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JPH0615686B2 - 耐摩毛構造用鋼材の製造法 - Google Patents

耐摩毛構造用鋼材の製造法

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Publication number
JPH0615686B2
JPH0615686B2 JP4787285A JP4787285A JPH0615686B2 JP H0615686 B2 JPH0615686 B2 JP H0615686B2 JP 4787285 A JP4787285 A JP 4787285A JP 4787285 A JP4787285 A JP 4787285A JP H0615686 B2 JPH0615686 B2 JP H0615686B2
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Japan
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steel
less
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wear
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JP4787285A
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康 森山
鉄治郎 武田
義弘 岡村
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP4787285A priority Critical patent/JPH0615686B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐摩耗構造用鋼材の製造法に係り、さらに詳
しくは耐摩耗性鋼と、強度、靭性及び溶接性にすぐれた
鋼とから構成される耐摩耗構造用複合鋼材の製造法に関
する。
(従来技術および問題点) 近年ブルドーザ、パワーショベル等土木機械の高性能
化、軽量化が進み、その摩耗をうける部分には耐用期間
の延長のため耐摩耗用鋼が使用され、そのような耐摩耗
用鋼としては従来BHN(ブリネル硬さ)による硬さが2
70,310,360程度のものが使用されていたが、
最近更に耐用年数の延長を図るためBHN400,450の鋼材
料を使用するようになり、この傾向は漸次高硬度化の方
向にある。
一般にこのような耐摩耗用鋼としては、その用途によ
り、つまり摩耗を生じる機構によりそれに対応する特性
の異なる材料が使用される。例えばブルドーザ等の土木
機械には土、砂、岩石等による衝撃、摺動等をうけ、一
般に硬さの増加がその主な対応策であるが、この場合に
はSC材(JIS G4051、機械構造用炭素鋼鋼材)、SK材(JIS
G4401炭素工具鋼)或いはSCR,SCM材(JIS G4052)のよ
うにC量が0.2〜1.5%程度含む鋼材が考えられ、これら
は靭性が低く溶接性が極めて劣ることが知られている。
次にC量を0.2%以下に低め代りにMn,Ni,Cr,Mo,Nb,V等
の合金元素を添加させて焼入硬化性を高めた低合金系耐
摩耗用鋼は、比較的靭性もあり溶接性もあるために最近
土木機械等の耐摩耗部分に使用されている。この鋼の長
所は摩耗が進んでこの部分を肉盛補修する場合も比較的
溶接が容易で現地溶接も可能なことである。また海底掘
削や川床掘削用のドレッジャーパイプ等は海水や汚水に
よる腐蝕を受けこれが摩耗を促進するためCr,Cu等の耐
食性元素を含む耐候性鋼(JISG3114)に炭素量を高めて
硬さを加えた鋼が使用される。
一方摺動的摩耗でなく大きな衝動荷重のかかるような摩
耗に対しては或る程度靭性のある鋼が良好とされる。鉱
石などの破砕を行うクラッシャーなどがこの例で高炭素
の高Mn鋼(JISG5131等)がよく用いられる。この鋼は常
温における組織はオーステナイトであるが歪を受けると
容易に高炭素のマルテンサイトに変態し耐摩耗性を増加
する。
これらの耐摩耗用鋼は通常熱間圧延を終了し一旦冷却し
た後、再び加熱して焼入れや水靭処理が行われ所定の特
性を持たせて使用される。
