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JP6338464B2 - 制御仕様変更システム及び車両 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制御仕様を変更するシステムと、制御仕様を変更可能な車両とに関する。
従来、車両の制御仕様を変更するためのシステムとして、例えば特許文献1,2に見られるものが知られている。
特許文献1には、車両の制御ゲインの変更のための専用のゲイン変更器を使用して、車両の制御ゲインを運転者の所望の制御ゲインに変更し得るようにしたシステムが開示されている。
また、特許文献2には、車両に搭載された制御仕様変更装置が、外部のサーバとの無線通信によって、車両の制御仕様を変更するためデータをサーバから取得し、当該データにより車両の制御仕様を変更し得るようにしたシステムが開示されている。
特開平6−328981号公報 特開2014−051208号公報
しかしながら、特許文献1に見られるシステムは、制御ゲインの変更のための専用のゲイン変更器を使用するものであるので、該ゲイン変更器が高価なものとなりやすい。また、車両の運転者がゲイン変更器により制御ゲインを調整するためには、ある程度、専門的な知識を必要とする。さらには、運転者にとって最適な制御ゲインを効率よく簡易に設定することが難しい。ひいては、運転者が当該システムを気軽に利用することが困難である。
一方、特許文献2に見られるシステムでは、車両の仕様を変更をするためのデータを保持するサーバと、車両の制御仕様変更装置との無線通信を行うことで、該制御仕様変更装置が当該データを取得することができるので、車両の制御仕様を簡易に変更することができる。
しかるに、特許文献2のものでは、車両に搭載された制御仕様変更装置がサーバとの無線通信を行うために、専用の通信回線が必要となる。
このため、制御仕様変更装置とサーバとが無線通信を行い得るエリア(車両の存在エリア)、ひいては、制御仕様を変更するシステムを利用し得るエリアが狭いエリアに限定されやすい。また、上記専用の通信回線用の通信機を車両に搭載する必要があるため、当該システムのコスト低減、ひいては普及が困難となりやすい。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、車両の制御仕様を変更することを、汎用性の高い簡易なシステム構成で、車両の存在エリアによらずに適切に実現することができる制御仕様変更システム及び車両を提供することを目的とする。
本発明の制御仕様変更システムは、上記目的を達成するために、車両の制御仕様を変更するための制御仕様変更システムであって、前記車両の制御仕様を変更するための仕様変更用データを提供するサーバと公衆通信網を介して通信可能に構成され、該サーバとの通信により前記仕様変更用データを取得する携帯端末と、前記車両に搭載されており、前記携帯端末が前記車両に配置された状態で該携帯端末と通信可能に構成された車両制御装置とを備え、前記車両制御装置は、前記携帯端末が前記サーバから取得した仕様変更用データを該携帯端末との通信によって取得するデータ取得部と、該データ取得部が前記携帯端末から取得した仕様変更用データが正常なデータであるか否かを判定するデータ判定部とを備え、該データ判定部の判定結果が肯定的であることを必要条件として、前記データ取得部で取得した仕様変更用データを不揮発性の記憶部に記憶保持し、該記憶部に記憶保持された仕様変更用データにより規定される制御仕様で前記車両の制御処理を実行するように構成されていることを基本構成とする。
なお、本発明において、「前記携帯端末が前記車両に配置された状態」というのは、該携帯端末が、前記車両制御装置との通信を行い得る領域内で車両の内部(車室内等)、又は該車両の周辺に配置されている状態を意味する。
上記基本構成よれば、車両制御装置のデータ取得部は、前記携帯端末が前記サーバから取得した仕様変更用データを該携帯端末との通信によって取得する。
ここで、携帯端末は、公衆通信網を介してサーバと通信可能に構成されたものでよいので、例えば汎用のスマートフォンもしくはタブレット端末を該携帯端末として使用することができる。
この場合、携帯端末は、車両に配置された状態であるか否かによらずに、広域のエリアで公衆通信網を介してサーバとの通信を行うことができ、その通信によって、該サーバから仕様変更用データを取得することができる。
