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JP7401097B2 - Ip放送システム、ipゲートウェイ装置、管理ノード装置、クライアント装置及び方法 - Google Patents

Ip放送システム、ipゲートウェイ装置、管理ノード装置、クライアント装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、IP放送システム、IPゲートウェイ装置、管理ノード装置、クライアント装置及び方法に関する。
既存の放送局の多くは、映像、音声及び補助(ancillary)データといった放送素材を局内で伝送するための専用ネットワークを有している。専用ネットワークには、例えば、カメラ及びマイクロフォンといったキャプチャ、コンテンツデータを蓄積するストレージサーバ、コンテンツを再生する再生デバイス、及び伝送される信号の形式を変換するゲートウェイデバイスといった、様々な装置が接続される。専用ネットワーク上での放送素材の伝送のための信号形式として、SDI(Serial Digital Interface)がこれまで広く利用されている。
しかし、近年のIP(Internet Protocol)技術の目覚ましい性能の向上の結果、放送事業者は、より汎用性の高いIP技術を活用することにメリットを見出し、局内のネットワークをIPネットワークへ更新する取り組みを開始した。IPベースのネットワークアーキテクチャを採用すれば、例えば、汎用のルータ及びスイッチといったネットワーク装置を用いて高速かつ大容量のネットワークを低コストで構築することが可能となる。
放送素材を、IP技術を活用して伝送するためのプロトコルの標準化も、現在進められている。例えば、SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)は、映像、音声及び補助データの混成であるSDIイメージをIPパケットで伝送するためのプロトコルであるSMPTE ST2022-6を規格化済みである(非特許文献1参照)。さらに、SMPTEは、映像、音声及び補助データを別々のストリームで伝送するためのプロトコル群であるSMPTE ST2110シリーズの規格化も進めている(非特許文献2参照)。
日本国内の標準化団体であるARIB(Association of Radio Industries and Businesses)は、映像、音声及び補助データを単一のストリームで伝送するためのデータ構造の規定として、ARIB STD-B73を規格化済みである(非特許文献3参照)。
さらに、IP化が進展すれば、放送局システムのネットワークに多様な装置が接続されることが予期される。そうした多様な装置の間の相互運用性を確保するために、AMWA(Advanced Media Workflow Association)は、装置間のストリームの伝送を管理し及び制御するための制御インタフェース規格の集合であるNMOS(Networked Media Open Specifications)規格の策定を進めている。例えば、NMOS IS-04は、ネットワークリソースの発見及び登録(Discovery and Registration)のための制御インタフェース規格である(非特許文献4参照)。NMOS IS-05は、デバイスの接続管理(Device Connection Management)のための制御インタフェース規格である(非特許文献5参照)。
また、特許文献1には、IPネットワークを構成するホームルータが、サーバからの告知放送データのデータフォーマット(MPEG,WMV等)を端末装置が受信可能なデータフォーマットに変換する技術が記載されている。また、特許文献2には、ネットワーク上のメディアコンバータが、サーバから送られてくるデータのデータフォーマット(MPEG2等)をクライアントで処理可能なデータフォーマット(MPEG4等)に変換して送信する技術が記載されている。また、特許文献3には、遠隔操作システムにおいてデータを共有する場合に、再生可能なデータ情報を有するデータ(又はそのデータを特定するデータ特定情報)を複数の遠隔操作装置から受信することで、再生できないデータを共有することを防ぐ技術が記載されている。
Thomas Edwards, "SMPTE ST 2022: Moving Serial Interfaces (ASI & SDI) to IP", [online], 2017年8月17日, SMPTE Standards Webcast Series, [平成31年2月15日検索], インターネット<URL:https://www.smpte.org/sites/default/files/2017-08-17-ST-2022-Edwards-V4-Handout.pdf SMPTE, "SMPTE ST 2110 FAQ", [online], [平成31年2月15日検索], インターネット<URL:https://www.smpte.org/st-2110> ARIB, "制作用IPインタフェースにおけるエッセンス独立単一ストリームのRTPデータグラムのデータ構造 標準規格(ARIB STD-B73 1.0版)", [online], 2018年7月26日, [平成31年2月15日], インターネット<URL:https://www.arib.or.jp/kikaku/kikaku_hoso/desc/std-b73.html> AMWA, "AMWA IS-04 NMOS Discovery and Registration Specification (Stable)", [online], [平成31年2月15日], インターネット<URL:https://amwa-tv.github.io/nmos-discovery-registration/> AMWA, "AMWA IS-05 NMOS Device Connection Management Specification", [online], [平成31年2月15日], インターネット<URL:https://amwa-tv.github.io/nmos-device-connection-management/>
特開2005-229296号公報 特開2002-152301号公報 特開2010-004401号公報
IP放送システムでは、IPルータに汎用ネットワークスイッチ(例えば、COTS(Commercial Off-The-Shelf))を使用するため、NMOS規格に対応した放送機器であれば汎用的にネットワークへの接続が可能である。即ち、IP放送システムのネットワークに多様な装置が接続されることが予期される。
しかしながら、ストリームを送信し又は受信しようとする上記多様な装置の動作モードが送信側と受信側との間で相互に一致することは、必ずしも保証されない。動作モード(4Kモード,3Gモード,HDモード等)が一致しない装置同士のストリームが送信側から受信側へ送信されるとすれば、ネットワークリソースが無駄に消費され、受信側での予期しない動作不良もまた引き起こされかねない。特に、NMOSでは、送受信間の動作モードの伝達仕様が未定義である。
本開示は、IP放送システムのネットワークにおいて、適切かつ効率的なストリームの切替制御を実現する仕組みを提供することを目的とする。
本願の開示するIP放送システムは、IPネットワーク上でレシーバとして動作し、NMOSに従いIPベースのメッセージ交換を実行可能な、少なくとも1つのIPゲートウェイ装置、を備える。前記IPゲートウェイ装置は、第1の記憶部と、登録メッセージ生成部と、を備える。前記第1の記憶部には、自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記憶される。前記登録メッセージ生成部は、前記第1の記憶部から前記レシーバ情報を読み出し、当該レシーバ情報が記述された登録メッセージを生成及び送信する。
本願の開示するIPゲートウェイ装置は、IPネットワーク上でレシーバとして動作し、NMOSに従いIPベースのメッセージ交換を実行可能である。また、前記IPゲートウェイ装置は、記憶部と、登録メッセージ生成部と、を備える。前記記憶部には、自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記憶される。前記登録メッセージ生成部は、前記記憶部から前記レシーバ情報を読み出し、当該レシーバ情報が記述された登録メッセージを生成及び送信する。
本願の開示する管理ノード装置は、自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する少なくとも1つのセンダ、及び自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記述された登録メッセージを送信する少なくとも1つのレシーバとともに、IP放送システムを構成する。前記管理ノード装置は、記憶部と、登録部と、を備える。前記記憶部には、前記センダ情報が登録情報として記憶される。前記登録部は、IPネットワークに接続されたレシーバから前記登録メッセージを受信する度に、当該登録メッセージから前記レシーバ情報を抽出し、当該レシーバ情報を前記登録情報として前記記憶部に記憶する。
本願の開示するクライアント装置は、自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する少なくとも1つのセンダ、自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記述された登録メッセージを送信する少なくとも1つのレシーバ、及び前記センダ情報及び前記登録メッセージに記述されたレシーバ情報を登録情報として登録しかつ当該登録情報が登録される度に当該登録情報を記述した通知メッセージを送信する管理ノード装置とともに、IP放送システムを構成するNMOSのクライアント装置である。前記クライアント装置は、記憶部と、登録部と、比較部と、制御メッセージ生成部と、と備える。前記記憶部には、前記登録情報が記憶される。前記登録部は、前記通知メッセージを受信する度に、当該通知メッセージから前記登録情報を抽出し、当該登録情報を前記記憶部に記憶する。前記比較部は、ストリームの切替指示を受けた場合に、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する。前記制御メッセージ生成部は、前記比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成及び送信する。
