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JP6533204B2 - ヘテロレプティックイリジウムカルベン錯体及びそれを用いた発光デバイス - Google Patents

ヘテロレプティックイリジウムカルベン錯体及びそれを用いた発光デバイス Download PDF

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Description

本願は、2011年6月8日出願の米国特許出願第61/494,667の優先権を主張し、この出願の開示内容全体を本明細書に参照により援用する。
特許請求されている発明は、大学・企業の共同研究契約の下記の当事者:University of Michigan、Princeton University、University of Southern California、及びUniversal Display Corporationの理事らの1又は複数によって、その利益になるように、且つ/又は関連して為されたものである。該契約は、特許請求されている発明が為された日付以前に発効したものであり、特許請求されている発明は、該契約の範囲内で行われる活動の結果として為されたものである。
本発明は、新規なヘテロレプティックイリジウムカルベン錯体に関する。特に、これらのイリジウム錯体は、リン光性であり、OLEDにおける発光体として有用である。
有機材料を利用する光電子デバイスは、いくつもの理由から、次第に望ましいものとなりつつある。そのようなデバイスを作製するために使用される材料の多くは比較的安価であるため、有機光電子デバイスは無機デバイスを上回るコスト優位性の可能性を有する。加えて、柔軟性等の有機材料の固有の特性により、該材料は、フレキシブル基板上での製作等の特定用途によく適したものとなり得る。有機光電子デバイスの例は、有機発光デバイス(OLED)、有機光トランジスタ、有機光電池及び有機光検出器を含む。OLEDについて、有機材料は従来の材料を上回る性能の利点を有し得る。例えば、有機発光層が光を放出する波長は、概して、適切なドーパントで容易に調整され得る。
OLEDはデバイス全体に電圧が印加されると光を放出する薄い有機膜を利用する。OLEDは、フラットパネルディスプレイ、照明及びバックライティング等の用途において使用するためのますます興味深い技術となりつつある。数種のOLED材料及び構成は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、特許文献1、特許文献2及び特許文献3において記述されている。
リン光性発光分子の1つの用途は、フルカラーディスプレイである。そのようなディスプレイの業界標準は、「飽和(saturated)」色と称される特定の色を放出するように適合された画素を必要とする。特に、これらの標準は、飽和した赤色、緑色及び青色画素を必要とする。色は、当技術分野において周知のCIE座標を使用して測定することができる。
緑色発光分子の一例は、下記の構造:
を有する、Ir(ppy)と表示されるトリス(2−フェニルピリジン)イリジウムである。
この図面及び本明細書における後出の図面中で、本発明者らは、窒素から金属(ここではIr)への配位結合を直線として描写する。
本明細書において使用される場合、用語「有機」は、有機光電子デバイスを製作するために使用され得るポリマー材料及び小分子有機材料を含む。「小分子」は、ポリマーでない任意の有機材料を指し、且つ「小分子」は実際にはかなり大型であってよい。小分子は、いくつかの状況において繰り返し単位を含み得る。例えば、長鎖アルキル基を置換基として使用することは、「小分子」クラスから分子を排除しない。小分子は、例えばポリマー骨格上のペンダント基として、又は該骨格の一部として、ポリマーに組み込まれてもよい。小分子は、コア部分上に構築された一連の化学的シェルからなるデンドリマーのコア部分として役立つこともできる。デンドリマーのコア部分は、蛍光性又はリン光性小分子発光体であってよい。デンドリマーは「小分子」であってよく、OLEDの分野において現在使用されているデンドリマーはすべて小分子であると考えられている。
本明細書において使用される場合、「頂部」は基板から最遠部を意味するのに対し、「底部」は基板の最近部を意味する。第一層が第二層「の上に配置されている」と記述される場合、第一層のほうが基板から遠くに配置されている。第一層が第二層「と接触している」ことが指定されているのでない限り、第一層と第二層との間に他の層があってもよい。例えば、間に種々の有機層があるとしても、カソードはアノード「の上に配置されている」と記述され得る。
本明細書において使用される場合、「溶液プロセス可能な」は、溶液又は懸濁液形態のいずれかの液体媒質に溶解、分散若しくは輸送することができ、且つ/又は該媒質から堆積することができるという意味である。
配位子は、該配位子が発光材料の光活性特性に直接寄与していると考えられる場合、「光活性」と称され得る。配位子は、該配位子が発光材料の光活性特性に寄与していないと考えられる場合には「補助」と称され得るが、補助配位子は、光活性配位子の特性を変化させることができる。
本明細書において使用される場合、当業者には概して理解されるであろう通り、第一の「最高被占分子軌道」(HOMO)又は「最低空分子軌道」(LUMO)エネルギー準位は、第一のエネルギー準位が真空エネルギー準位に近ければ、第二のHOMO又はLUMOエネルギー準位「よりも大きい」又は「よりも高い」。イオン化ポテンシャル(IP)は、真空準位と比べて負のエネルギーとして測定されるため、より高いHOMOエネルギー準位は、より小さい絶対値を有するIP(あまり負でないIP)に相当する。同様に、より高いLUMOエネルギー準位は、より小さい絶対値を有する電子親和力(EA)(あまり負でないEA)に相当する。頂部に真空準位がある従来のエネルギー準位図において、材料のLUMOエネルギー準位は、同じ材料のHOMOエネルギー準位よりも高い。「より高い」HOMO又はLUMOエネルギー準位は、「より低い」HOMO又はLUMOエネルギー準位よりもそのような図の頂部に近いように思われる。
本明細書において使用される場合、当業者には概して理解されるであろう通り、第一の仕事関数がより高い絶対値を有するならば、第一の仕事関数は第二の仕事関数「よりも大きい」又は「よりも高い」。仕事関数は概して真空準位と比べて負数として測定されるため、これは「より高い」仕事関数が更に負であることを意味する。頂部に真空準位がある従来のエネルギー準位図において、「より高い」仕事関数は、真空準位から下向きの方向に遠く離れているものとして例証される。故に、HOMO及びLUMOエネルギー準位の定義は、仕事関数とは異なる慣例に準ずる。
OLEDについての更なる詳細及び上述した定義は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる特許文献4において見ることができる。
