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JPH08328315A - 二成分現像剤 - Google Patents

二成分現像剤

Info

Publication number
JPH08328315A
JPH08328315A JP7136387A JP13638795A JPH08328315A JP H08328315 A JPH08328315 A JP H08328315A JP 7136387 A JP7136387 A JP 7136387A JP 13638795 A JP13638795 A JP 13638795A JP H08328315 A JPH08328315 A JP H08328315A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
toner
developer
less
component developer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7136387A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Saikawa
健 済川
Nobumasa Furuya
信正 古谷
Shigehito Andou
滋仁 安東
Shinji Sasahara
慎司 笹原
Hirakazu Ezure
平和 江連
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP7136387A priority Critical patent/JPH08328315A/ja
Publication of JPH08328315A publication Critical patent/JPH08328315A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、ポリマキャリアを用いた二
成分現像剤固有の熱凝集の問題を解決し、多数の画像を
連続的に形成しても現像剤の凝集によりカブリが発生す
ることがない二成分現像剤を提供することにある。 【構成】 本発明は、磁性粉及びバインダ樹脂を混合し
て形成したポリマーキャリアと、トナーとからなる二成
分現像剤において、現像器内に入れて室温45°C、相
対湿度80%の下で1時間放置した後における上記二成
分現像剤の200メッシュ以上の粗粉量が20wt%以
下であり、且つ、325メッシュ以下の微粉量が50w
t%以下である二成分現像剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ等の
電子写真方式の画像形成装置において静電潜像を顕像化
するために利用される二成分現像剤の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置における現
像方法としては、磁気ブラシ現像法が一般的に用いられ
ている。中でも、トナーとキャリアとからなる二成分現
像剤を用いた磁気ブラシ現像法は、トナーを容易に帯電
することができると共に、現像剤の凝集が生じ難い長所
を有することから、トナー濃度を制御する必要があるに
も拘わらず広く用いられている。従来、上記現像法に用
いられるキャリアは、特開昭51−3238号公報に見
られるように、平均粒径が60μm以上のものが一般的
であり、また、鉄粉、フェライト等の磁性体単体からな
るものが一般的であった。
【0003】しかし、このようなキャリアを用いて現像
を行った場合、キャリアの粒径が大きく、且つ、キャリ
アは強く磁化されて、磁気ブラシが粗くなるため、画像
にブラシマークと呼ばれるスジ状のハケ目が形成され易
く、高画質画像が得られ難いという問題があった。ま
た、磁性体単体からなるキャリアは、比重が大きい
(4.0g/cm3以上)ため、現像時に遠心力による
キャリア飛散が生じ易い。そして、このような磁性体単
体からなるキャリアが静電潜像担持体上に付着した場
合、キャリア粒子が固いため、静電潜像担持体表面をク
リーニングブレード等で清掃する際に静電潜像担持体表
面を傷つけてしまう欠点があった。更に、磁性体単体か
らなるキャリアは、比重が大きいため、現像器内でミキ
シングされる際にトナーに対して大きいストレスをかけ
てしまい、現像剤の寿命を縮めてしまう欠点があった。
【0004】これらの磁性体単体からなるキャリアの欠
点を解決するために、磁性体微粉末をバインダ樹脂内に
分散させて形成したポリマーキャリアが特開昭60−1
