ms]
付近の値にすればよいが、このとき、ブレーキアクチュ
エータの動作遅れなどの機械系での遅れ時間が考えられ
るので、この時間Tとしては、上記した人間の反応時間
から、この機械系での遅れ時間を差し引いてやる必要が
ある。例えば、いま仮に機械系での遅れ時間が50[m
s]であったとしたら、待ち時間Tの初期値として、T
=200−50=150[ms]にしてやればよく、要
は、報知がされてから実際にブレーキが作動するまでの
時間が人間の反応時間にほぼ等しくなるようにしてやれ
ばよい。
【0022】次に、図5は、本発明の第2の実施形態
で、図1の実施形態に乗員状態検出手段7を付加したも
のである。この乗員状態検出手段7は、ステアリング握
り圧、アクセル操作、ブレーキペダル操作、フットレス
ト圧、運転姿勢、シートベルト装着中か否かの情報、エ
アバッグ装備車か否かの情報を検出し、これらを乗員の
状態を表すデータ、すなわち、乗員状態データを出力し
て報知/作動タイミング制御手段4に供給する働きをす
る。
【0023】そして、報知/作動タイミング制御手段4
では、この乗員状態データを用い、運転者が緊急自動ブ
レーキに対応できるか、身構えているかを判定し、この
結果に応じて、緊急自動ブレーキの作動タイミングを、
所定の時間T経過後のタイミングから変更し、乗員が身
構えたと判断されたときは、初期値として設定してある
待ち時間Tの経過を待つまでもなく、その前の所定のタ
イミングで緊急自動ブレーキを作動させる指令を発生す
るように構成してあり、その他の構成は、図1の実施形
態と同じである。
【0024】従って、この実施形態によっても、緊急自
動ブレーキの作動が必要な事態になったときには、予め
そのことの報知がなされた後で実際にブレーキが働くの
で、運転者を含む乗員は、緊急自動ブレーキの作動が予
知でき、この結果、緊急自動ブレーキによる強い慣性力
にも慌てずに対応でき、仮に衝突に至ってしまったとき
でも、受けてしまうであろう損傷の程度を最小限に抑え
ることができる上、乗員が充分に身構えを終わっていた
ときには、早めに緊急自動ブレーキを作動させることが
できるので、先行車との距離を充分に残して安全に車両
を停止させることができる。
【0025】図6は、この第2の実施形態のハードウェ
ア構成図で、図2の実施形態において、ステアリング握
り圧センサ700とアクセルペダルセンサ701、ブレ
ーキペダルセンサ702、フットレスト圧センサ70
3、シートベルト装着スイッチ704、それに車内テレ
ビカメラ705を付加し、これらによる検出結果を乗員
状態データとして緊急自動ブレーキコントロールユニッ
ト300に入力するようにしたものである。
【0026】そして、まず、ステアリング握り圧センサ
700により運転者のステアリングの握り圧変化や手の
位置を検出し、次にアクセルペダルセンサ701でアク
セル操作を検出し、乗員状態データとして出力する。次
に、ブレーキペダルセンサ702ではブレーキペダル操
作を検出し、フットレスト圧センサ703で足の位置や
踏ん張り力を検出し、それぞれ乗員状態データとして出
力する。また、シートベルト装着スイッチ704では、
シートベルトが装着されているか否かが検出され、これ
を乗員状態データとして出力する。一方、車内テレビカ
メラ705では運転者を撮像し、その画像データを解析
して、運転者の姿勢が正常か否かを検出し、さらに姿勢
と視線方向などから居眠りの有無を検出し、乗員状態デ
ータとして出力する。
【0027】そこで、緊急自動ブレーキコントロールユ
ニット300は、これら乗員状態データを取込み、運転
者が緊急自動ブレーキに対応できるか、身構えているか
を判定し、この結果により緊急自動ブレーキを作動させ
るタイミングを変更し、緊急自動ブレーキを作動させる
指令を出力するのである。なお、同じく簡略化のため省
略してあるが、運転者の声やエアバッグ装備車か否かな
どの乗員の状態に関わる他のデータも緊急自動ブレーキ
コントロールユニット300に入力されており、その他
は、図2の実施形態の動作と同じである。
【0028】図7は、この図6の実施形態における緊急
自動ブレーキコントロールユニット300によるタイミ
ング制御ルーチンの第1の例を示すフローチャートで、
このルーチンも所定の時間毎に実行されるものである。
そして、この図7のルーチンは、図4のタイミング制御
ルーチンを基本とし、そのステップ4001〜ステップ
4005の処理は同じままで、ステップ4004の後に
ステップ4006〜ステップ4010を追加したもので
