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JP2006347682A - 物品搬送装置 - Google Patents

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JP2006347682A JP2005175319A JP2005175319A JP2006347682A JP 2006347682 A JP2006347682 A JP 2006347682A JP 2005175319 A JP2005175319 A JP 2005175319A JP 2005175319 A JP2005175319 A JP 2005175319A JP 2006347682 A JP2006347682 A JP 2006347682A
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Abstract

【課題】物品搬送を継続させることができながら、複数台の移動体について装備機器の交換作業を行うことができる物品搬送装置の提供。
【解決手段】複数の物品移載箇所1,3にわたって移動自在な物品搬送用の移動体4が複数台設けられ、物品搬送要求情報に応じた物品搬送処理を行わせるように複数台の移動体4の作動を制御する運転制御手段9が設けられ、運転制御手段9が、複数台の移動体4の夫々についての装備機器の交換タイミングを異ならせるために作動実績を異ならせる実績変更用運転条件に基づいて、複数台の移動体4のうちで物品搬送作動を行わせる移動体4を選択して物品搬送処理を行うように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の物品移載箇所にわたって移動自在な物品搬送用の移動体が複数台設けられ、物品搬送要求情報に応じた物品搬送作動を行わせるように前記複数台の移動体の作動を制御する運転制御手段が設けられた物品搬送装置に関する。
上記のような物品搬送装置は、複数台の物品搬送用の移動体の夫々が複数の物品移載箇所にわたって移動して物品搬送作動を行うことができ、複数台の移動体を活用しながら物品搬送を行って、搬送能力の向上を図ることができるものである。
そして、二台の移動体が、同じ軌道上を移動するように構成され、運転制御手段が、物品搬送要求情報に基づいて、二台の移動体のすべてまたは一方を物品搬送作動を行わせる移動体として選択して物品搬送処理を行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1の物品搬送装置において、移動体には、物品搬送作動を行うことにより消耗するセンサやブレーキなどの装備機器が備えられる。これらの装備機器は使用により消耗するので、寿命となる前に交換する必要がある。そこで、例えば、装備機器の使用期間が設定期間になると、装備機器の交換タイミングになったとして、装備機器の交換を行っている。装備機器を交換する場合には、その装備機器を備えた移動体を退避箇所などに移動させて、その移動体が物品搬送作動を行わないようにして装備機器の交換作業を行う。
特許第2857836号公報
上記特許文献1の物品搬送装置では、運転制御手段が、単に、物品搬送要求情報に基づいて、二台の移動体のすべてまたは一方を物品搬送作動を行わせる移動体として選択して物品搬送処理を行うだけであるので、二台の移動体が物品搬送作動を行う回数が同じになるなど、二台の移動体の作動実績が同じになることがある。
この場合には、二台の移動体の夫々について装備機器の使用期間が同じになるので、二台の移動体の夫々についての装備機器の交換タイミングを同じにしている。したがって、二台の移動体ともが物品搬送作動を行わないようにして物品搬送を一旦中断させた状態で、二台の移動体の装備機器の交換作業を一時に行うことになる。
しかしながら、物品搬送装置を適応する設備によっては、物品搬送を中断させることなく、常時、物品搬送を継続させることが求められており、このような要求に応えることができない虞がある。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、常時、物品搬送を継続させることができながら、複数台の移動体について装備機器の交換作業を行うことができる物品搬送装置を提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明にかかる物品搬送装置の第1特徴構成は、複数の物品移載箇所にわたって移動自在な物品搬送用の移動体が複数台設けられ、物品搬送要求情報に応じた物品搬送作動を行わせるように前記複数台の移動体の作動を制御する運転制御手段が設けられた物品搬送装置において、
前記運転制御手段が、前記複数台の移動体の夫々についての装備機器の交換タイミングを異ならせるために作動実績を異ならせる実績変更用運転条件に基づいて、前記複数台の移動体のうちで物品搬送作動を行わせる移動体を選択して前記物品搬送処理を行うように構成されている点にある。
すなわち、運転制御手段が、実績変更用運転条件に基づいて、複数台の移動体のうちで物品搬送作動を行わせる移動体を選択して物品搬送処理を行うことによって、複数台の移動体の夫々における作動実績が異なり、装備機器の使用期間が長い移動体と短い移動体とを存在させることができる。
そして、例えば、装備機器の使用期間が長い移動体について、その使用期間が設定期間になることにより装備機器の交換タイミングとなったとすると、装備機器の使用期間が短い移動体は、装備機器の使用期間が長い移動体よりも装備機器の交換タイミングとなるのを遅らせることができる。
このようにして、複数台の移動体の夫々における作動実績を異ならせることにより、複数台の移動体の夫々についての装備機器の交換タイミングを異ならせることができる。したがって、複数台の移動体の一部が装備機器の交換タイミングとなっても、装備機器の交換タイミングとなっていない移動体を存在させて、一部の移動体については装備機器の交換作業を行いながら、他の移動体が物品搬送作動を行うことができる。
