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JP6796571B2 - 車両制御システム、車両制御方法、およびプログラム - Google Patents

車両制御システム、車両制御方法、およびプログラム Download PDF

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JP6796571B2 JP2017213912A JP2017213912A JP6796571B2 JP 6796571 B2 JP6796571 B2 JP 6796571B2 JP 2017213912 A JP2017213912 A JP 2017213912A JP 2017213912 A JP2017213912 A JP 2017213912A JP 6796571 B2 JP6796571 B2 JP 6796571B2
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Description

本発明は、車両制御システム、車両制御方法、およびプログラム
に関する。
従来、低温時にバッテリの充放電を制御してバッテリの内部発熱による暖機を行なうバッテリのウォームアップ制御装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このウォームアップ制御装置は、バッテリの温度が規定温度未満のとき、バッテリの充電と放電とを交互にパルス状に繰返すバッテリの充放電を、所定の範囲内で実行させ、バッテリの温度を上昇させる。
特開2017−100606号公報
しかしながら、従来の技術では、車両が発進するタイミングに到達した際に、バッテリの状態が好適な状態にならない場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、車両が発進する際のバッテリの状態を最適化することができる車両制御システム、車両制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
(1):電力を蓄える蓄電池と、車両が発進する予定の時刻を取得する取得部と、前記蓄電池に電力を蓄えさせる蓄電制御と、前記蓄電池に蓄えられた電力を放電させる放電制御とを繰り返し実行し、前記取得部により取得された時刻に近づくに従って、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさ、または放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさのうち少なくとも一方を小さくしつつ、前記蓄電池の充電度合を目標に近づける充放電制御を実行する充放電制御部とを備える車両制御システムである。
(2):(1)の車両制御システムであって、前記充放電制御部は、前記取得部により取得された時刻に近づくに従って、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさ、および放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさの双方を小さくしつつ、前記蓄電池の充電度合を目標に近づけるものである。
(3):(2)の車両制御システムであって、前記充放電制御部は、前記時刻に近づくに従って、前記放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさを、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさに比して小さくして、前記蓄電池の充電度合を目標に近づけるものである。
(4):(1)から(3)のうちいずれかの車両制御システムであって、前記充放電制御部は、少なくも前記蓄電池に蓄えさせる目標の電力量、前記蓄電池の目標温度、および前記蓄電池の温度に基づいて、前記充放電制御の充放電パターンを決定し、前記蓄電池の充電度合を目標に近づけるものである。
(5):(4)の車両制御システムであって、前記充放電制御部によって決定された前記充放電パターンに基づく制御によって生じた実際の前記蓄電池の温度の変化と、予測される前記蓄電池の温度の変化との差分に基づいて、前記差分が小さくなるように前記充放電制御の充放電パターンを補正する補正部を更に備えるものである。
(6):(5)の車両制御システムであって、前記補正部は、前記充放電制御部によって決定された前記充放電パターンに基づく制御によって生じた実際の前記蓄電池の温度の変化が、予測される前記蓄電池の温度の変化よりも小さい場合は、前記蓄電池に蓄えられた電力を放電させる単位時間当たりの電力量を大きくするものである。
(7):(4)から(6)のうちいずれかの車両制御システムであって、前記蓄電池の温度によって変化する前記蓄電池における使用できる使用可能電力量が、前記目標の電力量以上となる前記蓄電池の温度を前記蓄電池の目標温度として決定するものである。
(8):(1)から(7)のうちいずれかの車両制御システムであって、前記充放電制御部は、前記取得部により取得された時刻から所定時間以内において、前記目標である充電度合から第1所定値以上の充電量を維持するように前記充放電制御を実行するものである。
(9):(8)の車両制御システムであって、前記充放電制御部は、前記所定時間を超える時間において、前記目標である充電度合から前記第1所定値より小さい度合である第2所定値以上の範囲において前記充放電制御を実行するものである。
