JP7347776B2 - ノード管理装置、ノード管理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
1.概要
1-1.システム構成例
1-2.HTTPベースの制御メッセージの例
1-3.課題の説明
1-4.基本的な原理
2.第1の実施形態
2-1.ノード管理装置の構成例
2-2.処理の流れ
2-3.利点
3.第2の実施形態
3-1.ノード管理装置の構成例
3-2.処理の流れ
3-3.利点
4.第3の実施形態
4-1.ノード管理装置の構成例
4-2.処理の流れ
4-3.利点
5.第4の実施形態
6.まとめ
<1-1.システム構成例>
まず、図1を用いて、本開示のいくつかの実施形態が適用され得る放送局システムの概要について説明する。図1は、本開示の実施形態に係る放送局システム1の構成の一例を示す概略図である。図1を参照すると、放送局システム1は、1つ以上のネットワーク装置12、カメラ14、モニタ16、IPゲートウェイ20a、IPゲートウェイ20b、カメラ22、マイクロフォン24、データサーバ26、統合プレイアウト(Integrated Playout)32、モニタ34、APS(Automatic Program control System)40及び制御端末50を含む。ネットワーク装置12、カメラ14、モニタ16、IPゲートウェイ20a、IPゲートウェイ20b、APS40、及び制御端末50は、IPドメイン10に属する。
ネットワーク装置12は、IPネットワークにおけるストリームの転送を担当する装置である。ネットワーク装置12の各々は、例えばルータ、スイッチ、ブリッジ又はリピータなど、いかなる種類のネットワーク装置であってもよい。ネットワーク装置12の各々は、低コストで導入可能な汎用品(COTS(Commercial Off-The-Shelf)ともいう)であってもよい。図1には6つのネットワーク装置12が示されているが、かかる例に限定されず、放送局システム1はいくつのネットワーク装置12を含んでもよい。IPドメイン10は、単一のネットワークで構成されてもよく、又は複数のサブネットワークを含んでもよい。
放送局システム1のIPドメイン10内の放送信号ストリームの伝送は、典型的には、マルチキャストで行われる。マルチキャストされるパケットの送信元IPアドレスは送信ノードのIPアドレスであり、宛て先IPアドレスは特定のアドレス範囲に属するマルチキャストアドレスである。個々のマルチキャストアドレスを宛て先とするマルチキャストパケットを受信するノードの集合をマルチキャストグループといい、マルチキャストアドレスをグループアドレスともいう。あるストリームを受信することを意図する受信ノードは、そのストリームに対応するマルチキャストグループへの加入(join)を通知するメッセージ(例えば、IGMP(Internet Group Management Protocol) JOIN)を近傍のルータへ送信する。すると、ルータ間でマルチキャストツリーを更新するためのメッセージ交換が行われ、特定の送信ノードから送信されるストリームがIPネットワークを介して受信ノードへ配信されるようになる。受信ノードは、マルチキャストストリームの受信を終了する際には、マルチキャストグループからの離脱(leave)を通知するメッセージを近傍のルータへ送信する。なお、上述した例に限定されず、本開示に係る技術は、ストリームがユニキャストで伝送されるケースにも適用可能である。
上述したように、テレビジョン番組のコンテンツは、概して、映像データ、音声データ及び補助データという3種類の放送素材のデータから構成される。本明細書では、放送素材の種類を区別してこれらコンテンツの構成要素へ言及するために、「エッセンス」との語を用いる。言い換えると、エッセンスは、データとして表現された放送素材である。エッセンスをIPネットワーク上で伝送しようとする場合、エッセンスは、あるIPベースのプロトコルに従って、デジタル信号へ変換されパケット化される。エッセンスを搬送する一連のIPパケットには、ストリーム単位で共通するポート番号が付与される。即ち、ストリームは、IPアドレス及びポート番号が共通するIPパケットのシーケンスであり得る。
ストリーム伝送のためのプロトコルとしてSMPTE ST2022-6が利用される場合、このプロトコルはSDI信号をそのままIPパケットへマッピングすることから、単一のストリームに異なる種類のエッセンスが混在する。SMPTE ST2110シリーズが利用される場合、異なる種類のエッセンスは異なるストリームにより搬送され、したがって単一のストリームは単一の種類のエッセンスのみを含む。ARIB STD-B73が利用される場合、単一のストリームに異なる種類のエッセンスが混在するが、SDIイメージとは異なりブランキング期間は含まれない。いずれのプロトコルにおいても、パケットは、アプリケーションレイヤではRTP(Real-time Transport Protocol)、トランスポートレイヤではUDP(User Datagram Protocol)に従って伝送される。