47750号(特公平5−74063号)公報、特開昭
62−217254号公報で提案されている。このポリ
マーキャリアは、従来の磁性体単体からなるキャリアに
比べて磁化の強さが小さいため、柔らかく密度の高い磁
気ブラシを形成することができ、スジ状のハケ目が無い
高画質画像を得ることができる。また、ポリマーキャリ
アは、磁性体単体からなるキャリアに比べて比重が小さ
いため、現像時に遠心力によるキャリア飛散も生じ難
い。そして、静電潜像担持体上にポリマーキャリア粒子
が付着しても、キャリアは主にバインダ樹脂から形成さ
れているので、静電潜像担持体表面を傷つけ難い。更
に、ポリマーキャリアは、磁性体単体からなるキャリア
に比べて比重が小さいため、現像器内でミキシングされ
る際にトナーが受けるストレスを小さくすることがで
き、現像剤の寿命を長くすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなポリマーキャリアを用いた二成分現像剤で多数の画
像を連続的に形成すると、初期の画像では鮮明で良好な
画質を得ることができるが、数万枚の画像を形成した後
では鮮明さに欠けたカブリの多い画像となってしまう。
【0006】そして、数万毎の画像を形成した後の二成
分現像剤を現像器から取り出して調べてみたところ、現
像剤の凝集が観察された。このように、現像器内で現像
剤の凝集が発生すると、キャリアの有効帯電面積が減少
して現像剤の帯電性が低下するので、トナーがキャリア
によって十分に帯電されないまま現像に供されるように
なり、その結果、画像が鮮明さに欠けたカブリの多いも
のとなってしまう。
【0007】このような現像剤の凝集は、第一に、現像
剤が加熱されるために発生する。通常、オフィス環境下
にある画像形成装置では、駆動装置、露光装置、定着器
等の発熱源があるため、放熱対策が取られても、多数の
画像を連続的に形成した後の装置内の現像器周辺の温度
は45°C以上に達することがある。また、多数の画像
を連続的に形成した後の現像剤の凝集の発生状況を調べ
てみると、現像器内の温度が40°C程度以上になると
凝集現象の発生が見られ、特に現像器内の温度が45°
C程度になると凝集現象が顕著に発生することが確認で
きた。また、このような現像剤の凝集は、第二に、ポリ
マーキャリアの質量が小さく、一旦、現像剤が凝集して
しまうとそれを十分にほぐすことができないために発生
する。磁性体単体からなるキャリアのようにキャリア粒
子の質量が大きい場合には、現像器内でのミキシングに
よりキャリアの自重で凝集した現像剤を十分にほぐすこ
とができたが、ポリマーキャリアは質量が小さいので凝
集した現像剤を十分にほぐすことができない。
【0008】なお、このような現像剤の凝集現象は、特
に、カラートナーを用いた現像剤において顕著に発生す
る。カラートナーは定着時に異なる色のトナー同士が良
好に溶融定着しないと良好な色再現性が得られないこと
から、一般には数平均分子量10,000以下の低分子
量のポリマー樹脂がトナーのバインダ樹脂として用いら
れる。そのため、カラートナーは現像器内で加熱される
ことにより容易に変形しあるいは部分的に溶融して現像
剤の凝集が発生する。また、カラー画像は、白黒画像が
ラインから構成された画像が主流であるのに対して、写
真、絵画、地図等の階調性を有するベタ画像が主流を占
めるため、トナーの消費量が多い。そのため、現像器内
で現像剤の凝集が発生してキャリアの有効帯電面積が減
少した場合には、トナーはキャリアによって十分に帯電
されないまま現像に供され易くなるため、画像のカブリ
は顕著に発生する。
【0009】従って、本発明の目的は、ポリマーキャリ
アを用いた二成分現像剤固有の熱凝集の問題を解決し、
多数の画像を連続的に形成しても現像剤の凝集によりカ
ブリが発生することがない二成分現像剤を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、磁
性粉及びバインダ樹脂を混合して形成したポリマーキャ
リアと、トナーとからなる二成分現像剤において、現像
器内に入れて室温45°C、相対湿度80%の下で1時
間放置した後における上記二成分現像剤の200メッシ
ュ以上の粗粉量が20wt%以下であり、且つ、325
メッシュ以下の微粉量が50wt%以下である二成分現
像剤である。
【0011】本発明において、200メッシュ以上の粗
粉量とは、下記のふるい分け方法を行って200メッシ
ュの標準フルイ上に残った現像剤の量を意味し、また、
325メッシュ以下の微粉量とは、下記のふるい分け方
