JP6645328B2 - H形鋼の接合構造及びそれに用いられるh形鋼 - Google Patents
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Description
(1)2つのH形鋼が材軸方向の端部において接合した接合構造であって、
前記2つのH形鋼がそれぞれ、ウェブ部、並びに前記ウェブ部の一端に設けられた一方のフランジ部、及び前記ウェブ部における前記一方のフランジ部とは反対側の他端に設けられた他方のフランジ部を有し、
少なくとも、互いに対向する2つのH形鋼のいずれか一方のH形鋼における前記一方のフランジ部、及びいずれか一方のH形鋼における前記ウェブ部に、H形鋼の接合側の材端から材軸方向に延在するスリット部が設けられており、
前記ウェブ部が前記フランジ部に設けられたスリット部に挿入され、前記フランジ部が前記ウェブ部に設けられたスリット部に挿入された状態で、
前記2つのH形鋼の前記ウェブ部のウェブ面同士、前記一方のフランジ部のフランジ面同士、及び前記他方のフランジ部のフランジ面同士が対向するように、前記2つのH形鋼が組み合わされ、
前記2つのH形鋼の前記ウェブ部同士、前記一方のフランジ部同士、及び前記他方のフランジ部同士が接合されている、
接合構造。
(2)前記2つのH形鋼のウェブ部の高さが異なっており、
ウェブ部の高さが小さいH形鋼の前記一方のフランジ部、及びウェブ部の高さが大きいH形鋼の前記ウェブ部に、前記スリット部が設けられている、
前記(1)項に記載の接合構造。
(3)前記いずれか一方のH形鋼の前記一方のフランジ部及び前記ウェブ部に、前記スリット部が設けられている、前記(1)項に記載の接合構造。
(4)前記2つのH形鋼のうち少なくとも一方の前記ウェブ部が、前記一方のフランジ部及び他方のフランジ部の中心位置から幅方向にずれた位置に配置されており、前記2つのH形鋼の一方のフランジ部同士及び他方のフランジ部同士がそれぞれ、互いに幅方向に関して外形が一致するように接合されている、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の接合構造。
(5)前記2つのH形鋼の前記ウェブ部同士、前記一方のフランジ部同士、及び前記他方のフランジ部同士が、それぞれ、直接接して接合されているか、またはフィラープレートを間に挟んで接合されている、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の接合構造。
(6)前記2つのH形鋼が軽量H形鋼である、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の接合構造。
(7)材軸方向の端部において他のH形鋼の材軸方向の端部と接合するために用いられるH形鋼であって、
ウェブ部、並びに前記ウェブ部の一端に設けられた一方のフランジ部、及び前記ウェブ部における前記一方のフランジ部とは反対側の他端に設けられた他方のフランジ部を有し、
前記一方のフランジ部及び前記ウェブ部のうち少なくとも一方に、前記他のH形鋼のウェブ部またはフランジ部を挿入するための、材端から材軸方向に延在するスリット部が設けられている、
H形鋼。
(8)前記H形鋼のウェブ部は、前記一方のフランジ部及び他方のフランジ部の中心位置から幅方向にずれた位置に配置されている、前記(7)項に記載のH形鋼。
(9)軽量H形鋼である、前記(7)または(8)項に記載のH形鋼。
{(締結されるボルトの列数−1)×2.5×ボルト径+3.0×ボルト径}〜{(締結されるボルトの列数−1)×3.0×ボルト径+4.0×ボルト径}の範囲内の長さである。上記範囲の長さを有するスリット部をH形鋼のフランジ部及びウェブ部に設けることによって、2つのH形鋼のフランジ部同士及びウェブ部同士を重ね合わせる端部の長さを十分に得ることができる。それにより、2つのH形鋼の一方のH形鋼から他方のH形鋼に、H形鋼の全断面の応力を伝達可能な接合、すなわち設計に応じた曲げモーメントを伝達可能とする、いわゆる剛接合をより確実に得ることができ、必要に応じて、H形鋼が降伏応力に達し大変形となる塑性域に達するまで接合部が破壊しない接合とすることができる。
