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JPH09196375A - セラミックヒータ - Google Patents

セラミックヒータ

Info

Publication number
JPH09196375A
JPH09196375A JP2626796A JP2626796A JPH09196375A JP H09196375 A JPH09196375 A JP H09196375A JP 2626796 A JP2626796 A JP 2626796A JP 2626796 A JP2626796 A JP 2626796A JP H09196375 A JPH09196375 A JP H09196375A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resistance
ceramic
ceramic heater
during sintering
silicon nitride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2626796A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenori Kita
英紀 北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd filed Critical Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Priority to JP2626796A priority Critical patent/JPH09196375A/ja
Publication of JPH09196375A publication Critical patent/JPH09196375A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、コイルを必要としない低コストの
セラミックヒータを提供する。 【解決手段】 このセラミックヒータは、窒化ケイ素質
の保護管1内を絶縁セラミック製の仕切部材2によって
二分割し、空間部9,10及び連通空間部11内に発熱
部を構成する第1抵抗部3、第1抵抗部3に接続した比
抵抗が大きい第2抵抗部4、第2抵抗部4に接続した非
導電性の第1封止部5、及び第2抵抗部4にそれぞれ接
続されて保護管1の外側まで延びるリード線7から構成
されている。保護管1は、窒化ケイ素、サイアロン等の
窒化ケイ素質の材料で作製され、第1抵抗部3及び第2
抵抗部4は、導電性金属粒子を分散した反応焼結窒化ケ
イ素を主成分とするセラミックスから構成されている。
第1封止部5は反応焼結窒化ケイ素を主成分とするセラ
ミックスから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディーゼルエンジン
等に使用されるセラミックヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のグロープラグに関して、導電性サ
イアロン等のセラミックスを発熱部に構成したものが知
られている。例えば、特開昭62−141424号公報
に開示されたディーゼルエンジン用グロープラグは、薄
板状絶縁体と抵抗体とは、βサイアロン又はαとβとの
混相しているサイアロンに窒化チタンの添加量を調整す
ることで絶縁性、導電性を選択し得るセラミック材によ
って一体的に形成されている。また、特開平4−268
112号公報に開示されたセラミックヒータ型グロープ
ラグは、窒化ケイ素等の絶縁性セラミック材によるセラ
ミックヒータ内でその先端側に導電性サイアロン等の導
電性セラミック材による第1発熱体を埋設する。第1発
熱体よりも正の抵抗温度係数の大きな導電性セラミック
材による第2発熱体をセラミックヒータ内でその後端側
に直列接続した状態で埋設する。
【0003】また、特開平5−332241号公報に開
示されたセラミックグロープラグの通電発熱装置は、セ
ラミックグロープラグと通電制御装置から成り、セラミ
ックグロープラグはプラグハウジングの先端部にセラミ
ック発熱体を絶縁性セラミックスに埋設してなる発熱部
を有する。
【0004】また、反応焼結基導電セラミックスの製造
法として、特開平63−252973号公報や特開平1
−157244号公報に開示されたものがある。更に、
窒化ケイ素を添加した導電材として、特開平7−981
21号公報や特開平6−272861号公報に開示され
たものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
発熱部は、TiN,SiAlON,SiCのような導電
性セラミックスから構成されているものである。前掲特