図2は、図1に示した放送局システム1のIPドメイン10の論理的な構成の一例を示している(簡明さのために、ここではAPS40及び制御端末50は省略されている)。図2を参照すると、カメラ14に相当する第1ノードは、センダ(sender)60aを含む。「センダ」とは、ストリームを送信する能力を有する機能エンティティである。IPゲートウェイ20aに相当する第2ノードは、センダ60b、60c及び60dを含む。センダ60b、60c及び60dは、IPゲートウェイ20aにより収容される個々のストリームの送信元の装置に相当し得る。モニタ16に相当する第3ノードは、レシーバ70aを含む。「レシーバ」とは、ストリームを受信する能力を有する機能エンティティである。IPゲートウェイ20bに相当する第4ノードは、レシーバ70b及び70cを含む。レシーバ70b及び70cは、IPゲートウェイ20bにより収容される個々のストリームの受信先の装置に相当し得る。
次に、図3~図6を用いて、IPドメインでのストリームの伝送を管理し及び制御するための、既存のHTTPベースのAPIの制御メッセージのいくつかの例について説明する。
図3は、HTTPを用いて送信される既存のノード登録メッセージの一例について説明するための説明図である。図3に示したノード登録メッセージ51は、リクエストライン52、ヘッダ53及びメッセージボディ54を含む。
図4は、HTTPを用いて送信される既存のセンダ登録メッセージの一例について説明するための説明図である。図4に示したセンダ登録メッセージ61は、リクエストライン62、ヘッダ63及びメッセージボディ64を含む。
図5は、HTTPを用いて送信される既存のレシーバ登録メッセージの一例について説明するための説明図である。図5に示したレシーバ登録メッセージ71は、リクエストライン72、ヘッダ73及びメッセージボディ74を含む。
図6は、HTTPを用いて送信される既存のストリーム制御メッセージの一例について説明するための説明図である。図6に示したストリーム制御メッセージ81は、リクエストライン82、ヘッダ83及びメッセージボディ84を含む。
将来的にIP化が進展すると、放送局システムのネットワークに多様なノードが接続されることが予期される。その場合に、多様なノードを一元的に管理し又は制御する仕組みが無ければ、システムの計画的な運用、ネットワークリソースの効率的な利用、又はセキュリティリスクの最小化といったタスクの遂行が阻害されかねない。しかし、多様なノードの一元的な管理又は制御を困難にするいくつかのシナリオが考えられる。
図7及び図8は、異なる種類の制御インタフェースをサポートする複数の放送信号処理ノードが存在する状況について説明するための説明図である。これら図には、IPネットワークを介して相互に接続された4つの放送信号処理ノード30a、30b、30c及び30dが示されている。放送信号処理ノード30a及び30bは、第1のタイプ(タイプA)の制御インタフェースをサポートする。放送信号処理ノード30cは、第2のタイプ(タイプB)の制御インタフェースをサポートする。放送信号処理ノード30dは、第3のタイプ(タイプC)の制御インタフェースをサポートする。こうした状況において、放送信号処理ノード30aのセンダ及び放送信号処理ノード30dのレシーバが共通的なストリーム伝送プロトコル(例えば、SMPTE ST2022-6、SMPTE ST2110又はARIB STD-B73)をサポートしていれば、それらセンダ及びレシーバの間で当該ストリーム伝送プロトコルに従ってストリームを伝送することが可能である(例えば、図7のストリームST1)。同様に、放送信号処理ノード30cのセンダ及び放送信号処理ノード30bのレシーバが共通的なストリーム伝送プロトコルをサポートしていれば、それらセンダ及びレシーバの間で当該ストリーム伝送プロトコルに従ってストリームを伝送することが可能である(例えば、図7のストリームST2)。
図9は、単一の種類の制御インタフェースをサポートする放送信号処理ノードしか存在しないものの、システム内に複数の制御端末が存在する状況について説明するための説明図である。図9には、IPネットワークを介して相互に接続された4つの放送信号処理ノード30a、30b、30e及び30fが示されている。放送信号処理ノード30a、30b、30e及び30fは、共通して第1のタイプの制御インタフェースをサポートする。図9には、3つの制御端末50aがさらに示されている。これら制御端末50aもまた、第1のタイプの制御インタフェースをサポートする。ここで、第1のタイプの制御インタフェースは、NMOS IS-05のように、制御端末と放送信号処理ノードとの間で直接的に制御メッセージを交換することを規定しているものとする。このシナリオでは、3つの制御端末50aからの制御は分散的に行われるに過ぎず、複数の制御端末をまたいでストリーム制御に関与する装置は存在しない。これでは、やはりシステム全体を考慮することを要する上で例示したようなタスクの遂行は容易ではない。
