以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態)
以下、本実施形態に係る表示方法、プログラム、分析システム及び管理システムについて、図1~図6を用いて説明する。
(1)概要
本実施形態では、施設で計測された電力を分析して、分析結果を表示する機能を、基本的な機能として有する分析システム10、及び管理システム1000について説明する。
本実施形態において、管理システム1000は、図2に示すように、分析システム10としての分析装置1と、計測システム20とを含む。
本実施形態においては、コンピュータシステムが備える分析システム10は、図1、図2に示すように、施設5が使用する電力を分析して、情報端末3に表示するコンテンツを作成する分析装置1にて構成される。ここでいう「施設」は、電力の供給を受けるビル等の施設を意味しており、電力会社等の電気事業者から電力の供給を受ける施設だけでなく、太陽光発電設備等の発電設備から電力の供給を受ける施設も含む。
施設5に設けられた計測システム20は、施設5における電力の使用データ(使用電力量)を取得する。具体的には、計測システム20は、施設5における複数の分岐回路について、使用電力量を使用データとして取得する。施設5における複数の分岐回路の各々には負荷機器50が接続されている。負荷機器50は、例えば施設5に設けられた機器であり、電力を使用する電気機器である。負荷機器50は、例えば照明器具50a~50c、空調機器50d~50f等である。
蓄積サーバ2は、計測システム20にネットワーク4を介して接続される。蓄積サーバ2は、計測システム20が計測した複数の分岐回路に対する計測値を分岐回路ごとに時系列に記憶している。
分析装置1は、図2に示すように、施設5に設けられた蓄積サーバ2にネットワーク4を介して接続される。また、分析装置1は、図2に示すように、表示部31を備える情報端末3にネットワーク4を介して接続される。
情報端末3は、分析システム10(分析装置1)で出力された情報(コンテンツ)を表示部31に表示する。これにより、情報端末3は、分析システム10で作成された情報(コンテンツ)を、情報端末3の所有者に対して提示することが可能となる。ここで、所有者は、例えば、施設5の管理者である。
(2)構成
次に、本実施形態に係る分析システム10、計測システム20、蓄積サーバ2及び情報端末3の構成について説明する。
(2.1)計測システム
まず、本実施形態の計測システム20の構成について説明する。
計測システム20は、図2に示すように、複数のコントローラ21と、電流センサ22~28とを備えている。また、施設5には、系統電源9に電気的に接続される受変電設備61(キュービクル)が設けられている。なお、複数のコントローラ21を個別に表す必要がある場合には、コントローラ21a~21cと記載する。
複数のコントローラ21は、少なくとも1つの電流センサに電気的に接続されている。具体的には、コントローラ21aは、電流センサ22に電気的に接続されている。コントローラ21bは、電流センサ23~25に電気的に接続されている。コントローラ21cは、電流センサ26~28に電気的に接続されている。電流センサ22は、受変電設備61の一次側に設けられ、幹線を流れる電流の値を計測する。電流センサ23~29は、複数の分岐ブレーカ62に対応して設けられ、複数の分岐回路に流れる電流の値をそれぞれ計測する。ここでいう「分岐回路」は、受変電設備61及び複数の分岐ブレーカ62にて幹線から分岐された各回路を意味する。分岐回路には、分岐ブレーカ62に接続される配線、照明器具や調理家電等の負荷機器50、コンセント(アウトレット)、壁スイッチ等を含んでいる。なお、複数の分岐ブレーカ62を個別に表す必要がある場合には、分岐ブレーカ62a~62fと記載する。例えば、分岐ブレーカ62cで分岐された分岐回路は、分岐ブレーカ62cと照明器具50a,50bとを含む回路である。また、受変電設備61で分岐された分岐回路は、受変電設備61と分岐ブレーカ62a,62bの各々で分岐された分岐回路とを含む回路である。
複数のコントローラ21の各々は、電気的に接続された1つ以上の電流センサの出力を用いて、複数の負荷機器50及び受変電設備61の各々について、使用電力と使用電力量(電力量)との少なくとも一方を計測する。複数のコントローラ21の各々は、計測された計測値を、施設5に設けられたルータ7を介して蓄積サーバ2へ送信する。例えば、コントローラ21aは、受変電設備61で分岐される分岐回路で使用される電力量を計測する。コントローラ21bは、複数の負荷機器50(照明器具50a~50c)の各々で使用される電力量の値を、負荷機器50ごとに計測する。コントローラ21cは、複数の負荷機器50(空調機器50d~50f)の各々で使用される電力量の値を、負荷機器50ごとに計測する。
上述したように、計測システム20の計測値は、複数のコントローラ21で計測される使用電力と使用電力量との少なくとも一方を含んでいる。つまり、計測値は、瞬時電力を表す使用電力であってもよいし、あるいは一定時間における電力の使用量(消費量)を表す使用電力量であってもよい。また、計測値は、使用電力と使用電力量との両方であってもよい。本実施形態では一例として、計測値は、使用電力を一定時間(例えば正時から30分間隔)で積算した使用電力量である。
コントローラ21は、計測対象である設備(受変電設備61又は負荷機器50)の計測値と、計測対象である受変電設備61又は負荷機器50を識別する回路IDとを対応付けて、ルータ7を介して蓄積サーバ2に送信する。回路IDとは、コントローラによって電力量の計測が可能な回路に割り当てられた識別子である。例えば、図2に示す照明器具50aには、回路IDとして“2-1”が割り当てられている。また、図2に示す空調機器50dには、回路IDとして“3-3”が割り当てられている。
(2.2)蓄積サーバ
蓄積サーバ2は、計測システム20が計測した計測値(例えば使用電力量)を記憶する。つまり、蓄積サーバ2は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、またはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等から選択されるデバイスを有している。このデバイスに、計測システム20が計測した計測値が時系列に記憶される。
蓄積サーバ2は、回路IDごとに、つまり計測対象の設備ごとに、計測された計測値を時系列に記憶する。
蓄積サーバ2は、計測対象である複数の設備(受変電設備61及び複数の負荷機器50)の名称と、複数の回路IDとを一対一に対応付けて記憶している。例えば、図2に示す照明器具50aの回路ID“2-1”には、名称“事務所 電灯”が対応付けられている。また、図2に示す空調機器50dの回路ID“3-3”には、名称“3F 動力”が対応付けられている。
(2.3)分析システム
次に、本実施形態の分析システム10の構成について説明する。
分析システム10は、上述したように、本実施形態では分析装置1にて構成されている。分析装置1は、情報端末3及び蓄積サーバ2にネットワーク4を介して接続される。
分析装置1は、図1に示すように、処理部11と、通信部12と、記憶部13とを備える。分析装置1は、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを有している。CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、処理部11の機能を実現する。プログラムは、ここではインターネット等の電気通信回線を通じて、あるいはメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。
通信部12は、ネットワーク4に接続されることで、分析装置1と情報端末3との間、及び分析装置1と蓄積サーバ2との間の通信を可能にする。
記憶部13は、ROM、RAM、又はEEPROM等から選択されるデバイスで構成される。記憶部13は、電気事業者との間で予め定められた契約電力量(閾値)を予め記憶している。さらに、記憶部13は、処理部11が行う電力量情報の分析による分析結果を記憶する。
処理部11は、図1に示すように、取得部100、分析部101及び表示制御部102を有している。
取得部100は、計測システム20が施設5における複数の計測点でそれぞれ計測された複数の設備の電力量に関連する電力量情報を、蓄積サーバ2から取得する。具体的には、取得部100は、電流センサ22~28で計測された複数の設備(受変電設備61及び負荷機器50)の使用電力量と、計測された日時とを含む電力量情報を、蓄積サーバ2から取得する。取得部100は、取得した電力量情報を、設備ごとに記憶部13に時系列に記憶する。
分析部101は、日ごと及びデマンド時限(30分単位)ごとに受変電設備61に対するデマンド値を求める。ここで、デマンド値は、デマンド時限における平均使用電力量であって、デマンド時限において使用(消費)された電力量(電力の大きさ)を反映する情報である。受変電設備61が受電した電力は施設5で使用(消費)されるので、分析部101は、受変電設備61が受電した電力量(受電電力量)を基に、施設5で使用される平均使用電力量としてのデマンド値を求めることができる。なお、本実施形態では、デマンド時限が、本開示の単位時間に相当する。
分析部101は、求めた受変電設備61に対するデマンド値と、デマンドフラグとを対応付けた情報であるデマンド情報を記憶部13に時系列に記憶する。デマンドフラグとは、対応するデマンド値が高デマンドであるか否かを表す情報である。本実施形態では、記憶部13が記憶する閾値に対する所定の割合である目標値をデマンド値が超える場合には高デマンドであることを表すデマンドフラグが、デマンド値に対応付けられる。デマンド値が目標値を超えない場合には高デマンドではないことを表すデマンドフラグが、デマンド値に対応付けられる。以下、目標値を超えたデマンド値を高デマンド値という。
