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JPH055127A - 高強度質鋼矢板の製造法 - Google Patents

高強度質鋼矢板の製造法

Info

Publication number
JPH055127A
JPH055127A JP3016696A JP1669691A JPH055127A JP H055127 A JPH055127 A JP H055127A JP 3016696 A JP3016696 A JP 3016696A JP 1669691 A JP1669691 A JP 1669691A JP H055127 A JPH055127 A JP H055127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
sheet pile
strength
steel
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3016696A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Nishida
新一 西田
Shigeru Mizoguchi
茂 溝口
Yoshiaki Makino
由明 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP3016696A priority Critical patent/JPH055127A/ja
Publication of JPH055127A publication Critical patent/JPH055127A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 継手強度が800tf/m以上で耐食性、耐摩耗
性などに優れた高強度質鋼矢板の製造法を提供する。 【構成】 C:0.2〜0.45%、Si:0.15〜
0.95%、Mn:0.50〜1.60%、Cu:0.
25〜1.0%、V:0.03〜0.09%、N:10
0ppm 以上、Al:0.025%以下を含有し、あるい
はさらにCr:0.05%〜1.0%、Nb:0.03
〜0.08%、Ni:0.05〜1.0%の1種または
2種以上を含有して残部が鉄および不可避的不純物から
なる鋼片を、温度1050〜1280℃に加熱して鋼矢
板形状に熱間圧延し、冷却する高強度質鋼矢板の製造
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は継手嵌合強度が800tf
/m以上を有し、耐食性、耐摩耗性および溶接性にも優れ
た鋼矢板の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼矢板は道路、岸壁、護岸、防波堤など
主として土留めの土木施工材料として使用されている。
またその種類は断面形状によってラルゼン型、テルルー
ジュ型、クルップ型などに区分され、さらには矢板継手
形状も鍵型、二重爪型、複式型その他特公昭64−81
39号公報のように継手係合縁の解放角度を改善するも
のなど、多くの種類と形状の鋼矢板がある。
【0003】このような鋼矢板は、例えば特公平1−1
3921号公報の従来技術の説明項で紹介されているよ
うに、鋼片または鋳片を水平ロールに刻設した孔型圧延
機によって、各種の断面形状に成形する圧延法で製造さ
れている。また鋼矢板の材質はJIS A5528で規
定され、鋼成分はP:0.040%以下、S:0.04
0%以下、Cu:0.25%以上で、機械的性質は降伏
点(σy ):30kgf/mm2 以上、引張強さ(σB ):5
0kgf/mm2 以上、伸び:17%以上に定められ、このよ
うな機械的性質で通常の土木施工工事においては何ら支
障なく使用されていた。
【0004】しかしながら、最近では大深度地下開発や
湾岸横断計画道路のように、土木工事は段々と多大で難
工事化する傾向にあり、これに使用される鋼矢板の継手
強度(従来の600tf/mが限界)も他の性質と共に、よ
り優れた値の鋼矢板が要求されるようになってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記要求を
充すものであって、これからの土木施工工事において充
分値として評価される継手強度の800tf/mを目標に
し、しかも耐食性、耐摩耗性および溶接性が従来鋼と同
等もしくはそれ以上の特性をもつ高強度質鋼矢板の製造
法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、C:0.20〜0.45%(重量%)、S
