JPH0812925A - 水性塗料組成物およびそれを用いる塗装方法 - Google Patents
水性塗料組成物およびそれを用いる塗装方法Info
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- JPH0812925A JPH0812925A JP6188215A JP18821594A JPH0812925A JP H0812925 A JPH0812925 A JP H0812925A JP 6188215 A JP6188215 A JP 6188215A JP 18821594 A JP18821594 A JP 18821594A JP H0812925 A JPH0812925 A JP H0812925A
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Abstract
300、且つ数平均分子量が1000〜50,000の
アクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂、(B)末
端にヒドロキシル基を有する数平均分子量1,000〜
10,000のポリカーボネート樹脂、および(C)硬化
剤を含有する水性塗料組成物。
Description
性、タレ抵抗性)が良好で、かつ平滑性に優れた高外観
塗膜を提供する水性塗料組成物に関する。
および上塗りベース塗料として用いられる。従来、自動
車用塗料としては、有機溶剤型が主流であったが、塗装
時の安全性、環境汚染の低減、省資源化などの観点から
水性塗料への移行が強く望まれている。水性中塗り塗料
組成物としては、例えばカルボン酸基含有樹脂、ウレタ
ン結合含有ジオールおよび樹脂微粒子を主成分とする水
性中塗り塗料(特開平3−52973号公報)や、多価カ
ルボン酸樹脂、アミノ樹脂、線状低分子ポリエステルジ
オールおよびベンゾインを主成分とする熱硬化性水性塗
料(特開平4−93374号公報)などが知られている
が、これらを中塗り塗料として用いる場合には種々の問
題がある。即ち、上記水性塗料は該塗料自体の塗膜の平
滑性や上塗鮮映性が充分でなく、しかも従来の有機溶剤
型塗料に比較すると塗膜硬化時に水が突沸して引き起こ
す外観異常『ワキ』が発生しやすい。この現象は20〜
40μmの膜厚においても認められ、仕上がり外観低下
の原因となっている。さらに、線状低分子ポリエステル
ジオールを含む塗膜の耐水性は十分なものでない。
中塗りを施した塗装板上に、上塗りと称してメタリック
顔料を含むメタリックベース塗料を塗装した後、この塗
膜を硬化せずにウェット・オン・ウェット塗装でクリヤ
ー塗料を重ね塗りし、このメタリックベースとクリヤー
塗料を合わせて硬化するツーコート・ワンベーク法がお
こなわれている。この方法に用いるメタリックベース塗
料はアルミニウムなどの燐片状の金属顔料が良好に配向
することにより優れた塗膜外観が得られる。特にこのよ
うな用途に関して、アミド基含有酸性樹脂、親水性基担
持ポリウレタン樹脂の水分散体を主成分とする水性メタ
リックベース塗料組成物(特開平4−25582号公報)
が知られているが、この塗料もクリヤー塗料を塗装した
後に加熱硬化する際に外観異常『ワキ』が発生しやすく
必ずしも十分なものでない。
したカルボン酸基含有樹脂、親水性基担持ポリウレタン
樹脂および樹脂微粒子を主成分とする水性中塗り塗料、
またはアミド基含有水性アクリル樹脂および親水性基担
持ポリウレタン樹脂を主成分とする水性メタリックベー
ス塗料の塗装作業性(ワキ性)を更に改善し、しかも得ら
れる塗膜の平滑性、耐水性を向上させた水性塗料組成物
を提供することを目的とする。
術の課題を解決すべく研究した結果、特定のアクリル樹
脂および/またはポリエステル樹脂、特定のポリカーボ
ネート樹脂、硬化剤を主成分とする水性塗料により目的
を達成できることを見出した。即ち、本発明は(A)酸価
が10〜100、水酸基価が20〜300、且つ分子量
が1000〜50,000のアクリル樹脂および/また
はポリエステル樹脂、(B)末端にヒドロキシル基を有す
る数平均分子量1,000〜10,000のポリカーボネ
ート樹脂および(C)硬化剤を含有する水性塗料組成物を
提供する。
ポリカーボネート樹脂(B)を水性塗料中に使用したとこ
ろにある。(A)(B)(C)成分の関係は、(A)が親水性基
を有する樹脂で水に溶解するか、又は水中に層分離や沈
降することなく安定に分散するよう役割を果たし、(C)
が塗装後の加熱条件下で(A)樹脂と架橋反応させる役割
を果たすが、水中での(A)と(C)の安定性および加熱反
応時の相溶性が通常劣る。
の(A)と(C)の均一水溶化あるいは水分散安定化を助
け、さらに加熱反応時の相溶化とそれに続く架橋反応を
均一状態で進行させる極めて特徴的な役割を果たす。
ラメーター(Sp値)が用いられるが、このSP値で9.