開平63−252973号公報や前掲特開平1−157
244号公報に開示された反応焼結セラミックスは、導
電性成分として、無機化合物粒子(窒化物等)から作製
されているものである。
【0006】また、前掲特開平7−98121号公報や
前掲特開平6−272861号公報に開示された窒化ケ
イ素を添加した導電材は、WCやMoの珪化物に窒化ケ
イ素粉末を添加して発熱体を得ているが、窒化ケイ素は
粒子上で分散しているため結合力がなく、不安定である
か、或いは高温で焼成されるため、導電粒子と反応して
いるものである。
【0007】従来の自己電流制御型グロープラグは、通
電電力即ち温度を制御する手段として、発熱線と抵抗線
に抵抗温度係数の異なる材質を用いている。即ち、発熱
線には抵抗温度係数の小さな材料を用い、抵抗線には抵
抗温度係数の大きな材料を用い、常温時には発熱線の部
分の抵抗値が大きく、高温時には抵抗線の部分の抵抗値
が大きくなるように設計されている。そのため、発熱線
の材質にはできるだけ、小さな正の抵抗温度係数を持つ
材料が設計の自由度の点から望まれる。一方、作動中に
発生する熱応力、環境の点から見ると、熱膨張係数がセ
ラミック基体に近くて小さく、融点の高いタングステン
等の材質に限定せざるを得ない。また、発熱線をセラミ
ックス中に埋設するため、ホットプレスを用いているた
め、発熱線の形状は二次元形状になっている。そのた
め、発熱線とセラミック基体の表面の距離が一定距離に
ならず、表面温度にバラツキが生じる。
【0008】従来の自己電流制御型グロープラグは、遮
熱エンジン等の高温燃焼室での使用では、耐熱性、熱シ
ョックに対する強度、高温強度等について十分なものと
はいえないものであった。従来の自己制御型グロープラ
グは、炭化タングステン線を用いて作製した発熱線コイ
ルとNi線コイルを用いて作製した抵抗体コイルとを接
続し、両者を抵抗温度係数が異なる材料で作製したり、
或いは巻線の発熱体と抵抗体とを異なった形状に作製し
たものであるので、使用中にNi線が過熱によって断線
したり、経時変化によって劣化するという問題があり、
しかも構造が複雑になり、コスト、強度に関して満足で
きるものではなかった。
【0009】即ち、従来の自己電流制御型グロープラグ
は、導電性材料を用いて作製し、生産性の低いホットプ
レスで作製され、コスト高となっていた。また、グロー
プラグにおいて、コイルを用いた構造を採用すると、コ
イル自体のコストが高い上、印刷による配線や導電性セ
ラミックスを発熱体とした構造のものと比較して耐久性
が劣るという問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、上記
の課題を解決することであり、高価で断線し易いコイル
を用いることなく、発熱部と該発熱部に直列に接続した
抵抗部とをW等の金属粒子を主成分として構成し、保護
管を生産性の高い雰囲気焼成で作製し、該保護管への発
熱部と抵抗部を構成する材料の充填及び成形を同時に行
って従来に比較して部品点数を低減したセラミックヒー
タを提供することである。
【0011】この発明は、窒化ケイ素質から中空状に形
成された保護管、前記保護管内を二つの空間部に二分割
して前記保護管の先端部で前記各空間部を連通する部分
を形成するように前記保護管内に配置された絶縁セラミ
ック製の仕切部材、前記保護管の先端側の前記各空間部
内に充填された発熱部を構成する第1抵抗部、前記第1
抵抗部に接続して前記各空間部内に充填された前記第1
抵抗部より比抵抗が大きい第2抵抗部、前記第2抵抗部
に接続して前記各空間部内に充填された非導電性の第1
封止部、及び前記各空間部に充填された前記第2抵抗部
にそれぞれ接続されて前記仕切部材に沿って前記保護管
の外側まで延びるリード線、を有するセラミックヒータ
に関する。
【0012】また、このセラミックヒータにおいて、前
記第1抵抗部及び前記第2抵抗部は導電性金属粒子が焼
結時に収縮の小さい或いは焼結時に収縮の無いセラミッ
クスにより結合された複合材料から構成されている。更
に、焼結時に収縮の小さい或いは焼結時に収縮の無い前
記セラミックスは反応焼結窒化ケイ素である。
【0013】また、このセラミックヒータにおいて、前
記第1封止部は反応焼結窒化ケイ素を主成分とするセラ
ミックスから構成されている。
【0014】また、このセラミックヒータは、前記保護
管内の前記第1封止部の端部側の前記各空間部内に充填
されたガラスから成る第2封止部を有するものである。
【0015】また、このセラミックヒータでは、前記第
1抵抗部における前記金属粒子はWとMo粒子から選ば
れる少なくとも1種の粒子から成り、焼結時に収縮の小
さい或いは焼結時に収縮の無いセラミックスを主成分と
するセラミックスはTiNを添加したセラミックスから
成る。沙汰に、焼結時に収縮の小さい或いは焼結時に収
縮の無い前記セラミックスは反応焼結窒化ケイ素であ
る。