i:0.15〜0.95%、Mn:0.50〜1.60
%、Cu:0.25〜1.0%、V:0.03〜0.0
9%、N:100ppm 以上、Al:0.025%以下を
含有し、必要によってはさらにCr:0.05〜1.0
%、Nb:0.03〜0.08%、Ni:0.05〜
1.0%の1種または2種以上を含有して残部が鉄およ
び不可避的不純物からなる鋼片を、1050〜1280
℃の温度に加熱した後鋼矢板形状に熱間圧延し、冷却す
ることを特徴とする高強度質鋼矢板の製造法である。
【0007】以下本発明について詳細に説明する。本発
明を構成する鋼成分組成は上記した通りであり、これら
の成分を限定した理由は以下の通りである。C成分は、
鋼矢板に要求される機械的性質の中で強度と硬さと耐摩
耗性を向上させる最も有効な成分として、0.20%以
上を含有させるものである。しかし0.45%を超える
過剰なCの含有量は溶接熱影響部の材質を劣化させる問
題がある。従って、鋼矢板に含有されるCの含有量は
0.20〜0.45%とし、それもある程度の溶接性を
確保するために、できるだけ少なく抑制した方が好まし
い。Si成分は、強度と耐摩耗性を向上させる成分とし
て0.15%以上が必要である。しかし0.95%を超
えると鋼矢板の製造工程の冷却過程においてマルテンサ
イト組織を生成させ靭性を劣化し、土木施工時の溶接時
またはガス切断作業時に割れを起こり易くする問題があ
る。Mn成分は、強度と靭性を向上すると共に降伏点を
高める有効な成分であり、0.50%以上を含有させる
ことが必要である。しかし1.60%を超える過剰なM
nは、Si成分と同様に、土木施工時の溶接時またはガ
ス切断作業時において割れを引き起こす感受性を高める
問題がある。従ってMnは、0.50〜1.60%の含
有量に抑制する必要がある。Cu成分は、強度と耐食性
を向上する成分として0.25%以上を含有させること
が必要であるが、1.0%を超えると溶接性を劣化させ
る。Vは強度と靭性を向上する有効な成分で、0.03
%未満の少ない含有量ではそのような効果が得られず、
また0.09%を超える過剰な含有量では得られる効果
の程度が飽和現象に達し製造コストも高くなる問題もあ
る。N成分の100ppm 以上は、上記したV成分との複
合添加で微細なVN化合物を析出して鋼組織を細粒化し
またその化合物の析出強化によって、強度と靭性を向上
する。しかしN成分の過剰な含有量は、AlNあるいは
NbNやこれらの複合窒化物を形成して強度や靭性を劣
化する懸念の問題からその上限を450ppmにすること
が好ましい。
【0008】Alは、窒素と結合してAlNを生成し、
VNの析出を防止する有効な成分として0.025%以
下とする。
【0009】また本発明において不可避的不純物として
PおよびSが挙げられる。Pは、鋼の材質を脆化しまた
強度を低下する有害な成分で、0.040%以下の含有
でしかも少ない程好ましい。またS成分は、鋼の切削性
を改善する有効な成分でもある。しかし本発明において
はS成分は、強度や靭性を劣化する有害な成分として
0.040%以下、それも少ない程好ましい。
【0010】さらに本発明では、上記のような鋼成分と
含有量で構成された鋼矢板の強度や靭性を一層改善する
ために、Cr,NbおよびNiの1種または2種以上を
選択的に含有させることによって本発明の目的に適った
材質の鋼矢板を製造することができる。Cr成分は強度
と耐食性を向上させることを目的に、0.05〜1.0
%を含有させることができる。Nb成分は、鋼組織を細
粒化して強度と靭性を向上する効果を利用して0.03
〜0.08%を含有させることができる。またNi成分
は、強度の上昇にそれ程顕著な効果は認められないが溶
接熱影響部の靭性確保には有効な成分として、0.05
〜1.0%を含有させることができる。またこれら鋼成
分の含有量はそれぞれの効果が得られる範囲であって、
その範囲外の含有量はその効果が少なく、あるいはそれ
らの金属間複化合物を形成して鋼矢板の材質劣化をきた
す問題がある。
【0011】上記のような鋼成分の鋼矢板は、次のよう
な工程を経て製造される。
【0012】すなわち、転炉、電気炉などの溶解炉ある
いはさらに補助精錬技術を施して溶製された溶鋼を造塊
分塊法または連続鋳造法によって鋼片または鋳片に製造
された後、1050〜1280℃の温度に加熱する。こ
の加熱温度は、鋼片製造時の冷却過程で析出したV窒化
物その他の窒化物をオーステナイト相に固溶化しあるい
は細粒組織のオーステナイト相単一化を計って材質、形
状共に商品価値の高い鋼矢板を製造する。1050℃未
満の低い温度では加工性と均一化組織の鋼片または鋳片
が得られず、1280℃を超える高い温度ではオーステ
