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JP6737695B2 - ヒンジキャップ - Google Patents

ヒンジキャップ Download PDF

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Description

本発明は、ヒンジキャップに関する。
この種のヒンジキャップとして、キャップ本体の後部と、キャップ本体の上面に嵌着された蓋体の後部とを連結するとともに、蓋体の前部から鍔部を前方突出したものが知られている(特許文献1)。
特開2007−261654
特許文献1のヒンジキャップは、キャップ本体の上面への嵌着力が強いと、鍔部をつまんで引き上げるときに大きな力を要する。その鍔部の前方への突出長を長くすると、引き上げに要する力を小さくできると考えられるが、その反面ヒンジキャップが嵩張ることになり、保管などの際に邪魔になる。
本発明の目的は、小さな力で開蓋操作を行うことができるととともに、保管などの際に嵩張ることのないヒンジキャップを提供することである。
第1の手段は、注出孔6を有するキャップ頂壁4の外周からキャップ周壁10を垂下させてなるキャップ本体2と、
このキャップ本体2の後部2aへ第1ヒンジ14を介して連結された後部16aを有し、前記キャップ頂壁4を開閉可能な蓋体16と、
蓋体16の前部へ左右一対の第2ヒンジ26を介して連結され、その連結箇所から下方へ延びる第1状態と当該連結箇所から略前方へ庇状に延びる第2状態との間を回転可能に形成した鍔部30と、
を具備し、
前記第2状態から鍔部30をさらに引き上げると、鍔部30の基端E1側が蓋体16に突き当たって、これら鍔部30及び蓋体16が第1ヒンジ14を中心として開方向へ回転するように形成しており、
前記鍔部30の左右方向両側部30bを、第2ヒンジ26を介して蓋体16に連結するとともに、左右方向中間部30aを、前記第2状態で前方から見て上方へ弯曲する曲がり板部とし、
鍔部30を押し上げるときに前記左右方向中間部30aで基端E1が蓋体16に当接するように設けたヒンジキャップであって、
前記鍔部30の左右方向中間部30aは、第1状態でキャップ周壁10の前面に沿って垂下しているとともに、前記第1状態で前方から見たときの前記鍔部30の基端E1が前記左右方向中間部30aで窪んでおり、
かつ当該窪み部31の形状を、左右一対の第2ヒンジ26の間の蓋周壁22の垂直方向から見た輪郭と同一又は近似した形状とすることにより、前記鍔部30を第1状態から第2状態へ回転可能に形成した。
本手段は、図1に示す如く、キャップ本体2及び蓋体16の各後部2a、16aを第1ヒンジ14で連結するとともに、蓋体16の前部に左右一対の第2ヒンジ26を介して鍔部30を連結することを提案している。
鍔部30は、連結箇所から下方へ延びる第1状態(図1に実線で示す状態)と当該連結箇所から略前方へ庇状に延びる第2状態(図5に実線で示す状態)との間を回転可能であり、第2状態から図5に想像線で示す如くさらに引き上げると、鍔部30の基端E1側が蓋体16に突き当たって、これら鍔部30及び蓋体16が第1ヒンジ14を中心に回転できる(図6参照)ようにしている。これによりテコの原理によって蓋体16を僅かな力で開蓋できる。
“鍔部30の基端E1側が蓋体16に突き当たって”という表現は、図5に想像線で示すように、当接状態で鍔部30が第2ヒンジ26を中心として上方へ回転できない様に突き当たることを意味する。こうした態様で突き当たる限り、突き当たる場所や部位は図示例の通りでなくても構わない。
また本手段では、図2に想像線で描くように、鍔部30の左右方向中間部30aを上方へ弯曲する曲がり板部に形成している。これにより鍔部30の左右方向中間部30aの裏側に指を掛けて開蓋操作をすることが容易となる。
また本手段では、図1及び図3に示す如く、記鍔部30の左右方向中間部30aが、第1状態でキャップ周壁10の前面に沿って垂下するように構成することを提案している。鍔部30を設けることでヒンジキャップの体裁が大きく損なわれることを防止するためである。
また図2に示すように、第1状態で前方から見たときの前記鍔部30の基端E1は前記左右方向中間部30aで窪んでおり、かつ当該窪み部31の形状は、左右一対の第2ヒンジ26の間の蓋周壁22の垂直方向から見た輪郭と同一又は近似した形状としている。そうしないと、第1状態から第2状態へ鍔部30を回転させる途中で、前記基端E1が左右方向中間部30aでキャップ周壁10の前面に当たって回転できなくなるおそれがあるからである
