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JP6403487B2 - 外用剤 - Google Patents

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JP6403487B2 JP2014164327A JP2014164327A JP6403487B2 JP 6403487 B2 JP6403487 B2 JP 6403487B2 JP 2014164327 A JP2014164327 A JP 2014164327A JP 2014164327 A JP2014164327 A JP 2014164327A JP 6403487 B2 JP6403487 B2 JP 6403487B2
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Description

本発明は、外用剤に関する。
一般的に、使用感に優れ、且つ効果の高い外用剤を得るためには、外用剤に適度な粘度があることが好ましい。例えば、特許文献1には、頭皮や皮膚に適用してもたれ落ちない、育毛剤や化粧品に適した液状組成物として、下記の(a)〜(c)の成分を含有する水−アルコール系液状組成物が開示されている。(a)増粘剤、(b)キレート化剤及び(c)薬効成分。
特開2005−47876号公報
ヒアルロン酸は、増粘効果があり、その増粘効果による独特のクッション性は使用感を向上させるため、外用剤の増粘剤として好ましく用いられている。サリチル酸は、皮膚表面の角質を溶解させ、ニキビの改善や肌をなめらかにするために、外用剤の成分として用いられている。しかし、発明者らの検討によれば、ヒアルロン酸及びサリチル酸を配合すると、ヒアルロン酸による増粘効果が大幅に低下し、好ましい粘度の外用剤を得ることが困難であることが判明した。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ヒアルロン酸及びサリチル酸を配合した際の粘度低下を抑制できる外用剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ヒアルロン酸及びサリチル酸を含む外用剤に、トラネキサム酸をさらに含有させることで、サリチル酸によるヒアルロン酸の増粘効果の低下を抑制できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づくものである。
すなわち、本発明は、例えば、以下の[1]及び[2]に関する。
[1](A)トラネキサム酸又はその塩と、(B)ヒアルロン酸及びその誘導体、並びにそれらの塩と、(C)サリチル酸又はその塩と、を含有し、(C)成分の含有量が、外用剤全量を基準として、0.01〜0.5重量%である、外用剤。
[2]さらに、(D)pH調整剤を含有する、[1]に記載の外用剤。
本発明によれば、ヒアルロン酸及びサリチル酸を配合した際の粘度低下を抑制できる外用剤を提供することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態の外用剤は、(A)トラネキサム酸又はその塩と、(B)ヒアルロン酸及びその誘導体、並びにそれらの塩と、(C)サリチル酸又はその塩と、を含有する。
(A)トラネキサム酸又はその塩
トラネキサム酸は、trans−4−(アミノメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸とも称される化合物であり、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。
トラネキサム酸の塩としては、外用剤として、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。トラネキサム酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;亜鉛塩;鉄塩;アンモニウム塩;アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチンなどの塩基性アミノ酸との塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミンとの塩などが挙げられる。トラネキサム酸の塩としては、中でも、ナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩、アルギニン塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましい。
トラネキサム酸又はその塩は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の外用剤における(A)成分の含有量は、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、外用剤の全量を基準として、(A)成分の総含有量が、通常、0.1〜5重量%であり、0.5〜3重量%であることが好ましく、0.8〜2.2重量%であることがより好ましい。(A)成分の含有量が上記範囲であると、本発明による効果に加え、トラネキサム酸又はその塩が有する美白、抗炎症、肌荒れ改善などの作用も得ることができる。
(B)ヒアルロン酸及びその誘導体、並びにそれらの塩
ヒアルロン酸は酸性ムコ多糖類の一種であり、グルクロン酸とN‐アセチルグルコサミンからなる重合体である。ヒアルロン酸及びその誘導体、並びにそれらの塩は、外用剤として、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。また、ヒアルロン酸は、鶏冠から得られたものであっても、微生物由来のものであっても、いずれでもよく市販のものを利用することもできる。