本開示に係る技術は、上述した課題のうちの少なくとも1つに対処するために、放送信号処理ノードを一元的に管理するためのノード管理機能を、放送局システム1に導入する。本明細書では、当該ノード管理機能が実装される装置をノード管理装置という。ノード管理装置は、例えば、IPコントローラ又はIPマネージャなどと呼ばれてもよい。図10には、一例としてのノード管理装置100が示されている。ノード管理装置100は、放送信号処理ノードとは別個の装置であってもよく、又はいずれかの放送信号処理ノードと物理的に同一の装置であってもよい。
<2-1.ノード管理装置の構成例>
図11は、第1の実施形態に係るノード管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。図11を参照すると、ノード管理装置100は、処理部110、記憶部120及び通信インタフェース150を備える。
処理部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)又はマイクロコントローラといった1つ以上のプロセッサを含む。処理部110は、記憶部120により記憶されるコンピュータプログラムを実行することにより、ノード管理装置100の機能性を実現する。本実施形態において、処理部110は、例えば、ノード情報管理部160及びストリーム制御部170として機能する。言い換えると、ノード情報管理部160及びストリーム制御部170は、処理部110により実現される機能モジュールである。ストリーム制御部170は、宛て先置換機能171を含む。ノード管理装置100の機能性について、後にさらに説明する。
記憶部120は、一時的な及び非一時的なコンピュータ読取可能なメモリを含む。一時的なメモリは、例えばRAM(Random Access Memory)を含み得る。非一時的なメモリは、例えばROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)のうちの1つ以上を含み得る。記憶部120は、ノード管理装置100の機能性を実現するためのコンピュータプログラムを記憶する。記憶部120は、さらに、ノード管理装置100の動作において使用されるデータベースとして機能する。データベースは、レジストリ、リポジトリ又は単にテーブルなどと呼ばれてもよい。本実施形態において、記憶部120により記憶されるデータは、例えば、登録ノード情報130、登録センダ情報140及び登録レシーバ情報145を含む。こうしたデータの構成について、後にさらに説明する。
通信インタフェース150は、ノード管理装置100による他の装置との通信を仲介するインタフェースである。通信インタフェース150は、有線通信のための接続端子及び接続回路を含んでもよく、又は無線通信のためのアンテナ、RF(Radio Frequency)回路及びベースバンド回路を含んでもよい。本実施形態において、通信インタフェース150は、例えば、LAN(Local Area Network)通信のためのネットワークアダプタ又はネットワークカードであってよい。ノード管理装置100は、IPドメイン10に属する任意のノードと通信インタフェース150を介して通信する。
ノード情報管理部160は、放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する1つ以上の放送信号処理ノードに関する情報の、データベースへの登録及び管理を行う。
ストリーム制御部170は、放送局システム1内のセンダからレシーバへのストリームの伝送を制御する。本実施形態において、ストリーム制御部170もまた、ノード情報管理部160と同様に、外部装置50と共通的なHTTPベースのAPIをサポートする。サポートされるAPIは、制御メッセージの宛て先部分で制御対象ノードを識別することを要するAPIである。上述したNMOSインタフェースは、そうしたAPIの一例である。この場合、制御メッセージの宛て先部分とは、HTTPメッセージのホスト部分に相当し、ホスト部分にノード識別情報として制御対象ノードのIPアドレス又はホスト名が記述され得る。
次に、図15及び図16を用いて、本実施形態においてノード管理装置100により実行される処理の流れについて説明する。
図15は、本実施形態におけるノード情報通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16は、本実施形態におけるメッセージ変換処理の流れの一例を示すフローチャートである。
上述した第1の実施形態によれば、ノード管理装置100及び外部装置50は、制御メッセージの宛て先部分で制御対象ノードを識別することを要するAPIをサポートする。制御対象の放送信号処理ノードもまた、上記APIをサポートする。ノード管理装置100は、上記APIを用いて制御メッセージを外部装置50から受信し、受信した制御メッセージの宛て先をノード管理装置100を識別する代替識別情報から制御対象の放送信号処理ノードを識別するノード識別情報へ置換して、置換後の制御メッセージを制御対象の放送信号処理ノードへ送信する。こうした仕組みによれば、図17に示したように、放送局システム1内で交換される制御メッセージを、必ずノード管理装置100を通過するようにすることができる。