(10):(1)から(9)のうちいずれかの車両制御システムであって、電力線が接続されたコネクタが接続されるプラグを更に備え、前記充放電制御部は、前記プラグおよび前記コネクタを介して、前記電力線から供給された電力を前記蓄電池に蓄えさせ、前記蓄電池に蓄えられた電力を電力線に出力することにより前記充放電制御を実行するものである。
(11):車載コンピュータが、車両が発進する予定の時刻を取得し、電力を蓄える蓄電池に電力を蓄えさせる蓄電制御と、前記蓄電池に蓄えられた電力を放電させる放電制御とを繰り返し実行し、前記取得された時刻に近づくに従って、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさ、または放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさのうち少なくとも一方を小さくしつつ、前記蓄電池の充電度合を目標に近づける充放電制御を実行する車両制御方法である。
(12):車載コンピュータに、車両が発進する予定の時刻を取得させ、電力を蓄える蓄電池に電力を蓄えさせる蓄電制御と、前記蓄電池に蓄えられた電力を放電させる放電制御とを繰り返し実行させ、前記取得された時刻に近づくに従って、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさ、または放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさのうち少なくとも一方を小さくしつつ、前記蓄電池の充電度合を目標に近づける充放電制御を実行させるプログラムである。
(1)〜(12)によれば、車両が発進する際のバッテリの状態を最適化することができることができる。
車両用充放電システム1の構成を示す図である。 車両システム2を搭載した車両Mの構成の一例を示す図である。 充放電制御部82により実行される処理の流れを示すフローチャートである。 温度マップmpの一例を示す図である。 充放電パターンテーブルTBの内容の一例を示す図である。 充放電パターンの一例を示す図である。 充放電パターンによって充放電が制御された結果の一例を示す図である。 第2の実施形態の充放電制御部82Aの機能構成の一例を示す図である。 補正部88の補正の一例について説明するための図である。 電気自動車に搭載される車両システム2Aの機能構成の一例を示す図である。 実施形態の車両制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
[全体構成]
図1は、車両用充放電システム1の構成を示す図である。車両用充放電システム1は、例えば、端末装置Tと、蓄電ユニットUと、車両Mとを備える。端末装置T、および車両Mは、例えば、互いに無線通信を行う。なお、端末装置T、および車両Mによって行われる通信は、ネットワークを介した通信であってもよいし、有線を介した通信であってもよい。なお、端末装置Tにより送信される情報や指示と同様の情報や指示は、車両Mの操作部やタッチパネルに対する操作によって車両Mに入力されてもよい。
蓄電ユニットU、および車両Mとは、例えば、電力線ELに付随する信号線を介した通信を行う。なお、蓄電ユニットU、および車両Mによって行われる通信は、電力線を介した電力線通信(PLC;Power Line Communication)であってもよいし、無線通信であってもよい。
[端末装置]
端末装置Tは、例えば、車両Mの乗員が保持するスマートフォンや、タブレット型コンピュータ等である。車両Mの乗員は、端末装置Tを操作して、車両Mを利用する時間や、利用時の目的地、乗員の行動予定等を入力または管理することができる。端末装置Tには、このようなスケジュール管理のためのアプリケーションプログラムがインストールされている。アプリケーションプログラムは、例えば、自動車メーカーの管理下にあるサーバによって提供される。なお、車両Mの乗員は、車両Mの操作部やタッチパネルを操作して、車両Mを利用する時間や、利用時の目的地、乗員の行動予定等を入力または管理してもよい。
端末装置Tは、乗員によって入力された情報を車両Mに送信する。乗員によって入力された情報(例えば、目的地や利用時間)は、車両Mのナビゲーション装置80や充放電制御部82に取得され管理される。例えば、車両Mは、乗員によって入力された利用時間に目的地に出発できるように、バッテリ60の充電や経路の設定などを事前に行う。
[蓄電ユニット]
蓄電ユニットUは、例えば、電力線ELと、不図示の通信部と蓄電部と制御部とを備える。例えば、電力線ELの先端には、コネクタが設けられている。コネクタがプラグ78に装着されることにより、車両Mと蓄電ユニットUとは電気的に接続される。電力線ELは、車両Mのプラグ78と電気的に接続されることにより蓄電ユニットUに蓄えられた電力を車両Mに供給したり、車両Mにより出力された電力を蓄電ユニットUに供給したりする。
通信部は、電気線ELを介して、車両Mと通信する。蓄電部は、例えば、リチウムイオン蓄電池などの繰り返し充放電可能な二次電池である。制御部は、通信部、および蓄電部を制御する。制御部は、例えば、電力系統または車両Mから取得した電力を蓄電部に蓄えさせたり、蓄電部に蓄えられた電力を車両Mまたは住居Hに配置された負荷Lに供給したりする。
[車両]
図2は、車両システム2を搭載した車両Mの構成の一例を示す図である。車両システム2が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機を備える場合、電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。以下の説明では、シリーズ方式を採用したハイブリッド車両を例に説明する。シリーズ方式とは、エンジンと駆動輪が機械的に連結されておらず、エンジンの動力は専ら発電機による発電に用いられ、発電電力が走行用の電動機に供給される方式である。また、この車両は、バッテリをプラグイン充電可能な車両である。