法を行って325メッシュの標準フルイを通過した現像
剤の量を意味である。なお、メッシュとは日本工業規格
に規定される標準フルイ(JIS Z8801)の目開
きを意味し、例えば200メッシュの目開き寸法は77
μm、280メッシュでは53μm、325メッシュで
は44μmである。
【0012】ふるい分け方法を以下に示す。 1.現像器内に入れて室温45°C、相対湿度80%の
下で1時間放置した後の現像剤から試料2.0gを計り
とる。 2.振動装置、例えばパウダテスタ(ホソカワミクロン
社製)の受皿の上に上記複数のフルイを下から325,
280,200メッシュの順になるように積み重ね、2
00メッシュのフルイの上に上記試料を載せる。 3.振動装置を作動させて、上記フルイ全てを振幅約
0.5mm、毎分約300回で約1分間振動させる。 4.各フルイ及び受皿内の試料の質量から重量%を算出
する。
【0013】次に、本発明の二成分現像剤の各組成につ
いて述べる。
【0014】上記ポリマーキャリアの粒径分布は、20
0メッシュ以上の粗粉量が20wt%以下であり、且
つ、325メッシュ以下の微粉量が50wt%以下であ
るものが好ましい。粗粉量が20wt%を越えると、穂
立ちの形成密度が低下して画像にブラシマークが形成さ
れ易くなる。微粉量が50wt%を越えると、現像ロー
ルによるポリマーキャリアの磁気的拘束力が弱まって潜
像担持体上へキャリアが付着し易くなる。
【0015】ポリマーキャリアの粒径は、平均粒径が3
5μm以上、60μm以下が望ましい。平均粒径が35
μm未満になると、現像ロールによるポリマーキャリア
の磁気的拘束力が弱まって潜像担持体上へキャリアが付
着し易くなる。平均粒径が60μmを越えると、穂立ち
の形成密度が低下して穂立ちが荒くなり画像にブラシマ
ークが形成され易くなる。
【0016】ポリマーキャリアの磁気特性は、1,00
0エルステッドの印加磁場における磁化の強さが40e
mu/g以上、60emu/g以下が望ましい。磁化の
強さが40emu/gより低いと、現像ロールによるキ
ャリアの磁気的拘束力が弱くなってキャリアが潜像担持
体に付着し易くなる。磁化の強さが60emu/gを越
えると、磁気ブラシの形状が粗くなり、高画質画像を得
ることが困難となる。
【0017】ポリマーキャリアの電気抵抗は108Ω.
cm以上が好ましい。抵抗値が108Ω.cm未満の場
合は、キャリアに電荷が注入されて、潜像担持体にキャ
リアが付着したり、現像バイアスのリークが生じたりす
る。なお、上記ポリマーキャリアの電気抵抗値は、ポリ
マーキャリア10gを直径40mmの円筒状の成形容器
に入れ、10トンの圧力で圧力成型し、成型サンプルを
電極に挟み込み、電圧を変化させて電流値を測定し、サ
ンプルの厚みから電界と体積抵抗値との関係曲線をプロ
ットし、1000V/cmの電界下での抵抗値を意味す
る。
【0018】ポリマーキャリアに含有される磁性粉の量
は、キャリアの重量に対して60wt%以上、80wt
%以下が良い。磁性粉の含有量が60wt%未満になる
と、キャリアの磁化の強さが低下してキャリアが潜像担
持体に付着し易くなる。磁性粉の含有量が80wt%を
越えると、脆くなってキャリアとして使用することがで
きない。
【0019】そして、ポリマーキャリアの磁性粉として
は、マグネタイト粉末、フェライト粉末等が挙げられ
る。磁性粉の平均粒径は、バインダ樹脂中での分散性を
考慮すると0.1μm以上、0.5μm以下が良い。磁
性粉の平均粒径が0.1μm未満では、バインダ樹脂中
で磁性粉が凝集して良好に分散させることができない。
磁性粉の平均粒径が0.5μmを越えると、キャリア表
面に突出する磁性粉の突出量が大きくなり過ぎ、現像剤
をミキシングする際に磁性粉が突出した部位からキャリ
アが分裂し易くなる。
【0020】また、ポリマーキャリアのバインダ樹脂と
しては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ス
チレン−アクリル系共重合体樹脂、ポリエステル系樹
脂、エポキシ樹脂等の樹脂があり、上記材料を単独であ
るいは複数の材料を混合して形成する。また、バインダ
樹脂としては、その数平均分子量が10,000以上、
50,000以下で、且つ、重量平均分子量が50,0
00以上、300,000以下のポリマー樹脂がよい。
これらの条件よりも低い分子量のポリマー樹脂では連続
して画像を形成する際の発熱によりキャリアが変形し易
いため現像剤の凝集現象が発生し易くなる。また、これ
らの条件よりも高い分子量のポリマー樹脂ではキャリア