以上のことから、常時、物品搬送を継続させることができながら、複数台の移動体について装備機器の交換作業を行うことができる物品搬送装置を提供できるに至った。
本発明にかかる物品搬送装置の第2特徴構成は、前記実績変更用運転条件が、前記複数台の移動体の夫々の作動実績についての目標比であり、前記運転制御手段が、前記複数台の移動体の作動実績の比が前記目標比となるように前記複数台の移動体の作動を制御するように構成されている。
すなわち、運転制御手段が、複数台の移動体の作動実績の比が目標比となるように、複数台の移動体のうちで物品搬送を行わせる移動体を選択して物品搬送処理を行うことにより、複数台の移動体の夫々の作動実績に目標比に応じた差を生じさせることができる。
複数台の移動体の夫々の作動実績に極端な差が生じてしまうと、複数台の移動体のうち、一部の移動体だけが物品搬送作動を繰り返し行うこととなって、複数台の移動体を有効に活用することができず、搬送能力の低下を招く虞がある。
したがって、複数台の移動体の夫々の作動実績に目標比に応じた差を生じさせることにより、複数台の移動体の夫々の作動実績に生じる差が極端な差となることを防止でき、搬送能力の低下を抑制できる。
また、目標比をどのような比に設定するかによって、複数台の移動体の夫々についての装備機器の交換タイミングとなる時期をどれだけ異ならせるかを調整することが可能である。したがって、目標比を調整することにより、複数台の移動体の夫々についての装備機器の交換タイミングをどれだけ異ならせるかを必要に応じて調整することも可能となる。
本発明にかかる物品搬送装置の第3特徴構成は、前記運転制御手段が、前記物品搬送要求情報に基づいて、前記複数台の移動体のすべての選択および前記複数台の移動体のうちの一部の選択を行って前記物品搬送処理を行うように構成され、かつ、前記複数台の移動体のうちの一部の選択を行うときに、前記実績変更用運転条件に基づいて物品搬送作動を行わせる移動体を選択するように構成されている点にある。
すなわち、運転制御手段が、常時、実績変更用運転条件に基づいて物品搬送作動を行わせる移動体を選択して物品搬送処理を行うのではなく、物品搬送要求情報に基づいて複数台の移動体のすべての選択を行うときには、物品搬送作動を行わせる移動体を複数台の移動体のすべてとして物品搬送処理を行う。そして、運転制御手段は、物品搬送要求情報に基づいて複数台の移動体のうちの一部の選択を行うときに、実績変更用運転条件に基づいて物品搬送作動を行わせる移動体を選択して物品搬送処理を行う。
このようにすると、複数台の移動体のすべてを物品搬送作動させることは積極的に行いながら、複数台の移動体の一部しか物品搬送作動させる必要がないときに、実績変更用運転条件に基づいて選択した移動体を物品搬送作動させることができる。したがって、搬送能力の向上を図りながら、複数台の移動体の夫々についての装備機器の交換タイミングを異ならせることができる。
本発明にかかる物品搬送装置の第4特徴構成は、前記複数台の移動体が、同じ軌道上を移動するように構成され、前記運転制御手段が、前記実績変更用運転条件に基づいて選択しなかった非選択の移動体を前記実績変更用運転条件に基づいて選択した選択の移動体が物品搬送作動を行うために移動する物品搬送用移動範囲外に移動させるように、前記複数台の移動体の作動を制御するように構成されている点にある。
前記複数台の移動体が同じ軌道上を移動するので、複数の物品移載箇所にわたって一つの軌道を設けるだけでよく、それだけ構成の簡素化および装置の小型化を図ることができる。
そして、運転制御手段が、実績変更用運転条件に基づいて物品搬送作動を行わせる移動体を選択して物品搬送処理を行う際に、実績変更用運転条件に基づいて選択した選択の移動体を物品搬送作動させるだけでなく、実績変更用運転条件に基づいて選択しなかった非選択の移動体が選択の移動体が物品搬送作動を行うために移動する物品搬送用移動範囲内に位置する場合には、その非選択の移動体を物品搬送用移動範囲外に移動させるように、非選択の移動体を作動させる。
したがって、選択の移動体が、軌道上を移動する際に、非選択の移動体にて邪魔されることなくスムーズに移動しながら物品搬送作動を行うことができ、物品搬送を効率よく行うことができる。
本発明にかかる物品搬送装置を物品収納設備に適応した実施形態について図面に基づいて説明する。
この物品収納設備は、図1に示すように、複数の収納部1を縦横に並べて備えた物品収納棚2と、その物品収納棚2と入出庫用の物品支持部3との間で物品Bを搬送する物品搬送用の移動体としてのスタッカークレーン4とから構成されている。
前記物品収納棚2は、前後一対の支柱5が水平方向に間隔を隔てて複数立設され、前後一対の支柱5の夫々には、水平方向に延びる載置支持部6を上下方向に間隔を隔てて複数配設されている。
そして、前後一対の支柱5と左右一対の載置支持部6とにより一つの収納部1が形成され、この収納部1が縦横に複数並べて設けられている。
前記物品収納棚2は、物品出し入れ方向が互いに対向するように間隔を隔てて二つ設置され、入出庫用の物品支持部3は、物品収納棚2の側脇など物品収納棚2の水平方向に隣接する箇所において、互いに対向するように間隔を隔てて二つ設置されている。
前記物品収納棚2における複数の収納部1の夫々および入出庫用の物品支持部3の夫々が、物品移載箇所として構成されている。
二つの物品収納棚2の間には、物品収納棚2の水平方向の全範囲および入出庫用の物品支持部3にわたる軌道としての走行レール7が床面に設置され、物品収納棚2の水平方向の全範囲および入出庫用の物品支持部3にわたるガイドレール8が上方側に設置されている。そして、スタッカークレーン4がガイドレール8にて案内されながら走行レール7上を水平移動するように設けられている。
前記走行レール7の両端部のうち、入出庫用の物品支持部3側の端部には、スタッカークレーン4の運転を管理する地上側コントローラ9が設けられ、この地上側コントローラ9が、どの収納部1にどの物品を収納しているかなどの収納情報を管理している。