あり、これにより、ステップ4004での結果が否定
(N)になったときでも、ステップ4006〜ステップ4
010の何れかの処理での判定結果が肯定(Y)になった
ときには、報知後、待ち時間Tが経過する前でも、この
時点で直ちにステップ4005に移行して緊急自動ブレ
ーキが作動されるようにしたものである。
【0029】そこで、まずステップ4006でステアリ
ング握り圧が増加したか否かを判定し、増加したなら運
転者が報知に反応したものと見做してステップ4005
に進み、増加していないならば、未反応であるとしてス
テップ4007に進む。次にステップ4007ではアク
セル操作に変化があるか否か判定し、変化有りならば運
転者が報知に反応したものと見做してステップ4005
に進み、変化無しならば未反応であるとしてステップ4
008に進む。
【0030】またステップ4008ではブレーキ操作に
変化があるか否か判定し、変化有りならば反応したと見
做してステップ4005に進み、変化無しなら未反応と
してステップ4009に進む。さらにステップ4009
ではフットレスト圧が増加したか否かを判定し、増加し
たならば反応したものとしてステップ4005に進み、
増加していないならば未反応としてステップ4010に
進む。そしてステップ4010では運転姿勢が正常か否
かを判断し、正常ならば居眠りなどはしておらず、当
然、報知に反応した筈であるとしてステップ4005に
進み、正常でないならば未反応の虞れありとしてステッ
プ4004に進むのであり、その他の処理は、図4の実
施形態と同じである。
【0031】従って、この実施形態によれば、緊急自動
ブレーキの作動に際して、そのことが乗員に報知された
後、緊急自動ブレーキが掛けられるようになり、この結
果、乗員は、緊急自動ブレーキによる強い慣性力にも慌
てずに対応でき、仮に衝突にまで至ってしまったときで
も、損傷を最小限に抑えることができる上、緊急自動ブ
レーキを掛ける場合で、そのことを報知した後、運転者
の手足の動き、姿勢などから緊急自動ブレーキに備えて
運転者が身構えたか否かを調べ、運転者が充分に身構え
たと判断されたときは、所定の待ち時間の経過を待た
ず、早めに緊急自動ブレーキが掛けられるようになるの
で、先行車からの距離に余裕を持って停車させることが
できる。
【0032】次に、図8は、タイミング制御ルーチンの
第2の例を示すフローチャートであり、同じく所定の時
間間隔ごとに実行される。そして、この図8のルーチン
は、図7のルーチンにおけるステップ4003の処理の
後にステップ4011〜ステップ4016の各処理を追
加し、運転者によるシートベルトの装着状態と、自車で
のエアバッグの装備状態に応じて、待ち時間Tが変更さ
れるようにしたもので、その他は図7のルーチンと同じ
である。
【0033】まずステップ4011では、運転者がシー
トベルトを装着しているか否かを判定し、装着している
ならステップ4012に進み、報知開始後から緊急自動
ブレーキを掛けるまでの待ち時間TをN[ms]に変更
し、未装着ならばステップ4013で、時間TをM[m
s]に変更する。ここで、N<T<Mにしてある。次に
ステップ4014では、自車がエアバッグ装備車か否か
を判定し、装備しているならばステップ4015で時間
TをL[ms]に変更し、未装備ならばステップ401
6で時間TをK[ms]に変更する。ここでは、L<T
<Kにしてある。
【0034】運転手がシートベルトを装着していたり、
自車にエアバッグが装備されていれば、乗員の保護が充
分に得られるので、報知開始後から緊急自動ブレーキを
掛けるまでの時間Tが短くても済み、他方、そうでなけ
れば、長い方がよい。
【0035】従って、この実施形態によれば、報知開始
後から緊急自動ブレーキが掛けられるまでの時間Tが保
護装置の有無により変更され、保護装置が有る場合には
待ち時間Tが初期値よりも短い時間N、Lにされること
になり、運転者の保護が確保できることを前提として、
より迅速に緊急急自動ブレーキを作動させることができ
る。
【0036】また、図9は、タイミング制御ルーチンの
第3の例を示すフローチャートであり、同じく所定の時
間間隔ごとに実行される。そして、この図9のルーチン
は、図8のルーチンにおけるステップ4003の処理に
代えてステップ4017を設け、ステップ4012の処
理の後にステップ4018を、そしてステップ4002
の処理の後にステップ4019の処理を、それぞれ追加
したものであり、その他の処理は図8のルーチンと同じ
である。
【0037】そして、ステップ4017では、スピーカ