本願の開示する方法は、少なくとも1つのセンダが、自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する第1の送信ステップと、少なくとも1つのレシーバが、自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記述された登録メッセージを送信する第2の送信ステップと、前記センダと前記レシーバとの間でセットアップされる少なくとも1つのストリームの伝送を管理する管理ノード装置が、前記センダ情報を登録情報として登録する第1の登録ステップと、前記管理ノード装置が、IPネットワークに接続されたレシーバから前記登録メッセージを受信する度に、当該登録メッセージから前記レシーバ情報を抽出し、当該レシーバ情報を前記登録情報として登録する第2の登録ステップと、を含む。
本願に開示のIP放送システム、IPゲートウェイ装置、管理ノード装置、クライアント装置及び登録方法によれば、IP放送システムのネットワークにおいて、適切かつ効率的なストリームの切替制御を実現できる。
図1は、本開示の実施形態にかかるIP放送システム1の構成の一例を示す概略図である。 図2は、図1に示したIP放送システム1のIPドメイン10の論理的な構成の一例を示す図である。 図3は、HTTPを用いて送信される既存のノードを登録するための登録メッセージの一例を示す説明図である。 図4は、第1の実施形態にかかる切替制御を実現するためのIP放送システム1の概略構成の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態にかかるIPゲートウェイ100bの構成の一例を示すブロック図である。 図6は、登録メッセージ51のメッセージボディ54に記述されたReceiver情報の一例を示す図である。 図7は、登録メッセージ51のメッセージボディ54に記述されたSender情報の一例を示す図である。 図8は、登録メッセージ51のメッセージボディ54に記述されたFlow情報の一例を示す図である。 図9は、SDP形式で記述されたSender情報の一例を示す図である。 図10は、第1の実施形態にかかるIPコントローラ200の構成の一例を示すブロック図である。 図11は、ノードに関する登録情報の登録シーケンスを示すシーケンス図である。 図12は、Receiver情報が記述された通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)の一例を示す図である。 図13は、第1の実施形態にかかるAPS300の構成の一例を示すブロック図である。 図14は、第2の実施形態にかかるIP放送システムのIPゲートウェイ500の概略構成の一例を示す図である。
以下、本願に開示するIP放送システム、IPゲートウェイ装置、管理ノード装置、クライアント装置及び方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、本願の明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
説明は、以下の順序で行われる。
1.概要
1.1.システム構成例
1.2.HTTPベースの制御メッセージの例
1.3.課題の説明
2.第1の実施形態
2.1.システムの構成
2.2.IPゲートウェイの構成
2.3.IPコントローラの構成
2.4.APSの構成
2.5.技術的特徴
3.第1の実施形態の変形例
4.第2の実施形態
4.1.システムの構成
4.2.技術的特徴
<1.概要>
<1.1.システム構成例>
まず、図1を用いて、本開示の実施形態が適用され得るIP放送システムの概要について説明する。図1は、本開示の実施形態にかかるIP放送システム1の構成の一例を示す概略図である。図1を参照すると、IP放送システム1は、1つ以上のネットワーク装置12、カメラ14、モニタ16、設定端末18、カメラ22、マイクロフォン24、データサーバ26、統合プレイアウト(Integrated Playout)32、モニタ34、少なくとも1つのIPゲートウェイ100a、少なくとも1つのIPゲートウェイ100b、管理ノード200及びAPS300を含む。ネットワーク装置12、カメラ14、モニタ16、設定端末18、IPゲートウェイ100a、IPゲートウェイ100b、管理ノード200及びAPS300は、IPドメイン10に属する。
(1)各装置の説明
ネットワーク装置12は、IPネットワークにおけるストリームの転送を担当する装置である。ネットワーク装置12の各々は、例えば、ルータ、スイッチ、ブリッジ又はリピータなど、いかなる種類のネットワーク装置であってもよい。ネットワーク装置12の各々は、低コストで導入可能な汎用品(例えば、COTS)であってもよい。また、ネットワーク装置12は、後述するIPルータ12であってもよい。図1には4つのネットワーク装置12が示されているが、かかる例に限定されず、IP放送システム1はいくつのネットワーク装置12を含んでもよい。IPドメイン10は、単一のネットワークで構成されてもよく、又は複数のサブネットワークを含んでもよい。
カメラ14は、放送素材を生成するキャプチャデバイスの一種である。例えば、カメラ14は、何らかの対象を撮影して、映像データを生成する。カメラ14は、内蔵されるマイクロフォンを通じて音声を取得して、音声データを生成してもよい。カメラ14は、IPドメイン10に属し、映像データ及び音声データのデータストリームを一連のIPパケットへパケット化してIPネットワークへ送信することができる。
モニタ16は、放送素材を受信してコンテンツを再生する再生デバイスの一種である。例えば、モニタ16は、映像データを受信して映像を再生する。モニタ16は、音声データを受信して音声を再生してもよい。モニタ16は、追加的に伝送される補助データを受信して、補助データを処理(例えば、字幕を再生)してもよい。モニタ16は、コンテンツを編集するための編集機能をユーザへ提供してもよい。モニタ16は、IPドメイン10へ属し、IPネットワーク上で転送されてくる一連のIPパケットを受信することができる。
設定端末18は、IP放送システム1の運用に関連するユーザインタフェースをユーザへ提供する端末装置である。設定端末18は、IP放送システム1に専用のユーザ端末であってもよく、又はPC(Personal Computer)若しくはスマートフォンといった汎用的な端末であってもよい。設定端末18は、例えば、IPドメイン10に属するノードに関連する情報のうちユーザにより設定可能な情報を、ユーザインタフェースを介して取得し、取得した情報を管理ノード200へ送信する。また、設定端末18は、例えば、ユーザインタフェースを介して所与の装置間のストリームの伝送を求めるリクエストを受け付け、リクエストメッセージを管理ノード200へ送信する。
IPゲートウェイ100aは、IPドメイン10と他の信号ドメインとの境界に位置する少なくとも1つのゲートウェイデバイスである。IPゲートウェイ100aは、1つ又は複数のネットワーク装置12へ接続する。図1の例において、IPゲートウェイ100aには、カメラ22、マイクロフォン24及びデータサーバ26がさらに接続されている。例えば、IPゲートウェイ100aは、映像データを搬送するSDI信号をカメラ22から受信し得る。また、IPゲートウェイ100aは、音声データを搬送するSDI信号をマイクロフォン24から受信し得る。また、IPゲートウェイ100aは、映像データ、音声データ及び補助データのうちの1つ以上を搬送するSDI信号をデータサーバ26から受信し得る。なお、IPドメイン10の外部で伝送される信号の信号形式は、例えば、SD-SDI、HD-SDI、3G-SDI、6G-SDI若しくは12G-SDIといったSDIの任意の派生であってもよく、又は、SDI以外の信号形式であってもよい。IPゲートウェイ100aは、上述したようにカメラ22、マイクロフォン24及びデータサーバ26から受信する放送素材を搬送する信号を、必要に応じて多重化し又は逆多重化した後、一連のIPパケットへパケット化してIPネットワークへ送信することができる。
IPゲートウェイ100bもまたIPドメイン10と他の信号ドメインとの境界に位置する少なくとも1つのゲートウェイデバイスである。IPゲートウェイ100bは、1つ又は複数のネットワーク装置12へ接続する。図1の例では、IPゲートウェイ100bには、統合プレイアウト32及びモニタ34がさらに接続されている。例えば、IPゲートウェイ100bは、IPネットワーク上で転送されてくるIPパケットを受信し、それらIPパケットをSDI信号(又は他の信号形式の信号)へ変換して、統合プレイアウト32及びモニタ34の一方又は双方へ送信することができる。なお、当然ながら、IPゲートウェイ100aがIPゲートウェイ100bと同様にIPパケットをSDI信号へ変換する機能を有していてもよい。また、IPゲートウェイ100bがIPゲートウェイ100aと同様にSDI信号をIPパケットへ変換する機能を有していてもよい。
管理ノード200は、IPドメイン10に属するノードに関連する情報と、ノード間のストリームの伝送と、を管理する情報処理装置である。管理ノード200は、例えば、IPネットワークへ何らかの装置が接続されたことを検出すると、当該装置の識別情報、アドレス情報及びその他の属性情報を取得し、取得した情報を(管理ノード200の内部の又は外部の)データベースへ登録する。また、管理ノード200は、IPドメイン10に属する登録済みの装置の各々から周期的に送信されるメッセージ(例えば、ハートビート又はステータスメッセージ)を受信することにより、各装置のステータス(例えば、接続済み、切断又は障害中など)を管理する。また、管理ノード200は、APS300又は設定端末18(これらを上位装置ともいう)からストリームの伝送を求める制御メッセージを受信すると、リクエストされたストリームの伝送をセットアップする。追加的に、管理ノード200は、アラーム出力、ログ管理及び性能監視といったさらなる機能性を提供してもよい。また、管理ノード200は、後述する第1の実施形態のNMOS規格のIPコントローラ200として動作してもよく、例えば、ネットワークを構成する各ノードの登録サービスをRDS(Registration & Discovery System)を使用して行う。また、IPコントローラ200は、ストリーム(映像データ、音声データ、補助データ)を切り替えるため制御メッセージ(IS-05に準拠した制御メッセージ)を生成及び送信する装置、即ち、切替制御を行う装置として動作することとしてもよい。
