次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される基体としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する基体としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞口31,35へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の飾り図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を表示する画像表示手段としての演出表示部(演出表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板13bで前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された基体としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。すなわち、演出表示部17は、表示による演出を行う演出実行手段として機能している。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aを囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、前枠13の上部位置に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記演出表示部17で行われる各種の表示演出(図柄変動演出)に合わせて光による演出や音による演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18や中枠12に配設されたスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記演出表示部17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の演出表示部やドットマトリックス式の演出表示部等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
P16−064
図1に示す如く、パチンコ機10の前面側(具体的には上球受け皿14の上面)には、遊技者が操作可能な複数の操作ボタン(操作手段)101〜104が設けられている。操作ボタン101〜104の夫々は、押下操作を検出する操作検出センサ(操作検出部)101a〜104aを個別に備えており、遊技者により操作ボタン101〜104が押下操作されることで操作信号を演出制御基板65の演出制御CPU65aに出力するよう構成されている。なお、演出制御CPU65aは、後述する所定の操作有効期間において、操作検出センサ101a〜104aからの操作信号を受け付けるよう構成されて、当該操作ボタン101〜104の操作(操作検出センサ101a〜104aの検出)に応じて演出表示部17に表示される画像が切り替わると共に、当該画像の切り替わりに伴って特定演出を実行示させ得るようになっている。また、操作ボタン101〜104の内部には、図示しないLED等の発光体が配設され、該発光体を発光することで、操作ボタン101〜104の操作タイミング(操作有効期間)を知らせ得るよう構成されている。なお実施例では、平面視で十字状に配置された4つの操作ボタン101〜104を備えており、以下の説明では、右側に位置する操作ボタンおよび対応する操作検出センサを、第1操作ボタン101および第1操作検出センサ101aと指称し、左側に位置する操作ボタンおよび対応する操作検出センサを、第2操作ボタン102および第2操作検出センサ102aと指称し、
上側(奥側)に位置する操作ボタンおよび対応する操作検出センサを、第3操作ボタン103および第3操作検出センサ103aと指称し、下側(手前側)に位置する操作ボタンおよび対応する操作検出センサを、第4操作ボタン104および第4操作検出センサ104aと指称して区別する場合がある。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に前記演出表示部17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21によりパチンコ球が流下する遊技領域20aが画成されて、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が当該遊技領域20a内に打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、各種入賞部30,34,40,45、ゲート部48等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜に決定される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体(装飾部材)25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して演出表示部17の表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右側下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な入賞口35を有する第2始動入賞部34が取り付けられている。ここで、第2始動入賞部34は、後述する普図当りの発生に伴ってパチンコ球が入賞可能に開放される普図当り開放用の入賞手段とされている。
ここで、前記枠状装飾体25は、前記表示窓口25aの左右側部および上部に亘って連続して延在する庇状部が前記遊技盤20の前面から前方へ突出するよう設けられて、前記遊技領域20aと表示窓口25aとを区画するよう構成されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が枠状装飾体25の表示窓口25a内側に進入しないようになっている。すなわち、実施例の遊技領域20aは、前記枠状装飾体25の左側に画成される第1球流下領域と、当該枠状装飾体25の右側に画成される第2球流下領域とに大別され、遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されるパチンコ球の位置や発射強度に応じて、該第1球流下領域または第2球流下領域をパチンコ球が流下するようになっている。
また、前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な入賞部30,34,40,45が適宜の位置に設けられており、各入賞部30,34,40,45の入賞口31,35,41,46へのパチンコ球の入賞(具体的には、後述する各入賞検出センサSE1〜SE5の検出)を賞球の払出条件として、入賞部毎に定めた払い出し個数の賞球が払い出されるよう構成されている。実施例のパチンコ機10では、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立すると共に特図当り判定を実行する始動条件が成立する始動入賞部30,34(始動入賞口31,35)と、後述する特別遊技としての当り遊技の発生を契機としてパチンコ球の入賞が可能となると共にパチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する特別入賞部40(特別入賞口41)と、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件のみが成立する普通入賞部(普通入賞口46)とが設けられている。実施例のパチンコ機10では、始動入賞部30,34は、前記第1球流下領域および第2球流下領域の夫々に設けられ、前記特別入賞部40は、前記遊技領域20aの第2球流下領域に設けられると共に、前記普通入賞部45は、遊技領域20aの第1球流下領域および第2球流下領域の夫々に設けられている。なお、実施例のパチンコ機10では、当り遊技として、当り遊技後の遊技状態が当り遊技の種類に応じて定まる大当り遊技が設定されている。
(始動入賞部30,34について)
前記遊技盤20には、図2に示すように、前記枠状装飾体25の下方で遊技盤20の左右方向の中央位置に、前記始動入賞口31を備えた第1始動入賞部30が設けられている。前記第1始動入賞部30は、前記遊技領域20aに前記始動入賞口としての第1始動入賞口31が開口するよう設けられている。ここで、第1始動入賞部30は、遊技領域20a内で一定の開口幅で第1始動入賞口31が開口するよう形成されて、パチンコ球が常に入賞可能な固定入賞部として構成されている。
また、前記遊技盤20には、図2に示すように、前記枠状装飾体25の右下方位置に、前記始動入賞口としての第2始動入賞口35を開閉する第2始動入賞部34が設けられている。前記第2始動入賞部34は、前記枠状装飾体25の右側に画成される遊技領域20a(第2球流下領域)内で第2始動入賞口35が開口するよう設けられると共に、当該始動入賞口35を開閉する開閉部材37を備えており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド36(図7参照)の駆動に伴って開閉部材37が始動入賞口35を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、前記第2始動入賞部34は、第2始動入賞口35に対するパチンコ球の入賞し易さを可変する開閉部材37を備えた可変入賞部として構成されている。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口31は、前記遊技領域20a(第1球流下領域)を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口35は、始動入賞ソレノイド36を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材37が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口35へのパチンコ球の入賞が阻止されて、前記遊技領域20a(第1または第2球流下領域)を流下するパチンコ球が第1始動入賞口31よりも第2始動入賞口35に入賞し難くなるよう設定されている。一方で、前記開閉部材37が開放位置に変位した状態では、開閉部材37で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口35に案内されることで、前記遊技領域20a(第1または第2球流下領域)を流下するパチンコ球が第1始動入賞口31よりも第2始動入賞口35に入賞し易くなるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材37が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口35へパチンコ球が入賞しないよう構成されているが(入賞確率0%)、パチンコ球が入賞可能な程度に第2始動入賞口35が開放するようにしてもよい。
また、実施例のパチンコ機10は、第1〜第2始動入賞口31,35に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての始動入賞検出センサSE1〜SE2(図7参照)が対応して設けられている。前記始動入賞検出センサSE1〜SE2は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図7参照)に配線接続されている。そして、始動入賞検出センサSE1〜SE2からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。すなわち、メイン制御CPU60aは、所定の払出条件の成立に伴い、払い出し賞球数を決定する賞球数決定手段としての機能を有している。具体的に、第1始動入賞口31に対応した第1始動入賞検出センサSE1によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、第2始動入賞口35に対応した第2始動入賞検出センサSE2によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口35へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では2個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1〜第2始動入賞口31,35へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数は、任意に決定することができる。ここで、第1〜第2始動入賞口31,35は、入球(入賞)が賞球の払出条件とならない入球口とすることもできる。
また、第1および第2始動入賞検出センサSE1〜SE2の何れかによるパチンコ球の検出(すなわち第1〜第2始動入賞口31,35の何れかへのパチンコ球の入賞)を条件として、前記メイン制御CPU60aが入賞情報(後述する特図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を取得して、この取得した情報に基づいて後述する特図当り判定(第1の当り判定)が行われるよう構成されている。すなわち、始動入賞検出センサSE1〜SE2がパチンコ球を検出すること(すなわち第1〜第2始動入賞口31,35へパチンコ球が入賞すること)がメイン制御CPU60aによる特図当り判定が行われるための条件となっている。そして、特図当り判定の結果に基づいて前記演出表示部17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示部50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記演出表示部17での図柄変動演出の結果、該演出表示部17に所定の当り表示となる組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示された後に、遊技者に有利な当り遊技が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞口41を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。
ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサSE1〜SE2が始動入賞口31,35毎に設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口31に対応するセンサを第1始動入賞検出センサSE1と指称し、第2始動入賞口35に対応するセンサを第2始動入賞検出センサSE2と指称するものとする。また、メイン制御基板60は、第1〜第2始動入賞検出センサSE1〜SE2の何れかからの検出信号が入力されると、払出制御基板(図示せず)に制御信号を出力して、球払出装置に所定数の賞球を払い出させるよう構成される。なお、球払出装置から払い出される賞球数は、前述したようにパチンコ球が入賞した始動口毎に予め設定されている。
(特別入賞部40について)
前記特別入賞部40は、図2に示すように、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右下方位置の遊技領域20a(第2球流下領域)に配置されている。この特別入賞部40は、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口41を開閉自在に閉成する開閉部材43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図7参照)の駆動に伴って開閉部材43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。ここで、前記開閉部材43が開放位置に変位した状態では、前記遊技領域20a(第1球流下領域)を流下するパチンコ球が特別入賞口41へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下領域を流下するパチンコ球が特別入賞口41へ入賞する確率の方が高くなるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材43が閉鎖位置に変位した状態では、前記特別入賞口41へパチンコ球が入賞しないよう構成されている。また、パチンコ機10には、前記特別入賞部40(特別入賞口41)に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサSE4(図7参照)が設けられている。特別入賞検出センサSE4は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、特別入賞検出センサSE4がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに出力し、メイン制御CPU60aは、特別入賞検出センサSE4からの球検出信号の入力を賞球の払出条件として前記払出制御基板に制御信号を出力して前記球払出装置に予め設定された数(実施例では14個)の賞球を払い出させるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記第1〜第2始動入賞口31,35へのパチンコ球の入賞を契機として行われる特図当り判定の判定結果に基づいて特別入賞口41を開放する当り遊技が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉態様で開閉するようにメイン制御基板60によって駆動制御される。
(普通入賞部45について)
前記普通入賞部45は、図2に示すように、前記遊技盤20の遊技領域20a内で常に普通入賞口46が上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされており、該遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で普通入賞口46に入賞し得るよう構成されている。また、パチンコ機10には、前記普通入賞部45(普通入賞口46)に入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサSE5(図7参照)が設けられている。前記普通入賞検出センサSE5は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、普通入賞検出センサSE5からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。具体的に、普通入賞検出センサSE5によるパチンコ球の検出(すなわち普通入賞口46へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御基板60が所定数(実施例では9個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。
(ゲート部48について)
図2に示すように、前記枠状装飾体25の右側には、遊技領域20aの第2球流下領域を流下するパチンコ球が通過可能なゲート部48が設けられている。前記ゲート部48にはゲートセンサSE6(図7参照)が配設されており、該ゲート部48を通過するパチンコ球をゲートセンサSE6で検出するよう構成されている。前記ゲートセンサSE6は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており、該ゲートセンサSE6からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちゲートセンサSE6のパチンコ球の検出)に伴って各種通過検出情報(後述する普図当り判定用乱数等の乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(第2の当り判定)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り判定の結果に応じて前記始動入賞ソレノイド36が駆動制御されて開閉部材37が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサSE6によるパチンコ球の検出に基づいて、前記第2始動入賞口35を開放するか否かを決定する開放判定手段として機能している。
(遊技情報表示部Mについて)
前記遊技盤20の所定位置(実施例では、遊技領域20a外の右下部位置)には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを目視することで、遊技に必要な遊技情報を遊技者が適宜に確認し得るようになっている。ここで、実施例の遊技情報表示部Mには、前記遊技情報を表示する各遊技状態表示部として、特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55および普図保留表示部56等が設けられている。なお、前記遊技情報表示部Mの前面は、光透過性のカバー体Maにより覆蓋保護されており、カバー体Maを介して遊技状態表示部Mに表示された各種の遊技情報を確認し得るよう構成されている。
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部(表示手段)50A,50Bは、前記第1〜第2始動入賞口31,35への入賞を契機として行われる特図当り判定の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞口31への入賞(第1始動入賞検出センサSE1による検出)を契機として変動表示を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口35への入賞(第2始動入賞検出センサSE2による検出)を契機として変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する変動表示(以下特図変動表示という場合がある)が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口35へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの発光表示部が点灯・消灯する変動表示(以下特図変動表示という場合がある)が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部は小数点表示可能な7セグメント表示部により構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更し得る形態であればよく、複数個のLEDにより構成された表示部であったり、ドットマトリックス表示部、小型の液晶表示部、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。すなわち、特図表示部50A,50Bは、特図当り判定の判定結果を示す特別図柄を変動および停止表示する特別図柄表示手段である。