分析部101は、同一の年月において求められた複数の高デマンド値のうち最高値から所定数の高デマンド値(例えば、上位10個のデマンド値)を含むデマンド情報に、複数の高デマンド値のうち上位の高デマンド値であることを表す上位フラグを含めて、記憶部13に記憶する。他のデマンド値(目標値を超えないデマンド値、及び複数の高デマンド値のうち上位の高デマンド値でない残りの高デマンド値)を含むデマンド情報に、上位の高デマンド値でないことを表す上位フラグを含めて、記憶部13に記憶する。つまり、デマンド情報は、受変電設備61に対するデマンド値、デマンドフラグ及び上位フラグが含まれる。
分析部101は、高デマンド値が得られたデマンド時限、言い換えると高デマンドが発生しているデマンド時限の発生年月日及び発生時間帯を記憶部13に記憶する。
分析部101は、電力の計測が行われた月(計測月)ごとに、高デマンドが発生している発生時間帯を基に、高デマンドが発生しやすい期間を抽出する。具体的には、分析部101は、高デマンドの発生が集中している期間(月別高デマンド発生時間帯)を抽出し、月別高デマンド発生時間帯と計測月とを対応付けて、記憶部13に記憶する。
分析部101は、計測月において、設備(電力が計測された回路)ごとに、各デマンド時限における最大値、最小値、平均値、第1四分位、第2四分位(最大値と最小値との間の中央値)、第3四分位を求める。ここで、第1四分位は、最小値と第2四分位との間の中央値であり、第3四分位は、最大値と第2四分位との間の中央値である。分析部101は、求めた各値を、計測月ごと及び設備ごとに、記憶部13に記憶する。
分析部101は、さらに、日ごと及びデマンド時限ごとに受変電設備61を除く各設備(回路)のデマンド値(以下、設備側デマンド値という)を求める。
分析部101は、計測日ごとに、各設備について、月別高デマンド発生時間帯において設備側デマンド値が第3四分位を超える超過回数に基づく出現率、設備側デマンド値が中央値から超えた逸脱量に基づく超過量平均及び最大超過量を求める。具体的は、分析部101は、計測日ごと及び設備ごとに、月別高デマンド発生時間帯に含まれるデマンド時限の個数に対する超過回数の割合(%)を算出することで、出現率を求める。分析部101は、計測日ごと及び設備ごとに、逸脱量の合計値を月別高デマンド発生時間帯に含まれるデマンド時限の個数で除算することで、超過量平均を求める。分析部101は、計測日ごと及び設備ごとに、月別高デマンド発生時間帯における1又は複数の逸脱量のうち最大の逸脱量を最大超過量として求める。分析部101は、求めた出現率、超過量平均及び最大超過量を、計測日及び設備に対応付けて記憶部13に記憶する。
分析部101は、計測日ごとに各設備について求めた出現率、超過量平均及び最大超過量を基に、月別高デマンド発生時間帯において高デマンド発生の要因となる設備(回路)を所定数分抽出する。分析部101は、同一計測日において、出現率を第1ソートキー、超過量平均を第2ソートキー及び最大超過量を第3ソートキーとして、複数の設備を降順にソートし、例えば、上位5つの設備を抽出する。分析部101は、抽出した設備の情報(例えば、回路ID)をソート結果の順序で、対応する回路名称、出現率、超過量平均及び最大超過量とともに記憶部13に記憶する。本実施形態では、出現率を第1ソートキー、超過量平均を第2ソートキー及び最大超過量を第3ソートキーとして抽出された上位5つの回路ID、各々に対応する回路名称、出現率、超過量平均及び最大超過量を含む情報を日別ランキング情報という。
分析部101は、各計測月において、複数の設備の各々の設備側デマンド値の合計(月別デマンド値)を算出する。分析部101は、計測月ごとに、複数の設備の各々の月別デマンド値の合計値(月別合計値)を算出する。分析部101は、計測月ごとに、複数の設備の各々について月別合計値に対する月別デマンド値の割合(月別デマンド割合)を算出する。分析部101は、複数の設備のうち、月別デマンド割合が大きい上位所定数(例えば5つ)の設備を抽出する。分析部101は、月別デマンド割合が大きい上位所定数(例えば5つ)の設備の月別デマンド値の合計値(第1合計値)を算出する。分析部101は、月別合計値から第1合計値を減算して、月別残デマンド値を算出する。分析部101は、月別デマンド割合が大きい上位所定数(例えば5つ)の設備の月別デマンド割合の合計値(第2合計値)を算出する。分析部101は、月別デマンド割合から第2合計値を減算して、月別残デマンド割合を算出する。分析部101は、月別合計値、月別残デマンド値及び月別残デマンド割合の他、抽出した設備の情報(例えば、回路ID)を割合の大きい順序で、対応する回路名称、月別デマンド値及び月別デマンド割合とともに記憶部13に記憶する。本実施形態では、月別合計値に対する月別デマンド値の割合が多い上位所定数(5つ)の設備の回路IDと、各々に対応する回路名称、月別デマンド値及び月別デマンド割合と、月別合計値と、月別残デマンド値と、月別残デマンド割合とを含む情報を月別ランキング情報という。
分析部101は、計測月ごとに、受変電設備61に対するデマンド値が高デマンドである各デマンド時限において受変電設備61が受電する電力量(受電電力量)のデータを取得する。分析部101は、取得した複数の受電電力量のデータを用いて、受電電力量が多い上位所定数(ここでは、3つ)の受電電力量の値を抽出する。言い換えると、分析部101は、施設5において使用される電力量が多い上位所定数の電力量の値を抽出する。以下、抽出された3つの受電電力量の値を第1~第3受電電力量という。ここで、3つの受電電力量のデータのうち最も多い受電電力量を第1受電電力量とし、次に多い受電電力量を第2受電電力量とし、3番目に多い受電電力量を第3受電電力量とする。また、第1受電電力量に応じたデマンド時限を第1デマンド時限と、第2受電電力量データに応じたデマンド時限を第2デマンド時限と、第3受電電力量に応じたデマンド時限を第3デマンド時限と、それぞれいう。
分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、複数の設備の各々の設備側デマンド値(個別デマンド値)を記憶部13から取得する。分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、個別デマンド値の合計値(個別合計値)を算出する。分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、複数の設備の各々について個別合計値に対する個別デマンド値の割合(個別デマンド割合)を算出する。分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、複数の設備のうち個別デマンド割合が大きい上位所定数(例えば5つ)の設備を抽出する。分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、個別デマンド割合が大きい上位所定数(例えば5つ)の設備の個別デマンド値の合計値(第3合計値)を算出する。分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、個別合計値から第3合計値を減算して個別残デマンド値を算出する。分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、個別デマンド割合が大きい上位所定数(例えば5つ)の設備の個別デマンド割合の合計値(第4合計値)を算出する。分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、個別デマンド割合から第4合計値を減算して個別残デマンド割合を算出する。
分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれに一対一に対応する複数(ここでは、3つ)の個別ランキング情報を記憶部13に記憶する。個別ランキング情報は、対応するデマンド時限に応じた時間帯、当該デマンド時限での受電電力量の値、個別合計値、個別残デマンド値及び個別残デマンド割合の他、当該デマンド時限において抽出した設備の情報(例えば、回路ID)、個別デマンド値及び個別デマンド割合を含む。ここで、個別ランキング情報が記憶部13に記憶される際には、当該デマンド時限において抽出した設備の情報(例えば、回路ID)の個別デマンド割合が大きい順序で、記憶部13に記憶される。
分析部101は、同一日に対応する日別ランキング情報と個別ランキング情報との双方に、1つ以上の同一の回路IDに含まれている場合には、双方の含まれる1つ以上の回路IDを含む関連情報を生成し、対応する日に対応付けて記憶部13に記憶する。
表示制御部102は、情報端末3からの要求に応じた画面を作成し、情報端末3の表示部31に表示する。
表示制御部102は、情報端末3からの要求に応じて、計測が開始されてから現在までの期間における日別のデマンドに関するカレンダ画面200(コンテンツ)を作成し、表示部31に表示する。
表示制御部102は、情報端末3からの要求に応じて、指定された月における日別かつデマンド時限別のデマンドに関する時限選択画面300(コンテンツ)を作成し、表示部31に表示する。
表示制御部102は、情報端末3からの要求に応じて、指定された日における特定の設備(回路)のデマンド時限ごとに使用(消費)される使用電力に関する動的分析画面400(コンテンツ)を作成し、表示部31に表示する。
表示制御部102は、情報端末3からの要求に応じて、特定の月における各設備の使用電力に関する静的分析画面500(コンテンツ)を作成し、表示部31に表示する。
表示制御部102は、作成した画面を情報端末3に送信し、表示部31に表示させる。
