以下、第1の実施の形態を、図1ないし図12を参照して説明する。
図1に自動倉庫システム10の概略平面図を示す。自動倉庫システム10は、倉庫本体11、およびこの倉庫本体11に対して物品である搬送物12の入庫および出庫を行う搬送装置13を備えている。
倉庫本体11は、長手状でかつ互いに平行状に間隔を空けて配設される2列の保管部16、およびこれら保管部16間を長手方向に沿って移動する搬送台車である移送部17を備えている。保管部16は上下方向に多階層に設けられているとともに、各階層の保管部16毎に長手方向に沿って搬送物12を保管する複数の保管領域が設けられている。移送部17は、各階層の保管部16毎に個別に設置されている。各移送部17は、両側の保管部16に対して搬送物12を出し入れする受渡機構を備えている。各移送部17は、保管部16の一端側に進入した位置で、搬送装置13に対して搬送物12の受け渡しをする。なお、保管部16に入庫する搬送物12を入庫品A、保管部16から出庫する搬送物12を出庫品Bという。
また、搬送装置13は、2列の保管部16の一端部側に設置されている。なお、以下、保管部16の長手方向に対して交差する方向(2列の保管部16が並ぶ方向)を第1方向X、この第1方向Xに対して交差する方向を第2方向Yという。
搬送装置13は、搬送装置本体20、第1搬入部21、第2搬入部22、第1搬出部23、および第2搬出部24を備えている。
搬送装置本体20は、搬送物12を上昇させる上昇搬送部26、およびこの上昇搬送部26で上昇された搬送物12を下降させる下降搬送部27を有している。これら上昇搬送部26と下降搬送部27とは第1方向Xに並んで配設されている。上昇搬送部26は、第2方向Yの一側域26aと他側域26bを有する。下降搬送部27は、第2方向Yの一側域27aと他側域27bを有する。
第1搬入部21は、例えば、搬送物12を受け入れて順次送り出すことができるアキュームコンベヤなどによって構成される入口ステーションコンベヤである。第1搬入部21は、搬送装置本体20の上昇搬送部26における第2方向Yの一側つまり保管部16側に対して反対側で、上昇搬送部26に対して下部側の1箇所に配設されている。第1搬入部21は、保管部16に入庫する入庫品Aを外部から受け入れて上昇搬送部26に送り込む。
第2搬入部22は、例えば、搬送物12を受け入れて順次送り出すことができるアキュームコンベヤなどによって構成される出庫ステーションコンベヤである。第2搬入部22は、搬送装置本体20の上昇搬送部26における第2方向Yの他側つまり保管部16側で、各階層の保管部16毎に対応して上下方向に複数段に配設されている。各第2搬入部22は、保管部16から出庫する搬送物12である出庫品Bを各移送部17から受け入れて上昇搬送部26に送り込む。
第1搬出部23は、例えば、搬送物12を順次受け入れて送り出すように構成された出口ステーションコンベヤである。第1搬出部23は、搬送装置本体20の下降搬送部27における第2方向Yの一側で、下降搬送部27に対して下部側の1箇所に配設されている。第1搬出部23は、保管部16から出庫する出庫品Bを下降搬送部27から受け入れて外部に送り出す。
第2搬出部24は、例えば、搬送物12を受け入れて順次送り出すことができるアキュームコンベヤなどによって構成される入庫ステーションコンベヤである。第2搬出部24は、搬送装置本体20の下降搬送部27における第2方向Yの他側で、各階層の保管部16毎に対応して上下方向に複数段に配設されている。各第2搬出部24は、保管部16に入庫する入庫品Aを下降搬送部27から受け入れて各移送部17に受け渡す。
そして、搬送装置本体20は、第1搬入部21から上昇搬送部26に送り込まれる入庫品Aを下降搬送部27から所定の第2搬出部24に送り出し、所定の第2搬入部22から上昇搬送部26に送り込まれる出庫品Bを下降搬送部27から第1搬出部23に送り出すように動作する。さらに、搬送装置本体20では、入庫品Aの入庫と出庫品Bの出庫とを並行して処理するように動作する。
次に、図2に搬送装置本体20の正面図を示す。
搬送装置本体20は、フレーム30、搬送機構31、第1受渡部32、受渡部である第2受渡部33、第1送出部34、および第2送出部35を備えている。
フレーム30は、倉庫本体11とともに設置面上に立設されている。
また、搬送機構31は、フレーム30に設置されている。搬送機構31は、複数の搬送台37、およびこれら搬送台37を上昇搬送部26と下降搬送部27との間で循環移動させる機構部38を備えている。
搬送台37の構成を図3および図4に示す。なお、図3は搬送機構31の下部側に配置される第1搬入部21および第1受渡部32と第1搬出部23および第1送出部34の平面図であり、図4には搬送機構31の上部側に配置される第2搬入部22および第2受渡部33と第2搬出部24および第2送出部35の平面図である。
搬送台37には、第2方向Yの2箇所(受渡部の搬送方向の2箇所)に搬送物12を搭載可能とする搭載位置40が設けられている。2箇所の搭載位置40は、搬送台37の第2方向Yの一側(第1搬入部21および第1搬出部23側)が出庫品搭載位置である一側搭載位置40aであり、他側(第2搬入部22および第2搬出部24側)が入庫品搭載位置である他側搭載位置40bである。搬送台37の一側搭載位置40aは上昇搬送部26の一側域26aおよび下降搬送部27の一側域27aを移動し、搬送台37の他側搭載位置40bは上昇搬送部26の他側域26bおよび下降搬送部27の他側域27bを移動する。
搬送台37は、第1方向Xの両側が櫛歯状に設けられている。すなわち、搬送台37は、第1方向Xの中央の台部41、およびこの台部41から第1方向Xの両側に櫛歯状に突出された複数のフォーク部42を有している。複数のフォーク部42間は、上下方向および外側方に開口されている。
搬送台37の各搭載位置40a,40bにおける第1方向Xの両側および第2方向Yの両側に、各搭載位置40a,40bに搭載された搬送物12の位置ずれを規制する規制部43,44が上方に突設されている。規制部43は、各フォーク部42の先端から上方に突設されている。
搬送台37の第2方向Yの両側には、一対の内側連結部45および一対の外側連結部46が設けられている。一対の内側連結部45は、搬送台37の第1方向Xの一側に設けられている。一対の外側連結部46は、一対の内側連結部45よりも第2方向Yの外側で、一対の内側連結部45に取り付けられた一対の支持部材47によって第1方向Xの他側に設けられている。
機構部38は、図2ないし図4に示すように、フレーム30の上下4箇所に回転可能に配設された各一対の内側スプロケット49、これら各一対の内側スプロケット49に張設された一対の内側チェーン50、フレーム30の上下4箇所に回転可能に配設された各一対の外側スプロケット51、およびこれら各一対の外側スプロケット51に張設された一対の外側チェーン52を有している。
第2方向Yに対して、各一対の内側スプロケット49および一対の内側チェーン50は内側、各一対の外側スプロケット51および一対の外側チェーン52は外側に配設されている。搬送装置本体20が備える上昇搬送部26および下降搬送部27における第1方向Xの一側(図2右側)に沿って一対の内側チェーン50が上下方向に張設され、上昇搬送部26および下降搬送部27における第1方向Xの他側(図2左側)に沿って一対の外側チェーン52が上下方向に張設されている。
各搬送台37の一対の内側連結部45が一対の内側チェーン50に連結されているとともに、一対の外側連結部46が一対の外側チェーン52に連結されている。各搬送台37は、一対の内側チェーン50および一対の外側チェーン52に支持されて水平状態に保たれている。
なお、上昇搬送部26と下降搬送部27との上端間には、上昇搬送部26から下降搬送部27に搬送台37が水平移動する上側搬送部53が配設されている。上昇搬送部26と下降搬送部27との下端間には、下降搬送部27から上昇搬送部26に搬送台37が水平移動する下側搬送部54が配設されている。下側搬送部54は、搬送台37のみが移動し、搬送物12が移動することはない。
そして、機構部38では、フレーム30に設置されたモータ55によって内側スプロケット49および外側スプロケット51が連動して回転駆動されることにより、一対の内側チェーン50および一対の外側チェーン52が連動して回動され、複数の搬送台37が水平状態を保ったまま、上昇搬送部26、上側搬送部53、下降搬送部27および下側搬送部54に亘って循環移動する。搬送台37が循環移動する方向は、搬送台37が上昇搬送部26を上昇し、下降搬送部27を下降する一方向である。
また、第1受渡部32は、図2に示すように、上昇搬送部26の下部側(最下部)で、搬送台37の上昇経路に配設されている。第1受渡部32は、第1搬入部21によって送り込まれる入庫品Aを受け入れて搬送し、上昇搬送部26の下側から上昇してくる搬送台37に受け渡す。本実施の形態では、第1受渡部32は、図3において、受け入れた入庫品Aを第1搬入部21から1つの搬送物12(出庫品B)の間隔を空けた奥側の領域(上昇搬送部26の他側域26b)に搬送して、搬送台37の他側搭載位置40bに入庫品Aを受け渡す。
第1受渡部32は、図2および図3に示すように、上昇搬送部26の第1方向Xの両側に配設されている。第1受渡部32は、複数の第1受渡ローラ58、これら第1受渡ローラ58を支持する支持部59、および第1受渡部32上に受け入れて搬送する入庫品Aを案内するガイド部60a,60bを備えている。
第1受渡ローラ58は、上昇搬送部26の一側域26aおよび他側域26bに、第1方向Xを軸方向とし、第2方向Yに所定の間隔をあけて配置されている。第1受渡ローラ58は、上昇搬送部26を上昇する搬送台37と干渉しないように、搬送台37の複数のフォーク部42間の位置に対応して配置されている。
