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JPH0726073B2 - ホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

ホットメルト接着剤組成物

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JPH0726073B2
JPH0726073B2 JP23734688A JP23734688A JPH0726073B2 JP H0726073 B2 JPH0726073 B2 JP H0726073B2 JP 23734688 A JP23734688 A JP 23734688A JP 23734688 A JP23734688 A JP 23734688A JP H0726073 B2 JPH0726073 B2 JP H0726073B2
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JP
Japan
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random copolymer
butene
adhesive
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melt adhesive
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巌 鶴谷
孝文 真鍋
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、非晶性プロピレン・ブテン−1ランダム共重
合体を配合してなるホットメルト接着剤組成物に関す
る。
〔従来の技術〕
従来ポリエチレンやポリプロピレンのフィルム用接着剤
としてのホットメルト接着剤にポリプロピレンを主成分
としたものが用いられている。特に低粘度ホットメルト
接着剤としては、非晶性のアタクチックポリプロピレン
を主成分として用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
非晶性のアタクチックポリプロピレンは、主にアイソタ
クチックポリプロピレンの製造の副生物として得られ安
価を利点として用いられてきた。しかし、ホモポリプロ
ピレン、ランダムコポリマーから副生されるアタクチッ
クポリプロピレンはプロピレンが主成分であり、低温特
性は良好でなく、またブロックコポリマーから副生され
るものは、成分が均一でなく品質が一定でなかった。
また、副生物であるため粘度、軟化点、硬度等も製品で
あるアイソタクチックポリプロピレンの物性により変化
し、特に所望の溶融粘度のものを適宜得ることは困難で
あった。
さらに、ポリプロピレン触媒が高活性型になるに従い、
アタクチックポリプロピレンの副生量は減少し、アイソ
タクチックポリプロピレンの製造の副生物の利用として
のアタクチックポリプロピレンのホットメルト接着剤の
製造は早晩、終結せざるを得ないとされている。
本発明者等は、先に非晶性プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体を主成分としたホットメルト接着剤を提案し
た(特願昭63−94475)。これは、アイソタクチックポ
リプロピレンの製造の副生物の非晶性アタクチックポリ
プロピレンを用いることなく、積極的に非晶性プロピレ
ン・エチレンランダム共重合体を生産して接着剤に使用
するものである。
先に提案した非晶性プロピレン・エチレンランダム共重
合体からなる接着剤は、低温特性等の点では優れている
が、引張破断時伸びが200%以下で小さく、環球式軟化
点が120℃以上で、オープンタイプが60秒以下であるた
め、塗布は120℃以上の高温で行わねばならず、塗布か
ら被着体貼り合せまでの時間も制限される。
また、特に使い捨て紙おむつ用のホットメルト接着剤と
しては、凝集力が小さく好適なものでない。
そこで本発明者等は、上記非晶性プロピレン・エチレン
ランダム共重合体を主成分とするホットメルト接着剤の
欠点を検討し、耐熱性を維持しつつ低温下でのはがれや
強度低下がなく、凝集力が大きく、かつ、塗布温度も比
較的低く、オープンタイムも比較的長いホットメルト接
着剤を得ることを目的に鋭意研究した結果、本発明に到
達したものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、(a)数平均分子量が1,000−20,000
であり、ブテン−1含有量が10−60重量%である非晶性
プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体30−100重量
%と、(b)粘着性付与剤0−70重量%と、(c)樹脂
(粘着性付与剤として用いる樹脂を除く)0−70重量%
とからなり、かつ、前記非晶性プロピレン・ブテン−1
ランダム共重合体の引張破断時伸びが200%以上、環球
式軟化点が120℃以下、n−ヘプタン不溶分が20%以
下、及びオープタイムが60秒以上であるホットメルト接
着剤組成物、が提供される。
本発明の非晶性プロピレン・ブテン−1ランダム共重合
体(以下、単にランダム共重合体という。)は、例えば
塩化マグネシウムにチタンを担持したチタン担持型触媒
とトリエチルアルミニウムを用いて、水素の存在下液化
プロピレンと液化ブテン−1の混合物を共重合して製造
される。この様に製造されたランダム共重合体は非晶性
で、且つ液化ブテン−1含有量が10−60重量%、数平均
分子量1,000−20,000の範囲にあり、アイソタクチック
ポリプロピレン製造において副生されるアタクチックポ
リプロピレンに比し、軟化点、溶融粘度等の特性が一定
の範囲内で安定した品質で得られ、接着剤として使用し
たときに品質が均一となる。また、プロピレン・ブテン
−1の共重合比、分子量を適宜選択することにより、軟
化点、溶融粘度を所望の範囲に設定することもできる。
さらに溶媒を用いないため引火の危険性や臭気の問題も
ない。
本発明のランダム共重合体は、数平均分子量1,000−20,
000で、ブテン−1含有量10−60重量%に調整される
が、数平均分子量が1,000未満の場合、凝集力が小さく
十分な接着強度が得られないし、20,000を超えると溶融
粘度が高く、作業性に問題が生じ、他の配合剤との粘度
差が大きく配合が困難となったり、また流動性が不足
し、塗布が不均一となるため好ましくない。また、ブテ
ン−1含有量が10重量%未満では軟化点が120℃を超え
て高くなり、60重量%を超えると軟化点が極端に低下し
ホットメルト接着剤の原料としては適さない。
プロピレン・ブテン−1のランダム共重合体は、上記の
数平均分子量及びブテン−1含有量の範囲内のものであ
っても、プロピレンとブテン−1の共重合のランダム性
により各種特性が異なる。本発明で用いるランダム共重
合体は、引張破断時の伸びが200%以上で、環球式軟化
点が120℃以下で、n−ヘプタン不溶分が20%以下、か
つオープンタイムが60秒以上のものである。
引張破断時の伸びが200%未満の場合は、凝集力が小さ
く、凝集剥離時の強度が小さくなり、好ましくない。特
に、剥離時の凝集力が要求される使い捨ておむつ等の用
途に適さない。軟化点が120℃を超えると、塗布温度も1
20℃を超えることとなり、被着体が融点120℃以下の場
合、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)フィルムや、線
状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム等を溶融させ
好ましくない。n−ヘプタン不溶分が20%を超えるとラ
ンダム共重合体の結晶性がかなり高いことを意味し、塗
布後の固化が速いためオープンタイムが短くなって好ま
しくないということだけでなく、接着剤塗布後の冷却速
度によって凝集力や、剥離形態が変化したり、塗布後の
体積収縮につながったりして好ましくない。また、オー
プンタイムが60秒未満の場合には、接着剤の固化までの
時間が短かく、接着剤塗布後、被着体を短時間で圧着し
なければならず、作業上好ましくない。特に、数種の部
品を接着させる連続生産ライン、生産速度を変化させる
連続生産ライン等での使用が制限され好ましくない。
本発明のランダム共重合体は、上記の特性を有するもの
であるが、前記の通りに製造してもよいし、また、市販
されている共重合体で本発明のランダム共重合体の特性
を有するものを適宜選択使用することもできる。
本発明では、ランダム共重合体を単独で用いることもで
きるが、被着体が、ランダム共重合体に対し接着しにく
い場合には、粘着性付与剤、樹脂類を配合して接着性を
上げたり、被着体との相溶性を変えたり、塗布溶融時の
粘度を変化させたり、凝集力を調整して使用することが
できる。また、ランダム共重合体は、酸、例えば無水マ
レイン酸等で変性されたものを用いることもできる。
粘着性付与剤等を配合する場合、ランダム共重合体の配
合比率は30%以上であることが好ましい。30%未満で
は、ランダム共重合体の有する特性がホットメルト接着
剤に反映されず好ましくない。
本発明に用いられる粘着性付与剤としては、天然ロジン
(ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなど)、