しかし、これらの耐摩耗用鋼は、一般に高強度であるた
め靭性、溶接性に乏しく、機械組立施工時に曲げ割れや
溶接割れを生じることがあり、また使用中腐蝕環境に於
ては応力腐蝕割れなどが発生し致命的欠陥を生じること
があり、一般に靭性、溶接性を必要とする強度メンバー
構造部材としての特性に欠ける。従ってこれらの要求に
対しては現在特に有効な手段はなく、耐摩耗用鋼の特性
もBHN400〜450程度のものが上限と考えられこれを超え
る特性の鋼材料の開発は困難であった。
(問題を解決するための手段) そこで本発明者らは種々検討を重ねた結果、耐摩耗性を
必要とする表面層に耐摩耗性材料を、また、その下層と
して靭性、溶接性のすぐれた構造用鋼を夫々配置した複
合鋼材を製造することにより、強度メンバーとしての耐
摩耗用鋼の製造が可能であること、また、耐摩耗用鋼材
は通常水冷などによって焼入組織を得、硬さや靭性を少
しでも上昇させるものであることからこのように複合構
成された鋼片を熱間圧延後水冷することにより耐摩耗鋼
材の硬さ、靭性向上と同時に構造用鋼材についても強
度、靭性の向上を行うことが出来ると云う結論に達し
た。即ち、構造用材料として具備すべき性質、即ち或る
程度の強度と靭性は構造用鋼材に持たせ、一方耐摩耗用
としての特性は耐摩耗用鋼に持たせることによって構造
用鋼としての特性と、耐摩耗用材料としての特性とを兼
備させ得ることを見出したものであって、その製造法と
して予め目的によって選択した化学成分を持つ耐摩耗用
鋼と、圧延後水冷によって強度、靭性の両方を向上可能
なように成分設計された鋼とをあらかじめ定められた厚
み比(クラッド比)になるように積層したのち加熱、熱
間圧延し、圧延後まだいずれの鋼もオーステナイト状態
にある温度域から水冷を行うことにより夫々の鋼につい
ての特性を充分付与し、これによって複合鋼材としての
相乗効果を遺憾なく発揮せしめることが可能であると云
う全く新たな知見に基いて本発明をなしたものである。
(発明の構成・作用) 本発明は、以上の如き知見に基いてなされたものであっ
て、その要旨とするところは耐摩耗性のすぐれた化学成
分を有する鋼と、 重量%でC0.02〜0.22%、Si0.5%以下、Mn
0.3〜2.0%、Total Al0.1%以下を夫々含有
し、さらに必要に応じて(A)Nb0.005〜0.05
%、V0.005〜0.05%、Cr0.6%以下、Ni
1.3%以下、Cu0.3%以下、Mo0.5%以下、B
0.0005〜0.012%、Ti0.005〜0.03
%の1種又は2種以上を含み、且つCr,Ni,Cu,Moの合計
が0.2〜2.5%、 或いは(B)Ca0.005%以下の、(A),(B)いずれか一
方又は両方を含み、残部がFeおよび不可避的不純物から
成る鋼、 との積層により構成される複合鋼片を熱間圧延し、圧延
後いずれの鋼も組織がオーステナイト状態にある温度域
から水冷を行うことを特徴とする耐摩耗構造用鋼材の製
造法にある。
以下に本発明を詳細に説明する。
まず最初に本発明において耐摩耗性のすぐれた化学成分
を有する鋼とは、目的に応じた耐摩耗性、即ち先にのべ
たように衝撃摩耗、摺動摩耗、腐蝕摩耗等摩耗の機構に
応じてそれぞれ対応した特性を持った耐摩耗性を有する
鋼材例えば前記の高炭素鋼、中炭素低合金鋼、高炭素高
Mn鋼、耐食性高炭素鋼などの焼入れ処理を主とする熱処
理によって硬さ増加や靭性増加により耐摩耗性を付与し
た各種の耐摩耗用鋼を指すものであるが本発明では、こ
れら耐摩耗用鋼の種類については特に指定せず本発明の
製造法にて製造しようとする耐摩耗構造用鋼材の目的に
応じて化学成分を選択すればよい。
次に、構造用材料としての特性即ち強度、靭性、溶接性
等の諸特性を有する鋼材料としては、引張強さ40〜8
0kgf/mm2程度、靭性は一般的に使用される温度におけ
る衝撃値(シャルピー試験温度での)が3.5〜4.8
kgf.m程度、若しくはそれ以上のものが用いられる。こ
のような特性を具備する鋼とするためには以下のような
成分組成を有していなければならない。
先ずCは焼入性および強度を確保するために必要な元素
であるが0.02%未満ではC拡散律速であるパーライ
ト、ベイナイトなどの変態組織が得られないため目的と
する強度レベルの構造用鋼が得られない。また0.22
%を超えると靭性、溶接性が不良となり構造用鋼として
の特性を得ることはむづかしいのでCは0.02〜0.