ヒアルロン酸の誘導体としては、水酸基がアセチル化されたアセチル化ヒアルロン酸、水酸基が硫酸化された硫酸化ヒアルロン酸、カチオン化されたカチオン化ヒアルロン酸、疏水化された加水分解ヒアルロン酸アルキル(C12−13)グリセリルなどが挙げられる。
ヒアルロン酸の塩としては、例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムなどの金属との塩などが例示できるが、ナトリウム塩、カリウム塩が好適に用いられる。また、ヒアルロン酸に比較して、塩の状態のヒアルロン酸を用いる方がより安定であることから好ましい。
ヒアルロン酸及びその誘導体、並びにそれらの塩は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、ヒアルロン酸及びその誘導体、並びにそれらの塩は、平均分子量が50万〜500万の範囲にあるものが好ましく、50万〜400万の範囲にあることがより好ましく、60万〜250万が特に好ましく、80万〜200万の範囲にあることがよりさらに好ましい。本発明に用いるヒアルロン酸及びその誘導体、並びにそれらの塩は、市販のものを用いることができる。かかる市販品として代表的には、ヒアルロン酸としては、商品名「ヒアルロン酸ナトリウムHA12N」(資生堂株式会社)平均分子量110万〜160万、「バイオヒアルロン酸ナトリウムHA20N」(資生堂株式会社製)平均分子量190万〜270万、商品名「バイオヒアルロン酸ナトリウムSZE](資生堂株式会社製)平均分子量110〜160万、商品名「ヒアルロンサンHA−LQ」(キユーピー株式会社製)平均分子量60万〜120万、商品名「ヒアルロン酸FCH−120」(キッコーマンバイオケミファ株式会社)平均分子量100万〜140万、商品名「ヒアルロン酸FCH−150」(キッコーマンバイオケミファ株式会社)平均分子量140万〜180万、商品名「ヒアルロン酸FCH−200」(キッコーマンバイオケミファ株式会社)平均分子量180万〜200万などが挙げられ、ヒアルロン酸誘導体としては、「アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム」(資生堂株式会社)平均分子量1万〜10万、「ヒアロベール」(キューピー株式会社)平均分子量50万〜80万、「ヒアロリペア」(キューピー株式会社)平均分子量1万以下などの市販品が例示できる。
ここで、本明細書において平均分子量とは、粘度平均分子量を意味する。粘度平均分子量は公知の測定方法により求めることができる。具体的には、ヒアルロン酸ナトリウム(乾燥物)を0.2M塩化ナトリウム溶液に溶解し、30℃における極限粘度(η)を求めLaurentの式(η(極限粘度)=0.00036×Mv(粘度平均分子量)0.78)より粘度平均分子量が求められる。極限粘度(η)の測定は、例えば、第16改正日本薬局方の一般試験法、粘度測定法(毛細管粘度計法)によることができる。
本実施形態の外用剤における(B)成分の含有量は、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、外用剤の全量を基準として、(B)成分の総含有量が、通常、0.001〜2重量%であり、0.005〜1重量%であることが好ましく、0.01〜0.5重量%であることがより好ましい。
(C)サリチル酸又はその塩
サリチル酸の塩としては、外用剤として、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。サリチル酸の塩としては、例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、塩基性アミノ酸、エタノールアミンなどのアミン類との塩が挙げられる。
サリチル酸又はその塩は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の外用剤における(C)成分の含有量は、外用剤の全量を基準として、(C)成分の総含有量が、0.01〜0.5重量%である。(C)成分の含有量がこの範囲内にあることにより、サリチル酸による角質溶解効果が十分に得られると共に、併用するトラネキサム酸によって外用剤の粘度を維持することができる。(C)成分の含有量は、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、外用剤の全量を基準として、(C)成分の総含有量が、0.01〜0.3重量%であることが好ましく、0.01〜0.1重量%であることがより好ましい。
(D)pH調整剤
pH調整剤としては、外用剤として、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。pH調整剤としては、例えば、無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、及びホウ酸など)、有機酸(乳酸、乳酸ナトリウム、酢酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、コハク酸ナトリウム、シュウ酸、グルコン酸、フマル酸、プロピオン酸、アスパラギン酸、イプシロンアミノカプロン酸、グルタミン酸、及びアミノエチルスルホン酸など)、グルコノラクトン、酢酸アンモニウム、無機塩基(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、及び水酸化マグネシウムなど)、並びに有機塩基(モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、アルギニン、リジン、トリイソプロパノールアミンなど)などが挙げられる。ただし、本実施形態の外用剤には、(C)成分としてサリチル酸が含まれるため、サリチル酸はpH調整剤としてみなさない。