第1受渡ローラ58は、モータを内蔵し、このモータによって外周のローラを回転させるモータローラによって構成されている。なお、第1受渡ローラ58は、モータを内蔵しないローラを用い、このローラにモータからの回転駆動力をベルトなどによって伝達するようにしてもよい。そして、第1受渡ローラ58は、上昇搬送部26の一側の第1搬入部21から送り込まれる入庫品Aを、上昇搬送部26の他側に向けた方向であって、第2方向Yに沿った第1搬入方向Y1に向けて搬送する。
支持部59は、フレーム30に配設され、複数の第1受渡ローラ58を固定位置に支持する。支持部59は、複数の第1受渡ローラ58を固定位置に支持するため、どのような構成であってもよい。本実施の形態の支持部59は、第2受渡部33などと一部を共用した構成となっている。
ガイド部60a,60bは、第1受渡ローラ58の上方に配置されて支持部59に固定されている。ガイド部60a,60bにより、第1搬入部21から第1受渡部32に送り込まれて第1搬入方向Y1に搬送する入庫品Aの第1方向Xの位置を、搬送台37に受け渡す所定の位置に位置決めする。ガイド部60bの第1搬入方向Y1の端部には、第1搬入方向Y1への入庫品Aの搬送を規制するストッパ61が設けられている。
第1搬入部21と第1受渡部32との間には、入庫品Aを第1搬入部21から第1受渡部32に乗り移らせるための複数の乗り移りローラ62が回転自在に配設されている。なお、隣り合う乗り移りローラ62間を搬送台37の支持部材47が通過し、乗り移りローラ62と搬送台37とが干渉することがない。
また、第2受渡部33は、図2に示すように、上昇搬送部26の第1受渡部32よりも上方で、搬送台37の上昇経路に配設されている。第2受渡部33は、上下方向に複数段に配設される第2搬入部22の位置に対応して、上昇搬送部26に対して上下方向に複数段に配設されている。本実施の形態の第2受渡部33は、例えば、上下方向に8段に配設されている。
第2受渡部33は、第2搬入部22によって送り込まれる出庫品Bを受け入れて搬送し、上昇搬送部26の下側から上昇してくる搬送台37に受け渡す。本実施の形態では、第2受渡部33は、受け入れた出庫品Bを第2搬入部22から1つの搬送物12(入庫品A)の間隔を空けた奥側の領域(上昇搬送部26の一側域26a)に搬送して、搬送台37の一側搭載位置40aに出庫品Bを受け渡す。
第2受渡部33は、図2および図4に示すように、上昇搬送部26の第1方向Xの両側に配置されている。第2受渡部33は、上昇搬送部26の一側域26aと他側域26b、および搬送台37の一側搭載位置40aと他側搭載位置40bに対応して、第2方向Yの一側と他側の2つに分割された一側受渡部33aと他側受渡部33bを有している。
第2受渡部33(一側受渡部33aおよび他側受渡部33b)は、複数の受渡ローラである第2受渡ローラ65を備えている。第2受渡部33(一側受渡部33aおよび他側受渡部33b)は、支持部66により上昇搬送部26に対して進退可能に支持されている。第2受渡部33(一側受渡部33aおよび他側受渡部33b)上には、第2受渡部33(一側受渡部33aおよび他側受渡部33b)上に受け入れて搬送する出庫品Bを案内するガイド部67a,67bが配設されている。
第2受渡ローラ65は、支持部66により、第1方向Xを軸方向とし、第2方向Yに所定の間隔をあけて配置されている。第2受渡ローラ65は、支持部66により、上昇搬送部26内に進退可能とするとともに、進入した際に上昇搬送部26を上昇する搬送台37と干渉しないように搬送台37の複数のフォーク部42間の位置に対応して配置されている。すなわち、第2受渡部33(一側受渡部33aおよび他側受渡部33b)には、上昇搬送部26を上昇する搬送台37に櫛歯状に配置されている複数のフォーク部42と干渉しないように、複数の第2受渡ローラ65が櫛歯状に配置されている。
第2受渡ローラ65は、モータを内蔵し、このモータによって外周のローラを回転させるモータローラによって構成されている。なお、第2受渡ローラ65は、モータを内蔵しないローラを用い、このローラにモータからの回転駆動力をベルトなどによって伝達するようにしてもよい。そして、第2受渡ローラ65は、上昇搬送部26の他側の第2搬入部22から送り込まれる出庫品Bを、上昇搬送部26の一側に向けた方向であって、第2方向Yに沿った第2搬入方向Y2に向けて搬送する。
支持部66は、図4ないし図6に示すように、フレーム30に固定されるベース68、このベース68上に第1方向Xに沿って配設された複数のレール69、これらレール69に沿って第1方向Xにスライドする移動部70、およびベース68に対して移動部70を第1方向Xに移動させるシリンダ71を備えている。移動部70は、上昇搬送部26に進入した際に搬送台37と干渉しないように複数の第2受渡ローラ65を支持している。そして、シリンダ71の駆動により、複数の第2受渡ローラ65が、第1方向Xに沿ってスライドし、上昇搬送部26内に進入した進入位置と上昇搬送部26から退避した退避位置(図4に示す位置)との間で進退可能とする。さらに、支持部66では、一側受渡部33aおよび他側受渡部33bをそれぞれ独立して上昇搬送部26に対して進退可能とする。
なお、最下段の第2受渡部33の他側受渡部33bに用いられるシリンダ71は、他の第2受渡部33に用いられるシリンダ71よりも、少なくとも上昇搬送部26からの第2受渡ローラ65の退避移動を高速で行うことができる高速駆動シリンダが用いられている。
ガイド部67a,67bは、第2受渡ローラ65の上方に配置されて移動部70に固定されている。ガイド部67a,67bは、第2受渡ローラ65および移動部70と一体に移動する。ガイド部67a,67bにより、第2搬入部22から第2受渡部33に送り込まれて第2搬入方向Y2に搬送する出庫品Bの第1方向Xの位置を、搬送台37に受け渡す所定の位置に位置決めする。ガイド部67aの第2搬入方向Y2の端部には、第2搬入方向Y2への出庫品Bの搬送を規制するストッパ72が設けられている。
第2搬入部22と第2受渡部33との間には、出庫品Bを第2搬入部22から第2受渡部33に乗り移らせるための複数の乗り移りローラ73が回転自在に配設されている。なお、隣り合う乗り移りローラ73間を搬送台37の支持部材47が通過し、乗り移りローラ73と搬送台37とが干渉することがない。
なお、第1受渡部32の支持部59は、第2受渡部33の支持部66の構成の一部を共用して構成されている。支持部59では、複数の第1受渡ローラ58を固定位置に配置するため、シリンダ71などは用いられていない。
また、図2に示すように、第1送出部34は、下降搬送部27の下部側(最下部)に配設されている。第1送出部34は、下降搬送部27の上側から下降してくる搬送台37に搭載された出庫品Bを受け取って第1搬出部23に送り出す。
図2および図3に示すように、第1送出部34は、下降搬送部27の第1方向Xの両側に配設されている。第1送出部34は、複数の第1送出ローラ76、およびこれら第1送出ローラ76を支持する支持部77を備えている。さらに、第1送出部34は、第1送出部34から第1搬出部23に送り出す出庫品Bを案内するガイド部78を備えている。
第1送出ローラ76は、下降搬送部27の一側域27aおよび他側域27bに、第1方向Xを軸方向とし、第2方向Yに所定の間隔をあけて配置されている。第1送出ローラ76は、下降搬送部27を下降する搬送台37と干渉しないように、搬送台37の複数のフォーク部42間の位置に対応して配置されている。
第1送出ローラ76は、モータを内蔵し、このモータによって外周のローラを回転させるモータローラによって構成されている。なお、第1送出ローラ76は、モータを内蔵しないローラを用い、このローラにモータからの回転駆動力をベルトなどによって伝達するようにしてもよい。そして、第1送出ローラ76は、搬送台37から受け取った出庫品Bを、下降搬送部27の一側の第1搬出部23に向けた方向であって、第2方向Yに沿った第1送出方向Y3に向けて搬送する。
支持部77は、フレーム30に配設され、複数の第1送出ローラ76を固定位置に支持する。支持部77は、複数の第1送出ローラ76を固定位置に支持するため、どのような構成であってもよい。本実施の形態の支持部77は、第1受渡部32と共通であって、上述した第2受渡部33などと一部を共用した構成となっている。
ガイド部78は、第1送出ローラ76の上方に配置されて支持部77に固定されている。ガイド部78により、第1送出部34から第1搬出部23に送り出す出庫品Bの第1方向Xの位置を位置決めするように案内する。
第1送出部34と第1搬出部23との間には、出庫品Bを第1送出部34から第1搬出部23に乗り移らせるための複数の乗り移りローラ79が回転自在に配設されている。なお、隣り合う乗り移りローラ79間を搬送台37の支持部材47が通過し、乗り移りローラ79と搬送台37とが干渉することがない。
また、図2に示すように、第2送出部35は、下降搬送部27の第1送出部34よりも上方に配設されている。第2送出部35は、上下方向に複数段に配設される第2搬出部24の位置に対応して、下降搬送部27に対して上下方向に複数段に配設されている。本実施の形態の第2送出部35は、第2受渡部33と同じく、例えば、上下方向に8段に配設されている。
図2および図4に示すように、第2送出部35は、下降搬送部27の第1方向Xの両側に配置されている。第2送出部35は、下降搬送部27の他側域27b、および搬送台37の他側搭載位置40bのみに対応して、下降搬送部27の第2方向Yの他側つまり第2搬出部24側にのみ配設されており、下降搬送部27の第2方向Yの一側つまり第2搬出部24とは反対側には配設されていない。