APS300は、例えば、NMOSのIS-05 Clientの1つであってもよく、予め決定されるスケジュールに従って、テレビジョン番組の放送を進行させるシステムである。例えば、APS300は、管理ノード200へ制御メッセージを送信して、所定の時刻に所与の送信元(例えば、カメラ及びマイクロフォン、又はデータサーバ)から出力されるデータストリームを統合プレイアウト32へ伝送させる。データストリームを受信した統合プレイアウト32は、放送局の回線を通じてアンテナへテレビジョン番組の放送信号を送出する。データストリームは、例えば、モニタ16又はモニタ34にも配信され、放送局内でも放送コンテンツが再生され得る。また、APS300は、例えば、ストリーム(映像データ、音声データ、補助データ)を切り替えるための制御メッセージ(IS-05に準拠した制御メッセージ)を生成及び送信する装置、即ち、切替制御を行う装置として動作することとしてもよい。
(2)IPマルチキャスト
IP放送システム1のIPドメイン10内の制御メッセージの交換はユニキャストで行われ得るのに対し、放送素材を搬送するストリームの伝送は、典型的には、マルチキャストで行われる。マルチキャストされるパケットの送信元IPアドレスは送信ノードのIPアドレスであり、宛先IPアドレスは特定のアドレス範囲に属するマルチキャストアドレスである。個々のマルチキャストアドレスを宛先とするマルチキャストパケットを受信するノードの集合をマルチキャストグループといい、マルチキャストアドレスをグループアドレスともいう。あるストリームを受信することを意図する受信ノードは、そのストリームに対応するマルチキャストグループへの加入(join)を通知するメッセージ(例えば、IGMP(Internet Group Management Protocol) JOIN)を近傍のルータへ送信する。すると、ルータ間でマルチキャストツリーを更新するためのメッセージ交換が行われ、特定の送信ノードから送信されるストリームがIPネットワークを介して受信ノードへ配信されるようになる。受信ノードは、マルチキャストストリームの受信を終了する際には、マルチキャストグループからの離脱(leave)を通知するメッセージを近傍のルータへ送信する。なお、上述した例に限定されず、本開示にかかる技術は、ストリームがユニキャストで伝送されるケースにも適用可能である。
(3)エッセンスとストリーム
上述したように、テレビジョン番組のコンテンツは、概して、映像データ、音声データ及び補助データという3種類の放送素材のデータから構成される。本明細書では、放送素材の種類を区別してこれらコンテンツの構成要素へ言及するために、「エッセンス」との語を用いる。言い換えると、エッセンスは、データとして表現された放送素材である。エッセンスをIPネットワーク上で伝送しようとする場合、エッセンスは、あるIPベースのプロトコルに従って、デジタル信号へ変換されパケット化される。エッセンスを搬送する一連のIPパケットには、ストリーム単位で共通するポート番号が付与される。即ち、ストリームは、IPアドレス及びポート番号が共通するIPパケットのシーケンスであり得る。
(4)プロトコルごとのストリームタイプ
ストリーム伝送のためのプロトコルとしてSMPTE ST2022-6が利用される場合、このプロトコルはSDI信号をそのままIPパケットへマッピングすることから、単一のストリームに異なる種類のエッセンスが混在する。SMPTE ST2110シリーズが利用される場合、異なる種類のエッセンスは異なるストリームにより搬送され、したがって単一のストリームは単一の種類のエッセンスのみを含む。ARIB STD-B73が利用される場合、単一のストリームに異なる種類のエッセンスが混在するが、SDIイメージとは異なりブランキング期間は含まれない。いずれのプロトコルにおいても、パケットは、アプリケーションレイヤではRTP(Real-time Transport Protocol)、トランスポートレイヤではUDP(User Datagram Protocol)に従って伝送される。
(5)IPドメインの論理的構成例
図2は、図1に示したIP放送システム1のIPドメイン10の論理的な構成の一例を示す図である。図2を参照すると、カメラ14に相当する第1ノード(ノード#1)は、センダ(Sender)60aを含む。「センダ」とは、ストリームを送信する能力を有する機能エンティティである。IPゲートウェイ100aに相当する第2ノード(ノード#2)は、センダ60b及び60cを含み、また、IPゲートウェイ100aに相当する第3ノード(ノード#3)は、センダ60dを含む。センダ60b、60c及び60dは、IPゲートウェイ100aにより収容される個々のストリームの送信元の装置に相当し得る。モニタ16に相当する第4ノード(ノード#4)は、レシーバ(Receiver)70aを含む。「レシーバ」とは、ストリームを受信する能力を有する機能エンティティである。IPゲートウェイ100bに相当する第5ノード(ノード#5)は、レシーバ70b及び70cを含み、また、IPゲートウェイ100bに相当する第6ノード(ノード#6)は、レシーバ70dを含む。レシーバ70b、70c及び70dは、IPゲートウェイ100bにより収容される個々のストリームの受信先の装置に相当し得る。
上の説明から理解されるように、1つのノード(「カード」と呼ばれてもよい)は、1つの物理エンティティを表現する。図1の例に限定されず、1つのノードは、機能エンティティとして、任意の数のセンダ及び/又は任意の数のレシーバを含んでよい。
例えば、AMWAにより検討されているNMOSは、こうした論理的なシステムモデルを前提として、IPドメインでのストリームの伝送を管理し及び制御するための制御インタフェースの仕様を規定する。管理ノード200(後述するIPコントローラ200)、APS300及びその他のノードは、例えば、このNMOSに従って、IP放送システム1を制御するためのメッセージを交換してもよい。例えば、NMOS IS-04は、ネットワークリソースの発見及び登録(Discovery and Registration)のためのHTTP(Hypertext Transfer Protocol)ベースの制御インタフェースを提供する。NMOS IS-05は、デバイスの接続管理(Device Connection Management)のためのHTTPベースの制御インタフェースを提供する。なお、かかる例に限定されず、本開示にかかる技術は、NMOS以外のいかなる標準化された又は非標準の制御インタフェース仕様を用いて実現されてもよい。
<1.2.HTTPベースの制御メッセージの例>
次に、図3を用いて、IPドメインでのストリームの伝送を管理し及び制御するための、HTTPベースのアプリケーションプロトコルインタフェース(API)の制御メッセージの例について説明する。
図3は、HTTPを用いて送信される既存のノードを登録するための制御メッセージである登録メッセージ(IS-04 Registration)の一例を示す説明図である。NMOS IS-04に準拠した登録メッセージ(IS-04 Registration)には、例えば、ノードに関する登録情報として、Node情報、Sender情報、Flow情報及びReceiver情報等の情報が含まれていてもよく、図3は、Node情報が記述された登録メッセージの一例を示す図である。
図3に示す登録メッセージ51は、リクエストライン52、ヘッダ53及びメッセージボディ54を含む。
リクエストライン52は、ホスト部分56及びパス部分57を含むURL(Uniform Resource Locator)を含む。ホスト部分56は、登録メッセージ51の宛て先を識別する。したがって、ホスト部分56は、「宛て先部分」として言及されてもよい。図3の例では、登録メッセージ51の宛て先はホスト部分56においてIPアドレス「xxx.xxx.xxx.X」で識別されている。他の例では、メッセージの宛て先はドメインで識別されてもよい。パス部分57は、登録メッセージ51が準拠するAPIの規格及びそのバージョンを識別する。図3の例では、登録メッセージ51のパス部分57から、登録メッセージ51がNMOS IS-04のバージョン1.2に準拠した制御メッセージの一種であることが理解される。
メッセージボディ54は、登録メッセージ51の宛て先であるノードが実行すべき制御内容を記述するデータを含む。一例として、制御内容は、JSON(JavaScript(登録商標) Object Notation)形式で記述されてもよい。図3の例では、登録メッセージ51のメッセージボディ54に、登録されるべきノードを一意に識別するノードID、及び当該ノードのIPアドレス「xxx.xxx.xxx.Y」等が記述されている。
<1.3.課題の説明>
IP放送システムでは、IPルータに汎用ネットワークスイッチ(例えば、COTS)を使用するため、NMOS規格に対応した放送機器であれば汎用的にネットワークへの接続が可能である。即ち、IP放送システムのネットワークに多様な装置が接続されることが予期される。
しかしながら、ストリームを送信し又は受信しようとする多様な装置の動作モードが送信側と受信側との間で相互に一致することは、必ずしも保証されない。動作モード(4Kモード,3Gモード,HDモード等)が一致しない装置同士のストリームが送信側から受信側へ送信されるとすれば、ネットワークリソースが無駄に消費され、受信側での予期しない動作不良もまた引き起こされかねない。特に、NMOSでは、送受信間の動作モードの伝達仕様が未定義である。