pH調整剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の外用剤における(D)成分の含有量は、特に限定されるものではなく、適宜所望のpHとなるように添加することができる。
本実施形態の外用剤は、医薬品、医薬部外品又は化粧品のいずれであってもよい。本実施形態の外用剤は、適度な粘度を有し、使用感に優れることから、皮膚に適用される皮膚外用剤であることが好ましい。
医薬品用に用いられる本実施形態の外用剤の形態は特に限定されず、例えば、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、エアゾール剤などが挙げられる。これらの製剤は、第16改正日本薬局方製剤総則に記載の方法などに従い製造することができる。外用剤の形態としては、中でも、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、及びエアゾール剤が好ましく、液剤、懸濁剤、クリーム剤、乳剤、及びゲル剤がより好ましい。
医薬部外品又は化粧品用に用いられる外用剤とする場合も、上記の医薬品用の外用剤と同様の形態にすることができる。また、それ以外にも、外用剤の形態としては、スティック剤、不織布に薬液を含浸させたシート剤などが挙げられる。医薬部外品又は化粧品用に用いられる外用剤の形態としては、中でも、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤及びシート剤が好ましく、液剤、懸濁剤、クリーム剤、乳剤及びゲル剤がより好ましい。
本実施形態の外用剤が、クリーム剤及び乳剤のように油性基剤と水性基剤とを含む場合は、W/O型でもよく、O/W型でもよいが、O/W型が好ましい。
医薬部外品又は化粧品用の外用剤とする場合の用途としては、例えば、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、美容液、日焼け止め用化粧料、パック、マスク、ハンドクリーム、ボディローション、ボディークリームなどの基礎化粧料;洗顔料、メイク落とし、ひげそり剤、ボディーシャンプー、シャンプー、リンス、トリートメントなどの洗浄用化粧料;リップクリーム、口紅などの口唇用化粧料、ファンデーション、並びにマスカラなどのメイクアップ化粧料;除毛剤;並びに浴用剤などが挙げられる。
本実施形態の外用剤は上記成分のほか、医薬品、医薬部外品又は化粧品に通常使用される基剤又は担体を含有することができる。また、本実施形態の外用剤は、必要に応じて添加剤を含有することができる。
本実施形態の外用剤が含有する基剤又は担体としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ゲル化炭化水素(プラスチベースなど)、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、及び軽質流動パラフィンなどの炭化水素;メチルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、架橋型アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、架橋型ポリエーテル変性シリコーン、架橋型アルキルポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性分岐シリコーン、ポリグリセリン変性分岐シリコーン、アクリルシリコン、フェニル変性シリコーン、シリコーンレジンなどのシリコーン油;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなどの高級アルコール;コレステロール、フィトステロール、ヒドロキシステアリン酸フィトステリルなどのステロール類;ホホバ油、メドウフォーム油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、椿油、スクワラン、シアバター、コメ胚芽油などの植物油;ラノリン、オレンジラフィー油、スクワラン、馬油などの動物油;エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カチオン化グアーガムなどの天然高分子誘導体;ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体などの合成高分子;カラギーナン、アルギン酸、セルロース、グアーガム、クインスシード、デキストラン、ジェランガムなどの天然高分子;ポリビニルブチラート;ポリエチレングリコール;ジオキサン;ブチレングリコールアジピン酸ポリエステル;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、ホホバ油、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルなどのエステル類;デキストリン、マルトデキストリンなどの多糖類;エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール;上記説明した炭素数2〜6、水酸基数2〜4の多価アルコール;上記説明したグリコールエーテル;コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、クエン酸などの有機酸;並びに水などの水系基剤などが挙げられる。本実施形態の外用剤が含有する基剤又は担体としては、中でも、多価アルコール、高級アルコール、炭化水素、エステル類及びシリコーン油が好ましく、多価アルコールがより好ましい。
本実施形態の外用剤の好ましい例として、基剤として多価アルコールを含む液剤、懸濁剤、クリーム剤、乳剤及びゲル剤が挙げられる。