ナイト相の粗大化と鋼表面に脱炭層を生成し、本発明が
目的の材質をもつ鋼矢板を製造することができない。
【0013】しかして、このような高温度に加熱された
鋼片または鋳片は、通常の熱間圧延工程を経て、鋼矢板
に成形加工され製品に供される。さらにまた圧延成形加
工された鋼矢板は、所定の使用寸法に切断されあるいは
必要によってはローラー矯正を施して製品に供される。
このようにして製造された本発明の鋼矢板は、継手強度
800tf/mを確保した高強度鋼矢板を提供することがで
きる。
【0014】
【実施例】表1に本発明材と比較材の、成分を示す。こ
れらの成分を有する鋼はすべて、鋼塊の状態で1230
℃に加熱し、鋼矢板に圧延した。
【0015】表2には、表1に示す各鋼種について、圧
延後の試料から試験片を切出し、機械的性質および継手
引張強度を測定したそれぞれの結果をまとめて示す。
【0016】表2から明らかなように、本発明の場合は
いずれも比較材に比べ、機械的性質において降伏点で約
1.5倍、引張強さで約1.3倍も高い。さらに継手引
張強度においては、幅10cmの試験片を使用して評価し
たが、比較材のそれが612tf/mであるのに対し、本発
明の場合800tf/mを超えており、十分な高強度を示す
ことが明らかである。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】このように、適正な5元素に、微量合金
元素の複合添加を行うことによって、降伏点および引張
強さを高めることができ、ひいては直線鋼矢板の場合、
比較材では鋼手引張強度が600tf/m程度であったのに
対し、本発明の場合継手引張強度800tf/mを確保でき
る高強度鋼矢板を提供することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 重量%として、 C :0.20〜0.45%、 Si:0.15〜0.95%、 Mn:0.50〜1.60%、 Cu:0.25〜1.0%、 V :0.03〜0.09%、 N :100ppm 以上、 Al:0.025%以下 を含有して残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼片
    を、1050〜1280℃の温度に加熱した後鋼矢板形
    状に熱間圧延し、冷却することを特徴とする高強度質鋼
    矢板の製造法。 【請求項2】 重量%として、 C :0.20〜0.45%、 Si:0.15〜0.95%、 Mn:0.50〜1.60%、 Cu:0.25〜1.0%、 V :0.03〜0.09%、 N :100ppm 以上、 Al:0.025%以下 を含有し、さらに Cr:0.05〜1.0%、 Nb:0.03〜0.08%、 Ni:0.05〜1.0%の1種または2種以上 を含有して残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼片
    を、1050〜1280℃の温度に加熱した後鋼矢板形
    状に熱間圧延し、冷却することを特徴とする高強度質鋼
    矢板の製造法。
JP3016696A 1991-02-07 1991-02-07 高強度質鋼矢板の製造法 Withdrawn JPH055127A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001081642A1 (fr) * 2000-04-24 2001-11-01 Kawasaki Steel Corporation Acier de forme lineaire presentant d'excellentes caracteristiques de fatigue au niveau des joints, et procede de production correspondant
KR100338707B1 (ko) * 1997-12-27 2002-09-05 주식회사 포스코 고강도시트파일용강의제조방법
US8394074B2 (en) 2006-09-13 2013-03-12 Universite Pierre Et Marie Curie (Paris 6) Undergarment for incontinent person and treatment device connected to an undergarment
CN110144526A (zh) * 2019-06-26 2019-08-20 莱芜泰铼经贸有限公司 热轧钢板桩及其生产方法

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Effective date: 19980514