具体的には、各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、当りの当選を認識し得る当り表示(大当り図柄)としての200種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されて、特図当り判定の結果に応じて決定された1つの特図が、特図変動表示の結果として、各特図表示部50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る大当り図柄やはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、大当り表示としての特図が表示されることで、当り表示に対応した大当り遊技が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技については後で詳細に説明する。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図XXと称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図YYと称する場合がある。
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記第1〜第2始動入賞口31,35にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2始動入賞口35にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口31へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。また、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口35へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、左右に並んだ複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(普図表示部55について)
前記普図表示部55は、前記ゲートセンサSE6のパチンコ球の検出(ゲート部48のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り判定の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55では、ゲートセンサSE6のパチンコ球の検出(ゲート部48のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普図を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて2種類の普図を表示するようになっている。具体的には、左側LEDだけが点灯する発光態様および右側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示部55の最終的な点灯結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示部55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。すなわち、普図表示部55は、普図当り判定の判定結果を示す普通図柄を変動および停止表示する普通図柄表示手段である。
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部48をパチンコ球が通過した際に取得される球通過検出情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部48をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。具体的に、実施例の普図保留表示部56は、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(演出表示部17について)
前記演出表示部17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1〜第2始動入賞口31,35への入賞を契機として、各図柄列26a,26b,26cの飾図が変動開始されるようになっている。また、演出表示部17には、組合せの対象となる飾図が確定停止表示される複数の組合せ図柄位置L,C,Rが設定されて、図柄変動演出の結果として当該組合せ図柄位置L,C,Rの夫々に停止表示された飾図の組合せが予め定められた当り表示となる場合に特図当り判定の判定結果が当り判定であることが報知されるよう構成されている。実施例の演出表示部17には、3列の図柄列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄列26a,26b,26c毎に飾図の組合せ図柄位置L,C,Rが1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例では、3列の図柄列26a,26b,26cに対応した3つの飾図の組合せで当りか否かを報知し得るよう構成されている。以下の説明では、左側から順に左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cと指称する場合がある。
また、前記演出表示部17の各図柄列26a,26b,26cにおける飾図の表示範囲は、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示部17の組合せ図柄位置L,C,Rに確定停止表示された組み合わせから大当りやはずれを認識できる。
前記演出表示部17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、予め定められた停止順序で変動表示されている飾図が各図柄列26a,26b,26cの組合せ図柄位置L,C,Rに停止表示されるようになっている。なお、実施例では、図柄変動演出の開始時に、左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄列26a、右図柄列26c、中図柄列26bの順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、演出表示部17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、前記演出表示部17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列26a,26b,26cの組合せ図柄位置L,C,Rに飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列26a,26b,26cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図XXおよび特図YY)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。ここで、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて組合せ図柄位置L,C,Rに飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。なお、実施例では、第1始動入賞検出センサSE1の検出に基づく図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間として600ms(ミリ秒)が設定され、第2始動入賞検出センサSE2の検出に基づく図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間として600msが設定されている。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて組合せ図柄位置L,C,Rに留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、組合せ図柄位置L,C,Rにおいて飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。また、「飾図の変動」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて、組合せ図柄位置L,C,Rに飾図が認識可能な状態で表示されていない状態であって、組合せ図柄位置に表示される飾図が所定順序で変化したり、組合せ図柄位置に飾図が表示されていない状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと演出表示部17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図XXと飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと演出表示部17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図YYと飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例に係る演出表示部17には、各図柄列26a,26b,26cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。実施例の飾図は、大当り遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図を用いることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記演出表示部17における各図柄列26a,26b,26cの組合せ図柄位置L,C,Rに確定停止表示された各図柄列26a,26b,26cの飾図が当りの組み合わせであった場合に、当り遊技(大当り遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの組み合わせとして、各図柄列の組合せ図柄位置L,C,Rに同じ飾図が確定停止表示される組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の組み合わせが、演出表示部17に表示される大当り表示(当り表示)となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。また、実施例では、演出表示部17で変動表示される前述した基本の飾図とは別に、特殊飾図(特殊図柄)を表示し得るよう設定されており、各図柄列の組合せ図柄位置L,C,Rの何れか(例えば中図柄列26bの組合せ図柄位置C)に特殊飾図が確定停止表示されることで、所定の大当り遊技が付与されることを認識できるよう構成されている。この大当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の組み合わせが、演出表示部17に表示される大当り示唆表示となる。一方で、演出表示部17の組合せ図柄位置L,C,Rに確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組合せ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組合せが、演出表示部17のはずれ表示となる。但し、このような3列の飾図が全て同一でない図柄組合せのうち、特定の図柄組合せを所定の演出(例えば、所定の大当り遊技)が実行される契機として用いることも可能である。特定の図柄組合せとは、当該図柄組合せから遊技者が何らかの法則性や意味を認識または連想し得るものである。特定の組み合わせの具体例としては、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組合せ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄列26aおよび中図柄列26bの飾図が同一で、右図柄列26cの飾図の値が1つずれた組み合わせ(例えば、「778」)、3列の飾図が所定の語呂合せとなる組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等が挙げられる。このように、特定の図柄組合せは、はずれ表示結果としてだけでなく大当り表示結果としても選択され得る飾図の図柄組合せとされる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列26aおよび右図柄列26c)に大当り表示となる組み合わせで飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列26b)が変動する表示状態(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的に、実施例のリーチ表示の例としては、左図柄列26aおよび右図柄列26cに同じ飾図が停止表示された組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列26aおよび右図柄列26c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列26b)の飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
このように、演出表示部17は、図柄変動演出を表示すると共に複数の飾り図柄を停止表示する演出表示手段である。そして、演出表示手段としての演出表示部17に、組合せの対象となる飾図(飾り図柄)が停止表示される複数の組合せ図柄位置が設定されて、当該組合せ図柄位置の夫々に停止表示された飾り図柄の組合せが予め定められた当り表示となる場合に特図当り判定の判定が当り判定であることが報知されるよう構成されている。
また、前記演出表示部17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、演出表示部17に表示される飾図の組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、演出表示部17の各図柄列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特図に対する飾図の組み合わせは一対一とは限らず、1つの特図に対して複数の飾図による組み合わせの中から1つの飾図による組み合わせが選択されるようになっている。
(確変状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口41へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口41へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変状態は、所定の確変付与条件が成立することを条件として、大当り遊技の終了後に大当りとなる当選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、170/65536)から高確率(実施例では、1700/65536)に変化した状態である。なお、確変状態が付与されていない遊技状態を非確変状態というものとする。このように、確変状態が付与されると、大当りの当選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。ここで、確変状態を付与する確変付与条件としては、確定停止表示された大当り図柄(特図XXまたは特図YY)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であること(すなわち大当り遊技の種類)を条件としてもよく、大当り遊技が行われる間に開放される入賞部(特別入賞部40)内に特別領域を形成して、当該特別領域をパチンコ球が通過することを条件とすることもできる。実施例では、大当り遊技の種類に応じて、大当り遊技後に確変状態を付与するか否かが定まるよう構成されている。また、実施例では、確変状態を付与する場合には、大当り遊技終了後、所定回数(確変回数)の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与される。実施例では、大当り遊技終了後、71回の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもでき、また次回の大当り遊技が生起されるまでの間継続して確変状態が付与されるようにすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることも可能である。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口35へのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態と較べて増加する遊技状態(入賞率向上状態)である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口35を開放する開閉部材37の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口35へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態は、上記(1)〜(3)の何れか単独または複数を組み合わせることで実現することができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口35を開放する開閉部材37の開放時間を増やすに際しては、開閉部材37の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材37の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせて設定されている。また、変短状態が付与されていない遊技状態を非変短状態というものとする。
すなわち、実施例では、非変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が3600msに設定され、変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が非変短状態よりも短い520msに設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。また、非変短状態における普図当り判定の当選確率が低確率(実施例では、1125/65536)に設定されると共に、変短状態における普図当り判定の当選確率が高確率(実施例では、65535/65536)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り判定の当選確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、480msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材37が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、第2始動入賞口35の開閉部材37が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、第2始動入賞口35の開閉部材37は開放してから所定時間(実施例では1140ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を3回行うようになっている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、第2始動入賞口35の開閉部材37の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口35への入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材37を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、開閉部材37を閉鎖させるようになっている。