<3-1.ノード管理装置の構成例>
図18は、第2の実施形態に係るノード管理装置200の構成の一例を示すブロック図である。図18を参照すると、ノード管理装置200は、処理部210、記憶部220及び通信インタフェース150を備える。
処理部210は、例えば、CPU、MPU又はマイクロコントローラといった1つ以上のプロセッサを含む。処理部210は、記憶部220により記憶されるコンピュータプログラムを実行することにより、ノード管理装置200の機能性を実現する。本実施形態において、処理部210は、例えば、ノード情報管理部260及びストリーム制御部270として機能する。言い換えると、ノード情報管理部260及びストリーム制御部270は、処理部210により実現される機能モジュールである。ストリーム制御部270は、メッセージ変換機能273を含む。ノード管理装置200の機能性について、後にさらに説明する。
記憶部220は、一時的な及び非一時的なコンピュータ読取可能なメモリを含む。一時的なメモリは、例えばRAMを含み得る。非一時的なメモリは、例えばROM、HDD又はSSDのうちの1つ以上を含み得る。記憶部220は、ノード管理装置200の機能性を実現するためのコンピュータプログラムを記憶する。記憶部220は、さらに、ノード管理装置200の動作において使用されるデータベースとして機能する。本実施形態において、記憶部220により記憶されるデータは、例えば、登録ノード情報230、登録センダ情報140及び登録レシーバ情報145を含む。こうしたデータの構成について、後にさらに説明する。
ノード情報管理部260は、放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する1つ以上の放送信号処理ノードに関する情報の、データベースへの登録及び管理を行う。
ストリーム制御部270は、放送局システム1内のセンダからレシーバへのストリームの伝送を制御する。本実施形態において、ストリーム制御部270もまた、ノード情報管理部260と同様に、共通API及び共通APIとは異なる1つ以上の制御APIをサポートする。共通APIは、制御メッセージの宛て先部分で制御対象ノードを識別することを要するAPIである。上述したNMOSインタフェースは、そうしたAPIの一例である。
次に、図22及び図23を用いて、本実施形態においてノード管理装置200により実行される処理の流れについて説明する。
図22は、本実施形態におけるノード情報通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図23は、本実施形態におけるメッセージ変換処理の流れの一例を示すフローチャートである。
上述した第2の実施形態によれば、外部装置50は、共通APIをサポートする放送信号処理ノードに属するセンダ及びレシーバが(実際の配備の通りに)当該放送信号処理ノード自体に位置していると認識する一方、共通APIをサポートしない放送信号処理ノードに属するセンダ及びレシーバは(実際の配備とは異なり)ノード管理装置100に位置していると認識する。言い換えると、外部装置50は、どのセンダ及びレシーバも、共通APIをサポートするノードに属していると認識する。こうした仕組みによれば、図24に示したように、放送局システム1内に異なる種類の制御APIをサポートする複数の放送信号処理ノードが存在する状況においても、外部装置50は単一の共通的なAPIのみをサポートすればよいことになる。
<4-1.ノード管理装置の構成例>
図25は、第3の実施形態に係るノード管理装置300の構成の一例を示すブロック図である。図25を参照すると、ノード管理装置300は、処理部310、記憶部320及び通信インタフェース150を備える。
処理部310は、例えば、CPU、MPU又はマイクロコントローラといった1つ以上のプロセッサを含む。処理部310は、記憶部320により記憶されるコンピュータプログラムを実行することにより、ノード管理装置300の機能性を実現する。本実施形態において、処理部310は、例えば、ノード情報管理部360及びストリーム制御部370として機能する。言い換えると、ノード情報管理部360及びストリーム制御部370は、処理部310により実現される機能モジュールである。ストリーム制御部370は、宛て先置換機能371及びメッセージ変換機能373を含む。ノード管理装置300の機能性について、後にさらに説明する。