図2に示すように、車両には、例えば、エンジン10と、第1モータ(発電機)12と、第2モータ(電動機)18と、駆動輪25と、PCU(Power Control Unit)30と、バッテリ60と、動力制御部70と、車両センサ75と、プラグ78と、ナビゲーション装置80と、発電計画部81と、充放電制御部82と、記憶部90とが搭載される。
エンジン10は、ガソリンなどの燃料を燃焼させることで動力を出力する内燃機関である。エンジン10は、例えば、シリンダとピストン、吸気バルブ、排気バルブ、燃料噴射装置、点火プラグ、コンロッド、クランクシャフトなどを備えるレシプロエンジンである。また、エンジン10は、ロータリーエンジンであってもよい。
第1モータ12は、例えば、三相交流発電機である。第1モータ12は、エンジン10の出力軸(例えばクランクシャフト)にロータが連結され、エンジン10により出力される動力を用いて発電する。以下、エンジン10および第1モータ12を、「発電ユニット」と称する場合がある。
第2モータ18は、例えば、三相交流電動機である。第2モータ18のロータは、駆動輪25に連結される。第2モータ18は、供給される電力を用いて動力を駆動輪25に出力する。また、第2モータ18は、車両の減速時に車両の運動エネルギーを用いて発電する。以下、第2モータ18による発電動作を回生と称する場合がある。
PCU30は、例えば、第1変換器32と、第2変換器38と、VCU(Voltage Control Unit)40とを備える。なお、これらの構成要素をPCU30として一まとまりの構成としたのは、あくまで一例であり、これらの構成要素は分散的に配置されても構わない。
第1変換器32および第2変換器38は、例えば、AC−DC変換器である。第1変換器32および第2変換器38の直流側端子は、直流リンクDLに接続されている。直流リンクDLには、VCU40を介してバッテリ60が接続されている。第1変換器32は、第1モータ12により発電された交流を直流に変換して直流リンクDLに出力したり、直流リンクDLを介して供給される直流を交流に変換して第1モータ12に供給したりする。同様に、第2変換器38は、第2モータ18により発電された交流を直流に変換して直流リンクDLに出力したり、直流リンクDLを介して供給される直流を交流に変換して第2モータ18に供給したりする。
VCU40は、例えば、DC―DCコンバータである。VCU40は、バッテリ60から供給される電力を昇圧してDCリンクDLに出力する。
バッテリ60は、例えば、リチウムイオン電池などの二次電池である。
動力制御部70は、例えば、ハイブリッド制御部70Aと、エンジン制御部71と、モータ制御部72と、ブレーキ制御部73と、バッテリ制御部74とを含む。ハイブリッド制御部70Aは、は、エンジン制御部71、モータ制御部72、ブレーキ制御部73、およびバッテリ制御部74に指示を出力する。ハイブリッド制御部70Aによる指示については、後述する。
エンジン制御部71は、ハイブリッド制御部70Aからの指示に応じて、エンジン10の点火制御、スロットル開度制御、燃料噴射制御、燃料カット制御などを行う。また、エンジン制御部71は、クランクシャフトに取り付けられたクランク角センサの出力に基づいて、エンジン回転数を算出し、ハイブリッド制御部70Aに出力してもよい。
モータ制御部72は、ハイブリッド制御部70Aからの指示に応じて、第1変換器32および/または第2変換器38のスイッチング制御を行う。
ブレーキ制御部73は、ハイブリッド制御部70Aからの指示に応じて、不図示のブレーキ装置を制御する。ブレーキ装置は、運転者の制動操作に応じたブレーキトルクを各車輪に出力する装置である。
バッテリ制御部74は、バッテリ60に取り付けられたバッテリセンサ62の出力に基づいて、バッテリ60の電力量(例えばState Of Charge;充電率)を算出し、ハイブリッド制御部70A、または充放電制御部82に出力する。また、バッテリ制御部74は、バッテリ60の温度(バッテリ温度)を検知するセンサの検知結果を充放電制御部82に出力する。更に、バッテリ制御部74は、充放電制御部82の指示に基づいて、バッテリ60の充放電を制御する。以下、バッテリ60の電力量を「SOC」と称する場合がある。
車両センサ75は、例えば、アクセル開度センサ、車速センサ、ブレーキ踏量センサ等を含む。アクセル開度センサは、運転者による加速指示を受け付ける操作子の一例であるアクセルペダルに取り付けられ、アクセルペダルの操作量を検出し、アクセル開度として動力制御部70に出力する。車速センサは、例えば、各車輪に取り付けられた車輪速センサと速度計算機とを備え、車輪速センサにより検出された車輪速を統合して車両の速度(車速)を導出し、動力制御部70に出力する。ブレーキ踏量センサは、運転者による減速または停止指示を受け付ける操作子の一例であるブレーキペダルに取り付けられ、ブレーキペダルの操作量を検出し、ブレーキ踏量として動力制御部70に出力する。
ここで、ハイブリッド制御部70Aによる制御について説明する。ハイブリッド制御部70Aは、発電計画部81により計画された発電計画に基づいて、発電ユニットを稼働させる。具体的には、ハイブリッド制御部70Aは、発電計画に基づいてエンジン10の出力すべきエンジンパワーPeを決定する。発電計画とは、発電ユニットが発電を行うタイミングや発電量が規定された計画である。ハイブリッド制御部70Aは、決定したエンジンパワーPeに応じて、エンジンパワーPeに釣り合うように第1モータ12の反力トルクを決定する。ハイブリッド制御部70Aは、決定した情報を、エンジン制御部71に出力する。また、運転者によりブレーキが操作された場合、ハイブリッド制御部70Aは、第2モータ18の回生で出力可能なブレーキトルクと、ブレーキ装置が出力すべきブレーキトルクとの配分を決定し、モータ制御部72とブレーキ制御部73に出力する。