ここで、変短状態を付与する変短付与条件としては、確定停止表示された大当り図柄(特図XXまたは特図YY)の種類が予め定めた変短図柄(特定図柄)であること(すなわち大当り遊技の種類)を条件としてもよく、大当り遊技が行われる間に開放される入賞部(特別入賞部40)内に特別領域を形成して、当該特別領域をパチンコ球が通過することを条件とすることもできる。実施例では、大当り遊技の種類に応じて、大当り遊技後に変短状態を付与するか否かが定まるよう構成されている。また、実施例では、変短状態を付与する場合には、大当り遊技終了後、所定回数(変短回数)の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して変短状態が付与されるよう構成されており、実施例の変短回数は、前述した確変回数と同じ回数に設定されている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、大当り遊技終了後、71回の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して変短状態が付与されるよう設定してある。なお、変短状態が付与される期間(変短回数)は、これに限られるものではなく、大当りに当選した大当り図柄(特図XXまたは特図YY)の種類に応じて、確変回数より多い回数(例えば100回)あるいは確変回数より少ない回数(例えば5回)とすることもできる。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じた開閉態様で特別入賞部40の開閉部材43が開閉動作される。なお実施例の大当り遊技では、特別入賞部40の開閉部材43を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(例えば4回、16回等)だけ実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口41に規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ開閉部材43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図XXおよび特図YY)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示部50Aに表示可能な200種類の大当り図柄としての特図XXは、図柄A、図柄Bの2つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図XXに応じた大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図YYは、図柄a、図柄bの2つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図YYに応じた大当り遊技が付与される。そして、実施例では、図柄Aには、70種類の特図XXが振り分けられており、図柄Bには、30種類の特図XXが振り分けられている。同様に、図柄aには、70種類の特図YYが振り分けられており、図柄bには、30種類の特図YYが振り分けられている。なお、大当り遊技の種類は、これに限られるものではなく、適宜に設定可能である。
(第1の大当り遊技について)
前記図柄Aおよび図柄aに対応した第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、図柄Aまたは図柄a(第1の大当り遊技)が決定された場合に、第1の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では71回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるか、大当り遊技が生起されるまで確変状態および変短状態が付与されるよう設定されている。また、前記第1の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉部材43が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、第1の大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、第1の大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が設定されている。
(第2の大当り遊技について)
前記図柄Bおよび図柄bに対応した第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第2の大当り遊技の終了後に変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、図柄Bまたは図柄b(第2の大当り遊技)が決定された場合に、第2の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では71回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるか、大当り遊技が生起されるまで変短状態が付与されるよう設定されている。また、前記第2の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第2の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉部材43が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、第2の大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、第2の大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図7に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御する制御手段としてのメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御する制御手段としてのサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する演出制御基板65と、演出表示部17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示部17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図7に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサSE1〜SE2、特別入賞検出センサSE4、普通入賞検出センサSE5、ゲートセンサSE6等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、遊技情報表示部Mの各表示部(第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56等)が接続されて、各検出センサSE1〜SE6の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、遊技情報表示部Mの各表示部50A,50B,52,53,55,56の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞口35を開閉する開閉部材37に連繋する始動入賞ソレノイド36および特別入賞口41を開閉する開閉部材43に連繋する特別入賞ソレノイド42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド36,42を駆動させることで、対応する開閉部材37や開閉部材43が開閉するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、大当り遊技の種類に応じた開閉態様で開閉部材43が開閉するよう前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御するよう構成される。
メイン制御CPU60aは、第1〜第2始動入賞口31,35へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1〜第2始動入賞検出センサSE1〜SE2がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが始動入賞検出センサSE1〜SE2の検出を契機として取得する乱数としては、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1〜第2始動入賞検出センサSE1〜SE2の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記第1〜第2始動入賞口31,35にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の始動保留領域(記憶領域)にメイン制御CPU60aが一時的に記憶保持させるよう構成されている。特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する始動保留領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、特図始動保留情報をメイン制御RAM60cに記憶した順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。なお、以下の説明では、第1始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)に基づく特図始動保留情報を第1特図始動保留情報と指称し、第2始動入賞口35にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)に基づく特図始動保留情報を第2特図始動保留情報と指称して区別する場合もある。
具体的に、メイン制御RAM60cには、第1始動保留情報を記憶可能な第1始動保留領域と、第2始動保留情報を記憶可能な第2始動保留領域とが設けられており、第1始動入賞検出センサSE1の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第1始動保留領域に記憶され、第2始動入賞検出センサSE2の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第2始動保留領域に記憶されるようになっている。また、第1始動保留領域および第2始動保留領域は、第1領域〜第4領域の4つの記憶領域から構成されており、始動入賞検出センサSE1〜SE2の1回の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第1領域〜第4領域に順に記憶されると共に、特図当り判定(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。すなわち、最大で8個の始動保留情報(すなわち4個の第1始動保留情報および4個の第2始動保留情報)をメイン制御RAM60cに記憶させ得るよう構成されており、当該メイン制御RAM60cが記憶する最大で8個の第1および第2特図始動保留情報の内で最も古い情報から順に、メイン制御CPU60aが特図始動保留情報を読み出すよう設定されている。
ここで、前記特図当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として当り遊技(大当り遊技)を発生するか否かの特図当り判定(大当り判定)で用いる乱数である。実施例では、特図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、特図当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図XXまたは第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図YYを決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「199」の全200通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図に対応する乱数と、大当りの当選を示す200種類の特図に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図XXまたは第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図YYが特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサSE1の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図XXが特定され、第2始動入賞検出センサSE2の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図YYが特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図XXおよび特図YYは、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図XXまたは特図YYが特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技(大当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。更に、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)が定められており、特図決定用乱数が変短状態の付与期間を決定する乱数としての機能している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した特図当り判定における判定結果が否定となった場合に(大当り遊技に当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、演出表示部17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、1回の図柄変動演出において各図柄列26a,26b,26cの飾図を複数回連続的に仮停止させる擬似連続予告演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出や、演出表示部17に表示される当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。
前記特図変動パターン振分用乱数は、図柄変動演出における演出時間を特定する複数の特図変動パターンから1つの特図変動パターンを決定する際に用いられる乱数である。実施例では、特図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「250」の全251通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数値は、第1〜第2始動入賞口31,35へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1〜第2始動入賞検出センサSE1〜SE2の何れかがパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。ここで、第1始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口35へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口31,35への入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサSE6がパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサSE6の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサSE6の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサSE6をパチンコ球が通過した際に取得される通過検出情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞口35の開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記普図変動パターン振分用乱数は、普図変動表示における普図変動の変動時間を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「8」の全9通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。そして、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサSE6がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図変動パターン振分用乱数等)を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当り遊技を発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて大当り遊技を発生させるか否かの判定(特図当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、特図当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では1700個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では170個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における大当り判定値の設定数を多くすることで、大当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、特図当り判定の結果が大当りの場合(大当り遊技に当選した場合)に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図XXまたは第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図YYを、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した200種類の特図決定用乱数に対応した種類の整数値が設定されている。そして、第1始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機とした特図始動保留情報に基づいて大当りに当選した場合には、特図決定用判定値が特図XXの大当り図柄として設定された前記2種類の図柄A〜図柄Bに対応付けられて割り当てられており、特図決定用乱数に対応した特図決定用判定値が割り当てられた図柄A〜図柄Bの何れかをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。同様に、第2始動入賞口35へのパチンコ球の入賞を契機とした特図始動保留情報に基づいて大当りに当選した場合には、特図決定用判定値が特図YYの大当り図柄として設定された前記2種類の図柄a〜図柄bに対応付けられて割り当てられており、特図決定用乱数に対応した特図決定用判定値が割り当てられた図柄a〜図柄bの何れかをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、特図当り判定の結果が否定の場合に、当り表示が演出表示部17に表示される可能性を示唆するリーチ演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、最終的にはずれとなるリーチ演出の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。ここで、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点の遊技状態(確変状態または変短状態)に応じて判定値の設定数が異なっている。具体的に、変短状態が付与されている場合よりも演出実行判定値の数よりも変短状態が付与されていない非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。すなわち、変短状態の場合には、非変短状態の場合に比べてリーチ演出が発生し難くなっている。
(特図変動パターンについて)
また、メイン制御ROM60bには、複数種類の特図変動パターンが記憶されている。前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図XXまたは特図YYが確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。
ここで、前記特図変動パターンとして、複数種類の大当り用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われる複数種類のはずれリーチ用の特図変動パターン(リーチ特図変動パターン)と、リーチ演出が行われないリーチなしはずれ用の特図変動パターン(通常特図変動パターン)とが設けられている。なお、大当り用の特図変動パターンは、特図当り判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、はずれリーチ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、リーチなしはずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が否定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンである。なお、リーチ演出は、演出表示部17で行われる図柄変動演出においてリーチ表示が表示されてから、大当りまたははずれとなる飾図の組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
また、メイン制御ROM60bには、変動パターン振分用判定値が記憶されている。変動パターン振分用判定値は、大当り判定および演出実行判定の結果に応じて決定可能な特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する際に用いる判定値であり、特図変動パターン振分用乱数の取り得る数値「0」〜「250」までの全251通りの整数の中から定められている。この変動パターン振分用判定値は、大当り判定および演出実行判定の結果に応じてメイン制御CPU60aが決定可能な特図変動パターンに対して所定数ずつ割り当てられている。すなわち、特図変動パターン振分用乱数に対応する判定値が割り当てられた変動パターンを特定することで、図柄変動演出において実行される特図変動パターン(演出内容や変動時間)が決定される。すなわち、特図変動パターン振分用乱数に基づいて複数の特図変動パターンから特図変動パターンを決定する際に、変動パターン振分用判定値の割当て数に応じて特図変動パターンの選択されやすさを調節している。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1125個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