本開示は、IP放送システムのネットワークにおいて、適切かつ効率的なストリームの切替制御を実現する仕組みを提供することを目的とする。
<2.第1の実施形態>
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
<2.1.システムの構成>
図4は、第1の実施形態にかかる切替制御を実現するためのIP放送システム1の概略構成の一例を示す図である。図4を参照すると、本実施形態のIP放送システム1には、IPゲートウェイ100aと、IPゲートウェイ100bと、IPルータ12と、IPコントローラ200と、APS300が含まれる。IPゲートウェイ100a、IPゲートウェイ100b、IPルータ12、IPコントローラ200及びAPS300は、IPドメイン10に属する。
なお、映像素材として、例えば、カメラ22は映像データを搬送するSDI信号を出力し、マイクロフォン24は音声データを搬送するSDI信号を出力し、データサーバ26は映像データ、音声データ及び補助データのうちの1つ以上を搬送するSDI信号を出力する。また、映像出力先である統合プレイアウト32及びモニタ34の一方又は双方には、IPゲートウェイ100bにより変換後のSDI信号が送信される。
IPゲートウェイ100a,IPゲートウェイ100bは、図1に示すとおり、IPドメイン10と他の信号ドメインとの境界に位置する少なくとも1つのゲートウェイデバイスである。本実施形態において、IPゲートウェイ100aは、例えば、センダとして動作し、IPゲートウェイ100bは、例えば、レシーバとして動作する。なお、IPゲートウェイ100aはレシーバを含んでいてもよく、また、IPゲートウェイ100bはセンダを含んでいてもよい。また、本実施形態のIPゲートウェイ100a,IPゲートウェイ100bは、それぞれ複数の動作モード(例えば、4Kモード、HDモード等)が混在している。
IPルータ12は、図1に示すネットワーク装置12の1つであり、例えば、COTSであってもよい。なお、図4には1つのIPルータ12が示されているが、IPルータ12は複数であってもよい。
IPコントローラ200は、図1に示す管理ノード200であり、IPドメイン10に属するノードに関する登録情報と、ノード間のストリームの伝送と、を管理する情報処理装置である。
APS300は、例えば、IS-05 Clientの1つであってもよく、予め決定されるスケジュールに従って、テレビジョン番組の放送を進行させるシステムである。
本実施形態では、例えば、IPコントローラ200及びAPS300が、センダ側から送信又は公開される動作モードの情報とレシーバ側から送信される動作モードの情報とを比較し、一致した場合に、当該レシーバに対しNMOS IS-05に準拠した制御メッセージ(IS-05 切替制御)を送信してストリームの切替制御を行う。
<2.2.IPゲートウェイの構成>
図5は、第1の実施形態にかかるIPゲートウェイ100bの構成の一例を示すブロック図である。図5を参照すると、IPゲートウェイ100bは、レシーバの機能として、例えば、処理部110、記憶部120及び通信インタフェース130を備える。
(1)処理部
処理部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)又はマイクロコントローラといった1つ以上のプロセッサを含む。処理部110は、記憶部120により記憶されるコンピュータプログラムを実行することにより、IPゲートウェイ100bの機能性を実現する。本実施形態において、処理部110は、例えば、登録メッセージ生成部111及び切替部112として機能する。言い換えると、例えば、登録メッセージ生成部111及び切替部112により実現される機能モジュールである。
(2)記憶部
記憶部120は、一時的な及び非一時的なコンピュータ読取可能なメモリを含む。一時的なメモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)を含み得る。非一時的なメモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)のうちの1つ以上を含み得る。記憶部120は、IPゲートウェイ100bの機能性を実現するためのコンピュータプログラムを記憶する。記憶部120は、さらに、IPゲートウェイ100bの動作において使用されるデータベースとして機能する。データベースは、レジストリ、リポジトリ又は単にテーブルなどと呼ばれてもよい。本実施形態において、記憶部120に記憶されるデータは、例えば、登録メッセージ(IS-04 Registration)に記述されるNode情報、Receiver情報等である。なお、IPゲートウェイ100bがセンダを含む場合には、Sender情報及びFlow情報も記憶する。
図6は、登録メッセージ51のメッセージボディ54に記述されたReceiver情報の一例を示す図である。本実施形態のReceiver情報には、例えば、NMOSでは未定義のレシーバの動作モードの情報が記述される。具体的には、レシーバの動作モードの情報は、例えば、フリーで記述できる“tags”の中に記述する。本実施形態では、レシーバの動作モードの情報を記述することで、レシーバが、映像データ(HDモード,3Gモード,4Kモード等)、音声データ(Audioモード)、補助データ(Dataモード)に対応するどのモードで動作しているかを特定する。例えば、レシーバが、HDモード、3Gモード又は4Kモード等で動作する場合、それぞれの動作モードに対応する帯域に関する情報(解像度,フレームレート,インターレースモード)等が記述される。また、例えば、レシーバがAudioモードで動作する場合はコーデック名(L24)、サンプルレート(48000 or 96000)等が記述される。また、例えば、レシーバがDataモードで動作する場合はフォーマット名(smpte291)等が記述される。また、動作モードの情報は、動作モード情報又はメディアフォーマット情報と呼ばれてもよい。
なお、登録メッセージ51には、図3に示すNode情報及び図6に示すReceiver情報の他に、Sender情報及びFlow情報が含まれていてもよい。図7及び図8には、それぞれSender情報、Flow情報の記述例が示され、この例では、センダの動作モードが特定される(NMOSの仕様の範囲内)。なお、図7及び図8では、センダの動作モード情報の詳細はFlow情報に記述されており、Sender情報とFlow情報は“ID”により紐づいている。
(3)通信インタフェース
通信インタフェース130は、他の装置との通信を仲介するインタフェースである。通信インタフェース130は、有線通信のための接続端子及び接続回路を含んでもよく、又は無線通信のためのアンテナ、RF(Radio Frequency)回路及びベースバンド回路を含んでもよい。
(4)登録メッセージ生成部
登録メッセージ生成部111は、自装置がIPネットワークに接続する際に、記憶部120からレシーバの動作モード情報を含むReceiver情報を読み出し、当該Receiver情報が記述された登録メッセージ51(IS-04 Registration)を生成する(図6参照)。そして、登録メッセージ生成部111は、生成した登録メッセージ51(IS-04 Registration)を、通信インタフェース130を介してIPコントローラ200に向けて送信する。
(5)切替部
切替部112は、IPコントローラ200又はAPS300から通信インタフェース130を介して制御メッセージ(IS-05 切替制御)を通知された場合に、ストリームの切り替えを行う機能を有する。
なお、本実施形態においてセンダとして動作するIPゲートウェイ100aは、自装置がIPネットワークに接続する際に、NMOSの仕様の範囲内の処理で、センダの動作モード情報を含むSender情報が記述された登録メッセージ51(IS-04 Registration)を生成する。そして、IPゲートウェイ100aは、生成した登録メッセージ51(IS-04 Registration)をIPコントローラ200に向けて送信する(図4のSender情報(IS-04)に相当)。
また、IPゲートウェイ100aは、上記以外の方法でSender情報をIPコントローラ200(IPネットワークに接続されたノード)に公開することとしてもよい。例えば、IPコントローラ200がNMOSの所定のノード発見手続きを通じてIPネットワークへ接続したIPゲートウェイ100a(センダ)を発見した場合に、センダは、問合せに応じてSender情報をIPコントローラ200へ送信する(図4のSender情報(SDP)に相当)。一例として、Sender情報は、SDP(Session Description Protocol)形式で記述されている。図9は、SDP形式で記述されたSender情報の一例を示す図である。SDP形式で記述されたSender情報についても、図7及び図8に示すSender情報及びFlow情報と同様に、センダの動作モードの情報(例えば、帯域に関する情報(解像度,フレームレート,インターレースモード))が記述されている。
そして、以上の2つの登録方法のいずれか一方又は両方でSender情報を取得したIPコントローラ200が、当該Sender情報を後述する記憶部220に登録する。
本実施形態においてセンダとして動作するIPゲートウェイ100aについては、NMOSの仕様の範囲内で動作を行うため、以降、詳細な説明を省略する。
<2.3.IPコントローラの構成>
図10は、第1の実施形態にかかるIPコントローラ200の構成の一例を示すブロック図である。図10を参照すると、IPコントローラ200は、処理部210、記憶部220及び通信インタフェース230を備える。
(1)処理部
処理部210は、例えば、CPU、MPU又はマイクロコントローラといった1つ以上のプロセッサを含む。処理部210は、記憶部220により記憶されるコンピュータプログラムを実行することにより、IPコントローラ200の機能性を実現する。本実施形態において、処理部210は、例えば、登録部211、比較部212、制御メッセージ生成部213及び通知メッセージ生成部214として機能する。言い換えると、例えば、登録部211、比較部212、制御メッセージ生成部213及び通知メッセージ生成部214により実現される機能モジュールである。