下記の式Iを有するヘテロレプティックイリジウム錯体を含む化合物である。
式Iの化合物において、Xは、CRR’、SiRR’、C=O、N−R、B−R、O、S、SO、SO、及びSeからなる群から選択される。R、R、R、及びRは、モノ、ジ、トリ、テトラ置換又は無置換であることを表し、R、R’、R、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。任意の2つの隣接する置換基は、互いに結合して、更に置換されていてもよい環を形成してもよく;nは、1又は2である。
1つの態様においては、nは2である。1つの態様においては、nは1である。1つの態様においては、XはOである。1つの態様においては、XはSである。
1つの態様においては、前記化合物は、下記の式IIを有する。
1つの態様においては、前記化合物は、下記の式IIIを有する。
式中、Y〜Yは、CR又はNであり、各Rは、独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択され;Rの任意の2つの隣接する置換基は、互いに結合して環を形成してもよく、更に置換されていてもよい。
1つの態様においては、前記化合物は、下記の式IVを有する。
1つの態様においては、Rは、アルキル又はシクロアルキルである。1つの態様においては、Rは、アリール又は置換アリールである。1つの態様においては、Rは、2,6−二置換アリールである。
1つの態様においては、前記化合物は、下記の式Vを有する。
式中、Y〜Yは、CR又はNであり、各Rは、独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
1つの態様においては、Y〜Yの少なくとも1つは、Nである。1つの態様においては、前記化合物は、下記の式VIを有する。
1つの態様においては、前記化合物は、下記の式VIIを有する。
式中、Y〜Yは、CR又はNであり、各Rは、独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択され;Rの任意の2つの隣接する置換基は、互いに結合して、更に置換されていてもよい環を形成してもよい。
1つの態様においては、Y〜Yの少なくとも1つは、Nである。
1つの態様においては、前記化合物は、下記の式VIIIを有する。
1つの態様においては、前記化合物は、下記からなる群から選択される。
式中、XはO又はSであり、R及びRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジイソプロピルフェニル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、各基は、部分的に又は完全に重水素化されていてもよい。
1つの態様においては、前記化合物は、下記の式を有する。
式中、R、R、及びRは、アルキルである。1つの態様においては、R、R、及びRは、メチルである。
1つの態様においては、第1のデバイスが提供される。前記第1のデバイスは、有機発光デバイスを含み、更に、アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置された下記の式Iを有する化合物を含む有機層とを含む。
式Iの化合物において、Xは、CRR’、SiRR’、C=O、N−R、B−R、O、S、SO、SO、及びSeからなる群から選択される。R、R、R、及びRは、モノ、ジ、トリ、テトラ置換又は無置換であることを表し、R、R’、R、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。任意の2つの隣接する置換基は、互いに結合して、更に置換されていてもよい環を形成してもよく;nは、1又は2である。
1つの態様においては、前記有機層は、発光層であり、前記化合物は、発光ドーパントである。1つの態様においては、前記有機層は、ホストを更に含む。
1つの態様においては、前記ホストは、カルバゾール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、アザカルバゾール、アザ−ジベンゾチオフェン、アザ−ジベンゾフラン、及びアザ−ジベンゾセレノフェンからなる群から選択される化学基の少なくとも1つを含む。
1つの態様においては、前記ホストは、金属錯体である。1つの態様においては、前記ホストは、金属カルベン錯体である。1つの態様においては、前記金属カルベン錯体は、下記からなる群から選択される。
1つの態様においては、前記デバイスは、アノードと発光層との間に非発光層である第2の有機層を更に含み、前記第2の有機層における材料が金属カルベン錯体である。
1つの態様においては、前記デバイスは、カソードと発光層との間に非発光層である第3の有機層を更に含み、前記第3の有機層における材料が金属カルベン錯体である。
1つの態様においては、前記デバイスは、非発光層である第2の有機層を更に含み、式Iの化合物が前記第2の有機層における材料である。1つの態様においては、前記第2の有機層がホール輸送層であり、式Iの化合物が前記第2の有機層における輸送材料である。1つの態様においては、前記第2の有機層がブロッキング層であり、式Iの化合物が前記第2の有機層におけるブロッキング材料である。
1つの態様においては、前記第1のデバイスは、有機発光デバイスである。1つの態様においては、前記第1のデバイスは、消費者製品である。1つの態様においては、前記第1のデバイスは、照明パネルを含む。
図1は、有機発光デバイスを示す。
図2は、別個に設けられた電子輸送層がない逆構造有機発光デバイスを表す。
図3は、式Iの化合物を示す。
概して、OLEDは、アノード及びカソードの間に配置され、それらと電気的に接続された少なくとも1つの有機層を含む。電流が印加されると、アノードが正孔を注入し、カソードが電子を有機層(複数可)に注入する。注入された正孔及び電子は、逆帯電した電極にそれぞれ移動する。電子及び正孔が同じ分子上に局在する場合、励起エネルギー状態を有する局在電子正孔対である「励起子」が形成される。光は、励起子が緩和した際に、光電子放出機構を介して放出される。いくつかの事例において、励起子はエキシマー又はエキサイプレックス上に局在し得る。熱緩和等の無輻射機構が発生する場合もあるが、概して望ましくないとみなされている。
初期のOLEDは、例えば、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第4,769,292号において開示されている通り、その一重項状態から光を放出する発光分子(「蛍光」)を使用していた。蛍光発光は、概して、10ナノ秒未満の時間枠で発生する。