メイン制御ROM60bには、複数種類の普図変動パターンが記憶されており、各普図変動パターンに対応して普図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記普図変動パターンは、普図変動表示を開始してから普図が確定停止表示されるまでの普図変動表示の変動時間を特定している。普図変動パターン振分判定値は、前記普図変動パターン振分用乱数を用いて普図変動パターンの決定に用いる判定値であり、普図変動パターン決定用乱数の取り得る数値「0」〜「8」までの全9通りの整数の中から定められている。そして、普図変動パターン毎に所定の判定値が割り当てられており、取得された普図変動パターン振分用乱数に対応する普図変動パターン振分判定値が割り当てられた普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより特定されるようになっている。ここで、普図変動パターン決定用判定値は、普図当り判定の結果によって、割り当てられる普図変動パターンの種類および割当数が異なっている。具体的に、実施例では、普図当り判定の結果が肯定(普図当りに当選)の場合に1つの普図変動パターンに対して全ての普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、所定時間の変動時間(例えば3600ms)を定めた普図変動パターンが決定されるのに対し、普図当り判定の結果が肯定(普図当りに落選)の場合に別の1つの普図変動パターンに対して全ての普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、所定時間の変動時間(例えば520ms)を定めた普図変動パターンが決定されるようになっている。
(演出制御基板について)
前記演出制御基板65には、演出制御CPU65aが備えられている。該演出制御CPU65aには、図7に示す如く、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されている。また、演出制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記演出制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターンに基づいて対応する演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。すなわち、演出制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aが取得した入賞情報(乱数値)に基づいて、前記演出表示部17で行わせる図柄変動演出の演出内容を決定する演出内容決定手段として機能するよう構成されている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。
ここで、前記演出制御CPU65aが決定可能な演出パターンには、複数種類の大当り用の演出パターンと、リーチ演出が行われる複数種類のはずれリーチ用の演出パターン(リーチ演出パターン)と、リーチ演出が行われないリーチなしはずれ用の演出パターン(通常演出パターン)とが設けられている。なお、大当り用の演出パターンは、メイン制御CPU60aによる特図当り判定の結果が肯定の場合に演出制御CPU65aが選択可能な演出パターンであり、はずれリーチ用の演出パターンは、メイン制御CPU60aによる演出実行判定の結果が肯定の場合に演出制御CPU65aが選択可能な演出パターンであり、リーチなしリーチなしはずれ用の演出パターンは、メイン制御CPU60aによる演出実行判定の結果が否定の場合に演出制御CPU65aが選択可能な演出パターンである。前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの特図変動パターンに対して1つまたは複数の演出パターンが対応付けられており、特図変動パターンに対応した演出パターンの中から1つの演出パターンを演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。
また、演出制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板70について)
次に、図7に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、演出表示部17が接続されている。表示制御ROM70bには、演出表示部17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。ここで、表示制御ROM70bに記憶される画像データとしては、2次元画像を表示するための画像データや、三次元画像を表示するための画像データ(CGデータ)が記憶されている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、演出制御CPU65aにより決定された演出パターンに基づいて表示制御ROM70bに記憶された三次元画像の画像データに基づいて生成された画像を演出表示部17に表示制御CPU70aが表示することで、三次元表示演出(後述する表示切替演出)を実行可能に構成されている。三次元表示演出では、3Dオブジェクトが配置された仮想三次元空間内における所定の仮想カメラCM(図8参照)の視点からの画像が演出表示部17に表示するようになっている。この仮想三次元空間内に配置される3Dオブジェクトは、各種キャラクタや建物、車、樹木、動物等を多数のポリゴンにより表現したものである。実施例では、飾図となる3Dオブジェクトを、背景画像となる3Dオブジェクトの前側に重なるように配置して、当該飾図の3Dオブジェクトを変動することで、図柄変動演出が行われるよう構成されている。
ここで、表示制御CPU70aは、図8、図9に示すように、仮想三次元空間内において仮想カメラCMの複数の視点方向に切り替えた画像を演出表示部17に表示し得るよう構成されている。具体的に、仮想カメラCMの位置を原点として、基準画像の奥行き方向をX軸、当該X軸に直交する横方向をY軸、X軸に直交する縦方向をZ軸としたXYZ直交座標において、基準となる第1の視点方向(X軸の正方向)、当該第1の視点方向に対して反対向きとなる第2の視点方向(X軸の負方向)、当該第1の視点方向に対して直交する第3の視点方向(Y軸の正方向)、当該第2の視点方向に対して反対向きとなる第4の視点方向(Y軸の負方向)、当該第1の視点方向および第4の視点方向に対して直交する第5の視点方向(Z軸の正方向)、および当該第5の視点方向に対して反対向きとなる第6の視点方向(Z軸の負方向)の何れかに仮想カメラCMの視点方向を切り替えて画像を演出表示部17に表示し得るようになっている。より具体的には、仮想三次元空間において第1の視点方向を標準の視点方向として演出表示部17に表示される画像を標準の画像(正面画像)とした場合に、第2の視点方向では、XY平面において仮想カメラCMを原点でZ軸周りに180°回転した際の画像(後方画像)が演出表示部17に表示され、第3の視点方向では、XY平面において仮想カメラCMを原点でZ軸周りに90°回転した際の画像(右手側画像)が演出表示部17に表示され、第4の視点方向では、XY平面において仮想カメラCMを原点でZ軸周りに−90°回転した際の画像(左手側画像)が演出表示部17に表示され、第5の視点方向では、XZ平面において仮想カメラCMを原点でY軸周りに90°回転した際の画像(上方側画像)が演出表示部17に表示され、第6の視点方向では、XY平面において仮想カメラCMを原点でY軸周りに−90°回転した際の画像(下方側画像)が演出表示部17に表示されるようになっている。
また、前記表示制御CPU70aは、演出制御CPU65aの制御に基づいて前記第1〜第4操作ボタン100〜104の操作に応じて前記仮想三次元空間内における前記仮想カメラCMの視点方向を切り替えて、切り替えた視点方向での画像を演出表示部17に表示するよう制御するよう構成されている。実施例では、第1操作ボタン101の操作を契機として、当該ボタン操作前の仮想カメラCMの視点方向を基準として視点方向が右側に向くように切り替えて画像を演出表示部17に表示し、第2操作ボタン102の操作を契機として、当該ボタン操作前の仮想カメラCMの視点方向を基準として視点方向が左側に向くように切り替えて画像を演出表示部17に表示し、第3操作ボタン103の操作を契機として、当該ボタン操作前の仮想カメラCMの視点方向を基準として視点方向が上側に向くように切り替えて画像を演出表示部17に表示し、第4操作ボタン104の操作を契機として、当該ボタン操作前の仮想カメラCMの視点方向を基準として視点方向が下側に向くように切り替えて画像を演出表示部17に表示するように、前記表示制御CPU70aが演出表示部17に表示する画像を切り替えるよう構成されている。図9に画像の切り替え前に表示されている画像と、各操作された操作ボタン101〜104の操作を契機として切り替わる画像の関係を示してある。切替前の具体的には、第1〜第4ボタン100〜104が操作された際に操作検出センサ101a〜104aから演出制御CPU65aに入力される検出信号に応じて、演出制御CPU65aから表示制御CPU70aに視点切替信号が入力されるよう構成され、入力される視点切替信号に基づいて仮想カメラCMの視点方向を切り替えた画像を、表示制御CPU70aが演出表示部17に表示するよう構成されている。
具体的に、図9に示すように、仮想カメラCMを第1の視点方向に向けた画像(正面画像)が演出表示部17に表示されている状態では、第1操作ボタン101の操作により仮想カメラCMを第3の視点方向に向けた画像(右手側画像)が演出表示部17に表示され、第2操作ボタン102の操作により仮想カメラCMを第4の視点方向に向けた画像(左手側画像)が演出表示部17に表示され、第3操作ボタン103の操作により仮想カメラCMを第5の視点方向に向けた画像(上方側画像)が演出表示部17に表示され、第4操作ボタン104の操作により仮想カメラCMを第6の視点方向に向けた画像(下方側画像)が演出表示部17に表示されるようになっている。また、仮想カメラCMを第2の視点方向に向けた画像(後方画像)が演出表示部17に表示されている状態では、第1操作ボタン101の操作により仮想カメラCMを第4の視点方向に向けた画像(左手側画像)が演出表示部17に表示され、第2操作ボタン102の操作により仮想カメラCMを第3の視点方向に向けた画像(右手側画像)が演出表示部17に表示され、第3操作ボタン103の操作により仮想カメラCMを第5の視点方向に向けた画像(上側画像)が演出表示部17に表示され、第4操作ボタン104の操作により仮想カメラCMを第6の視点方向に向けた画像(下側画像)が演出表示部17に表示されるようになっている。
そして、図9に示すように、仮想カメラCMを第3の視点方向に向けた画像(右手側画像)が演出表示部17に表示されている状態では、第1操作ボタン101の操作により仮想カメラCMを第2の視点方向に向けた画像(後方画像)が演出表示部17に表示され、第2操作ボタン102の操作により仮想カメラCMを第1の視点方向に向けた画像(正面画像)が演出表示部17に表示され、第3操作ボタン103の操作により仮想カメラCMを第5の視点方向に向けた画像(上方画像)が演出表示部17に表示され、第4操作ボタン104の操作により仮想カメラCMを第6の視点方向に向けた画像(下方画像)が演出表示部17に表示されるようになっている。なお、仮想カメラCMを第3〜第6の視点方向に向けた画像が演出表示部17に表示されている状態で各操作ボタン101〜104が操作された際の画像の切り替わりに関しても基本的に同様のため詳細は省略する。すなわち、各操作ボタン101〜104の操作前の仮想カメラCMの視点方向を基準として、操作されたボタンに応じて仮想カメラCMの視点方向が切り替わるよう構成されている。このように、実施例のパチンコ機10では、操作ボタン101〜104が操作された場合に、当該操作ボタン101〜104の操作前の画像と異なる画像(正面画像、後方画像、右手側画像、左手側画像、上方画像、下方画像)が操作契機画像として演出表示部17に表示されるようになっている。
(メイン制御基板での処理について)
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する処理について説明する。メイン制御CPU60aは、パチンコ機10への電源投入に伴いセキュリティーチェック等の初期設定処理を実行した後に、パチンコ機10での遊技が可能な状態に移行する。この状態では、通常処理を所定の制御周期(4ms毎)に実行するようになっている。ここで、メイン制御CPU60aが実行する通常処理では、各種乱数を更新する乱数更新処理や、時間を計測するタイマ更新処理や、各種のコマンドを入出力するコマンド入出力処理や、遊技情報表示部Mでの表示内容に関する処理、フラグの設定処理、当り遊技の実行に関する処理等を実行すると共に、始動部への入賞に関する特図入力処理や、特図当り判定に関する特図開始処理を実行するようになっている。以下、特図入力処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、第1始動入賞口31にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口31に対応する第1始動入賞検出センサSE1がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン振分用乱数の値等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を入賞時始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cにおける第1始動保留領域の第1〜第4領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動入賞口35にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口35に対応する第2始動入賞検出センサSE2がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン振分用乱数の値等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2入賞時始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの第2始動保留領域の第1〜第4領域に設定する(ステップA18)。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。特図開始処理は、図柄変動演出(特図変動表示)が行われる直前に実行されて、該特図開始処理の処理結果に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)が実行される。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび演出表示部17において特図XXまたは特図YYが変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、メイン制御RAM60cが記憶する第1および第2特図始動保留情報を合計した記憶数(保留数)を読み出し(ステップB12)、当該合計の記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合(第1および第2特図始動保留情報の合計の記憶数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
また、メイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第1および第2特図始動保留情報の合計の記憶数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cにおける第2始動保留領域に記憶されている第1および第2特図始動保留情報の内で、最も早く記憶した(すなわち最も古い)特図始動保留情報に対応した記憶数を1減算して(ステップB14)、当該最も古い第1または第2特図始動保留情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン振分用乱数の値等の各種乱数の値)を、変動開始時始動保留情報としてメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、変動開始時始動保留情報としての第1特図始動保留情報(乱数)を取得する場合には、最も早く記憶した(すなわち最も古い)第1特図始動保留情報が記憶されている第1始動保留領域の第1領域から情報を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、変動開始時始動保留情報としての第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第1始動保留領域の第2領域の第1特図始動保留情報(乱数)を、第1特図始動保留情報に基づく次の変動開始時始動保留情報として前記第1始動保留領域の第1領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第1始動保留領域の第3領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第1始動保留領域の第2領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第1始動保留領域の第3領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第1始動保留領域の第3領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、変動開始時始動保留情報としての第2特図始動保留情報(乱数)を取得する場合には、最も早く記憶した(すなわち最も古い)第2特図始動保留情報が記憶されている第2始動保留領域の第1領域から情報を取得すると共に、第2始動保留領域の第2〜第4領域に記憶されている第2特図始動保留情報を順次繰り上げて記憶させる。このように、メイン制御RAM60cに記憶された第1および第2特図始動保留情報は、当該メイン制御RAM60cに記憶された順序(第1〜第2始動入賞検出センサSE1〜SE2の検出に伴い入賞情報を取得した順序)でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1または第2特図始動保留情報の記憶数に対応するように第1特図保留表示部52または第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により変動開始時始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、変動開始時始動保留情報としての特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている特図当り判定値と一致するか否かを判定する特図当り判定を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に特図当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、170/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1700/65536に設定されている。そして、ステップB22における特図当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りを生起させる場合には)、大当りを生起させる変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、変動開始時始動保留情報としての特図決定用乱数の値に基づき、第1または第2特図表示部50A,50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図XXまたは特図YY)を決定する(ステップB24)。すなわち、第1特図始動保留情報に基づいた変動開始時始動保留情報の場合には、第1特図表示部50Aに確定停止表示される大当り図柄(特図XX)をメイン制御CPU60aが決定し、第2特図始動保留情報に基づいた変動開始時始動保留情報の場合には、第2特図表示部50Bに確定停止表示される大当り図柄(特図YY)をメイン制御CPU60aが決定する。ここで、特図決定用乱数の値は、特図XXまたは特図YYの大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図XXまたは特図YYを決定することで大当り図柄を決定することになる。
そして、大当り図柄(特図XXまたは特図YY)が決定されると、メイン制御CPU60aは、大当り演出用の変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。具体的には、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて、大当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定する。
一方、ステップB22の特図当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りが生起されない場合には)、メイン制御CPU60aは、演出(リーチ)を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1または第2特図表示部50A,50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図XXまたは特図YY)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB29)。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1または第2特図表示部50A,50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図XXまたは特図YY)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する。