自体の形成が困難である。
【0021】ポリマーキャリアの製造方法としては、様
々な方法があるが、例えば、スプレードライ法や懸濁重
合法がある。スプレードライ法は、ポリマー溶液中に磁
性粉を混合分散した後、噴霧乾燥する方法であり、懸濁
重合法は、ポリマー樹脂を構成する単量体や磁性粉等を
適当な溶媒中に分散させ、この懸濁液を重合させる方法
である。また、バンバリーミキサ、ニーダー、エクスト
ルーダー等により、ポリマー樹脂と磁性粉とを溶融混練
し、冷却後、粉砕し、分級する方法もある。
【0022】上記トナーは、トナー粒子とその表面に付
着した外添剤とからなる。
【0023】上記トナーの粒径は、画質に大きな影響を
与え、粒径が大きくなるほど画像は粗くなる。従って、
平均粒径が20μm程度のトナーでも実用上問題はない
が、細線の解像度を考慮すると平均粒径が10μm以下
のトナーであることが望ましい。一方、トナーの粒径が
小さくなると、トナーとキャリアとの間に作用するファ
ンデルワールス力等の物理的付着力によりトナーが飛翔
し難くなって現像性が低下する。その為、本発明におい
ては、平均粒径が5μm以上、10μm以下のものを使
用するとよい。
【0024】また、上記トナーの帯電電荷量は、5μC
/g以上、50μC/g以下、好ましくは10μC/g
以上、40μC/g以下の範囲にあることが望ましい。
帯電電荷量が10μC/g未満になると、トナーのキャ
リアに対する物理的付着力が弱過ぎるためキャリアから
トナーが遊離してトナークラウドが発生し、画像にカブ
リが発生する。帯電電荷量が50μC/gを越えると、
トナーのキャリアに対する物理的付着力が高くなり過ぎ
て、トナーが現像に寄与しないといった現象が発生す
る。
【0025】上記トナー粒子は、主バインダ樹脂、着色
剤などからなり、混練粉砕法やスプレードライ法等によ
り形成される。
【0026】上記トナー粒子の主バインダ樹脂として
は、例えば、ポリスチレン、スチレン−プロピレン共重
合体、スチレン−ブタヂエン共重合体、スチレン−塩化
ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン樹脂等が使用され、上記材料を単独であるいは複数
を混合して使用する。そして、上記トナー粒子の主バイ
ンダ樹脂の数平均分子量は、異なる色のトナーが定着時
に良好に溶融定着するように、10,000以下のも
の、好ましくは、5,000以下のものが良い。一方、
連続して画像の形成を行った場合に熱によりトナーが変
形して凝集し易くならないように、上記主バインダ樹脂
の数平均分子量は2,000以上が望ましい。
【0027】上記トナー粒子の着色剤は、トナーの色に
応じて様々な材料が使用されるが、トナーの重量に対し
て0.5重量%以上、20重量%以下の含有量であるこ
とが望ましい。0.5重量%未満では、発色性が十分で
なく鮮明な画質が得られなくなり、また、20重量%を
越えると、トナー中での着色剤の分散不良による画質の
濃度むらが生じる。黒色系トナー粒子の着色剤として
は、例えば、カーボンブラック、ニグロシン、黒鉛等が
用いられる。イエローあるいはオレンジ系トナー粒子の
着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ
31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグ
メントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー1
4、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメ
ントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、
C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメン
トイエロー174等が用いられる。マジェンタあるいは
レッド系トナー粒子の着色剤としては、例えば、C.
I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド4
8、C.I.ピグメントレッド53、C.I.ピグメン
トレッド57、C.I.ピグメントレッド122、C.
I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッ
ド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.
ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド1
66、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグ
メントレッド178、C.I.ピグメントレッド222
等が用いられる。サイアンあるいはグリーン系トナー粒
子の着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントグリ
ーン7、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグ
メントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー1
5:3、C.I.ピグメントブルー60等が用いられ
る。
【0028】また、上記トナー粒子に、ヒートロール定
着時に該ロールとトナーとの離型性を高めてトナーオフ
セットを防止するために、エチレン、プロピレン等のオ
レフィン系の単体あるいは共重合体、又は、カルナバワ
ックス等のワックス成分を加えてもよい。ワックス成分
の添加量は、トナーの重量に対して0.5wt%以上、
10wt%以下が望ましい。0.5wt%未満では上記
効果が生ぜず、また、10wt%を越えると、熱により
トナーが変形して凝集し易くなる。更に、上記トナー粒
子に、トナーの剛性を高るために、あるいは、ヒートロ
ール定着時のトナーの凝集力を高めてトナーオフセット
を防止するために、重量平均分子量100,000以上
の高分子量ポリマーや、架橋ポリマーを含有させてもよ
い。高分子量ポリマーや架橋ポリマーの含有量は、トナ
ーの重量に対して20wt%以下が望ましい。含有量が
これを越えると、定着時に異なった色のトナー同士が良
好に溶融定着し難くなり、色再現性に問題が生じる。
【0029】上記外添剤は、トナー粒子表面に対する被
覆率が20%以上、80%以下の割合でトナー粒子の表
面に付着させるのが望ましい。被覆率が20%未満では
トナーの流動性及び帯電性が不安定であるため、安定し
た画像を形成することができず、また、80%を越える
と経時的に外添剤がトナー粒子から遊離してトナーの帯
電特性が変動するため、安定した画像を形成することが
できない。また、上記被覆率は、走査電子顕微鏡で10
万倍以上の倍率で調べる。この方法では、10nmオー
ダーの外添剤の存在状態をも明確に把握することができ
る。
【0030】また、上記外添剤は、トナーとキャリアと
の間隔を広げるために、その平均粒径が20nm以上で
且つ100nm以下の比較的大きな粒径のものを使用す
るのが望ましい。平均粒径が20nm未満になると、外
添剤がトナー粒子内に埋没してトナー粒子がキャリアに
付着し易くなり、現像剤が凝集し易くなる。平均粒径が
100nmを越えると、外添剤がトナー粒子から遊離し
易いために帯電性の変動を招く。
【0031】上記外添剤としては、例えば、酸化チタ
ン、アルミナ、シリカ等の無機粉末や、ポリアクリレー
ト、ポリメタクリレート、ポリメチルメチクリレート等
のアクリル系の有機微粉末を使用することができる。そ
して、上記材料は、トナーに外添剤を付着させる目的、
例えば、現像剤の流動性を向上する目的や現像剤の帯電
を制御する目的に応じて単独あるいは複数を組み合せて
用いられる。なお、外添剤として酸化チタン、アルミ
ナ、シリカ等の吸湿性を有する無機微粉末を使用する場
合には、疎水化処理を施して吸湿性を減少させて使用す
るとよい。無機微粉末の疎水化処理は、例えば、ジアル
キルジハロゲン化シラン、トリアルキルハロゲン化シラ
ン、アルキルトリハロゲン化シラン等のシランカップリ
ング剤やジメチルシリコンオイル等の疎水化処理剤と上
記微粉末とを高温度化で反応させて行うことができる。
また、外添剤としてポリアクリレート、ポリメタクリレ
ート、ポリメチルメチクリレート等のアクリル系の有機
粉末を使用する場合には、熱により変形し難いように、
Tg(ガラス転移温度)が60°Cを越えるもの、好ま
しくはTgが70°C以上のものを用いるのが望まし
い。
【0032】更に、上記外添剤に加えて、帯電性や流動
性をより細かく制御するために、平均粒径が20nm未
満の有機微粉末や無機微粉末をトナー粒子表面に付着さ
せてもよい。この場合、上記平均粒径が20nm未満の