5〜12.0のポリカーボネート樹脂(B)が好ましい。
尚、溶解性パラメータ(δSp)はK.W.SUH、J.M.CORBET
T;Journal of Applied Polymers Science 12、2359
(1968)の式:
る。
欠けてなる塗料も加熱硬化時にワキが発生しやすく、し
かも平滑性、耐水性も十分でない。一方、本発明の
(A)、(B)および(C)成分をすべて含む塗料は、そのよ
うな欠陥が解消された塗膜を形成する。
成分について具体的に説明する。
ン性モノマー、水酸基含有エチレン性モノマーおよび他
のエチレン性モノマーを共重合することにより得られる
酸価10〜100、水酸基価20〜300且つ数平均分
子量が1,000〜50,000の樹脂である。好ましい
アクリル樹脂は、アミド基含有エチレン性モノマー5〜
40重量%、酸性基含有エチレン性モノマー3〜15重
量%、水酸基含有エチレン性モノマー10〜40重量%
および他のエチレン性モノマー残量を共重合体である。
ては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジ
メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルア
ミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N,N−ジブチ
ルメタクリルアミド、N,N−ジオクチルアクリルアミ
ド、N,N−ジオクチルメタクリルアミド、N−モノブ
チルアクリルアミド、N−モノブチルメタクリルアミ
ド、N−モノオクチルアクリルアミド、N−モノオクチ
ルメタクリルアミド等が挙げられる。
例としてはカルボキシル基やスルホン酸基が挙げられ
る。カルボキシル基含有モノマーの例としては、スチレ
ン誘導体(例えば、3−ビニルサリチル酸、3−ビニル
アセチルサリチル酸等);(メタ)アクリル酸誘導体(例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびイソ
クロトン酸等)が挙げられる。またスルホン酸基含有エ
チレン性モノマーの例としてはp−ビニルベンゼンスル
ホン酸、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸等が挙
げられる。
モノマーのハーフエステル、ハーフアミド、ハーフチオ
エステル類であってもよい。そのようなものの例として
はマレイン酸、フマール酸、イタコン酸のハーフエステ
ル、ハーフアミド、ハーフチオエステルである。エステ
ルを形成するアルコールは炭素数1〜12のもの、例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジメチルア
ミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、アセトー
ル、アリルアルコール、プロパギルアルコール等があ
る。好ましくはブタノール、ジメチルアミノエタノー
ル、ジエチルアミノエタノール、アセトール、アリルア
ルコール、プロパギルアルコールである。ハーフチオエ
ステルを形成するメルカプタンとしては炭素数1〜12
のもの、例えばエチルメルカプタン、プロピルメルカプ
タン、ブチルメルカプタン等がある。ハーフアミドを形
成するアミンとしては炭素数1〜12のもの、例えばエ
チルアミン、ジエチルアミン、ブチルアミン、ジブチル
アミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ナフチルア
ミン等がある。これらのうちでハーフチオエステル化物
は臭気の点でやや問題があり、好適に用いられるのはハ
ーフエステル、ハーフアミドである。ハーフエステル
化、ハーフチオエステル化またはハーフアミド化の反応
は通常の方法に従い、室温から120℃の温度で、場合
によっては3級アミンを触媒として用いて行われる。
は、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
2,4−ジヒドロキシ−4'−ビニルベンゾフェノン、N
−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−
ヒドロキシエチル)メタクリルアミド等が挙げられる。
官能基を有さないエチレン性のモノマーであって、スチ
レン類(例えば、スチレン、α−メチルスチレン)、アク
リル酸エステル類(例えば、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチルまたはアクリル酸2−エ
チルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(例えば、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸p−ブチ
ル)、ニトリル類(例えば、アクリロニトリル)、オレフ
ィン類(例えば、エチレン、プロピレン)等が挙げられ
る。
は5〜40重量%、好ましくは8〜30重量%、5重量
%より少ないとリン片状金属顔料の配向が充分でなく外
観が低下する欠点を有し、40重量%を越えると得られ
る塗膜の耐水性が低下する。酸性基含有エチレン性モノ
マーの使用量は3〜15重量%、好ましくは5〜13重
量%であり、3重量%より少ないと水分散性が劣り、1
5重量%を越えると塗膜の耐水性が低下する。水酸基含
有エチレン性モノマーの使用量は10〜40重量%、好
ましくは13〜30重量%である。10重量%より少な
いと皮膜の硬化性が劣る。40%重量%を越えると塗膜
の耐水性が低下する。尚、重量%は全モノマー重量に基
づく。
は、多価アルコール成分と多塩基成分とを縮合してなる
オイルフリーポリエステル樹脂、または多価アルコール
成分および多塩基酸成分に加えてヒマシ油、脱水ヒマシ
油、桐油、サフラワー油、大豆油、アマニ油、トール
油、ヤシ油など、およびそれらの脂肪酸のうちの1種ま
たは2種以上の混合物である油成分を、上記酸成分およ
びアルコール成分に加えて、三者を反応させて得られる
油変性ポリエステル樹脂などがあげられる。また、アク
リル樹脂やビニル樹脂をグラフト化したポリエステル樹
脂も(A)成分として使用できる。多価アルコール成分の
例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタン
ジオール、2,2−ジメチルプロパンジオール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール
などが挙げられる。必要に応じて一価アルコールまたは
分子中に1個のグリシジル基を有するモノエポキシ化合
物(たとえば、「カージュラE」(商品名、シェル化学(株)
製))を併用してもよい。多塩基酸の例としては無水フタ
ル酸、イソフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク
酸、アジピン酸、セバチン酸、無水トリメリット酸、無
水ピロメリット酸などが挙げられる。必要に応じて安息
香酸やt−ブチル安息香酸などの一塩基酸を併用しても
よい。
リエステル樹脂を用いると、貯蔵安定性、耐ワキ性、鮮
映性および耐チッピング性などがすぐれているので好ま
しい。
くは30〜80、水酸基価が20〜300、好ましくは
50〜200である。酸価が10より小さくなると水性