【0016】また、このセラミックヒータにおいて、前
記第2抵抗部における前記金属粒子はWとMo粒子から
選ばれる少なくとも1種の粒子及びNi粒子から成り、
焼結時に収縮の小さい或いは焼結時に収縮の無いセラミ
ックスを主成分とするセラミックスはTiNが添加され
たセラミックスから成る。更に、焼結時に収縮の小さい
或いは焼結時に収縮の無い前記セラミックスは反応焼結
窒化ケイ素である。
【0017】また、前記第2抵抗部の抵抗温度係数は、
前記第1抵抗部の抵抗温度係数の1.2倍以上に設定さ
れている。
【0018】このセラミックヒータは、上記のように、
保護管内で仕切部材で導電材によるW等の金属粒子を主
成分とした導電セラミックスで導電通路が形成されるの
で、コイル等の導線を用いる必要がなく、発熱部と抵抗
部とが形成される。しかも、前記導電セラミックスは、
金属粒子をTiN添加反応焼結Si3 4 によって結合
させて発熱部を構成する第1抵抗部を前記保護管の先端
部に配置し、前記第1抵抗部の両端に直列に接続した比
抵抗の大きいNi添加反応焼結Si3 4 によって金属
粒子を結合させた第2抵抗部から構成されている。
【0019】このセラミックヒータにおいて、前記第1
抵抗部と前記第2抵抗部とを作製するには、前記保護管
内に前記仕切部材を配置し、前記第1抵抗部を形成する
原料としてW,Si,Ti粉末を充填し、次いで、前記
保護管内が前記仕切部材で区切られた両側空間部にW,
Si,Ti,Ni粉末を充填する。これをN2 中で反応
焼成し、W,TiNが分散した反応焼結窒化ケイ素から
成る第1抵抗部とW,Ni,TiNが分散した反応焼結
窒化ケイ素から成る第2抵抗部とが一体的に生成され
る。第1抵抗部の比抵抗ρはρ=8.7×10- 4 Ω・
cm、抵抗RはR=0.12Ω、及び抵抗温度係数kは
k=1.17×10- 4 /℃である。また、第2抵抗部
の比抵抗ρはρ=1.9×10- 4 Ω・cm、抵抗Rは
R=0.13Ω、及び抵抗温度係数はk=1.40×1
- 4 /℃である。
【0020】このセラミックヒータは、上記のように作
製できるので、従来のホットプレス方式で作製されるヒ
ータに比較して部品点数及び製造行程は少なくなり、生
産性も高いことから、低コストで製造でき、しかも焼成
温度は従来より200〜400℃程度低くすることがで
き、再結晶によるW線の劣化が抑制でき、信頼性が向上
する。更に、このセラミックヒータは、焼成温度が低い
ため、Wと窒化ケイ素、或いは雰囲気との間には反応が
生じることがなく、Wのままの状態で反応焼結セラミッ
クスにて結合される。
【0021】
【発明の実施の態様】以下、図面を参照して、この発明
によるセラミックヒータの実施例を説明する。図1はこ
の発明によるセラミックヒータの一実施例を示す概略断
面図、図2は図1のセラミックヒータの線A−Aにおけ
る断面図、及び図3は図1のセラミックヒータの性能を
示すグラフである。
【0022】このセラミックスは、主として、セラミッ
クスから中空状に形成された保護管1、保護管1内を二
つの空間部9,10に二分割し且つ先端部で各空間部
9,10を連通する連通空間部11を形成するするよう
に保護管1内に配置された絶縁セラミック製仕切部材
2、保護管1の先端部に充填された発熱部を構成する第
1抵抗部3、第1抵抗部3に接続して各空間部9,10
内に充填された第1抵抗部3より比抵抗が大きい第2抵
抗部4、第2抵抗部4に接続して各空間部9,10内に
充填された非導電性の第1封止部5、及び各空間部9,
10に充填された第2封止部6にそれぞれ接続されて仕
切部材2に沿って保護管1の外側まで延びるリード線7
から構成されている。
【0023】このセラミックヒータにおいて、第1抵抗
部3及び第2抵抗部4は、導電性の金属粒子を分散した
反応焼結窒化ケイ素を主成分とするセラミックスから構
成されている。また、第1封止部5は、反応焼結窒化ケ
イ素を主成分とするセラミックスから構成され、また、
第2封止部6は、保護管1内の第1封止部5の端部側の
各空間部9,10内に充填されたガラスから構成されて
いる。
【0024】また、第1抵抗部3における金属粒子は、
WとMo粒子から選ばれる少なくとも1種の粒子から構
成されている。また、第2抵抗部4における金属粒子
は、WとMo粒子から選ばれる少なくとも1種の粒子及
びNi粒子から構成されている。第1抵抗部3及び第2
抵抗部4における導電性セラミックスは、反応焼結窒化
ケイ素を主成分とするセラミックスにTiNを添加した
セラミックスから構成されている。
【0025】更に、第2抵抗部4の抵抗温度係数は、第
1抵抗部3の抵抗温度係数の1.2倍以上に設定されて
いる。例えば、第1抵抗部3の抵抗温度係数kが1.1
7×10- 4 /℃であり、第2抵抗部4の抵抗温度係数
kが1.40×10- 4 /℃である。第1抵抗部3の抵
抗Rが0.12Ωであり、第2抵抗部4の抵抗Rが0.