22%とした。このうちで最も良好な範囲は0.05〜
0.18%である。
次にSiは通常の製鋼法では鋼中に多少は含まれ、固溶硬
化により強度上昇に寄与するが、多量に添加すると靭性
が劣化し0.5%超では特に溶接部の靭性も著しく劣化
するため0.5%以下とした。
Mnは靭性を大きく損わずに強度を上げるのに有効な元素
であり、鋼中に通常含有されるものであるが0.3%未
満では構造用鋼としての強度を確保することが困難で、
また2%超では大きく溶接性を低下させる原因となる。
Alは、通常脱酸のために鋼中に添加されるものであって
Nと結合して加熱時のオーステナイト粒の粗粒化防止に
役立つが、添加量でTotal0.1%を超えると反って粒
の粗大化とAl2O3等の介在物量の増大を招き、靭性や加
工性を阻害する場合がある。従ってAl含有量はTotal量
で0.1%を上限とした。
以上が基本的な元素であるが、さらに本発明の対象とす
る鋼には前記以外の元素として(A)Nb,V,Cr,Ni,Cu,Mo,B,
Tiの1種又は2種以上を鋼板と断面厚みに応じて、構造
用材料としての所定の強度、靭性と溶接性のバランスを
確保する目的で、又は(B)Caを溶接部の靭性向上や母材
の機械的性質の方向性を少くする目的で(A),(B)いずれ
か一方又は両方を添加することが出来る。
先ず(A)群の成分であるがNbおよびVはいずれも制御圧
延の際の未再結晶域の上限温度を上昇させ圧延の細粒化
効果域を拡大させるのと、或る程度の焼入性を保持する
のと、鋼片加熱時のオーステナイト粒の成長抑制などの
重要元素であるがそれぞれ0.005%未満の少量であ
ると所期の効果が得られず、一方0.05%を超えても
上記効果は飽和するのみならず溶接部の靭性を低下させ
る要因となる。したがってNb,V共その含有範囲を0.0
05〜0.05%とした。
Cr,Ni,Cu,MoについてはMnと同様な効果をもたらし、い
ずれも鋼の変態を遅らせ変態温度を下げるのに有効な元
素であるためMnの一部をこれらの元素の1種以上で置き
換えたりMnとの共存でさらに効果を助長することが出来
る。その際厚手鋼材の厚み中央部の冷却速度により目標
とする強度を得るためにはCr0.6%以下、Ni1.3%
以下、Cu0.3%以下、Mo0.5%以下で且つCr,Ni,C
u,Moの合計で少くとも0.2%は必要である。なおこれ
らの各元素のうちNi,Cuは夫々1.3%以下、0.3%
以下を含有せしめることによりとくに靭性を向上させる
のに効果があり、Cr,Moは圧延後水冷を行う場合の焼入
性の向上効果や炭化物の組成や形態を改善する等の効
果、Moはさらに水冷後焼戻しを行う場合や強度が60kg
f/mm2以上の高張力鋼の溶接部の応力除去焼鈍による脆
化を防止する効果等多くの効果があるのでCr0.6%以
下、Mo0.5%以下を含有せしめることが有効である。
しかしこれらの元素をあまり多量に添加することは溶接
性などを損うことになるため、これら4成分の合計を
2.5%以下にとどめた。
Bは焼入性の向上効果があるが、0.0005%未満で
はその効果が少く、0.0012%超では溶接熱影響部
等にBの化合物が生じ靭性を劣化させる。
TiはNを固定し、Bを有効化させる性質をもつため0.
005%以上添加することが有効である。しかしながら
Tiが0.03%を超えた場合は地鉄中に固溶することが
あり著るしく靭性を劣化させる。
また、(B)の成分であるCaは硫化物の形態制御を行い、
圧延方向に直角な方向の切欠靭性や溶接熱影響部の切欠
靭性を向上させるため添加されると有効であるがCaは
0.005%を超えると表面および内部欠陥が多発す
る。
このように本発明で構造用鋼の化学成分を特定したのは
以下にのべる工程により積層後加熱圧延を行ったのち水
冷を行って前述の諸特性を有するものにするためであ
る。即ち圧延に先立ち前記耐摩耗鋼および上記構造用鋼
を積層して、複合鋼片を構成せしめるものであるが、積
層の手段としては、たとえば鋳込みを利用し、CC鋳片内
や鋼塊鋳型内で溶鋼を注入して鋳ぐるみを行う手段、鋼
片の段階で積層したのち、周囲を溶接する手段、さらに
は爆着法、或いはサブマージドアーク溶接やエレクトロ
ガス、エレクトロスラグ溶接などの溶接手段を用いた帯
状電極による肉盛法など多くの手段がある。
いずれも本発明の目的を充分満足するものであり、選択
する鋼の化学成分と複合鋼片の寸法、厚み、厚み比等を
考慮して選択すればよい。鋼片を構成する耐摩耗鋼と構
造用鋼との厚み比は圧延後その比がそのまま保持される
ため所定の用途と目的に応じて予じめ最終製品の厚みを
考慮した厚み比を採用することが必要になる。この場合
複合鋼片としては耐摩耗鋼と構造用鋼を表・裏にそれぞ
れ配置して2層としたものでも、中央層に構造用鋼を、
表・裏層に耐摩耗鋼を配置した3層のものでもよい。
このような複合鋼片の加熱、熱間圧延条件については特
に規定しないが圧延後水冷を行う関係上、水冷時の板厚