記憶部320は、一時的な及び非一時的なコンピュータ読取可能なメモリを含む。一時的なメモリは、例えばRAMを含み得る。非一時的なメモリは、例えばROM、HDD又はSSDのうちの1つ以上を含み得る。記憶部320は、ノード管理装置300の機能性を実現するためのコンピュータプログラムを記憶する。記憶部320は、さらに、ノード管理装置300の動作において使用されるデータベースとして機能する。本実施形態において、記憶部320により記憶されるデータは、例えば、登録ノード情報230、登録センダ情報140及び登録レシーバ情報145を含む。
ノード情報管理部360は、放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する1つ以上の放送信号処理ノードに関する情報の、データベースへの登録及び管理を行う。
ストリーム制御部370は、放送局システム1内のセンダからレシーバへのストリームの伝送を制御する。本実施形態において、ストリーム制御部370もまた、ノード情報管理部360と同様に、共通API及び共通APIとは異なる1つ以上の制御APIをサポートする。共通APIは、制御メッセージの宛て先部分で制御対象ノードを識別することを要するAPIである。上述したNMOSインタフェースは、そうしたAPIの一例である。
次に、図26及び図27を用いて、本実施形態においてノード管理装置300により実行される処理の流れについて説明する。
図26は、本実施形態におけるノード情報通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図27は、本実施形態におけるメッセージ変換処理の流れの一例を示すフローチャートである。
上述した第3の実施形態によれば、外部装置50は、所定のAPI(あるいは共通API)をサポートする放送信号処理ノードに属するセンダ及びレシーバも、当該所定のAPIをサポートしない放送信号処理ノードに属するセンダ及びレシーバも、(実際の配備とは異なり)ノード管理装置300に位置していると認識する。こうした仕組みによれば、図28に示したように、放送局システム1内で交換される制御メッセージを、必ずノード管理装置300を通過するようにすることができる。加えて、放送局システム1内に異なる種類の制御APIをサポートする複数の放送信号処理ノードが存在する状況においても、外部装置50は単一の共通的なAPIのみをサポートすればよいことになる。
次いで、図29を用いて、第4の実施形態について説明する。上述した第1~第3の実施形態は具体的な実施形態であり、一方で第4の実施形態はより一般化された実施形態である。
ここまで、図1~図29を用いて本開示のいくつかの実施形態について詳細に説明した。上述した実施形態では、放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する放送信号処理ノードを管理するためのノード管理装置を識別する代替識別情報が、放送信号処理ノードを識別するノード識別情報に代えて、当該放送信号処理ノードの識別情報として外部装置へ通知される。そして、上記ノード管理装置は、放送信号処理ノードを制御するための制御メッセージであって、上記代替識別情報を宛て先として有する当該制御メッセージが外部装置から受信された場合に、当該制御メッセージを、少なくとも宛て先を上記代替識別情報から上記ノード識別情報へ置換することにより変換して、変換後の制御メッセージを当該放送信号処理ノードへ送信する。それにより、放送局システムのネットワークに放送信号を処理する多様なノードが存在する状況においても、それらノードの一元的な管理又は制御を効率的に行うことが可能となる。
放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する放送信号処理ノードを管理するためのノード管理装置であって、
前記放送信号処理ノードを識別するノード識別情報に代えて、前記ノード管理装置を識別する代替識別情報が前記放送信号処理ノードの識別情報として外部装置へ通知され、
前記ノード管理装置は、前記放送信号処理ノードを制御するための制御メッセージであって、前記代替識別情報を宛て先として有する当該制御メッセージが前記外部装置から受信された場合に、前記制御メッセージを、少なくとも宛て先を前記代替識別情報から前記ノード識別情報へ置換することにより変換して、変換後の制御メッセージを前記放送信号処理ノードへ送信する制御部、を備える、
ノード管理装置。
前記ノード管理装置及び前記外部装置は、制御メッセージの宛て先部分で制御対象ノードを識別することを要するアプリケーションプロトコルインタフェースをサポートし、
前記制御部は、前記アプリケーションプロトコルインタフェースを用いて、前記制御メッセージを前記外部装置から受信する、
付記1に記載のノード管理装置。
前記制御部は、前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートする第1の放送信号処理ノードを前記制御対象ノードとして識別する第1制御メッセージが前記外部装置から受信された場合に、前記第1制御メッセージの宛て先を前記第1の放送信号処理ノードを識別するノード識別情報へ置換することにより前記第1制御メッセージを変換して、変換後の第1制御メッセージを前記第1の放送信号処理ノードへ送信する、付記2に記載のノード管理装置。