の手段は、第1の手段有し、かつ
前記キャップ周壁10の前面に、前記第1状態で鍔部30の基端E1に当接する補助リブ12を設け、第1状態と第2状態との間で鍔部30を回転させるときに前記基端E1が補助リブ12を乗り越えるように構成した。
本手段では、図2に示す如く、キャップ周壁10の前面に、前記第1状態で鍔部30の基端E1に当接する補助リブ12を設けることを提案している。そして第1状態と第2状態との間で鍔部30を回転させるときに前記基端E1が補助リブ12を乗り越えるように構成している。これにより基端E1が補助リブ12を乗り越える際にクリック感を生じるので、利用者は第1状態に至ったことを触覚により感知することができる。
の手段は、第1の手段又はの手段を有し、かつ
前記蓋体16の前面に、前記第2状態で前記鍔部30の左右方向中間部30aの裏面に当接する支持用突部24を設け、第2状態から下方へ鍔部30を回転させたときに、前記鍔部30の基端E1が前記支持用突部24を乗り越えるように形成した。
本手段では、図1に示す如く、前記蓋体16の前面に支持用突部24を設けることを提案している。この支持用突片は、図2に想像線で示すように水平方向外方へ延びた鍔部30の左右方向中間部30aの裏面と当接し、これを支えるように形成している。これにより、鍔部30が下向きに傾斜することを回避できる。
第1の手段に係る発明によれば、蓋体16の前部に左右一対の第2ヒンジ26を介して鍔部30を連結しており、連結箇所から下方へ鍔部30を垂下した第1状態では、ヒンジキャップが嵩張ることを防止できる。また連結箇所から略前方へ庇状に延びる第2状態から、鍔部30を引き上げることにより、キャップ本体2の後部2aに設けた第1ヒンジ14を中心として、テコの原理により鍔部30及び蓋体16を回転させることができるから、僅かな力で開蓋操作をすることができる。
またの手段に係る発明によれば、鍔部30の左右方向中間部30aを、第2状態で前方から見て上方へ弯曲する曲がり板部としたから、指を掛けやすい。
さらにまたの手段に係る発明によれば、前記鍔部30の左右方向中間部30aが、第1状態でキャップ周壁10の前面に沿って垂下しているから、不使用状態でのヒンジキャップの外観を大きく損なうことがない。
の手段に係る発明によれば、キャップ周壁10の前面に、前記第1状態で鍔部30
の基端E1に当接する補助リブ12を設け、第1状態と第2状態との間で鍔部30を回転させるときに前記基端E1が補助リブ12を乗り越えるように構成したから、この乗り換えの際にクリック感を生じ、第1状態に至ったことを利用者が触感により感知できる。
の手段に係る発明によれば、前記蓋体16の前面に、前記第2状態で前記鍔部30の左右方向中間部30aの裏面に当接可能な支持用突部24を設けたから、支持用突部24が左右方向中間部30aの裏面を支えることで、鍔部30が水平状態から大きく傾くことを防止できる。
本発明の第1実施形態に係るヒンジキャップの第1状態(鍔部が下向きの状態)での側面図である。 図1のヒンジキャップの第1状態での正面図である。 図1のヒンジキャップの第1状態での平面図である。 図1のヒンジキャップの第1状態での要部縦断面図である。 図1のヒンジキャップの第2状態(鍔部が横向きの状態)での側面図である。 図1のヒンジキャップの第2状態から、第1ヒンジを中心として蓋体及び鍔部を回転させた状態を示す説明図である。 図1のヒンジキャップの背面図である。
図1から図7は、本発明の第1実施形態に係るヒンジキャップを示している。
ヒンジキャップは、キャップ本体2と、蓋体16と、鍔部30とで形成されている。これら各部材は一体成形することができ、素材としては例えば合成樹脂を用いることができる。
なお、本明細書では、部材相互の相対的な位置関係を説明するために、図4の右側(換言すると後述の第1ヒンジ14がある側)を“後”と、また同図の左側を“前”というものとし、これらと直交する方向を、左右方向というものとする。
キャップ本体2は、図4に示す如く容器体100の口頸部102の外面への装着用のキャップ頂壁4を有し、このキャップ頂壁4の外周から、キャップ周壁10を垂下してなる。
前記キャップ頂壁4の適所(図示例では中心)には注出孔6が開口されており、その周辺からは注出筒8が起立されている。またキャップ頂壁4の外側部分には段差部5が形成されている。
キャップ周壁10の前面上部には、補助リブ12を付設する。図示例の補助リブ12は、図2に示す如く、左右方向に横長のリブに形成されており、補助リブの下面を後述の鍔部30の裏面との当接面としている。