第2送出部35は、複数の第2送出ローラ81を備えている。第2送出部35は、支持部82により下降搬送部27に対して進退可能に支持されている。第2送出部35上には、第2送出部35上に受け取る入庫品Aを案内するガイド部83が配設されている。
第2送出ローラ81は、支持部82により、第1方向Xを軸方向とし、第2方向Yに所定の間隔をあけて配置されている。第2送出ローラ81は、支持部82により、下降搬送部27内に進退可能とするとともに、進入した際に下降搬送部27を下降する搬送台37と干渉しないように搬送台37の複数のフォーク部42間の位置に対応して配置されている。すなわち、第2送出部35には、下降搬送部27を下降する搬送台37の櫛歯状に配置されている複数のフォーク部42と干渉しないように、複数の第2送出ローラ81が櫛歯状に配置されている。
第2送出ローラ81は、モータを内蔵し、このモータによって外周のローラを回転させるモータローラによって構成されている。なお、第2送出ローラ81は、モータを内蔵しないローラを用い、このローラにモータからの回転駆動力をベルトなどによって伝達するようにしてもよい。そして、第2送出ローラ81は、搬送台37から受け取った入庫品Aを、下降搬送部27の他側の第2搬出部24に向けて方向であって、第2方向Yに沿った第2送出方向Y4に向けて搬送する。
支持部82は、例えば第2受渡部33の他側受渡部33bの上述した支持部66と共通の構成を備えている。そのため、支持部82の構成には、同じ支持部66の構成の符号を付す。そして、シリンダ71の駆動により、複数の第2送出ローラ81が、第1方向Xに沿ってスライドし、下降搬送部27内に進入した進入位置(図4に示す位置)と下降搬送部27から退避した退避位置との間で進退可能とする。
ガイド部83は、第2送出ローラ81の上方に配置されて移動部70に固定されている。ガイド部83は、第2送出ローラ81および移動部70と一体に移動する。ガイド部83により、第2送出部35から第2搬出部24に送り出す入庫品Aの第1方向Xの位置を位置決めするように案内する。
第2送出部35と第2搬出部24との間には、入庫品Aを第2送出部35から第2搬出部24に乗り移らせるための複数の乗り移りローラ84が回転自在に配設されている。なお、隣り合う乗り移りローラ84間を搬送台37の支持部材47が通過し、乗り移りローラ84と搬送台37とが干渉することがない。
次に、搬送装置13の動作を図7ないし図12を参照して説明する。図7ないし図12の各(a)~(e)は、搬送装置13の側面図であって、図2の搬送装置13を左側から見た側面図である。
そして、搬送装置13は、入庫品Aの入庫処理と出庫品Bの出庫処理とを並行して行うように動作する。
まず、図7ないし図10を参照して、上昇搬送部26での入庫品Aおよび出庫品Bの処理動作を説明する。
なお、上昇搬送部26には、第1受渡部32および複数の第2受渡部33の各位置に対応して、上昇する搬送台37の位置を検知する複数の搬送台検知用センサP1-1,P1-2…と、搬入される搬送物12の位置を検知する複数の搬送物検知用センサP2-1,P2-2…と、搬入される搬送物12の停止位置を検知する複数の停止用センサP3-1,P3-2…とが設置されている。
図7(a)に示すように、例えば、第1搬入部21に入庫品A1が搬入され、最下段の第2搬入部22に出庫品B1が搬入され、下から2段目の第2搬入部22に出庫品B2が搬入された状態にある。さらに、入庫品A1を搭載予定の搬送台37の1つ前の搬送台37が、第1受渡部32を上方に通過している状態にある。そして、出庫品B1および出庫品B2の出庫順序は、出庫品B1、出庫品B2の順に設定されているものとする。
図7(b)に示すように、1つ前の搬送台37が第1受渡部32上に送り込まれる入庫品A1と干渉しない位置まで上昇すると、その1つ前の搬送台37を搬送台検知用センサP1-1が検知する。この搬送台検知用センサP1-1の検知に基づき、第1受渡部32の第1受渡ローラ58を回転駆動するとともに、第1搬入部21から第1受渡部32への入庫品A1の搬入を開始する。
図7(c)に示すように、搬送台検知用センサP1-1が1つ前の搬送台37の通過を検知した後、上昇搬送部26内の進入位置へ向けて最下段の第2受渡部33の第2受渡ローラ65を移動開始する。
図7(d)に示すように、第1受渡部32は、第1搬入部21から受け入れた入庫品A1を搬送台37の他側搭載位置40bに受け渡す位置へ向けて搬送する。第1搬入部21には次に入庫する入庫品A2が搬入される。
最下段の第2受渡部33の第2受渡ローラ65が上昇搬送部26内に進入する。1つ前の搬送台37が最下段の第2受渡部33上に送り込まれる出庫品B1と干渉しない位置まで上昇すると、その1つ前の搬送台37を搬送台検知用センサP1-2が検知する。この搬送台検知用センサP1-2の検知に基づき、最下段の第2受渡部33の第2受渡ローラ65を回転駆動するとともに、最下段の第2搬入部22から最下段の第2受渡部33への出庫品B1の搬入を開始する。
図7(e)に示すように、第1受渡部32によって搬送する入庫品A1の通過を搬送物検知用センサP2-1が検知した後、停止用センサP3-1が入庫品A1を検知すると、第1受渡部32による入庫品A1の搬送を停止(第1受渡ローラ58を回転停止)する。これにより、第1受渡部32上の入庫品A1は搬送台37の他側搭載位置40bに受け渡す位置に配置される。
図8(a)に示すように、最下段の第2受渡部33は、第2搬入部22から受け入れた出庫品B1を、搬送台37の一側搭載位置40aに受け渡す位置へ向けて、つまり他側受渡部33bから一側受渡部33aへ向けて搬送する。
図8(b)に示すように、最下段の第2受渡部33によって搬送する出庫品B1が他側受渡部33bから一側受渡部33aに乗り移り、その出庫品B1の通過を搬送物検知用センサP2-2が検知すると、他側受渡部33bの第2受渡ローラ65を回転停止させるとともに、他側受渡部33bを上昇搬送部26内から退避させる。このとき、最下段の第2受渡部33の他側受渡部33bには、シリンダ71として高速駆動シリンダを用いていることにより、他側受渡部33bを上昇搬送部26内から高速で退避移動させる。これは、他側受渡部33bの直ぐ下に位置する第1受渡部32上の入庫品A1が搬送台37で上昇されてくるためで、他側受渡部33bと入庫品A1との干渉を確実に防止するためである。
最下段の第2受渡部33の一側受渡部33aによって搬送する出庫品B1を停止用センサP3-2が検知すると、その一側受渡部33aによる出庫品B1の搬送を停止(第2受渡ローラ65を回転停止)する。これにより、出庫品B1は、一側受渡部33a上であって、搬送台37の一側搭載位置40aに受け渡す位置に配置される。
図8(c)に示すように、最下段の第2受渡部33の他側受渡部33bは、入庫品A1が上昇する前に、上昇搬送部26からの退避を完了する。
図8(d)に示すように、上昇搬送部26の下部側から上昇してくる搬送台37の他側搭載位置40bに第1受渡部32上の入庫品A1を受け取り、搬送台37で入庫品A1を上昇させる。
図8(e)に示すように、入庫品A1を搭載した搬送台37が第1受渡部32上に次に送り込まれる入庫品A2と干渉しない位置まで上昇すると、その入庫品A1を搭載した搬送台37を搬送台検知用センサP1-1が検知する。この搬送台検知用センサP1-1の検知に基づき、第1受渡部32の第1受渡ローラ58を回転駆動するとともに、第1搬入部21から第1受渡部32への次の入庫品A2の搬入を開始する。
そして、以降の入庫品A2,A3,A4…についても、入庫品A1と同様にして、上昇搬送部26を上昇する搬送台37に搭載する。
図9(a)に示すように、入庫品A1を搭載した搬送台37の一側搭載位置40aに最下段の第2受渡部33の一側受渡部33a上に配置されている出庫品B1を受け取り、搬送台37で出庫品B1を上昇させる。したがって、1つの搬送台37に入庫品A1と出庫品B1を一緒に搭載するとともに、第2搬出部24側となる搬送台37の他側搭載位置40bに入庫品A1を搭載し、第1搬出部23側となる搬送台37の一側搭載位置40aに出庫品B1を搭載する。
図9(b)に示すように、入庫品A1および出庫品B1を搭載した搬送台37を搬送台検知用センサP1-2が検知すると、最下段の第2受渡部33の一側受渡部33aを上昇搬送部26内から退避させる。
図9(c)に示すように、搬送台検知用センサP1-2が入庫品A1および出庫品B1を搭載した搬送台37の通過を検知した後、上昇搬送部26内の進入位置へ向けた下から2段目の第2受渡部33の第2受渡ローラ65を移動開始する。
図9(d)に示すように、下から2段目の第2受渡部33の第2受渡ローラ65が上昇搬送部26内に進入する。入庫品A1および出庫品B1を搭載した搬送台37が下から2段目の第2受渡部33上に送り込まれる出庫品B2と干渉しない位置まで上昇すると、その入庫品A1および出庫品B1を搭載した搬送台37を搬送台検知用センサP1-3が検知する。この搬送台検知用センサP1-3の検知に基づき、下から2段目の第2受渡部33の第2受渡ローラ65を回転駆動するとともに、下から2段目の第2搬入部22から下から2段目の第2受渡部33への出庫品B2の搬入を開始する。
図9(e)および図10(a)に示すように、下から2段目の第2受渡部33は、第2搬入部22から受け入れた出庫品B2を、搬送台37の一側搭載位置40aに受け渡す位置へ向けて、つまり他側受渡部33bから一側受渡部33aへ向けて搬送する。