ここで、ステップB25,B29,B31において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図XXまたは特図YY)を決定したメイン制御CPU60aは、演出制御基板65に対し、所定の変動開始制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、特図変動表示を開始させるように第1または第2特図表示部50A,50Bを制御する。すなわち、当り判定が行われた変動開始時始動保留情報が第1特図始動保留情報に基づく場合には、第1特図表示部50Aで特図変動表示を開始させるようメイン制御CPU60aが制御し、当り判定が行われた変動開始時始動保留情報が第2特図始動保留情報に基づく場合には、第2特図表示部50Bで特図変動表示を開始させるよう制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図XXまたは特図YYを指示するための特図指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
ここで、特図開始処理において設定された各制御コマンドは、前述した通常処理におけるコマンド入出力処理においてメイン制御CPU60aが演出制御基板65に対して出力すると共に、タイマ更新処理において特図変動パターンで特定された変動時間の計測をメイン制御CPU60aが開始し、これと同時に、メイン制御CPU60aが特図変動表示を開始させるように対応する特図表示部50A,50Bを制御する。そして、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを演出制御基板65に出力する。
ここで、メイン制御CPU60aは、特図当り図柄が確変状態を付与する場合には、フラグ設定処理において当り遊技の終了後に確変状態を示す確変フラグを「1」に設定する。この確変フラグは、確変状態の終了条件が満たされることで、フラグ設定処理においてメイン制御CPU60aが確変フラグを「0」に設定するようになっている。ここで、実施例では、前述のように、特図当り図柄の種類(図柄A〜図柄B、図柄a〜図柄b)に関わらず、当り遊技の終了後に確変状態が付与されるよう設定されている。また、確変状態の終了条件は、次の当り遊技が開始するか、当り遊技後に所定回数(実施例では71回)の特図変動表示が行われることで成立するようになっており、メイン制御CPU60aが当り遊技を開始するタイミングまたは当り遊技後に所定回数の次の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる前に確変フラグを「0」に設定する。すなわち、遊技状態特定情報としての確変フラグを参照することでメイン制御CPU60aが遊技状態を特定し得るようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、特図当り図柄が変短状態を付与する場合には、フラグ設定処理において当り遊技の終了後に変短状態を示す変短フラグを「1」に設定する。この変短フラグは、変短状態の終了条件が満たされることで、フラグ設定処理においてメイン制御CPU60aが変短フラグを「0」に設定するようになっている。すなわち、遊技状態特定情報としての変短フラグを参照することでメイン制御CPU60aが遊技状態を特定し得るようになっている。実施例では、変短状態の終了条件は、次の特図当り遊技が開始するか、特図当りに当選した際に決定された変短状態の付与期間(変短回数)の図柄変動演出(特図変動表示)を実行することで成立するようになっており、メイン制御CPU60aが当り遊技を開始するタイミングまたは変短回数の次の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる前に変短フラグを「0」に設定する。
すなわち、確変フラグの値を参照することで、確変状態が付与された遊技状態か確変状態が付与されていない非確変の遊技状態かをメイン制御CPU60aが特定し得るよう構成されている。また、遊技状態特定情報(確変フラグや変短フラグの値)を参照することで、変短状態が付与された遊技状態か、変短状態が付与されていない非変短の遊技状態かをメイン制御CPU60aが特定し得るようになっている。このように、メイン制御CPU60aは、複数の遊技状態を特定可能な遊技状態判定手段として機能するよう構成されている。また、変短状態の付与期間の経過に伴い変短状態の終了条件を満たした場合には、コマンド入出力処理においてメイン制御CPU60aが変短終了コマンドを演出制御基板65に出力するようになっている。
(演出制御基板での処理について)
次に、演出制御基板65の演出制御CPU65aが制御プログラムに基づき実行する処理について説明する。演出制御CPU65aは、パチンコ機10への電源投入に伴いセキュリティーチェック等の初期設定処理を実行した後に、パチンコ機10での遊技が可能な状態に移行する。この状態では、通常処理を所定の制御周期(4ms毎)に実行するようになっている。ここで、演出制御CPU65aが実行する通常処理では、演出制御用の各種乱数を更新する乱数更新処理や、時間を計測するタイマ更新処理や、各種のコマンドを入出力するコマンド入出力処理や、図柄変動時の演出実行に関する処理、フラグの設定処理、当り遊技時の演出実行に関する処理等を実行する。
すなわち、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)から入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。演出制御CPU65aは、特図XX指定コマンドまたは特図YY指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて演出表示部17に最終停止表示させる各図柄列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、演出制御CPU65aは、特図XX指定コマンドまたは特図YY指定コマンドで指定された図柄が特図当り図柄の場合には、当り表示となる飾図の組み合わせとなるよう各図柄列26a,26b,26cの飾図が決定される。
また、メイン制御CPU60aから出力されるコマンドに基づいて、確変情報フラグおよび変短情報フラグを演出制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図XX指定または特図YY指定コマンドで特定される特図XXまたは特図YYが、確変状態を付与する特図当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変情報フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない特図当り図柄に対応する場合に確変情報フラグを「0」に設定する。また、特図XX指定または特図YY指定コマンドで特定される特図XXまたは特図YYが、変短状態を付与する特図当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短情報フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない特図当り図柄に対応する場合に変短情報フラグを「0」に設定する。また、メイン制御基板60から出力される確変終了コマンドに基づいて確変情報フラグを「0」に設定し、変短終了コマンドCMD7に基づいて変短情報フラグを「0」に設定する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、演出制御CPU65aにおいて遊技状態を特定し得るよう構成されている。
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、演出制御CPU60aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列26aの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列26cの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列26bの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、前記演出制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な組み合わせを決定する。また、演出制御CPU65aは、はずれリーチ用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な組み合わせを決定する。一方、演出制御CPU65aは、はずれ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な組み合わせを決定する。また、演出制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、演出制御基板62からコマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す画像データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように演出表示部17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう演出表示部17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列26a,26b,26cの飾図停止コマンドが入力されると、対応する図柄列26a,26b,26cの組合せ図柄位置L,C,Rに飾図指定コマドで指定された飾図を仮停止させ、全飾図停止コマンドが入力されると、各図柄列26a,26b,26cの組合せ図柄位置L,C,Rに飾図停止コマンドで指示された飾図を演出表示部17に確定停止表示させるように演出表示部17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。
(表示切替演出について)
実施例に係るパチンコ機10では、操作ボタン101〜104が所定の操作有効期間の間に操作されること(操作検出センサ101a〜104aが検出すること)を契機として、前記演出制御CPU65aの制御に基づいて前記演出表示部17に表示する画像を切り替える表示切替演出を実行し得るよう構成されている。この表示切替演出では、前記操作有効期間の間に前記操作ボタン101〜104が操作されること(操作検出センサ101a〜104aの検出)を契機として前記演出表示部17に表示する画像が切り替わると共に、当該画像の切り替わりに伴って遊技に関する情報(遊技関連情報)を示唆または確定的に報知する特定演出を実行可能に構成されている。ここで、図柄変動演出の実行途中で表示切替演出が行われるよう操作有効期間が定められている。すなわち、前記操作有効期間としては、図柄変動演出の開始から飾図の確定停止までの間の所定期間を設定することができ、例えばリーチ表示が表示されるまでの間の所定期間、リーチ表示が表示されてから飾図が確定停止するまでの間の所定期間、リーチ表示を跨ぐ前後の所定期間等に設定される。実施例では、図柄変動演出が開始してから所定時間(例えば5秒)経過したタイミングからリーチ表示が表示されるまでの間の所定期間を、前記操作ボタン101〜104の操作を契機として演出表示部17の画像を切り替えて表示することを演出制御CPU65aが決定可能な操作有効期間として設定してある。
また、表示切替演出において実行可能な特定演出として、表示切替演出が実行される図柄変動演出後に大当り遊技が生起される可能性を示唆または確定的に報知する第1の特定演出(大当り期待度予告演出)と、当該演出後に付与される可能性がある大当り遊技の種類を示唆または確定的に報知する第2の特定演出(大当り遊技種別予告演出)と、当該演出が行われている時点(表示切替演出の実行時点)での遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)を示唆または確定的に報知する第3の特定演出(遊技状態予告演出)と、メイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報に基づいて特図当り判定が行われた際に大当りとなる可能性を示唆または確定的に報知する第4の特定演出(先読み予告演出)と、当該演出後に大当り遊技が生起されることを報知する第5の特定演出(プレミアム予告演出)とが設けられており、操作ボタン101〜104の操作契機とする演出表示部17の画像の切り替わりに伴って、当該第1〜第5の特定演出の何れかを実行し得るようになっている。
(第1の特定演出について)
前記第1の特定演出は、図10(a)に示すように、演出表示部17に表示される表示内容が異なる複数の演出(第1の特定演出1〜第1の特定演出5)が設けられており、操作ボタン101〜104の操作契機とする画像の切り替わりに伴って当該第1の特定演出1〜5の何れかが実行されるようになっている。具体的に実施例では、第1の特定演出1では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「?」が表示され、第1の特定演出2では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「10%」が表示され、第1の特定演出3では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「30%」が表示され、第1の特定演出4では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「激アツ」が表示され、第1の特定演出5では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「超激アツ」が表示されるよう構成されている。なお、第1の特定演出1〜5の演出内容としては、これに限られるものではなく、画像の切り替わりに伴って表示される表示内容によって、当該図柄変動演出において大当り遊技が生起される可能性を示唆または確定的に報知し得る形態であればよい。また、第1の特定演出1〜5の演出内容としては、文字等により個別の表示を表示するものに限られるものではなく、例えば、操作ボタン101〜104の操作を契機として切り替わった画像の背景や表示される3Dオブジェクト等の色彩を「白色」「青色」「黄色」「緑色」「赤色」「虹色」等にするようにしてもよい。
ここで、演出制御ROM65bには、第1の特定演出を実行する際に、演出制御CPU65aが第1の特定演出の種類を決定する第1の特定演出選択テーブルが設定されている(図10(a)参照)。ここで、第1の特定演出選択テーブルは、前記第1の特定演出1〜5に対して割り当てられる判定値の数が特図当り判定の判定結果毎に定められており、図柄変動演出を行う際に実行された特図当り判定の判定結果に応じて演出制御CPU65aが第1の特定演出1〜5を決定する割合が異なるよう構成されている。具体的には、特図当り判定の判定結果が当りの判定結果の場合には、第1の特定演出1、第1の特定演出2、第1の特定演出3、第1の特定演出4の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられ、特図当り判定の判定結果がはずれの判定結果の場合には、第1の特定演出4、第1の特定演出3、第1の特定演出2、第1の特定演出1の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられている。すなわち、操作ボタン101〜104の操作に伴って第1の特定演出1〜4が実行された場合に、実行された第1の特定演出1〜4に応じて大当り遊技が生起される可能性を示唆し得るようになっている。また、第1の特定演出5は、特図当り判定の判定結果が当りの判定結果の場合にのみ演出制御CPU65aが決定し得るよう判定値が割り当てられており、操作ボタン101〜104の操作に伴って第1の特定演出5が実行されることで、大当り遊技が生起されることを確定的に報知するようになっている。
なお、演出制御CPU65aは、所定の周期(実施例では4ms)で更新する特定演出決定用乱数を図柄変動演出の開始時に取得するよう設定されて、前記第1の特定演出選択テーブルにおいて取得した特定演出決定用乱数の値と一致する判定値が割り当てられた第1の特定演出の実行を演出制御CPU65aが決定するようになっている。なお、特定演出決定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で演出制御CPU65aが更新して、更新後の乱数値を演出制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、図柄変動演出の開始タイミングに応じた乱数が取得されるようになっている。また、実施例では、図柄変動演出の開始時に、メイン制御CPU60aから特図変動パターン指定コマンドが入力された際に特定演出決定用乱数を取得するようになっている。ここで、実施例の特定演出決定用乱数は、第1の特定演出選択テーブルに基づいて第1の特定演出を決定する場合の他に、後述する第2〜第4の特定演出選択テーブルに基づいて第2〜第4の特定演出を決定する場合に用いられ、各テーブルにおいて特定演出決定用乱数の値と一致する判定値が割り当てられた第2〜第4の特定演出の実行を演出制御CPU65aが決定するようになっている。
(第2の特定演出について)
前記第2の特定演出は、図10(b)に示すように、演出表示部17に表示される表示内容が異なる複数の演出(第2の特定演出1〜第2の特定演出3)が設けられており、操作ボタン101〜104の操作契機とする画像の切り替わりに伴って当該第2の特定演出1〜3の何れかが実行されるようになっている。具体的に実施例では、第2の特定演出1では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「確変か?」が表示され、第2の特定演出2では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「確変間近!?」が表示され、第2の特定演出3では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「確変!!」が表示されるよう構成されている。なお、第2の特定演出1〜3の演出内容としては、これに限られるものではなく、画像の切り替わりに伴って表示される表示内容によって、当該図柄変動演出において付与される可能性がある大当り遊技の種類を示唆または確定的に報知し得る形態であればよい。また、第2の特定演出1〜3の演出内容としては、文字等により個別の表示を表示するものに限られるものではなく、例えば、操作ボタン101〜104の操作を契機として切り替わった画像の背景や表示される3Dオブジェクト等の色彩を「白色」「青色」「黄色」「緑色」「赤色」「虹色」等にするようにしてもよい。
ここで、演出制御ROM65bには、第2の特定演出を実行する際に、演出制御CPU65aが第2の特定演出の種類を決定する第2の特定演出選択テーブルが設定されている(図10(b)参照)。ここで、第2の特定演出選択テーブルは、前記第2の特定演出1〜3に対して割り当てられる判定値の数が特図当り判定の判定結果毎に定められており、図柄変動演出を行う際に実行された特図当り判定の判定結果に基づいて決定された特図の種類(大当り図柄の種類およびはずれ図柄)に応じて演出制御CPU65aが第2の特定演出1〜3を決定する割合が異なるよう構成されている。具体的には、特図当り判定を契機として確変状態を付与可能な大当り遊技に対応する大当り図柄としての特図(具体的には図柄A、図柄a)が決定された場合には、第2の特定演出1、第2の特定演出2の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられ、特図当り判定を契機として確変状態を付与しない大当り遊技に対応する大当り図柄としての特図(具体的には図柄B、図柄b)が決定された場合には、第2の特定演出2、第2の特定演出1の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられている。すなわち、操作ボタン101〜104の操作に伴って第2の特定演出1〜2が実行された場合に、実行された第2の特定演出1〜2に応じて大当り遊技の種類を示唆し得るようになっている。
また、特図当り判定を契機としてはずれ図柄としての特図が決定された場合(特図当り判定がはずれの場合)には、特図当り判定を契機として確変状態を付与しない大当り遊技に対応する大当り図柄としての特図(具体的には図柄B、図柄b)が決定された場合よりも、第2の特定演出2、第2の特定演出1の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられている。すなわち、実施例では、操作ボタン101〜104の操作に伴って第2の特定演出1〜2が実行された場合に、実行された第2の特定演出1〜2に応じて大当り遊技の種類を示唆すると同時に、大当り遊技が生起される可能性を示唆し得るよう構成されている。そして、第2の特定演出3は、確変状態を付与可能な大当り遊技に対応する大当り図柄としての特図(具体的には図柄A、図柄a)が決定された場合にのみ演出制御CPU65aが決定し得るよう判定値が割り当てられており、操作ボタン101〜104の操作に伴って第2の特定演出3が実行されることで、大当り遊技が生起されると共に大当り遊技後に確変状態となることを確定的に報知するようになっている。
(第3の特定演出について)