方向の冷却速度差に起因する板厚方向の強度差の是正の
ためや構造用鋼の靭性を向上するための組織の微細化の
目的から加熱温度は通常950〜1150℃、圧延条件
も950℃以下での圧下を或る程度行うなどの制御圧延
を行うことも好ましい。
圧延後の水冷は両方の鋼が共にオーステナイトである状
態から行うが、目的は両方の鋼でそれぞれ異なる。即ち
耐摩耗鋼の場合は水冷によって高炭素マルテンサイト等
の焼入硬化組織や、高Mn鋼の場合は整粒オーステナイト
組織を得ることにより耐摩耗性を向上せしめるのが目的
で、この場合Ar点を切ってフェライトを生ぜしめると
焼入組織は不完全になり極端に硬度の低下を生じる。又
高Mn鋼ではAr点は常温以下であるが圧延後水冷開始温
度が低いと粒界に析出物が生じ靭性を低下させる。
一方構造用鋼の場合、Ar点以下に温度が低下すると変
態時の組織の細粒化効果が充分でなく所定の強度・靭性
が得られない。
したがって両鋼のAr点のいずれをも上廻る温度から水
冷を行う必要があるが、Ar点以上のどの共通の温度か
ら行うかは、水冷時の鋼の厚みや水冷装置の長さ、水量
密度、圧延材の長さ等を考慮して決定される。
水冷は鋼が常温近くの温度に達する迄行われる場合と3
00〜400℃の温度で停止し後空冷することがあり、
その選択は目的とする鋼の特性により変えるが耐摩耗用
鋼の焼入れを充分に行うためには通常近くまで連続して
行うことが望ましい。さらに水冷に際しては圧延材の上
下より水冷を行うが、両鋼の熱膨脹係数が異なる場合は
曲りを防止するため上下の水量密度を意識的に変化させ
ることが有効である。
次に本発明の効果を実施例につきさらに具体的に説明す
る。
(実施例) 第1表、第2表に示す化学成分を有する鋼を溶製し、表
欄外に示す鋳造、圧延条件にて複合鋼片、鋼板を製造し
た。その後第3表に示す複合鋼片として厚み比に応じた
積層を行い圧延に供した。
積層手段としては四周を被覆金属アーク溶接にて溶接後
両鋼の間隙の空気を真空ポンプで脱気する所謂真空引き
法と、真空室の鋳で電子ビーム溶接による四周溶接を行
う電子ビーム溶接法の2種類を用いた。圧延後全て水冷
を行ったがうち一部は500℃での焼戻しを行った。製
作した本発明法による鋼材と、一方比較のために本発明
の規定する化学成分を有する鋼と耐摩耗鋼との積層鋼片
を圧延し本発明の規定する条件から逸脱する条件で冷却
した鋼種21〜27と、耐摩耗鋼のうちの数例を同一溶
鋼からの鋼片を選んで圧延し、従来と同一の方法で再加
熱焼入れを行った鋼種28〜34、および第4表に示す
本発明の規定する化学成分から外れる化学成分を有する
鋼を構造用鋼として積層せしめた鋼片を圧延し、本発明
の規定する条件で冷却を行った鋼種35〜40をそれぞ
れ作成、いずれの鋼材も硬さ、引張試験、0℃における
衝撃試験を実施した。
結果は第3表、第5表に示す。
全鋼種 連続鋳造法 鋼種 A1〜9 鋳片厚み200mm,巾1550mm,引抜速度0.55m
/分 A10〜17 鋳片厚み200mm,巾1550mm, 引抜速度0.4m/分 にてそれぞれ鋳造後一旦冷却、その後本発明の目的で複
合鋼片の厚みと厚み比に応じ減厚圧延を必要に応じて実
施した。
Ar点は下記式を使用して計算した。
Ar3(℃)=868−396C+24.6Si−68.1Mn−24.8Cr− 36.1Ni−20.7Cu+29.6Mo 鋼種B−5は鋼塊法にて製造 上広32トン鋼塊(鋼塊寸法 平均厚み875mm,平均
巾2317mm,高さ2500mm,押湯比20%)に鋳
造,型抜後直ちに均熱炉に入れ1300℃に均熱後25
0×2300×2600の鋼片に分塊圧延。
しかるのち更に圧板圧延にて複合鋼片用の鋼板にそれぞ
れ圧延した。
鋼種B−5を除く他はいずれも連続鋳造法 鋼片厚み200mm,巾1800mm,引抜速度0.4m/
分にて鋳造、その後複合鋼片用の厚みを持つ鋼板にそれ
それ圧延した。
鋼種No.9,10,11については水冷後500℃で焼
戻しを行った。 5mmサブサイズシャルピー試験片使用 鋼種1〜8および12,13については、鋼片積層は真
空引き法にて実施 鋼片サイズ 巾1500mm,長さ2000mm 鋼種9〜11および14〜20については電子ビーム溶
接による小鋼片(巾400〜600mm、長さ1000m
m)の積層を行った。
5mmサブサイズシャルピー試験片使用 鋼種28〜34はいずれも所定の厚みに圧延後一旦冷却
し、後再加熱して800℃から水冷実施 鋼種21〜27および35〜40については電子ビーム
溶接による小鋼片(巾400〜600mm,長さ1000
mm)の積層を行った。
これらによると本発明法による鋼種1〜20はいずれも
構造用鋼および耐摩耗鋼として所定の目的の性質を有し
ており、本発明の効果が証明されている。
これに対し、鋼21〜40はいずれも構造用鋼としての
性質に欠けるか耐摩耗鋼として所定の硬さを有するに至