(2)記憶部
記憶部220は、一時的な及び非一時的なコンピュータ読取可能なメモリを含む。一時的なメモリは、例えば、RAMを含み得る。非一時的なメモリは、例えば、ROM、HDD又はSSDのうちの1つ以上を含み得る。記憶部220は、IPコントローラ200の機能性を実現するためのコンピュータプログラムを記憶する。記憶部220は、さらに、IPコントローラ200の動作において使用されるデータベースとして機能する。本実施形態において、記憶部220に記憶されるデータは、例えば、IPネットワークに接続したIPゲートウェイ100a,100bから送られてくる登録メッセージ51(IS-04 Registration)に記述されたNode情報、Sender情報、Receiver情報等である。即ち、ストリームの伝送にかかわるすべてのIPゲートウェイ100a,100bのノードに関する登録情報が記憶される。また、記憶部220に記憶されるSender情報には、センダの動作モード情報が含まれ、また、Receiver情報にはレシーバの動作モード情報が含まれる。
(3)通信インタフェース
通信インタフェース230は、他の装置との通信を仲介するインタフェースである。通信インタフェース230は、有線通信のための接続端子及び接続回路を含んでもよく、又は無線通信のためのアンテナ、RF(Radio Frequency)回路及びベースバンド回路を含んでもよい。
(4)登録部
登録部211は、IP放送システム1においてストリームを送信し又は受信するノード(本実施形態のIPゲートウェイ100a(センダ),IPゲートウェイ100b(レシーバ)に相当)に関する登録情報(Node情報、Sender情報,Receiver情報等)を記憶部220で管理する。登録部211は、例えば、IPネットワークへのノードの接続を監視し、ノードの接続が検出されると、接続されたノードから当該ノードに関する登録情報を取得する。ノードの接続の検出は、標準化されたノード発見手続き(例えば、NMOS IS-04)を通じて行われる。また、センダからのノードに関する登録情報の取得については、標準化されたノード登録手続き(例えば、NMOS IS-04)を通じて行われる。また、レシーバからのノードに関する登録情報の取得については、拡張されたノード登録手続き(例えば、拡張されたNMOS IS-04)を通じて行われる。即ち、レシーバからのノードに関する登録情報に含まれるReceiver情報には、NMOSでは未定義のレシーバの動作モード情報が記述される。本実施形態では、例えば、IPネットワークへの接続が検出されたIPゲートウェイ100a(センダ)及びIPゲートウェイ100b(レシーバ)が、上記各種情報が記述された登録メッセージ51(IS-04 Registration)をIPコントローラ200へ送信する。これにより、登録部211は、受け取った登録メッセージ51からノードに関する登録情報を抽出し、取得する。
図11は、ノードに関する登録情報の登録シーケンスを示すシーケンス図である。図11では、ノードに関する登録情報が登録メッセージ51(IS-04 Registration)に記述され、当該登録メッセージ51がIPゲートウェイ100a,100bからIPコントローラ200へ送信される様子が記載されている(ステップS1)。また、後述するが、図11には、ノードに関する登録情報がIPコントローラ200からAPS300への制御メッセージである通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)に記述され、当該通知メッセージがIPコントローラ200からAPS300へ送信される様子が記載されている(ステップS2)。
(5)比較部
比較部212は、センダとレシーバとの間のストリームの伝送がセットアップされている状況において、例えば、図1に示す設定端末18や、タッチパネル及びリモコン(図示せず)等の放送機器からIPコントローラ200へ、ストリームの切り替えが指示された場合に、セットアップしたいストリームの送信元となるセンダ(IPゲートウェイ100a)の動作モード情報と、切替対象のレシーバ(IPゲートウェイ100b)の動作モード情報とを比較する。そして、比較部212は、比較結果が一致した場合に、制御メッセージ生成部213に対し制御メッセージ(IS-05 切替制御)の生成を指示する。一方で、比較結果が一致しなかった場合は何もしない。即ち、これにより、現在のストリーム伝送を維持することができる。
(6)制御メッセージ生成部
制御メッセージ生成部213は、比較部212からの生成指示を受けて、切替対象のレシーバ(IPゲートウェイ100b)へ送信するための制御メッセージ(IS-05 切替制御)を生成する。そして、制御メッセージ生成部213は、生成した制御メッセージ(IS-05 切替制御)を、通信インタフェース230を介して対象のIPゲートウェイ100bに向けて送信する。
(7)通知メッセージ生成部
通知メッセージ生成部214は、IPネットワークに接続されたノードからノードに関する登録情報(Node情報、Sender情報,Receiver情報等)が登録される度に、ノードに関する登録情報を記述した通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)を生成する。そして、通知メッセージ生成部214は、生成した通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)を、通信インタフェース230を介してAPS300に向けて送信する。
図12は、Receiver情報が記述された通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)の一例を示す図である。図12に示すReceiver情報には、例えば、レシーバの動作モードの情報が記述される。具体的には、レシーバの動作モードの情報は、例えば、“post”パラメータの中に記述する。これにより、前記通知メッセージを受信したAPS300は、当該通知メッセージからレシーバの動作モード情報を抽出することで、レシーバが、映像データ(HDモード,3Gモード,4Kモード等)、音声データ(Audioモード)、補助データ(Dataモード)に対応するどのモードで動作しているかを特定することができる。例えば、レシーバが、HDモード、3Gモード又は4Kモード等で動作する場合、それぞれの動作モードに対応する帯域に関する情報(解像度,フレームレート,インターレースモード)等が記述される(図12参照)。
<2.4.APSの構成>
図13は、第1の実施形態にかかるAPS300の構成の一例を示すブロック図である。図13を参照すると、APS300は、処理部310、記憶部320及び通信インタフェース330を備える。
(1)処理部
処理部310は、例えば、CPU、MPU又はマイクロコントローラといった1つ以上のプロセッサを含む。処理部310は、記憶部320により記憶されるコンピュータプログラムを実行することにより、APS300の機能性を実現する。本実施形態において、処理部310は、例えば、登録部311、比較部312及び制御メッセージ生成部313として機能する。言い換えると、例えば、登録部311、比較部312及び制御メッセージ生成部313により実現される機能モジュールである。
(2)記憶部
記憶部320は、一時的な及び非一時的なコンピュータ読取可能なメモリを含む。一時的なメモリは、例えば、RAMを含み得る。非一時的なメモリは、例えば、ROM、HDD又はSSDのうちの1つ以上を含み得る。記憶部320は、APS300の機能性を実現するためのコンピュータプログラムを記憶する。記憶部320は、さらに、APS300の動作において使用されるデータベースとして機能する。本実施形態において、記憶部320に記憶されるデータは、例えば、IPコントローラ200から送られてくる通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)に記述されたNode情報、Sender情報、Receiver情報等である。即ち、ストリームを送受信するすべてのIPゲートウェイ100a,100bのノードに関する登録情報が含まれていてもよい。
(3)通信インタフェース
通信インタフェース330は、他の装置との通信を仲介するインタフェースである。通信インタフェース330は、有線通信のための接続端子及び接続回路を含んでもよく、又は無線通信のためのアンテナ、RF(Radio Frequency)回路及びベースバンド回路を含んでもよい。
(4)登録部
登録部311は、IP放送システム1においてストリームを送信し又は受信するノード(本実施形態のIPゲートウェイ100a,IPゲートウェイ100bに相当)に関する登録情報(Node情報、Sender情報,Receiver情報等)を記憶部320で管理する。登録部311は、IPコントローラ200によりノードの接続が検出される度に、当該IPコントローラ200から、ノードに関する登録情報が記述された通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)を受け取る。そして、登録部311は、当該通知メッセージからノードに関する登録情報を抽出し、取得する。
図11には、ノードに関する登録情報が通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)に記述され、当該通知メッセージがIPコントローラ200からAPS300へ送信される様子が記載されている(ステップS2)。
(5)比較部
比較部312は、センダとレシーバとの間のストリームの伝送がセットアップされている状況において、例えば、ユーザ操作によりAPS300へストリームの切替が指示された場合に、セットアップしたいストリームのセンダ(IPゲートウェイ100a)の動作モード情報と、切替対象のレシーバ(IPゲートウェイ100b)の動作モード情報とを比較する。そして、比較部312は、比較結果が一致した場合に、制御メッセージ生成部313に対し制御メッセージ(IS-05 切替制御)の生成を指示する。一方で、比較結果が一致しなかった場合は何もしない。即ち、これにより、現在のストリーム伝送を維持することができる。