前記第3の特定演出は、図11(a)に示すように、演出表示部17に表示される表示内容が異なる複数の演出(第3の特定演出1〜第3の特定演出3)が設けられており、操作ボタン101〜104の操作契機とする画像の切り替わりに伴って当該第3の特定演出1〜3の何れかが実行されるようになっている。具体的に実施例では、第3の特定演出1では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「怪しい?」が表示され、第3の特定演出2では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「潜・・!?」が表示され、第3の特定演出3では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「確変中!」が表示されるよう構成されている。なお、第3の特定演出1〜3の演出内容としては、これに限られるものではなく、画像の切り替わりに伴って表示される表示内容によって、当該図柄変動演出が行われている遊技状態を示唆または確定的に報知し得る形態であればよい。また、第3の特定演出1〜3の演出内容としては、文字等により個別の表示を表示するものに限られるものではなく、例えば、操作ボタン101〜104の操作を契機として切り替わった画像の背景や表示される3Dオブジェクト等の色彩を「白色」「青色」「黄色」「緑色」「赤色」「虹色」等にするようにしてもよい。
ここで、演出制御ROM65bには、第3の特定演出を実行する際に、演出制御CPU65aが第3の特定演出の種類を決定する第3の特定演出選択テーブルが設定されている(図11(a)参照)。ここで、第3の特定演出選択テーブルは、遊技状態が特定の遊技状態である場合(実施例では確変状態の場合)と、遊技状態が特定の遊技状態でない場合(実施例では非確変状態の場合)とで、前記第3の特定演出1〜3に対して割り当てられる判定値の数が定められており、特図当り判定が行われた際の遊技状態に応じて演出制御CPU65aが第3の特定演出1〜3を決定する割合が異なるよう構成されている。具体的には、確変状態で特図当り判定が行われた場合に、第3の特定演出1、第3の特定演出2の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられ、非確変状態で特図当り判定が行われた場合に、第3の特定演出2、第3の特定演出1の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられている。すなわち、操作ボタン101〜104の操作に伴って第3の特定演出1〜2が実行された場合に、実行された第3の特定演出1〜2に応じて当該図柄変動演出が行われている時点での遊技状態を示唆し得るようになっている。また、第3の特定演出3は、確変状態で特図当り判定が行われた場合にのみ演出制御CPU65aが決定し得るよう判定値が割り当てられており、操作ボタン101〜104の操作に伴って第3の特定演出3が実行されることで、当該図柄変動演出が行われている時点での遊技状態を確定的に報知するようになっている。
(第4の特定演出について)
前記第4の特定演出は、図11(b)に示すように、演出表示部17に表示される表示内容が異なる複数の演出(第4の特定演出1〜第4の特定演出4)が設けられており、操作ボタン101〜104の操作契機とする画像の切り替わりに伴って当該第4の特定演出1〜4の何れかが実行されるようになっている。具体的に実施例では、第4の特定演出1では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「小吉」が表示され、第4の特定演出2では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「中吉」が表示され、第4の特定演出3では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「大吉」が表示され、第4の特定演出4では、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「超大吉」が表示されるよう構成されている。なお、第4の特定演出1〜4の演出内容としては、これに限られるものではなく、画像の切り替わりに伴って表示される表示内容によって、メイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報に基づいて特図当り判定が行われた際に当りとなる可能性を示唆または確定的に報知し得る形態であればよい。また、第4の特定演出1〜4の演出内容としては、文字等により個別の表示を表示するものに限られるものではなく、例えば、操作ボタン101〜104の操作を契機として切り替わった画像の背景や表示される3Dオブジェクト等の色彩を「白色」「青色」「黄色」「緑色」「赤色」「虹色」等にするようにしてもよい。
ここで、前述した連続予告演出(先読み予告演出)を実行するための先読み予告処理について説明する。なお、先読み予告処理は、図4に一例を示すように第1〜第3始動入賞口31,32,35へパチンコ球が入賞した際(特図入力処理が実行される際)に行われる。すなわち、第1〜第3始動入賞口31,32,35にパチンコ球が入賞してから次の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が開始されるよりも前に(特図開始処理が行われるよりも前に)、先読み予告処理が実行される。言い換えると、先読み予告処理は、図柄変動演出の前に実行するよう構成されている。ここで、先読み予告処理は、始動入賞検出センサSE1〜SE3の検出を契機として入賞情報(乱数値)を取得する毎に、取得された入賞情報に対応する入賞時始動保留情報に基づいて演出制御CPU65aに伝達する特定情報(先読みコマンド)をメイン制御CPU60aが設定する処理である。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、前記始動入賞口31,32,35への入賞を契機として入賞情報を取得する毎に、取得した入賞情報に基づいて特定情報(先読みコマンド)を特定する特定情報設定手段として機能している。なお、実施例では、取得された入賞情報に対応する入賞時始動保留情報を変動開始時始動保留情報とした場合に図柄変動演出で行われる演出内容に関する情報が先読みコマンドに含まれており、取得した入賞情報に基づいて演出内容を特定する演出内容先読み手段としてもメイン制御CPU60aが機能している。なお、後述のように、取得した入賞情報に基づいてメイン制御CPU60aが演出内容を特定する必要はなく、演出制御CPU65aが特定するようにすることも可能である。
ここで、実施例のメイン制御CPU60aは、前記第1〜第2始動入賞部30,334への入賞を契機として取得した入賞情報に対応する入賞時始動保留情報に基づいて、当該入賞情報を変動開始時始動保留情報とした場合に図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)の結果として大当り遊技が発生するか否かを事前判定する先読み予告処理を実行するよう構成されている。なお、先読み予告処理は、第1〜第2始動入賞部30,34へパチンコ球が入賞した際(特図入力処理が実行される際)に行われるようになっている。ここで、入賞時始動保留情報は、第1〜第2始動入賞検出センサSE1〜SE2の検出を契機として入賞情報を取得した時点でメイン制御CPU60aによりメイン制御RAM60cに記憶する始動保留情報を指し、変動開始時始動保留情報は、特図当り判定(特図変動表示)を実行する際にメイン制御RAM60cからメイン制御CPU60aにより読み出された始動保留情報を指している。
具体的には、入賞情報を取得した時点でメイン制御RAM60cに記憶された入賞時始動保留情報における特図当り判定用乱数の値が事前大当り判定値と一致するか否かをメイン制御CPU60aが事前判定(事前特図当り判定)する。ここで、事前大当り判定値は、前述した特図開始処理の特図当り判定(大当り抽選)で使用される大当り判定値と同一の値に設定されている。すなわち、先読み予告処理において入賞時始動保留情報に基づく事前特図当り判定が肯定であった場合は、当該肯定判定された始動保留情報を変動開始時始動保留情報とした特図当り判定が特図開始処理において行われた際に、大当りとなることになる。このように、メイン制御CPU60aは、始動入賞部30,34への入賞を契機として入賞情報を取得する際に、当該取得した入賞情報を変動開始時始動保留情報として行われる図柄変動演出の結果として当り遊技を発生するか否かを判定する事前特図当り判定手段として機能している。
メイン制御CPU60aは、前記第1〜第2始動入賞口30,34への入賞を契機として取得した入賞情報に対応する入賞時始動保留情報に基づいて事前判定を行うと、当該事前判定の判定結果を示す情報を演出制御CPU65aに伝達するよう構成されている。実施例では、メイン制御CPU60aは、入賞時始動保留情報に基づく事前判定の判定結果に応じた先読みコマンド(特定情報)をメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定して、コマンド入出力処理において、次に特図開始処理が行われる前に当該先読みコマンドを演出制御基板65に出力されることで、事前判定の判定結果が演出制御CPU65aに伝達されるよう構成されている。すなわち、先読みコマンドは、第1〜第2始動入賞部30,34に入賞した時点で取得した入賞情報に対応する入賞時始動保留情報に基づいた事前特図当り判定の判定結果を示す事前特図当り情報を含んだコマンドである。従って、先読みコマンドを参照することで、演出制御CPU65aは、メイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報の中に、大当りとなる特図始動保留情報が含まれているかを識別し得るようになっている。
ここで、演出制御ROM65bには、第4の特定演出を実行する際に、演出制御CPU65aが第4の特定演出の種類を決定する第4の特定演出選択テーブルが設定されている(図11(b)参照)。ここで、第4の特定演出選択テーブルは、特図始動保留情報内に大当りとなる特図始動保留情報が含まれている場合と、特図始動保留情報内に大当りとなる特図始動保留情報が含まれていない場合とで、前記第4の特定演出1〜4に対して割り当てられる判定値の数が定められており、特図当り判定が行われた際の遊技状態に応じて演出制御CPU65aが第4の特定演出1〜4を決定する割合が異なるよう構成されている。具体的には、特図始動保留情報内に大当りとなる特図始動保留情報が含まれている場合とに、第4の特定演出1、第4の特定演出2、第4の特定演出3の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられ、特図始動保留情報内に大当りとなる特図始動保留情報が含まれていない場合に、第4の特定演出3、第4の特定演出2、第4の特定演出1の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられている。すなわち、操作ボタン101〜104の操作に伴って第4の特定演出1〜2が実行された場合に、実行された第4の特定演出1〜3に応じてメイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報に基づいて特図当り判定が行われた際に大当りとなる可能性を示唆し得るようになっている。また、第4の特定演出4は、特図始動保留情報内に大当りとなる特図始動保留情報が含まれている場合にのみ演出制御CPU65aが決定し得るよう判定値が割り当てられており、操作ボタン101〜104の操作に伴って第4の特定演出3が実行されることで、当該図柄変動演出以降に行われる図柄変動演出において大当りとなることを確定的に報知するようになっている。
(第5の特定演出について)
前記第5の特定演出は、図11(c)に示すように、演操作ボタン101〜104の操作契機とする画像の切り替わりに伴って演出表示部17に特殊表示が表示されるよう構成されている。なお、この特殊表示としては、通常の演出で表示されないキャラクタ画像や、文字等任意の演出内容を採用できる。ここで、演出制御ROM65bには、第5の特定演出を実行する際に、演出制御CPU65aが第5の特定演出の種類を決定する第5の特定演出選択テーブルが設定されている(図11(c)参照)。ここで、第5の特定演出選択テーブルは、前記第5の特定演出に対して割り当てられる判定値の数が特図当り判定の判定結果に応じて定められており、図柄変動演出を行う際に実行された特図当り判定の判定結果に応じて演出制御CPU65aが第5の特定演出を決定可能となるよう構成されている。具体的には、特図当り判定の判定結果が当りの判定結果の場合のみ第5の特定演出を演出制御CPU65aが決定し得るよう判定値が割り当てられている。すなわち、第5の特定演出は、大当り遊技が生起される場合に限り実行可能な大当り確定の所謂プレミアム演出として設定されている。すなわち、操作ボタン101〜104の操作に伴って第5の特定演出が実行された場合に、当該図柄変動演出において大当り遊技が生起されることを確定的に報知するようになっている。
(表示切替演出の実行制御について)
次に、演出制御CPU65aが実行する表示切替演出に関連した処理について説明する。演出制御CPU65aは、所定の演出実行条件が成立することで表示切替演出を行うか否かを決定(実行可否判定)するよう構成されている。また、実施例では、図柄変動演出において実行可能な表示切替演出として複数種類の演出が設定されており、所定の演出実行条件が成立した際に実行する表示切替演出の種類を演出制御CPU65aが決定するようになっている。具体的に、実施例では、メイン制御CPU60aにおいて特図当り判定が行われることを契機として、当該特図当り判定に基づく図柄変動演出において表示切替演出を行うか否かを決定すると共に、実行する表示切替演出の種類を演出制御CPU65aが決定するようになっている。より具体的には、特図当り判定の実行を契機としてメイン制御CPU60aから入力される特図変動パターン指定コマンドに基づいて、表示切替演出を実行するか否かを演出制御CPU65aが決定するよう構成されている。なお、実施例では、実行可能な表示切替演出として、操作された操作ボタン101〜104に応じた種類の特定演出を実行可能な第1表示切替演出および操作ボタン101〜104の操作に応じて複数回の特定演出を実行可能な第2表示切替演出が設定されている。また、特図変動パターン指定コマンドに限られるものではなく、特図当り判定が行われることを契機としてメイン制御CPU60aから入力される制御コマンドに基づいて表示切替演出を行うか否かを決定するようにすることができる。
ここで、図12に示すように、演出制御ROM65bには、所定の演出実行条件が成立した場合に表示切替演出を行うか否かおよび実行する表示切替演出の種類を決定する表示切替演出決定テーブルが設定されている。この表示切替演出決定テーブルは、実行する表示切替演出の種類および表示切替演出の不実行に対して割り当てられる判定値の数が特図変動パターンの種類毎に定められており、入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて特定される特図変動パターンに応じて、演出制御CPU65aが実行する表示切替演出の種類および表示切替演出の不実行を決定するよう構成されている。具体的には、メイン制御CPU60aによりリーチなしはずれ用の特図変動パターンが決定された場合には、演出制御CPU65aが表示切替演出の不実行を決定するよう判定値が割り当てられる一方、大当り用の特図変動パターンまたははずれリーチ用の特図変動パターンが決定された場合には、演出制御CPU65aが第1表示切替演出の実行、第2表示切替演出の実行および表示切替演出の不実行の何れかを決定するよう判定値が割り当てられている。すなわち、実施例では、図柄変動演出において表示切替演出が行われることで、リーチ演出が行われることを識別し得るよう構成されている。
また、図12に示すように、前記表示切替演出決定テーブルは、メイン制御CPU60aによりはずれリーチ用の特図変動パターンが決定された場合よりも大当り用の特図変動パターンが決定された場合の方が表示切替演出(第1または第2表示切替演出)の実行を演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられている。すなわち、実施例では、図柄変動演出において表示切替演出が行われない場合よりも表示切替演出が行われた場合に、リーチ演出が行われた後に大当り遊技が生起される期待が高くなるよう構成され、表示切替演出の実行に対する遊技者の関心を向上するようになっている。なお、実施例では、表示切替演出を実行する場合に、演出制御CPU65aが第1表示切替演出を決定する割合と第2表示切替演出を決定する割合とが等しくなるよう判定値が割り当てられているが、何れかの表示切替演出の実行を決定する割合が高くなるよう判定値を割り当てるようにしてもよい。
また、前記表示切替演出決定テーブルには、図12に示すように、特定演出の実行可能回数(最大回数)が異なる第2表示切替演出の実行が複数設定されている。具体的に、実施例では、特定演出を3回実行可能な第2表示切替演出と、特定演出を5回実行可能な第2表示切替演出と、特定演出を7回実行可能な第2表示切替演出との何れかを演出制御CPU65aが決定し得るよう判定値が割り当てられている。ここで、前記表示切替演出決定テーブルは、メイン制御CPU60aによりはずれリーチ用の特図変動パターンが決定された場合よりも大当り用の特図変動パターンが決定された場合の方が前記特定演出の実行可能回数が多い第2表示切替演出の実行を演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられている。すなわち、実施例では、図柄変動演出において第2表示切替演出が行われる場合に、特定演出の実行回数が増えるにつれてリーチ演出が行われた後に大当り遊技が生起される期待が高くなるよう構成され、表示切替演出の実行に対する遊技者の関心を向上するようになっている。なお、特定演出の実行可能回数は、3回、5回、7回に限られるものではなく、任意の回数に設定することができる。
(第1表示切替演出の実行を決定した場合について)
次に、操作ボタン101〜104の操作を契機とする第1表示切替演出の実行について説明する。演出制御CPU65aは、図柄変動演出において表示切替演出の操作有効期間となった際に、第1〜第4操作ボタン101〜104の操作を促す第1の報知表示Bを演出表示部17に表示するよう制御する。実施例では、第1の報知表示として、第1〜第4操作ボタン101〜104を模したボタン画像と、表示切替演出の内で第1表示切替演出の実行を識別可能な第1の特定画像C1(実施例では特定のキャラクタ画像)とを演出表示部17に表示することで、第1〜第4操作ボタン101〜104を操作して第1表示切替演出を実行することを遊技者に促すようになっている(図16(a)参照)。なお、第1の報知表示の表示内容としては、これに限られるものではなく、第1表示切替演出の実行期間であることを報知しつつ第1〜第4操作ボタン101〜104の操作を促しうる態様であれば適宜に設定することができる。ここで、演出制御CPU65aは、図柄変動演出において表示切替演出の操作有効期間となった際に、第1の報知表示の表示を指示する制御コマンドを表示制御基板70に出力するよう構成され、当該コマンドに基づいて表示制御CPU70aが第1の報知表示を演出表示部17に表示するようになっている。
ここで、第1表示切替演出では、第1〜第4操作ボタン101〜104毎に実行可能な特定演出が定められており、前記操作有効期間の間に何れかの操作ボタン101〜104が遊技者に操作され、操作された操作ボタン101〜104に対応する第1〜第4操作検出センサ101a〜104aからの検出信号が演出制御CPU65aに入力されることを契機として、演出表示部17の画像を切り替えると共に各操作ボタン101〜104に対応する特定演出を実行するよう演出制御CPU65aが制御する。すなわち、第1表示切替演出では、遊技者が任意に第1〜第4操作ボタン101〜104を操作することで、演出表示部17に表示する画像の切り替わりに伴って各操作ボタン101〜104に対応する遊技関連情報を遊技者が取得し得るようになっている。言い換えると、第1表示切替演出は、取得する遊技関連情報を遊技者が選択可能な演出となっている。
実施例では、図13に示すように、第1〜第4操作ボタン101〜104毎に実行可能な特定演出を定めた第1表示切替演出決定テーブルが演出制御ROM65bに設定されており、当該第1表示切替演出決定テーブルに基づいて演出制御ROM65bが特定演出を決定するようになっている。具体的に、実施例の第1表示切替演出決定テーブルは、第1操作ボタン101に対して第1の特定演出および第2の特定演出が対応付けられ、第2操作ボタン102に対して第2の特定演出および第3の特定演出が対応付けられ、第3操作ボタン103に対して第3の特定演出および第4の特定演出が対応付けられ、第4操作ボタン104に対して第4の特定演出および第1の特定演出が対応付けられており、各操作ボタン101〜104に対応する特定演出に対して所定数の判定値が割り当てられている。すなわち、第1操作ボタン101が操作された場合(第1操作検出センサ101aが検出した場合)には、ボタン操作前の標準画像(正面画像)から仮想カメラCMの視点方向が右側に向くように切り替えた画像(右手側画像)を演出表示部17に表示すると共に第1および第2の特定演出の何れかを実行し、第2操作ボタン102が操作された場合(第2操作検出センサ101bが検出した場合)には、ボタン操作前の画像(正面画像)から仮想カメラCMの視点方向が左側に向くように切り替えた画像(左手側画像)を演出表示部17に表示すると共に第2および第3の特定演出の何れかを実行し、第3操作ボタン103が操作された場合(第3操作検出センサ101cが検出した場合)には、ボタン操作前の画像(正面画像)から仮想カメラCMの視点方向が上側に向くように切り替えた画像(上方画像)を演出表示部17に表示すると共に第3および第4の特定演出の何れかを実行し、第4操作ボタン104が操作された場合(第4操作検出センサ101dが検出した場合)には、ボタン操作前の画像(正面画像)から仮想カメラCMの視点方向が下側に向くように切り替えた画像(下方画像)を演出表示部17に表示すると共に第4および第1の特定演出の何れかを実行するよう演出制御CPU65aが制御するよう構成されている。このように、演出制御CPU65aは、第1表示切替演出において、操作ボタン101〜104が操作された際に操作を検出した操作検出センサ101a〜104aに応じて、複数の操作契機画像(右手側画像、左手側画像、上方画像、下方画像)の何れかの操作契機画像を表示することを決定すると共に、操作契機画像に対応した種類の特定演出を決定するよう構成されている。