前記スタッカークレーン4は、同一の走行レール7を水平移動する状態で二台設けられている。二台のスタッカークレーン4の夫々は、図2に示すように、走行レール7に沿って走行して水平移動自在な走行台車10と、この走行台車10に対して昇降自在な昇降台11と、この昇降台11に備えさせた移載装置12(例えば、フォーク式の移載装置)とから構成されている。
そして、スタッカークレーン4は、走行台車10の水平移動、昇降台11の昇降作動、および、移載装置12の移載作動により、入出庫用の物品支持部3に存在する物品Bを物品収納棚2の収納部1に収納する入庫、あるいは、物品収納棚2の収納部1に収納されている物品Bを入出庫用の物品支持部3に取り出す出庫を行うように構成されている。
また、入出庫用の物品支持部3として、図1に示すように、物品Bを載置する荷受台13がスタッカークレーン4の水平移動方向に並ぶ状態で二つ設けられている。このようにして、入出庫用の物品支持部3が、二台のスタッカークレーン4を水平移動方向に並んで位置させて、夫々に備えさせた移載装置12により荷受台13との間で物品Bを移載することができるように構成されている。
この実施形態では、二台のスタッタークレーン4のうち、入出庫用の物品支持部3側に位置するものを第一スタッカークレーン4aとし、物品収納棚2側に位置するものを第二スタッカークレーン4bとしている。
二つの荷受台13のうち、物品収納棚2から遠い側に位置するものを第一荷受台13aとし、物品収納棚2に近い側に位置するものを第二荷受台13bとしている。
そして、第一スタッカークレーン4aは、第一荷受台13aと物品収納棚2との間での物品搬送を行い、第二スタッカークレーン4bは、第二荷受台13bと物品収納棚2との間での物品搬送を行う。
前記走行台車10には、昇降台11を昇降操作自在に案内支持する単一の昇降ポスト14が立設され、この昇降ポスト14の立設箇所は、スタッカークレーン4の水平移動方向において残りの一台のスタッカークレーン4が位置する側とは反対側に立設されている。
前記昇降台11は、昇降用チェーン15にて吊下げ支持され、この昇降用チェーン15は、ガイドレール8に沿って案内される上部フレーム16に設けた案内スプロケット17と昇降ポスト14の下方側に設けた案内スプロケット18とに巻き掛けられて、走行台車10の一端に装備した巻き取りドラム19に連結されている。
そして、巻き取りドラム19をインバータ式の昇降用電動モータ20にて正逆に駆動回転させて、昇降用チェーン15の繰り出し操作や巻き取り操作で昇降台11を昇降作動させるように構成されている。
前記昇降台11には、昇降経路における昇降台11の昇降位置を検出する昇降用ロータリーエンコーダ22が設けられている。
この昇降用ロータリーエンコーダ22については、詳細な図示は省略するが、昇降用ロータリーエンコーダ22の回転軸に、昇降ポスト14の上下方向に敷設されたチェーンに歯合するスプロケットが取り付けられ、昇降台11の昇降によりスプロケットが回転して、昇降経路の下端部に設定された基準位置からの昇降台11の昇降距離を検出することにより、昇降台11の昇降位置を検出するように構成されている。
また、走行台車10には、走行レール7上を走行自在な前後二つの車輪24が設けられ、二つの車輪24のうちの水平移動方向の一端側の車輪が、インバータ式の走行用電動モータ25にて駆動される駆動輪24aとして構成され、水平移動方向の他端側の車輪が、遊転自在な従動輪24bとして構成されている。
そして、走行用電動モータ25にて駆動輪24aを正逆に回転駆動することにより、走行台車10を水平移動させるように構成されている。
前記走行台車10には、走行経路における走行台車10の走行位置を検出する走行用ロータリーエンコーダ23が設けられている。
この走行用ロータリーエンコーダ23については、詳細な図示は省略するが、走行用ロータリーエンコーダ23の回転軸に、走行レール7に沿って敷設されたチェーンに歯合するスプロケットが取り付けられ、走行台車10の水平移動によりスプロケットが回転して、走行レール7の一端部に設定された基準位置からの走行台車10の水平移動距離を検出することにより走行台車10の走行位置を検出するように構成されている。
二台のスタッカークレーン4の夫々には、図3に示すように、スタッカークレーン4の運転を制御するクレーン制御装置26が設けられている。この図3では、第一スタッカークレーン4aに設けられたクレーン制御装置26を第一クレーン制御装置26Aとし、第二スタッカークレーン4bに設けられたクレーン制御装置26を第二クレーン制御装置26Bとしている。
そして、クレーン制御装置26に対しては、昇降用ロータリーエンコーダ22の検出情報および走行用ロータリーエンコーダ23の検出情報が入力されるように構成されている。
第一クレーン制御装置26Aと第二クレーン制御装置26Bとは、同様の構成をしている。
そして、クレーン制御装置26は、複数の収納部1の夫々に対応する棚側の物品移載位置および入出庫用の物品支持部3に対応する入出庫側の物品移載位置に移載装置12を移動させるべく、走行台車10の水平移動および昇降台11の昇降作動を制御し、かつ、棚側の物品移載位置および入出庫側の物品移載位置において移載装置12が収納部1および入出庫用の物品支持部3に対して物品移載を行うべく、移載装置12の移載作動を制御する物品搬送作動を行うように構成されている。
説明を加えると、棚側の物品移載位置と入出庫側の物品移載位置との夫々は、昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とから定められる位置である。入出庫側の物品移載位置は、二つの荷受台13の夫々について定められており、二つの荷受台13の夫々について昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが設定されている。棚側の物品移載位置については、複数の収納部1の夫々について定められており、複数の収納部1の夫々について昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが設定されている。