図10(b)に示すように、下から2段目の第2受渡部33によって搬送する出庫品B2が他側受渡部33bから一側受渡部33aに乗り移り、その出庫品B2の通過を搬送物検知用センサP2-3が検知すると、他側受渡部33bの第2受渡ローラ65を回転停止させるとともに、他側受渡部33bを上昇搬送部26内から退避させる。
下から2段目の第2受渡部33の一側受渡部33aによって搬送する出庫品B2を停止用センサP3-3が検知すると、その一側受渡部33aによる出庫品B1の搬送を停止(第2受渡ローラ65を回転停止)する。これにより、出庫品B2は、一側受渡部33a上であって、搬送台37の一側搭載位置40aに受け渡す位置に配置される。
図10(c)に示すように、最下段から一段上の第2受渡部33の他側受渡部33bは、入庫品A2が上昇する前に、上昇搬送部26からの退避を完了する。
図10(d)(e)の順に示すように、入庫品A2を搭載した搬送台37の一側搭載位置40aに下から2段目の第2受渡部33の一側受渡部33a上に配置されている出庫品B2を受け取り、搬送台37で出庫品B2を上昇させる。したがって、1つの搬送台37に入庫品A2と出庫品B2を一緒に搭載するとともに、第2搬出部24側となる搬送台37の他側搭載位置40bに入庫品A2を搭載し、第1搬出部23側となる搬送台37の一側搭載位置40aに出庫品B2を搭載する。
そして、以降の出庫品B3…についても、出庫品B1,B2と同様にして、上昇搬送部26を上昇する搬送台37に搭載する。例えば、出庫品B3は、下から6段目の第2搬入部22にあり、最下段および下から2段目と同様に、下から6段目の第2受渡部33によって搬送台37に受け渡す。
なお、搬送台37には、必ずしも入庫品Aと出庫品Bとが搭載されるとは限らず、入庫品Aのみ搭載される場合、出庫品Bのみ搭載される場合、入庫品Aおよび出庫品Bとも搭載されない場合もある。
次に、図11および図12は下降搬送部27での入庫品Aおよび出庫品Bの処理動作を説明する。
なお、下降搬送部27には、第1送出部34および第2送出部35の各位置に対応して、第1搬出部23および第2搬出部24への搬送物12の送り出しを検知する複数の送出検知用センサP4-1,P4-2,P4-3…と、下降する搬送台37の位置を検知する複数の搬送台検知用センサP5-1,P5-2,P5-3…とが設置されている。
図11(a)に示すように、例えば、入庫品A1は、下から3段目の第2搬出部24に仕分けるように設定されているものとする。仮に、入庫品A1を搭載した搬送台37に先行して下降する1つ前の搬送台37に別の入庫品Aが搭載されていたとしても、その入庫品Aが下から3段目の第2送出部35と干渉しない高さ位置まで下降すると、その1つ前の搬送台37を搬送台検知用センサP5-3が検知する。この搬送台検知用センサP5-3の検知に基づき、下から3段目の第2送出部35の第2送出ローラ81を下降搬送部27内に進入させるとともに、第2送出ローラ81を回転駆動する。
図11(b)に示すように、下から3段目の第2送出部35により、下降する搬送台37の他側搭載位置40bに搭載されている入庫品A1を受け取るとともに、下から3段目の第2搬出部24へ向けて送り出す。
図11(c)に示すように、下から3段目の第2搬出部24に入庫品A1を受け渡した搬送台37の一側搭載位置40aには出庫品B1が搭載されており、この出庫品B1は第2送出部35の一側を通過して下降する。
図11(d)(e)に示すように、入庫品A1が下から3段目の第2搬出部24に送り出されたことを送出検知用センサP4-4で検知すると、下から3段目の第2送出部35を下降搬送部27内から退避移動させるとともに、第2送出ローラ81を回転停止させる。なお、次の搬送台37で搬送されてくる入庫品A2も、同じく下から3段目の第2搬出部24に仕分ける場合には、第2送出部35は退避移動させなくてもよい。
図12(a)(b)に示すように、例えば、入庫品A2は、下から2段目の第2搬出部24に仕分けるように設定されているものとする。仮に、入庫品A2を搭載した搬送台37に先行して下降する1つ前の搬送台37に別の入庫品Aが搭載されていたとしても、その入庫品Aが下から2段目の第2送出部35と干渉しない高さ位置まで下降すると、その1つ前の搬送台37を搬送台検知用センサP5-2が検知する。この搬送台検知用センサP5-2の検知に基づき、下から2段目の第2送出部35の第2送出ローラ81を下降搬送部27内に進入させるとともに、第2送出ローラ81を回転駆動する。
図12(c)に示すように、第1送出部34により、下降する搬送台37の一側搭載位置40aに搭載されている出庫品B1を受け取るとともに、第1搬出部23へ向けて送り出す。
図12(d)に示すように、送出検知用センサP4-1の検知に基づき、出庫品B1が第1搬出部23に送り出されたことを確認する。
図12(e)に示すように、下から2段目の第2送出部35により、下降する搬送台37の他側搭載位置40bに搭載されている入庫品A2を受け取るとともに、下から2段目の第2搬出部24へ向けて送り出す。
なお、搬送台37の他側搭載位置40bが通過する第1送出部34の第2方向Yの他側は、通常時には搬送物12の搬送に使用されることはないが、例えば倉庫本体11側の故障や第2送出部35の故障などで、搬送台37から第2搬出部24側に送り出されず、搬送台37とともに下降する入庫品Aが生じた異常時には、搬送台37の他側搭載位置40bから入庫品Aを受け取って第1搬出部23に送り出すことができる。
そして、以降の入庫品A3…、出庫品B2,B3…についても、入庫品A1、出庫品B1と同様にして、処理する。
また、第2搬出部24に送り出された入庫品A1,A2…は、倉庫本体11の移送部17に受け渡されて所定の保管部16に保管される。
以上のように、本実施の形態の搬送装置13では、搬送装置本体20により、第1搬入部21から上昇搬送部26に送り込まれる入庫品Aを下降搬送部27から第2搬出部24に送り出し、第2搬入部22から上昇搬送部26に送り込まれる出庫品Bを下降搬送部27から第1搬出部23に送り出すことにより、入庫品Aの入庫と出庫品Bの出庫とを並行して行うことができる。
すなわち、搬送装置13によれば、1つの搬送装置本体20によって、搬送装置本体20の一側から他側への搬送物12(入庫品A)の搬送と、搬送装置本体20の他側から一側への搬送物12(出庫品B)の搬送とが並行して可能となり、省スペースで、搬送物12を効率的に搬送できる。
また、搬送台37は一側と他側の2箇所に搬送物12を搭載する搭載位置40を備えるため、搬送装置本体20の一側から他側に搬送する搬送物12(入庫品A)と、搬送装置本体20の他側から一側に搬送する搬送物12(出庫品B)とを一緒に搭載して搬送でき、搬送物12をより効率的に搬送できる。
さらに、搬送台37の一側の搭載位置40には、搬送装置本体20の他側から一側の第1搬出部23に送り出す搬送物12(出庫品B)を搭載すること、および、搬送台37の他側の搭載位置40には、搬送装置本体20の一側から他側の第2搬出部24に送り出す搬送物12(入庫品A)を搭載することにより、搬送台37から第1搬出部23への搬送物12(出庫品B)の搬送と、搬送台37から第2搬出部24への搬送物12(入庫品A)の搬送とを並行して行うことができる。
さらに、第2受渡部33は、上昇搬送部26に対して進退可能とする一側受渡部33aおよび他側受渡部33bを有し、これら一側受渡部33aおよび他側受渡部33bの進入時に、第2搬入部22から上昇搬送部26に送り込まれる搬送物12(出庫品B)を一側受渡部33a上に搬送して上昇搬送部26を上昇する搬送台37の一側の搭載位置40(一側搭載位置40a)に受け渡すことができ、かつ、他側受渡部33bの退避時に、上昇搬送部26を上昇する搬送台37の他側の搭載位置40(他側搭載位置40b)に搭載された搬送物12(入庫品A)を通過させることができる。
また、搬送台37の第1方向Xの両側に複数のフォーク部42を櫛歯状に設け、第2受渡部33の複数の第2受渡ローラ65を上昇搬送部26の第1方向Xの両側から、搬送台37の両側のフォーク部42間の位置に進退させるように構成し、および、第2送出部35の複数の第2送出ローラ81を下降搬送部27の第1方向Xの両側から、搬送台37の両側のフォーク部42間の位置に進退させるように構成したため、第2受渡ローラ65および第2送出ローラ81の進退移動のストロークが短く、第2受渡ローラ65および第2送出ローラ81を進入位置と退避位置との間で短時間に移動させることができる。そのため、搬送物12の搬送速度を速くしても、第2受渡部33および第2送出部35の進退の切り換えが可能で、搬送装置13の搬送効率を向上できる。
なお、上記実施の形態の搬送装置13において、第1受渡部32により、第1搬入部21から2個の入庫品Aを受け取り、搬送台37の2箇所の搭載位置40に2個の入庫品Aを一緒に受け渡し、さらに、第2送出部35により、搬送台37の2箇所の搭載位置40から2個の入庫品Aを受け取って第2搬出部24に一緒に送り出すようにしてもよい。この場合、第2送出部35は、第2受渡部33と同様に、搬送台37の2箇所の搭載位置40に対応して第2方向Yに2つに分割して配設し、それぞれが下降搬送部27に対して進退可能に構成すればよい。
同様に、第2受渡部33により、第2搬入部22から搬入される2個の出庫品Bを一緒に受け取り、搬送台37の2箇所の搭載位置40に2個の出庫品Bを一緒に受け渡し、さらに、第1送出部34により、搬送台37の2箇所の搭載位置40から2個の出庫品Bを受け取って第1搬出部23に一緒に送り出すようにしてもよい。
さらに、搬送台37には、第2方向Yに3箇所以上の搭載位置40を設け、複数の入庫品Aまたは複数の出庫品Bを一緒に搬送するようにしてもよい。