粉末は、経時的にトナー粒子内へ埋没し易いので、トナ
ーの帯電特性の安定性を考慮すると、上記外添剤の50
%以下、好ましくは30%以下の被覆率になる程度に添
加量を制限するとよい。
【0033】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を
説明する。
【0034】実施例1 (トナー)ポリエステル(数平均分子量:3,300、
重量平均分子量:9,800、Tg=60°C)93w
t%、カーボンブラック7wt%を混練粉砕して、平均
粒径7μmのトナー粒子とした後、このトナー粒子の表
面に疎水化処理を施した平均粒径の異なるTiO2外添
剤を被覆率が異なるように付着させて18種類の負帯電
性のトナーを形成した。外添剤の平均粒径と被覆率との
具体的な組合せを表1に示す。
【0035】(キャリア)スチレン−アクリル共重合体
(数平均分子量:23,000、重量平均分子量:9
8,000、Tg=78°C)30wt%、粒状マグネ
タイト(最大磁化80emu/g、粒径0.5μm)7
0wt%を混練、粉砕、分級して粒度分布の異なる4種
類の飽和磁化が55emu/gのキャリアを形成した。
このキャリアの粒度分布を表2に示す。ここで、200
メッシュ以上の粗粉量とは、下記に示す粒度分布測定方
法で粒径を調べた場合の77μm以上の粒径を有するキ
ャリアの量を意味し、また、325メッシュ以下の微粉
量とは、下記に示す粒度分布測定方法で粒径を調べた場
合の44μm以下の粒径を有するキャリアの量を意味す
る。
【0036】[キャリアの粒度分布測定方法] 1.キャリア2.0g計りとる。 2.パウダテスタの受皿の上に、下から325メッシュ
のフルイ、280メッシュのフルイ及び200メッシュ
の順になるようにフルイを順次積み重ねると共に、上記
キャリアを200メッシュのフルイの上に載せる。 3.パウダテスタを作動させて、上記フルイ全てを振幅
0.5mm、毎分300回で1分間振動させる。 4.各フルイ及び受皿内の試料の質量から重量%を算出
する。
【0037】これら18種類のトナーと4種類のキャリ
アとを組み合せてトナー濃度10wt%で混合し、72
種類の二成分現像剤を形成した。
【0038】そして、先ず、各二成分現像剤を現像装置
に入れると共に、電子写真方式の画像形成装置でプリン
トテストを行った。
【0039】上記現像装置は、図1に示すように、現像
スリーブと、その内部に同軸に配設され、7極のマグネ
ットが形成されたマグネットロールと、現像スリーブに
隣り合って配置され、二成分現像剤をミキシングして帯
電すると共に、二成分現像剤を現像スリーブの周面に供
給するバケットローラと、現像スリーブの上側に配設さ
れ、現像スリーブ上に供給された現像剤を均して現像剤
層を形成する現像剤層層厚規制部材とからなり、上記現
像スリーブが微小間隔をもって感光体に対向するように
画像形成装置内に配設される。
【0040】また、今回のプリントテストにおける現像
条件を下記に示す。 [現像条件] 感光体:OPC(直径84mm)、 ROS:LED(400dpi)、 プロセス速度:300mm/s、 潜像電位:背景部=−600V,画像部=−100V、 現像ロール(マグネット固定、スリーブ回転方式)、 マグネット磁束密度:500G(スリーブ上)、 スリーブ径:直径25mm、 スリーブ回転速度:600mm/s、 感光体と現像ロールとの間隔:0.5mm、 現像剤層の厚さ:0.4mm、 現像バイアス:DC成分=−550V, AC成分=1.5kVp−p(8kHz)
【0041】その結果、キャリアAを用いた二成分現像
剤では、プリント開始直後から感光体の画像部に微粉キ
ャリアが付着してしまい、実用的ではなかった。また、
この二成分現像剤の粒径分布を調べたところ、325メ
ッシュ以下の微粉量が50wt%を越えており、このこ
とから、現像剤の初期状態において325メッシュ以下
の微粉量が50wt%を越えるような二成分現像剤では
磁気的拘束力の弱い微粉キャリアのために感光体へのキ
ャリア付着が問題となり実用的ではないといえる。
【0042】また、キャリアDを用いた二成分現像剤で
は、プリント開始直後から画像が荒れており、実質的で
はなかった。そして、現像スリーブ上の現像剤の穂立ち
の形成状態を観察すると荒いすき間だらけの穂立ちとな
っていることが確認された。また、この二成分現像剤の