そして、クレーン制御装置26は、走行用ロータリーエンコーダ23の検出情報に基づいて走行台車10を指令された走行用目標停止位置に走行させるべく、走行台車10の水平移動を制御する走行制御を行う走行制御部26a、昇降用ロータリーエンコーダ22の検出情報に基づいて昇降台11を指令された昇降用目標停止位置に昇降させるべく、昇降台11の昇降作動を制御する昇降制御を行う昇降制御部26b、収納部1および荷受台13に対して物品移載を行うべく、移載装置12の移載作動を制御する移載制御を行う移載制御部26cなどから構成されている。
前記走行制御部26aにおける走行制御では、走行用電動モータ25を作動開始させて走行台車10の水平移動を開始し、走行用ロータリーエンコーダ23にて検出される走行台車10の走行位置が指令された走行用目標停止位置になると、走行用電動モータ25の作動を停止させてブレーキをかけて走行用目標停止位置に走行台車10を停止させるべく、走行用電動モータ25の作動を制御する。
前記昇降制御部26bにおける昇降制御では、昇降用電動モータ20を作動開始させて昇降台11の昇降作動を開始し、昇降用ロータリーエンコーダ22にて検出される昇降台11の昇降位置が指令された昇降用目標停止位置になると、昇降用電動モータ20の作動を停止させてブレーキをかけて昇降用目標停止位置に昇降台11を停止させるべく、昇降用電動モータ20の作動を制御する。
前記移載制御部26cにおける移載制御では、フォーク式の移載装置12を作動させ、フォークを突出させて物品Bを掬い取るあるいは物品Bを卸し、その後フォークを引退させるべく、移載装置12の移載作動を制御する。
前記クレーン制御装置26と地上側コントローラ9との間では、各種の情報が通信自在であり、地上側コントローラ9が第一クレーン制御装置26Aと第二クレーン制御装置26Bとの二つのクレーン制御装置26に対して各種の指令を行う。
そして、クレーン制御装置26は、地上側コントローラ9からの指令に基づいて、走行制御部26aによる走行制御、昇降制御部26bによる昇降制御、および、移載制御部26cによる移載制御を行うことによって、物品搬送作動を行うように構成されている。
このようにして、複数台のスタッカークレーン4の作動を制御する運転制御手段Hが、地上側コントローラ9と二つのクレーン制御装置26とから構成されている。
そして、運転制御手段Hは、スタッカークレーン4を物品搬送作動させるごとに作動回数を積算することにより、スタッカークレーン4を実際に作動させた作動実績を二台のスタッカークレーン4ごとに管理している。
ちなみに、作動実績については、物品搬送作動を行った回数に限らず、例えば、スタッカークレーン4の作動時間や水平移動距離などを積算するようにしてもよい。
前記運転制御手段Hは、物品搬送要求情報に基づいて、二台のスタッカークレーン4のすべてまたは二台のスタッカークレーン4のうちの一方を物品搬送作動を行わせるスタッカークレーン4として選択して物品搬送処理を行うように構成されている。
そして、運転制御手段Hは、二台のスタッカークレーン4のうちの一方を物品搬送作動を行わせるスタッカークレーン4として選択する場合に、複数台のスタッカークレーン4の夫々についての装備機器の交換タイミングを異ならせるために作動実績を異ならせる実績変更用運転条件に基づいて、二台のスタッカークレーン4のうちで物品搬送作動を選択して物品搬送処理を行う。
前記実績変更用運転条件は、二台のスタッカークレーン4の夫々の作動実績についての目標比である。この実施形態では、第一スタッカークレーン4aの第一作動実績Q1と第二スタッカークレーン4bの第二作動実績Q2との目標比が、Q1:Q2=25:24と設定されている。
前記運転制御手段Hは、二台のスタッカークレーン4の作動実績Q1,Q2を管理しており、複数台のスタッカークレーン4の作動実績の比(Q1:Q2)が目標比(25:24)となるように二台のスタッカークレーン4の作動を制御するように構成されている。
このようにして、運転制御手段Hは、物品搬送要求情報および実績変更用運転条件に基づいて、同時入庫処理、第一の単独入庫処理、第二の単独入庫処理、同時出庫処理、第一の単独出庫処理、第二の単独出庫処理のいずれかを選択して実行する。
前記同時入庫処理および同時出庫処理は、二台のスタッカークレーン4のすべてを物品搬送作動を行わせるスタッカークレーンとして選択する物品搬送処理である。
前記第一の単独入庫処理および第一の単独出庫処理は、二台のスタッカークレーン4のうち第一スタッカークレーン4aを物品搬送作動を行わせるスタッカークレーンとして選択する物品搬送処理である。
前記第二の単独入庫処理および第二の単独出庫処理は、二台のスタッカークレーン4のうち第二スタッカークレーン4bを物品搬送作動を行わせるスタッカークレーンとして選択する物品搬送処理である。
前記運転制御手段Hが、物品搬送要求情報および実績変更用運転条件に基づいて、複数の処理のうちどの処理を実行するかについて、図4のフローチャートに基づいて説明する。
前記運転制御手段Hは、物品搬送要求情報が複数の物品Bの入庫を要求するものであると、同時入庫処理を選択して実行する(ステップ1,2)。
前記運転制御手段Hは、物品搬送要求情報が一つの物品Bの入庫を要求するものであると、第一スタッカークレーン4aの第一作動実績Q1に目標比に対応する割合(24/25)を掛けた第一目標作動実績P1(=Q1×24/25)が第二スタッカークレーン4bの第二作動実績Q2より小さいか否かを判別する(ステップ3,4)。そして、運転制御手段Hは、第一目標作動実績P1が第二作動実績Q2よりも小さいと、第一の単独入庫処理を選択して実行し(ステップ5)、第一目標作動実績P1が第二作動実績Q2以上であると、第二の単独入庫処理を選択して実行する(ステップ6)。
前記運転制御手段Hは、物品搬送要求情報が複数の物品Bの出庫を要求するものであると、同時出庫処理を選択して実行する(ステップ7,8)。