前記制御部は、前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートしない第2の放送信号処理ノードを前記制御対象ノードとして識別する第2制御メッセージが前記外部装置から受信された場合に、前記第2制御メッセージを前記第2の放送信号処理ノードによりサポートされる形式のメッセージへ変換して、変換後の第2制御メッセージを前記第2の放送信号処理ノードへ送信する、付記2又は付記3に記載のノード管理装置。
前記外部装置から受信される前記制御メッセージは、制御対象のセンダ又はレシーバを識別する制御対象情報を含み、
前記制御部は、データベースに登録されている、各放送信号処理ノードに属するセンダ又はレシーバを識別する登録情報に基づいて、前記制御メッセージの前記宛て先部分に含まれる前記代替識別情報を前記ノード識別情報へ置換する、
付記2~4のいずれか1項に記載のノード管理装置。
前記登録情報は、各放送信号処理ノードに属するセンダ又はレシーバを識別するUUID(Universally Unique Identifier)を含む、付記5に記載のノード管理装置。
前記制御メッセージは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)メッセージである、付記2~6のいずれか1項に記載のノード管理装置。
前記宛て先部分は、前記HTTPメッセージのホスト部分であり、前記ノード識別情報は、前記放送信号処理ノードのIPアドレス又はホスト名であり、前記代替識別情報は、前記ノード管理装置のIPアドレス又はホスト名である、付記7に記載のノード管理装置。
前記制御部は、データベースに登録されている、各放送信号処理ノードが前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートするか否かを示すノード種別情報に基づいて、前記制御メッセージをどのように変換すべきか判定する、付記2~8のいずれか1項に記載のノード管理装置。
前記アプリケーションプロトコルインタフェースは、NMOS(Networked Media Open Specifications)インタフェースである、付記2~9のいずれか1項に記載のノード管理装置。
放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する放送信号処理ノードを管理するためのノード管理方法であって、
前記放送信号処理ノードを識別するノード識別情報に代えて、ノード管理装置を識別する代替識別情報を前記放送信号処理ノードの識別情報として外部装置へ通知することと、
前記放送信号処理ノードを制御するための制御メッセージであって、前記代替識別情報を宛て先として有する当該制御メッセージを前記外部装置から受信することと、
前記制御メッセージを、少なくとも宛て先を前記代替識別情報から前記ノード識別情報へ置換することにより変換して、変換後の制御メッセージを前記放送信号処理ノードへ送信することと、
を含むノード管理方法。
ノード管理装置のプロセッサに、放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する放送信号処理ノードを管理するための処理を実行させるコンピュータプログラムであって、
前記放送信号処理ノードを識別するノード識別情報に代えて、前記ノード管理装置を識別する代替識別情報が前記放送信号処理ノードの識別情報として外部装置へ通知され、
前記処理は、前記放送信号処理ノードを制御するための制御メッセージであって、前記代替識別情報を宛て先として有する当該制御メッセージが前記外部装置から受信された場合に、前記制御メッセージを、少なくとも宛て先を前記代替識別情報から前記ノード識別情報へ置換することにより変換して、変換後の制御メッセージを前記放送信号処理ノードへ送信すること、を含む、
コンピュータプログラム。
ノード管理装置のプロセッサに、放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する放送信号処理ノードを管理するための処理を実行させるコンピュータプログラム、を記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
前記放送信号処理ノードを識別するノード識別情報に代えて、前記ノード管理装置を識別する代替識別情報が前記放送信号処理ノードの識別情報として外部装置へ通知され、
前記処理は、前記放送信号処理ノードを制御するための制御メッセージであって、前記代替識別情報を宛て先として有する当該制御メッセージが前記外部装置から受信された場合に、前記制御メッセージを、少なくとも宛て先を前記代替識別情報から前記ノード識別情報へ置換することにより変換して、変換後の制御メッセージを前記放送信号処理ノードへ送信すること、を含む、