っていないか、或いはその両方共欠落するかしており、
本発明の目的とする鋼材を製造することが出来ていない
ことがわかる。
(発明の効果) 以上の実施例からみても明らかな如く、本発明によれば
従来法により得られた鋼材に比して靭性が良好で且つ強
度もすぐれた構造用鋼としての機能を合わせ持つ耐摩耗
鋼材の製造が可能となるもので産業上の効果は顕著なも
のがある。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼と
    重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下 をそれぞれ含有する鋼との積層により構成される複合鋼
    片を熱間圧延し、圧延後いずれの鋼も組織がオーステナ
    イト状態にある温度域から水冷を行うことを特徴とする
    耐摩耗構造用鋼材の製造法。
  2. 【請求項2】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼と
    重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下 および Nb:0.005〜0.05%、 V:0.005〜0.05% の1種または2種を含有する鋼との積層により構成され
    る複合鋼片を熱間圧延し、圧延後いずれの鋼も組織がオ
    ーステナイト状態にある温度域から水冷を行うことを特
    徴とする耐摩耗構造用鋼材の製造法。
  3. 【請求項3】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼と
    重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下 を含有し、さらに Cr:0.6%以下、 Ni:1.3%以下、 Cu:0.3%以下、 Mo:0.5%以下 の1種または2種以上を含み且つ Cr,Ni,Cu,Moの合計が0.2〜2.5%となる鋼との積層によ
    り構成される複合鋼片を熱間圧延し、圧延後いずれの鋼
    も組織がオーステナイト状態にある温度域から水冷を行
    うことを特徴とする耐摩耗構造用鋼材の製造法。
  4. 【請求項4】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼と
    重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下、 B:0.0005〜0.012% を含有する鋼との積層により構成される複合鋼片を熱間
    圧延し、圧延後いずれの鋼も組織がオーステナイト状態
    にある温度域から水冷を行うことを特徴とする耐摩耗構
    造用鋼材の製造法。
  5. 【請求項5】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼と
    重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下、 B:0.0005〜0.012%、 Ti:0.005〜0.03% を含有する鋼との積層により構成される複合鋼片を熱間
    圧延し、圧延後いずれの鋼も組織がオーステナイト状態
    にある温度域から水冷を行うことを特徴とする耐摩耗構
    造用鋼材の製造法。
  6. 【請求項6】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼と
    重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下、 Ca:0.005%以下 を含有する鋼との積層により構成される複合鋼片を熱間
    圧延し、圧延後いずれの鋼も組織がオーステナイト状態
    にある温度域から水冷を行うことを特徴とする耐摩耗構
    造用鋼材の製造法。
  7. 【請求項7】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼と
    重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下 および Nb:0.005〜0.05%、 V:0.005〜0.05% の1種または2種以上を含有しさらに Cr:0.6%以下、 Ni:1.3%以下、 Cu:0.3%以下、 Mo:0.5%以下 の1種または2種以上を含み且つ Cr,Ni,Cu,Moの合計が0.2〜2.5%となる鋼との積層によ
    り構成される複合鋼片を熱間圧延し、圧延後いずれの鋼
    も組織がオーステナイト状態にある温度域から水冷を行
    うことを特徴とする耐摩耗構造用鋼材の製造法。
  8. 【請求項8】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼と