(6)制御メッセージ生成部
制御メッセージ生成部313は、比較部312からの生成指示を受けて、切替対象のレシーバ(IPゲートウェイ100b)へ送信するための制御メッセージ(IS-05 切替制御)を生成する。そして、制御メッセージ生成部313は、生成した制御メッセージ(IS-05 切替制御)を、通信インタフェース330を介して対象のIPゲートウェイ100bに向けて送信する。
<2.5.技術的特徴>
以下、図4、図5、図10及び図13を用いて、本実施形態の切替制御にかかるIP放送システム1の処理の流れについて説明する。
図4では、例えば、IPコントローラ200及びAPS300が、センダ側から送信又は公開される動作モード情報とレシーバ側から送信される動作モード情報とを比較し、一致した場合に、当該レシーバに対しストリームの切替制御を行う場合を想定する。なお、本実施形態では、ノードに関する登録情報の登録処理において、センダを含むIPゲートウェイ100aが、NMOSの仕様の範囲内の処理で、当該センダの動作モード情報を含むSender情報が記述された登録メッセージ51(IS-04 Registration)を、IPコントローラ200に向けて送信することを前提とする。なお、ノードに関する登録情報の登録処理については、図9に示すように、SDP形式で記述されたSender情報を公開することとしてもよい。
(登録処理)
図4において、IPコントローラ200では、常時、IPネットワークへのノードの接続を監視し、IPネットワークへのノードの接続が検出されると、接続されたノードから当該ノードに関する登録情報を取得する。この際、例えば、図4に示すレシーバを含むIPゲートウェイ100bがノードに関する登録情報を登録(Registration)する場合、IPゲートウェイ100bでは、登録メッセージ生成部111が、記憶部120からノードに関する登録情報(Node情報、Receiver情報等)を読み出し、ノードに関する登録情報を登録するための登録メッセージ51(IS-04 Registration)を生成する。具体的には、登録メッセージ生成部111は、Node情報を記述した前記登録メッセージと(例えば、図3参照)、Receiver情報を記述した前記登録メッセージ51と(例えば、図6参照)、を生成する。なお、センダを含む構成であれば、Sender情報等を記述した登録メッセージ51を生成することとしてもよい。
そして、登録メッセージ生成部111は、生成した登録メッセージ51(IS-04 Registration)を、通信インタフェース130を介してIPコントローラ200に向けて送信する(図11、ステップS1参照)。
IPコントローラ200は、IPネットワークに接続されたノードから登録メッセージ51(IS-04 Registration)を受信する度に、ノード毎にノードに関する登録情報を登録する。具体的には、IPコントローラ200では、登録部211が、通信インタフェース230を介して受け取った登録メッセージ51からノードに関する登録情報を抽出し、記憶部220に登録する。
また、IPコントローラ200では、通知メッセージ生成部214が、IPネットワークに接続されたノードから前記ノードに関する登録情報が登録される度に、当該ノードに関する登録情報を記述した通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)を生成する。そして、通知メッセージ生成部214は、生成した通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)を、通信インタフェース230を介してAPS300に向けて送信する。
APS300では、IPコントローラ200から通知メッセージ(IS-04 登録情報通知)を受信する度に、ノード毎にノードに関する登録情報を登録する。具体的には、APS300では、登録部311が、通信インタフェース330を介して受け取った前記通知メッセージからノードに関する登録情報を抽出し、記憶部320に登録する。
(切替制御)
つづいて、ストリームの切替制御について説明する。ここでは、センダ(図4ではIPゲートウェイ100aに相当)からレシーバ(図4ではIPゲートウェイ100bに相当)へのストリームの伝送を求めるリクエストを受けて、IPコントローラ200が、リクエストされたストリームの伝送をセットアップ済みであることを前提とする。
(IPコントローラによる切替制御)
例えば、少なくとも1つのストリームがセットアップされている状況において、IPコントローラ200は、図1に示す設定端末18や、タッチパネル及びリモコン(図示せず)等の放送機器から、いずれかのストリームの切り替えが指示された場合、登録されたノードに関する登録情報に基づいて切替制御を行う。具体的には、IPコントローラ200の比較部212が、記憶部220から、セットアップしたいストリームの送信元となるセンダ(送信元のIPゲートウェイ100a)の動作モード情報と、切替対象のレシーバ(当該ストリームの受信先となるIPゲートウェイ100b)の動作モード情報とを読み出し、比較する。
そして、比較部212は、比較の結果として双方の動作モード情報が一致した場合に、制御メッセージ生成部213に対し制御メッセージ(IS-05 切替制御)の生成を指示する。この際、比較結果が一致しなかった場合は、制御メッセージ(IS-05 切替制御)の生成を指示することなく、比較部212は、例えば、上記切替指示を行った装置に対し、センダとレシーバの動作モード情報が一致しないためにストリームの切り替えが不可であることを通知する。これにより、現在のストリーム伝送が維持される。
前記制御メッセージ(IS-05 切替制御)の生成を指示された制御メッセージ生成部213は、切替対象のレシーバ(受信先のIPゲートウェイ100b)へ送信するための前記制御メッセージを生成する。そして、制御メッセージ生成部213は、生成した制御メッセージ(IS-05 切替制御)を、通信インタフェース230を介して対象のIPゲートウェイ100bに向けて送信する。
前記制御メッセージ(IS-05 切替制御)を通信インタフェース130経由で受信したIPゲートウェイ100bでは、切替部112が、前記制御メッセージに記述された内容に基づきストリームの切り替えを行う。
(APSによる切替制御)
また、APS300は、ユーザ操作によりAPS300へ前記ストリームの切り替えが指示された場合、登録されたノードに関する登録情報に基づいて切替制御を行う。具体的には、APS300の比較部312が、記憶部320から、セットアップしたいストリームの送信元となるセンダ(送信元のIPゲートウェイ100a)の動作モード情報と、切替対象のレシーバ(当該ストリームの受信先となるIPゲートウェイ100b)の動作モード情報とを読み出し、比較する。
そして、比較部312は、比較の結果として双方の動作モード情報が一致した場合に、制御メッセージ生成部313に対し制御メッセージ(IS-05 切替制御)の生成を指示する。この際、比較結果が一致しなかった場合は、制御メッセージ(IS-05 切替制御)の生成を指示することなく、比較部312は、例えば、上記切替指示を行ったユーザ装置に対し、センダとレシーバの動作モード情報が一致しないためにストリームの切り替えが不可であることを通知する。これにより、現在のストリーム伝送が維持される。
前記制御メッセージ(IS-05 切替制御)の生成を指示された制御メッセージ生成部313は、切替対象のレシーバ(受信先のIPゲートウェイ100b)へ送信するための前記制御メッセージを生成する。そして、制御メッセージ生成部313は、生成した制御メッセージ(IS-05 切替制御)を、通信インタフェース330を介して対象のIPゲートウェイ100bに向けて送信する。
前記制御メッセージ(IS-05 切替制御)を通信インタフェース130経由で受信したIPゲートウェイ100bでは、切替部112が、前記制御メッセージに記述された内容に基づきストリームの切り替えを行う。
以上のように、本実施形態のIP放送システム1においては、IPネットワーク上でレシーバとして動作し、NMOSに従いIPベースのメッセージ交換を実行可能な、少なくとも1つのIPゲートウェイ100bを備える。
また、前記IPゲートウェイ100bは、自装置の動作モードの情報を含むReceiver情報を記憶するための記憶部120と、前記記憶部120から前記Receiver情報を読み出し、当該Receiver情報が記述された登録メッセージ51(IS-04 Registration)を生成及び送信する登録メッセージ生成部111と、を備える。
これにより、IP放送システム1において、IPコントローラ200およびAPS300が、レシーバの動作モード情報を登録することができ、さらに、動作モードがセンダとレシーバとの間で相互に一致するかどうかを事前にチェックできるようになるので、適切かつ効率的なストリームの切替制御を実現できる。
<3.第1の実施形態の変形例>
第1の実施形態では、IPコントローラ200およびAPS300において、動作モードがセンダとレシーバとの間で相互に一致するかどうかを事前にチェックすることで、適切かつ効率的なストリームの切替制御を実現した。
第1の変形例では、動作モードがセンダとレシーバとの間で相互に一致するかどうかをチェックする構成を、レシーバを含むIPゲートウェイ100bに持たせることが考えられる。
例えば、IPゲートウェイ100bは、図9に示すSDP形式で公開されるSender情報を利用し、当該Sender情報に含まれるセンダの動作モード情報と、自装置が記憶部120にて管理するレシーバの動作モード情報とを比較し、一致するかどうかを判定する。
これにより、たとえば、動作モードがセンダとレシーバとの間で相互に一致するかどうかを事前にチェックする構成を持たないノードから制御メッセージ(IS-05 切替制御)を受信した場合であっても、自装置内で動作モード情報をチェックすることができるので、適切かつ効率的なストリームの切替制御を実現できる。
<4.第2の実施形態>
つづいて、図14を参照して、第2の実施形態を説明する。上述した第1の実施形態は、具体的な実施形態であるが、第2の実施形態は、より一般化された実施形態である。