ナビゲーション装置80は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機と、ナビHMI(Human Machine Interface)と、経路決定部とを備え、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に地図情報を保持している。GNSS受信機は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自車両Mの位置を特定する。自車両Mの位置は、車両センサ75の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMIは、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。経路決定部は、例えば、GNSS受信機により特定された自車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMIを用いて乗員により入力された目的地までの経路(以下、地図上経路)を、地図情報を参照して決定する。経路決定部により決定された地図上経路には、最終目的地だけでなく、途中の経由地等も含まれ、また、目的地や経由地の到着予測時刻等が含まれていてもよい。地図情報は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。地図情報は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報などを含んでもよい。
発電計画部81は、例えば、ナビゲーション装置80により設定された目的地までの経路や、所定の基準に従って発電計画を生成する。例えば、発電計画部81は、道路や道路の区間ごとに設定された優先度が所定の基準を満たし、且つバッテリ60に蓄えられた電力量が所定値未満である場合、その区間において発電ユニットを稼働させる発電計画を生成する。
充放電制御部82は、例えば、充放電処理部84と、時刻処理部86とを備える。充放電処理部84、および時刻処理部86は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。記憶部90は、例えば、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性の記憶装置と、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等の揮発性の記憶装置によって実現される。
充放電処理部84は、後述する充放電パターンに従って、バッテリ60の充電度合を目標に近づける充放電制御を実行する。充放電処理部84は、例えば、蓄電ユニットUと通信し、蓄電制御と放電制御とを実行する。例えば、充放電処理部84は、例えば、蓄電ユニットUに電力を供給するように要求する供給要求信号を送信することで蓄電制御を実行し、蓄電ユニットUに電力を受電することを要求する受電要求信号を送信することで蓄電制御を実行する。
時刻処理部86は、車両が発進する予定の時刻を取得する。記憶部90には、例えば、後述する各種情報(温度マップmpや、不図示の行動履歴情報、充放電パターンテーブルTB等)が記憶されている。
[フローチャート]
図3は、充放電制御部82により実行される処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートの処理では、車両Mは乗員の自宅等の出発地に駐車されているものとする。
まず、充放電処理部84が、必要な電力量を導出する(ステップS100)。例えば、充放電処理部84は、車両Mの現在地からナビゲーション装置80に設定された目的地に到達するまでに必要な電力量を導出する。必要な電力量は、現在のバッテリ60のSOC、第2モータ18により消費される電力量、車両Mの車載機器により消費される電力量、発電計画により発電する電力量、および目的地に到着した際の目標SOCに基づいて決定される。
例えば、現在のバッテリ60の電力量、発電する電力量、および必要な電力量を加算し、加算した電力量から第2モータ18や、車載機器等により消費される電力量を減算した電力量が目的地に到着した際の目標電力量になるように必要な電力量は設定される。
次に、充放電処理部84は、ステップS100で導出した電力量に基づいて、目標のバッテリ温度を導出する(ステップS102)。充放電処理部84は、記憶部90に記憶された温度マップmpを参照して、目標のバッテリ温度を導出する。
[温度マップ]
図4は、温度マップmpの一例を示す図である。図4の縦軸はバッテリ60の充電量を示し、横軸はバッテリ温度を示している。推移線CUは、バッテリ温度ごとにバッテリ60が充電可能な電力量の推移を示している。推移線CUは、例えば、バッテリ温度が上昇するに従って、充電量の上限値が上昇するように設定されている。推移線DUは、バッテリ温度ごとにバッテリ60が放電可能な電力量の推移を示している。推移線DUは、例えば、バッテリ温度が上昇するに従って、放電量の上限値が上昇するように設定されている。図示する例において、所定のバッテリ温度に着目した場合、推移線CUと推移線DUとの幅に相当する値が、そのバッテリ温度で使用できる使用可能電力量Cpである。
[目標のバッテリ温度の導出]
充放電処理部84は、必要な電力量Rpを超える使用可能電力量を導出する。例えば、充放電処理部84は、図4に示すように必要な電力量Rpを設定し、設定した必要な電力量Rpをバッテリ温度の高温側にずらしていく。そして、充放電処理部84は、使用可能電力量が必要な電力量Rpを超えるようなバッテリ温度を目標のバッテリ温度として導出する。