非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
10 IPドメイン
12 ネットワーク装置
14,22 カメラ
16,34 モニタ
20a,20b IPゲートウェイ
24 マイクロフォン
26 データサーバ
30(30a~f) 放送信号処理ノード
32 統合プレイアウト
60(60a~d) センダ
62 デバイス
70(70a~c) レシーバ
81(81a~d) ストリーム制御メッセージ
86 宛て先部分(ホスト部分)
100,200,300,400 ノード管理装置
405 データベース装置
110,210,310 処理部
120,220,320,420 記憶部
130,230 登録ノード情報
140 登録センダ情報
145 登録レシーバ情報
150 通信インタフェース
160,260,360,460 ノード情報管理部
170,270,370,470 ストリーム制御部
Claims (7)
- 放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する放送信号処理ノードを管理するためのノード管理装置であって、
前記放送信号処理ノードを識別するノード識別情報に代えて、前記ノード管理装置を識別する代替識別情報を、前記放送信号処理ノードの識別情報として外部装置へ通知しており、
前記ノード管理装置は、
前記放送信号処理ノードを制御するための制御メッセージであって、前記代替識別情報を宛て先として有する当該制御メッセージを前記外部装置から受信した場合に、
前記制御メッセージを、少なくとも宛て先を前記代替識別情報から前記ノード識別情報へ置換することにより変換し、
変換後の制御メッセージを前記放送信号処理ノードへ送信する制御部、を備え、
前記ノード管理装置及び前記外部装置は、前記制御メッセージの宛て先部分で制御対象ノードを識別することを要するアプリケーションプロトコルインタフェースをサポートし、
前記制御部は、
前記アプリケーションプロトコルインタフェースを用いて、前記制御メッセージを前記外部装置から受信し、
前記制御対象ノードが、前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートする第1の放送信号処理ノードであるか、前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートしない第2の放送信号処理ノードであるかを判断し、
前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートする第1の放送信号処理ノードを前記制御対象ノードとして識別する第1制御メッセージを前記外部装置から受信した場合に、前記第1制御メッセージの宛て先を前記第1の放送信号処理ノードを識別するノード識別情報へ置換することにより前記第1制御メッセージを変換して、変換後の第1制御メッセージを前記第1の放送信号処理ノードへ送信し、
前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートしない第2の放送信号処理ノードを前記制御対象ノードとして識別する第2制御メッセージを前記外部装置から受信した場合に、前記第2制御メッセージを前記第2の放送信号処理ノードによりサポートされる形式のメッセージへ変換して、変換後の第2制御メッセージを前記第2の放送信号処理ノードへ送信する、
ノード管理装置。 - 前記外部装置から受信する前記制御メッセージは、制御対象のセンダ又はレシーバを識別する制御対象情報を含み、
前記制御部は、データベースに登録されている、各前記放送信号処理ノードに属するセンダ又はレシーバを識別する登録情報に基づいて、前記制御メッセージの前記宛て先部分に含まれる前記代替識別情報を前記ノード識別情報へ置換する、
請求項1に記載のノード管理装置。 - 前記制御メッセージは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)メッセージである、請求項1又は2に記載のノード管理装置。
- 前記制御部は、データベースに登録されている、各前記放送信号処理ノードが前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートするか否かを示すノード種別情報に基づいて、前記制御メッセージをどのように変換すべきか判定する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のノード管理装置。
- 前記アプリケーションプロトコルインタフェースは、NMOS(Networked Media Open Specifications)インタフェースである、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のノード管理装置。