化が不十分とり、100を越えると塗膜の耐水性が低下
するので好ましくない。また、水酸基価が20より小さ
くなると塗膜の硬化性が不十分であり、300を越える
と塗膜の耐水性が低下するので好ましくない。
0〜50,000、好ましくは2,000〜30,000
が適している。数平均分子量が1,000より小さくな
ると塗膜の硬度性、耐水性が低下し、また50,000
を越えるとスプレー塗装時の微粒化が悪くなり、その結
果として塗膜の平滑性が低下するのでいずれも好ましく
ない。
性物質で中和(例えば、50%以上)することで容易に水
性化可能である。ここで用いられる塩基性物質として
は、例えばアンモニア、メチルアミン、エチルアミン、
ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミンなどがあり、この
うち、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、トリエタノールアミンなどが好適である。
均分子量1,000〜10,000、好ましくは2,00
0〜6,000のポリカーボネート樹脂である。本発明
で用いるポリカーボネート樹脂の数平均分子量が1,0
00より小さいと塗膜のワキ性および塗膜の耐水性が低
下し、10,000を越えても塗膜のワキ性が低下し、
さらに平滑性が特に低下する。
としては、ジアルキルカーボネートあるいはエチレンカ
ーボネートから選ばれるカーボネートモノマーと、直鎖
2価アルコール、分枝鎖2価アルコールおよび3価以上
の多価アルコールとの反応によって得られる樹脂であっ
て、分枝鎖2価アルコールが全アルコールの少なくとも
10モル%以上であり、かつ10モル%以上が3価以上
の多価アルコールからなるポリカーボネート樹脂であ
る。ここで、分枝鎖2価アルコールが全アルコールの少
なくとも10モル%未満であるとポリカーボネート樹脂
が結晶化する不具合点を有し、ワキ性が少し劣る。ま
た、3価以上の多価アルコールが10モル%未満である
と硬化性および塗膜の耐水性が少し劣る。
2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチ
ル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチ
ル−1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキ
サンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
トリシクロデカンジメタノール等が代表的なものとして
挙げられる。
上の多価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロール
プロパンの2量体、ペンタエリスリトール等が代表的な
ものとして挙げられる。直鎖2価アルコールの具体例と
しては、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジ
オールおよび1,10−デカンジオール等が代表的なも
のとして挙げられる。
ば、アミノ樹脂およびブロック化ポリイソシアネート)
である。アミノ樹脂は具体的にはジ−、トリ−、テトラ
−、ペンタ−、ヘキサ−メチロールメラミンおよびそれ
らのアルキルエーテル化物(アルキルはメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
等)、尿素−ホルムアルデヒド縮合物、尿素−メラミン
共縮合物などをあげることができる。ブロック化ポリイ
ソシアネートはブロック剤でブロックしたポリイソシア
ネートであり、昇温下にブロックが外れる。ポリイソシ
アネートの例としては、脂肪族ジイソシアネート、例え
ばトリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネートおよびプロピレンジイソシアネート;芳香
族ジイソシアネート、例えばフェニレンジイソシアネー
トおよびナフタレンジイソシアネート;脂肪族−芳香族
イソシアネート、例えばトルエンジイソシアネートおよ
びトリレンジイソシアネート;トリまたはそれ以上のポ
リイソシアネート、例えばトリフェニルメタントリイソ
シアネート、トリレンジイソシアネートのダイマーまた
はトリマー等が挙げられる。ブロック化剤の例としては
アルコール、例えばメチルアルコール、エチルアルコー
ル;第3級アミン、例えばジエタノールアミン;ラクタ
ム、例えばカプロラクタム;オキシム、例えばメチルエ
チルケトオキシム等が挙げられる。上記のうちメラミン
樹脂が好ましく、具体的には次のものが適している。ア
メリカンサイアナミド社製サイメル303、サイメル3
25、サイメル1156など、三井東圧化学社製ユーバ
ン20N、ユーバン20SB、ユーバン128など、住
友化学社製スミマールM−50W、スミマールM−40
N、スミマールM−30Wなどの親水性メラミンおよび
/もしくは疎水性メラミン樹脂が少なくとも一種使用さ
れる。
づいて、成分(A)が35〜70重量%、好ましくは40
〜60重量%、成分(B)が5〜50重量%、好ましくは
10〜35重量%、成分(C)が10〜40重量%、好ま
しくは20〜30重量%の量で存在する。成分(A)が3
5重量%より少ないと水性塗料の安定性が低下し、塗料
の粘度が極めて高くなり、さらに凝集および沈降すると
いう欠点を有し、70重量%を越えると塗膜の硬化性が
低下し、その硬化膜の耐水性も劣る欠点を有する。成分
(B)が5重量%より少ないと目的の塗装作業性(ワキ
性、タレ性)向上効果が認められず、また平滑性に劣
り、50重量%を越えると塗膜の硬度が低くなりすぎ
る。成分(C)が10重量%より少ないと硬化性が不十分
であり、40重量%を越えると逆に塗膜が硬くなりす
ぎ、もろくなる欠点を有する。
に(D)成分として、粒子径が0.01〜1.0μmである
アクリル樹脂粒子の水分散体を含んでもよい。この粒子
は架橋してもよい。粒子径が0.01μmを下回ると、
作業性(タレ)の改善効果が小さく、1.0μmを上回る
と、得られる塗膜の外観に問題が生じる。アクリル粒子
は好ましくは酸価5以上で、カルボキシル基を有する。
酸価が5を下回ると、作業性(タレ)の改善効果が小さ
い。酸価は好ましくは80以下である。80を上回る
と、水溶性が大きくなり、粒子性を失う恐れがある。特
に好ましい酸価範囲は10〜70である。アクリル樹脂
粒子は好ましくは水分散体の形で提供される。
(D)を製造する場合においてカルボキシル基を導入する
場合は、少なくとも1つのカルボキシル基を分子内に持
つモノマーを用いる。そのような化合物としては、先に
挙げたスチレン誘導体、(メタ)アクリル酸誘導体、二塩
基酸不飽和化合物などがある。好ましくは、(メタ)アク
リル酸誘導体であり、さらに好ましくは、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸二重体、α−ハイドロ−ω−
((1−オキソ−2−プロペニル)オキシ)ポリ(オキシ(1
−オキソ−1,6−ヘキサンジイル))である。
に持つモノマー以外に、少なくとも1種のその他のモノ
マーを用いる。このモノマーは、カルボキシル基を持つ
不飽和化合物(1)に対してラジカル共重合可能な不飽和
化合物であり、その例として、反応性官能基を持たない
(メタ)アクリレート化合物(例えばメチルアクリレー