(2.4)情報端末
次に、本実施形態の情報端末3の構成について説明する。
情報端末3は、一例として表示部31を備えるスマートフォンである。情報端末3は、図3に示すように、表示部31の他、処理部32と、通信部33と、入力部34と、記憶部35とを備える。情報端末3は、CPU及びメモリを有しており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータを処理部32として機能させる。プログラムは、ここではインターネット等の電気通信回線を通じて、あるいはメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。
表示部31は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(electroluminescence)ディスプレイのような薄型のディスプレイ装置である。
処理部32は、表示部31を制御することにより、分析装置1の表示制御部102が作成した画面を表示部31に表示する機能を持つ。つまり、情報端末3は、専用のアプリケーションソフトをインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、表示部31を制御するための処理部32としての機能を実現する。
通信部33は、ネットワーク4に接続されることで、情報端末3と分析装置1(分析システム10)との間の通信を可能にする。ここでは、情報端末3はスマートフォンであるから、通信部33は、通信事業者が提供する携帯電話網(キャリア網)を介して、例えばインターネットからなるネットワーク4に接続される。携帯電話網には、例えば3G(第3世代)回線、LTE(Long Term Evolution)回線等がある。なお、通信部33は、公衆無線LAN(Local Area Network)を介してネットワーク4に接続されてもよい。
入力部34は、情報端末3の所有者の操作を受け付ける機能を有している。本実施形態では、情報端末3はタッチパネルディスプレイを搭載したスマートフォンであり、タッチパネルディスプレイが表示部31及び入力部34として機能する。そのため、以下の説明では、表示部31に表示される画面上のボタンに対する種々のタッチ操作を、「タップ」等と表現する。ただし、入力部34は、タッチパネルディスプレイに限らず、例えばキーボードやポインティングデバイス、メカニカルなスイッチ等であってもよい。
記憶部35は、例えばフラッシュメモリ等の電気的に書換可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。
情報端末3は、上記構成により分析装置1で作成された画面(コンテンツ)を表示することができる。
なお、情報端末3がスマートフォンで構成されることは一例である。情報端末3は、携帯電話機、パーソナルコンピュータ等で構成されてもよい。
(3)動作説明
以下、本実施形態に係る分析システム10の動作について説明する。
本実施形態に係るプログラムは、情報端末3の表示部31に、計測システム20が計測した施設5における使用電力量に関する情報を表示するためのプログラムである。つまり、本実施形態に係るプログラムは、分析装置1のコンピュータを、取得部100、分析部101及び表示制御部102として機能させるためのプログラムである。
取得部100は、電流センサ22~28で計測された複数の設備(受変電設備61及び負荷機器50)の使用電力量のデータと、計測された日時とを含む電力量情報を、蓄積サーバ2から取得し、記憶部13に記憶する。
分析部101は、日ごと及びデマンド時限(30分単位)ごとの受変電設備61に対するデマンド情報を生成し、生成したデマンド情報を記憶部13に時系列に記憶する。ここで、デマンド情報には、上述したように、デマンド値、デマンドフラグ及び上位フラグが含まれている。
分析部101は、高デマンドが発生しているデマンド時限の発生年月日及び発生時間帯を記憶部13に記憶する。
分析部101は、計測月ごとに、高デマンドが発生している発生時間帯を基に、月別高デマンド発生時間帯を抽出し、月別高デマンド発生時間帯と測定月とを対応付けて、記憶部13に記憶する。
分析部101は、計測月において、設備ごとに、各デマンド時限における最大値、最小値、平均値、第1四分位、第2四分位(最大値と最小値との間の中央値)、第3四分位を求めて、求めた各値を、計測月ごと及び設備ごとに、記憶部13に記憶する。
分析部101は、計測日ごとに、各設備について、月別高デマンド発生時間帯における出現率、超過量平均及び最大超過量を求める。分析部101は、求めた出現率、超過量平均及び最大超過量を、計測日及び設備に対応付けて記憶部13に記憶する。
分析部101は、計測日ごとに各設備について求めた出現率、超過量平均及び最大超過量を基に、月別高デマンド発生時間帯において高デマンド発生の要因となる設備(回路)を所定数分抽出する。分析部101は、日別ランキング情報を生成し、生成した日別ランキングを記憶部13に記憶する。
分析部101は、各計測月において、複数の設備の各々の月別デマンド値を算出する。分析部101は、計測月ごとに、月別合計値を算出する。分析部101は、計測月ごとに、複数の設備の各々について月別デマンド割合を算出する。分析部101は、算出した各月別デマンド値、月別合計値及び月別デマンド割合を基に、月別ランキング情報を生成し、生成した月別ランキング情報を記憶部13に記憶する。
分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、複数の設備の各々の個別デマンド値を記憶部13から取得する。分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、個別合計値を算出する。分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、複数の設備の各々について個別デマンド割合を算出する。分析部101は、第1~第3デマンド時限のそれぞれに対して、対応するデマンド時限の個別デマンド値、個別合計値及び個別デマンド割合を基に、個別ランキング情報を生成し、生成した個別ランキング情報を記憶部13に記憶する。
分析部101は、日別ランキング情報と、個別ランキング情報とにおいて、同一日に1つ以上の同一の回路IDに含まれている場合には関連情報を生成し、記憶部13に記憶する。
表示制御部102は、情報端末3からの要求に応じて、カレンダ画面200(図3参照)を作成し、表示部31に表示する。具体的には、表示制御部102は、時系列に記憶部13で記憶されているデマンド情報を月単位にグループ化する。表示制御部102は、各月の複数の日の各々について、当該日に対応する複数のデマンド情報に基づいて当該日の表示態様を決定する。ここでは、表示制御部102は、表示態様として表示色を決定する。例えば、デマンド値が高デマンドであることを表しているデマンドフラグを含む1つ以上のデマンド情報が存在する場合には、当該1つ以上のデマンド情報に対応する日(高デマンド日)の表示色を黄色に決定する。デマンド値が高デマンドであることを表しているデマンドフラグを含むデマンド情報が全く存在しない日の表示色は白色に決定する。つまり、高デマンドが発生している日と、発生していない日とで表示色を変更する。表示制御部102は、月単位で日ごとに決定された表示色を含むカレンダ画面200を生成する。
表示制御部102は、情報端末3からの要求に応じて、指定された月に対する時限選択画面300(図4参照)を作成し、表示部31に表示する。具体的には、表示制御部102は、指定された月で計測された電力に応じたデマンド情報を日単位にグループ化する。表示制御部102は、各日のデマンド時限の各々について、当該デマンド時限に対応するデマンド情報に基づいて当該デマンド時限の表示態様を決定する。ここでは、表示制御部102は、デマンド時限の表示態様として表示色を決定する。例えば、表示制御部102は、デマンド値が高デマンドであることを表しているデマンドフラグ及び上位の高デマンドであることを表す上位フラグを含むデマンド情報に対するデマンド時限については、表示色を橙色に決定する。表示制御部102は、デマンド値が高デマンドであることを表しているデマンドフラグ及び上位の高デマンドでないことを表す上位フラグを含むデマンド情報に対するデマンド時限については、表示色を黄色に決定する。表示制御部102は、デマンド値が高デマンドでないことを表しているデマンドフラグ及び上位の高デマンドでないことを表す上位フラグを含むデマンド情報に対するデマンド時限については、表示色を白色に決定する。つまり、表示制御部102は、高デマンドが発生しているデマンド時限と、発生していないデマンド時限とで表示色を変更する。表示制御部102は、さらには、高デマンドで発生しているデマンド時限については上位の高デマンドであるデマンド時限と、上位の高デマンドではないデマンド時限とで表示色を変更する。
時限選択画面300では、後述するように指定された月に含まれる日を横軸とし、1日におけるデマンド時限(デマンド時限の開始時刻)を縦軸とするマトリックス形式で表示される。表示制御部102は、高デマンドが発生している日とデマンド時限とが交差する領域(表示色が橙色又は黄色の表示領域)については、リンクボタンとして表示するように決定する。言い換えると、複数の日と前記複数のデマンド時限との組み合わせのうち、使用(消費)された電力が目標値を超えた時間帯に応じた日とデマンド時限との組み合わせに相当するマトリックス上の位置における表示態様は、リンクボタンとなっている。ここで、リンクボタンは、高デマンドが発生しているデマンド時限を含む期間(高デマンド発生している日)における電力の使用の詳細表示のための画面へ遷移するためのボタンである。