なお、目標温度は、走行する経路の外気温が加味されて補正されてもよい。例えば、充放電処理部84は、車両が出発した後、低外気温の環境を走行し、バッテリ60の温度が低下することが予測される場合、予測される温度の低下分を補うように目標温度を補正する。すなわち、充放電処理部84は、目標温度に予測される低下分の温度を加算した温度を補正後の目標温度とする。充放電処理部84は、走行する経路の環境情報をナビゲーション装置80や、ネットワークを介した通信により取得する。
図3の説明に戻る。次に、時刻処理部86は、車両Mの出発予定時刻を取得する(ステップS104)。出発予定時刻は、例えば、車両Mの乗員の操作によって端末装置Tに入力された時刻である。また、出発予定時刻は、端末装置Tの記憶部に記憶された乗員のスケジュール情報に基づいて導出されてもよい。例えば、時刻処理部86は、スケジュール情報に含まれる、出発予定時刻や目的地および目的地への到着時刻の情報から出発予定時刻を予測する。
次に、時刻処理部86は、出発予定時刻の前における出発頻度が高い出発時刻を導出する(ステップS106)。時刻処理部86は、例えば、記憶部90に記憶された行動履歴情報を参照して、出発頻度が高い出発時刻を導出する。行動履歴情報とは、車両Mの乗員の車両の利用履歴に関する情報である。行動履歴情報には、例えば、自宅から車両Mが出発した時刻や、自宅に車両Mが戻ってきた時刻、走行経路などが、天候や曜日、日柄等に対応付けられて記憶されている。時刻処理部86は、行動履歴情報に含まれる情報を統計的に処理し、処理結果に基づいて出発頻度が高い出発時刻を導出する。出発頻度が高い出発時刻とは、例えば、出勤時刻や通学時刻、買い物に出かける時刻等である。
次に、充放電処理部84は、ステップS106で導出した出発頻度が高い出発時刻と現在の時刻との間の時間と、ステップS102で導出した目標のバッテリ温度と、現在のバッテリ温度とに基づいて、後述するように充放電パターンを決定する(ステップS108)。なお、事前に出発時刻が乗員により指定されている場合、その時刻が、出発頻度が高い出発時刻に代わる出発時刻となる。そして、充放電処理部84は、ステップS108で決定した充放電パターンでバッテリ60が充放電するようにバッテリ制御部74にバッテリ60を制御させる(ステップS110)。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。
[充放電パターンの決定]
充放電処理部84は、例えば、記憶部90に記憶された充放電パターンテーブルTBを参照して、充放電パターンを決定する。図5は、充放電パターンテーブルTBの内容の一例を示す図である。充放電パターンテーブルTBは、実験的に求められた情報(例えば単位時間当たりの充電または放電に対するバッテリ温度の上昇度合)や、過去に実施された充放電の情報に基づいて生成されたものである。充放電パターンテーブルTBは、例えば、外気温、バッテリ温度、目標時刻(例えば出発頻度が高い出発時刻または出発予定時刻)までの時間、および目標のバッテリ温度の組み合わせごとに、充放電パターンが対応付けられた情報である。
充放電パターンは、上記の外気温、バッテリ温度、および目標時刻までの時間の組み合わせの環境において、バッテリ温度を目標時刻において目標のバッテリ温度に到達させることが可能な充放電パターンである。充放電パターンとは、例えば、充電または放電の単位時間当たりの大きさを示す情報である。
より具体的には、充放電パターンは、バッテリ60に電力を蓄えさせる蓄電制御と、バッテリ60に蓄えられた電力を放電させる放電制御とを繰り返し実行し、目標時刻に近づくに従って、蓄電制御によってバッテリ60に蓄えられる電力の大きさ、または放電制御によってバッテリ60に放電させる電力の大きさのうち少なくとも一方を小さくしつつ、バッテリ60の充電度合を目標(例えば目標のSOC)に近づけるようなものである。
また、充放電パターンは、目標時刻に近づくに従って、放電制御によってバッテリ60に放電させる電力の大きさを、蓄電制御によってバッテリ60に蓄えられる電力の大きさに比して小さくして、バッテリ60の充電度合を目標に近づけるものである。
図6は、充放電パターンの一例を示す図である。図6の縦軸はバッテリ60の充電量を示し、図6の横軸は時間を示している。図6の上図に示す充放電パターンPTxは、バッテリ温度Aのときに設定される充放電パターンであり、図6の中図に示す充放電パターンPTyは、バッテリ温度Bのときに設定される充放電パターンである。なお、バッテリ温度以外の条件は同等であり、バッテリ温度B<バッテリ温度Aである。
充放電パターンPTxでは、充放電は時間T2に開始されている。充放電パターンPTyでは、充放電は時間T2よりも早い時間である時間T1に開始されている。充放電パターンPTyは、充放電が充放電パターンPTxよりも早い時間に開始されるため、充放電パターンPTxが設定されるバッテリ温度よりもバッテリ温度が低い場合であっても、目標時刻に目標のバッテリ温度に到達可能な充放電パターンである。
なお、上述した例では、充放電パターンPTyは、充放電が開始される時間が充放電パターンPTxと異なる例について説明したが、これに代えて(或いは加えて)充電または放電される単位時間当たりの電力量の大きさや、回数が異なっていてもよい。例えば、この場合、充放電パターンPTyは、充放電パターンPTxと比較して、充電または放電される単位時間当たりの電力量の大きさが大きく設定されていたり、回数が多く設定されていたりする。