基剤又は担体は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、医薬品、医薬部外品、又は化粧品に添加される公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、保存剤、pH調整剤、安定化剤、刺激軽減剤、防腐剤、着色剤、清涼化剤、香料、パール光沢付与剤などを添加することができる。
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、トコフェロール誘導体、エリソルビン酸、L−システイン塩酸塩などが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、及びテトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコールのなどのプロピレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO−40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO−50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO−60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80などの硬化ヒマシ油誘導体;モノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノヤシ油脂肪酸グリセリル;グリセリンアルキルエーテル;セトステアリルグルコシドなどのアルキルグルコシド;ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ステアリルアミン、オレイルアミンなどのアミン類;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンなどのシリコーン系界面活性剤;リン脂質、サーファクチン、及びサポニンなどの天然界面活性剤;ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミドなどの脂肪酸アミドアミン;トリラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミンなどのアルキルアミン;ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、及びラウリルヒドロキシスルホベタインなどのベタイン系両性界面活性剤などが挙げられる。
増粘剤としては、例えば、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレングリコール、ベントナイト、アルギン酸、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースなどのセルロース系増粘剤などが挙げられる。
防腐剤又は保存剤としては、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、ソルビン酸及びその塩、グルコン酸クロルヘキシジン、アルカンジオール、グリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
安定化剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールなどが挙げられる。
刺激低減剤としては、例えば、甘草エキス、アルギン酸ナトリウム、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンなどが挙げられる。
キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン4酢酸(エデト酸)、エチレンジアミン4酢酸塩(ナトリウム塩(エデト酸ナトリウム:日本薬局方、EDTA−2Naなど)、及びカリウム塩など)、フィチン酸、グルコン酸、ポリリン酸、並びにメタリン酸などが挙げられる。キレート剤としては、中でも、エデト酸ナトリウムが好ましい。
着色剤としては、例えば、無機顔料、天然色素などが挙げられる。
清涼化剤としては、メントール、メントキシプロパンジオール、モノメンチルグリセリルエーテル、乳酸メンチル、カンフル、オイゲノール、ミント油、ハッカ油などが挙げられる。
パール光沢付与剤としては、例えば、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコールなどが挙げられる。中でも、パール光沢付与剤としては、ジステアリン酸エチレングリコールが好ましい。
添加剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の外用剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の有効成分を含むことができる。有効成分の具体例としては、例えば、保湿成分、抗炎症成分、抗菌成分、ビタミン類、ペプチド又はその誘導体、アミノ酸又はその誘導体、細胞賦活化成分、老化防止成分、血行促進成分、角質軟化成分、美白成分、収斂成分、紫外線防御成分(紫外線吸収成分、紫外線散乱成分)などが挙げられる。