ごく最近では、三重項状態から光を放出する発光材料(「リン光」)を有するOLEDが実証されている。参照によりその全体が組み込まれる、Baldoら、「Highly Efficient Phosphorescent Emission from Organic Electroluminescent Devices」、395巻、151〜154、1998;(「Baldo−I」)及びBaldoら、「Very high−efficiency green organic light emitting devices based on electrophosphorescence」、Appl.Phys.Lett.、75巻、3号、4〜6(1999)(「Baldo−II」)。リン光については、参照により組み込まれる米国特許第7,279,704号5〜6段において更に詳細に記述されている。
図1は、有機発光デバイス100を示す。図は必ずしも一定の縮尺ではない。デバイス100は、基板110、アノード115、正孔注入層120、正孔輸送層125、電子ブロッキング層130、発光層135、正孔ブロッキング層140、電子輸送層145、電子注入層150、保護層155、カソード160及びバリア層170を含み得る。カソード160は、第一の導電層162及び第二の導電層164を有する複合カソードである。デバイス100は、記述されている層を順に堆積させることによって製作され得る。これらの種々の層の特性及び機能並びに材料例は、参照により組み込まれるUS7,279,704、6〜10段において更に詳細に記述されている。
これらの層のそれぞれについて、更なる例が利用可能である。例えば、フレキシブル及び透明基板−アノードの組合せは、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第5、844、363号において開示されている。p−ドープされた正孔輸送層の例は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2003/0230980号において開示されている通りの、50:1のモル比でm−MTDATAにF−TCNQをドープしたものである。発光材料及びホスト材料の例は、参照によりその全体が組み込まれるThompsonらの米国特許第6,303,238号において開示されている。n−ドープされた電子輸送層の例は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2003/0230980号において開示されている通りの、1:1のモル比でBPhenにLiをドープしたものである。参照によりその全体が組み込まれる米国特許第5,703,436号及び同第5,707,745号は、上を覆う透明の、導電性の、スパッタリング蒸着したITO層を持つMg:Ag等の金属の薄層を有する複合カソードを含むカソードの例を開示している。ブロッキング層の理論及び使用は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6,097,147号及び米国特許出願公開第2003/0230980号において更に詳細に記述されている。注入層の例は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2004/0174116号において提供されている。保護層についての記述は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2004/0174116号において見ることができる。
図2は、反転させたOLED200を示す。デバイスは、基板210、カソード215、発光層220、正孔輸送層225、及びアノード230を含む。デバイス200は、記述されている層を順に堆積させることによって製作され得る。最も一般的なOLED構成はアノードの上に配置されたカソードを有し、デバイス200はアノード230の下に配置されたカソード215を有するため、デバイス200は「反転させた」OLEDと称されることがある。デバイス100に関して記述されたものと同様の材料を、デバイス200の対応する層において使用してよい。図2は、いくつかの層が如何にしてデバイス100の構造から省略され得るかの一例を提供するものである。
図1及び2において例証されている単純な層構造は、非限定的な例として提供されるものであり、本発明の実施形態は多種多様な他の構造に関連して使用され得ることが理解される。記述されている特定の材料及び構造は、事実上例示的なものであり、他の材料及び構造を使用してよい。機能的なOLEDは、記述されている種々の層を様々な手法で組み合わせることによって実現され得るか、又は層は、設計、性能及びコスト要因に基づき、全面的に省略され得る。具体的には記述されていない他の層も含まれ得る。具体的に記述されているもの以外の材料を使用してよい。本明細書において提供されている例の多くは、単一材料を含むものとして種々の層を記述しているが、ホスト及びドーパントの混合物等の材料の組合せ、又はより一般的には混合物を使用してよいことが理解される。また、層は種々の副層を有してもよい。本明細書における種々の層に与えられている名称は、厳しく限定することを意図するものではない。例えば、デバイス200において、正孔輸送層225は正孔を輸送し、正孔を発光層220に注入し、正孔輸送層又は正孔注入層として記述され得る。一実施形態において、OLEDは、カソード及びアノードの間に配置された「有機層」を有するものとして記述され得る。有機層は単層を含んでいてよく、又は、例えば図1及び2に関して記述されている通りの異なる有機材料の多層を更に含んでいてよい。
参照によりその全体が組み込まれるFriendらの米国特許第5,247,190号において開示されているもののようなポリマー材料で構成されるOLED(PLED)等、具体的には記述されていない構造及び材料を使用してもよい。更なる例として、単一の有機層を有するOLEDが使用され得る。OLEDは、例えば、参照によりその全体が組み込まれるForrestらの米国特許第5,707,745号において記述されている通り、積み重ねられてよい。OLED構造は、図1及び2において例証されている単純な層構造から逸脱してよい。例えば、基板は、参照によりその全体が組み込まれる、Forrestらの米国特許第6,091,195号において記述されている通りのメサ構造及び/又はBulovicらの米国特許第5,834,893号において記述されている通りのくぼみ構造等、アウトカップリングを改良するための角度のついた反射面を含み得る。