13である。また、第1抵抗部3の比抵抗ρは8.7×
10- 4 Ω・cmであるのに対して、第2抵抗部4の比
抵抗ρは1.9×10- 4 Ω・cmである。
【0026】或いは、この発明によるセラミックヒータ
では、上記のように、WやMoの粒子を反応焼結窒化ケ
イ素で結合する以外にも、無収縮性セラミックスで結合
することもできる。例えば、PCS(ポリカルボシラ
ン)の20%トルエン溶液中にWやMoの粒子を分散さ
せ、ペースト状とした後、N2 或いはNH3 中で焼成
し、PCSをSiC或いはSi3 4 に転化させて作製
することができる。又は、1200〜1300℃程度の
温度に耐えることができる脱水縮合型のガラス(SiO
2 ・ZrO2 )中にWやMoを分散させて結合すること
によって作製することができる。ガラス(SiO2 ・Z
rO2 )は、熱膨張係数が4×10- 6 /℃であり、W
の熱膨張係数に極めて近いものであるので、W粒子の結
合材として好ましいものである。
【0027】従って、このセラミックヒータでは、第1
抵抗部3及び第2抵抗部4は、端子8からリード線7を
通じて通電されることによって、第1抵抗部3は通電さ
れると、図3に示すように、外部に熱を直ちに放熱でき
る発熱部を構成し、例えば、3.8秒で800℃にな
り、燃焼室内の燃料を着火させるのに充分な温度に上昇
する。しかしながら、第2抵抗部4は通電されると、そ
こに熱が籠もって高温になり、その抵抗が極端に大きく
なって電流の流れが抑制されてブレーキ作用を果し、第
1抵抗部3に流れる電流も小さくなって第1抵抗部3の
発熱量が自己制御される。また、第2抵抗部4に流れる
電流が抑制されると、第2抵抗部4の温度が下がり、第
1抵抗部3に電流が再び流れて発熱部が加熱されるの
で、発熱部が常に適性な発熱量に自己制御される。
【0028】このセラミックヒータにおいて、保護管1
は耐熱性で高強度の窒化ケイ素等のセラミックスから構
成されている。第1抵抗部3及び第2抵抗部4は、加圧
無しで焼成することができ、焼成時に若干膨張するSi
3 4 −TiN系セラミックス即ち反応焼結セラミック
スから構成されている。
【0029】次に、この発明によるセラミックヒータの
製造方法の一実施例を説明する。まず、サイアロン(S
iAlON)によって、内径3.5mm、外径5mm、
長さ40mmのサイズの先端部を閉鎖し且つ他端を開口
した保護管1を作製した。従って、保護管1の肉厚は、
0.75mm程度になる。一方、同材質のサイアロン
(SiAlON)によって、幅3.5mm、厚さ1m
m、長さ38mmのサイズの仕切部材2を作製した。次
いで、保護管1に仕切部材2を挿入し、保護管1の先端
内壁と仕切部材2の先端に連通空間部11の隙間を形成
するように、保護管1内に仕切部材2を配置し、保護管
1の内部を仕切部材2で二分割して空間部9,10を形
成した。従って、保護管1の開口側端面と仕切部材2の
端面とを同位置に整合させた場合には、連通空間部11
の隙間は1.25mmであり、空間部9,10の最大横
断面長さは1.25mmである。保護管1の先端部にお
ける空間部9,10にSi,W,Tiの各粉末から成る
混合物のスラリーを所定量注入し、該スラリーを乾燥さ
せた後、保護管1内の空間部9,10にSi,W,T
i,Niの各粉末から成る混合物のスラリーを所定量注
入した。その後、スラリーが完全に乾く前の半乾燥状態
でリード線7となる直径0.5mmのW線を仕切部材2
に沿って空間部9,10にそれぞれ配置した。更に、第
1封止部5を生成するため、保護管1内の空間部9,1
0にTi,Siから成る混合物のスラリーを所定量注入
した。この時、Tiの添加量は10wt%であり、窒化
後に導電性を持たない第1封止部5を構成するようにス
ラリーを配合した。
【0030】上記のように、保護管1内に第1抵抗部
3、第2抵抗部4、リード線7及び第1封止部5を形成
する原料を充填した後に、これを窒素雰囲気中で140
0℃で焼成し、Si,TiをそれぞれSi3 4 ,Ti
Nに転化させると共に、第1抵抗部3と第2抵抗部4、
第2抵抗部4とリード線7、第2抵抗部4と第1封止部