保湿成分としては、例えば、セラミド、コレステロール、及びリン脂質などの脂質;カミツレエキス、クワエキス、ドクダミエキス、ニンジンエキス、ハマメリスエキス、ビルベリー葉エキス、チャエキス、及びシソエキスなどの植物抽出エキス、ヘパリン類似物質、及びコンドロイチン、コンドロイチン硫酸ナトリウムなどのムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、キチン、及びキトサンなどの高分子化合物;グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及びジグリセリントレハロースなどの多価アルコール;アラニン、セリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルコサミン、アスパラギン酸、テアニン、及びアルギニンなどのアミノ酸;乳酸ナトリウム、尿素、及びピロリドンカルボン酸ナトリウムなどの天然保湿因子;ソルビトールなどの糖アルコール;レシチン、及び水素添加レシチンなどのリン脂質;ポリグルタミン酸;MPCポリマー(例えば、LIPIDURE(登録商標)など)などのリン脂質極性基を有する高分子;ポリオキシプロピレンメチルグルコシド;トリメチルグリシン(ベタイン);ヒドロキシエチルウレア;アクリル酸・アクリルアミド・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体などが挙げられる。保湿剤としては、中でも、使用感を考慮すると、セラミド、コレステロール、リン脂質などの脂質;クワエキス、ドクダミエキス、ニンジンエキス、ビルベリー葉エキスなどの植物抽出エキスが好ましい。
抗炎症成分としては、例えば、植物(例えば、ブドウ、オタネニンジン、及びコンフリーなど)に由来する成分、アラントイン、グリチルリチン酸又はその誘導体、酸化亜鉛、塩酸ピリドキシン、及びε−アミノカプロン酸、プロアントシアニジン、トコフェロール又はその誘導体、アスコルビン酸又はその誘導体、ヘスペリジン、グルコシルヘスペリジン、エルゴチオネイン、亜硫酸水素ナトリウム、エリソルビン酸又はその塩、フラボノイド、グルタチオン、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、カタラーゼ、スーパーオキサイドジスムターゼ、チオレドキシン、タウリン、チオタウリン、ヒポタウリンなどが挙げられる。
抗菌又は殺菌成分としては、例えば、クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、アクリノール、イオウ、レゾルシン、エタノール、塩化ベンゼトニウム、アダパレン、過酸化ベンゾイル、クリンダマイシン、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、イソプロピルメチルフェノール、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオールなどのアルカンジオール、グリセリン脂肪酸エステル、アゼライン酸、塩酸アルキルジアミノグリシン、グルコン酸クロルヘキシジン、及びパラフェノールスルホン酸亜鉛などが挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノールなどのレチノール誘導体、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸エチル、レチノイン酸レチノール、d−δ−トコフェリルレチノエート、α−トコフェリルレチノエート、β−トコフェリルレチノエートなどのビタミンA類;β−カロチン、α−カロチン、γ−カロチン、δ−カロチン、リコピン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、エキネノンなどのプロビタミンA類;δ−トコフェロール、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、及びコハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム、ニコチン酸トコフェロールなどのビタミンE類;リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステルなどのビタミンB2類;ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、及びニコチン酸1−(4−メチルフェニル)エチルなどのニコチン酸類;ステアリン酸アスコルビル、ジパルミチン酸L−アスコルビル、テトライソパルミチン酸アスコルビル(テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル)、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビゲン−A、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステルなどのビタミンC類;メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなどのビタミンD類;フィロキノン、ファルノキノンなどのビタミンK類;ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、及びチアミントリリン酸エステルモノリン酸塩などのビタミンB1類;塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’−リン酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミンなどのビタミンB6類;シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミンなどのビタミンB12類;葉酸、プテロイルグルタミン酸などの葉酸類;ニコチン酸、ニコチン酸アミドなどのニコチン酸類;パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D−パンテサイン、D−パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテルなどのパントテン酸類;ビオチン、ビオチシンなどのビオチン類;アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウムなどのアスコルビン酸誘導体であるビタミンC類;並びにγ−オリザノール、カルニチン、フェルラ酸、α−リポ酸、及びオロット酸などのビタミン様作用因子などが挙げられる。