ー600やディスプレイ601などにより、緊急自動ブ
レーキの作動開始の予告を報知すると共に、ここでまず
緩やかにブレーキが利き始めるように、緩自動ブレーキ
の作動を開始させる。ここで、緩自動ブレーキとは、緊
急自動ブレーキよりも弱いブレーキ力で自動的にブレー
キを作動させる処理のことであり、この緩自動ブレーキ
の作動は、この後、緊急自動ブレーキが作動されるまで
継続される。この緩自動ブレーキによる緩やかな減速状
態が最初に与えられることで、運転者はより身構え易く
なり、続いて緊急自動ブレーキにより受ける衝撃も柔ら
げられる。
【0038】そして、この後、ステップ4011でシー
トベルトが装着されていると判定されたら、ステップ4
018でシートベルトのテンションを強める処理が実行
される。こうすることにより、脇見運転や居眠り運転を
していた場合にも効果的な報知が行え、運転者の安全の
確保も万全となる。また、これに伴って、緊急自動ブレ
ーキが解除された後は、ステップ4019によりシート
ベルトのテンションを緩める処理を実行する。これによ
り、快適性が損なわれる虞れもなくなる。
【0039】次に、運転モードスイッチ101による運
転モードの選定処理の一実施形態について、図10によ
り説明する。この図10は、運転モード判定ルーチンの
フローチャートで、このルーチンは所定の時間毎に実行
される。まずステップ3010で、緊急自動ブレーキを
作動させるか否かのモード決めるスイッチ101のON
/OFFを判定し、OFFならば何もせずに終わる。し
かして、ONのときは、次のステップ3011で、シー
トベルトが装着されているか否かを判定し、装着されて
いるのならばステップ3012で、図3で説明した危険
判定ルーチンを実行し、、ステップ3013で、図4、
図7、図8、図9で説明したタイミング制御ルーチンを
実行するのである。
【0040】一方、シートベルトが未装着ならばステッ
プ3014に進み、緊急自動ブレーキ作動モードに移行
するのが禁止されていることを報知する処理を実行し、
次いでステップ3015で、緊急自動ブレーキを作動さ
せるか否かのモード決めるスイッチ101をOFFす
る。従って、この実施形態によれば、シートベルトを装
着しなければ緊急自動ブレーキを作動させるモードに入
らないので、シートベルトの装着を促すことができる
上、緊急自動ブレーキが作動したときは、必ずシートベ
ルトが装着されていることになり、より高い安全性を得
ることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、緊急自動ブレーキの作
動に際して、予めそのことが報知されるので、運転者を
含む乗員は、緊急自動ブレーキの作動を意識し、それに
備えて予め身構えることができる。この結果、緊急自動
ブレーキによる強い慣性力にも慌てずに対応でき、仮に
衝突に至ってしまったとしても、損傷を最小限に抑える
ことができる。
【0042】また、本発明によれば、シートベルトを装
着してなければ緊急自動ブレーキが作動するモードに入
らないようにすることができるので、この場合には、緊
急自動ブレーキが作動したときには、必ずシートベルト
が装着されていることになるので、より高い安全性を容
易に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による緊急自動ブレーキ装置の第1の実
施形態を示すブロック構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態が適用された自動車の
一例を示すハードウェア構成図である。
【図3】本発明の実施形態における危険判定ルーチンの
一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態におけるタイミング制御ルー
チンの第1の例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施形態を示すブロック構成図
である。
【図6】本発明の第2の実施形態が適用された自動車の
一例を示すハードウェア構成図である。
【図7】本発明の実施形態におけるタイミング制御ルー
チンの第2の例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態におけるタイミング制御ルー
チンの第3の例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態におけるタイミング制御ルー
