JPH024461Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、例えば音響機器等の弱電機器におい
て、プラグを挿し込むことによりプラグとの電気
的接続を行うジヤツクに関するものである。

［従来の技術］ 従来、音響機器やその他の弱電機器等に広く用
いられているジヤツクは、その用途に応じて形状
や接片数等の異なる多種類のものが知られている
が、最近では内蔵される接片の数が多くなつてき
たため、それだけ部品の種類も増加し、構造的に
も複雑になつて組立ても難しくなり、また品質的
にもプラグからの無理な力に対して対抗力がない
などの問題を抱えている。また、用途によつて接
片の数や形状等の異なる多種のものを用意しなけ
ればならないため、少量多品種の市場要請に対応
するには不経済であるという問題もある。

［考案の目的］ 本考案の目的は、部品の種類が少なく、構造的
に簡単で組立てが容易ぞあり、かつプラグに対す
る保持力も大きく、プラグからの無理な力に対す
る抗力も大きく、しかも複数の可動接片は同一形
状のものを使用しながら、挿入されるプラグの各
部の径に適合できるようにしたジヤツクを提供す
ることにある。

［考案の概要］ 上述の目的を達成するための本考案の要旨は、
プラグ挿入孔を有する電気絶縁性の基体に、前記
プラグ挿入孔と直交する方向に複数段の接片嵌合
溝を形成し、これら接片嵌合溝にはそれぞれ前記
プラグ挿入孔に開口する窓部を設け、金属板を略
コ字状に折曲した弾発性を持つ可動接片を前記接
片嵌合溝にそれぞれ嵌め込み、これらの可動接片
の可動部に設けた接点部を前記窓部から前記プラ
グ挿入孔内に臨ませ、これらの可動接片の両側の
取付部を前記基体に固定したことを特徴とするジ
ヤツクである。

［考案の実施例］ 本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。

第１図ａ，ｂはジヤツクの基体１の斜視図、第
２図は可動接片２の斜視図であり、基体１は合成
樹脂等の電気絶縁性材料から成り、中央には縦方
向のプラグ挿入孔３を有し、かつその周囲には水
平方向の接片取付孔４ａ，４ｂとこれらの間を結
ぶ接片嵌合溝５が縦方向に複数段形成され、各接
片嵌合溝５にはプラグ挿入孔３に向けて開口する
窓部６が設けられている。接片取付孔４ａ，４ｂ
には、後述する可動接片２の係止爪を係止するた
めの係止孔７ａ，７ｂが設けられている。また、
８はプリント基板等に取り付けられる場合に取付
位置を規制するための凸体を示している。

可動接片２は導電性及び弾発性を有する金属板
を打抜き成型して成り、接片取付孔４ａ，４ｂに
挿入される取付部２ａ，２ｂ、接片嵌合溝５に嵌
合される可動部２ｃから成り、可動部２ｃには窓
部６からプラグ挿入孔３の領域内に凸出される接
点部２ｄが設けられている。取付部２ａ，２ｂに
は係止爪２ｅ，２ｆが設けられ、更に取付部２
ａ，２ｂの先端側に当接部２ｇ，２ｈが設けら
れ、その先に端部２ｉ，２ｊが突出されている。
また、取付部２ａ，２ｂと可動部２ｃとの間に
は、弾発性を助長するために外側に大きく膨らん
だクツシヨン部２ｋ，２が形成されている。

第３図はこのような可動接片２を基体１に組込
んだ状態の断面図を示し、可動接片２の取付部２
ａ，２ｂは接片取付孔４ａ，４ｂに挿入すると当
接部２ｇ，２ｈにより停止し、係止爪２ｅ，２ｆ
が係止孔７ａ，７ｂに係止され可動接片２の抜き
出しが不能になる。端部２ｉ，２ｊはプリント基
板等に半田付けするために基体１から外部に突出
され、接点部２ｄは窓部６からプラグ挿入孔３内
に弾発性を持つて突出されている。

この第３図はプラグ挿入孔３にプラグが挿入さ
れていない状態であるが、プラグを挿入すると可
動接片２の接点部２ｄはプラグ挿入孔３の外まで
押されて、プラグとの弾性接触を保持することに
なる。

第４図は可動接片２の他の実施例であり、第２
図の可動接片２が取付部２ａ，２ｂと可動部２ｃ
との間にクツシヨン部２ｋ，２を設け弾発性を
助長しているのに対し、この可動接片２は取付部
２ａ，２ｂと可動部２ｃとの間に単に直角に折曲
するだけにしている。

第５図は基体１に接片取付孔４ａ，４ｂの代り
に外側に露出する接片取付溝９ａ，９ｂを形成
し、可動接片２の接片取付部２ａ，２ｂをこれら
に接片取付溝９ａ，９ｂに沿わている。取付部２
ａ，２ｂには係止爪２ｅ，２ｆは設けずに、基体
１の後部において先端部の一部を折り曲げて基体
１に係止し、可動接片２が抜け出ないようにして
いる。なお、２段目、３段目の接点嵌合溝５への
可動接片２の取り付けは図示を省略している。

なお、プラグ挿入孔３の内径が例えば長さ方向
で変化する場合には、その径に対応して接点嵌合
溝５の深さを調整することにより、同一形状の可
動接片２であつても十分に対応が可能となる。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案に係るジヤツクは、
各段に同一寸法の可動接片を用い得るため、部品
の種類は基体と可動接片の２種類だけになり、部
品製作が容易でその管理も簡単になる。また、可
動接片を挿し込むだけで組立てができるため、組
立てが容易で強度的にも安定する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るジヤツクの実施例を示すも
のであり、第１図ａ，ｂは基体の斜視図、第２図
は可動接片の斜視図、第３図はジヤツクの断面
図、第４図は可動接片の他の実施例の斜視図、第
５図は他の実施例による基体の斜視図である。 符号１は基体、２は可動接片、２ａ，２ｂは取
付部、２ｃは可動部、２ｄは接点部、２ｅ，２ｆ
は係止爪、２ｉ，２ｊは端部、２Ｋ，２はクツ
ション部、３はプラグ挿入孔、４は接片取付孔、
５は接片嵌合溝、６は窓部、７ａ，７ｂは係止
孔、８は凸体、９ａ，９ｂは接片取付溝である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ プラグ挿入孔を有する電気絶縁性の基体に、
   前記プラグ挿入孔と直交する方向に複数段の接
   片嵌合溝を形成し、これら接片嵌合溝にはそれ
   ぞれ前記プラグ挿入孔に開口する窓部を設け、
   金属板を略コ字状に折曲した弾発性を持つ可動
   接片を前記接片嵌合溝にそれぞれ嵌め込み、こ
   れらの可動接片の可動部に設けた接点部を前記
   窓部から前記プラグ挿入孔内に臨ませ、これら
   の可動接片の両側の取付部を前記基体に固定し
   たことを特徴とするジヤツク。 ２ 前記可動接片の取付部を前記基体の取付孔に
   嵌入し、前記可動接片の取付部に設けた係止爪
   を前記取付孔に設けた係止孔に係止するように
   した実用新案登録請求の範囲第１項に記載のジ
   ヤツク。 ３ 前記接点部は前記プラグ挿入孔側に膨出する
   ようにした特許請求の範囲第１項に記載のジヤ
   ツク。 ４ 前記可動接片の取付部の端部を前記基体から
   突出させた実用新案登録請求の範囲第１項に記
   載のジヤツク。