さらに、表示制御部102は、高デマンドが発生している日及びデマンド時限の表示態様としての表示色を緑色に決定する。表示制御部102は、デマンドが発生していない日及びデマンド時限の表示色を白色に決定する。表示制御部102は、指定された日のデマンド時限ごとに決定されたデマンド時限の表示色、及びリンクボタンとしの表示の有無を含む時限選択画面300を生成する。
表示制御部102は、情報端末3からの要求に応じて、時限選択画面300で表示された月において指定された日に対する動的分析画面400を作成し、表示部31に表示する。具体的には、表示制御部102は、時限選択画面300で表示された月に対応する月別高デマンド発生時間帯、日別ランキング情報を記憶部13から取得する。表示制御部102は、受変電設備61に対する電力量情報であって指定された日に対応するすべての電力量情報を記憶部13から取得する。表示制御部102は、日別ランキング情報に含まれる複数の設備のうちソート処理により最上位となった設備(最上位設備)に対して算出されたデマンド時限ごとの平均値を取得する。表示制御部102は、最上位設備に対する電力量情報であって指定された日に対応するすべての電力量情報を記憶部13から取得する。表示制御部102は、指定された日に対応する関連情報が記憶部13に存在する場合には、当該関連情報を記憶部13から取得する。
表示制御部102は、取得した最上位設備の電力量情報を基に得られる設備側デマンド値をデマンド時限ごとの棒グラフとして表す情報を第1グラフ情報として生成する。表示制御部102は、取得した最上位設備の平均値を基に指定された日での折れ線グラフ(標準ロードカーブ)を表す情報を第2グラフ情報として生成する。表示制御部102は、取得した受変電設備61の電力量情報を基に指定された日での折れ線グラフを表す情報を第3グラフ情報として生成する。表示制御部102は、指定された日のうち月別高デマンド発生時間帯に相当する時間帯の表示色を黄色に決定する。表示制御部102は、第1グラフ情報で表されるグラフの表示色を青色、第2グラフ情報で表されるグラフの表示色を赤色、第3グラフ情報で表されるグラフの表示色を黒色に、それぞれ決定する。
表示制御部102は、日別ランキング情報に含まれる各設備の表示色を決定する。具体的には、表示制御部102は、関連情報を取得した場合には、当該関連情報に含まれる回路IDに対応する設備の表示色は赤色に、関連情報に含まれない回路IDの設備についての表示色は白色に決定する。なお、関連情報を取得していない場合には、表示制御部102は、日別ランキング情報に含まれる各設備の表示色は白色に決定する。さらに、表示制御部102は、日別ランキング情報に応じた日に対応する関連情報が記憶部13に存在し、かつ当該関連情報に含まれる回路IDに対する設備をリンクボタンとして表示するように決定する。
表示制御部102は、第1~第3グラフ情報、日別ランキング情報、月別高デマンド発生時間帯、決定した各表示色、及びリンクボタンとしての表示の有無を含む動的分析画面400(図5参照)を生成する。
表示制御部102は、情報端末3からの要求に応じて、静的分析画面500(図6参照)を作成し、表示部31に表示する。具体的には、表示制御部102は、指定された月に対応する月別ランキング情報を記憶部13から取得する。表示制御部102は、指定された月に対応しかつ受電電力量が多い上位所定数(例えば3)の日のそれぞれの個別ランキング情報を取得する。表示制御部102は、月別ランキング情報を基に、月別ランキング情報に各設備の月別デマンド割合を円グラフとして表す情報を第4グラフ情報として生成する。表示制御部102は、各個別ランキング情報を基に、各設備の個別デマンド割合を円グラフとして表す情報を第5グラフ情報~第7グラフ情報として生成する。第5グラフ情報で表される円グラフは、第1デマンド時限における各設備の個別デマンド割合を表す。第6グラフ情報で表される円グラフは、第2デマンド時限における各設備の個別デマンド割合を表す。第7グラフ情報で表される円グラフは、第3デマンド時限における各設備の個別デマンド割合を表す。
表示制御部102は、第4グラフ情報で表される円グラフにおいて、月別デマンド割合が最も大きい設備の表示色を水色、2番目に大きい設備の表示色を黒色、3番目に大きい設備の表示色を黄色、4番目に大きい設備の表示色を橙色、5番目に大きい設備の表示色を青色に、それぞれ決定する。表示制御部102は、第4グラフ情報で表される円グラフにおける残りの割合については表示色を赤色に決定する。
表示制御部102は、月別合計値に対する月別デマンド値の割合が多い上位所定数(5つ)の設備の回路IDと、各々に対応する回路名称、月別デマンド値及び月別デマンド割合と、月別残デマンド値と、月別残デマンド割合とを含み、各設備の順位を含むテーブルを表す情報を第1テーブル情報として生成する。第1テーブル情報が表すテーブルは、月別合計値に対する月別デマンド値の割合が多い上位所定数(5つ)の設備と、その他の設備との計6つの順位を含む。第6番目は、その他の設備として、月別残デマンド値と、月別残デマンド割合が対応付けられる。表示制御部102は、第1テーブル情報で表されるテーブルにおいて、各設備の順位の表示色を、第1位から第6位の順に水色、黒色、黄色、橙色、青色及び赤色に決定する。
表示制御部102は、第5グラフ情報~第7グラフ情報の各々で表される円グラフについても、上位の設備から5番目までの設備の表示色を順に、水色、黒色、黄色、橙色及び青色に決定する。表示制御部102は、第5グラフ情報~第7グラフ情報の各々で表される円グラフにおける残りの割合については表示色を赤色に決定する。
表示制御部102は、第1~第3デマンド時限の各々について、各設備の順位を含むテーブルを表す第2テーブル情報~第4テーブル情報を生成する。具体的には、表示制御部102は、個別ランキング情報に基づいて、個別デマンド値の割合が多い上位所定数(5つ)の設備の回路ID及び各々に対応する個別デマンド値及び個別デマンド割合と、個別残デマンド値と、個別残デマンド割合とを含み、各設備の順位を表すテーブルのテーブル情報(第2~第4テーブル情報)を生成する。第2テーブル情報は第1デマンド時限に対応し、第3テーブル情報は第2デマンド時限に対応し、第4テーブル情報は第3デマンド時限に、それぞれ対応する。第2~第4テーブル情報の各々が表すテーブルは、個別合計値に対する個別デマンド値の割合が多い上位所定数(5つ)の設備と、その他の設備との計6つの順位を含む。第6番目は、その他の設備として、個別残デマンド値と、個別マンド割合が対応付けられる。表示制御部102は、第2~第4テーブル情報の各々で表されるテーブルにおいて、各設備の順位の表示色を、第1位から第6位の順に水色、黒色、黄色、橙色、青色及び赤色に決定する。
表示制御部102は、個別ランキング情報に含まれる各設備の設備ID、設備IDの各々に対応する個別デマンド値及び個別デマンド割合の表示色を決定する。具体的には、表示制御部102は、個別ランキング情報に応じた日に対応する関連情報が記憶部13に存在する場合には、当該関連情報に含まれる回路ID、当該設備IDに対応する個別デマンド値及び個別デマンド割合の表示色は赤色に決定する。表示制御部102は、関連情報に含まれない回路ID、当該設備IDに対応する個別デマンド値及び個別デマンド割合の表示色は白色に決定する。なお、個別ランキング情報に応じた日に対応する関連情報が存在しない場合には、表示制御部102は、日別ランキング情報に含まれる各設備の表示色は白色に決定する。さらに、表示制御部102は、個別ランキング情報に応じた日に対応する関連情報が記憶部13に存在し、かつ当該関連情報に含まれる回路IDをリンクボタンとして表示するように決定する。
表示制御部102は、第4~第7グラフ情報、第1~第4テーブル情報、決定した各表示色、及びリンクボタンとしての表示の有無を含む静的分析画面500(図6参照)を生成する。
表示制御部102は、情報端末3からの要求に応じて生成した画面を、通信部12を介して情報端末3に送信して、情報端末3の表示部31に表示させる。
(4)画面
ここでは、表示部31で表示される各画面について説明する。
(4.1)カレンダ画面200
まず、カレンダ画面200について説明する。なお、図3の参照符号及び領域を囲む一点鎖線は、説明のために記載しているのみであり、実際の画面には表示されない。以下、図4~図7においても同様である。
本実施形態のカレンダ画面200は、図3に示すように、カレンダ表示領域201及び一括ボタン表示領域202を含んでいる。
カレンダ表示領域201には、計測が開始されてから現在までの期間における日ごとの分析結果が、1ヶ月を一グループとしてグループ単位に表示される。図3では、2017年4月~2018年1月までの日ごとの分析結果が1ヶ月を一グループとしてグループ単位に表示される。分析結果として高デマンドが発生している日に対して、他の日(高デマンドが発生していない日)とは異なる表示態様で表示されている。例えば、上述したように、高デマンドが発生している日に対しては表示色を黄色として、発生していない日に対しては表示色を白色として、日ごとの分析結果は表示される。図3では、2017年08月では、1,4,7~9,21~25,28,29日では分析結果として高デマンドが発生していることを表している。2017年08月の他の日では分析結果として高デマンドが発生していないことを表している。
カレンダ表示領域201では、表示された月ごとに、分析ボタン211及び結果ボタン212が表示される。