また、上昇搬送部26に対して進退可能とする第2受渡部33の第2受渡ローラ65、および下降搬送部27に対して進退可能とする第2送出部35の第2送出ローラ81は、第1方向Xに沿ってスライドする構成に限らず、上昇搬送部26内に進入する第2受渡ローラ65の端部側、および下降搬送部27内に進入する第2送出ローラ81の端部側が、上下に揺動する構成としてもよい。
また、搬送装置13は、自動倉庫システム10への適用に限らず、搬送装置本体20の一側から他側への搬送物12の搬送と、搬送装置本体20の他側から一側への搬送物12の搬送とを行う他の搬送システムなどにも適用できる。
また、搬送装置13は、図1に示すように第1搬入部21と第1搬出部23が第2方向Yの一側、第2搬入部22と第2搬出部24が第2方向Yの他側に位置するレイアウトとして説明したが、第1搬入部21と第2搬入部22、第1搬出部23と第2搬出部24の、両方または一方が第2方向Yの一側または他側に上下方向に配設されてもよい。
例えば、第1搬入部21と第2搬入部22、第1搬出部23と第2搬出部24の両方が第2方向Yの一側に配設された場合、倉庫本体11は、搬送装置13の一側に位置することになり、第1受渡部32の第1受渡ローラ58が一側域26aに、第2受渡部33の第2受渡ローラ65が一側域26aと他側域26bに、第1送出部34の第1送出ローラ76が一側域27aと他側域27bに、第2送出部35の第2送出ローラ81が一側域27aに配設される。そして、第1受渡部32および第2受渡部33の搬送方向は第2方向Yの一側から他側へと向かう方向になり、第1送出部34および第2送出部35の搬送方向は第2方向Yの他側から一側に向かう方向になる。
また、第1搬入部21と第2搬入部22が第2方向Yの一側、第1搬出部23と第2搬出部24が第2方向Yの他側に配設された場合、第1受渡部32の第1受渡ローラ58が一側域26aと他側域26bに、第2受渡部33の第2受渡ローラ65が一側域26aに、第1送出部34の第1送出ローラ76が一側域27aと他側域27bに、第2送出部35の第2送出ローラ81が他側域26aに配設される。そして、第1受渡部32および第2受渡部33の搬送方向は第2方向Yの一側から他側へと向かう方向となり、第1送出部34および第2送出部35の搬送方向も第2方向Yの一側から他側に向かう方向となる。
さらに、第1搬入部21と第2搬出部24が第2方向Yの一側、第2搬入部22と第1搬出部23が第2方向Yの他側、またはその逆としてもよく、第1搬入部21と第2搬入部22、第1搬出部23と第2搬出部24の、両方または一方が第2方向Yの一側または他側に上下方向に配設されるレイアウトと組み合わせるなど、搬送装置本体20に対する、第1搬入部21と第2搬入部22、第1搬出部23と第2搬出部24の配置は適宜変更できる。
また、入庫品A、出庫品Bの処理要求数の変化に応じて、入庫品Aが出庫品Bよりも所定の基準より多い場合は、複数の入庫品Aを第1搬入部21から、上昇搬送部26を移動する1台の搬送台37に対して複数の入庫品Aを送り込み、下降搬送部27で複数の入庫品Aを搬送する搬送台37からは、複数の入庫品Aを一斉に一の第2搬出部24へ送り出してもよいし、各入庫品Aが対応する第2搬出部24へ振り分けて送り出してもよい。反対に、出庫品Bが入庫品Aよりも所定の基準より多い場合は、上昇搬送部26を移動する1台の搬送台37に対して一の第2搬入部22から複数の出庫品Bを送り込んでもよいし、複数の第2搬入部22から搬送台37に順次搬送物を送り込んでもよく、第1搬出部23からは複数の出庫品Bが送り出される。なお、複数の入庫品Aまたは出庫品Bを同時に搬送台37で搬送する処理方法に切り替えるか否かを判断するための、入庫品Aと出庫品Bの差に関する所定の基準とは、入庫品Aと出庫品Bとの処理個数差の差によって判断してもよいし、処理個数の割合によって判断してもよく、この設定閾値は適宜変更できる。
次に、第2の実施の形態を、図13ないし図23を参照して説明する。
第2の実施の形態は、搬送台37、第1受渡部32、第2受渡部33、第1送出部34および第2送出部35の構成が第1の実施の形態と異なり、その他の構成は第1の実施の形態と同様に構成されている。
図13および図14には、搬送台37および第1受渡部32の構成を示す。
まず、搬送台37は、第2方向Yの中央の台部41、およびこの台部41から第2方向Yの両側に櫛歯状に突出された複数のフォーク部42を有している。複数のフォーク部42間は、上下方向および外側方に開口されている。また、搬送台37の各搭載位置40a,40bにおける第2方向Yの両側および第1方向Xの両側に、各搭載位置40a,40bに搭載された入庫品Aまたは出庫品Bの位置ずれを規制する規制部43,44が設けられている。第2方向Yの両側の規制部43は、各フォーク部42の先端から上方に突設されている。そして、搬送台37は、機構部38に準じた循環構成(図示せず)により上昇搬送部26と下降搬送部27との間で循環移動される。
また、第1受渡部32は、上昇搬送部26の第2方向Yの両側に配設されている。第1受渡部32は、上昇搬送部26の一側域26aと他側域26b、および搬送台37の一側搭載位置40aと他側搭載位置40bに対応して、第2方向Yの一側と他側の2つに分割された一側受渡部32aと他側受渡部32bを有している。一側受渡部32aと他側受渡部32bは、共通の構造のものが用いられ、向きを180°変えて配置されている。
第1受渡部32(一側受渡部32aおよび他側受渡部32b)は、複数の受渡搬送体である第1受渡搬送体90、複数の第1受渡搬送体90を駆動する駆動部91、および複数の第1受渡搬送体90を上昇搬送部26に対して進退可能に支持する支持部92を備えている。
第1受渡搬送体90は、第1方向Xに所定の間隔をあけて配置されている。第1受渡搬送体90は、上昇搬送部26内に進入した際に上昇搬送部26を上昇する搬送台37と干渉しないように、搬送台37の複数のフォーク部42間の位置に対応して配置されている。すなわち、第1受渡部32(一側受渡部32aおよび他側受渡部32b)には、上昇搬送部26を上昇する搬送台37に櫛歯状に配置されている複数のフォーク部42と干渉しないように、複数の第1受渡搬送体90が櫛歯状に配置されている。
第1受渡搬送体90は、例えばベルトコンベヤにて構成されている。第1受渡搬送体90は、無端状のベルト93、このベルト93を第2方向Yに沿って掛け回す一対のプーリ94、およびこれらプーリ94を回転可能に支持する支持フレーム95を備えている。支持フレーム95は、上昇搬送部26に進入される先端側に対して反対の基端側が支持部92に取り付けられている。したがって、第1受渡搬送体90は、支持部92に片持ち状態に支持されている。なお、第1受渡搬送体90は、第2方向Yに複数のローラを配置したローラコンベヤなどにて構成されていてもよい。
駆動部91は、第1方向Xに沿って配置される回転軸96、支持部92上に回転軸96を回転自在に軸支する軸受97、および回転軸96を回転させるモータ98を備えている。回転軸96には各第1受渡搬送体90の基端側のプーリ94が固着されている。モータ98の駆動により、各第1受渡搬送体90のベルト93が回転する。
そして、第1受渡搬送体90は、第1搬入部21から送り込まれる入庫品Aを、上昇搬送部26の他側に向けた方向であって、第2方向Yに沿った第1搬入方向Y1に向けて搬送する。
また、支持部92は、フレーム30に固定されるベース99、このベース99上に第2方向Yに沿って配設された複数のレール100、これらレール100に沿って第2方向Yにスライドする移動部101、およびベース99に対して移動部101を第2方向Yに移動させる複数のシリンダ102を備えている。そして、シリンダ102の動作により、複数の第1受渡搬送体90が、第2方向Yに沿ってスライドし、上昇搬送部26内に進入した進入位置(図13および図14の2点鎖線にて示す位置)と上昇搬送部26内から退避した退避位置(図13および図14の実線にて示す位置)との間で進退可能とする。さらに、一側受渡部32aおよび他側受渡部32bは、各支持部92により、それぞれ独立して上昇搬送部26に対して進退可能とする。また、一側受渡部32aの退避位置は、第1搬入部21から送り込まれる入庫品Aを受け入れる受入位置である。
ベース99には、受入位置(退避位置)に位置する一側受渡部32aに第1搬入部21から送り込まれる入庫品Aを乗り移らせるための複数の乗移りローラ103が回転自在に配設されている。なお、他側受渡部32bは、一側受渡部32aと共通に構成されているため、乗移りローラ103を備えているが、乗移りローラ103は備えていなくてもよい。
また、図15(a)および図16(a)に第1受渡部32を示すが、図15(b)および図16(a)に示すように第2受渡部33は第1受渡部32と同様の構成が用いられ、図15(b)および図16(b)に示すように第1送出部34は第1受渡部32の少なくとも一部と同様の構成が用いられ、図15(a)および図16(b)に示すように第2送出部35は第1受渡部32の少なくとも一部と同様の構成が用いられている。
すなわち、図15(b)および図16(a)に示すように、第2受渡部33は、上昇搬送部26の第2方向Yの両側に配設されている。第2受渡部33は、第2方向Yの一側と他側の2つに分割された一側受渡部33aと他側受渡部33bを有している。第2受渡部33(一側受渡部33aおよび他側受渡部33b)は、上昇搬送部26を上昇する搬送台37のフォーク部42間の位置に進退可能とするとともに、第2方向Yの一側に向けて出庫品Bを搬送可能とする複数の受渡搬送体である第2受渡搬送体111などを有している。