ト、メチルメタアクリレート、エチルアクリレート、エ
チルメタアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−
ブチルメタアクリレート、イソブチルアクリレート、t
−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタアクリレート、ラウリルメ
タアクリレート、フェニルアクリレートなど)、または
重合性芳香族化合物(例えばスチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルケトン、t−ブチルスチレン、パラクロロ
スチレン、ビニルナフタレンなど)、または水酸基含有
不飽和化合物、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、ヒドロキ
シプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタアク
リレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシ
ブチルメタアクリレート、アリルアルコール、メタクリ
ルアルコールなど)、または重合性アミド化合物(例えば
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールメ
タクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミドな
ど)、または重合性ニトリル化合物(例えばアクリロニト
リル、メタクリロニトリルなど)、またはビニルハライ
ド化合物(例えば塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニ
ルなど)、またはα−オレフィン化合物(例えばエチレ
ン、プロピレンなど)、またはビニル化合物(例えば酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニルなど)またはジエン化合物
(例えばブタジエン、イソプレンなど)が挙げられる。
2つ以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を持
つ化合物が使用できる。そのようなものとしては、多価
アルコールの重合性不飽和モノカルボン酸エステル化合
物(例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジメタアクリレート、トリエチレングリ
コールジメタアクリレート、テトラエチレングリコール
ジメタアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメ
タアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタアクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチル
グリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
メタアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジメタアクリレー
ト、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリ
スリトールジメタアクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラメタアクリレート、グリセ
ロールジアクリレート、グリセロールジメタアクリレー
ト、グリセロールアクロキシジメタアクリレート、1,
1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレー
ト、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジメタア
クリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン
トリアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチル
エタントリメタアクリレート、1,1,1−トリスヒドロ
キシメチルプロパンジアクリレート、1,1,1−トリス
ヒドロキシメチルプロパンジメタアクリレートなど)、
多塩基酸の重合性不飽和アルコールエステル化合物(例
えば、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレート、
トリアリルトリメリテートなど)、2個以上のビニル基
で置換された芳香族化合物(例えば、ジビニルベンゼン
など)、エポキシ基含有エチレン性不飽和単量体とカル
ボキシル基含有エチレン性不飽和基単量体との付加物
(例えば、グリシジルアクリレートやグリシジルメタア
クリレートとアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸との反応物など)が挙げられる。
以上を混合して用いることができる。少なくとも1つの
カルボキシル基を分子内に持つモノマーとその他のモノ
マーの割合は、カルボキシル基を持つ樹脂粒子の水分散
体(D)を製造するのに用いる不飽和化合物の総量中、カ
ルボキシル基を持つ不飽和化合物(1)が1〜50重量
%、モノマーが99〜50重量%である。好ましくは、
(1)が10〜40重量%、(1)以外のエチレン性不飽和
化合物が90〜60重量%である。
らアルコールなどの有機溶剤を含んでいてもよい水性媒
体中で重合開始剤を用いて行われる。
油性化合物(例えば、アゾビスイソブチロニトリル、2,
2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2'−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)など)、水性
化合物としては、アニオン系の4,4'−アゾビス(4−
シアノ吉草酸)、カチオン系の2,2'−アゾビス(2−メ
チルプロピオンアミジン)などが挙げられ、レドックス
系では、油性過酸化物(例えば、ベンゾイルパーオキサ
イド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエートな
ど)、水性過酸化物(例えば、過硫酸カリ、過酸化アンモ
ニウムなど)が挙げられる。
ば、アゾ系開始剤では60〜90℃であり、レドックス
系では30〜70℃で行う。反応時間は1〜8時間であ
る。開始剤の不飽和化合物の総量に対する量は、0.1
〜5重量%であり、好ましくは0.5〜2%である。
滴下する方法で行われる。また、不飽和化合物と水を乳
化剤を用いてプレ乳化したものを滴下する方法でも行わ
れる。
が用いられるが、反応性乳化剤、例えば、RA−102
2(日本乳化剤製)、エレミノールJS−2(三洋化成工
業製)、アクアロンHS−10(第一工業製薬製)などが
好ましい。反応性乳化剤とは界面活性剤1分子中に1個
以上のラジカル重合可能な二重結合を有する化合物であ
り、具体的には(メタ)アクリロイル基またはアクリル基
を有するアニオン性、カチオン性およびノニオン性界面
活性剤である。また連鎖移動剤として、メルカプタン化
合物、例えば、ラウリルメルカプタンやその他の化合
物、例えばα−メチルスチレンダイマーなどを用いて分