分析ボタン211は、対応する月に対して分析を行うことを要求する場合に、利用者がタップするボタンである。分析ボタン211が利用者によってタップされると、対応する月における分析を要求する情報であって、対応する月を含む月別分析要求情報が、情報端末3の通信部33を介して分析装置1に送信される。分析装置1では、月別分析要求情報が受信されると、分析部101は、当該月別分析要求情報に含まれる月に対する分析を行う。分析部101が行う分析については、“(2-3)分析システム”及び“(3)動作説明”で説明しているので、ここでの説明は省略する。なお、ここで用いる分析では、分析要求情報に含まれる月において計測された電力量情報を用いる。
結果ボタン212は、対応する月に対する時限選択画面300に画面を遷移する際に、利用者がタップするボタンである。結果ボタン212が利用者によってタップされると、対応する月における分析を要求する情報であって、対応する月を含む時限選択要求情報が、情報端末3の通信部33を介して分析装置1に送信される。分析装置1では、時限選択要求情報が受信されると、表示制御部102は、当該時限選択要求情報に含まれる月に対する時限選択画面300を生成し、表示部31に表示させる。
一括ボタン表示領域202には、一括分析ボタン220が表示される。一括分析ボタン220は、計測が開始されてから現在までの期間におけるすべての日(すべての計測日)に対して分析を行うことを要求する場合に、利用者がタップするボタンである。一括分析ボタン220が利用者によってタップされると、すべての計測日における分析を要求する情報であって、一括分析要求情報が、情報端末3の通信部33を介して分析装置1に送信される。分析装置1では、一括分析要求情報が受信されると、分析部101は、すべての計測日における分析を行う。分析部101が行う分析については、“(2-3)分析システム”及び“(3)動作説明”で説明しているので、ここでの説明は省略する。
なお、分析ボタン211について、対応する月の分析が未だ行われていない場合、又は分析が行われた後に新たな電力量情報が取得され分析結果が最新でない場合においては、表示態様としての表示色を、他の場合とは異なる表示色としてもよい。また、一括分析ボタン220について、計測された複数の月(計測月)のうち少なくとも1つの計測月において分析が未だ行われていない場合においては、表示態様としての表示色を、他の場合とは異なる表示色としてもよい。分析が行われた後に新たな電力量情報が取得され分析結果が最新でない場合においても、一括分析ボタン220について、表示態様としての表示色を、他の場合とは異なる表示色としてもよい。例えば、分析装置1は、計測月の各々に対して分析が行われた否かを表す分析フラグを、計測月ごとに一対一に対応するように記憶している。分析部101は、分析が行われると、対応する計測月の分析フラグを分析が行われていないことを表す情報から分析が行われたことを表す情報に変更する。分析部101は、分析フラグが分析が行われたことを表している場合に、対応する月において計測された新たな電力量情報が取得されると、分析フラグを分析が行われたことを表す情報から分析が行われていないことを表す情報に変更する。
(4.2)時限選択画面300
カレンダ画面200において、利用者が所望する月に対応する結果ボタン212をタップした場合、所望する月(指定月)の時限選択画面300へと遷移する。
本実施形態の時限選択画面300は、図4に示すように、時限表示領域301、ボタン表示領域302及びスクロールバー303を含んでいる。
時限表示領域301には、タップされた結果ボタン212に対応する月(指定された月)に係る第1月情報310及び時限テーブル311が表示される。
第1月情報310は、指定された年及び月を含む。図4では、第1月情報310として“2017年08月”が表示される。
時限テーブル311は、縦軸をデマンド時限とし、横軸を日としたテーブルである。縦軸では、1日における各デマンド時限の開始時刻が表示される。指定された月を表示対象期間とした場合、当該表示対象期間は、日を表す日情報と、デマンド時限(時間)を表す時間情報との組み合わせである。時限選択画面300では、時限テーブル311として日情報と時間情報とをマトリックス形式で表示する。
時限表示領域301の時限テーブル311では、日とデマンド時限との交点であるマス目に対して、当該日の当該デマンド時限で計測された電力量情報の分析結果が表示される。時限テーブル311の各マス目には、対応する分析結果に応じた表示色が表示される。具体的には、高デマンドが発生している日及びデマンド時限に対応するマス目の表示色と、高デマンドが発生していない日及びデマンド時限に対応するマス目の表示色とは異なる。さらに、高デマンドのうち上位所定数に含まれる高デマンドが発生している日及びデマンド時限に対応する複数のマス目の表示色は、高デマンドのうち上位所定数に含まれない高デマンドが発生している日及びデマンド時限に対応する複数のマス目の表示色とは異なる。例えば、2017年08月7日において、09:00から14:30までの時間帯、及び15:30~16:00までの時間帯では高デマンドが発生しているが、同日の他の時間帯では高デマンドは発生していない。さらに、例えば、2017年08月7日の開始時刻を09:00とするデマンド時限と、同日の開始時刻を09:00とするデマンド時限とでは、双方とも高デマンドが発生しているが、前者は上位所定数に含まれる高デマンドであるが、後者は上位所定数に含まれない高デマンドである。
さらに、時限テーブル311では、高デマンドが発生している日及びデマンド時限に対する表示色は、他の日及びデマンド時限の表示色とは異なる。図4では、2017年08月1,4,7~9,21~25,28,29日では、これらの日の表示色が他の日の表示色とは異なっているため、これらの日において高デマンドが発生していることが分かる。さらに、2017年08月では、09:00~14:30,15:30~16:30の時間帯において、高デマンドが発生している。
また、時限テーブル311では、高デマンドが発生している日及びデマンド時限に対するマス目については、当該マス目に対応する日の動的分析画面400に遷移するためのリンクボタンとして表示される。
ボタン表示領域302にでは、画面遷移ボタン320が表示される。画面遷移ボタン320は、カレンダ画面200に画面を遷移する際に、利用者がタップするボタンである。画面遷移ボタン320が利用者によってタップされると、カレンダ画面200を要求するカレンダ画面要求情報が、情報端末3の通信部33を介して分析装置1に送信される。分析装置1でカレンダ画面要求情報が受信されると、表示制御部102は、カレンダ画面200を表示部31に表示させる。
スクロールバー303は、時限テーブル311の表示領域を上下に移動させる際に利用者によって操作される。これにより、利用者は、表示部31に収まりきらない時限テーブル311の一部の領域についても確認することができる。
なお、時限選択画面300において、スクロールバー303は必須の画面構成要素ではない。スクロールバー303は、時限選択画面300において表示されていなくてもよい。例えば、表示部31がタッチパネル機能を有している場合には、フリック操作により時限テーブル311の表示領域を上下に移動させる。
なお、情報端末3がポインティングデバイス(例えば、マウス)を有する場合、ポインティングデバイスの操作によって時限テーブル311において指定されたマス目の縦横方向の各マス目の表示色を変更してもよい。例えば、指定されたマス目の縦横方向の各マス目の現在の表示色に他の表示色を重畳してもよい。これにより、利用者は、指定されたマス目の縦横方向をみることで、自身が指定したマス目の日及びデマンド時限を容易に確認することができる。さらに、指定されたマス目がリンクボタンである場合には、ポインティングデバイスによる画面上の操作位置を表す表示形状を変更してもよい。例えば、指定されたマス目がリンクボタンでない場合にはポインティングデバイスによる画面上の操作位置を表す表示形状を矢印とし、指定されたマス目がリンクボタンである場合にはポインティングデバイスによる画面上の操作位置を表す表示形状を指の形状とする。
(4.3)動的分析画面400
時限選択画面300が表示部31に表示されている場合に利用者が所望する日及にデマンド時限に対応するマス目(リンクボタン)をタップした場合、所望する日及にデマンド時限の動的分析画面400へと遷移する。
本実施形態の動的分析画面400は、図5に示すように、第1タブ410、第2タブ411及び動的用第1表示領域401及び動的用第2表示領域402を含む。
第1タブ410には静的分析との名称が、第2タブ411には動的分析との名称が、それぞれ表示されている。第1タブ410及び第2タブ411は、分析結果の表示内容を選択するためのボタンとしての機能を有している。第1タブ410及び第2タブ411において選択されたタブと選択されていないタブとで、表示色が異なる。図5では、第2タブ411が選択され、第1タブ410が選択されていない状態、つまり動的分析の結果が表示されている状態を表している。
動的用第1表示領域401では、第1画面遷移ボタン412及び第2画面遷移ボタン413が表示される。
第1画面遷移ボタン412は、カレンダ画面200に画面を遷移する際に、利用者がタップするボタンである。第1画面遷移ボタン412が利用者によってタップされると、カレンダ画面要求情報が、情報端末3の通信部33を介して分析装置1に送信される。分析装置1でカレンダ画面要求情報が受信されると、表示制御部102は、カレンダ画面200を表示部31に表示させる。
第2画面遷移ボタン413は、時限選択画面300に画面を遷移する際に、利用者がタップするボタンである。第2画面遷移ボタン413が利用者によってタップされると、時限選択画面300を要求する時限選択画面要求情報が、情報端末3の通信部33を介して分析装置1に送信される。分析装置1で時限選択画面要求情報が受信されると、表示制御部102は、時限選択画面300を表示部31に表示させる。
動的用第1表示領域401は、分析対象日表示領域414及びグラフ表示領域415を含む。