別段の規定がない限り、種々の実施形態の層のいずれも、任意の適切な方法によって堆積され得る。有機層について、好ましい方法は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6,013,982号及び同第6,087,196号において記述されているもの等の熱蒸着、インクジェット、参照によりその全体が組み込まれるForrestらの米国特許第6,337,102号において記述されているもの等の有機気相堆積(OVPD)、並びに参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願第10/233,470号において記述されているもの等の有機気相ジェットプリンティング(OVJP)による堆積を含む。他の適切な堆積法は、スピンコーティング及び他の溶液ベースのプロセスを含む。溶液ベースのプロセスは、好ましくは、窒素又は不活性雰囲気中で行われる。他の層について、好ましい方法は熱蒸着を含む。好ましいパターニング法は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6,294,398号及び同第6,468,819号において記述されているもの等のマスク、冷間圧接を経由する堆積、並びにインクジェット及びOVJD等の堆積法のいくつかに関連するパターニングを含む。他の方法を使用してもよい。堆積する材料は、特定の堆積法と適合するように修正され得る。例えば、分枝鎖状又は非分枝鎖状であり、且つ好ましくは少なくとも3個の炭素を含有するアルキル及びアリール基等の置換基は、溶液プロセシングを受ける能力を増強するために、小分子において使用され得る。20個以上の炭素を有する置換基を使用してよく、3〜20個の炭素が好ましい範囲である。非対称構造を持つ材料は、対称構造を有するものよりも良好な溶液プロセス性を有し得、これは、非対称材料のほうが再結晶する傾向が低くなり得るからである。溶液プロセシングを受ける小分子の能力を増強するために、デンドリマー置換基が使用され得る。
本発明の実施形態に従って製作されたデバイスは、バリア層を更に含んでいてよい。バリア層の1つの目的は、電極及び有機層を、水分、蒸気及び/又はガス等を含む環境における有害な種への損傷性暴露から保護することである。バリア層は、基板、電極の上、下若しくは隣に、又はエッジを含むデバイスの任意の他の部分の上に堆積し得る。バリア層は、単層又は多層を含んでいてよい。バリア層は、種々の公知の化学気相堆積技術によって形成され得、単相を有する組成物及び多相を有する組成物を含み得る。任意の適切な材料又は材料の組合せをバリア層に使用してよい。バリア層は、無機若しくは有機化合物又は両方を組み込み得る。好ましいバリア層は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第7,968,146号、PCT特許出願第PCT/US2007/023098号及び同第PCT/US2009/042829号において記述されている通りの、ポリマー材料及び非ポリマー材料の混合物を含む。「混合物」とみなされるためには、バリア層を構成する前記のポリマー及び非ポリマー材料は、同じ反応条件下で及び/又は同時に堆積されるべきである。ポリマー材料対非ポリマー材料の重量比は、95:5から5:95の範囲内となり得る。ポリマー材料及び非ポリマー材料は、同じ前駆体材料から作成され得る。一例において、ポリマー材料及び非ポリマー材料の混合物は、ポリマーケイ素及び無機ケイ素から本質的になる。
本発明の実施形態に従って製作されたデバイスは、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニター、テレビ、掲示板、屋内若しくは屋外照明及び/又は信号送信用のライト、ヘッドアップディスプレイ、完全透明ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、レーザープリンター、電話、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、カムコーダー、ファインダー、マイクロディスプレイ、車、大面積壁、劇場又はスタジアムのスクリーン、或いは看板を含む多種多様な消費者製品に組み込まれ得る。パッシブマトリックス及びアクティブマトリックスを含む種々の制御機構を使用して、本発明に従って製作されたデバイスを制御することができる。デバイスの多くは、摂氏18度から摂氏30度、より好ましくは室温(摂氏20〜25度)等、ヒトに快適な温度範囲内での使用が意図されている。
本明細書において記述されている材料及び構造は、OLED以外のデバイスにおける用途を有し得る。例えば、有機太陽電池及び有機光検出器等の他の光電子デバイスが、該材料及び構造を用い得る。より一般的には、有機トランジスタ等の有機デバイスが、該材料及び構造を用い得る。
ハロ、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリルキル、複素環式基、アリール、芳香族基及びヘテロアリールの用語は当技術分野において公知であり、参照により本明細書に組み込まれるUS7,279,704の31〜32段において定義されている。
下記の式Iを有するヘテロレプティックイリジウム錯体を含む化合物である。
式Iの化合物において、Xは、CRR’、SiRR’、C=O、N−R、B−R、O、S、SO、SO、及びSeからなる群から選択される。R、R、R、及びRは、モノ、ジ、トリ、テトラ置換又は無置換であることを表し、R、R’、R、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。任意の2つの隣接する置換基は、互いに結合して、更に置換されていてもよい環を形成してもよく;nは、1又は2である。
1つの実施形態においては、nは2である。1つの実施形態においては、nは1である。1つの実施形態においては、XはOである。1つの実施形態においては、XはSである。
1つの実施形態においては、前記化合物は、下記の式IIを有する。
1つの実施形態においては、前記化合物は、下記の式IIIを有する。
式中、Y〜Yは、CR又はNであり、各Rは、独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択され;Rの任意の2つの隣接する置換基は、互いに結合して環を形成してもよく、更に置換されていてもよい。
1つの実施形態においては、前記化合物は、下記の式IVを有する。
1つの実施形態においては、Rは、アルキル又はシクロアルキルである。1つの実施形態においては、Rは、アリール又は置換アリールである。1つの実施形態においては、Rは、2,6−二置換アリールである。
1つの実施形態においては、前記化合物は、下記の式Vを有する。
式中、Y〜Yは、CR又はNであり、各Rは、独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
1つの実施形態においては、Y〜Yの少なくとも1つは、Nである。1つの実施形態においては、前記化合物は、下記の式VIを有する。
1つの実施形態においては、前記化合物は、下記の式VIIを有する。
式中、Y〜Yは、CR又はNであり、各Rは、独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択され;Rの任意の2つの隣接する置換基は、互いに結合して、更に置換されていてもよい環を形成してもよい。
1つの実施形態においては、Y〜Yの少なくとも1つは、Nである。
1つの実施形態においては、前記化合物は、下記の式VIIIを有する。