子量を調節することができる。
100重量部に対し、3〜70重量部、好ましくは5〜
55重量部配合する。3重量部より少ないと目的の作業
性(タレ)向上効果が認められず、70重量部を越えると
得られる塗膜の平滑性が低下する。
金属顔料、マイカ、消泡剤、分散剤、表面調整剤、硬化
触媒(酸触媒)等を加えてもよい。中塗り塗料には顔料の
一部に硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、酸化チ
タン等の無機顔料を着色顔料と併用することが望まし
い。
を媒体とする水性塗料組成物に関するものであるが、必
要に応じて少量の有機溶剤(例えば、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等の
エーテルアルコール系、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、
t−ブタノール等のアルコール系、エステル系、ケトン
系など)を使用してもよい。
後、これを硬化させずにクリヤー塗料を重ね塗りし、ベ
ース塗料を合わせて硬化させる、いわゆる2コート/1
ベーク塗装方式によって、高外観のメタリック塗膜が得
られる。これに用いられるクリヤー塗料としては、アク
リル/メラミン系等のメラミン硬化系、酸/エポキシ硬
化系、アクリル/イソシアネート硬化系、水酸基/エポ
キシ基/酸無水物のハーフエステル硬化系などがある。
エポキシ基/酸無水物のハーフエステル硬化系が好まし
い。メラミン硬化系はメラミン樹脂を硬化剤とし、水酸
基を有するアクリル樹脂を主樹脂とする組成物が一般的
である。水酸基/エポキシ基/酸無水物のハーフエステ
ル硬化系は耐酸性が優れた新しい硬化系であって、ポリ
マー中に存在する酸無水物基のハーフエステルと水酸基
およびエポキシ基との硬化システムであり、特開平2−
45577号公報および特開平3−287650号公報
等に詳しく記載されている。
い。粉体塗料としては、熱可塑性粉体塗料、熱硬化性粉
体塗料を用いる事が出来るが、塗膜物性の面から、熱硬
化性粉体塗料が好ましい。熱硬化性粉体塗料としては、
エポキシ粉体塗料、アクリル粉体塗料、ポリエステル粉
体塗料があるが、耐侯性の良いアクリル粉体塗料が好ま
しい。アクリル粉体塗料に用いるアクリル樹脂の官能基
モノマーとしては、グリシジル基、ヒドロキシル基、カ
ルボキシル基を有するビニルモノマーを用いる事が出来
る。例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグ
リシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)
クリレート、ヒドロキシブチル(メタ)クリレート、アク
リル酸、メタアクリル酸等がある。組み合わせる硬化剤
としては、多価カルボン酸、フェノール、アミン、ブロ
ックイソシアネート、ウレトジオン基含有ブロックイソ
シアネート、アルコキシアルキルグリコール、エポキシ
化合物、ヒドロキシアルキルアミド化合物等、がある。
好ましくは、硬化時の揮散物がない為外観良好で、黄変
の少ないエポキシ含有アクリル樹脂/多価カルボン酸の
系が好ましい。
本発明はこれら実施例に限定されるものと解してはなら
ない。
パン12.91部、および無水フタル酸51.70部を加
え、160〜220℃で5時間エステル化反応させた
後、さらに無水トリメリット酸14.88部を加えて1
80℃で1時間反応させて酸価が50、水酸基価が6
0、数平均分子量2000のポリエステル樹脂を得た。
これをジメチルエタノールアミンで中和して中和率80
%、不揮発分35重量%の水性ポリエステル樹脂ワニス
(I)を得た。
1.36部、ネオペンチルグリコール14.30部および
無水フタル酸22.23部を加え、160〜220℃で
5時間エステル化反応させた後、さらに無水トリメリッ
ト酸19.20部を加えて180℃で1時間反応させて
酸価が60、水酸基価が80、数平均分子量1500の
アルキド樹脂を得た。これをジメチルエタノールアミン
で中和して中和率80%、不揮発分35重量%の水性ア
ルキド樹脂ワニス(II)を得た。
部を仕込み、スチレン45部、メチルメタクリレート6
3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート48部、n
−ブチルアクリレート117部、メタクリル酸27部、
アゾビスイソブチロニトリル3部からなるモノマー混合
液のうち60部を加えて撹拌下、温度を120℃にし
た。120℃になると同時に上記モノマー混合液243
部を3時間で等速滴下し、さらにその温度で1時間反応
させて酸価が58、水酸基価が70、数平均分子量が1
0,000のアクリル樹脂を得た。これをジメチルエタ
ノールアミンで中和して中和率80%、不揮発分50重
量%の水性アクリル樹脂ワニス(III)を得た。
部を仕込み、スチレン15部、アクリルアミド30部、
メチルメタクリレート63部、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート48部、n−ブチルアクリレート117
部、メタクリル酸27部、アゾビスイソブチロニトリル
3部からなるモノマー混合液のうち60部を加えて撹拌
下、温度を120℃にした。120℃になると同時に上
記モノマー混合液243部を3時間で等速滴下し、さら
にその温度で1時間反応させて酸価が58、水酸基価が
70、数平均分子量が12,000のアクリル樹脂を得
た。これをジメチルエタノールアミンで中和して中和率
80%、不揮発分50重量%の水性アクリル樹脂ワニス
(IV)を得た。
器に、ジメチルカーボネート1000部(11.1モ
ル)、3−メチル−1,5−ペンタンジール650部(5.
5モル)、触媒としてテトライソプロピルチタネート1
部を加えて混合し、常圧下、100℃で5時間、その後
5時間で200℃まで昇温し、反応により精製するメタ
ノールを留去した。メタノールの留出が終了した後、1
0mmHg以下の減圧下でさらに2時間反応させた。この
反応物500部に対してトリメチロールプロパンの2量
体99部(0.40モル)を添加し、200℃で4時間さ
らに反応させて数平均分子量が2350、水酸基価が1
54のポリカーボネート樹脂(V)を得た。
ネート樹脂(VI)〜(X)を得た。得られたポリカーボネ
ート樹脂の特性を表2に示す。
ただし、顔料としては、(A)、(B)および(C)成分の固
形分合計100部に対してルチル型酸化チタン80部、
硫酸バリウム20部およびカーボンブラック0.2部を
配合した。尚、これらの顔料は(A)成分と脱イオン水、
消泡剤を加え、予備混合を行った後、ペイントコンディ
ショナーにてガラスビーズ媒体中で40分間分散処理し
た。
性中塗り塗料組成物にNACURE5225(アミンブ
ロックした酸触媒、King Industries Inc.製)1部
を加えた後、各々を脱イオン水で希釈してその粘度を3
0秒/#4フォードカップ(25℃)に調整し、予め電着
塗装された鋼板上にスプレー塗装にて乾燥膜厚が15〜
70μとなるように中塗り塗装して150℃で30分間
焼付け、中塗り塗膜の仕上がり肌を評価した。尚、塗装
条件は25℃の温度で、70%湿度に調整した。
系上塗り塗料(日本ペイント社製『オルガG25ホワイ
ト』)を同様に35〜45μとなるように塗装し、14
