JPH0123613B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、少なくとも洗浄、乾燥、水洗機能を
有する衛生洗浄装置に関する。

従来例の構成とその問題点 この種の衛生洗浄装置は、第１図および第２図
に示すようにシスターン１を有する便器２の上
に、便座３と装置本体４が設置され、局部洗浄手
段として便座３に座つた人体の局部に洗浄水を放
出するノズル５とシスターン１内の水に没せられ
た水フイルター６と水フイルター６からノズル５
へ洗浄水を圧送するポンプ７と洗浄スイツチ８と
を有し、局部を乾燥する乾燥手段として温風吹出
口９とフアン１０とそのフアンを回転するモータ
１１とフアンからの送風を加熱するヒーター１２
と乾燥スイツチ１３とを有し、水洗手段としては
水弁１４とその水弁に連結した鎖１５とある角度
だけ回転することによつて鎖１５を引き上げ弁１
４を開放するアーム１６とアーム１６をある角度
まで回転させるロータリーソレノイド１７とを有
し、便座３に人体が座つたことを検出する座検出
手段としては長穴によつて支持され装置本体４に
回転自在に結合されるとともに上下方向に微可動
できるヒンジ１８と便座３に人体が座つていない
ときにはヒンジ１８を上方向に持ち上げてオフし
ており便座３に人体が座るとその体重によつてヒ
ンジ１８が下がりオンされる座検出スイツチ（マ
イクロスイツチ）１９とを有し、また洗浄スイツ
チ８、乾燥スイツチ１３、座検出スイツチ１９か
らの信号を入力としてポンプ７、モータ１１、ヒ
ータ１２、ロータリーソレノイド１７を付勢する
付勢手段２０を有する。付勢手段２０は主にマイ
クロコンピユータによつて機能されている。

上記の衛生洗浄装置において、従来の付勢手段
２０が有する概略フロー図を第３図に示すが、２
２，２３において人体が便座３に座つたことを記
憶し、２４〜２７で洗浄スイツチオンによる一定
時間の洗浄を行い、２８〜３１で乾燥スイツチオ
ンによる一定時間の乾燥を行い、３２，３３，３
４で便座３から人体が立ち上がつたことを検出
し、３５，３６で水洗を行い、スタートに戻る構
成を有するものである。このとき、３３で示した
遅延時間Ｗ秒は、人体が便座３上で短時間体を浮
かしたときに座検出スイツチ１９がオフし、間違
つて水洗が行われるのを防止するためのものであ
り、座検出スイツチ１９がオフしてもＷ秒以内に
オンすれば立ち上がつたものとは見なさない構成
になつている。ところが、衛生洗浄装置固有の問
題として、洗浄後の洗浄水が付着した水分をその
ままにして乾燥を行つても乾燥終了までに５分以
上の長い時間を要するので、ほとんどの使用者は
洗浄後トイレツトペーパーで水滴を除去した後に
乾燥を行い、乾燥時間の短縮を図つている。この
水滴を除去するときに体を浮かす人が多いが、浮
かしている時間が10秒以上におよび、したがつて
その間に間違つて水洗手段が付勢されないように
遅延時間Ｗ秒を20秒程度の長い値に設定する必要
がある。ところが、そうすることによつて誤動作
はなくなるものの、乾燥を終えた後、便座から立
ち上がつてもすぐに水洗が行われないので、使用
者に本当に水洗が行われるのだろうか、とか、水
洗が故障しているのではないか、という不安感を
与える問題が発生した。

発明の目的 本発明はかかる従来の問題を解消するもので、
誤水洗が少なく、しかも乾燥を終えて立ち上がつ
たときには速やかに水洗が行われる衛生洗浄装置
の提供を目的とするものである。

発明の構成 この目的を達成するために本発明は、第１と第
２の遅延時間を設け、第１の遅延時間後に水洗手
段を付勢するかもしくは乾燥手段付勢後に人体の
立上りを検出した場合には前記第１の遅延時間よ
り短い第２の遅延時間後に水洗手段を付勢する付
勢手段を設けたものである。