図15(b)および図16(b)に示すように、第1送出部34は、下降搬送部27の第2方向Yの一側に配設されており、つまり一側送出部34aを備えている。第1送出部34(一側送出部34a)は、下降搬送部27を下降する搬送台37のフォーク部42間の位置に進退可能とするとともに、第2方向Yの一側に向けて出庫品Bを搬送可能とする複数の第1送出搬送体112などを有している。なお、第1送出部34は、第1の実施の形態と同様に、下降搬送部27の第2方向Yの他側に配設される他側送出部を備えていてもよい。
図15(a)および図16(b)に示すように、第2送出部35は、下降搬送部27の第2方向Yの他側に配設されており、つまり他側送出部35bを備えている。第2送出部35(他側送出部35b)は、下降搬送部27を下降する搬送台37のフォーク部42間の位置に進退可能とするとともに、第2方向Yの他側に向けて入庫品Aを搬送可能とする複数の第2送出搬送体113などを有している。なお、第2送出部35は、上述したように搬送台37に2つの入庫品Aを搭載する場合に対応して、下降搬送部27の第2方向Yの一側に配設される一側送出部を備えていてもよい。
そして、第2受渡搬送体111、第1送出搬送体112および第2送出搬送体113は、第1受渡搬送体90と同様に構成されている。
また、図14および図17(a)に示すように、第1搬入部21上の位置に対応して、入庫品Aの在荷を検知する在荷検知用センサP11-1が配設されている。受入位置(退避位置)に位置する一側受渡部32a上の位置に対応して、入庫品Aの在荷を確認する在荷検知用センサP12-1と、一側受渡部32aの先端側からの入庫品Aのはみ出しを検知するはみ出し検知用センサP13-1とが配設されている。進入位置に位置する他側受渡部32b上の位置に対応して、入庫品Aの在荷を検知する在荷検知用センサP14-1と、入庫品Aの位置を検知する位置決め用センサP15-1とが配設されている。上昇搬送部26内で第1受渡部32に対応して、搬送台37の通過を確認する搬送台検知用センサP16-1-1,P16-1-2が配置されている。
また、第2搬入部22および第2受渡部33の各位置には、第1搬入部21および第1受渡部32の各位置に対応して配設された在荷検知用センサP11-1、在荷検知用センサP12-1、はみ出し検知用センサP13-1、在荷検知用センサP14-1、位置決め用センサP15-1、搬送台検知用センサP16-1-1,P16-1-2と同様の検知を行うための各センサが配設されている。また、図17(c)には、第2受渡部33の受入位置(退避位置)に位置する他側受渡部33b上の位置に対応して、出庫品Bの在荷を確認する在荷検知用センサP12-2,P12-3,P12-4…を示している。さらに、上昇搬送部26内で第2受渡部33の各位置に対応して、搬送台37の通過を確認する搬送台検知用センサP16-2-1,P16-2-2,P16-3-1,P16-3-2,P16-4-1,P16-4-2…を示している。
また、図18に示すように、下降搬送部27内には、第2送出部35の各位置に対応して、下降する搬送台37の通過を検知する搬送台検知用センサP17-2-1,P17-2-2,P17-3-1,P17-3-2,P17-4-1,P17-4-2…と、搬送台37から各第2送出部35に受け取った入庫品Aの在荷を検知する在荷検知用センサP18-2,P18-3,P18-4…とが配設されている。また、同様に、下降搬送部27内には、第1送出部34の位置に対応して、下降する搬送台37の通過を確認する搬送台検知用センサ(図示せず)と、搬送台37から第1送出部34に受け取った出庫品Bの在荷を検知する在荷検知用センサ(図示せず)とが配設されている。
次に、第2の実施の形態の搬送装置13の動作を説明する。
まず、図15(a)、および図16(a)(b)に入庫品Aの入庫の流れを示す。図17(a)(b)に上昇搬送部26での入庫の動作タイミングを示し、図18(a)(b)に下降搬送部27での入庫の動作タイミングを示す。
第1搬入部21に入庫品Aが順次搬入される。
第1受渡部32の一側受渡部32aが受入位置(退避位置)に位置する状態で、第1搬入部21および一側受渡部32aの第1受渡搬送体90が低速駆動され、第1搬入部21上の入庫品Aが一側受渡部32a上に低速搬送される。このとき、図14に示した在荷検知用センサP12-1の検知により、一側受渡部32a上で入庫品Aの搬送が停止される。また、図14に示したはみ出し検知用センサP13-1が入庫品Aを検知する場合には、はみ出し検知用センサP13-1が入庫品Aを検知しなくなるまで入庫品Aが逆方向に搬送され、一側受渡部32aの先端側からはみ出した入庫品Aが搬送台37と干渉するのが防止される。
図17(a)に示すように、在荷検知用センサP12-1の検知により一側受渡部32a上の入庫品Aが検知され、かつ、各搬送台37の位置情報に基づき、第1受渡部32の高さ位置に対応して設けられた搬送台検知用センサP16-1-1で入庫品Aを搭載予定の搬送台37の1つ前の搬送台37の通過が検知されると、他側受渡部32bが上昇搬送部26内に進入移動される。
さらに、図17(b)に示すように、在荷検知用センサP12-1の検知により一側受渡部32a上の入庫品Aが検知され、かつ、各搬送台37の位置情報に基づき、第1受渡部32の上側位置であって第1受渡部32上の入庫品Aの最大高さ位置に対応して設けられた搬送台検知用センサP16-1-2で入庫品Aを搭載予定の搬送台37の1つ前の搬送台37の通過が検知されると、一側受渡部32a上の入庫品Aが1つ前の搬送台37と干渉しなくなるため、一側受渡部32aが上昇搬送部26内に進入移動される。
一側受渡部32aが上昇搬送部26内に進入移動されたら、一側受渡部32aおよび他側受渡部32bの各第1受渡搬送体90が高速駆動され、一側受渡部32a上の入庫品Aが他側受渡部32b上に高速搬送される。図14に示した在荷検知用センサP14-1で入庫品Aが検知されると、他側受渡部32bによる入庫品Aの搬送が低速に切り換えられる。さらに、図14に示した位置決め用センサP15-1で入庫品Aが検知されると、入庫品Aの搬送が停止されるとともに、停止後に例えば位置決め用センサP15-1で検知しなくなるまで入庫品Aが少し逆方向に搬送され、他側受渡部32b上の所定の受渡位置に入庫品Aが位置決め停止される。
図14に示した在荷検知用センサP14-1で入庫品Aを検知すると、一側受渡部32aの第1受渡搬送体90の搬送駆動が停止され、一側受渡部32aが受入位置(退避位置)に戻される。そして、一側受渡部32a上に、第1搬入部21から次の入庫品Aを受け入れる。
そして、上昇搬送部26を上昇してくる搬送台37の他側搭載位置40bに、他側受渡部32b上の入庫品Aが受け渡される。
また、入庫品Aを搭載して上昇搬送部26内を上昇する搬送台37は、上昇搬送部26の上部から下降搬送部27に移動し、下降搬送部27内を下降する。
図18(a)に示すように、各搬送台37の位置情報に基づき、入庫品Aを受け取る第2送出部35では、この第2送出部35から入庫品Aの最大高さ分の下側位置に対応して設けられた搬送台検知用センサP17-2-1で、受取対象の入庫品Aを搭載した搬送台37の1つ前の搬送台37の通過が検知されると、第2送出部35の他側送出部35bが1つ前の搬送台37上の入庫品Aと干渉しなくなるため、他側送出部35bが退避位置から下降搬送部27内に進入移動される。
図18(b)に示すように、下降搬送部27内に進入移動した他側送出部35bに、下降する搬送台37の他側搭載位置40bから受取対象の入庫品Aを受け取る。入庫品Aを受け取る第2送出部35の位置に対応してそれぞれ設けられた、在荷検知用センサP18-2で他側送出部35b上の入庫品Aが検知され、かつ、搬送台検知用センサP17-2-2で搬送台37の通過が検知されると、他側送出部35bが退避位置に戻り、つまり第2搬出部24への入庫品Aの送出位置に戻り、他側送出部35b上の入庫品Aが第2搬出部24に送り出される。
続いて、図15(b)および図16(a)(b)に出庫品Bの出庫の流れを示す。図17(c)に上昇搬送部26での出庫の動作タイミングを示す。
第2搬入部22に出庫品Bが搬入される。
第2受渡部33の他側受渡部33bが受入位置(退避位置)に位置する状態で、第2搬入部22および他側受渡部33bの第2受渡搬送体111が低速駆動され、第2搬入部22上の出庫品Bが他側受渡部33b上に低速搬送される。このとき、第1受渡部32への入庫品Aの搬送と同様に、他側受渡部33bの位置に対応して設けられた在荷検知用センサの検知により、他側受渡部33b上で出庫品Bの搬送が停止され、また、他側受渡部33bの位置に対応して設けられたはみ出し検知用センサで出庫品Bが検知される場合には、はみ出し検知用センサで出庫品Bが検知されなくなるまで出庫品Bが逆方向に搬送され、他側受渡部33bの先端側からはみ出した出庫品Bが搬送台37と干渉するのが防止される。
例えば、図17(c)に示す3段のうちの真ん中の第2受渡部33から出庫品Bの出庫が行われる場合、在荷検知用センサP12-3の検知により他側受渡部33b上の出庫品Bが検知され、かつ、各搬送台37の位置情報に基づき、第2受渡部33の位置に対応して設けられた搬送台検知用センサP16-3-1で出庫品Bを搭載予定の搬送台37の1つ前の搬送台37の通過が検知されると、一側受渡部33aが上昇搬送部26内に進入移動される。
さらに、在荷検知用センサP12-3の検知により他側受渡部33b上の出庫品Bが検知され、かつ、各搬送台37の位置情報に基づき、第2受渡部33の上側位置であって第2受渡部33上の出庫品Bの最大高さ位置に対応して設けられた搬送台検知用センサP16-3-2で出庫品Bを搭載予定の搬送台37の1つ前の搬送台37の通過が検知されると、他側受渡部33b上の出庫品Bが1つ前の搬送台37と干渉しなくなるため、他側受渡部33bが上昇搬送部26内に進入移動される。