前記運転制御手段Hは、物品搬送要求情報が一つの物品Bの出庫を要求するものであると、第一スタッカークレーン4aの第一作動実績Q1に目標比に対応する割合(24/25)を掛けた第一目標作動実績P1(=Q1×24/25)が第二スタッカークレーン4bの第二作動実績Q2より小さいか否かを判別する(ステップ9,10)。そして、運転制御手段Hは、第一目標作動実績P1が第二作動実績Q2よりも小さいと、第一の単独出庫処理を選択して実行し(ステップ11)、第一目標作動実績P1が第二作動実績Q2以上であると、第二の単独出庫処理を選択して実行する(ステップ12)。
前記スタッカークレーン4の装備機器は、各種のセンサやブレーキなどであり、物品搬送作動などの使用によって消耗する。
前記運転制御手段Hが、実績変更用運転条件に基づいて、二台のスタッカークレーン4のうちで物品搬送作動を選択して物品搬送処理を行うことによって、第一スタッカークレーン4aの第一作動実績Q1と第二スタッカークレーン4bの第二作動実績Q2との比がQ1:Q2=25:24となる。したがって、第一スタッカークレーン4aよりも第二スタッカークレーン4bの方が装備機器の使用期間を短くでき、それだけ物品搬送作動による装備機器の消耗を抑えることができる。
そして、この実施形態では、装備機器の使用期間が長い第一スタッカークレーン4aについて、その装備機器の使用期間が設定期間となると、装備機器の交換タイミングとなったとして、例えば、第一スタッカークレーン4aにおける装備機器の交換タイミングを24ヶ月おきとしている。
それに対して、装備機器の使用期間が短い第二スタッカークレーン4bは、第一スタッカークレーン4aよりも装備機器の交換タイミングを遅らせることができる。
ちなみに、装備機器の交換タイミングは、各種のセンサやブレーキなどの夫々の装備機器ごとに定めるものであり、複数の装備機器の夫々について、その装備機器の交換タイミングを第一スタッカークレーン4aと第二スタッカークレーン4bとで異ならせることができる。
このようにして、第一スタッカークレーン4aにおける装備機器の交換タイミングと第二スタッカークレーン4bにおける装備機器の交換タイミングとを異ならせることにより、第一スタッカークレーン4aが装備機器の交換タイミングとなった場合には、第一スタッカークレーン4aについては装備機器の交換作業を行っても、第二スタッカークレーン4bが物品搬送作動を行うことができる。逆に、第二スタッカークレーン4bが装備機器の交換タイミングとなった場合には、第一スタッカークレーン4aが物品搬送作動を行うことができる。
そして、装備機器を交換する場合には、物品搬送作動の途中であれば、その物品搬送作動を行ったのち、スタッカークレーン4を退避箇所などに移動させて装備機器の交換作業を行う。退避箇所については、図示は省略するが、スタッカークレーン4が物品搬送作動のために水平移動する範囲よりも外側となるように、走行レール7の両端箇所に配置されている。
また、第一スタッカークレーン4aにおける装備機器の交換タイミングを24ヶ月おきとすると、Q1:Q2=25:24となるので、第二スタッカークレーン4bにおける装備機器の交換タイミングを第一スタッカークレーン4aよりも1ヶ月遅れさせることができる。そして、装備機器について点検をすべき装備機器の点検タイミングを1ヶ月おきとすると、第二スタッカークレーン4bにおける装備機器の交換タイミングを装備機器の点検タイミングに合わせることができ、装備機器の点検と第二スタッカークレーン4bの装備機器の交換とを同時期に行うことができる。
以下、同時入庫処理、第一の単独入庫処理、第二の単独入庫処理、同時出庫処理、第一の単独出庫処理、第二の単独出庫処理における二台のスタッカークレーン4の動作を図5〜図10に基づいて説明する。
図5〜図10は、物品収納設備の一部を省略した側面図であり、左端に入出庫用の物品支持部3が位置し、その入出庫用の物品支持部3よりも右側に物品収納棚2が位置する。
まず、図5に基づいて同時入庫処理における動作について説明する。この同時入庫処理は、第一スタッカークレーン4aと第二スタッカークレーン4bとの二台のスタッカークレーン4のすべてを物品搬送作動させて入庫を行うものである。
ちなみに、この同時入庫処理を実行する際には、第一荷受台13aと第二荷受台13bとの両方に物品Bを載置させることになるが、二つの物品Bのうち物品収納棚2の奥側に収納すべき物品Bを第二荷受台13bに載置させるようにしている。
前記地上側コントローラ9は、第一スタッカークレーン4aにおける第一クレーン制御装置26Aおよび第二スタッカークレーン4bにおける第二クレーン制御装置26Bの両方に対して入庫指令を行う。
第一クレーン制御装置26Aに対する入庫指令は、第一荷受台13aに載置されている物品Bを収納部1に収納させるための指令であり、第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置および物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
第二クレーン制御装置26Bに対する入庫指令は、第二荷受台13bに載置されている物品Bを収納部1に収納させるための指令であり、第二荷受台13bに対応する入出庫側の物品移載位置および物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
また、物品Bを収納すべき収納部1については、スタッカークレーン4の水平移動方向において、第二クレーン制御装置26Bに対する入庫指令よりも第一クレーン制御装置26Aに対する入庫指令の方が入出庫用の物品支持部3に近い側になるように指令される。
第一クレーン制御装置26Aと第二クレーン制御装置26Bとは、物品Bを受け取る荷受台13と物品Bを収納すべき収納部1とが異なるものの、基本的には同じ処理を実行するように構成されている。