<4.1.システムの構成>
図14は、第2の実施形態にかかるIP放送システムのIPゲートウェイ500の概略構成の一例を示す図である。図14を参照すると、本実施形態のIP放送システムは、IPネットワーク上でレシーバとして動作し、NMOSに従いIPベースのメッセージ交換を実行可能な、少なくとも1つのIPゲートウェイ500、を備える。前記IPゲートウェイ500は、記憶部520と、登録メッセージ生成部510と、を備える。
<4.2.技術的特徴>
つぎに、第2の実施形態の技術的特徴を説明する。
第2の実施形態では、前記記憶部520に自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報を記憶する。前記登録メッセージ生成部510は、前記記憶部520から前記レシーバ情報を読み出し、当該レシーバ情報が記述された登録メッセージを生成及び送信する。
第2の実施形態によれば、IP放送システムのネットワークにおいて、適切かつ効率的なストリームの切替制御を実現できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
IPネットワーク上でレシーバとして動作し、NMOSに従いIPベースのメッセージ交換を実行可能な、少なくとも1つのIPゲートウェイ装置、
を備え、
前記IPゲートウェイ装置は、
自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報を記憶するための第1の記憶部と、
前記第1の記憶部から前記レシーバ情報を読み出し、当該レシーバ情報が記述された登録メッセージを生成及び送信する登録メッセージ生成部と、
を備える、
IP放送システム。
(付記2)
前記動作モードの情報は、帯域に関する情報を含む、
付記1に記載のIP放送システム。
(付記3)
自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する少なくとも1つのセンダと、
前記センダと前記レシーバとの間でセットアップされる少なくとも1つのストリームの伝送を管理する管理ノード装置と、
をさらに備え、
前記管理ノード装置は、
前記センダ情報を登録情報として記憶するための第2の記憶部と、
IPネットワークに接続されたレシーバから前記登録メッセージを受信する度に、当該登録メッセージから前記レシーバ情報を抽出し、当該レシーバ情報を前記登録情報として前記第2の記憶部に記憶する第1の登録部と、
を備える、
付記1又は2に記載のIP放送システム。
(付記4)
前記管理ノード装置は、
ストリームの切替指示を受けた場合に、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する第1の比較部と、
前記第1の比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成及び送信する第1の制御メッセージ生成部と、
をさらに備える、
付記3に記載のIP放送システム。
(付記5)
前記第1の比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致しなかった場合、前記第1の比較部は、前記切替指示を行った装置に対しストリームの切り替えが不可であることを通知する、
付記4に記載のIP放送システム。
(付記6)
前記管理ノード装置は、
前記登録情報が前記第2の記憶部に記憶される度に、前記登録情報を記述した通知メッセージを生成し、当該通知メッセージをNMOSのクライアント装置に向けて送信する通知メッセージ生成部、
さらに備える、
付記3、4又は5に記載のIP放送システム。
(付記7)
前記クライアント装置は、
前記登録情報を記憶するための第3の記憶部と、
前記通知メッセージを受信する度に、当該通知メッセージから前記登録情報を抽出し、当該登録情報を前記第3の記憶部に記憶する第2の登録部と、
ストリームの切替指示を受けた場合に、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する第2の比較部と、
前記第2の比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成及び送信する第2の制御メッセージ生成部と、
を備える、
付記6に記載のIP放送システム。
(付記8)
前記第2の比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致しなかった場合、前記第2の比較部は、前記切替指示を行った装置に対しストリームの切り替えが不可であることを通知する、
付記7に記載のIP放送システム。
(付記9)
IPネットワーク上でレシーバとして動作し、NMOSに従いIPベースのメッセージ交換を実行可能なIPゲートウェイ装置において、
自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報を記憶するための記憶部と、
前記記憶部から前記レシーバ情報を読み出し、当該レシーバ情報が記述された登録メッセージを生成及び送信する登録メッセージ生成部と、
を備える、
IPゲートウェイ装置。
(付記10)
前記動作モードの情報は、帯域に関する情報を含む、
付記9に記載のIPゲートウェイ装置。
(付記11)
自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する少なくとも1つのセンダ、及び自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記述された登録メッセージを送信する少なくとも1つのレシーバとともに、IP放送システムを構成する管理ノード装置において、
前記センダ情報を登録情報として記憶するための記憶部と、
IPネットワークに接続されたレシーバから前記登録メッセージを受信する度に、当該登録メッセージから前記レシーバ情報を抽出し、当該レシーバ情報を前記登録情報として前記記憶部に記憶する登録部と、
を備える、
管理ノード装置。
(付記12)
ストリームの切替指示を受けた場合に、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する比較部と、
前記比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成及び送信する制御メッセージ生成部と、
をさらに備える、
付記11に記載の管理ノード装置。
(付記13)
前記比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致しなかった場合、前記比較部は、前記切替指示を行った装置に対しストリームの切り替えが不可であることを通知する、
付記12に記載の管理ノード装置。
(付記14)
前記登録情報が前記記憶部に記憶される度に、前記登録情報を記述した通知メッセージを生成し、当該通知メッセージをNMOSのクライアント装置に向けて送信する通知メッセージ生成部、
さらに備える、
付記11、12又は13に記載の管理ノード装置。
(付記15)
自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する少なくとも1つのセンダ、自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記述された登録メッセージを送信する少なくとも1つのレシーバ、及び前記センダ情報及び前記登録メッセージに記述されたレシーバ情報を登録情報として登録しかつ当該登録情報が登録される度に当該登録情報を記述した通知メッセージを送信する管理ノード装置とともに、IP放送システムを構成するNMOSのクライアント装置において、
前記登録情報を記憶するための記憶部と、
前記通知メッセージを受信する度に、当該通知メッセージから前記登録情報を抽出し、当該登録情報を前記記憶部に記憶する登録部と、
ストリームの切替指示を受けた場合に、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する比較部と、
前記比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成及び送信する制御メッセージ生成部と、
を備える、
クライアント装置。
(付記16)
前記比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致しなかった場合、前記比較部は、前記切替指示を行った装置に対しストリームの切り替えが不可であることを通知する、
付記15に記載のクライアント装置。
(付記17)
IPネットワーク上でレシーバとして動作し、NMOSに従いIPベースのメッセージ交換を実行可能なIPゲートウェイ装置が、情報を登録する方法において、
自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記述された登録メッセージを生成する生成ステップと、
前記登録メッセージを送信する送信ステップと、
を含む方法。
(付記18)
前記動作モードの情報は、帯域に関する情報を含む、
付記17に記載の方法。
(付記19)
少なくとも1つのセンダが、自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する第1の送信ステップと、
少なくとも1つのレシーバが、自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記述された登録メッセージを送信する第2の送信ステップと、
前記センダと前記レシーバとの間でセットアップされる少なくとも1つのストリームの伝送を管理する管理ノード装置が、前記センダ情報を登録情報として登録する第1の登録ステップと、
前記管理ノード装置が、IPネットワークに接続されたレシーバから前記登録メッセージを受信する度に、当該登録メッセージから前記レシーバ情報を抽出し、当該レシーバ情報を前記登録情報として登録する第2の登録ステップと、
を含む方法。
(付記20)
ストリームの切替指示を受けた前記管理ノード装置が、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する第1の比較ステップと、