実施例の説明 本発明の付勢手段が有する概略フロー図を第４
図に示すが、第３図と異る点は、便座に座つてか
ら立ち上がるまでに乾燥を行つたかどうかを記憶
するものとして３７を有し、その記憶を３８で判
別し、乾燥を行わなかつた場合には、第１の遅延
時間を構成する３９を経て、また乾燥を行つた場
合には、第２の遅延時間を構成する４０を経て水
洗手段を付勢するものである。第１の遅延時間と
してのＸ秒は例えば20秒程度であり、第２の遅延
時間としてのＹ秒は例えば３秒程度の値が設定さ
れる。なお、４１は乾燥の記憶を解除するための
ものである。

上記構成において、洗浄終了後に便座から体を
浮かしてトイレツトペーパーで水滴を除去して
も、体を浮かしている時間が第１の遅延時間（Ｘ
＝20秒）以内であれば水洗手段が付勢されること
はなく、再度便座に座ることにより洗浄終了状態
を維持する。その後、乾燥手段を付勢するが、乾
燥中に長時間体を浮かす必要性はなく、あつたと
しても体を動かすことによる短時間の浮いた状態
であり、その場合には第２の遅延時間（Ｙ＝３
秒）によつて誤水洗を防止する。乾燥を終えて便
座から立ち上がると、第２の遅延時間後、つまり
３秒後に速やかに水洗が行われる。また、水洗手
段や乾燥手段を一切使用しない人、もしくは忙い
でいる人で水洗を行つてトイレツトペーパーで水
滴を除去した後、乾燥を行わずに便座から立ち上
がつて出て行つてしまう人の場合であつても、第
１の遅延時間後には確実に水洗手段が付勢される
ので、水洗されないで臭気が長期間発散される心
配はない。

発明の効果 以上のように本発明の衛生洗浄装置は、座検出
手段からの信号を受けて人体の立上りを検出し、
第１の遅延時間後に水洗手段を付勢するかもしく
は乾燥手段付勢後に人体の立上りを検出した場合
には前記第１の遅延時間より短い第２の遅延時間
後に水洗手段を付勢する付勢手段を有しているの
で、洗浄後に、長い時間体を浮かしてトイレツト
ペーパーで水滴を除去する必要のある時には第１
の遅延時間が作用して誤水洗を防止し、また一般
的な使用方法の最終段階として乾燥終了後便座か
ら立ち上がつた場合には、第２の遅延時間を介し
て速やかに水洗が行われるものであり、したがつ
て、水洗動作が正確に行われるとともに、便座か
ら立ち上がつたときには速やかな水洗が行われる
特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的な衛生洗浄装置の平面図、第２
図は同装置における付勢手段の入出力図、第３図
は同付勢手段における概略フロー図、第４図は本
発明の一実施例における衛生洗浄装置の付勢手段
の概略フロー図である。 ３……便座、５……ノズル、６……水フイルタ
ー、７……ポンプ、８……洗浄スイツチ（５，
６，７とで局部洗浄手段を構成）、９……温風吹
出口、１０……フアン、１１……モータ、１２…
…ヒータ、１３……乾燥スイツチ（９，１０，１
１，１２とで乾燥手段を構成）、１４……水弁、
１５……鎖、１６……アーム、１７……ロータリ
ーソレノイド（１４，１５，１６とで水洗手段を
構成）、１８……ヒンジ、１９……座検出スイツ
チ（１８とで座検出手段を構成）、２０……付勢
手段、３９……第１の遅延時間、４０……第２の
遅延時間。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 便器上に設置される便座と、前記便座に座つ
   た人体の局部に洗浄水を放出して洗浄を行う局部
   洗浄手段と、前記局部を乾燥する乾燥手段と、前
   記便器内の水洗を行う水洗手段と、前記便座に人
   体が座つたことを検出する座検出手段と、前記座
   検出手段からの信号を受けて人体の立上りを検出
   し、第１の遅延時間後に前記水洗手段を付勢する
   かもしくは前記乾燥手段付勢後に人体の立上りを
   検出した場合には前記第１の遅延時間より短い第
   ２の遅延時間後に前記水洗手段を付勢する付勢手
   段とを有する衛生洗浄装置。