変性ロジン(重合ロジン、水添ロジン、マレイン化ロジ
ンなど)、クマロン・インテン樹脂、テルペン系樹脂、
石油樹脂、およびフェノール系樹脂から選択して使用す
る。また、樹脂は、粘着性付与剤として用いる樹脂以外
のものであって、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エチ
ル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、ス
チレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合
体、分子量30,000以上のエチレン・プロピレン共重合体
またはエチレン・ブテン共重合体、ポリブテン、ワック
スおよびこれらの酸、酸の金属塩、ハロゲンなどで変性
された重合体、共重合体から選択して使用する。これら
の粘着性付与剤、樹脂は単独でも二種以上を併用するこ
ともできる。
本発明のランダム共重合体に、前記の粘着性付与剤及び
/または樹脂類を配合して得られる接着剤は、ランダム
共重合体の有する引張破断時伸び、環球式軟化点、オー
プンタイム等の特性を配合物の配合にも拘らず、そのま
ま保持して有するものであり、特に軟化点は比較的低
く、かつ、塗布後の固化が、ランダム共重合体のオープ
ンタイムとほぼ等しく保持されるため接着作業上、優れ
たものとなる。また接着効果はさらに高くなる。
また、上記以外の配合物として、また溶融粘度、流動性
の調整のため、パラフィン系、ナフテン系、アロマ系等
のオイル類を添加しても良い。さらに従来公知の添加
剤、すなわち各種の充填剤、抗酸化剤などを添加しても
良い。充填剤としては、クレー、タルク、炭酸カルシウ
ル、炭酸バリウムなど、また、有機、無機の繊維状補強
材なども使用できる。抗酸化剤としては、ジラウリルチ
オジプロピオネート、2,6−ジタ−シャリー−ブチル−
4−メチルフェノール、テトラキス〔メチレン−3(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロ
ピオネート〕メタン、ジステアリルチオジプロピオネー
ト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト
などを使用することができる。
これらの配合物を添加した場合も、得られる接着剤はラ
ンダム共重合体の特性を損うおそれはなく、優れた接着
効果を有し、作業性も高く保持される。
本発明において、ランダム共重合体の他のポリマーや充
填剤を配合するにはこれらの成分を容器内で混合加熱攪
拌するだけでもよいし、通常ポリマーの混合に用いられ
る、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、押出機な
どを用いることもできる。
本発明の接着剤は加熱により溶融するので、ブロック
状、ペレット状、紐状、フィルム状などの各種形状に成
形して用いることができる。
本発明の接着剤は、通常のホットメルト接着剤用アプリ
ケーターを用いて被着体に溶融して被着体同志を接着す
る方法、あるいは被着体の一方に予め接着剤を施した
後、他方の被着体を重ね合わせて加熱する方法、フィル
ム状の接着剤をラミネーターで貼合わせる方法などがい
ずれも採用し得る。
本発明の接着剤を使用し得る被着体としては、紙、布、
木材をはじめ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニルなどの合成樹脂、また、石コウ、セメント、石
材、金属などが挙げられる。
特に好適な例として、使い捨て紙おむつの最外層の防水
用ポリエチレンフィルムと内層のポリプロピレン製又は
ポリエチレンテレフタレート製不織布との接着用として
の使用が挙げられる。
また、紙および/または板紙をホットメルト接着剤で貼
り合せたサンドイッチ状の構造をした防湿・防水紙、お
よび、紙および/または板紙の片面にホットメルト接着
剤を塗布した防湿・防水紙にも適用がされる。
さらに、被着体として上記の材質の同種または異種の物
体の隙間を埋めるための用途、すなわちシーリング剤と
しての適用もされる。
尚、本発明で用いる特性は、次の方法によって測定され
た。
1.数平均分子量: ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い
て、溶媒としてオルソジクロルベンゼン(ODCB)を用
い、温度135℃で測定した。
2.ブテン−1含有量: 核磁気共鳴スペクトル(日本電子製FX−200型)を用い
て測定した。
3.引張破断時伸び: JIS K 7113に基づき2号形試験片を用い、引張強度50mm
/分、温度24℃で測定した。