前記第1の比較ステップによる比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、前記管理ノード装置が、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成する第1の制御メッセージ生成ステップと、
前記管理ノード装置が前記制御メッセージを送信する第1の制御メッセージ送信ステップと、
をさらに含む、
付記19に記載の方法。
(付記21)
前記第1の比較ステップによる比較の結果として双方の動作モードの情報が一致しなかった場合、前記管理ノード装置は、前記切替指示を行った装置に対しストリームの切り替えが不可であることを通知する、
付記20に記載の方法。
(付記22)
前記管理ノード装置が、前記登録情報が登録される度に、前記登録情報を記述した通知メッセージを生成する通知メッセージ生成ステップと、
前記管理ノード装置が前記通知メッセージをNMOSのクライアント装置に向けて送信する通知メッセージ送信ステップと、
さらに含む、
付記19、20又は21に記載の方法。
(付記23)
前記通知メッセージを受信した前記クライアント装置が、当該通知メッセージから前記登録情報を抽出し、当該登録情報を登録する第3の登録ステップと、
ストリームの切替指示を受けた前記クライアント装置が、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する第2の比較ステップと、
前記第2の比較ステップによる比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、前記クライアント装置が、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成する第2の制御メッセージ生成ステップと、
前記クライアント装置が前記制御メッセージを送信する第2の制御メッセージ送信ステップと、
を含む、
付記22に記載の方法。
(付記24)
前記第2の比較ステップによる比較の結果として双方の動作モードの情報が一致しなかった場合、前記クライアント装置は、前記切替指示を行った装置に対しストリームの切り替えが不可であることを通知する、
付記23に記載の方法。
1 IP放送システム
10 IPドメイン
12 ネットワーク装置(IPルータ)
14,22 カメラ
16,34 モニタ
18 設定端末
24 マイクロフォン
26 データサーバ
32 統合プレイアウト
51 登録メッセージ
52 リクエストライン
53 ヘッダ
54 メッセージボディ
56 ホスト部分
57 パス部分
60,60a,60b,60c,60d センダ
70,70a,70b,70c,70d レシーバ
100a,100b,500 IPゲートウェイ
110,210,310 処理部
111,510 登録メッセージ生成部
112 切替部
120,220,320,520 記憶部
130,230,330 通信インタフェース
200 管理ノード(IPコントローラ)
211,311 登録部
212,312 比較部
213,313 制御メッセージ生成部
214 通知メッセージ生成部
300 APS

Claims (10)

  1. IPネットワーク上でレシーバとして動作し、NMOSに従いIPベースのメッセージ交換を実行可能な、少なくとも1つのIPゲートウェイ装置、
    を備え、
    前記IPゲートウェイ装置は、
    自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報を記憶するための第1の記憶部と、
    前記第1の記憶部から前記レシーバ情報を読み出し、当該レシーバ情報が記述された登録メッセージを生成及び送信する登録メッセージ生成部と、
    を備える、
    IP放送システム。
  2. 自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する少なくとも1つのセンダと、
    前記センダと前記レシーバとの間でセットアップされる少なくとも1つのストリームの伝送を管理する管理ノード装置と、
    をさらに備え、
    前記管理ノード装置は、
    前記センダ情報を登録情報として記憶するための第2の記憶部と、
    IPネットワークに接続されたレシーバから前記登録メッセージを受信する度に、当該登録メッセージから前記レシーバ情報を抽出し、当該レシーバ情報を前記登録情報として前記第2の記憶部に記憶する第1の登録部と、
    を備える、
    請求項1に記載のIP放送システム。
  3. 前記管理ノード装置は、
    ストリームの切替指示を受けた場合に、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する第1の比較部と、
    前記第1の比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成及び送信する第1の制御メッセージ生成部と、
    をさらに備える、
    請求項2に記載のIP放送システム。
  4. 前記管理ノード装置は、
    前記登録情報が前記第2の記憶部に記憶される度に、前記登録情報を記述した通知メッセージを生成し、当該通知メッセージをNMOSのクライアント装置に向けて送信する通知メッセージ生成部、
    さらに備える、
    請求項2又は3に記載のIP放送システム。
  5. 前記クライアント装置は、
    前記登録情報を記憶するための第3の記憶部と、
    前記通知メッセージを受信する度に、当該通知メッセージから前記登録情報を抽出し、当該登録情報を前記第3の記憶部に記憶する第2の登録部と、
    ストリームの切替指示を受けた場合に、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する第2の比較部と、
    前記第2の比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成及び送信する第2の制御メッセージ生成部と、
    を備える、
    請求項4に記載のIP放送システム。
  6. IPネットワーク上でレシーバとして動作し、NMOSに従いIPベースのメッセージ交換を実行可能なIPゲートウェイ装置において、
    自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報を記憶するための記憶部と、
    前記記憶部から前記レシーバ情報を読み出し、当該レシーバ情報が記述された登録メッセージを生成及び送信する登録メッセージ生成部と、
    を備える、
    IPゲートウェイ装置。
  7. 自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する少なくとも1つのセンダ、及び自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記述された登録メッセージを送信する少なくとも1つのレシーバとともに、IP放送システムを構成する管理ノード装置において、
    前記センダ情報を登録情報として記憶するための記憶部と、
    IPネットワークに接続されたレシーバから前記登録メッセージを受信する度に、当該登録メッセージから前記レシーバ情報を抽出し、当該レシーバ情報を前記登録情報として前記記憶部に記憶する登録部と、
    を備える、
    管理ノード装置。
  8. ストリームの切替指示を受けた場合に、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する比較部と、
    前記比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成及び送信する制御メッセージ生成部と、
    をさらに備える、
    請求項7に記載の管理ノード装置。
  9. 自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する少なくとも1つのセンダ、自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記述された登録メッセージを送信する少なくとも1つのレシーバ、及び前記センダ情報及び前記登録メッセージに記述されたレシーバ情報を登録情報として登録しかつ当該登録情報が登録される度に当該登録情報を記述した通知メッセージを送信する管理ノード装置とともに、IP放送システムを構成するNMOSのクライアント装置において、
    前記登録情報を記憶するための記憶部と、
    前記通知メッセージを受信する度に、当該通知メッセージから前記登録情報を抽出し、当該登録情報を前記記憶部に記憶する登録部と、
    ストリームの切替指示を受けた場合に、前記登録情報に基づいて、ストリームの送信元となるセンダの動作モードの情報と、ストリームの受信先となるレシーバの動作モードの情報とを比較する比較部と、
    前記比較部による比較の結果として双方の動作モードの情報が一致した場合に、ストリームを切り替えるための制御メッセージを生成及び送信する制御メッセージ生成部と、
    を備える、
    クライアント装置。
  10. 少なくとも1つのセンダが、自装置の動作モードの情報を含むセンダ情報をNMOSに従い送信又は公開する第1の送信ステップと、
    少なくとも1つのレシーバが、自装置の動作モードの情報を含むレシーバ情報が記述された登録メッセージを送信する第2の送信ステップと、
    前記センダと前記レシーバとの間でセットアップされる少なくとも1つのストリームの伝送を管理する管理ノード装置が、前記センダ情報を登録情報として登録する第1の登録ステップと、
    前記管理ノード装置が、IPネットワークに接続されたレシーバから前記登録メッセージを受信する度に、当該登録メッセージから前記レシーバ情報を抽出し、当該レシーバ情報を前記登録情報として登録する第2の登録ステップと、
    を含む方法。

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