蓋体16は、図4に示す如く、蓋頂壁18の外周から蓋周壁22を垂下しており、この蓋周壁22及びキャップ周壁10の各後部2a、16aを、第1ヒンジ14を介して相互に連結している。
前記蓋頂壁18の裏面中心部からは栓棒20が垂下されており、この栓棒20を前記注出筒8内に液密に嵌合している。
前記蓋周壁22の下部は、大内径部23に形成しており、この大内径部23を前記段差部5に嵌着している。本実施形態では、蓋周壁22とキャップ周壁10とはともに円筒形であり、かつ略同径に形成されている。
前記キャップ周壁10の前面には、支持用突部24を付設している。図示の支持用突部24は、図2に示す如く、左右方向に横長のリブであり、支持用突部24の上面を後述の鍔部30の基端との当接面としている。支持用突部24は、蓋周壁22の下端から離して形成されている。
鍔部30は、蓋体16の前側に付設されている。この鍔部30は、左右方向に幅広の板部として形成されており、左右方向両側部30bを、蓋周壁22の前面の左右両側に、左右一対の第2ヒンジ26を介して回転可能に連結している。
すなわち、鍔部30は、少なくとも、その連結箇所から前記蓋周壁22の前面からキャップ周壁10の前面に沿って下方へ延びる第1状態と、当該連結箇所から略前方へ庇状に延びる第2状態との間で回転可能に形成されている。
鍔部30の左右方向両側部30bは、図示例では、横方向に一定の幅を有する平板であり、鍔部30の基端E1側で蓋体16側にそれぞれ第2ヒンジ26を介して連結している。前記左右方向両側部の“一定の幅”は、第2ヒンジの所要の連結強度が確保できる程度に設定する。
鍔部30の左右方向中間部30aは、本実施形態では、前記第2状態において上方へ弯曲する形状(図示例ではアーチ状)を有する曲がり板部であり、少なくとも前記左右方向両側部30bより左右方向に幅広に形成することが望ましい。
このような形状とする理由は、第1に、前記第2状態において、左右方向中間部30aの裏面に指をかけて引き上げる操作を容易とするためであり、第2に、第1状態で左右方向中間部30aがキャップ周壁10の前面に沿って垂下されるようにして、ヒンジキャップの体裁が大きく損なわれることがないようにするためである。もっともこれらの形状は適宜変更することができる。
なお、“キャップ周壁の前面に沿って”とは、“当該前面に当接あるいは近接して”という程度の意味である。図3に示すように第1状態の左右方向中間部30aとキャップ周壁10との間に一部隙間があっても構わないものとする。
図2に示すように、前記鍔部30の基端E1は、第1状態で下方へ円弧状に窪んでおり、この窪み部31の形状は、図3に示す如く垂直方向から見た蓋周壁22の輪郭に相応するように形成されている。従って第1状態から第2状態へ鍔部30を回転させようとするときに前記基端E1が蓋周壁に当たって前記回転を妨げることがないようにしている。
他方、前記鍔部30の先端E2は、図示例では、図2に示す如く半円形状に形成している。もっともこれら形状は適宜変更することができる。
また図示はしないが、キャップ本体2の前面のうち第1状態で鍔部30と重なり合う部分(キャップ周壁10)には、鍔部30の形状及び厚みに対応した形及び深さの収納凹部を設け、この収納凹部内に鍔部30が収納された状態で鍔部30がキャップ本体の輪郭からはみ出さないようにすると、体裁がよくなり、好適である。さらに、収容凹部内に鍔部30の指掛け用の凹部を設けるとよい。
図5に想像線で示す如く、第2状態での鍔部30の水平方向への突出長は、ヒンジキャップを装着した容器体の胴部の輪郭より外側にはみ出さないようにすることが外観上好適である。
また蓋体と鍔部30とを一体成形する場合には、図5に示す如く、鍔部30の基端E1と蓋周壁22との間には、小さな隙間gを設けることが好適である。
前記第1状態では鍔部30の基端E1には、前記補助リブ12が当接している。
補助リブ12は、鍔部30を第1状態と第2状態との間で回転させたときに、前記基端E1が強制的に乗り越えることができる長さに設け、第1状態と第2状態との間で鍔部30を回転したときに上記乗り越えの際にクリック感を生じるように形成する。これにより、利用者は鍔部30を摘まむ指の感触により、鍔部が指定の位置に戻ったことを感知することができる。
第2状態では鍔部30の基端寄りの裏面には、図1に想像線で示す如く、支持用突部24を当接させている。前記支持用突部24が鍔部30を支えるので、鍔部30が斜め下方へ大きく傾くことを回避できる。支持用突部24も、鍔部30を第1状態と第2状態との間で回転させたときに、前記基端E1が強制的に乗り越えることができる長さに設ける。