また、実施例では、図13に示すように、第1表示切替演出において第1操作ボタンが操作された場合に、第2の特定演出よりも第1の特定演出の実行を決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられている。同様に、第2操作ボタンが操作された場合には、第3の特定演出よりも第2の特定演出の実行を決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられ、第3操作ボタンが操作された場合には、第4の特定演出よりも第3の特定演出の実行を決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられ、第4操作ボタンが操作された場合には、第1の特定演出よりも第4の特定演出の実行を決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられている。すなわち、実施例の第1表示切替演出では、取得する遊技関連情報を遊技者が選択可能にしつつ、実行される特定演出を多様にして遊技の興趣を高めている。
また、操作有効期間の間に操作ボタン101〜104が操作されることを契機に演出表示部17の画像を切り替えた場合に、当該画像の切替から規定時間(例えば3秒)が経過することで演出表示部17の画像を標準画像に戻すよう演出制御CPU65aにより制御される。そして、標準画像に戻した時点で操作有効期間の場合には、第1の報知表示を演出表示部17に表示するよう制御する。すなわち、第1表示切替演出では、操作有効期間の間に操作ボタン101〜104を操作することで、各操作ボタン101〜104に対応する遊技関連情報を遊技者が複数回取得し得るようになっている。
なお、演出制御CPU65aは、所定の周期(実施例では4ms)で更新する演出種別決定用乱数を操作ボタン101〜104の操作時(操作検出センサ101a〜104aからの検出信号の入力時)に取得するよう設定されて、前記第1表示切替演出決定テーブルにおいて取得した演出種別決定用乱数の値と一致する判定値が割り当てられた特定演出の実行を演出制御CPU65aが決定するようになっている。なお、演出種別決定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で演出制御CPU65aが更新して、更新後の乱数値を演出制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、操作ボタン101〜104の操作タイミングに応じた乱数が取得されるようになっている。ここで、実施例の演出種別決定用乱数は、第1表示切替演出決定テーブルに基づいて実行する特定演出の種類を決定する場合の他に、後述する第2表示切替演出決定テーブルに基づいて実行する特定演出の種類を決定する場合にも用いられ、各テーブルにおいて演出種別決定用乱数の値と一致する判定値が割り当てられた種類の特定演出の実行または特定演出の不実行を演出制御CPU65aが決定するようになっている。
(第2表示切替演出の実行を決定した場合について)
次に、操作ボタン101〜104の操作を契機とする第2表示切替演出の実行について説明する。演出制御CPU65aは、図柄変動演出において表示切替演出の操作有効期間となった際に、第1〜第4操作ボタン101〜104の操作を促す第2の報知表示を演出表示部17に表示するよう制御する。実施例では、第2の報知表示として、第1〜第4操作ボタン101〜104を模したボタン画像Bと、表示切替演出の内で第2表示切替演出の実行を識別可能な第2の特定画像C2(実施例では宝箱の画像)とを演出表示部17に表示することで、第1〜第4操作ボタン101〜104を操作して第2表示切替演出を実行することを遊技者に促すようになっている(図16(b)参照)。なお、第2の報知表示の表示内容としては、これに限られるものではなく、第2表示切替演出の実行期間であることを報知しつつ第1〜第4操作ボタン101〜104の操作を促しうる態様であれば適宜に設定することができる。ここで、演出制御CPU65aは、図柄変動演出において表示切替演出の操作有効期間となった際に、第2の報知表示の表示を指示する制御コマンドを表示制御基板70に出力するよう構成され、当該コマンドに基づいて表示制御CPU70aが第2の報知表示を演出表示部17に表示するようになっている。
ここで、第2表示切替演出では、操作有効期間内に操作ボタン101〜104が操作される毎に、操作ボタン101〜104の操作前と異なる画像を演出表示部17に表示すると共に、当該画像の切り替わり毎に特定演出を実行し得るよう構成される。すなわち、前記操作有効期間の間に何れかの操作ボタン101〜104が遊技者に操作されて、操作された操作ボタン101〜104に対応する操作検出センサ101a〜104aからの検出信号が演出制御CPU65aに入力される毎に、操作された操作ボタン101〜104に応じて演出表示部17の画像を切り替えて特定演出を実行するよう演出制御CPU65aが制御する。すなわち、第2表示切替演出では、遊技者が任意に第1〜第4操作ボタン101〜104を操作することで、演出表示部17に表示する画像の切り替わり毎に異なる遊技関連情報を遊技者が取得し得るようになっている。言い換えると、第2表示切替演出は、遊技関連情報を遊技者がランダムに取得可能な演出となっている。
実施例では、図14に示すように、第1〜第4操作ボタン101〜104の操作毎に実行可能な特定演出を定めた第2表示切替演出決定テーブルが演出制御ROM65bに設定されており、当該第2表示切替演出決定テーブルに基づいて演出制御ROM65bが特定演出を決定するようになっている。すなわち、実施例の第2表示切替演出決定テーブルには、第1〜第4操作ボタン101〜104の操作を契機して操作有効期間内に実行した特定演出の種類と、当該操作有効期間内において次に第1〜第4操作ボタン101〜104が操作された際に実行可能な特定演出の種類との関係が定められている。具体的に、第2表示切替演出決定テーブルは、操作有効期間内に特定演出が未実行の場合(操作ボタン101〜104が操作されていない場合)に、第1〜第4の特定演出の実行を決定し得るよう判定値が割り当てられ、操作有効期間内に実行された最終の特定演出が第1の特定演出の場合に、第2〜第4の特定演出の何れかの実行または特定演出の不実行を決定し得るよう判定値が割り当てられ、操作有効期間内に実行された最終の特定演出が第2の特定演出の場合に、第1、第3〜第4の特定演出の何れかの実行または特定演出の不実行を決定し得るよう判定値が割り当てられ、操作有効期間内に実行された最終の特定演出が第3の特定演出の場合に、第1〜2、第4の特定演出の何れかの実行または特定演出の不実行を決定し得るよう判定値が割り当てられ、操作有効期間内に実行された最終の特定演出が第4の特定演出の場合に、第1〜3の特定演出の何れかの実行または特定演出の不実行を決定し得るよう判定値が割り当てられている。すなわち、操作有効期間内に操作ボタン101〜104が複数回操作された際に、同じ種類の特定演出が連続して実行されないよう構成されている。ここで実施例では、第1〜4の特定演出の種類に応じた第1〜第4特定演出フラグが設けられており、操作有効期間内に第1〜4の特定演出の何れかの実行を決定した際に、演出制御CPU65aが決定した種類の特定演出の種類に応じた特定演出フラグを「1」に設定すると共に他の種類の特定演出の種類に応じた特定演出フラグを「0」に設定するよう構成されており、当該第1〜第4特定演出フラグを参照することで操作有効期間内に実行された最終の特定演出を判別し得るよう構成されている。
一例を挙げると、操作有効期間内に特定演出が未実行(全ての第1〜第4特定演出フラグが「0」)の状態で第1操作ボタン101が操作(1回目の操作)された場合(第1操作検出センサ101aが検出した場合)には、第2表示切替演出決定テーブルに基づいて第1〜第4の特定演出の何れかの実行を演出制御CPU65aが決定する。このとき第1の特定演出の実行を決定した場合には第1特定演出フラグを「1」に設定し、第2の特定演出の実行を決定した場合には第2特定演出フラグを「1」に設定し、第3の特定演出の実行を決定した場合には第3特定演出フラグを「1」に設定し、第4の特定演出の実行を決定した場合には第4特定演出フラグを「1」に設定する。そして、ボタン操作前の画像(正面画像)から仮想カメラCMの視点方向が右側に向くように切り替えた画像(右手側画像)を演出表示部17に表示すると共に決定した種類の特定演出を実行するよう演出制御CPU65aが制御する。なお、1回目の操作において第2操作ボタン102〜第4操作ボタン104が操作された場合も同様にして、第2表示切替演出決定テーブルに基づいて第1〜第4の特定演出の何れかの実行を演出制御CPU65aが決定し、操作された操作ボタン102〜104に応じて仮想カメラCMの視点方向を切り替えた画像(左手側画像、上方画像、下方画像)を演出表示部17に表示すると共に決定した種類の特定演出を実行するよう演出制御CPU65aが制御する。
また、例えば1回目の操作において第1操作ボタン101が操作されると共に第1特定演出フラグが「1」に設定された状態(第1の特定演出が実行された状態)で操作有効期間内に第1操作ボタン101が操作(2回目の操作)された場合(第1操作検出センサ101aが検出した場合)には、第2表示切替演出決定テーブルに基づいて第2〜第4の特定演出の何れかの実行または特定演出の不実行を演出制御CPU65aが決定する。そして、この2回目の操作において第2〜第4の特定演出の何れかの実行を決定した場合には、ボタン操作前の画像(右手側画像)から仮想カメラCMの視点方向が右側に向くように切り替えた画像(後方側画像)を演出表示部17に表示すると共に決定した種類の特定演出を実行するよう演出制御CPU65aが制御する。このとき第2の特定演出の実行を決定した場合には第2特定演出フラグを「1」に設定し、第3の特定演出の実行を決定した場合には第3特定演出フラグを「1」に設定し、第4の特定演出の実行を決定した場合には第4特定演出フラグを「1」に設定すると共に、他の特定演出フラグを「0」に設定する。また、この2回目の操作において特定演出の不実行を決定した場合には、ボタン操作前の画像(右手側画像)から仮想カメラCMの視点方向が右側に向くように切り替えた画像(後方側画像)を演出表示部17に表示する一方で、特定演出を実行しないよう構成される。すなわち、特定演出の不実行を決定した場合には、演出表示部17の画像の切り替えのみが行われるようになっている。すなわち、特定演出の不実行を決定した場合には、第1〜第4特定演出フラグの値を変更することなく維持するようになっている。なお、1回目の操作において第1操作ボタン101が操作されると共に第1特定演出フラグが「1」に設定された状態で、2回目の操作において第2操作ボタン102〜第4操作ボタン104が操作された場合も同様にして、第2表示切替演出決定テーブルに基づいて第2〜第4の特定演出の何れかの実行または特定演出の不実行を演出制御CPU65aが決定し、ボタン操作前の画像(右手側画像)から操作された操作ボタン102〜104に応じて仮想カメラCMの視点方向を切り替えた画像(右手側画像、上方画像、下方画像)を演出表示部17に表示すると共に決定した種類の特定演出を実行するか、演出表示部17の画像の切り替えのみを実行するよう演出制御CPU65aが制御する。
また、例えば1回目の操作において第2操作ボタン102が操作されると共に第2特定演出フラグが「2」に設定された状態(第2の特定演出が実行された状態)で操作有効期間内に第1操作ボタン101が操作(2回目の操作)された場合(第1操作検出センサ101aが検出した場合)には、第2表示切替演出決定テーブルに基づいて第1、第3〜第4の特定演出の何れかの実行または特定演出の不実行を演出制御CPU65aが決定する。この場合は、1回目の第2操作ボタン102の操作において演出表示部17の画像が(左手側画像)に切り替わっていることから、この2回目の操作において第1、第3〜第4の特定演出の何れかの実行を決定した場合には、ボタン操作前の画像(左手側画像)から仮想カメラCMの視点方向が右側に向くように切り替えた画像(正面画像)を演出表示部17に表示すると共に決定した種類の特定演出を実行するよう演出制御CPU65aが制御する。このとき第1の特定演出の実行を決定した場合には第1特定演出フラグを「1」に設定し、第3の特定演出の実行を決定した場合には第3特定演出フラグを「1」に設定し、第4の特定演出の実行を決定した場合には第4特定演出フラグを「1」に設定すると共に、他の特定演出フラグを「0」に設定する。また、この2回目の操作において特定演出の不実行を決定した場合には、ボタン操作前の画像(左手側画像)から仮想カメラCMの視点方向が右側に向くように切り替えた画像(正面画像)を演出表示部17に表示する一方で、特定演出を実行しないよう構成される。すなわち、特定演出の不実行を決定した場合には、演出表示部17の画像の切り替えのみが行われるようになっている。すなわち、特定演出の不実行を決定した場合には、第1〜第4特定演出フラグの値を変更することなく維持するようになっている。なお、1回目の操作において第2操作ボタン102が操作されると共に第2特定演出フラグが「2」に設定された状態で、2回目の操作において第2操作ボタン102〜第4操作ボタン104が操作された場合も同様にして、第2表示切替演出決定テーブルに基づいて第1、第3〜第4の特定演出の何れかの実行または特定演出の不実行を演出制御CPU65aが決定し、ボタン操作前の画像(右手側画像)から操作された操作ボタン102〜104に応じて仮想カメラCMの視点方向を切り替えた画像(後方画像、上方画像、下方画像)を演出表示部17に表示すると共に決定した種類の特定演出を実行するか、演出表示部17の画像の切り替えのみを実行するよう演出制御CPU65aが制御する。
また、3回目以降に操作ボタン101〜104が操作された場合も同様に、第2表示切替演出決定テーブルに基づいて前回実行された特定演出と異なる特定演出の何れかの実行または特定演出の不実行を演出制御CPU65aが決定して、ボタン操作前の画像(右手側画像)から操作された操作ボタン102〜104に応じて仮想カメラCMの視点方向を切り替えた画像を演出表示部17に表示すると共に決定した種類の特定演出を実行するか、演出表示部17の画像の切り替えのみを実行するよう演出制御CPU65aが制御する。このように、第2表示切替演出では、操作ボタン101〜104の操作毎に仮想カメラCMの視点方向を切り替えた画像が演出表示部17に表示され、当該画像の切り替わり毎に前回実行された特定演出と異なる特定演出の何れかが実行され得るようになっている。
(操作有効期間における特定期間に実行される特定演出について)
また、実施例のパチンコ機10では、前記操作有効期間内の特定期間に操作ボタン101〜104が操作された際に、前記第1表示切替演出および第2表示切替演出を実行しないよう構成されると共に、当該特定期間における操作ボタン101〜104の操作を契機として、前記第5の特定演出を実行し得るよう構成されている。すなわち、前記操作有効期間内における操作ボタン101〜104の操作タイミングに応じて、前記演出表示部17の画像の切り替わりに伴って実行可能な特定演出が異なるよう構成されている。具体的に、実施例では、操作有効期間の内の最後の一定期間(例えば3秒間)を前記特定期間として設定されている。すなわち、操作有効期間は、前記第1表示切替演出および第2表示切替演出を実行可能な表示切替演出期間と、当該表示切替演出期間後に引き続く特定期間とから構成され、当該特定期間となる(表示切替演出期間が経過する)ことで、前記第1の報知表示および第2の報知表示が非表示とするよう構成されている。また、操作有効期間における表示切替演出期間が経過した場合には、前記演出表示部17の表示を前記標準画像に戻すよう演出制御CPU65aが制御するようになっている。
ここで、前記操作有効期間における特定期間に操作ボタン101〜104が操作された場合は、前記第5の特定演出選択テーブルに基づいて第5の特定演出を実行するか否かを演出制御CPU65aが決定するよう構成される。そして、第5の特定演出の実行を決定した場合に、操作された操作ボタン102〜104に応じて仮想カメラCMの視点方向を切り替えた画像(右手側画像、左手側画像、上方画像、下方画像)を演出表示部17に表示すると共に第5の特定演出を実行するよう演出制御CPU65aに制御される。例えば、第1操作ボタン101の操作を契機として第5の特定演出の実行を決定した場合には、ボタン操作前の標準画像(正面画像)から仮想カメラCMの視点方向が右側に向くように切り替えた画像(右手側画像)を演出表示部17に表示すると共に第5の特定演出の何れかを実行し、第2操作ボタン102の操作を契機として第5の特定演出の実行を決定した場合には、ボタン操作前の標準画像(正面画像)から仮想カメラCMの視点方向が左側に向くように切り替えた画像(左手側画像)を演出表示部17に表示すると共に第5の特定演出の何れかを実行するよう演出制御CPU65aが制御する。なお、第3および第4操作ボタン103,104の操作を契機として第5の特定演出の実行を決定した場合も同様である。また、操作有効期間における特定期間における操作ボタン101〜104の操作を契機として第5の特定演出の不実行を決定した場合には、演出表示部17の画像を切り替えないように演出制御CPU65aにより制御されるようになっている。
(大当り遊技後の所定期間に実行される特定演出について)
また、実施例のパチンコ機10では、大当り遊技終了後の所定期間に操作ボタン101〜104が操作された際に、操作ボタン101〜104の操作タイミングに応じて実行される特定演出が変更されるよう構成されている。実施例では、大当り遊技終了後に所定回数(実施例では40回)の図柄変動演出が行われるまでの間、所定の切替回数(実施例では10回)の図柄変動演出が行われる毎に操作ボタン101〜104の操作を契機として実行される特定演出が変わるようになっている。
具体的に、図15に示すように、演出制御CPU65aは、大当り遊技終了後の1〜10変動目までの間は、各図柄変動演出の操作有効期間に第1操作ボタン101が操作されることを契機として第1の特定演出の実行を決定し、第2操作ボタン102が操作されることを契機として第2の特定演出の実行を決定し、第3操作ボタン103が操作されることを契機として第3の特定演出の実行を決定し、第4操作ボタン104が操作されることを契機として第4の特定演出の実行を決定するよう構成されている。そして、演出制御CPU65aは、大当り遊技終了後の11〜20変動目までの間は、各図柄変動演出の操作有効期間に第1操作ボタン101が操作されることを契機として第2の特定演出の実行を決定し、第2操作ボタン102が操作されることを契機として第3の特定演出の実行を決定し、第3操作ボタン103が操作されることを契機として第4の特定演出の実行を決定し、第4操作ボタン104が操作されることを契機として第1の特定演出の実行を決定するよう構成されている。同様に、大当り遊技終了後の21〜30変動目までの間、大当り遊技終了後の31〜40変動目までの間の夫々において、各操作ボタン101〜104が操作されることを契機として演出制御CPU65aが決定する特定演出が切り替わるよう構成されている。すなわち、大当り遊技終了後に所定回数(実施例では40回)の図柄変動演出が行われるまでの間は、操作ボタン101〜104の操作毎に操作された操作ボタン101〜104に応じて仮想カメラCMの視点方向を切り替えた画像が演出表示部17に表示されると共に、操作ボタン101〜104の操作を契機として大当り遊技終了後の変動回数に応じて決定された特定演出を、当該画像の切り替わり毎に実行するよう演出制御CPU65aにより制御される。このように、同じ操作ボタン101〜104が操作された際に画像の切り替わりに伴って実行される特定演出を大当り遊技終了後の変動回数に応じて変えることにより、演出のバリエーションを高めて遊技の興趣を向上し得るようになっている。
また、大当り遊技終了後の所定期間は、前記第1表示切替演出の実行を決定した場合と同様に、画像の切替から規定時間(例えば3秒)が経過することで演出表示部17の画像を標準画像に戻すよう演出制御CPU65aにより制御される。そして、標準画像に戻した時点で操作有効期間の場合には、当該操作有効期間の間に操作ボタン101〜104を操作することで、各操作ボタン101〜104に対応する遊技関連情報を遊技者が複数回取得し得るよう構成されている。
すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、始動入賞部30,34の何れかへの入賞(始動条件の成立)を契機として入賞情報を取得する入賞情報取得手段、当該始動条件の成立(すなわち入賞情報取得手段による入賞情報の取得)を契機として当り遊技を生起させるか否かを判定する当り判定手段、当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、付与する当り遊技を決定する当り遊技決定手段としての夫々の機能を備えている。またメイン制御CPU60aは、決定した当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての機能を備えている。メイン制御CPU60aは、始動入賞部30,34の何れかへの入賞を契機として、前記演出表示部17で行わせる図柄変動演出の変動時間を特定する変動パターン(特図変動パターン)を決定する変動パターン決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを決定する第1遊技状態決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に確変状態を付与する第1遊技状態付与手段として機能するよう構成されている。