分析対象日表示領域414には、時限選択画面300が表示部31に表示されている場合に利用者が指定した日を表す日付表示情報が表示される。本実施形態では、分析対象日表示領域414には、分析対象日として、利用者が指定した日を含む年月日、及び曜日が表示される。図5では、分析対象日表示領域414には、分析対象日として、“2017年08月07日(月)”が表示される。
グラフ表示領域415には、利用者が指定した日を含む月に対応する月別高デマンド発生時間帯416、第1グラフ情報が表す棒グラフ417、第2グラフ情報が表す標準ロードカーブ418及び第3グラフ情報が表す折れ線グラフ419が表示される。ここで、棒グラフ417は、最上位設備のデマンド時限ごとの設備側デマンド値を表すグラフである。折れ線グラフ419は、指定された日における受変電設備61が使用した(受電した)電力量の変化を表すグラフである。棒グラフ417、標準ロードカーブ418及び折れ線グラフ419は、縦軸を電力量、横軸を時刻として表示される。月別高デマンド発生時間帯416、棒グラフ417、標準ロードカーブ418及び折れ線グラフ419のそれぞれは、表示制御部102が決定した表示色で表示される。
動的用第2表示領域402では、見出し情報450及びランキングテーブル451が表示される。動的用第2表示領域402では、利用者が指定した日での月別高デマンド発生時間帯416において、高デマンドである上位所定数(ここでは5つの)回路(設備)に関する情報が表示される。
見出し情報450は、ランキングテーブル451が月別高デマンド発生時間帯416における高デマンドである上位所定数回路についてのランキングであることを表す情報である。
ランキングテーブル451は、順位を表す番号(No.)452、回路名称453、出現率454、超過量平均455及び最大超過量456を含む。ランキングテーブル451は、利用者が指定した日に対応する日別ランキング情報に含まれる所定数の回路(設備)の情報(回路ID及び回路名称)、出現率、超過量平均及び最大超過量からなる組がソートされた結果の順に表示される。図5に示すランキングテーブル451では、回路ID及び当該回路IDに対応する回路名称の組み合わせが回路名称453として表示される。ランキングテーブル451におけるNo.1~5の出現率454、超過量平均455及び最大超過量456は、利用者が指定した日に対応する日別ランキング情報に含まれる出現率、超過量平均及び最大超過量に、それぞれ対応する。ランキングテーブル451において、回路名称(回路)が表示される際に、利用者が指定した日に対応する関連情報が記憶部13に記憶され、かつ関連情報に含まれる回路IDに応じた回路名称は、リンクボタンとして表示される。
ランキングテーブル451は、複数の回路名称に対してそれぞれに対応する複数のグラフ表示ボタン457を含む。グラフ表示ボタン457は、グラフ表示領域415において表示される棒グラフ417及び標準ロードカーブ418を、グラフ表示ボタン457に対応する棒グラフ及び標準ロードカーブに変更する際に、利用者によってタップされるボタンである。
ランキングテーブル451において回路名称がリンクボタンとして表示される場合、当該回路名称に対応する“No.”、“出現率”、“超過量平均”、“最大超過量”及び“グラフ表示ボタン457”は、表示制御部102が決定した表示色(ここでは、赤色)で表示される。
時限選択画面300から動的分析画面400へと遷移した場合には、棒グラフ417及び標準ロードカーブ418は、ランキングテーブル451で表示される最上位(No.1)の回路名称に対応するグラフである。利用者がランキングテーブル451においてNo.2の回路名称に対応するグラフ表示ボタン457をタップすると、グラフ表示領域415において表示される棒グラフ417及び標準ロードカーブ418は、No.2の回路名称に対応するグラフへと変更される。例えば、図5では、最上位(No.1)の回路名称として“3-3 3F 動力”が表示され、2番目(No.2)回路名称として“3-2 2F 動力”が表示されている。回路名称“3-2 2F 動力”のグラフ表示ボタン457がタップされると、グラフ表示領域415では、回路名称“3-2 2F 動力”についての棒グラフ及び標準ロードカーブが表示される。
(4.4)静的分析画面500
動的分析画面400が表示部31に表示されている場合に利用者が第1タブ410又はランキングテーブル451でリンクボタンとして表示された回路名称をタップした場合、動的分析画面400で表示された日を含む月の分析結果である動的分析画面400へと遷移する。
本実施形態の静的分析画面500は、図6に示すように、第1タブ510及び第2タブ511、静的用第1示領域501及び静的用第2表示領域502を含む。
第1タブ510には静的分析との名称が、第2タブ511には動的分析との名称が、それぞれ表示されている。第1タブ510及び第2タブ511は、分析結果の表示内容を選択するためのボタンとしての機能を有している。第1タブ510及び第2タブ511において選択されたタブと選択されていないタブとで、表示色が異なる。図6では、第1タブ510が選択され、第2タブ511が選択されていない状態、つまり静的分析の結果が表示されている状態を表している。
静的用第1示領域501では、第1タブ510、第2タブ511及び画面遷移ボタン512が表示される。
画面遷移ボタン512は、カレンダ画面200に画面を遷移する際に、利用者がタップするボタンである。画面遷移ボタン512が利用者によってタップされると、カレンダ画面要求情報が、情報端末3の通信部33を介して分析装置1に送信される。分析装置1でカレンダ画面要求情報が受信されると、表示制御部102は、カレンダ画面200を表示部31に表示させる。
静的用第1示領域501は、メッセージ表示領域513及びグラフ表示領域514を含む。
メッセージ表示領域513には、時限選択画面300で利用者が指定した日を含む月(表示対象月)に関する第2月情報、つまりにカレンダ画面200で利用者が指定した月に関する第2月情報を含むメッセージが表示される。本実施形態では、第2月情報は、“2017/08/01~2017/08/31”を表している。要は、動的分析画面400で表示された日を含む月の期間が第2月情報として表示される。
グラフ表示領域514には、第4グラフ情報が表す円グラフ515、及び表示対象月に応じた月別ランキングテーブル516が表示される。
月別ランキングテーブル516は、表示対象月における月別デマンド値の割合が多い上位所定数(5つ)の回路に関する情報及び残りの回路に関して1つにまとめた情報を含む。具体的には、月別ランキングテーブル516は、順位を表す番号(No.)517、回路名称518、デマンド合計値519及び割合520を含む。月別ランキングテーブル516では、第1テーブル情報に含まれる所定数の回路(設備)の情報(回路ID及び回路名称)、月別デマンド値及び月別デマンド割合からなる組がソートされた結果の順に番号517としてNo.1~5が表示される。図6では、回路ID及び当該回路IDに対応する回路名称の組み合わせが月別ランキングテーブル516における回路名称518として表示される。ここで、月別ランキングテーブル516におけるNo.1~5のデマンド合計値519は月別ランキング情報に含まれる月別デマンド値に、No.1~5の割合520は月別デマンド割合に、それぞれ対応する。
月別ランキングテーブル516では、No.6が、残りの回路に関して1つにまとめた情報に対応する番号517として表示される。No.6の回路名称518として“その他回路の合計”“が表示される。さらに、No.6のデマンド合計値519として第1テーブル情報に含まれる月別残デマンド値が、No.6の割合520として月別ランキング情報に含まれる月別残デマンド割合が、それぞれ表示される。月別ランキングテーブル516では、No.1~6のデマンド合計値の合計として月別ランキング情報に含まれる月別合計値が、割合の合計として100%が、それぞれ月別ランキングテーブル516の最下部に表示される。
グラフ表示領域514では、円グラフ515は、表示制御部102で決定された各表示色で表示される。さらに、月別ランキングテーブル516では、No.1~6が、表示制御部102で決定された各表示色で表示される。また、円グラフ515の中心には、月別ランキング情報に含まれる月別合計値が表示される。
静的用第2表示領域502では、見出し情報550が表示される。見出し情報550は、受電電力量が多いデマンド時限において、高デマンドである上位所定数回路についてのランキングであることを表す情報である。
静的用第2表示領域502では、表示対象月おける第1~第3デマンド時限のそれぞれにおいて、高デマンドである回路に関する情報が表示される。
静的用第2表示領域502は、第1個別表示領域551、第2個別表示領域552及び第3個別表示領域553を含む。
第1個別表示領域551には、第1デマンド時限において、高デマンドである回路に関する情報が表示される。
第1個別表示領域551は、第1表示領域561を含む。第1表示領域561には、第1デマンド時限に対応する個別ランキング情報に含まれる第1デマンド時限に応じた時間帯、受電電力量の値を表す情報含むメッセージが表示される。第1デマンド時限に応じた時間帯として“2017/08/09 15:30-16:00”が、受電電力量の値を表す情報として“受電電力量:41.05kW”が含まれるメッセージが、第1表示領域561に表示される。
第1個別表示領域551には、第5グラフ情報で表される円グラフ562が、第2デマンド時限に対応する第2テーブル情報で表されるテーブルとして第1個別ランキングテーブル563が、それぞれ表示される。