チンの第4の例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態における運転モード判定ル
ーチンの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両状態検出手段 2 走行環境検出手段 3 緊急自動ブレーキ制御手段 4 報知/作動タイミング手段 5 緊急自動ブレーキ作動手段 6 報知手段 100 車速センサ 101 運転モードスイッチ 200 ミリ波レーダアンテナ 201 レーダコントロールユニット 300 緊急自動ブレーキコントロールユニット 500 ブレーキアクチュエータ 600 スピーカー 601 ディスプレイ 602 シートベルトテンションアクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01S 13/93 G01S 13/93 (72)発明者 倉垣 智 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 吉川 徳治 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 森實 裕人 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 中村 浩三 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 箕輪 利通 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己車両の走行速度を含む自己車両の状
    態を検出する車両状態検出手段と、自己車両と他車両と
    の車間距離及び相対速度を含む自己車両の走行環境を検
    出する走行環境検出手段と、これら車両状態検出手段か
    らの車両状態データと前記走行環境検出手段からの走行
    環境データより緊急自動ブレーキを作動させるか否かを
    判定する緊急自動ブレーキ制御手段と、この緊急自動ブ
    レーキ制御手段の判定結果に応じて車両のブレーキを作
    動させる緊急自動ブレーキ作動手段を備えた緊急自動ブ
    レーキ装置において、 前記緊急自動ブレーキ制御手段の判定結果に応じて緊急
    自動ブレーキ作動報知指令を出力し、前記車両状態デー
    タと前記走行環境この緊急自動ブレーキ作動報知指令出
    力後、緊急自動ブレーキを作動させるまでの待ち時間を
    設定する報知/作動タイミング制御手段と、 前記報知/作動タイミング制御手段の報知指令により音
    声などにより報知を行う報知手段とを設け、 前記報知手段の報知開始から所定の時間後に緊急自動ブ
    レーキを作動させるように構成したことを特徴とする緊
    急自動ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の発明において、 運転手のステアリング握り圧などの乗員の挙動を表す乗
    員状態データを検出する乗員状態検出手段を設け、 この乗員状態検出手段から出力される乗員状態データに
    応じて前記待ち時間が変更されるように構成したことを
    特徴とする緊急自動ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の発明において、 前記報知手段による報知動作が、少なくともシートベル
    トのテンションを増加する動作を含むことを特徴とする
    緊急自動ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3の発明の何れかにお
    いて、 シートベルトの装着状態を判定し、未装着のときは緊急
    自動ブレーキを作動するモードに移行せず、そのことを
    前記報知手段で報知するように構成されていることを特
    徴とする緊急自動ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4の発明の何れかにお
    いて、 前記報知手段による報知動作が開始してから緊急自動ブ
    レーキが作動されるまでの間は、前記緊急自動ブレーキ
    によるブレーキ力よりも弱いブレーキ力による緩やかな
    自動ブレーキが作動されるように構成したことを特徴と
    する緊急自動ブレーキ装置。
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