前記構成において、ヒンジキャップを使用しない状態では、前記鍔部30は、第2ヒンジ26から下方へ垂下した第1状態としておくとよい。
ヒンジキャップを容器体の口頸部へ装着して、初回使用するときに、鍔部30の先端E2に指を掛けて、第2ヒンジ26から前方へ延びる第2状態へと回転させる。これにより鍔部30が前方へ長く延びた状態で使用できる。
蓋体16を開くときには、第2状態より、鍔部30の左右方向中間部30aの裏面に指を掛けて引き上げると、図5に想像線で示す如く、鍔部30の基端E1が第2ヒンジ26の上方で蓋周壁22の前面に突き当たるので、鍔部30はこれ以上第2ヒンジ26を中心として蓋体16に対して回転することができない。その状態で鍔部30の引上げを続けると、前記基端E1が蓋周壁22の前面に押圧力fを作用させるので、第1ヒンジ14を中心とする回転モーメントが作用する。これにより、図6に示すように鍔部30及び蓋体16は“くの字”状に傾きながら、第1ヒンジ14を中心として回転し、蓋体16が開蓋される。
この際に鍔部30及び蓋体16は一個のレバーとして働く。支点を第1ヒンジ14、力点を鍔部30の先端E2付近、作用点を注出筒8及び栓棒20の嵌合箇所と考えると、鍔部30を設けずに蓋周壁22の前部に指を掛けて操作する場合に比べて、支点と力点との距離が長くなるから、テコの原理により、より小さな力で蓋体16を開蓋することができる。
従って子供のように指の力が弱い利用者でも容易に開蓋することができ、誰にでも使い易いユニバーサル型のヒンジキャップを提供することができる。
2…キャップ本体 2a…後部 4…キャップ頂壁
5…段差部 6…注出孔 8…注出筒
10…キャップ周壁 12…補助リブ 14…第1ヒンジ
16…蓋体 16a…後部 18…蓋頂壁 20…栓棒 22…蓋周壁
23…大内径部
24…支持用突部 26…第2ヒンジ
30…鍔部 30a…左右方向中間部 30b…左右方向両側部 31…窪み部
E1…基端 E2…先端 g…隙間

Claims (3)

  1. 注出孔(6)を有するキャップ頂壁(4)の外周からキャップ周壁(10)を垂下させてなるキャップ本体(2)と、
    このキャップ本体(2)の後部(2a)へ第1ヒンジ(14)を介して連結された後部(16a)を有し、前記キャップ頂壁(4)を開閉可能な蓋体(16)と、
    蓋体(16)の前部へ左右一対の第2ヒンジ(26)を介して連結され、その連結箇所から下方へ延びる第1状態と当該連結箇所から略前方へ庇状に延びる第2状態との間を回転可能に形成した鍔部(30)と、
    を具備し、
    前記第2状態から鍔部(30)をさらに引き上げると、鍔部(30)の基端(E1)側が蓋体(16)に突き当たって、これら鍔部(30)及び蓋体(16)が第1ヒンジ(14)を中心として開方向へ回転するように形成しており、
    前記鍔部(30)の左右方向両側部(30b)を、第2ヒンジ(26)を介して蓋体(16)に連結するとともに、左右方向中間部(30a)を、前記第2状態で前方から見て上方へ弯曲する曲がり板部とし、
    鍔部(30)を押し上げるときに前記左右方向中間部(30a)で基端(E1)が蓋体(16)に当接するように設けたヒンジキャップであって、
    前記鍔部(30)の左右方向中間部(30a)は、第1状態でキャップ周壁(10)の前面に沿って垂下しているとともに、前記第1状態で前方から見たときの前記鍔部(30)の基端(E1)が前記左右方向中間部(30a)で窪んでおり、
    かつ当該窪み部(31)の形状を、左右一対の第2ヒンジ(26)の間の蓋周壁(22)の垂直方向から見た輪郭と同一又は近似した形状とすることにより、前記鍔部(30)を第1状態から第2状態へ回転可能に形成したことを特徴とする、ヒンジキャップ。
  2. 前記キャップ周壁(10)の前面に、前記第1状態で鍔部(30)の基端(E1)に当接する補助リブ(12)を設け、第1状態と第2状態との間で鍔部(30)を回転させるときに前記基端(E1)が補助リブ(12)を乗り越えるように構成したことを特徴とする、請求項1記載のヒンジキャップ。
  3. 前記蓋体(16)の前面に、前記第2状態で前記鍔部(30)の左右方向中間部(30a)の裏面に当接する支持用突部(24)を設け、第2状態から下方へ鍔部(30)を回転させたときに、前記鍔部(30)の基端(E1)が前記支持用突部(24)を乗り越えるように形成したことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のヒンジキャップ。
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