ペプチド又はその誘導体としては、例えば、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コラーゲン、魚由来コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、エラスチン分解ペプチド、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、塩化ヒドロキシプロピルアンモニウム加水分解コラーゲン、エラスチン分解ペプチド、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルク蛋白分解ペプチド、加水分解シルク、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、大豆蛋白分解ペプチド、加水分解大豆蛋白、小麦蛋白、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小麦蛋白、カゼイン分解ペプチド、並びにアシル化ペプチド(パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルペンタペプチド、パルミトイルテトラペプチドなど)などが挙げられる。
アミノ酸又はその誘導体としては、例えば、ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、β−アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、ヒスチジン、タウリン、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、カルニチン、カルノシン、クレアチンなどが挙げられる。
細胞賦活化成分としては、例えば、γ−アミノ酪酸、及びε−アミノプロン酸などのアミノ酸類;レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、及びパントテン酸類などのビタミン類;グリコール酸、及び乳酸などのα−ヒドロキシ酸類;タンニン;フラボノイド;サポニン;アラントイン;並びに感光素301号などが挙げられる。
老化防止成分としては、例えば、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N−メチル−L−セリン、メバロノラクトンなどが挙げられる。
血行促進作用成分としては、例えば、植物(例えば、オタネニンジン、アシタバ、アルニカ、イチョウ、ウイキョウ、エンメイソウ、オランダカシ、カミツレ、ローマカミツレ、カロット、ゲンチアナ、ゴボウ、コメ、サンザシ、シイタケ、セイヨウサンザシ、セイヨウネズ、センキュウ、センブリ、タイム、チョウジ、チンピ、トウキ、トウニン、トウヒ、ニンジン、ニンニク、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボタン、マロニエ、メリッサ、ユズ、ヨクイニン、ローズマリー、ローズヒップ、チンピ、トウキ、トウヒ、モモ、アンズ、クルミ、又はトウモロコシ)に由来する成分;グルコシルヘスペリジンなどが挙げられる。
角質軟化成分としては、例えば、尿素、グリコール酸、グルコン酸、フルーツ酸、フィチン酸、ラノリン、乳酸、乳酸塩、クエン酸及びイオウなどが挙げられる。
美白成分としては、例えば、アルブチン;ハイドロキノン;コウジ酸;エラグ酸;フィチン酸;ルシノール;カモミラET;アスコルビン酸又はその誘導体;ビタミンE又はその誘導体;パントテン酸又はその誘導体;美白作用を有する植物成分(例えば、植物エキスや精油)などが挙げられる。
収斂成分としては、例えば、ミョウバン、クロロヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、アラントインアルミニウム塩、硫酸亜鉛、パラフェノールスルホン酸亜鉛、酸化亜鉛、及び硫酸アルミニウムカリウムなどの金属塩;タンニン酸、クエン酸、乳酸、コハク酸などの有機酸、メントール、エタノールなどが挙げられる。
紫外線吸収成分としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、ジメトキシベンジリデンオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、及び2,4−ビス−[{4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ジベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピロン酸エチルヘキシル、エトルヘキシルトリアゾリン、パラアミノ安息香酸およびその誘導体、パラジメチルアミノ安息香酸オクチル、サチリル酸エチレングリコール、ジヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
紫外線散乱成分としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、ケイ酸チタン、ケイ酸亜鉛、無水ケイ酸、ケイ酸セリウム、含水ケイ酸などの無機化合物;これらの無機化合物を含水ケイ酸、水酸化アルミニウム、又はマイカやタルクなどの無機粉体で被覆したもの;これらの無機化合物をポリアミド、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン又はナイロンなどの樹脂粉体に複合化したもの;並びにこれらの無機化合物をシリコーン油や脂肪酸アルミニウム塩などで処理したものなどが挙げられる。