第一クレーン制御装置26Aでは、まず、図中点線で示すように、第一スタッカークレーン4aが第一荷受台13aに載置されている物品Bを受け取るべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。次に、図中実線で示すように、第一スタッカークレーン4aがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置26Bでは、まず、図中点線で示すように、第二スタッカークレーン4bが第二荷受台13bに載置されている物品Bを受け取り、次に、図中実線で示すように、第二スタッカークレーン4bがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
次に、図6に基づいて第一の単独入庫処理について説明する。この第一の単独入庫処理は、二台のスタッカークレーン4のうち入出庫用の物品支持部3側に位置するスタッカークレーン4である第一スタッカークレーン4aを物品搬送作動させて入庫を行うものである。
前記地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置26Aに対して入庫指令を行い、かつ、第二クレーン制御装置26Bに対して待機指令または追い出し指令を行う。
待機指令は、第二スタッカークレーン4bをその場に待機させるための指令である。
追い出し指令は、第一スタッカークレーン4aが物品搬送作動を行うために移動する物品搬送用移動範囲W外に第二スタッカークレーン4bを移動させるための指令である。そして、この追い出し指令では、第一スタッカークレーン4aから遠ざかる側の水平方向において物品搬送用移動範囲W外の最も近い位置に位置する収納部1の走行用目標停止位置を指令する。
前記地上側コントローラ9は、クレーン制御装置26との通信により、第一スタッカークレーン4aの現在位置と第二スタッカークレーン4bの現在位置とを管理しており、入庫指令にて指令する物品Bを収納すべき収納部1の位置に基づいて、第一スタッカークレーン4aが物品搬送作動を行うために移動する物品搬送用移動範囲Wを設定する。そして、地上側コントローラ9は、図中実線で示すように、第二スタッカークレーン4bの現在位置が物品搬送用移動範囲W外であると待機指令を行い、図中点線で示すように、第二スタッカークレーン4bの現在位置が物品搬送用移動範囲W内であると追い出し指令を行う。
第一クレーン制御装置26Aでは、まず、図中点線で示すように、第一スタッカークレーン4aが第一荷受台13aに載置されている物品Bを受け取り、次に、図中実線で示すように、第一スタッカークレーン4aがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置26Bでは、待機指令が指令されると、図中実線で示すように、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行わず、第二スタッカークレーン4bをその場に待機させる。
また、第二クレーン制御装置26Bでは、追い出し指令が指令されると、図中点線から図中実線で示すように、走行台車10を指令された物品搬送用移動範囲W外の走行用目標停止位置に位置させるべく、走行制御部23aによる走行制御を行う。
このようにして、運転制御手段Hが、実績変更用運転条件に基づいて選択しなかった非選択の第二スタッカークレーン4bを実績変更用運転条件に基づいて選択した選択の第一スタッカークレーン4aを物品搬送用移動範囲W外に水平移動させる。
次に、図7に基づいて第二の単独入庫処理について説明する。この第二の単独入庫処理は、二台のスタッカークレーン4のうち物品収納棚2側に位置するスタッカークレーン4である第二スタッカークレーン4bを物品搬送作動させて入庫を行うものである。
前記地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置26Aに対してHP用の追い出し指令を行い、かつ、第二スタッカークレーン4bにおける第二クレーン制御装置26Bに対して入庫指令を行う。
このHP用の追い出し指令では、第二スタッカークレーン4bが物品搬送作動を行うために移動する物品搬送用移動範囲W外に第一スタッカークレーン4aを移動させるべく、第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置についての走行用目標停止位置を指令する。
第一クレーン制御装置26Aでは、走行台車10を第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置についての走行用目標停止位置に位置させるべく、走行制御部23aによる走行制御を行う。
このようにして、運転制御手段Hが、実績変更用運転条件に基づいて選択しなかった非選択の第一スタッカークレーン4aを実績変更用運転条件に基づいて選択した選択の第二スタッカークレーン4bを物品搬送用移動範囲W外に水平移動させる。
第二クレーン制御装置26Bでは、まず、図中点線で示すように、第二スタッカークレーン4bが第二荷受台13bに載置されている物品Bを受け取り、次に、図中実線で示すように、第二スタッカークレーン4bがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
次に、図8に基づいて同時出庫処理について説明する。この同時出庫処理は、第一スタッカークレーン4aと第二スタッカークレーン4bとの二台のスタッカークレーン4を物品搬送作動させて出庫を行うものである。
前記地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置26Aおよび第二クレーン制御装置26Bの両方に対して出庫指令を行う。
第一クレーン制御装置26Aに対する出庫指令は、収納部1に収納されている物品Bを第一荷受台13aに取り出すための指令であり、物品Bを取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置および第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