第1個別ランキングテーブル563は、第1デマンド時限において個別デマンド値の割合が多い上位所定数(5つ)の回路に関する情報及び残りの回路に関して1つにまとめた情報を含む。具体的には、第1個別ランキングテーブル563は、順位を表す番号(No.)、回路名称、デマンド値及び割合を含む。第1個別ランキングテーブル563では、第2テーブル情報に含まれる所定数の回路(設備)の情報(回路ID)、個別デマンド値及び個別デマンド割合からなる組がソートされた結果の順にNo.1~5に表示される。図6では、回路ID及び当該回路IDに対応する回路名称の組み合わせが第1個別ランキングテーブル563における回路名称として表示される。ここで、第1個別ランキングテーブル563におけるNo.1~5のデマンド値は第1デマンド時限に対応する個別ランキング情報に含まれる個別デマンド値に、No.1~5の割合は個別デマンド割合に、それぞれ対応する。
第1個別ランキングテーブル563では、No.6として、残りの回路に関して1つにまとめた情報が表示される。No.6の回路名称として“その他回路の合計”“が表示される。さらに、No.6のデマンド値として第2テーブル情報に含まれる個別残デマンド値が、No.6の割合として第2テーブル情報に含まれる個別残デマンド割合が、それぞれ表示される。
第1個別ランキングテーブル563において、回路IDが表示される際に、利用者が指定した日に対応する関連情報が記憶部13に記憶され、かつ当該回路IDが関連情報に含まれる場合には、当該回路IDはリンクボタンとして表示される。第1個別ランキングテーブル563において回路IDがリンクボタンとして表示される場合、当該回路IDの他、当該回路名称に対応する“No.”、“デマンド値”及び“割合”は、表示制御部102が決定した表示色(ここでは、赤色)で表示される。
円グラフ562は、表示制御部102で決定された各表示色で表示される。さらに、第1個別ランキングテーブル563では、No.1~6が、表示制御部102で決定された各表示色で表示される。
第2個別表示領域552には、第2デマンド時限において、高デマンドである回路に関する情報が表示される。
第2個別表示領域552は、第2表示領域571を含む。第2表示領域571には、第2デマンド時限に対応する個別ランキング情報に含まれる第2デマンド時限に応じた時間帯、受電電力量の値を表す情報を含むメッセージが表示される。第2デマンド時限に応じた時間帯として“2017/08/09 16:00-16:30”が、受電電力量の値を表す情報として“受電電力量:40.19kW”が含まれるメッセージが、第2表示領域571に表示される。
第2個別表示領域552には、第6グラフ情報で表される円グラフ572が、第2デマンド時限に対応する第3テーブル情報で表されるテーブルとして第2個別ランキングテーブル573が、それぞれ表示される。
第2個別ランキングテーブル573は、第2デマンド時限において個別デマンド値の割合が多い上位所定数(5つ)の回路に関する情報及び残りの回路に関して1つにまとめた情報を含む。具体的には、第2個別ランキングテーブル573は、第1個別ランキングテーブル563と同様に、順位を表す番号(No.)、回路名称、デマンド値及び割合を含む。第2個別ランキングテーブル573では、第3テーブル情報に含まれる所定数の回路(設備)の情報(回路ID)、個別デマンド値及び個別デマンド割合からなる組がソートされた結果の順にNo.1~5に表示される。
第2個別ランキングテーブル573では、No.6として、残りの回路に関して1つにまとめた情報が表示される。No.6の回路名称として“その他回路の合計”“が表示される。さらに、No.6のデマンド値として第3テーブル情報に含まれる個別残デマンド値が、No.6の割合として第3テーブル情報に含まれる個別残デマンド割合が、それぞれ表示される。
第2個別ランキングテーブル573において、回路IDが表示される際に、利用者が指定した日に対応する関連情報が記憶部13に記憶され、かつ当該回路IDが関連情報に含まれる場合には、当該回路IDはリンクボタンとして表示される。第2個別ランキングテーブル573において回路IDがリンクボタンとして表示される場合、当該回路IDの他、当該回路名称に対応する“No.”、“デマンド値”及び“割合”は、表示制御部102が決定した表示色(ここでは、赤色)で表示される。
円グラフ572は、表示制御部102で決定された各表示色で表示される。さらに、第2個別ランキングテーブル573では、No.1~6が、表示制御部102で決定された各表示色で表示される。
第3個別表示領域553には、第3デマンド時限において、高デマンドである回路に関する情報が表示される。
第3個別表示領域553は、第3表示領域581を含む。第3表示領域581には、第3デマンド時限に対応する個別ランキング情報に含まれる第3デマンド時限に応じた時間帯、受電電力量の値を表す情報を含むメッセージが表示される。第3デマンド時限に応じた時間帯として“2017/08/22 14:30-15:00”が、受電電力量の値を表す情報として“受電電力量:39.10kW”が含まれるメッセージが、第3表示領域581に表示される。
第3個別表示領域553には、第7グラフ情報で表される円グラフ582が、第3デマンド時限に対応する第4テーブル情報で表されるテーブルとして第3個別ランキングテーブル583が、それぞれ表示される。
第3個別ランキングテーブル583は、第3デマンド時限において個別デマンド値の割合が多い上位所定数(5つ)の回路に関する情報及び残りの回路に関して1つにまとめた情報を含む。具体的には、第3個別ランキングテーブル583は、第1個別ランキングテーブル563と同様に、順位を表す番号(No.)、回路名称、デマンド値及び割合を含む。第3個別ランキングテーブル583では、第4テーブル情報に含まれる所定数の回路(設備)の情報(回路ID)、個別デマンド値及び個別デマンド割合からなる組がソートされた結果の順にNo.1~5に表示される。
第3個別ランキングテーブル583では、No.6として、残りの回路に関して1つにまとめた情報が表示される。No.6の回路名称として“その他回路の合計”“が表示される。さらに、No.6のデマンド値として第4テーブル情報に含まれる個別残デマンド値が、No.6の割合として第4テーブル情報に含まれる個別残デマンド割合が、それぞれ表示される。
第3個別ランキングテーブル583において、回路IDが表示される際に、利用者が指定した日に対応する関連情報が記憶部13に記憶され、かつ当該回路IDが関連情報に含まれる場合には、当該回路IDはリンクボタンとして表示される。第3個別ランキングテーブル583において回路IDがリンクボタンとして表示される場合、当該回路IDの他、当該回路名称に対応する“No.”、“デマンド値”及び“割合”は、表示制御部102が決定した表示色(ここでは、赤色)で表示される。
円グラフ582は、表示制御部102で決定された各表示色で表示される。さらに、第3個別ランキングテーブル583では、No.1~6が、表示制御部102で決定された各表示色で表示される。
ここで、第1デマンド時限~第3デマンド時限は、受変電設備61に対するデマンド値が高デマンドである複数のデマンド時限のうち第1受電電力量~第3受電電力量のそれぞれに対応している。つまり、第1個別表示領域551、第2個別表示領域552及び第3個別表示領域553では、目標値を超えた期間(デマンド時限)において電力を使用(消費)した回路(設備)の内訳が表示される。言い換えると、第1個別表示領域551、第2個別表示領域552及び第3個別表示領域553では、目標値を超えた期間(デマンド時限)において使用された電力の電力情報の内訳が表示される。
(5)変形例
以下に、変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施形態において、動的分析画面400のグラフ表示領域415では、月別高デマンド発生時間帯416、棒グラフ417、標準ロードカーブ418及び折れ線グラフ419が表示される。ここで、利用者の操作に応じて折れ線グラフ419の表示及び非表示を切り替えてもよい。利用者が、グラフ表示領域415をタップすることで、折れ線グラフ419の表示及び非表示を切り替える。例えば、図5に示すように、折れ線グラフ419がグラフ表示領域415に表示されている場合に、利用者がグラフ表示領域415をタップする。このとき、グラフ表示領域415では、図7に示すように、折れ線グラフ419が非表示になり、月別高デマンド発生時間帯416、棒グラフ417及び標準ロードカーブ418のみが表示される。このとき、受変電設備61の受電電力量の変化を表す折れ線グラフ419が表示されなくなるので、月別高デマンド発生時間帯416、棒グラフ417及び標準ロードカーブ418を拡大して表示することが可能となる。月別高デマンド発生時間帯416、棒グラフ417及び標準ロードカーブ418を拡大表示することで、棒グラフ417及び標準ロードカーブ418の変化の詳細を確認することができる。さらに、図7の表示状態において、利用者がグラフ表示領域415をタップすると、図5の表示に戻る。
上記実施形態において、分析部101による分析が未実施である月が存在する場合、計測された計測値のデータが少ないため分析部101による分析ができない月が存在する場合、及び分析部101による分析が不要である月が存在する場合がある。分析装置1は、カレンダ画面200において、これらの場合が判別できる表示色で、対称となる月を表示部31に表示してもよい。
上記実施形態において、高デマンドが発生している所定の期間(デマンド時限又は日)と高デマンドが発生していない所定の期間の表示態様を表示色で異ならせる構成としたが、この構成に限定されない。高デマンドが発生している所定の期間(デマンド時限又は日)と高デマンドが発生していない所定の期間の表示態様を、文字、図形等で異ならせてもよい。