- 放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する放送信号処理ノードを管理するためのノード管理方法であって、
前記放送信号処理ノードを識別するノード識別情報に代えて、ノード管理装置を識別する代替識別情報を前記放送信号処理ノードの識別情報として外部装置へ通知することと、
前記放送信号処理ノードを制御するための制御メッセージであって、前記代替識別情報を宛て先として有する当該制御メッセージを前記外部装置から受信することと、
前記制御メッセージを、少なくとも宛て先を前記代替識別情報から前記ノード識別情報へ置換することにより変換して、変換後の制御メッセージを前記放送信号処理ノードへ送信することと、
を含み、
前記ノード管理装置及び前記外部装置により、前記制御メッセージの宛て先部分で制御対象ノードを識別することを要するアプリケーションプロトコルインタフェースがサポートされ、
前記送信することは、
前記アプリケーションプロトコルインタフェースを用いて、前記制御メッセージを前記外部装置から受信することと、
前記制御対象ノードが、前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートする第1の放送信号処理ノードであるか、前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートしない第2の放送信号処理ノードであるかを判断することと、
前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートする第1の放送信号処理ノードを前記制御対象ノードとして識別する第1制御メッセージを前記外部装置から受信した場合に、前記第1制御メッセージの宛て先を前記第1の放送信号処理ノードを識別するノード識別情報へ置換することにより前記第1制御メッセージを変換して、変換後の第1制御メッセージを前記第1の放送信号処理ノードへ送信することと、
前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートしない第2の放送信号処理ノードを前記制御対象ノードとして識別する第2制御メッセージを前記外部装置から受信した場合に、前記第2制御メッセージを前記第2の放送信号処理ノードによりサポートされる形式のメッセージへ変換して、変換後の第2制御メッセージを前記第2の放送信号処理ノードへ送信することとを含むノード管理方法。 - ノード管理装置のプロセッサに、放送局内のネットワーク上でのストリームの送信又は受信に関与する放送信号処理ノードを管理するための処理を実行させるコンピュータプログラムであって、
前記放送信号処理ノードを識別するノード識別情報に代えて、前記ノード管理装置を識別する代替識別情報を、前記放送信号処理ノードの識別情報として外部装置へ通知しており、
前記処理は、
前記放送信号処理ノードを制御するための制御メッセージであって、前記代替識別情報を宛て先として有する当該制御メッセージを前記外部装置から受信した場合に、
前記制御メッセージを、少なくとも宛て先を前記代替識別情報から前記ノード識別情報へ置換することにより変換し、
変換後の制御メッセージを前記放送信号処理ノードへ送信すること、を含み、
前記ノード管理装置及び前記外部装置により、前記制御メッセージの宛て先部分で制御対象ノードを識別することを要するアプリケーションプロトコルインタフェースがサポートされ、
前記送信することは、
前記アプリケーションプロトコルインタフェースを用いて、前記制御メッセージを前記外部装置から受信することと、
前記制御対象ノードが、前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートする第1の放送信号処理ノードであるか、前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートしない第2の放送信号処理ノードであるかを判断することと、
前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートする第1の放送信号処理ノードを前記制御対象ノードとして識別する第1制御メッセージを前記外部装置から受信した場合に、前記第1制御メッセージの宛て先を前記第1の放送信号処理ノードを識別するノード識別情報へ置換することにより前記第1制御メッセージを変換して、変換後の第1制御メッセージを前記第1の放送信号処理ノードへ送信することと、
前記アプリケーションプロトコルインタフェースをサポートしない第2の放送信号処理ノードを前記制御対象ノードとして識別する第2制御メッセージを前記外部装置から受信した場合に、前記第2制御メッセージを前記第2の放送信号処理ノードによりサポートされる形式のメッセージへ変換して、変換後の第2制御メッセージを前記第2の放送信号処理ノードへ送信することとを含む、
コンピュータプログラム。
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