他側受渡部33bが上昇搬送部26内に進入移動されたら、一側受渡部33aおよび他側受渡部33bの各第2受渡搬送体111が駆動され、他側受渡部33b上の出庫品Bが一側受渡部33a上に搬送される。その後は、第1受渡部32による入庫品Aの搬送と同様にして、一側受渡部33a上に出庫品Bが位置決め停止される。
在荷検知用センサで一側受渡部33a上に出庫品Bが搬送されたことを検知すると、他側受渡部33bが受入位置(退避位置)に戻され、搬送台37の他側搭載位置40bに搭載された入庫品Aの通過が可能となるとともに、第2搬入部22から送り込まれる次の出庫品Bを受け入れが可能となる。
そして、上昇搬送部26を上昇してくる搬送台37の一側搭載位置40aに、一側受渡部33a上の出庫品Bが受け渡される。このとき、搬送台37に入庫品Aが搭載されている場合には、1つの搬送台37に入庫品Aと出庫品Bとが一緒に搭載される。
また、少なくとも出庫品Bを搭載して上昇搬送部26内を上昇する搬送台37は、上昇搬送部26の上部から下降搬送部27に移動され、下降搬送部27内を下降される。
各搬送台37の位置情報に基づき、第1送出部34の位置に対応して設けられた搬送台検知用センサで、出庫品Bを搭載した搬送台37の1つ前の搬送台37の通過が検知されると、一側送出部34aが退避位置から下降搬送部27内に進入移動される。
下降搬送部27内に進入移動した一側送出部34aに、下降する搬送台37の一側搭載位置40aから出庫品Bを受け取る。第1送出部34の位置に対応してそれぞれ設けられた、在荷検知用センサで一側送出部34a上の出庫品Bが検知され、かつ、搬送台検知用センサで搬送台37の通過が検知されると、一側送出部34aを退避位置に戻り、つまり第1搬出部23への出庫品Bの送出位置に戻り、一側送出部34a上の出庫品Bが第1搬出部23に送り出される。
次に、図19には、入庫品Aの第2方向Yの長さが長い場合であって、1つの搬送台37に入庫品Aのみを載せて出庫品Bは載せない場合の動作を示す。入庫品Aの第2方向Yの長さは、搬送台37の一側搭載位置40aと他側搭載位置40bとを合わせた第2方向Yの長さよりも短いが、入庫品Aを搭載する搬送台37の他側搭載位置40bの第2方向Yの長さよりも長い寸法関係にある。
図19(a)に示すように、第1受渡部32の受入位置にある一側受渡部32a上に入庫品Aが搬送される。
図19(b)に示すように、第1受渡部32の位置を、入庫品Aを搭載予定の搬送台37の1つ前の搬送台37が通過していくことにより、他側受渡部32bおよび一側受渡部32aが上昇搬送部26内に順次進入移動される。なお、他側受渡部32bおよび一側受渡部32aの進入移動のタイミングは上述したように各センサの検知に基づいて実行される。また、上昇搬送部26内に進入移動した一側受渡部32aおよび他側受渡部32bの駆動により、一側受渡部32a上の入庫品Aが他側受渡部32b上に向けて搬送され、入庫品Aの搬送方向先端側を基準として搬送台37に対する所定の受渡位置に位置決め停止される。なお、入庫品Aの位置決め停止は上述したように各センサの検知に基づいて実行される。そして、入庫品Aは、他側受渡部32bから一側受渡部32aの一部に亘って配置される。
図19(c)(d)に示すように、上昇搬送部26を上昇してくる搬送台37上に、第1受渡部32上の入庫品Aを受け渡す。入庫品Aは、搬送台37の他側搭載位置40bから一側搭載位置40aの一部に亘って搭載される。この場合、入庫品Aが搭載された搬送台37には出庫品Bは搭載されない。また、搬送台37に入庫品Aを受け渡した第1受渡部32の一側受渡部32aおよび他側受渡部32bは上昇搬送部26から退避移動される。そして、入庫品Aは、搬送台37によって上昇搬送部26から下降搬送部27に搬送される。
図19(e)~(h)に示すように、入庫品Aの第2方向Yの長さが長い場合、下降搬送部27に配置される各第2送出部35は、他側送出部35bに加えて、搬送台37からの入庫品Aの受取補助をするための一側送出部35aを備えている。
図19(e)(f)に示すように、第2送出部35の位置を、受取対象の入庫品Aを搭載した搬送台37の1つ前の搬送台37が通過していくことにより、一側送出部35aおよび他側送出部35bが下降搬送部27内に進入移動される。なお、一側送出部35aおよび他側送出部35bの進入移動のタイミングは上述したように各センサの検知に基づいて実行される。そして、下降搬送部27内に進入移動した一側送出部35aおよび他側送出部35bによって、下降搬送部27内を下降する搬送台37上から入庫品Aを受け取る。
図19(g)に示すように、一側送出部35aおよび他側送出部35b上の入庫品Aは、他側送出部35bのみに載るように搬送される。
図19(h)に示すように、一側送出部35aおよび他側送出部35bが下降搬送部27から退避移動される。これにより、他側送出部35bは第2搬出部24への入庫品Aの送出位置に戻り、他側送出部35b上の入庫品Aが第2搬出部24に送り出される。
なお、入庫品Aの第2方向Yの長さが他側送出部35bのみで搬送台37から受け取ることが可能な長さであれば、受取補助の一側送出部35aは用いなくてもよい。
このように、搬送装置13は、入庫品Aの第2方向Yの長さが長い場合であっても、搬送台37に搭載可能な長さであれば、入庫品Aの取り扱いができる。
次に、図20に、出庫品Bの第2方向Yの長さが長い場合であって、1つの搬送台37に出庫品Bのみを搭載して入庫品Aは搭載しない場合の動作を示す。出庫品Bの第2方向Yの長さは、搬送台37の一側搭載位置40aと他側搭載位置40bとを合わせた第2方向Yの長さよりも短いが、出庫品Bを搭載する搬送台37の一側搭載位置40aの第2方向Yの長さよりも長い寸法関係にある。
図20(a)に示すように、第2受渡部33の受入位置にある他側受渡部33b上に出庫品Bが搬送される。
図20(b)に示すように、第2受渡部33の位置を、出庫品Bを搭載予定の搬送台37の1つ前の搬送台37が通過していくことにより、一側受渡部33aおよび他側受渡部33bが退避位置から上昇搬送部26内に進入移動される。なお、一側受渡部33aおよび他側受渡部33bの進入移動のタイミングは上述したように各センサの検知に基づいて実行される。また、上昇搬送部26内に進入移動した一側受渡部33aおよび他側受渡部33bの駆動により、他側受渡部33b上の出庫品Bが一側受渡部33a上に向けて搬送され、出庫品Bの搬送方向先端側を基準として搬送台37に対する所定の受渡位置に位置決め停止される。なお、出庫品Bの位置決め停止は上述したように各センサの検知に基づいて実行される。そして、出庫品Bは、一側受渡部33aから他側受渡部33bの一部に亘って配置される。
図20(c)(d)に示すように、上昇搬送部26を上昇してくる搬送台37上に、第2受渡部33上の出庫品Bを受け渡す。出庫品Bは、搬送台37の一側搭載位置40aから他側搭載位置40bの一部に亘って搭載される。この場合、出庫品Bは、入庫品Aが搭載されていない搬送台37に搭載され、入庫品Aが搭載されている搬送台37には搭載されない。また、搬送台37に出庫品Bを受け渡した第2受渡部33の一側受渡部33aおよび他側受渡部33bは、上昇搬送部26から退避移動される。そして、出庫品Bは、搬送台37によって上昇搬送部26から下降搬送部27に搬送される。
図20(e)~(g)に示すように、出庫品Bの第2方向Yの長さが長い場合には、下降搬送部27に配置される第1送出部34は、一側送出部34aに加えて、搬送台37からの出庫品Bの受取補助をするための他側送出部34bを備えている。
なお、図20(e)~(g)においては、一側送出部34aおよび他側送出部34bが下降搬送部27内に進入した状態に固定配置され、この一側送出部34aに側部位置に第1搬出部23が配置されている例を示す。ただし、一側送出部34aおよび他側送出部34bは、上述のように下降搬送部27内に対して進退移動可能に構成されていてもよい。
図20(e)(f)に示すように、第1送出部34の一側送出部34aおよび他側送出部34bにより、下降搬送部27内を下降する搬送台37上から出庫品Bを受け取る。
図20(g)に示すように、一側送出部34aおよび他側送出部34b上に受け取った出庫品Bは第1搬出部23に送り出される。
なお、出庫品Bの第2方向Yの長さが一側送出部34aのみで搬送台37から受け取ることが可能な長さであれば、受取補助の他側送出部34bは用いなくてもよい。
このように、搬送装置13は、出庫品Bの第2方向Yの長さが長い場合であっても、搬送台37に搭載可能な長さであれば、出庫品Bの取り扱いができる。
次に、図21に、入庫品Aの第2方向Yの長さが長く、出庫品Bの第2方向Yの長さが短く、入庫品A>出庫品Bの長さ関係にある場合であって、1つの搬送台37にこれら入庫品Aと出庫品Bとを一緒に搭載可能とする場合の動作を示す。この場合、(入庫品Aの第2方向Yの長さ)+(出庫品Bの第2方向Yの長さ)<(搬送台37の搭載領域の第2方向Yの長さ)の関係にある。また、入庫品Aは第2送出部35の他側送出部35bのみで搬送台37から受け取ることが可能な長さであり、第2送出部35は受取補助の一側送出部35aを用いない。なお、入庫品Aと出庫品Bが必ず隙間を空けるように最小のクリアランス値を設定してもよい。
図21(a)~(d)に示すように、上述した図19(a)~(d)と同様に、第1受渡部32において、上昇搬送部26を上昇してくる搬送台37上に入庫品Aを受け渡す。入庫品Aは、搬送台37の他側搭載位置40bから一側搭載位置40aの一部に亘って搭載される。
図21(e)に示すように、第2受渡部33の受入位置にある他側受渡部33b上に出庫品Bが搬送される。