また、充放電パターンPTxまたはPTyは、エネルギーの損失を最小化するように設定されることが望ましく、例えば、充放電が開始される時刻と、目標時刻との間の時間は、最小になるように設定される。
また、充放電パターンは、目標時刻から所定時間t以内においては、目標である充電度合から第1所定値Th1以上の充電量を維持するように充放電される充放電パターンである。例えば、目標時刻から所定時間t以内においては、充電量が第1所定値Th以上維持された状態(例えばSOCが80%以上の範囲)で充放電される。これにより、目標時刻に近い時刻において、SOCが所定の度合以上であるため、車両Mは迅速に発進することができる。なお、充放電パターンは、所定時間t前においては、第1所定値Th1よりも小さい度合である第2所定値Th2以上の充電量を維持するように充放電する充放電パターンである。
また、充放電パターンは、目標時刻に基づいて変更されてもよい。例えば、目標時刻が朝の場合と日中の場合とで、異なる充放電パターンが採用されてもよい。例えば、目標時刻が朝の場合、目標時刻は、出勤時刻や通学時刻である場合が多いため、目標時刻から所定時間t以内において充電度合が第1所定値Th以上となる充放電パターンPTxまたはPTyが選択される。
これに対して、目標時刻が日中の場合、不意な出発などがあることが予測されるため、図6の下図に示す充放電の幅が所定幅未満となる充放電パターンPTzが選択される。充放電パターンPTzは、所定時間t以外の時間においても、充電量が第3所定値Th3(例えば50%や70%)以上の範囲で充放電が行われるように設定された充放電パターンである。第3所定値Th3は、例えば、第2所定値Th2以上の度合である。また、第3所定値Th3は、第1所定値Th1と同様の度合であってもよいし、第1所定値Th1と異なる度合であってもよい。例えば、充放電パターンテーブルTBにおいて、目標時刻ごとに充放電パターンが対応付けられていている。
このように、充放電パターンPTzが選択されることにより、所定値以上のSOCが維持された状態が保たれるため、不意な車両Mの利用についても迅速に車両を発進させることができる。
[制御結果]
図7は、充放電パターンによって充放電が制御された結果の一例を示す図である。図7の上図は、出発頻度が高い出発時刻を示す図である。上図の縦軸は出発頻度の高さを示し、横軸は時間を示している。後述する中図および下図においても横軸は時間である。図7の上図の推移線FRは、時間ごとの出発頻度を示している。
図7の中図は、バッテリ60の充電量と時間との関係を示す図である。充放電パターンPTは、バッテリ60の充電および放電のパターンを示している。
図7の下図は、バッテリ温度と時間との関係を示す図である。図7の縦軸は、バッテリ温度を示している。図7の下図の推移線Teは、バッテリ60が中図の充放電パターンPTにより充放電されたことによるバッテリ温度の変化を示している。すなわち、充放電パターンPTによる制御が行われ、目標時刻Taにバッテリ温度が目標温度Tobに到達したことを示している。
以下、具体的に説明する。まず、目標のバッテリ温度Tobが導出される。次に、車両Mの出発予定時刻Taが導出され、更に、出発予定時刻の前における出発頻度が高い出発時刻Tbが導出される。次に、導出された出発頻度が高い出発時刻Tbと現在の時刻との間の時間と、目標のバッテリ温度Tobとに基づいて、充放電パターンPTが決定される。そして、決定された充放電パターンPTに従って時刻Tcからバッテリ60の充放電が制御される。これにより、バッテリ温度が推移線Teのように変化し、出発頻度が高い出発時刻Tbにおいてバッテリ温度が目標のバッテリ温度Tob近くに到達する。すなわち、出発頻度が高い出発時刻Tbにおいてバッテリ60が最適に近い状態となる。
また、決定された充放電パターンPTでバッテリ60の充放電が制御されているため、出発頻度が高い出発時刻Tb付近においては、充電量および放電量の大きさが小さくなっている。そして、出発時において必要な充電量がバッテリ60の蓄えられた状態となっているため、車両は出発頻度が高い出発時刻Tbにおいて、バッテリ60が最適な状態で目的地に向けて迅速に出発することができる。
以上説明した第1の実施形態によれば、充放電制御部84が、バッテリ60に電力を蓄えさせる蓄電制御と、バッテリ60に蓄えられた電力を放電させる放電制御とを繰り返し実行し、時刻処理部86により取得された時刻に近づくに従って、蓄電制御によってバッテリ60に蓄えられる電力の大きさ、または放電制御によってバッテリ60に放電させる電力の大きさのうち少なくとも一方を小さくしつつ、バッテリ60の充電度合を目標に近づける充放電制御を実行することにより、車両が発進する際のバッテリの状態を最適化することができることができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、バッテリ温度の変化に応じて、充放電パターンを補正する点が、第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図8は、第2の実施形態の充放電制御部82Aの機能構成の一例を示す図である。充放電制御部82Aは、例えば、充放電処理部84、および時刻処理部86に加え、更に補正部88を備える。補正部88は、充放電処理部84によって決定された充放電制御の充放電パターンに基づく制御によって生じた実際のバッテリ温度の変化と、予測されるバッテリ温度の変化との差分に基づいて、差分が小さくなるように充放電制御の充放電パターンを補正する。