上記実施形態では、表示制御部102は、情報端末3の表示部31に表示する各画面を作成する構成としたが、この構成に限定されない。表示制御部102は、情報端末3に所望の表示画面を表示させるための画面情報を作成してもよい。例えば、情報端末3が表示画面を表示するためのアプリケーションを有していれば、画面情報はアプリケーションと共同して表示画面を表示するためのデータであってもよい。また例えば、情報端末3のアプリケーションが表示画面の画像データの全てを有していれば、画面情報は、画像データにより表示画面を構成するためのデータであってもよい。あるいは、情報端末3のアプリケーションが表示画面の画像データの一部を有していれば、画面情報は、画像データの残りの部分であってもよい。
上記実施形態において、第1グラフ情報は、棒グラフを表すとしたが、折れ線グラブを表す情報であってもよい。この場合、動的分析画面400のグラフ表示領域415で表示される回路(設備)に関するグラフは折れ線グラフとなる。
上記実施形態において、動的分析画面400のグラフ表示領域415には、複数の回路(設備)のうち1つの回路に対応する棒グラフ及び標準ロードカーブが表示される構成としたが、この構成に限定されない。動的分析画面400のグラフ表示領域415には、2つ以上の回路の各デマンド時限の設備側デマンド値の合計に対応する棒グラフ、及び当該2つ以上の回路で使用(消費)された電力量の合計から得られる標準ロードカーブが表示されてもよい。
上記実施形態では、施設5には複数のコントローラ21が設けられる構成としたが、この構成に限定されない。1つのコントローラ21が、施設5に設けられてもよい。つまり、施設5には、1つ以上のコントローラ21が設けられていればよい。
上記実施形態では、分析装置1と蓄積サーバ2とは個別の装置とする構成としたが、この構成に限定されない。分析装置1と蓄積サーバ2とを1つの装置として構成してもよい。
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、分析システム10(分析装置1)及び管理システム1000と同様の機能は、表示方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る分析システム10の表示方法は、情報端末3が有する表示部31に情報を表示する表示方法である。表示方法は、表示ステップを有する。表示ステップは、単位時間以上の時間長さを有する複数の表示対象期間を表示部31に表示させ、かつ 複数の表示対象期間のうち使用(消費)された電力が目標値を超えた表示対象期間については、他の表示対象期間の表示態様とは異なる表示態様で表示部31に表示させる。一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムを、上述した表示方法又は表示システムとして機能させるためのプログラムである。
本開示における分析システム10(分析装置1)、管理システム1000又は表示方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における分析システム10、管理システム1000又は表示方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1又は複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
コンピュータシステムである分析システム10(分析装置1)は、1又は複数のコンピュータで構成されるシステムであってもよい。例えば、分析システム10の少なくとも一部の機能は、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の表示方法は、情報端末(3)が有する表示部(31)に情報を表示する表示方法である。表示方法は、表示ステップを含む。表示ステップは、単位時間以上の時間長さを有する複数の表示対象期間を表示部(31)に表示させ、かつ複数の表示対象期間のうち使用された電力が目標値を超えた表示対象期間については、他の表示対象期間の表示態様とは異なる表示態様で表示部(31)に表示させる。
この表示方法によると、表示対象期間において使用された電力が目標値を超えた場合の表示態様と、超えていない場合の表示態様とは異なっている。そのため、表示対象期間において使用された電力の値が高い値であるか否かを容易に確認することができる。
第2の態様の表示方法では、第1の態様において、表示ステップは、複数の表示対象期間を表示部(31)に表示させる際に、複数の表示対象期間のそれぞれにおいて使用された電力の大きさを反映する情報は表示内容に含まない。
この表示方法によると、複数の表示対象期間のそれぞれにおいて使用された電力の大きさを反映する情報は表示内容に含まないので、使用された電力の大きさを確認することなく、表示対象期間での使用された電力の値が高い値であるか否かを容易に確認することができる。
第3の態様の表示方法では、第1又は第2の態様において、表示対象期間は、日単位である。
この表示方法によると、使用された電力の値が高い値であるか否かを日単位で確認することができる。
第4の態様の表示方法では、第1又は第2の態様において、表示対象期間は、複数の日のそれぞれを表す複数の日情報と、複数の時間のそれぞれを表す複数の時間情報との組み合わせである。表示ステップは、複数の日情報と複数の時間情報とを表示部(31)にマトリックス表示させ、使用された電力が目標値を超えた時間帯については、他の時間帯の表示態様とは異なる表示態様で表示部(31)に表示させる。
この表示方法によると、使用された電力の値が高い値であるか否かを、各日において時間単位で確認することができる。
第5の態様の表示方法では、第4の態様において、複数の日情報と複数の時間情報とがマトリックス表示される際に、複数の日情報と複数の時間情報との組み合わせのうち、使用された電力が目標値を超えた時間帯に応じた日情報と時間情報との組み合わせに相当するマトリックス上の位置における表示態様は、リンクボタンとなっている。当該リンクボタンは、当該日情報が表す日における電力の使用の詳細表示のための画面へ遷移するためのボタンである。
この表示方法によると、使用された電力の値が高い値である時間帯を含む日で使用された電力の詳細を確認することができる。
第6の態様における表示方法では、第1~第5の態様において、複数の表示対象期間が表示された画面において、所定の操作手順で画面遷移の操作が行われると、表示ステップは、操作で指定された日における単位時間ごとに使用された電力の大きさを、時系列に並べて表示部(31)に表示させる。
この表示方法によると、単位時間ごとに使用された電力の大きさの推移を確認することができる。
第7の態様における表示方法では、第6の態様において、表示ステップは、指定された日での単位時間ごとに使用された電力の大きさを表示する際に、指定された日を含む月において単位時間ごとに使用された電力に基づいて得られた標準ロードカーブ(418)を、表示部(31)にさらに表示させる。
この表示方法によると、単位時間ごとに使用された電力と標準ロードカーブ(418)とを比較することができるので、単位時間ごとに使用された電力の量が多いが否かを利用者は判断することができる。
第8の態様の表示方法では、第7の態様において、操作手順で指定された日での単位時間ごとに使用された電力の大きさ、及び標準ロードカーブ(418)は、電力を使用する回路ごとに得られる。
この表示方法によると、各回路について、単位時間ごとに使用された電力の量が多いが否かを利用者は判断することができる。
第9の態様の表示方法では、第1~第8のいずれかの態様において、表示ステップは、所定の期間内において使用された電力量に基づいた複数の回路のランキングを、表示部(31)にさらに表示させる。
この表示方法によると、所定の期間において電力を多く使用する回路を利用者が知ることができる。
第10の態様の表示方法では、第9の態様において、所定の期間は、前記単位時間ごとのデマンド値に基づいて定められる期間である。
この表示方法によると、例えば所定の期間が高デマンドが発生しやすい期間である場合には、当該所定の期間において電力を多く使用する回路、つまり高デマンドの発生の原因となる回路を利用者が知ることができる。
第11の態様の表示方法では、第9の態様において、表示ステップは、所定の期間としての第1期間に含まれ、目標値を超える第2期間において使用された電力の電力情報の内訳を、表示部(31)にさらに表示させる。
この表示方法によると、第2期間において使用された電力の電力情報を確認することで、第2期間において電力を多く使用する回路を利用者が知ることができる。
第12の態様のプログラムは、コンピュータに、第1~第11のいずれかの態様の表示方法を、実行させるためのプログラムである。
このプログラムによると、表示対象期間において使用された電力の値が高い値であるか否かを容易に確認することができる。
第13の態様の分析システム(10)は、情報端末が有する表示部に情報を表示する。分析システム(10)は、分析部(101)と表示制御部(102)とを備える。分析部(101)は、施設(5)に設けられた回路(負荷機器50)ごとに使用される電力が目標値を超えたか否かを分析する。表示制御部(102)は、単位時間以上の時間長さを有する複数の表示対象期間を表示部(31)に表示させ、かつ複数の表示対象期間のうち、使用された電力が目標値を超えた回路が存在する表示対象期間については、他の表示対象期間の表示態様とは異なる表示態様で表示部(31)に表示させる。
この構成によると、表示対象期間において使用された電力の値が高い値であるか否かを容易に確認することができる。
第14の態様の管理システム(6)は、第13の態様の分析システム(10)と、施設(5)で使用される電力を計測する計測システム(20)と、を備える。
この構成によると、表示対象期間において使用された電力の値が高い値であるか否かを容易に確認することができる。