図21(f)に示すように、第2受渡部33の位置を、出庫品Bを搭載予定の搬送台37の1つ前の搬送台37が通過していくことにより、一側受渡部33aおよび他側受渡部33bが退避位置から上昇搬送部26内に進入移動される。なお、一側受渡部33aおよび他側受渡部33bの進入移動のタイミングは上述したように各センサの検知に基づいて実行される。
上昇搬送部26内に進入移動した一側受渡部33aおよび他側受渡部33bの駆動により、他側受渡部33b上の出庫品Bが一側受渡部33a上に搬送される。この場合、他側受渡部33b上の出庫品Bが一側受渡部33a上に乗り移るためには、一側受渡部33aが最大進入位置まで移動する必要があるが、ここまで移動された一側受渡部33aの先端側は搬送台37上の入庫品Aと干渉してしまう。そのため、図21(g)に示すように、一側受渡部33aの先端側が搬送台37上の入庫品Aと干渉しないように、一側受渡部33aが後退移動される。さらに、出庫品Bは、一側受渡部33aの先端側の所定の受渡位置に配置される。また、一側受渡部33aに出庫品Bを受け渡した他側受渡部33bは上昇搬送部26から退避移動される。
図21(h)(i)に示すように、上昇搬送部26を上昇してくる搬送台37上に、第2受渡部33上の出庫品Bが受け渡される。出庫品Bは、搬送台37に既に搭載されている入庫品Aに隣接した一側搭載位置40aの一側寄りの一部に搭載される。したがって、入庫品Aと出庫品Bとが1つの搬送台37に一緒に搭載されて、上昇搬送部26から下降搬送部27に搬送される。また、搬送台37に出庫品Bを受け渡した第2受渡部33の一側受渡部33aおよび他側受渡部33bは上昇搬送部26から退避移動される。
そして、下降搬送部27において、搬送台37上の入庫品Aは該当する第2送出部35によって第2搬出部24に送り出され、出庫品Bは第1送出部34によって第1搬出部23に送り出される。
このように、搬送装置13は、入庫品Aの第2方向Yの長さが長い場合であっても、入庫品Aの取り扱いができるとともに、第2方向Yの長さが短い出庫品Bと組み合わせて、入庫品Aと出庫品Bを1つの搬送台37に搭載して搬送することにより、搬送効率を向上できる。
次に、図22および図23に、出庫品Bの第2方向Yの長さが長く、入庫品Aの第2方向Yの長さが短く、出庫品B>入庫品Aの長さ関係にある場合であって、1つの搬送台37にこれら入庫品Aと出庫品Bとを一緒に搭載する場合の動作を示す。この場合、(入庫品Aの第2方向Yの長さ)+(出庫品Bの第2方向Yの長さ)<(搬送台37)の搭載領域の第2方向Yの長さ)の関係にある。
図22(a)~(d)に示すように、上述した図19(a)~(d)と同様に、第1受渡部32において、上昇搬送部26を上昇してくる搬送台37上に入庫品Aが受け渡される。入庫品Aは、搬送台37の他側搭載位置40bの他側寄りの一部に搭載される。
図22(e)に示すように、第2受渡部33の受入位置にある他側受渡部33b上に出庫品Bが搬送される。
図22(f)に示すように、第2受渡部33の位置を、出庫品Bを搭載予定の搬送台37の1つ前の搬送台37が通過していくことにより、一側受渡部33aおよび他側受渡部33bが退避位置から上昇搬送部26内に進入移動される。なお、一側受渡部33aおよび他側受渡部33bの進入移動のタイミングは上述したように各センサの検知に基づいて実行される。
上昇搬送部26内に進入移動した一側受渡部33aおよび他側受渡部33bの駆動により、他側受渡部33b上の出庫品Bが一側受渡部33a上に搬送され、出庫品Bの搬送方向先端側を基準として搬送台37に対する所定の受渡位置に位置決め停止される。なお、出庫品Bの位置決め停止は上述したように各センサの検知に基づいて実行される。
図22(g)に示すように、他側受渡部33bは上昇搬送部26から退避移動される。なお、出庫品Bの長さが一側受渡部33aから他側受渡部33bに亘って載る長さの場合、他側受渡部33bを上昇搬送部26から退避移動される際、出庫品Bが引きずられて位置ずれしてしまう可能性がある。そこで、他側受渡部33bが上昇搬送部26から退避移動される際には、他側受渡部33b(第2受渡搬送体111)が正転されながら退避移動されることにより、出庫品Bの位置ずれが防止される。あるいは、出庫品Bが他側受渡部33bから一側受渡部33aのみに載る位置まで一旦搬送され、他側受渡部33bが退避移動された後、一側受渡部33a(第2受渡搬送体111)が逆転されて出庫品Bが所定の受渡位置に搬送されることにより、出庫品Bの位置ずれが防止される。
図22(h)(i)に示すように、上昇搬送部26を上昇してくる搬送台37上に、第2受渡部33上の出庫品Bを受け渡す。出庫品Bは、搬送台37に既に搭載されている入庫品Aに隣接した一側搭載位置40aから他側搭載位置40bの一側寄りの一部に亘って搭載される。したがって、入庫品Aと出庫品Bとが一緒に1つの搬送台37に搭載されて、上昇搬送部26から下降搬送部27に搬送される。また、搬送台37に出庫品Bを受け渡した第2受渡部33の一側受渡部33aは退避位置に戻る。
図23(a)(b)に示すように、下降搬送部27において、第2送出部35の位置を、受取対象の入庫品Aを搭載した搬送台37の1つ前の搬送台37が通過していくことにより、他側送出部35bが下降搬送部27内に進入移動される。なお、他側送出部35bの進入移動のタイミングは上述したように各センサの検知に基づいて実行される。
このとき、他側送出部35bが最大進入位置まで移動されると、他側送出部35bの先端側が搬送台37上の出庫品Bと干渉してしまう。そのため、他側送出部35bが出庫品Bと干渉しないように、下側搬送部27内への他側送出部35bの進入移動量Lが調整される。
図23(c)(d)に示すように、下降搬送部27内に進入移動した他側送出部35bによって、下降搬送部27内を下降する搬送台37上から入庫品Aを受け取る。
図23(e)に示すように、他側送出部35bが下側搬送部27から退避移動される。これにより、他側送出部35bは第2搬出部24への入庫品Aの送出位置に戻り、他側送出部35b上の入庫品Aが第2搬出部24に送り出される。
また、下降搬送部27において、搬送台37上の出庫品Bは第1送出部34によって第1搬出部23に送り出される。
このように、搬送装置13は、出庫品Bの第2方向Yの長さが長い場合であっても、出庫品Bの取り扱いができるとともに、第2方向Yの長さが短い入庫品Aと組み合わせて、入庫品Aと出庫品Bを1つの搬送台37に搭載して搬送することにより、搬送効率を向上できる。
そして、第2の実施の形態の搬送装置13では、第1の実施の形態と同様に、1つの搬送装置本体20によって、搬送装置本体20の一側から他側への搬送物12(入庫品A)の搬送と、搬送装置本体20の他側から一側への搬送物12(出庫品B)の搬送とが並行して可能となり、省スペースで、搬送物12を効率的に搬送できる、などの作用効果を得ることができる。
さらに、各受渡部32,33および各送出部34,35が上昇搬送部26および下降搬送部27に対して第2方向Yに進退移動する構成であるため、第1の方向Xに各受渡部32,33および各送出部34,35の退避スペースを設ける必要がなく、搬送装置本体20の上昇搬送部26と下降搬送部27との間の距離を小さくし、小形化することができる。しかも、2列の保管部16の間隔が狭い自動倉庫システム10にも対応することができる。
しかも、各受渡部32,33および各送出部34,35の移動方向と搬送物12の搬送方向とが同じ方向であるため、各受渡部32,33上および各送出部34,35上に搬送物12を載せた状態で移動することが可能となり、搬送装置13の搬送効率を向上できる。
すなわち、各受渡部32,33においては、上昇搬送部26内に対して、一側受渡部32aまたは他側受渡部33bの進入移動と、一側受渡部32a上または他側受渡部33b上に送り込まれている搬送物12の進入移動とを同時に行えるため、一側受渡部32aまたは他側受渡部33bの進入移動後にこれら一側受渡部32a上または他側受渡部33b上に搬送物12を送り込む場合に比べて、搬送物12を上昇搬送部26の所定の位置に迅速に配置することができる。そのため、搬送台37による搬送物12の搬送速度を速くしても、各受渡部32,33は対応可能で、搬送装置13の搬送効率を向上できる。
同様に、各送出部34,35においては、下降搬送部27に対して、一側送出部34aまたは他側送出部35bの退避移動と、一側送出部34aまたは他側送出部35b上に受け取った搬送物12の退避移動とが同時に行えるため、一側送出部34aまたは他側送出部35bから搬送物12を送り出した後にこれら一側送出部34aまたは他側送出部35bを退避移動させる場合に比べて、一側送出部34aまたは他側送出部35bの退避移動のタイミングを早くできる。そのため、搬送台37による搬送物12の搬送速度を速くしても、各送出部34,35は対応可能で、搬送装置13の搬送効率を向上できる。
さらに、各受渡部32,33においては、搬送物12を受け渡す搬送台37の1つ前の搬送台37の通過直後に、他側受渡部32bまたは一側受渡部33aを上昇搬送部26内に進入移動するため、搬送物12を載せた一側受渡部32aまたは他側受渡部33bが上昇搬送部26内に進入移動すれば、直ぐに一側受渡部32aまたは他側受渡部33bから他側受渡部32bまたは一側受渡部33aに搬送物12を搬送することができる。そのため、搬送台37による搬送物12の搬送速度を速くしても、各受渡部32,33は対応可能で、搬送装置13の搬送効率を向上できる。
本発明の実施の形態およびその変形例について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、前記実施の形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。