    重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下、 B:0.0005〜0.012% さらに Nb:0.005〜0.05%、 V:0.005〜0.05% の1種または2種を含有する鋼との積層により構成され
    る複合鋼片を熱間圧延し、圧延後いずれの鋼も組織がオ
    ーステナイト状態にある温度域から水冷を行うことを特
    徴とする耐摩耗構造用鋼材の製造法。
  9. 【請求項9】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼と
    重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下、 B:0.0005〜0.012% および Nb:0.005〜0.05%、 V:0.005〜0.05% の1種または2種を含有しさらに Cr:0.6%以下、 Ni:1.3%以下、 Cu:0.3%以下、 Mo:0.5%以下 の1種または2種以上を含み且つ Cr,Ni,Cu,Moの合計が0.2〜2.5%となる鋼との積層によ
    り構成される複合鋼片を熱間圧延し、圧延後いずれの鋼
    も組織がオーステナイト状態にある温度域から水冷を行
    うことを特徴とする耐摩耗構造用鋼材の製造法。
  10. 【請求項10】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼
    と重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下、 B:0.0005〜0.012%、 Ti:0.0005〜0.03% および Nb:0.005〜0.05%、 V:0.005〜0.05% の1種または2種を含有しさらに Cr:0.6%以下、 Ni:1.3%以下、 Cu:0.3%以下、 Mo:0.5%以下 の1種または2種以上を含み且つ Cr,Ni,Cu,Moの合計が0.2〜2.5%となる鋼との積層によ
    り構成される複合鋼片を熱間圧延し、圧延後いずれの鋼
    も組織がオーステナイト状態にある温度域から水冷を行
    うことを特徴とする耐摩耗構造用鋼材の製造法。
  11. 【請求項11】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼
    と重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下、 B:0.0005〜0.012%、 Ca:0.005%以下 さらに Cr:0.6%以下、 Ni:1.3%以下、 Cu:0.3%以下、 Mo:0.5%以下 の1種または2種以上を含み且つ Cr,Ni,Cu,Moの合計が0.2〜2.5%となる鋼との積層によ
    り構成される複合鋼片を熱間圧延し、圧延後いずれの鋼
    も組織がオーステナイト状態にある温度域から水冷を行
    うことを特徴とする耐摩耗構造用鋼材の製造法。
  12. 【請求項12】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼
    と重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下、 B:0.0005〜0.012%、 Ca:0.005%以下 および Nb:0.005〜0.05%、 V:0.005〜0.05% の1種または2種を含有し さらに Cr:0.6%以下、 Ni:1.3%以下、 Cu:0.3%以下、 Mo:0.5%以下 の1種または2種以上を含み且つ Cr,Ni,Cu,Moの合計が0.2〜2.5%となる鋼との積層によ
    り構成される複合鋼片を熱間圧延し、圧延後いずれの鋼
    も組織がオーステナイト状態にある温度域から水冷を行
    うことを特徴とする耐摩耗構造用鋼材の製造法。
  13. 【請求項13】耐摩耗性のすぐれた化学成分を有する鋼
    と重量%で C:0.02〜0.22%、 Si:0.5%以下、 Mn:0.3%〜2.0%、 Total Al:0.1%以下、 B:0.0005〜0.012%、 Ti:0.005〜0.03%、 Ca:0.005%以下 および Nb:0.005〜0.05%、 V:0.005〜0.05% の1種または2種を含有し さらに Cr:0.6%以下、 Ni:1.3%以下、 Cu:0.3%以下、 Mo:0.5%以下 の1種または2種以上を含み且つ Cr,Ni,Cu,Moの合計が0.2〜2.5%となる鋼との積層によ
    り構成される複合鋼片を熱間圧延し、圧延後いずれの鋼
    も組織がオーステナイト状態にある温度域から水冷を行
    うことを特徴とする耐摩耗構造用鋼材の製造法。
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