4.環球式軟化点: JIS K 2207に基づき測定した。
5.n−ヘプタン不溶分 ソックスレー抽出装置にn−ヘプタンを入れ、沸騰状態
で6時間放置する。取り出したサンプルを60℃真空乾燥
機中で乾燥後秤量する。
n−ヘプタン不溶分 =(抽出後の重量/抽出前の重量)×100(%) 6.オープンタイム: 190℃に加熱したポリマー又は接着剤をガラス板上に固
定したクラフト紙に適下し、190℃に予熱したバーコー
ターで60μmの厚さに塗布する。
その上に、0,10,20,30…秒等の所定時間毎に同種のクラ
フト紙を貼り合せ、直ちにゴムローラーで圧着する。貼
り合せて5分後に紙同志を剥離させ、紙とポリマー又は
接着剤が界面剥離せず、凝集剥離又は紙の破れが生ずる
最終の時間をオープンタイムとした。
〔実施例〕
第1表に示した米国エル・パソ・プロダクツ・カンパニ
ー(El Paso Products Company)製の非晶性プロピレン
ブテン−1ランダム共重合体(商品名:REXTAC E−4ま
たはE−5)70重量%と、粘着性付与剤として荒川化学
(株)製の脂環族石油樹脂(商品名:アルコンP−12
5)30重量%とを160℃で加熱溶融混合し、接着剤を1,2
とした。
さらに前記の非晶性プロピレン・ブテン−1ランダム共
重合体(REXTAC,E−5)55重量%とスチレン・エチレン
・ブチレン・スチレンのブロック共重合体である熱可塑
性エラストマー(シェル化学製:クレイトンG1657X)15
重量%、粘着性付与剤として荒川化学(株)の脂肪酸石
油樹脂(商品名:アルコンP−125)30重量%とを180℃
で加熱溶融混合し、接着剤3とした。
次いで、この接着剤1、2及び3をそれぞれ105℃で、
ポリプロピレン繊維不織布上に塗布し、直ちにLLDPEの
厚さ20μmのフィルムを圧着し、貼り合せ試験片Aを得
た。さらに、塗布温度150℃で、30秒放置後に同様にLLD
PEフィルムを圧着貼り合せて試験片Bを得た。
各試験片を25mm巾の短冊状に切り、剥離速度300mm/分で
T−ピール強度を測定し、接着強度をテストし、併せて
LLDPEフィルムの損傷状態も調べた。その結果を第3表
に示した。
〔比較例〕
第2表に示した米国エル・パソ・プロダクツ・カンパニ
ー製非晶性プロピレンエチレン共重合体を非晶性プロピ
レンブテン−1ランダム共重合体の代りに用い、加熱溶
融を180℃とした以外は、実施例と同様にして接着剤4,5
を作成した。
また、第2表に示す西ドイツ、ヒュルス社製のプロピレ
ン・エチレン・ブテン−1共重合体(VESTOPLAST)を、
プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体の代わりに用
い、加熱溶融を160℃で行い、実施例と同様に接着剤6
を作成した。
この接着剤4、5及び6をそれぞれ塗布温度140℃、125
℃又は105℃で実施例と同様にして試験片Cを、塗布温
度150℃で30秒放置後にLLDPEフィルムを圧着貼り合わせ
て試験片Dを得て、同様に接着強度テストを行い、その
結果を第3表に示した。
〔発明の効果〕 本発明のホットメルト接着剤組成物は、品質が安定して
得られる特定の非晶性プロピレン・ブテン−1ランダム
共重合体を使用することにより、低温から高温にかけて
の接着強度が高いものが得られる。また接着温度も比較
的低く行うことができるため、ポリエチレンフィルムの
接着も可能となる。従って、本発明ホットメルト接着剤
は紙、木、プラスチック、石材、石膏、セメント、金属
などを容易に接着せしめるほかに、特に使い捨て紙おむ
つのポリエチレンフィルムと不織布との接着にも適する
ものであり、工業上有用なものである。さらにまた、塗
布後の固化が緩慢であり、作業性も優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数平均分子量が1,000−20,000であり、ブ
    テン−1含有量が10−60重量%である非晶性プロピレン
    ・ブテン−1ランダム共重合体30−100重量%、粘着性
    付与剤0−70重量%、及び樹脂(粘着性付与剤として用
    いる樹脂を除く)0−70重量%とからなり、かつ、前記
    非晶性プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体の引張
    破断時伸びが200%以上、環球式軟化点が120℃以下、n
    −ヘプタン不溶分が20%以下、及びオープンタイムが60
    秒以上であることを特徴とするホットメルト接着剤組成
    物。
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