JPH0243422Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、賞球ケースに賞球を送り込む賞球補
給樋中に賞球が欠除したとき、賞球の放出作動を
自動的に停止し、空の賞球放出作動域は不足賞球
の放出作動を未然に防止するようにしたパチンコ
機の賞球停止装置を提供するもので、特にこの考
案は賞球補給樋中の賞球の有無を確実に検出して
正確な停止作動を期待できるようにした賞球停止
装置を提供することにある。

以下、本考案を図示の実施例につき説明し、そ
の特徴とするところを詳述すると、１は基枠体
で、２は基枠体の上部に下り勾配を付けて横向き
に設けた賞球補給樋、３はこの補給樋２に続けて
蛇行部４を介して縦向きに設けた賞球樋で、５は
賞球樋の途中に設けた賞球ケースであり、６は賞
球ケースの下方開口部を開閉する流出規制扉、７
は賞球ケースの上部開口部を開閉する流入規制
扉、８はこの両規制扉を作動せしめる開閉作動部
材である。そして、符号９は賞球補給樋２を通し
て送られる賞球の有無を検出して上記賞球ケース
の賞球放出作動を制御する検出装置である。

ここに示される基枠体１並びに賞球補給樋２、
賞球樋３はプラスチツクで一体的に成形し、基枠
体１をパチンコ機本体の背面に取付けることによ
つて一体的な組付けが行えるようにしてある。

さて、上記基枠体は前後並行する２枚の板から
なり、補給樋２及び賞球樋３はこの２枚の板の間
にリブ状に仕切り壁を渡すことによつて形成され
ている。

補給樋２は上方の開口部をパチンコ機外に設け
られる図示しない補給管に接続することによつて
賞球Ａを受け入れられるようにしてあり、賞球は
この樋の勾配に従つて図面右方から左方に流れ蛇
行部４を通して賞球樋３に流下し賞球ケース５に
送られる。

賞球ケース５は賞球樋３の一部を構成する如く
組込まれており、ここではケース本体を筒体とし
て形成し、筒体の上端部に設ける取付耳片１０を
基枠体の前後の板の間に渡す軸１１に枢着するこ
とによつて取付けられている。そして、この賞球
ケースは筒の上端開口部を賞球樋３に連通させて
常時賞球Ａが流れ込むようにしてあり、下端開口
部は常態にあるとき下方の賞球樋３に連通させて
賞球ケース内部に受け入れられた賞球を送り出せ
るようにしてある。

尚、この賞球ケース５は下端部に設けるピン１
２を基枠体に開設する窓１３を通して外方に突き
出し、基枠体の後方の板に備えるストツパー１４
に係止させることによつて上記常態の姿勢を保持
するもので、このストツパー１４を脱したときに
は軸１１を支点に揺動して下端開口部を賞球樋３
に並設する球抜き樋１５に連通し内部に受け入れ
た賞球をこの球抜き樋に放出できるようにしてあ
る。

流出規制扉６は上記賞球ケース５が常態にある
とき、内部に受け入れた賞球の流出を止める扉
で、流入規制扉７はこの流出規制扉が開放したと
き後続の賞球の流れ込みを止める扉で、開閉作動
部材８はこの２つの扉を制御するものである。

作動部材８は雲形の板状をなし、その一端を支
軸１６で枢支することによつて揺動自由に取付け
られ、揺動自由端には図示しないセーフ球検出器
に連結される連杆１７が接続している。そして、
この部材の下縁部には切欠き状の係止部１８が設
けられ、この係止部に前記流出規制扉６の下端部
に設けられるピン１９が係合するようにしてあ
り、又上縁部近くには縦長の長孔２０が設けてあ
り、この長孔に流入規制扉７の下方に延びる腕２
１の先端に設けたピン２２が滑合するようにして
ある。

上記作動部材８はセーフ球検出器が作動しない
とき、連杆１７の引き下げによつてその揺動自由
端を下げ、流出規制扉６のピン１９を係止部１８
に係合させてこの流出規制扉を閉塞姿勢に保持し
（図面破線で示す状態）、賞球の流下を阻止する一
方、同時に支軸２３で枢着された流入規制扉７の
腕２１に設けるピン２２を左方に移動させてこの
規制扉の上端に備えるストツパー片２４を賞球樋
３の途中に開設する窓２５から後退させ、これに
よつて補給樋２から自由に賞球樋３を通して賞球
ケース５に賞球Ａが流入するようにするもので、
このとき賞球ケースには一定数の賞球が貯留され
る。次にセーフ球検出器がセーフ球の飛入によつ
て作動し連杆１７を押上げると、係止部１８から
ピン１９が脱れ、ケース内に貯留した賞球の重量
で流出規制扉６が押開かれるため貯留された賞球
は下方の賞球樋へと放出され、同時に流入規制扉
７のピン２２が右方に移動され、支軸２３を支点
にストツパー片２４が窓２５を通して賞球樋３内
部に突入し賞球の流れを止めるため、賞球ケース
５を通しての賞球の放出は該ケースに貯留された
定数個のものだけとなり後続の球はケースの入口
で待機することになる。

この賞球の放出は球の流下によつて瞬時に行わ
れる。そして、作動部材８の原状への復帰と共に
流入規制扉７が開放して賞球ケース５に賞球が流
入し同時に球の流出によつて押のけられた流出規
制扉６が自重で上端の支軸２６を支点に揺動し、
下端のピン１９が作動部材の係止部１８に係合し
て上記流入する賞球を賞球ケース内に貯え、次の
賞球放出に備えられることになる。