1つの実施形態においては、前記化合物は、下記からなる群から選択される。
式中、XはO又はSであり、R及びRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジイソプロピルフェニル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、各基は、部分的に又は完全に重水素化されていてもよい。
1つの実施形態においては、前記化合物は、下記の式を有する。
式中、R、R、及びRは、アルキルである。1つの態様においては、R、R、及びRは、メチルである。
1つの実施形態においては、第1のデバイスが提供される。前記第1のデバイスは、有機発光デバイスを含み、更に、アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置された下記の式Iを有する化合物を含む有機層とを含む。
式Iの化合物において、Xは、CRR’、SiRR’、C=O、N−R、B−R、O、S、SO、SO、及びSeからなる群から選択される。R、R、R、及びRは、モノ、ジ、トリ、テトラ置換又は無置換であることを表し、R、R’、R、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。任意の2つの隣接する置換基は、互いに結合して、更に置換されていてもよい環を形成してもよく;nは、1又は2である。
1つの実施形態においては、前記有機層は、発光層であり、前記化合物は、発光ドーパントである。1つの実施形態においては、前記有機層は、ホストを更に含む。
1つの実施形態においては、前記ホストは、カルバゾール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、アザカルバゾール、アザ−ジベンゾチオフェン、アザ−ジベンゾフラン、及びアザ−ジベンゾセレノフェンからなる群から選択される化学基の少なくとも1つを含む。
上述のフラグメント、即ちアザジベンゾフラン、アザジベンゾチオフェンなどの「アザ」という名称は、各フラグメント中の1つ以上のC−H基が窒素原子に置き換わっていることを意味し、例えば、何ら限定するものではないが、アザトリフェニレンは、ジベンゾ[f,h]キノキサリンとジベンゾ[f,h]キノリンのいずれをも包含する。当業者であれば、上述のアザ誘導体の他の窒素アナログを容易に想像することができ、このようなアナログ全てが、本明細書に記載の前記用語によって包含されることが意図される。
1つの実施形態においては、前記ホストは、金属錯体である。1つの実施形態においては、前記ホストは、金属カルベン錯体である。本明細書において「金属カルベン錯体」という用語は、少なくとも1つのカルベン配位子を含む金属配位錯体を意味する。1つの実施形態においては、前記金属カルベン錯体は、下記からなる群から選択される。
1つの実施形態においては、前記デバイスは、アノードと発光層との間に非発光層である第2の有機層を更に含み、前記第2の有機層における材料が金属カルベン錯体である。
1つの実施形態においては、前記デバイスは、カソードと発光層との間に非発光層である第3の有機層を更に含み、前記第3の有機層における材料が金属カルベン錯体である。
1つの実施形態においては、前記デバイスは、非発光層である第2の有機層を更に含み、式Iの化合物が前記第2の有機層における材料である。1つの実施形態においては、前記第2の有機層がホール輸送層であり、式Iの化合物が前記第2の有機層における輸送材料である。1つの実施形態においては、前記第2の有機層がブロッキング層であり、式Iの化合物が前記第2の有機層におけるブロッキング材料である。
1つの実施形態においては、前記第1のデバイスは、有機発光デバイスである。1つの実施形態においては、前記第1のデバイスは、消費者製品である。1つの実施形態においては、前記第1のデバイスは、照明パネルを含む。
1つの実施形態においては、式IIの化合物は、下記の組成を有する。
1つの実施形態においては、式IXの化合物は、下記の組成を有する。
1つの実施形態においては、式VIの化合物は、下記の組成を有する。
1つの実施形態においては、式Xの化合物は、下記の組成を有する。
多くの知られた金属カルベン錯体は、OLEDデバイス性能が低い。この低い性能の原因となり得る要因は多数あり、例えば、発光体の高い昇華温度、発光体の長い三重項遷移寿命、ホストの低三重項、デバイス中の不平衡な電荷などがある。本明細書に開示される化合物においては、濃青色発光体における色及び光物理的性質を調節するために2つの異なるカルベン配位子を用いており、化合物はヘテロレプティックとなる。このアプローチによって、単一分子内で各種組み合わせの配位子を用いることにより、各種の物理的性質を調節することができる。
開示化合物及び比較化合物の性質を予測するためにDFT計算を用いた。各構造のHOMO、LUMO、HOMO−LUMOエネルギーギャップ、及び三重項エネルギーは、B3LYP/cep−31g functional and basis setでガウシアンソフトウェアパッケージによるDFT計算を用いて計算した。DFT計算を表1にまとめる。Ex.は、「例」の略語であり、Compd.は、「化合物」の略語であり、CCは、「比較化合物」の略語である。
表1 DFT結果
表1は、ヘテロレプティックカルベン錯体を含む一連のジベンゾフラン(DBF)のHOMOとLUMOのエネルギーレベル、HOMO−LUMOエネルギーギャップ、及び三重項エネルギーを、ホモレプティックトリス錯体(即ち、CC1〜CC4)と比較して示す。この表における例1〜9から分かるように、トリス錯体中の1つ又は2つのカルベン配位子を含むDBFを他のカルベン錯体、例えば、下記式
に変えると置き換えると、各場合においてそのHOMOエネルギーは、Tエネルギーを維持しつつ上昇する。0.52eVという最も大きな差が例5と例6との間に見られた。
ヘテロレプティック錯体4002のHOMOは、−5.04eVであり、そのトリスCC3では、−5.56eVである。何ら理論に拘束されるものではないが、発光体のHOMOエネルギーが高いほど、発光体がホールを捕捉しやすくなり、その結果、より良好なデバイス効率と寿命が得られると考えられている。
例10〜13は、1つ又は2つのカルベン配位子がイミダゾール環に縮合ピリジンを有する、ヘテロレプティックカルベン錯体を含むDBFの例である。予想外なことに、これらの化合物の一重項ギャップ(−3.59〜−3.72eV)が、トリス化合物の一重項ギャップよりも遥かに狭いこと(CC4で−4.18eV)、及びそれらのTエネルギー(448、449nm)が、トリス化合物のTエネルギー(451nm)よりも実際は高くなっていることが示された。これは、化合物の一重項ギャップの変化がその三重項エネルギーの変化と同一方向にシフトするという通常の場合と逆である。何ら理論に拘束されるものではないが、ある三重項発光エネルギーでは、より低い一重項エネルギーを有する発光体が非常に望ましい。一重項エネルギーを低下させることにより、一重項励起状態の崩壊の可能性が低下し、これにより、改善されたデバイス寿命となることが期待される。