0℃で30分間焼き付けて上塗り塗膜を得た。この上塗
り塗装した鋼板の仕上がり肌および耐水性を評価した。
その結果を表4に示す。
70μmに傾斜塗装した塗板でワキの塗膜欠陥のない最
大膜厚でワキ限界膜厚を示した。 タレ限界膜厚:薄膜部で15μm、厚膜部で70μmに傾
斜塗装した塗板でタレの塗膜欠陥のない最大膜厚でタレ
限界膜厚を示した。 塗膜平滑性 :以下の基準で目視評価した。 ○ --- 平滑性良好 △ --- 平滑性やや劣る(ラウンド有り) × --- 平滑性不良(肌あれ、オレンジピール) 耐水性 :上塗り塗装した鋼板40℃の温水に24
0時間浸漬し、次いで20℃、湿度75%で24時間放
置した後、ゴバン目(1×1mm100個)テープ剥離試験
を行い塗膜残存率で評価した。 ○ --- 100/100(ハガレなし) × --- 99/100以下
成した。ただし、顔料としては(A)、(B)および(C)成
分の固形分合計100部に対しアルミニウム顔料12部
を配合した。尚、アルミ顔料(アルペースト7160
N、アルミ金属顔料65%、東洋アルミニウム社製)は
前もって(C)成分とイソステアリルアシッドホスフェー
ト(堺化学社製、ホスレックスA−180L)2部を均一
混合してアルミニウム顔料溶液として用いた。
後、モノマー混合溶液(メタクリル酸1.2部、スチレン
26.4部、メタクリル酸メチル26.4部、アクリル酸
n−ブチル36.0部、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト10.0部、アゾビスイソブチロニトリル1.0部)を
3時間で等速滴下し、ついでアゾビスイソブチロニトリ
ル0.3部、キシレン10.0部からなる溶液を30分間
で滴下した。反応をさらに2時間継続して不揮発分50
%、数平均分子量8000のアクリル樹脂溶液を得た。
づきクリヤー塗料を調整した。 クリヤー塗料配合 アクリル樹脂溶液 100部 ユーバン20SE−60(三井東圧社製) 36部 モダフロー(モンサント社製) 0.5部
水性メタリックベース塗料組成物にNACURE522
5(アミンブロックした酸触媒、King Industries I
nc.製)1部を加えた後、各々を脱イオン水で希釈してそ
の粘度を30秒/#4フォードカップ(25℃)に調整
し、予め中塗塗装された鋼板上にスプレー塗装にて乾燥
膜厚が15〜50μとなるように塗装して80℃で2分
間加熱乾燥させた後、次いでクリヤー塗料を乾燥膜厚が
30μになるように塗装した。7分間セッティングして
から140℃で30分間焼付け、塗膜の仕上がり肌、耐
水性を評価した。その結果を表6に示す。尚、塗装条件
は25℃の温度で、70%湿度に調整した。
50μmに傾斜塗装した塗板でワキの塗膜欠陥のない最
大膜厚でワキ限界膜厚を示した。 タレ限界膜厚:薄膜部で15μm、厚膜部で50μmに傾
斜塗装した塗板でタレの塗膜欠陥のない最大膜厚でタレ
限界膜厚を示した。 塗膜平滑性 :以下の基準で目視評価した。 ○ --- 平滑性良好 △ --- 平滑性やや劣る(ラウンド有り) × --- 平滑性不良(肌あれ、オレンジピール) 塗膜の外観 :○ --- 良好(アルミの配向が良く、メタ
リック・アビアランス・テスターによって測定したフロ
ップ値が30以上) △ --- やや劣る(アルミの配向が少し劣り、フロップ値
が30未満で25以上) × --- 不良(アルミの配向が乱れ、フロップ値が25未
満) 耐水性 :上塗り塗装した鋼板40℃の温水に24
0時間浸漬し、次いで20℃、湿度75%で24時間放
置した後、ゴバン目(1×1mm100個)テープ剥離試験
を行い塗膜残存率で評価した。 ○ --- 100/100(ハガレなし) × --- 99/100以下
を備えた500mlの容器に脱イオン水185重量部を
仕込み、83℃まで昇温した。滴下ロートからアロニク
スM−5300(東亜合成化学社製)20重量部、ジメチ
ルエタノールアミン5.9重量部、スチレン80重量部
を混合したものを2時間にわたり滴下した。また、開始
剤は4,4'−アゾビス−4−シアノバレリック酸1重量
部をジメチルエタノールアミン0.55重量部で中和
し、40重量部の脱イオン水に溶解したものを上記単量
体混合物と同時滴下した。さらに83℃で1時間撹拌を
継続した後、冷却し、乳白色のエマルション(XI)を得
た。固形分30%、粒子径100nm(レーザー光散乱
法)
部に、単量体混合物に反応性乳化剤RA−1022(日
本乳化剤社製)5.6重量部を加える他は全く同様の操作
により乳白色のエマルション(XII)を得た。固形分30
%、粒子径94nm(レーザー光散乱法)
部、スチレン10重量部、メタクリル酸0.7重量部、
ジメチルエタノールアミン0.7重量部を仕込み、83
℃まで昇温した。ついで、4,4'−アゾビス−4−シア
ノバレリック酸0.5重量部をジメチルエタノールアミ
ン0.27重量部で中和し、5重量部の脱イオン水に溶
解したものを20分間かけて滴下した。さらに、スチレ
ン84.3重量部、メタクリル酸5重量部、ジメチルエ
タノールアミン5重量部の混合物と、4,4−アゾビス
−4−シアノバレリック酸0.5重量部をジメチルエタ
ノールアミン0.27重量部で中和し、40重量部の脱
イオン水に溶解したものを2時間かけて滴下した。さら
に、1時間撹拌を継続し白色のエマルション(XIII)を得
た。固形分30%、粒子径330nm(レーザー光散乱
法)
ル−1,3−プロパンジオール28.80部、トリメチロ
ールプロパン12.91部、イソフタル酸40.55部、
ヘキサヒドロ無水フタル酸16.12部を加え、160
〜220℃で7時間エステル化反応させた後、さらに無
水トリメリット酸13.39部を加えて180℃で1時
間反応させて酸価が45、水酸基価70、数平均分子量
2500のポリエステル樹脂を得た。これをジメチルエ
タノールアミンで中和して中和率80%、不揮発分35
重量%の水性ポリステル樹脂ワニス(XIV)を得た。
とエチレングリコールジメタクリレート10部に変更す
る他は全く同様の操作により乳白色のエマルジョンを得
た。固形分30%、粒子径91mm(レーザー光散乱
法)。
作成した。ただし、顔料としては(A),(B),(C)成分
および乳化重合粒子(D)を加えた固形分合計100部に
対しアルミニウム顔料12部を配合した。尚、アルミ顔
料(アルペースト7160N,アルミ金属顔料65%,
東洋アルミニウム社製)は前もってミラミン樹脂とイソ
ステアリルアシッドホスフェート(堺化学社製,ホスレ
ックスA−180L)2部を均一混合してアルミニウム
顔料溶液として用いた。
後、モノマー混合溶液(メタクリル酸1.2部,スチレン
26.4部,メタクリル酸メチル26.4部,アクリル酸
n−ブチル36.0部,2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート10.0部,アゾビスイソブチロニトリル1.0部)
を3時間で等速滴下し、ついでアゾビスイソブチロニト
リル0.3部,キシレン10.0部からなる溶液を30分
間で滴下した。反応をさらに2時間継続して不揮発分5
0%,数平均分子量8000のアクリル樹脂溶液を得
た。このアクリル樹脂を用いて以下の配合に基づきクリ
ヤー塗料(1)を調整した。
水性メタリックベース塗料組成物にNACURE522
5(アミンブロックした酸触媒,King Industries Inc.