5、及びリード線7と第1封止部5の接触部分をそれぞ
れ結合させた。その後、保護管1の管端部をMgO,A
2 3 ,SiO2 から成るガラスの第2封止部6によ
って封止し、保護管1の管端部から延び出しているリー
ド線7の端部にコバール製チューブを嵌め込んで端子8
を形成した。
【0031】このセラミックヒータを、上記のようにし
て試験片No.1を作製したが、更に、第1抵抗部3と
第2抵抗部4の原料を種々に配合して複数種類の試験片
No.2〜No.10を作製した。そこで、これらの試
験片No.1〜No.10のセラミックヒータの端子8
にNi線を接続して通電してオン・オフを繰り返して耐
久性試験を行った。耐久性試験として、第1抵抗部3と
第2抵抗部4とから成るセラミックヒータの断線に到る
までの通電回数を測定した。耐久性試験における通電条
件は、14Vにて1分間通電をオンにし、次いで1分間
通電をオフにし、断線に到るまでの通電回数を測定し
た。その結果を、表1に示す。
【表1】
【0032】表1において、試験片No.5(第1抵抗
部3の原料がSi:30,Mo:60,Ti:10であ
り、第2抵抗部4の原料がSi:30,Mo:50,T
i:10,Ni:10である。)が断線に到るまでの通
電回数が258400回と最も多く、耐久性に富んでい
ることが分かる。また、試験片No.1(第1抵抗部3
の原料がSi:20,W:70,Ti:10であり、第
2抵抗部4の原料がSi:20,W:60,Ti:1
0,Ni:10である。)及び試験片No.2(第1抵
抗部3の原料がSi:20,MoS2 :70,Ti:1
0であり、第2抵抗部4の原料がSi:20,W:6
0,Ti:10,Ni:10である。)は他のものに比
較して通電回数が80100回及び75000回と少な
かった。更に、試験片No.9では、第1抵抗部3の結
合材として、PCS(ポリカルボシラン)が転化した無
収縮性セラミックスを使用したものであるが、断線に至
るまでの通電回数が52500回であり、セラミックヒ
ータは強度を要求されるものでないので、セラミックヒ
ータとして使用できることが分かった。また、試験片N
o.10では、第1抵抗部3の結合材として、1200
〜1300℃程度の温度に耐えることができる脱水縮合
型のガラス(SiO2 ・ZrO2 )を使用したものであ
る。ガラス(SiO2 ・ZrO2 )は、熱膨張係数がW
の熱膨張係数に極めて近いので、W粒子の結合材として
好ましいものであることが分かった。断線に至るまでの
通電回数が72600回であり、セラミックヒータは強
度を要求されるものでないので、セラミックヒータとし
て使用できることが分かった。
【0033】
【発明の効果】この発明によるセラミックヒータは、上
記のように、従来のように、断線し易く且つ高価なコイ
ルを必要とせず、第1抵抗部及び第2抵抗部が導電材と
なって第1抵抗部が発熱部を構成し、第2抵抗部が電流
ブレーキ部を構成できる。しかも、セラミックスから成
る保護管に第1抵抗部と第2抵抗部との原料を充填して
窒素雰囲気で焼成するのみで同時に一体構造に作製でき
るので、部品点数を低減できると共に製造工程を低減で
き、製造コストを低減できる。しかも、このセラミック
ヒータは、生産性の高い雰囲気焼成で作製でき、製造コ
ストを低減でき、安価なセラミックヒータを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるセラミックヒータの一実施例を
示す概略断面図である。
【図2】図1のセラミックヒータの線A−Aにおける断
面図である。
【図3】図1のセラミックヒータの性能を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 保護管 2 仕切部材 3 第1抵抗部 4 第2抵抗部 5 第1封止部 6 第2封止部 7 リード線 8 端子 9,10 空間部 11 連通空間部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空状に形成されたセラミックス製の保