図9は、補正部88の補正の一例について説明するための図である。図9の上図、および下図の縦軸および横軸の指標は、それぞれ図7の中図、および下図の縦軸および横軸の指標と同様である。図9の推移線Te1は、充放電パターンに基づく制御によって生じた実際のバッテリ温度の変化であり、図9の推移線Te2は、充放電パターンに基づく制御が行われた場合に予測されるバッテリ温度の変化である。推移線Teの情報は、予め実験的に求められた情報や、過去に実施された充放電の情報に基づいて生成されたものである。この情報は、記憶部90に記憶されている。
このように、実際のバッテリ温度の変化が、予測されるバッテリ温度の変化よりも小さい場合は、バッテリ60に蓄えられた電力を放電(或いは充電、充放電)させる単位時間当たりの電力量を大きくする。具体的には、補正部88は、図9の上図に示すように、充放電処理部84により決定された充放電パターンPT1の放電させる単位時間当たりの電力量を、補正値α分大きくする。これにより、充放電パターンPT1は、充放電パターンPT2のように補正され、実際のバッテリ温度の変化が、予測されるバッテリ温度の変化に近づく。
この結果、出発頻度が高い出発時刻Tbにおいてバッテリ温度が目標のバッテリ温度Tobに到達する。すなわち、出発頻度が高い出発時刻Tbにおいてバッテリ60が最適な状態となる。
なお、図示は省略するが、補正部88は、充放電処理部84によって決定された充放電パターンに基づく制御によって生じた実際のバッテリ温度の変化が、予測されるバッテリ温度の変化よりも大きい場合は、バッテリ60に蓄えられた電力を放電させる単位時間当たりの電力量を小さくしてもよい。
上述したような処理により、例えば、バッテリ60の劣化や、外気温の変化などによってバッテリ温度の変化が予測とは異なる場合であっても、バッテリの温度変化をより精度よく変化させることができる。
以上説明した第2の実施形態によれば、補正部88は、充放電制御によって決定された充放電制御の充放電パターンに基づく制御によって生じた実際のバッテリ60の温度の変化と、予測されるバッテリ60の温度の変化との差分に基づいて、差分が小さくなるように充放電制御の充放電パターンを補正することにより、より精度よく車両が発進する際のバッテリの状態を最適化することができることができる。
[変形例]
上述した第1および第2の実施形態では、車両システム2は、発電ユニットを備えるものとして説明したが、発電ユニットは省略されてもよい。すなわち、車両システム2が搭載される車両Mは、電気自動車であってもよい。
図10は、電気自動車に搭載される車両システム2Aの機能構成の一例を示す図である。図示するように、車両システム2Aでは、エンジン10、第1モータ12、および第1変換器32が省略される点が、車両システム2と相違する。
また、車両Mは、パラレル方式が採用されたハイブリッド車両であってもよい。この場合、エンジンの動力により走行する距離が加味されて、必要な電力量が導出される。
以上説明した実施形態によれば、電力を蓄えるバッテリ60と、車両Mが発進する予定の時刻を取得する時刻処理部86と、バッテリ60に電力を蓄えさせる蓄電制御と、バッテリ60に蓄えられた電力を放電させる放電制御とを繰り返し実行し、時刻処理部86により取得された時刻に近づくに従って、蓄電制御によってバッテリ60に蓄えられる電力の大きさ、または放電制御によってバッテリ60に放電させる電力の大きさのうち少なくとも一方を小さくしつつ、バッテリ60の充電度合を目標に近づける充放電制御を実行する充放電処理部84とを備えることにより、車両が発進する際のバッテリ60の状態を最適化することができることができる。
[ハードウェア構成]
上述した実施形態の車両システム2、2Aの充放電制御部82、82Aを含む車両制御装置は、例えば、図11に示すようなハードウェアの構成により実現される。図11は、実施形態の車両制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
車両制御装置は、通信コントローラ100−1、CPU100−2、RAM100−3、ROM100−4、フラッシュメモリやHDDなどの二次記憶装置100−5、およびドライブ装置100−6が、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。ドライブ装置100−6には、光ディスクなどの可搬型記憶媒体が装着される。二次記憶装置100−5に格納されたプログラム100−5aがDMAコントローラ(不図示)などによってRAM100−3に展開され、CPU100−2によって実行されることで、充放電制御部82、82Aが実現される。また、CPU100−2が参照するプログラムは、ドライブ装置100−6に装着された可搬型記憶媒体に格納されていてもよいし、ネットワークNWを介して他の装置からダウンロードされてもよい。
上記実施形態は、以下のように表現することができる。
記憶装置と前記記憶装置に格納されたプログラムを実行するハードウェアプロセッサと、を備え、
車両が発進する予定の時刻を取得し、
電力を蓄える蓄電池に電力を蓄えさせる蓄電制御と、前記蓄電池に蓄えられた電力を放電させる放電制御とを繰り返し実行し、前記取得された時刻に近づくに従って、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさ、または放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさのうち少なくとも一方を小さくしつつ、前記蓄電池の充電度合を目標に近づける充放電制御を実行する、
ように構成されている、車両制御システム。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1 車両用充放電制御システム
2、2A 車両システム
10 エンジン
12 第1モータ
18 第2モータ
25 駆動輪
30 PCU
60 バッテリ
62 バッテリセンサ
71 エンジン制御部
72 モータ制御部