第二クレーン制御装置26Bに対する出庫指令は、収納部1に収納されている物品Bを第二荷受台13bに取り出すための指令であり、物品Bを取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置および第二荷受台13bに対応する入出庫側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
また、物品Bを取り出すべき収納部1については、スタッカークレーン4の水平移動方向において、第二クレーン制御装置26Bに対する出庫指令よりも第一クレーン制御装置26Aに対する出庫指令の方が入出庫用の物品支持部3に近い側になるように指令される。
第一クレーン制御装置26Aと第二クレーン制御装置26Bとは、物品Bを取り出すべき収納部1とその取り出した物品Bを移載する荷受台13とが異なるものの、基本的には同じ処理を実行するように構成されている。
第一クレーン制御装置26Aでは、まず、図中実線で示すように、第一スタッカークレーン4aが収納部1に収納されている物品Bを取り出すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。次に、図中点線で示すように、第一スタッカークレーン4aがその取り出した物品Bを第一荷受台13aに移載すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置26Bでは、まず、図中実線で示すように、第二スタッカークレーン4bが走行台車7の水平移動方向に異なる収納部1に収納されている物品Bを取り出し、次に、図中点線で示すように、第二スタッカークレーン4bがその取り出した物品Bを第二荷受台13bに移載すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
次に、図9に基づいて第一の単独出庫処理について説明する。この第一の単独出庫処理は、第一スタッカークレーン4aを物品搬送作動させて出庫を行うものである。
前記地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置26Aに対して出庫指令を行い、かつ、第一の単独入庫処理と同様に、第二スタッカークレーン4bの現在位置が物品搬送用移動範囲W内にあるか否かによって、第二クレーン制御装置26Bに対して待機指令または追い出し指令を行う。
ちなみに、図9では、第二スタッカークレーン4bの現在位置が物品搬送用移動範囲W外にある場合を図示している。
第一クレーン制御装置26Aでは、まず、図中実線で示すように、第一スタッカークレーン4aが収納部1に収納されている物品Bを取り出し、次に、図中点線で示すように、第一スタッカークレーン4aがその取り出した物品Bを第一荷受台13aに移載すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置26Bでは、待機指令が指令されると、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行わず、第二スタッカークレーン4bをその場に待機させる。また、第二クレーン制御装置26Bでは、追い出し指令が指令されると、走行台車10を指令された物品搬送用移動範囲W外の走行用目標停止位置に位置させるべく、走行制御部23aによる走行制御を行う。このようにして、運転制御手段Hが、実績変更用運転条件に基づいて選択しなかった非選択の第二スタッカークレーン4bを実績変更用運転条件に基づいて選択した選択の第一スタッカークレーン4aを物品搬送用移動範囲W外に水平移動させる。
次に、図10に基づいて第二の単独出庫処理について説明する。この第二の単独出庫処理は、第二スタッカークレーン4bを物品搬送作動させて出庫を行うものである。
前記地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置26Aに対してHP用の追い出し指令を行い、かつ、第二クレーン制御装置26Bに対して出庫指令を行う。
第一クレーン制御装置26Aでは、走行台車10を第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置についての走行用目標停止位置に位置させるべく、走行制御部23aによる走行制御を行う。このようにして、運転制御手段Hが、実績変更用運転条件に基づいて選択しなかった非選択の第一スタッカークレーン4aを実績変更用運転条件に基づいて選択した選択の第二スタッカークレーン4bを物品搬送用移動範囲W外に水平移動させる。
第二クレーン制御装置26Bでは、まず、第二スタッカークレーン4bが収納部1に収納されている物品Bを取り出し、次に、第二スタッカークレーン4bがその取り出した物品Bを第一荷受台13aに移載すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、二台のスタッカークレーン4が同じ走行レール7を水平移動するようにしているが、例えば、図11に示すように、入出庫用の物品支持部3および物品収納棚2にわたる走行レール7を平行に二本並べ、二台のスタッカークレーン4を異なる走行レール7を水平移動するように設けて実施することも可能である。
この場合、図中左側に位置する第一スタッカークレーン4aは、第一入出庫用の物品支持部3aと第一物品収納棚2aとの間での物品搬送を行い、図中左側に位置する第二スタッカークレーン4bは、第二入出庫用の物品支持部3bと第二物品収納棚2bとの間での物品搬送を行う。そして、図示は省略するが、物品の搬入出箇所と第一入出庫用の物品支持部3aと第二入出庫用の物品支持部3bとを結ぶ入出庫用コンベヤが設けられている。例えば、第一スタッカークレーン4aを物品搬送作動させて入庫を行う場合には、この入出庫用コンベヤが、入庫する物品を搬入出箇所から第一入出庫用の物品支持部3aに搬送する。