本発明の好ましい実施形態である実施形態1の接合構造においては、フランジ部及びウェブ部の両方にスリット部が設けられたH形鋼が用いられる。フランジ部11及びウェブ部15にスリット部13、14が設けられたH形鋼100を、フランジ部11のフランジ面からみた上面模式図を図6に、ウェブ部15のウェブ面からみた側面模式図を図7に、材軸方向の端面からみた断面模式図を図8に示す。図8は、図6及び7に記載したA−A’の破線部に沿った断面模式図である。
本発明の好ましい実施形態である実施形態2においては、一方のH形鋼のフランジ部にスリット部が設けられ、他方のH形鋼のウェブ部にスリット部が設けられている。図13及び14に、フランジ部11にスリット部13が設けられたH形鋼100の材軸方向の端面からみた断面模式図、及びウェブ部15’にスリット部14’が設けられたH形鋼100’の材軸方向の端面からみた断面模式図を示す。
1、1’ フランジ部
2、2’ フランジ部
5、5’ ウェブ部
6 添板
7、7’ ボルト孔
8、8’ ボルト
100、100’ H形鋼
11、11’、12、12’ フランジ部
13、13’、14、14’ スリット部
15、15’ ウェブ部
16、16’、17、17’ フランジ部のフランジ面
18、18’ ウェブ部のウェブ面
19、19’ ウェブ部とフランジ部との接合部の付け根
20 フィレット
21 フィラープレート
30 建造物
31 梁
32 柱
33 床根太
34 床板
40 端部
51、51’ 材軸方向
52、52’ 幅方向
53、53’ 高さ方向
60 材端
63、63’ ウェブ部の高さ
Claims (5)
- 2つのH形鋼が材軸方向の端部において接合した接合構造であって、
前記2つのH形鋼がそれぞれ、ウェブ部、並びに前記ウェブ部の一端に設けられた一方のフランジ部、及び前記ウェブ部における前記一方のフランジ部とは反対側の他端に設けられた他方のフランジ部を有し、
少なくとも、互いに対向する2つのH形鋼のいずれか一方のH形鋼における前記一方のフランジ部、及びいずれか一方のH形鋼における前記ウェブ部に、H形鋼の接合側の材端から材軸方向に延在するスリット部が設けられており、
前記ウェブ部が前記フランジ部に設けられたスリット部に挿入され、前記フランジ部が前記ウェブ部に設けられたスリット部に挿入された状態で、
前記2つのH形鋼の前記ウェブ部のウェブ面同士、前記一方のフランジ部のフランジ面同士、及び前記他方のフランジ部のフランジ面同士が対向するように、前記2つのH形鋼が組み合わされ、
前記2つのH形鋼の前記ウェブ部同士、前記一方のフランジ部同士、及び前記他方のフランジ部同士が接合されており、
前記2つのH形鋼のうち少なくとも一方の前記ウェブ部が、前記一方のフランジ部及び他方のフランジ部の中心位置から幅方向にずれた位置に配置されており、前記2つのH形鋼の一方のフランジ部同士及び他方のフランジ部同士がそれぞれ、互いに幅方向に関して外形が一致するように接合されている、
接合構造。 - 前記2つのH形鋼のウェブ部の高さが異なっており、
ウェブ部の高さが小さいH形鋼の前記一方のフランジ部、及びウェブ部の高さが大きいH形鋼の前記ウェブ部に、前記スリット部が設けられている、
請求項1に記載の接合構造。 - 前記いずれか一方のH形鋼の前記一方のフランジ部及び前記ウェブ部に、前記スリット部が設けられている、請求項1に記載の接合構造。
- 前記2つのH形鋼の前記ウェブ部同士、前記一方のフランジ部同士、及び前記他方のフランジ部同士が、それぞれ、直接接して接合されているか、またはフィラープレートを間に挟んで接合されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の接合構造。
- 前記2つのH形鋼が軽量H形鋼である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の接合構造。
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