73 ブレーキ制御部
74 バッテリ制御部
78 プラグ
80 ナビゲーション装置
81 発電計画部
82 充放電制御部
84 充放電処理部
86 時刻処理部
88 補正部
90 記憶部
mp 温度マップ
TB 充放電パターンテーブル

Claims (12)

  1. 電力を蓄える蓄電池と、
    車両が発進する予定の時刻を取得する取得部と、
    前記蓄電池に電力を蓄えさせる蓄電制御と、前記蓄電池に蓄えられた電力を放電させる放電制御とを繰り返し実行し、前記取得部により取得された時刻に近づくに従って、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさ、または放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさのうち少なくとも一方を小さくしつつ、前記蓄電池の充電度合を目標に近づける充放電制御を実行する充放電制御部と、
    を備える車両制御システム。
  2. 前記充放電制御部は、前記取得部により取得された時刻に近づくに従って、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさ、および放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさの双方を小さくしつつ、前記蓄電池の充電度合を目標に近づける、
    請求項1に記載の車両制御システム。
  3. 前記充放電制御部は、前記時刻に近づくに従って、前記放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさを、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさに比して小さくして、前記蓄電池の充電度合を目標に近づける、
    請求項2に記載の車両制御システム。
  4. 前記充放電制御部は、少なくも前記蓄電池に蓄えさせる目標の電力量、前記蓄電池の目標温度、および前記蓄電池の温度に基づいて、前記充放電制御の充放電パターンを決定し、前記蓄電池の充電度合を目標に近づける、
    請求項1から3のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。
  5. 前記充放電制御部によって決定された前記充放電パターンに基づく制御によって生じた実際の前記蓄電池の温度の変化と、予測される前記蓄電池の温度の変化との差分に基づいて、前記差分が小さくなるように前記充放電制御の充放電パターンを補正する補正部を、更に備える、
    請求項4に記載の車両制御システム。
  6. 前記補正部は、前記充放電制御部によって決定された前記充放電パターンに基づく制御によって生じた実際の前記蓄電池の温度の変化が、予測される前記蓄電池の温度の変化よりも小さい場合は、前記蓄電池に蓄えられた電力を放電させる単位時間当たりの電力量を大きくする、
    請求項5に記載の車両制御システム。
  7. 前記充放電制御部は、前記蓄電池の温度によって変化する前記蓄電池における使用できる使用可能電力量が、前記目標の電力量以上となる前記蓄電池の温度を前記蓄電池の目標温度として決定する、
    請求項4から6のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。
  8. 前記充放電制御部は、前記取得部により取得された時刻から所定時間以内において、前記目標である充電度合から第1所定値以上の充電量を維持するように前記充放電制御を実行する、
    請求項1から7のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。
  9. 前記充放電制御部は、前記所定時間を超える時間において、前記目標である充電度合から前記第1所定値より小さい度合である第2所定値以上の範囲において前記充放電制御を実行する、
    請求項8に記載の車両制御システム。
  10. 電力線が接続されたコネクタが接続されるプラグを更に備え、
    前記充放電制御部は、前記プラグおよび前記コネクタを介して、前記電力線から供給された電力を前記蓄電池に蓄えさせ、前記蓄電池に蓄えられた電力を電力線に出力することにより前記充放電制御を実行する、
    請求項1から9のうちいずれか1項に記載の車両制御システム。
  11. 車載コンピュータが、
    車両が発進する予定の時刻を取得し、
    電力を蓄える蓄電池に電力を蓄えさせる蓄電制御と、前記蓄電池に蓄えられた電力を放電させる放電制御とを繰り返し実行し、
    前記取得された時刻に近づくに従って、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさ、または放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさのうち少なくとも一方を小さくしつつ、前記蓄電池の充電度合を目標に近づける充放電制御を実行する、
    車両制御方法。
  12. 車載コンピュータに、
    車両が発進する予定の時刻を取得させ、
    電力を蓄える蓄電池に電力を蓄えさせる蓄電制御と、前記蓄電池に蓄えられた電力を放電させる放電制御とを繰り返し実行させ、
    前記取得された時刻に近づくに従って、前記蓄電制御によって前記蓄電池に蓄えられる電力の大きさ、または放電制御によって前記蓄電池に放電させる電力の大きさのうち少なくとも一方を小さくしつつ、前記蓄電池の充電度合を目標に近づける充放電制御を実行させる、
    プログラム。
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