物理的特性評価
光物理的特性評価を、本発明錯体4003と比較錯体CC1とを用いて行った。PMMA及びIr錯体(5wt%)を秤量しトルエンに溶解する。得られた溶液を、2ミクロンフィルターを通して濾過し、事前に清浄した石英基板上に滴下キャストする。PL量子効率(Φ)測定は、キセノンランプ、積分球、及びC10027型フォトニックマルチチャンネルアナライザーを装備した浜松C9920システムで行った。PL遷移寿命(τ)の測定は、335nmナノLEDを励起源として用いるIBHデータステーションハブと一体化されたHoriba Jobin Yvon Fluorolog−3を用いる時間相関単一光子計数法で行った。測定はいずれも、室温で行った。結果を表2にまとめる。
表2 物理的特性評価
光物理的特性評価に基づいて、予想外なことに、ヘテロレプティックカルベン錯体4003が、遥かに高いPL量子効率、及び短いPL遷移寿命を有することが観測された。何ら理論に拘束されるものではないが、遷移寿命がより短いと、発光体の三重項励起子の励起状態の消滅及び分解の機会が低減され、これによりデバイス性能が向上する。高効率のデバイス性能のためには、発光体のPL量子効率値はより高いことが望ましい。
デバイス例
代表的なデバイス例は、高真空下(<10−7Torr)における熱蒸着(VTE)で作製した。アノード電極は、800Åの酸化インジウムスズ(ITO)である。カソードは、10ÅのLiFと、1,000ÅのAlとからなる。デバイスはいずれも、作製後直ちに、窒素グローブボックス(HO及びOは、<1ppm)中で、エポキシ樹脂で封止したガラス製の蓋で封入し、水分ゲッターをパッケージに入れた。
代表的なデバイス例の有機積層体は、ITO表面から順に、LG101(LG Chemから購入)の100Åホール注入層(HIL)、300Åホール輸送層(HTL)、化合物H又は他の材料に15wt%の式Iの化合物をドープした300Å発光層(EML)、50Åブロッキング層(BL)、及びAlqの350Å電子輸送層(ETL)からなる。幾つかの代表的なデバイス構造を表3に示す。
表3 VTEリン光OLED
他の材料との組合せ
有機発光デバイス中の特定の層に有用として本明細書において記述されている材料は、デバイス中に存在する多種多様な他の材料と組み合わせて使用され得る。例えば、本明細書において開示されている発光性ドーパントは、多種多様なホスト、輸送層、ブロッキング層、注入層、電極、及び存在し得る他の層と併せて使用され得る。以下で記述又は参照される材料は、本明細書において開示されている化合物と組み合わせて有用となり得る材料の非限定的な例であり、当業者であれば、組み合わせて有用となり得る他の材料を特定するための文献を容易に閲覧することができる。
HIL/HTL:
本発明において使用される正孔注入/輸送材料は特に限定されず、その化合物が正孔注入/輸送材料として典型的に使用されるものである限り、任意の化合物を使用してよい。材料の例は、フタロシアニン又はポルフィリン誘導体;芳香族アミン誘導体;インドロカルバゾール誘導体;フッ化炭化水素を含有するポリマー;伝導性ドーパントを持つポリマー;PEDOT/PSS等の導電性ポリマー;ホスホン酸及びシラン誘導体等の化合物に由来する自己集合モノマー;MoO等の金属酸化物誘導体;1,4,5,8,9,12−ヘキサアザトリフェニレンヘキサカルボニトリル等のp型半導体有機化合物;金属錯体、並びに架橋性化合物を含むがこれらに限定されない。
HIL又はHTL中に使用される芳香族アミン誘導体の例は、下記の一般構造:
を含むがこれらに限定されない。
ArからArのそれぞれは、ベンゼン、ビフェニル、トリフェニル、トリフェニレン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、ピレン、クリセン、ペリレン、アズレン等の芳香族炭化水素環式化合物からなる群;ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾセレノフェン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ピリジルインドール、ピロロジピリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、オキサトリアゾール、ジオキサゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、オキサジン、オキサチアジン、オキサジアジン、インドール、ベンズイミダゾール、インダゾール、インドキサジン、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、ナフチリジン、フタラジン、プテリジン、キサンテン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、ベンゾフロピリジン、フロジピリジン、ベンゾチエノピリジン、チエノジピリジン、ベンゾセレノフェノピリジン及びセレノフェノジピリジン等の芳香族複素環式化合物からなる群;並びに芳香族炭化水素環式基及び芳香族複素環式基から選択される同じ種類又は異なる種類の基である2から10個の環式構造単位からなる群から選択され、且つ、直接的に、又は酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子、鎖構造単位及び脂肪族環式基の少なくとも1つを介して、互いに結合している。ここで、各Arは、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択される置換基によって更に置換されている。
一態様において、ArからArは、
からなる群から独立に選択される。
kは1から20までの整数であり;XからXはC(CHを含む)又はNであり;Arは、上記で定義したものと同じ基を有する。
HIL又はHTL中に使用される金属錯体の例は、下記の一般式:
を含むがこれに限定されない。
Mは、40より大きい原子量を有する金属であり;(Y−Y)は二座配位子であり、Y及びYは、C、N、O、P及びSから独立に選択され;Lは補助配位子であり;mは、1から金属に付着し得る配位子の最大数までの整数値であり;且つ、m+nは、金属に付着し得る配位子の最大数である。
一態様において、(Y−Y)は2−フェニルピリジン誘導体である。
別の態様において、(Y−Y)はカルベン配位子である。
別の態様において、Mは、Ir、Pt、Os及びZnから選択される。
更なる態様において、金属錯体は、Fc/Fcカップルに対して、溶液中で約0.6V未満の最小酸化電位を有する。
ホスト:
本発明における有機ELデバイスの発光層は、発光材料として少なくとも金属錯体を含むことが好ましく、前記金属錯体をドーパント材料として用いるホスト材料を含んでいてもよい。前記ホスト材料の例は、特に限定されず、ホストの三重項エネルギーがドーパントのものより大きい限り、任意の金属錯体又は有機化合物を使用してよい。下記の表において、各色を発光するデバイスに好ましいホスト材料が分類されているが、三重項の基準が満たされれば、いずれのホスト材料もいずれのドーパントと共に用いてもよい。
ホストとして使用される金属錯体の例は、下記の一般式:
を有することが好ましい。
Mは金属であり;(Y−Y)は二座配位子であり、Y及びYは、C、N、O、P及びSから独立に選択され;Lは補助配位子であり;mは、1から金属に付着し得る配位子の最大数までの整数値であり;且つ、m+nは、金属に付着し得る配位子の最大数である。
一態様において、金属錯体は、
である。
(O−N)は、原子O及びNに配位された金属を有する二座配位子である。
別の態様において、Mは、Ir及びPtから選択される。
更なる態様において、(Y−Y)はカルベン配位子である。
ホストとして使用される有機化合物は、ベンゼン、ビフェニル、トリフェニル、トリフェニレン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、ピレン、クリセン、ペリレン、アズレン等の芳香族炭化水素環式化合物からなる群;ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾセレノフェン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ピリジルインドール、ピロロジピリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、オキサトリアゾール、ジオキサゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、オキサジン、オキサチアジン、オキサジアジン、インドール、ベンズイミダゾール、インダゾール、インドキサジン、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、ナフチリジン、フタラジン、プテリジン、キサンテン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、ベンゾフロピリジン、フロジピリジン、ベンゾチエノピリジン、チエノジピリジン、ベンゾセレノフェノピリジン及びセレノフェノジピリジン等の芳香族複素環式化合物からなる群;並びに芳香族炭化水素環式基及び芳香族複素環式基から選択される同じ種類又は異なる種類の基であり、且つ、直接的に、又は酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子、鎖構造単位及び脂肪族環式基の少なくとも1つを介して互いに結合している2から10個の環式構造単位からなる群から選択される。ここで、各基は、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択される置換基によって更に置換されている。
一態様において、ホスト化合物は、分子中に下記の群:
の少なくとも1つを含有する。
からRは、独立して、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、それがアリール又はヘテロアリールである場合、上記で言及したArのものと同様の定義を有する。
kは0から20までの整数である。
からXはC(CHを含む)又はNから選択される。
及びZは、NR、O、及びSから選択される。
HBL:
正孔ブロッキング層(HBL)を使用して、発光層から出る正孔及び/又は励起子の数を低減させることができる。デバイスにおけるそのようなブロッキング層の存在は、ブロッキング層を欠く同様のデバイスと比較して大幅に高い効率をもたらし得る。また、ブロッキング層を使用して、発光をOLEDの所望の領域に制限することもできる。
一態様において、前記HBL中に使用される前記化合物は、上述したホストとして使用されるものと同じ分子を含有する。
別の態様において、前記HBL中に使用される前記化合物は、分子中に下記の群:
の少なくとも1つを含有する。
kは0から20までの整数であり;Lは補助配位子であり、mは1から3までの整数である。
ETL:
電子輸送層(ETL)は、電子を輸送することができる材料を含み得る。電子輸送層は、真性である(ドープされていない)か、又はドープされていてよい。ドーピングを使用して、伝導性を増強することができる。ETL材料の例は特に限定されず、電子を輸送するために典型的に使用されるものである限り、任意の金属錯体又は有機化合物を使用してよい。
一態様において、前記ETL中に使用される前記化合物は、分子中に下記の群:
の少なくとも1つを含有する。
は、水素、重水素、ハライド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボニル、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルフォニル、ホスフィノ及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、それがアリール又はヘテロアリールである場合、上記で言及したArのものと同様の定義を有する。
ArからArは、上記で言及したArのものと同様の定義を有しする。
kは0から20までの整数である。
からXはC(CHを含む)又はNから選択される。
別の態様において、前記ETL中に使用される金属錯体は、下記の一般式:
を含有するがこれらに限定されない。
(O−N)又は(N−N)は、原子O、N又はN、Nに配位された金属を有する二座配位子であり;Lは補助配位子であり;mは、1から金属に付着し得る配位子の最大数までの整数値である。
OLEDデバイスの各層中に使用される任意の上記で言及した化合物において、水素原子は、部分的に又は完全に重水素化されていてよい。故に、メチル、フェニル、ピリジル等であるがこれらに限定されない任意の具体的に挙げられている置換基は、それらの重水素化されていない、部分的に重水素化された、及び完全に重水素化されたバージョンを包含する。同様に、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール等であるがこれらに限定されない置換基のクラスは、それらの重水素化されていない、部分的に重水素化された、及び完全に重水素化されたバージョンも包含する。
本明細書において開示されている材料に加えて且つ/又はそれらと組み合わせて、多くの正孔注入材料、正孔輸送材料、ホスト材料、ドーパント材料、励起子/正孔ブロッキング層材料、電子輸送及び電子注入材料がOLEDにおいて使用され得る。OLED中で本明細書において開示されている材料と組み合わせて使用され得る材料の非限定的な例を、以下の表4に収載する。表4は、材料の非限定的なクラス、各クラスについての化合物の非限定的な例、及び該材料を開示している参考文献を収載する。
実験手順