粒径分布を調べたところ、200メッシュ以上の粗粉量
が現像剤総量に対して20wt%を越えており、現像剤
の初期状態において200メッシュ以上の粗粉量が20
wt%を越えるような二成分現像剤では現像剤の穂立ち
が粗くなるために画像の荒れが問題となり実用的ではな
いといえる。
【0043】一方、キャリアBあるいはキャリアCを用
いた二成分現像剤では、上述した問題点は生じなかっ
た。
【0044】次に、キャリアBあるいはキャリアCを用
いた二成分現像剤について、下記の二成分現像剤のふる
い分け方法によりその粒度分布を測定した。
【0045】その結果、表3及び表4に示すように、キ
ャリアの種類に拘わらずT4〜T18のトナーを用いた
二成分現像剤D4〜D18及びD22〜D36が、現像
器内に入れて室温45°C、相対湿度80%の下で1時
間放置した後の200メッシュ以上の粗粉量が20wt
%以下であり、且つ、325メッシュ以下の微粉量が5
0wt%以下であった。
【0046】[二成分現像剤のふるい分け方法] 1.現像器内に入れて室温45°C、相対湿度80%の
下で1時間放置した後の現像剤から試料2.0gを計り
とる。 2.パウダテスタの受皿の上に上記複数のフルイを下か
ら325,280,200メッシュの順になるように積
み重ね、200メッシュのフルイの上に上記試料を載せ
る。 3.パウダテスタを作動させて、上記フルイ全てを振幅
0.5mm、毎分300回で1分間振動させる。 4.各フルイ及び受皿内の試料の質量から重量%を算出
する。
【0047】そして、上記キャリアBあるいはキャリア
Cを用いた二成分現像剤について、10,000枚のプ
リントを連続して行う連続プリントテストを行った。具
体的には、100枚連続プリントを行った後に30秒休
止させるサイクルを100回繰り返した時のカブリの発
生状況について調べた。
【0048】その結果、表3及び表4に示すように、T
1〜T3及びT16〜T18のトナーを用いた二成分現
像剤D1〜D3、D16〜D18、D19〜D21及び
D34〜D36では、キャリアの種類に拘わらず、多数
枚連続プリントを続けた後にカブリが発生した。一方、
T4〜T15のトナーを用いた二成分現像剤D4〜D1
5及びD22〜D33では多数枚連続プリントを続けた
後でもカブリが発生しなかった。
【0049】また、多数枚連続プリント後の二成分現像
剤D1〜D3及びD19〜D21では、現像剤の凝集が
見られ、走査電子顕微鏡で観察すると、外添剤がトナー
粒子中に埋没していた。従って、200メッシュ以上の
粗粉量が20wt%を越える二成分現像剤D1〜D3及
びD19〜D21では、外添剤がトナー中に埋没したた
めに、トナー粒子同士が凝集し易くなり、現像剤の熱凝
集が発生し、現像剤の帯電性が低下し、逆極性トナーに
よりカブリが発生したものと考えられる。
【0050】更に、多数枚連続プリント後の二成分現像
剤D16〜D18及びD34〜D36では、現像剤の凝
集が見られなかったが、走査電子顕微鏡で観察すると、
剥がれ落ちた外添剤が多数存在していた。従って、二成
分現像剤D16〜D18及びD34〜D36では、現像
剤の凝集が発生したためでなく、単に外添剤が多数剥が
れ落ちたために、現像剤の帯電性が低下し、逆極性トナ
ーによりカブリが発生したものと考えられる。
【0051】以上のことから、現像器内に入れて室温4
5°C、相対湿度80%の下で1時間放置した後の20
0メッシュ以上の粗粉量が20wt%以下であり、且
つ、325メッシュ以下の微粉量が50wt%以下であ
る二成分現像剤では、多数の画像を連続的に形成しても
現像剤の凝集によりカブリが発生することはないことが
判る。
【0052】また、トナー表面積に対し被覆率20%未
満の割合でTiO2を外添したトナーを用いた現像剤で
は、トナーの帯電性が不安定であると共に、トナーの流
動性が悪いため、安定したプリント画像が得られなかっ
た。また、トナー表面積に対して被覆率80%を越える
割合でTiO2を外添したトナーを用いた現像剤では、
連続してプリントサンプルを採取していく間にトナーか
らのTiO2の遊離が発生して、トナーの帯電性がプリ
ント枚数によって変動するため、安定したプリント画像
が得られなかった。従って、表3及び表4に示すよう
に、トナー粒子に対して平均粒径が20nm以上100
nm以下の外添剤を20%以上80%以下の被覆率で付