更に、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が当りの判定結果の場合)に、第2始動入賞部34へのパチンコ球の入賞契機が増加する入賞率向上状態(変短状態)を付与するか否かを決定する第2遊技状態決定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する期間決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する第2遊技状態付与手段としても機能している。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、入賞率向上状態の付与期間として決定するようになっている。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、遊技者に付与する特典(大当り遊技、確変状態、変短状態)を決定する特典決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、演出表示部17で図柄変動演出が行われている間(すなわち第1および第2特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている間)に取得された入賞情報を始動保留情報として複数記憶可能な保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(演出表示部17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサSE1の検出を契機として取得される入賞情報を第1始動保留情報として記憶する第1保留記憶手段および表示手段(演出表示部17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサSE2の検出を契機として取得される入賞情報を第2始動保留情報として記憶する第2保留記憶手段として機能する。
また、演出制御CPU65aは、当り判定手段としてのメイン制御CPU60aの判定結果に基づいて前記演出表示手段としての演出表示部17に停止表示させる飾り図柄を決定する飾り図柄決定手段とて機能すると共に、決定された飾り図柄を停止表示させるよう演出表示手段表示としての演出表示部17を制御する演出表示制御手段として機能している。また、演出制御CPU65aは、入賞情報取得手段による入賞情報の取得(始動条件の成立)を契機として、前記演出表示部17で行わせる図柄変動演出の演出内容を決定する演出決定手段としての機能を有している。
また、演出制御CPU65aは、操作手段としての操作ボタン101〜104が操作された場合に、当該操作前の画像と異なる画像(操作契機画像)を表示することを決定可能な操作契機画像決定手段として機能すると共に、操作ボタン101〜104の操作を契機として実行する特定演出の実行を決定する演出決定手段としての機能を有している。そして、操作ボタン101〜104の操作を契機として演出表示部17の画像が切り替わるよう表示制御手段75を制御すると共に、特定演出の内で当該切り替わり前の画像表示時に実行されていない特定演出を画像の切り替わりに伴って実行させるよう構成されている。また、演出決定手段としての演出制御CPU65aは、演出表示部17の画像の切り替わりに伴って実行可能となる特定演出または当該画像の切り替わりに伴う特定演出の実行可否を、画像の切り替わり毎に対応して決定し得るよう構成されている。
また、実施例の表示制御CPU70aは、記憶手段としての表示制御ROM70bに記憶した画像データに基づいて演出表示部17に表示する画像を制御する表示制御手段として機能している。また、表示制御ROM70bには、演出表示部17に仮想三次元空間を表示可能な画像データが記憶されており、仮想三次元空間における所定の位置での視点方向に基づく画像を演出表示部17に表示するよう表示制御CPU70aにより制御可能に構成されている。
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
前記前枠13の前面側に設けられた前記操作ハンドル16の操作レバー16aを遊技者が回転操作すると、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が前記遊技領域21内に打ち出される。このとき、前記操作レバー16aの回動量に応じてパチンコ球の打ち出し位置が変化し、打ち出し位置に応じて遊技領域21の第1球流下領域または第2球流下経路領域をパチンコ球が流下する。そして、遊技領域21を流下するパチンコ球が、前記第1始動入賞部30または第2始動入賞部34に入賞すると、前記第1始動入賞検出センサSE1または第2始動入賞検出センサSE2による球検出を契機として、前記メイン制御CPU60aが各種情報(各種乱数情報)を取得して、この取得した入賞情報に基づいて特図当り判定が行われ、当該特図当り判定が当りの判定結果に応じて前記演出表示部17での図柄変動演出が開始される。そして、特図当り判定が当りの判定結果となることで、図柄変動演出の結果、演出表示部17に所定の図柄組合せで特図用演出図柄が表示されてと大当り遊技が生起される。
また、特図当り判定の実行を契機として特定の特図変動パターン(大当り用の特図変動パターンまたはリーチはずれ用の特図変動パターン)がメイン制御CPU60aにより決定されると、当該図柄変動演出において表示切替演出を行うか否かを表示切替演出決定テーブルに基づいて演出制御CPU65aが決定する。このとき、第1表示切替演出の実行が決定されると、図柄変動演出の操作有効期間において第1の報知表示を演出表示部17に表示すことにより、遊技者に操作ボタン101〜104の操作を促すようになっている。そして、操作ボタン101〜104の何れかが操作されると、第1表示切替演出決定テーブルに基づいて操作された操作ボタン101〜104の種類に応じて第1〜第4の特定演出の実行が演出制御CPU65aにより決定される。また、実行する特定演出の種類が定まると、実行する特定演出の種類に応じた第1〜第4の特定演出選択テーブルに基づいて、実行する特定演出が演出制御CPU65aにより決定される。また、演出制御CPU65aは、操作ボタン101〜104が操作された際に操作を検出した操作検出センサ101a〜104aに応じて複数の操作契機画像(右手側画像、左手側画像、上方画像、下方画像)の何れかの操作契機画像を表示することを決定して、演出表示部17の画像をボタン操作前の標準画像(正面画像)から当該決定した画像に切り替えると共に決定した特定演出を実行(表示)するよう表示制御CPU65aを制御する。
また、第2表示切替演出の実行が決定されると、図柄変動演出の操作有効期間において第2の報知表示を演出表示部17に表示すことにより、遊技者に操作ボタン101〜104の操作を促すようになっている。そして、操作ボタン101〜104の何れかが操作されると、第2表示切替演出決定テーブルに基づいて操作された操作ボタン101〜104の種類に応じて第1〜第4の特定演出の実行が演出制御CPU65aにより決定される。また、実行する特定演出の種類が定まると、実行する特定演出の種類に応じた第1〜第4の特定演出選択テーブルに基づいて、実行する特定演出が演出制御CPU65aにより決定される。また、演出制御CPU65aは、操作ボタン101〜104が操作された際に操作を検出した操作検出センサ101a〜104aと、操作時点で演出表示部17に表示されている画像に応じて複数の操作契機画像(正面画像、後方画像、右手側画像、左手側画像、上方画像、下方画像)の何れかの操作契機画像を表示することを決定して、演出表示部17の画像をボタン操作前の標準画像(正面画像)から当該決定した画像に切り替えると共に決定した特定演出を実行(表示)するよう表示制御CPU65aを制御する。
このように、実施例のパチンコ機10では、操作ボタン101〜104が操作された場合に、当該操作ボタン101〜104の操作前の画像と異なる画像を演出表示部17に表示することを演出制御CPU65aが決定し得るよう構成して、当該操作ボタン101〜104の操作を契機として演出表示部17の画像が切り替わるようにすると共に、当該演出表示部17の画像の切り替わりに伴って、切り替わり前の画像表示時に実行されていない特定演出が行われるようにすることで、操作ボタン101〜104に伴う表示画像の変化と共に特定演出が行われる期待感が得られ、遊技者の関心を強く惹き付けて演出効果を高めることができる。
また、演出表示部17の画像の切り替わりに対応して実行される特定演出または特定演出の実行可否が決まることで、操作契機画像への画像の切り替わりに伴う演出のバリエーションを豊富にすることができ、操作契機画像への画像の切り替わりに対する遊技者の関心を強く惹き付けて演出効果を高めることができる。
更に、演出表示部17に切り替えて表示される画像に対応した種類の特定演出が行われるようにすることで、演出表示部17に表示される画像(操作契機画像)と特定演出とを結びつけて、画像の切り替わりに対する遊技者の関心を強く惹き付けて演出効果を高めることができる。
また、複数の操作ボタン101〜104(操作検出センサ101a〜104a)の内で、操作された操作ボタン101〜104(操作を検出した操作検出センサ101a〜104a)に応じて、切り替え可能な複数の画像(操作契機画像)の何れかを演出表示部17表示することにより、表示する画像を遊技者自身で選択することが可能となり、画像の切り替わりに対する遊技者の関心を強く惹き付けて演出効果を高めることができる。また、第1表示切替演出のように、操作された操作ボタン101〜104(操作を検出した操作検出センサ101a〜104a)に特定演出が対応するよう構成することで、実行する特定演出も遊技者自身が選択することが可能となり、遊技者の関心を強く惹き付けて演出効果を高めることができる。
また、第2表示切替演出のように操作有効期間内に操作ボタン101〜104が操作される毎に、各操作ボタン101〜104の操作前と異なる画像を操作契機画像として表示し得るようにすることで、操作ボタン101〜104を操作して画像を切り替えることに対する遊技者の関心を強く惹き付けて演出効果を高めることができる。また、操作ボタン101〜104を操作する毎に、切り替わり前の画像表示時に実行されていない特定演出が画像の切り替わりに伴って特定演出が実行されるようにすることで、遊技者が期待する特定演出が実行されるまで複数回の操作ボタン101〜104の操作を促すことができ、操作ボタン101〜104の操作に伴う操作契機画像への画像の切り替わりに対する遊技者の関心を強く惹き付けて演出効果を高めることができる。また、操作ボタン101〜104の操作毎に実行される特定演出を第2表示切替演出決定テーブルに基づいてランダムに決定すると共に、操作ボタン101〜104した際に特定演出が実行されない場合が生じるようにすることで、操作ボタン101〜104の操作を強く促す効果が得られ、演出効果を高めることができる。
また、操作有効期間において画像の切り替わりに伴って実行可能な特定演出は、操作ボタン101〜104の操作タイミングに応じて異ならせるようにしてある。すなわち、操作有効期間の内の表示切替演出期間の間は、操作された操作ボタン101〜104の操作を契機とする第1表示切替演出および第2表示切替演出の実行に伴って第1第4の特定演出が行われると共に、当該操作有効期間の内の特定期間の間は、操作された操作ボタン101〜104の操作を契機として第5の特定演出が行われ得る。このように、操作ボタン101〜104の操作タイミングに応じて実行可能な特定演出が変化することで、操作ボタン101〜104を操作する操作タイミングを選択する楽しみが増え、操作ボタン101〜104の操作を契機とした画像の切り替わりや画像の切り替わりに伴う特定演出の実行に対する遊技者の関心を強く惹き付けて演出効果を高めることができる。
また、実施例では、操作ボタン101〜104の操作に伴って操作契機画像を表示することで、仮想三次元空間の視点方向を変化させた画像が演出表示部17に表示される。このため、恰も仮想三次元空間に遊技者が存在するような錯覚を生み出すことができる。また、仮想三次元空間内での視点方向が切り替わることで特定演出が行われ得るようにすることで、遊技者が期待する特定演出の実行を求めて仮想三次元空間内を探索する演出が可能となり、操作ボタン101〜104の操作に伴う操作契機画像への画像の切り替わりに対する遊技者の関心を強く惹き付けて演出効果を高めることができる。
(変更例)
なお、遊技機としては、前述したものに限らず、種々の変更が可能である。
(1) 実施例では、操作手段として4つの操作ボタンを設けるようにしたが、操作手段(操作ボタン)の数としては、1〜3つとしても良く、また5つ以上の操作手段を設けるようにしてもよい。
(2) 実施例では、操作手段として押下操作される操作ボタンを例示したが、これに限られるものではない。例えば、操作手段として遊技者の指などの導電体の近接によって生じる静電容量の変化を検出するタッチセンサであってよく、また近接センサ等の非接触型の操作手段を採用することもできる。すなわち、操作手段としては、操作を操作検出部により検出し得るものであればよい。
(3) 実施例では、記憶手段(表示制御ROM)に対して画像表示手段としての演出表示部に仮想三次元空間を表示可能な三次元画像データを記憶して仮想三次元空間内における所定の仮想カメラCMの視点からの画像を画像表示手段としての演出表示部に表示するよう構成したが、これに限られるものではない。すなわち、記憶手段(表示制御ROM)に対して画像表示手段(演出表示部)に表示する二次元画像データのみを記憶するようにしてもよい。この場合には、操作手段(操作ボタン)の操作を契機として、表示する二次元画像が記憶され、操作手段の操作に伴ってと二次元画像を表示するようにしてもよい。
(4) 実施例では、操作有効期間の間に操作手段(操作ボタン)が操作された際に、表示切替演出を実行するかを演出制御手段(演出制御CPU)が決定するよう構成したが、これに限られるものではなく、操作有効期間の間に操作手段(操作ボタン)が操作された際に常に表示切替演出を実行するよう構成してもよい。
(5) 実施例では、図柄変動演出の操作有効期間における操作手段(操作ボタン)の操作を契機として画像表示手段(演出表示部)の画像を切り替えると共に、当該画像の切り替えに伴って特定演出を実行する表示切替演出を行うよう構成したが、当該表示切替演出を当り遊技(大当り遊技)において実行するようにしてもよい。ここで、当り遊技において表示切替演出を実行する場合の特定演出として、当り遊技後の遊技状態の何れかを示唆または確定的に報知可能な第6の特定演出等を設けることができる。当り遊技後の遊技状態の何れかを示唆または確定的に報知可能な第6の特定演出としては、前記第2の特定演出と同様に、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「確変か?」が表示される第6の特定演出1、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「確変間近!?」が表示される第6の特定演出2、画像の切り替わりに伴って演出表示部17に「確変!!」が表示される第6の特定演出3を設けて、確変状態を付与可能な大当り遊技に対応する大当り図柄としての特図(具体的には図柄A、図柄a)が決定された場合には、第6の特定演出1、第6の特定演出2の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう判定値が割り当てられ、確変状態を付与しない大当り遊技に対応する大当り図柄としての特図(具体的には図柄B、図柄b)が決定された場合には、第6の特定演出2、第1の特定演出1の順で演出制御CPU65aが決定する割合が高くなるよう構成し、更に第6の特定演出3は、確変状態を付与可能な大当り遊技に対応する大当り図柄としての特図(具体的には図柄A、図柄a)が決定された場合にのみ演出制御CPU65aが決定し得るよう構成することで実現できる。
(6) また、当り遊技において表示切替演出を実行する場合に、当り遊技を操作有効期間として当該当り遊技における操作手段の操作タイミングに応じて実行可能な特定演出が異なるよう構成することができる。例えば、偶数ラウンドで前記第6の特定演出を実行可能にすると共に奇数ラウンドで前記第4の特定演出を実行可能に構成することで実現できる。
(7) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(演出制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(演出制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(8) また、実施例において演出制御手段(演出制御CPU)が備える機能の全部または一部を、表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段(表示手段CPU)が備える機能の全部または一部を演出制御手段(演出制御CPU)が備えるようにしてもよい。そして実施例では、演出制御手段(演出制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における演出制御基板および表示制御基板の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が兼用するようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、演出制御手段が兼用することができる。
(9) 実施例では、第1および第2特図始動保留情報を記憶可能な領域として第1〜第4領域を記憶手段(メイン制御ROM)に設定して、特図始動保留情報を記憶する毎および特図始動保留情報を取得する(読み出す)毎に、特図始動保留情報を記憶させた領域を順次移動させる(シフトさせる)よう構成したが、空きのある第1〜第4領域に特図始動保留情報を記憶させて、記憶させた順に第1〜第4領域から特図始動保留情報を取得する(読み出す)ようにしてもよい。
(10) 実施例では、演出用の図柄(飾図)を表示する演出表示部とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。
(11) 実施例では、始動入賞部への遊技球の入賞を契機として当り遊技を発生させるか否かの当り判定を行うよう構成されたパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機(回胴式遊技機)等の各種遊技機を採用し得る。
例えば、スロットマシン機(回胴式遊技機)は、前方へ開口する箱状の筐体に、当該筐体の前方開口を塞ぐ前扉が開閉可能に備えられ、図柄が配列された複数の回転体が前側から視認し得るように筐体内部に配設されている。そして、遊技者が所定の開始操作手段の操作を行うことを契機に回転体が回転して図柄が変動開始すると共に、変動ゲームの当否に関連した当否判定を行い、所定の停止操作手段の操作を契機に、当否判定に基づく図柄停止制御を実行し、停止した図柄の組合せによって遊技利益が付与される制御される遊技機である。このようなスロットマシン機では、前記複数の回転体とは別に、各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置等の演出表示部が備えられて、当否判定に基づく演出を表示したり、演出用の飾り図柄(飾図)を変動表示させ得るよう構成される。スロットマシン機のより具体的な構成を説明すると、外周部に識別情報としての複数の図柄が表示された複数のリール(回転体)を有する表示装置において、複数のリールに表示されている図柄(特別図柄)を有効ライン上に揃えることにより、所定数のパチンコ球やメダルを獲得する遊技が行われる。すなわちスロットマシンでは、操作手段としてのスタートレバーの操作によってリールの回転が開始され、各リールに対応する停止操作手段としてのストップボタンが操作されたタイミングに応じてリールの回転が停止され、全てのリールの回転(図柄の変動)が停止したときに導出された表示結果(有効ライン上の図柄の並び順序等)に従って、当該図柄変動に伴う演出の終了後に各種の遊技利益が付与される。そして、前記リールが回転されている間に、当否判定に応じた各種の演出表示を前記演出表示装置において表示したり、当否判定に応じて決定された演出用の飾り図柄(飾図)を変動および停止表示させるようになっている。
すなわち、このようなスロットマシン機では、開始操作手段が操作されることを判定条件の成立を契機として当り判定を実行する制御手段が当り判定手段として機能する。また、外周部に識別情報としての複数の図柄が表示された複数のリール(回転体)が、当り判定手段の判定結果を示す特別図柄を変動および停止表示する特別図柄表示手段として機能し、当り判定手段の判定結果に応じた特別図柄を特別図柄表示手段に停止表示させるよう前記特別図柄表示手段としての複数のリール(回転体)の表示を制御する制御手段が特別図柄表示制御手段として機能している。そして、複数のリール(回転体)とは別に備えられた演出表示部が画像表示手段として機能する。
また本願には、次のような技術的思想が含まれている。
(A) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関し、
前記記憶手段(70b)には、前記画像表示手段(17)に仮想三次元空間を表示可能な画像データが記憶され、
前記記憶手段(70b)に記憶させた画像データに基づいて、仮想三次元空間における所定の位置での視点方向に基づく画像を前記画像表示手段(17)に表示するよう前記表示制御手段(70a)により制御可能に構成されると共に、
前記操作手段(101〜104)が操作された場合に、前記仮想三次元空間において当該操作手段(101〜104)の操作前と異なる視点方向に基づいた画像を前記操作契機画像として表示することを前記操作契機画像決定手段(65a)が決定可能に構成されて、
前記操作手段(101〜104)の操作を契機として視点方向の異なる操作契機画像に切り替わることで、前記特定演出を実行し得るよう構成されたことを要旨とする。
このように、操作手段の操作に伴って操作契機画像を表示することで、仮想三次元空間の視点方向を変化させることができる。このため、恰も仮想三次元空間に遊技者が存在するような錯覚を生み出すことができる。また、仮想三次元空間内での視点方向が切り替わることで特定演出が行われ得るようにすることで、特定演出を求めて仮想三次元空間内を探索する演出が可能となり、操作手段の操作に伴う操作契機画像への画像の切り替わりに対する遊技者の関心を強く惹き付けて演出効果を高めることができる。