本明細書中で使用される化学略語は、次の通り:dbaは、ジベンジリデンアセトン、EtOAcは、酢酸エチル、PPhは、トリフェニルホスフィン、dppfは、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、DCMは、ジクロロメタン、SPhosは、ジシクロヘキシル(2’,6’−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−イル)ホスフィン、THFは、テトラヒドロフランである。
特許請求されたイリジウムヘテロレプティック錯体の調製プロセスの一例を以下に示す。
250mLのフラスコに、4−ヨードジベンゾ[b,d]フラン(2.8g、9.52mmol)、4−メチル 1H−イミダゾール(1.56g、19.04mmol)、CuI(0.182g、0.95mmol)、CsCO(6.51g、20mmol)、シクロヘキサン−1,2−ジアミン(0.435g、3.81mmol)及びDMF(100mL)を入れた。反応混合物を30分間Nバブルし、次いで150℃まで20時間加熱した。混合物を冷却し、水/酢酸エチルに添加した。有機相を食塩水で洗浄し、酢酸エチルと共にシリカゲルプラグに通した。溶媒除去後、有機残渣を酢酸エチル/ヘキサンで再結晶して、約1.8g(76%収率)の白色固体を得、次工程に用いた。
1−ジベンゾ[b,d]フラン−4−イル)−4−メチル−1H−イミダゾール(1.2g、4.83mmol)を、250mLフラスコ中で酢酸エチル(40mL)に溶解した。混合物に、MeI(3.43g、24.17mmol)を添加した。反応混合物を24時間室温で撹拌した。濾過後、1.8g(95%収率)の白色塩を得た。
100mLの丸底フラスコに、3−メチル−1−フェニル−1H−イミダゾール−3−イウムヨージド(16.98g、59.3mmol)、酸化銀(6.88g、29.7mmol)、及びアセトニトリル(180mL)を入れ、黄褐色の懸濁物を得た。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空蒸留で除去し、残渣を精製することなく次の工程に用いた。
100mLの丸底フラスコに、ヨウ化物塩(309mg、0.794mmol)酸化銀(92mg、0.397mmol)、及びアセトニトリル(100mL)を入れ、黄褐色の懸濁物を得た。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空蒸留で除去し、残渣を精製することなく次の工程に用いた。
100mLの丸底フラスコに、o−キシレン(50mL)中の銀カルベン錯体(395mg、0.795mmol)及びカルベン二量体(287mg、0.265mmol、US20050258742に記載に従って調製)を入れ、黄褐色の懸濁物を得た。US20050258742は、その全体を本明細書に援用する。得られた溶液を3.5時間加熱還流した。溶液を蒸発乾固し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン中20%EtNで前処理済み、ヘキサン中50%EtOAc)に付し、所望の化合物を得た(46mg、11%収率、m/z(ESP+)=769)。
本明細書において記述されている種々の実施形態は、単なる一例としてのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことが理解される。例えば、本明細書において記述されている材料及び構造の多くは、本発明の趣旨から逸脱することなく他の材料及び構造に置き換えることができる。したがって、特許請求されている通りの本発明は、当業者には明らかとなるように、本明細書において記述されている特定の例及び好ましい実施形態からの変形形態を含み得る。なぜ本発明が作用するのかについての種々の理論は限定を意図するものではないことが理解される。
米国特許第5,844,363号明細書 米国特許第6,303,238号明細書 米国特許第5,707,745号明細書 米国特許第7,279,704号明細書
100 有機発光デバイス
110 基板
115 アノード
120 正孔注入層
125 正孔輸送層
130 電子ブロッキング層
135 発光層
140 正孔ブロッキング層
145 電子輸送層
150 電子注入層
155 保護層
160 カソード
162 第一の導電層
164 第二の導電層
170 バリア層
200 反転させたOLED、デバイス
210 基板
215 カソード
220 発光層
225 正孔輸送層
230 アノード

Claims (10)

  1. 下記の式IIを有するヘテロレプティックイリジウム錯体であることを特徴とする発光体。
    (式II中、Xは、O又はSであり;
    、及びRは、モノ、ジ置換又は無置換であることを表し;
    、及びRは、モノ、ジ、トリ、テトラ置換又は無置換であることを表し;
    、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、重水素、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシルカルボキシシアノ、イソシアノ、スルファニル、ホスフィノ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され;
    、及びRの2つの隣接する置換基は、互いに結合して環を形成してもよく;nは、1又は2である。
  2. 式IIにおけるnが2である請求項1に記載の発光体。
  3. 式IIにおけるnが1である請求項1に記載の発光体。
  4. 式IIにおけるRが、アルキル又はシクロアルキルである請求項1に記載の発光体。
  5. 式IIにおけるRが、アリール又は置換アリールである請求項1に記載の発光体。
  6. 式IIにおけるRが、2,6−二置換アリールである請求項5に記載の発光体。
  7. 式IIで表される化合物が下記の式を有する請求項1に記載の発光体。
    (式中、XはO又はSであり;
    及びRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、及び2,6−ジイソプロピルフェニル、からなる群から選択され、各基は、部分的に又は完全に重水素化されていてもよい。)
  8. 式IIで表される化合物が下記の式を有する請求項1に記載の発光体。
    (式中、R、R、及びRは、アルキルである。)
  9. 、R、及びRが、メチルである請求項8に記載の発光体。
  10. 有機発光デバイスを含むデバイスであって、
    前記有機発光デバイスが、アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置された請求項1に記載の発光体を含む有機層とを含むことを特徴とするデバイス。
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