着してなるトナーを用いた二成分現像剤では、多数枚の
連続プリント後にもカブリが全く発生せず、鮮明な高画
質画像を安定して得ることができる。
【0053】なお、上記TiO2に換えてポリメタクリ
ル酸メチルで、平均粒径が15,20,40,80,1
00,120nmの外添剤を形成し、それを上記トナー
粒子の表面に20,50,80%の被覆率で付着させて
トナーを形成し、更に、上記キャリアB,Cと混合して
36種類の二成分現像剤を形成して同様の一連の実験を
行ったところ、平均粒径が20,40,80,100,
120nmの外添剤を用いた二成分現像剤では現像剤の
凝集によるカブリは発生しなかったが、平均粒径が15
nmの外添剤を用いた二成分現像剤では現像剤の凝集に
よるカブリが発生した。また、平均粒径が120nmの
外添剤を用いた二成分現像剤では、外添剤が多数剥がれ
落ちてカブリが発生した。それ故、外添剤の材料に拘わ
らず、現像器内に入れて室温45°C、相対湿度80%
の下で1時間放置した後の200メッシュ以上の粗粉量
が20wt%以下であり、且つ、325メッシュ以下の
微粉量が50wt%以下である二成分現像剤では、多数
の画像を連続的に形成しても現像剤の凝集によりカブリ
が発生することはないことが判る。また、外添剤の材料
に拘わらず、トナー粒子に対して平均粒径が20nm以
上100nm以下の外添剤を20%以上80%以下の被
覆率で付着してなるトナーを用いた二成分現像剤では、
多数枚の連続プリント後にもカブリが全く発生せず、鮮
明な高画質画像を安定して得ることができる。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリマー
キャリアを用いた二成分現像剤は、現像器内に入れて室
温45°C、相対湿度80%の下で1時間放置した後の
200メッシュ以上の粗粉量が20wt%以下であり、
且つ、325メッシュ以下の微粉量が50wt%以下で
あるので、多数の画像を連続的に形成しても現像剤の凝
集によりカブリが発生することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例で使用した現像器の概略断面
図である。
フロントページの続き (72)発明者 笹原 慎司 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 江連 平和 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粉及びバインダ樹脂を混合して形成
    したポリマーキャリアと、トナーとからなる二成分現像
    剤において、現像器内に入れて室温45°C、相対湿度
    80%の下で1時間放置した後における上記二成分現像
    剤の200メッシュ以上の粗粉量が20wt%以下であ
    り、且つ、325メッシュ以下の微粉量が50wt%以
    下であることを特徴とする二成分現像剤。
  2. 【請求項2】 トナーは、トナー粒子に対して平均粒径
    が20nm以上100nm以下の外添剤を20%以上8
    0%以下の被覆率で付着してなることを特徴とする請求
    項1記載の二成分現像剤。
JP7136387A 1995-06-02 1995-06-02 二成分現像剤 Pending JPH08328315A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002258522A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Ricoh Co Ltd 画像形成方法、それに用いられるトナー及び感光体
JP2008257227A (ja) * 2007-03-15 2008-10-23 Ricoh Co Ltd 画像形成方法及びプロセスカートリッジ

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JP2002258522A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Ricoh Co Ltd 画像形成方法、それに用いられるトナー及び感光体
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