    護管、前記保護管内を二つの空間部に二分割して前記保
    護管の先端部で前記各空間部を連通する部分を形成する
    ように前記保護管内に配置された絶縁セラミック製の仕
    切部材、前記保護管の先端側の前記各空間部内に充填さ
    れた発熱部を構成する第1抵抗部、前記第1抵抗部に接
    続して前記各空間部内に充填された前記第1抵抗部より
    比抵抗が大きい第2抵抗部、前記第2抵抗部に接続して
    前記各空間部内に充填された非導電性の第1封止部、及
    び前記各空間部に充填された前記第2抵抗部にそれぞれ
    接続されて前記仕切部材に沿って前記保護管の外側まで
    延びるリード線、を有するセラミックヒータ。
  2. 【請求項2】 前記保護管は、窒化ケイ素、サイアロン
    等の窒化ケイ素質の材料で作製されている請求項1に記
    載のセラミックヒータ。
  3. 【請求項3】 前記第1抵抗部及び前記第2抵抗部は導
    電性金属粒子が焼結時に収縮の小さい或いは焼結時に収
    縮の無いセラミックスにより結合された複合材料から構
    成されている請求項1又は2に記載のセラミックヒー
    タ。
  4. 【請求項4】 焼結時に収縮の小さい或いは焼結時に収
    縮の無い前記セラミックスは反応焼結窒化ケイ素である
    請求項3に記載のセラミックヒータ。
  5. 【請求項5】 前記第1封止部は反応焼結窒化ケイ素を
    主成分とするセラミックスから構成されている請求項1
    〜4のいずれかの1項に記載のセラミックヒータ。
  6. 【請求項6】 前記保護管内の前記第1封止部の端部側
    の前記各空間部内に充填されたガラスから構成されてい
    る第2封止部を有する請求項1〜5のいずれかの1項に
    記載のセラミックヒータ。
  7. 【請求項7】 前記第1抵抗部における前記金属粒子は
    WとMo粒子から選ばれる少なくとも1種の粒子から成
    り、焼結時に収縮の小さい或いは焼結時に収縮の無いセ
    ラミックスを主成分とするセラミックスはTiNを添加
    したセラミックスから成る請求項1〜6のいずれかの1
    項に記載のセラミックヒータ。
  8. 【請求項8】 焼結時に収縮の小さい或いは焼結時に収
    縮の無い前記セラミックスは反応焼結窒化ケイ素である
    請求項7に記載のセラミックヒータ。
  9. 【請求項9】 前記第2抵抗部における前記金属粒子は
    WとMo粒子から選ばれる少なくとも1種の粒子及びN
    i粒子から成り、焼結時に収縮の小さい或いは焼結時に
    収縮の無いセラミックスを主成分とするセラミックスは
    TiNが添加されたセラミックスから成る請求項1〜8
    のいずれか1項に記載のセラミックヒータ。
  10. 【請求項10】 焼結時に収縮の小さい或いは焼結時に
    収縮の無い前記セラミックスは反応焼結窒化ケイ素であ
    る請求項9に記載のセラミックヒータ。
  11. 【請求項11】 前記第2抵抗部の抵抗温度係数は、前
    記第1抵抗部の抵抗温度係数の1.2倍以上に設定され
    ている請求項1〜10のいずれか1項に記載のセラミッ
    クヒータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007000374A2 (de) * 2005-06-29 2007-01-04 Robert Bosch Gmbh Glühstiftkerze

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007000374A2 (de) * 2005-06-29 2007-01-04 Robert Bosch Gmbh Glühstiftkerze
WO2007000374A3 (de) * 2005-06-29 2007-03-08 Bosch Gmbh Robert Glühstiftkerze

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