(2)上記実施形態では、実績変更用運転条件が、二台のスタッカークレーン4の夫々の作動実績についての目標比であり、運転制御手段Hが、二台のスタッカークレーン4の作動実績の比が目標比となるように、二台のスタッカークレーン4のうちで物品搬送作動を行わせるスタッカークレーン4を選択して物品搬送処理を行うようにしているが、例えば、実績変更用運転条件が、第一スタッカークレーン4aを第一設定回数物品搬送作動させたのち、第二スタッカークレーン4bを第一設定回数とは異なる第二設定回数物品搬送作動させることを繰り返す物品搬送作動を行う回数を定めた条件とするなど、各種の条件を適応することができる。
(3)上記実施形態では、第一スタッカークレーン4aの第一作動実績Q1と第二スタッカークレーン4bの第二作動実績Q2との目標比をQ1:Q2=25:24としているが、目標比をどのような値にするかは適宜変更が可能である。
(4)上記実施形態では、第一スタッカークレーン4aの装備機器の使用期間が設定期間に達すると、その装備機器の交換タイミングになったとしてしるが、例えば、第一スタッカークレーン4aの装備機器の使用回数が設定回数に達すると、その装備機器の交換タイミングになったとするなど、装備機器の使用状況がどのような状況になると、装備機器の交換タイミングになったとするかは適宜変更が可能である。
(5)上記実施形態では、運転制御手段Hが、物品搬送要求情報に基づいて二台のスタッカークレーン4のうちの一方を選択した場合に、実績変更用運転条件に基づいて物品搬送作動を行わせるスタッカークレーン4を選択するようにしているが、物品搬送要求情報に基づいて二台のスタッカークレーン4のうちの一方を選択した場合だけでなく、物品搬送要求情報に基づいて二台のスタッカークレーン4のすべてを選択する場合にも、実績変更用運転条件に基づいて物品搬送作動を行わせるスタッカークレーン4を選択することもできる。
(6)上記実施形態では、走行台車10に昇降台11を昇降操作自在に案内支持する単一の昇降ポスト14を立設しているが、走行台車10に立設する昇降ポスト14の数は適宜変更が可能であり、例えば、水平移動方向において走行台車10の両端部の夫々に昇降ポスト14を立設することができる。
(7)上記実施形態では、走行経路上における走行台車10の走行位置や昇降経路上における昇降台11の昇降位置を検出するに当り、走行用ロータリーエンコーダ23や昇降用ロータリーエンコーダ22を設けているが、例えば、レーザ測距計を用いて、走行経路上における走行台車10の走行位置や昇降経路上における昇降台11の昇降位置を検出することも可能であり、各種のセンサを適応することができる。
(8)上記実施形態では、二台のスタッカークレーン4を設けた例を示したが、三台以上のスタッカークレーン4を設けて実施することも可能である。
(9)上記実施形態では、本発明にかかる物品搬送装置を複数台のスタッカークレーン4を備えた物品収納設備に適応した例を示したが、例えば、複数の物品移載箇所を経由するように軌道が設置され、この軌道上を移動する物品搬送用の移動体として複数台の物品搬送車を備えた物品搬送設備に適応することも可能であり、複数の物品移載箇所にわたって移動自在な物品搬送用の移動体が複数台設けられた各種の設備に適応可能である。
物品収納設備の斜視図 スタッカークレーンの側面図 物品収納設備のブロック図 運転制御手段の制御動作を示すフローチャート 同時入庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 第一の単独入庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 第二の単独入庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 同時出庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 第一の単独出庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 第二の単独出庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 別実施形態における物品収納設備の概略平面図
符号の説明
1,3 物品移載箇所
4 物品搬送用の移動体
7 軌道
H 運転制御手段
W 物品搬送用移動範囲

Claims (4)

  1. 複数の物品移載箇所にわたって移動自在な物品搬送用の移動体が複数台設けられ、物品搬送要求情報に応じた物品搬送処理を行わせるように前記複数台の移動体の作動を制御する運転制御手段が設けられた物品搬送装置であって、
    前記運転制御手段が、前記複数台の移動体の夫々についての装備機器の交換タイミングを異ならせるために作動実績を異ならせる実績変更用運転条件に基づいて、前記複数台の移動体のうちで物品搬送作動を行わせる移動体を選択して前記物品搬送処理を行うように構成されている物品搬送装置。
  2. 前記実績変更用運転条件が、前記複数台の移動体の夫々の作動実績についての目標比であり、
    前記運転制御手段が、前記複数台の移動体の作動実績の比が前記目標比となるように前記複数台の移動体の作動を制御するように構成されている請求項1に記載の物品搬送装置。
  3. 前記運転制御手段が、前記物品搬送要求情報に基づいて、前記複数台の移動体のすべての選択および前記複数台の移動体のうちの一部の選択を行って前記物品搬送処理を行うように構成され、かつ、前記複数台の移動体のうちの一部の選択を行うときに、前記実績変更用運転条件に基づいて物品搬送作動を行わせる移動体を選択するように構成されている請求項1または2に記載の物品搬送装置。
  4. 前記複数台の移動体が、同じ軌道上を移動するように構成され、
    前記運転制御手段が、前記実績変更用運転条件に基づいて選択しなかった非選択の移動体を前記実績変更用運転条件に基づいて選択した選択の移動体が物品搬送作動を行うために移動する物品搬送用移動範囲外に移動させるように、前記複数台の移動体の作動を制御するように構成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の物品搬送装置。
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