洗浄成分としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩、アルキル(又はアルケニル)硫酸塩、高級脂肪酸塩(パルミチン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びステアリン酸など)、エーテルカルボン酸塩、アミドエーテルカルボン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、N−アシルアミノ酸塩(N−ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム、水酸化カリウム/N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸カリウム、ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム、及びミリストイルグルタミン酸など)、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミドエーテル硫酸塩、アシル化イセチオン酸塩、及びアシル化タウレートなどのアニオン界面活性剤;アルキレンオキサイドが付加していてもよい、直鎖又は分岐鎖の長鎖アルキル基を有するモノ又はジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤;並びにカルボベタイン、スルホベタイン、イミダゾリニウムベタイン(2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、及びN−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウムなど)、及びアミドベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
その他の有効成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の外用剤は、容器詰めされた外用剤であってもよい。容器形状としては、例えば、ボトルタイプ、チューブタイプ、ジャータイプ、スポイドタイプ、ディスペンサータイプ、パウチ袋、及びチアパックなどを例示できる。また、容器材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン(HDPE、LDPE、及びLLDPEなど)、ABS樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ポリスチレン、ガラス、及び金属(アルミなど)などを例示できる。また、これらの材料の強度、柔軟性、及び耐候性、並びに容器に収容する成分の安定性などを考慮して、これらの材料を含む容器に各種コーティング処理を施したり、これらの材料を例えば混合するなどして組み合わせて容器材料としたり、これらの材料からなる層を積層して容器材料とすることができる。また、当業者であれば、容器からの製剤の吐出量を調節し、又は容器への製剤の付着を軽減するために、容器のノズル及び製剤の吐出部の口径、及び材質を適宜選択することができる。
本実施形態の外用剤の使用方法としては、使用対象の皮膚の状態、年齢、又は性別などによって異なるが、例えば以下の方法が挙げられる。1日数回(例えば、1〜5回、好ましくは1〜3回)、適量(例えば、0.05〜5g)を皮膚に塗布すればよい。また、トラネキサム酸の1日使用量が、例えば0.00001〜0.05g、好ましくは0.0001〜0.02g、より好ましくは0.0002〜0.01gとなるように外用剤を塗布すればよい。また、塗布期間は、例えば1〜6ヶ月間、好ましくは3〜6ヶ月間とすればよい。
本実施形態の外用剤は、トラネキサム酸の生理活性を期待して、肌のシミ、炎症などを有する人に好適に使用できる。本実施形態の外用剤は、その他、種々の皮膚疾患、又は皮膚トラブルを有する人に好適にも使用できる。また、皮膚トラブルの予防のため、本実施形態の外用剤は、正常な肌を有する人も好適な使用対象となる。また、本実施形態の外用剤は、適度な粘度が維持されているため、クッション性及び肌あたりといった使用感の改善、手に取った際の流れ落ちの防止、並びに、一回あたりの塗布量の向上、といった効果も得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[試験例1:粘度の評価]
(1)試験サンプルの調製
使用した試験サンプルは、各種試薬を表1及び2に示す混合比で適宜混合し、調製した。
(2)試験方法
(初期粘度の測定)
試験サンプルの調製後の初期粘度は、第16改正日本薬局方 一般試験法 粘度測定法 第2法回転粘度計法に記載されている「(2)円すい−平板回転粘度計(コーンプレート型粘度計)」の試験法に準拠し、コーンプレート型粘度計(RE85、東機産業株式会社)を用いて行った。
具体的な測定条件は以下のとおりである。
測定温度:25℃
回転数 :1rpm(粘度600mPa・s未満)又は0.5rpm(粘度600mPa・s以上)
ローター:1°34’×24
測定値 :回転を開始してから1分間ごとの粘度を3分まで計測し、これらの平均値の粘度を測定値とした。
(光照射後の粘度低下率の測定)
試験サンプルの初期粘度を測定後、試験サンプルに対し、積算量3万kJの光を照射した。光照射後の試験サンプルを(初期粘度の測定)と同様の方法で粘度を測定し、これを光照射後の粘度とした。光照射後の粘度低下率は以下の式で算出した。
光照射後の粘度低下率(%)={(初期粘度−光照射後の粘度)/初期粘度}×100
Figure 0006403487
Figure 0006403487
(3)試験結果
試験結果を表1及び2に示す。ヒアルロン酸ナトリウムにトラネキサム酸を含有させることで、試験サンプルの初期粘度が増加された(参考例1〜4)。ヒアルロン酸ナトリウムにサリチル酸を含有させると初期粘度が著しく低下するが(比較例1及び2)、さらにトラネキサム酸を含有させることで、初期粘度の低下が抑制され、さらに、光照射による粘度低下も抑制することができた(実施例1〜5)。