製)1部を加えた後、各々を脱イオン水で希釈してその
粘度を30秒/#4フォードカップ(25℃)に調整し、
予め中塗塗装された鋼板上にスプレー塗装にて乾燥膜厚
が10〜50μとなるように塗装して80℃で2分間加
熱乾燥させた後、次いでクリヤー塗料(1)を乾燥膜厚が
30μになるように塗装した。7分間セッティングして
から140℃で30分間焼付け、塗膜の仕上がり肌、耐
水性を評価した。その結果を表−8に示す。尚、塗装条
件は25℃の温度で、70%湿度と85%湿度の2水準
で行った。
脱イオン水で希釈してその粘度を30秒/#4フォード
カップ(25℃)に調整し、予め中塗塗装された鋼板上に
スプレー塗装にて乾燥膜厚が10〜50μとなるように
塗装して80℃で2分間加熱乾燥させた後、次いでクリ
ヤー塗料(2)を乾燥膜厚が30μになるように塗装し
た。7分間セッティングしてから140℃で30分間焼
付け、塗膜の仕上がり肌、耐水性を評価した。その結果
を表−9に示す。尚、塗装条件は25℃の温度で、70
%湿度と85%湿度の2水準で行った。
を備えた2Lの反応容器に酢酸ブチル500重量部を仕
込み、125℃に昇温した。滴下ロートにスチレン50
重量部、グリシジルメタクリレート400重量部、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート350重量部、2−エ
チルヘキシルアクリレート200重量部、およびt−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト70重量部
からなる溶液を3時間で滴下した。滴下終了後30分間
125℃で保持した後、t−ブチルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエイト10重量部およびキシレン250重
量部からなる溶液を30分間で滴下した。滴下終了後さ
らに2時間125℃にて反応を継続し、不揮発分59
%、数平均分子量4000のアクリル樹脂ワニスを得
た。
造 窒素導入管、撹拌機、冷却器、温度調節機、滴下ロート
を備えた1Lの反応容器にキシレン80重量部を仕込
み、115℃に昇温し、スチレン25重量部、N−ブチ
ルアクリレート21重量部、N−ブチルメタクリレート
95重量部、2−エチルヘキシルメタクリレート34重
量部、イタコン酸無水物50重量部、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート100重量部、およ
びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト1
0重量部からなるモノマー、開始剤溶液を3時間で滴下
し、さらに2時間撹拌を継続し、不揮発分53%、数平
均分子量5500の無水カルボキシル基含有ポリマーを
得た。
重量部に酢酸ブチル35重量部に溶解したトリエチルア
ミン1.35重量部、メタノール18.2重量部を加え、
40℃で12時間反応させ、IRで酸無水物基の吸収
(1785cm−1)が完全に消失したことを確認し、ハ
ーフエステル化ポリマーを得た。
(3)で製造した無水カルボキシル基含有ポリマー13
3.0重量部、テトラブチルアンモニウムブロミド0.3
重量部、チヌビン−900(チバガイギー製ベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤)1.2重量部、サノールLS−
292(三井製ヒンダードアミン系光安定剤)0.6重量
部を実験用撹拌機で撹拌して、クリヤー塗料を製造し
た。これを酢酸ブチル/キシレン=1/1からなるシン
ナーで塗料粘度に希釈した。
クベース塗料組成物にNACURE5225(アミンブロック
した酸触媒,King Industries Inc.製)1部を加えた
後、各々を脱イオン水で希釈してその粘度を30秒/#
4フォードカップ(25℃)に調整し、予め中塗塗装それ
た鋼板上にスプレー塗装にて乾燥膜厚が10〜50μと
なるように塗装して80℃で5分間加熱乾燥させた後、
次いで粉体クリヤー塗料を乾燥膜厚が80μになるよう
に塗装した。160℃で30分間焼付け、塗膜の仕上が
り肌、耐水性を評価した。その結果を表−10に示す。
尚、水性メタリックベースの塗装条件は25℃の温度
で、70%湿度と85%湿度の2水準で行った。
のみの相対評価でみた。
撹拌翼、温度計を備えたフラスコにキシレン63部を仕
込、130℃に加熱した。滴下ロートを用いて、スチレ
ン20部、メチルメタクリレート27部、グリシジルメ
タクリレート45部、イソブチルメタクリレート8部、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート7.
5部の溶液を上記フラスコで3時間等速滴下した。滴下
終了後30分間保持の後、キシレン7部、t−ブチルパ
ーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.1部を滴下ロ
ートを用いて等速滴下した。滴下終了後、更に130℃
で、1時間保持の後、キシレンを、減圧蒸留により除去
してアクリル樹脂を得た。
ン酸19.1部、CF−1056 0.11部、ベンゾイン0.