検出装置９は揺動片２７を有した検知板２８
と、揺動板２９から構成され、検知板２８は賞球
補給樋２の上面を切欠いて設けた窓３０を通して
樋に臨むようにしてある。なお、この検知板２８
の揺動自由端、即ち樋２の窓３０の縁部に下から
当接する如く臨む揺動側自由端の上面に上記窓の
縁部に衝合しない凸部を起上り状に設けておく
と、検知板の落下作動時に揺動自由端上面に球が
飛上り噛み込まれるのを防止できる。

この検知板２８は支軸３１に一端を軸承させて
その揺動自由端を樋２の下流方向に突き出し、常
には自重でこの揺動自由端を樋内部に落すように
してあり、又揺動片２７はこの検知板の軸承端側
の上面から略直角に起立するようにしてある。

一方、揺動板２９は長さの途中を支軸３２で軸
承させ両端が上下に揺動するようにしてあり、そ
の一方の揺動端３３に備える係合ピン３４を上記
揺動片２７の側縁に臨ませ、他方の揺動端３５に
は前記開閉作動部材８に連結する連杆３６を枢着
し接続させるようにしてある。

検知板２８は補給樋２内に賞球が満されている
とき、第１図に示す如く、この賞球を受けて上方
に押上げられ、樋２の上面に略並行した状態にお
かれ、上面に設けた揺動片２７を垂直に起立した
状態に保つことになる。そして、このとき揺動板
２９の一端に設けた係合ピン３４は揺動片２７か
ら離れ、その側縁に沿つて上下に自由に揺動でき
るようになつている。

このため、賞球補給樋２に賞球が満され、賞球
ケース５に引き続き賞球が補充される状態にある
場合には上記検知板の上昇によつて揺動板２９が
自由に揺動することから、セーフ球の飛入によつ
て開閉作動部材８が連杆１７の押上げによつて揺
動する場合、即ち賞球ケース５の賞球を放出する
場合、何等の拘束もなく作動して賞球の放出を行
うことができるが、補給樋２中に賞球がなくなる
と、第２，３図の如く賞球による押上げから検知
板２８が解放されてその自由端を樋内部に落し込
み、揺動片２７を揺動板２９側に傾倒させること
から揺動板２９はその一端の係合ピン３４をこの
揺動片２７に衝合させ、自由な揺動が阻止される
ことになる。この結果、連杆３６を介して上記揺
動板２９に連結された開閉作動部材８は自動的に
揺動が拘束されることになり賞球の放出を停止す
ることになる。

本考案装置は以上説明の如く構成されるもの
で、賞球補給樋２を通して賞球が継続して補給さ
れ、これが賞球ケース手前の賞球補給樋内部に満
されていると、検知板２８の押上げによつてその
揺動片２７が揺動板２９に干渉することなく該揺
動板の自由な揺動を可能にするため、連杆３６で
繋がれた開閉作動部材８の作動が自由となり、セ
ーフ球検出器の作動に伴つて賞球ケースの賞球を
その都度放出することができるが、樋２内部に賞
球がなくなると、検知板２８の押上げが解除され
て揺動板２９がロツクされるためセーフ球検出器
の検出があつても賞球ケース５は開放されず、賞
球の放出は自動的に停止されることになる。

従つて、本考案装置によれば、賞球の補充がな
い場合、セーフ球の飛入があつても空の賞球の放
出をなすようなことがなく、また定数に満たない
不足賞球を放出することもなく、これら誤作動に
よつて生ずるトラブルを未然に解消することがで
きる。

しかも、本考案装置における検知板２８は、賞
球が補充されている常態時には、この賞球によつ
て押上げられ、揺動板２９の自由な揺動を確保す
るものである反面、賞球が欠除したときにはこの
押上げから必然的に解放されてその揺動片２７を
揺動板２９に係合させ拘束するよう構成されてい
るので、補給樋２内部の賞球の有無を正確に検出
することができ、従つて確実な作動を期待するこ
とができる。また、本考案装置における検知板は
賞球補給樋の上面に併設され、賞球の大きさを検
出対象にすることから補給樋の下面はフラツトな
面のまゝにして段差が出来る等球の流れの障害と
なることがないので樋の長さの途中に備えるにも
かゝわらず賞球の障害となることなく補給を円滑
に行える利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１
図は賞球が供給されている状態の要部の一部欠截
した正面図、第２図は賞球が欠除した状態の要部
の一部欠截した正面図、第３図は上図−線に
沿つて断面とした右側面図である。 ２は賞球補給樋、３は賞球樋、５は賞球ケー
ス、６は流出規制扉、７は流入規制扉、８は開閉
作動部材、２７は揺動片、２８は検知板、２９は
揺動板、３１は検知板の支軸、３２は揺動板の支
軸、３６は揺動板と開閉作動部材を繋く連杆であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 勾配を付した横向きの賞球補給樋２の上面に一
   端を支軸３１に軸承させて揺動自在にした検知板
   ２８をその長さを上記樋２の下流方向に向けて並
   設し、その軸承端側上面から揺動片２７を立ち上
   り状に突設せしめる一方、該揺動片２７に支軸３
   ２を支点に揺動する揺動板２９を対設し、その一
   方の揺動端を上記揺動片２７の一側部に臨ませ、
   他端には賞球ケース５の開閉作動部材８に連結す
   る連杆３６を接続して前記賞球補給樋２に賞球が
   満されるとき、この賞球により検知板２８を押上
   げ保持して揺動片２７を起立させ、揺動板２９の
   揺動を自由に保たせる一方、賞球の欠除によつて
   上記押上げを失い上記検知板２８が樋内部に落込
   んだとき、揺動片２７を揺動板２９の揺動端側に
   傾倒させて係合拘束し、前記連杆３６を介して連
   結する開閉作動部材８の作動を停止するようにし
   たパチンコ機における賞球停止装置。