[試験例2:pHを統一した条件下での粘度の評価]
(1)試験サンプルの調製
使用した試験サンプルは、各種試薬を表3に示す混合比で適宜混合し、調製した。
(2)試験方法
(初期粘度の測定)
測定条件を以下の条件に変更した以外は、試験例1の(初期粘度の測定)と同様の方法により、初期粘度を測定した。
測定温度:25℃
回転数 :100rpm(粘度5mPa・s未満)又は50rpm(粘度5mPa・s以上)
ローター:1°34’×24
測定値 :回転を開始してから1分後の数値を粘度とした。
比較例3の試験サンプルの初期粘度を1としたときに、それぞれの試験サンプルの初期粘度の相対比を示した。
Figure 0006403487
(3)試験結果
試験結果を表3に示す。pHを統一した条件下であっても、トラネキサム酸を含有させることで、初期粘度の低下を抑制することができた(比較例3及び参考例5、比較例4及び実施例6)。ただし、トラネキサム酸の含有量が1重量%では、サリチル酸を試験サンプル全量に対して1重量%以上含む場合の初期粘度の低下を抑制することができなかった(比較例5及び6)。
処方例 以下の処方に従って、外用剤が調製される。なお、処方例の各数値は重量%を示す。
処方例1(化粧水)
トラネキサム酸 2.0
サリチル酸 0.1
ヒアルロン酸ナトリウム 0.2
濃グリセリン 2.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
ポリオキシプロピレンメチルグルコシド 0.2
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
ヒドロキシエチルセルロース 0.05
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール) 適量
着香剤 適量
精製水 残量
合計 100
処方例2(化粧水)
トラネキサム酸 1.0
サリチル酸 0.05
ヒアルロン酸ナトリウム 0.05
濃グリセリン 3.0
プロピレングリコール 5.0
ソルビトール 1.0
ポリオキシプロピレンメチルグルコシド 0.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.05
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体
0.5
キサンタンガム 0.05
ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルション 0.3
加水分解ヒアルロン酸 0.1
リン酸L−アスコルビルマグネシウム 0.01
キレート剤(エデト酸ナトリウム) 適量
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール) 適量
pH調整剤 適量
着香剤 適量
精製水 残量
合計 100
処方例3(乳液)
トラネキサム酸 2.0
アルブチン 0.1
サリチル酸 0.2
ヒアルロン酸ナトリウム 0.2
ジプロピレングリコール 5.0
1,3−ブチレングリコール 8.0
濃グリセリン 3.0
モノステアリン酸グリセリン 1.0
カルボキシビニルポリマー 0.2
キサンタンガム 0.05
メドウフォーム油 5.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 5.0
メチルポリシロキサン 1.0
トリエタノールアミン 0.1
トコフェロール 0.1
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム 0.05
キレート剤(エデト酸ナトリウム) 適量
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール) 適量
着香剤 適量
精製水 残量
合計 100
処方例4(クリーム)
トラネキサム酸 1.0
アルブチン 3.0
サリチル酸 0.05
ヒアルロン酸ナトリウム 0.15
ジプロピレングリコール 8.0
ジグリセリン 5.0
濃グリセリン 3.0
ヒドロキシエチルウレア 3.0
イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 0.5
モノステアリン酸グリセリン 0.4
セトステアリルグルコシド・セトステアリルアルコール 1.5
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.5
メドウフォーム油 0.5
スクワラン 3.0
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 1.5
メチルポリシロキサン 1.0
ベヘニルアルコール 0.2
ステアリルアルコール 0.3
キサンタンガム 0.2
水酸化ナトリウム 0.1
キレート剤(エデト酸ナトリウム) 適量
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル、フェノキシエタノール) 適量
着香剤 適量
精製水 残量
合計 100

Claims (3)

  1. (A)トラネキサム酸又はその塩と、(B)ヒアルロン酸及びその誘導体、並びにそれらの塩と、(C)サリチル酸又はその塩と、を含有し、
    前記(C)成分の含有量が、外用剤全量を基準として、0.01〜0.5重量%である、外用剤(ただし、ハルパゴシドを含有する外用剤を除く。)。
  2. さらに、(D)pH調整剤を含有する、請求項1に記載の外用剤。
  3. 前記(A)成分の含有量が、外用剤全量を基準として、0.5〜2.2重量%である、請求項1又は2に記載の外用剤。
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