89部をヘンシェルミキサー(三井三池製作所製)にて、
乾式混合し、ついで、コニーダーPR−46(スイス:ブ
ス社製)にて、100℃の温度で溶解分散し、冷却後、
ハンマーミルにて粉砕し、150メッシュの金網で分級
して、アクリル粉体クリヤー塗料を得た。
よった。
あるポリカーボネート樹脂を組み合わせることによっ
て、塗装時の不揮発分濃度が高くなり、かつ、スプレー
塗装時の霧化が良好となる。またポリカーボネート樹脂
はカルボキシル基等の親水基を有していない為に水離れ
(塗膜中からの水の放出)が良好で硬化時の水の突沸によ
るワキ現象が極めて減少し、塗装作業性のワキ性が向上
する。加えて、カルボキシル基を持つアクリル樹脂粒子
が被膜形成性重合体が持っているアミド基と相互作用す
ることにより粘性が高くなり、高湿度条件下の塗装垂直
面でもタレ性が発生しない。さらに、ポリカーボネート
樹脂がベース塗膜表面層の粘性を低下させることによ
り、塗膜の平滑性が向上する。
条件下での塗装作業性(ワキ性,タレ性)に優れ、かつ、
塗膜の平滑性に優れた水性塗料組成物である。
Claims (21)
- 【請求項1】 (A)酸価が10〜100、水酸基価が2
0〜300、且つ数平均分子量が1000〜50,00
0のアクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂、 (B)末端にヒドロキシル基を有する数平均分子量1,0
00〜10,000のポリカーボネート樹脂、および (C)硬化剤 を含有する水性塗料組成物。 - 【請求項2】 成分(A)のアクリル樹脂がアミド基含有
エチレン性モノマー5〜40重量%、酸性基含有エチレ
ン性モノマー3〜15重量%、水酸基含有エチレン性モ
ノマー10〜40重量%および他のエチレン性モノマー
残量(重量%は全モノマー重量に基づく)を共重合するこ
とにより得られる請求項1記載の水性塗料組成物。 - 【請求項3】 成分(A)のポリエステル樹脂が多価アル
コールと多価カルボン酸とを縮合して得られるオイルフ
リーポリエステル樹脂、あるいは多価アルコールと多価
カルボン酸に加えてヤシ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、
アマニ油、トール油、サフラワー油、大豆油またはそれ
らの脂肪酸を縮合して得られるアルキド樹脂である請求
項1記載の水性塗料組成物。 - 【請求項4】 成分(B)のポリカーボネート樹脂がジア
ルキルカーボネートあるいはアルキレンカーボネートか
ら選ばれるカーボネートモノマーと、直鎖2価アルコー
ル、分枝鎖2価アルコールおよび3価以上の多価アルコ
ールとの反応によって得られる樹脂であって、分枝鎖2
価アルコールが全アルコールの少なくとも10モル%以
上であり、かつ10モル%以上が3価以上の多価アルコ
ールからなる請求項1記載の水性塗料組成物。 - 【請求項5】 成分(C)の硬化剤がメラミン樹脂である
請求項1記載の水性塗料組成物。 - 【請求項6】 成分(C)の硬化剤がブロック化ポリイソ
シアネートである請求項1記載の水性塗料組成物。 - 【請求項7】 成分(A)が35〜70重量%、成分(B)
が5〜50重量%および成分(C)が10〜40重量%
(重量%は組成物の固形分重量に基づく)である請求項1
記載の水性塗料組成物。 - 【請求項8】 組成物が更に(D)粒子径が0.01〜1.
0μmであるアクリル樹脂粒子を含む請求項1記載の水
性塗料組成物。 - 【請求項9】 該アクリル樹脂粒子が酸価5以上で、カ
ルボキシル基を含む請求項8記載の水性塗料組成物。 - 【請求項10】 該アクリル樹脂粒子が三次元架橋され
ている請求項8記載の水性塗料組成物。 - 【請求項11】 該アクリル樹脂粒子が三次元架橋され
ていない請求項9記載の水性塗料組成物。 - 【請求項12】 成分(D)の配合量が成分(A)〜(C)の
合計固形分100重量部に対し、3〜70重量部である
請求項8記載の水性塗料組成物。 - 【請求項13】 上記水性塗料組成物がさらに金属顔料
を水性塗料組成物の100重量部(樹脂固形分)に対し、
2〜100重量部含有することを特徴とする請求項1記
載の水性塗料組成物。 - 【請求項14】 (A)酸価が10〜100、水酸基価が
20〜300、且つ数平均分子量が1000〜50,0
00のアクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂、 (B)末端にヒドロキシル基を有する数平均分子量1,0
00〜10,000のポリカーボネート樹脂、および (C)硬化剤、 (D)粒子径が0.01〜1.0μmであるアクリル樹脂粒
子、および (E)金属顔料、 を含有する水性塗料組成物。 - 【請求項15】 アクリル樹脂粒子(D)が酸価5以上
で、カルボキシル基を含む請求項14記載の水性塗料組
成物。 - 【請求項16】 上記いずれかに記載の水性塗料組成物
を基材上に塗布する方法。 - 【請求項17】 金属顔料を配合したベース塗料を塗装
した後、これを硬化させずにクリヤー塗料を重ね塗り
し、ベース塗料とクリヤー塗料を合わせて硬化させる2
コート/1ベーク塗装方法において、ベース塗料として
請求項1、8または14記載の水性塗料組成物を用いる
ことを特徴とする2コート/1ベークの塗装方法。 - 【請求項18】 クリヤー塗料がメラミン樹脂を硬化剤
とするメラミン硬化系である請求項17記載の塗装方
法。 - 【請求項19】 クリヤー塗料が酸無水物のハーフエス
テル/水酸基/エポキシ基硬化系である請求項17記載
の塗装方法。 - 【請求項20】 クリヤー塗料が粉体である請求項17
記載の塗装方法。 - 【請求項21】 請求項16〜20記載の塗装方法によ
り得られた塗膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18821594A JP3989028B2 (ja) | 1993-08-10 | 1994-08-10 | 水性塗料組成物およびそれを用いる塗装方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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