このため、例えば、前記携帯端末を所持した車両の運転者は、該携帯端末とサーバとが通信可能となる任意の場所(車両から離れた場所でもよい)で、該携帯端末に仕様変更用データを取得させることができる。
そして、このように携帯端末で仕様変更用データを取得した後には、前記車両の存在エリアによらずに、前記車両に配置した該携帯端末と車両制御装置との通信を行わせることで、該車両制御装置に仕様変更用データを取得させるようにすることができる。
ここで、携帯端末とサーバとの通信時、あるいは、携帯端末と車両制御装置との通信時に、それらの通信不良、外来ノイズの影響、あるいは、携帯端末の電源不足等に起因して、携帯端末がサーバから取得した仕様変更用データ、あるいは、車両制御装置のデータ取得部が携帯端末から取得した仕様変更用データにエラーが発生する場合があり得る。そして、これらのエラーを、汎用性の高い携帯端末で適切に検知することは難しい。
そこで、前記車両制御装置は、データ取得部が前記携帯端末から取得した仕様変更用データが正常なデータであるか否かをデータ判定部により判定する。そして、車両制御装置は、該データ判定部の判定結果が肯定的であることを必要条件として、前記データ取得部で取得した仕様変更用データを不揮発性の記憶部に記憶保持し、該記憶部に記憶保持された仕様変更用データにより規定される制御仕様で前記車両の制御処理を実行する。
このため、車両制御装置が、エラーを有する仕様変更用データを使用して、車両の制御処理を実行するのを防止することができる。
また、前記基本構成の制御仕様変更システムは、携帯端末を利用することで、車両には、サーバとの通信を行う専用の通信機を備えておく必要がない。そして、近年の多くの車両は、スマートフォン等の携帯端末との間で、有線通信もしくは無線通信を行い得る機器(ナビゲーション装置等)が搭載されているので、前記車両制御装置は、当該機器を利用して携帯端末との通信を行うようにすることができる。従って、第1発明の制御仕様変更システムは、汎用性の高い簡易な構成で実現できる。
よって、前記基本構成の制御仕様変更システムによれば、車両の制御仕様を変更することを、汎用性の高い簡易なシステム構成で、車両の存在エリアによらずに適切に実現することができる。
本発明のうちの第1発明は、上記基本構成において、前記データ取得部は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、前記車両の運転者が操作可能に該車両に配置された第1操作部の操作によって仕様変更用データの取得が指示された場合に、又は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、前記車両の運転者の音声を入力可能に該車両に配置された音声入力部への音声の入力によって仕様変更用データの取得が指示された場合に、前記携帯端末が既に前記サーバから仕様変更用データを取得しているか否かを判断し、該判断結果が肯定的である場合には、該携帯端末が既に取得している仕様変更用データを該携帯端末から取得する処理を実行し、該判断結果が否定的である場合には、前記サーバから仕様変更用データを取得することを前記携帯端末に実行させ、さらに、該携帯端末から該仕様変更用データを取得する処理を実行するように構成されていることを特徴とする
かかる第発明によれば、前記携帯端末が前記車両に配置された状態において、車両の運転者が前記操作部を操作し、又は前記音声入力部に音声を入力することで、前記携帯端末が既にサーバから仕様変更用データを取得している場合と該仕様変更用データを未だ取得していない場合のいずれの場合においても、運転者による前記携帯端末の操作を必要とすることなく、前記車両制御装置のデータ取得部に、仕様変更用データを該携帯端末から取得する処理を実行させることができる。従って、運転者は、車両の運転中においても、前記仕様変更用データを取得する処理を車両制御装置のデータ取得部に実行させることができる。ひいては、制御仕様変更システムの利便性あるいは使い勝手を向上させることができる。
上記第1発明では、前記車両制御装置は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、前記データ取得部が前記携帯端末から取得した仕様変更用データについての前記データ判定部の判定結果が否定的である場合には、前記サーバから前記仕様変更用データを取得する処理を前記携帯端末に改めて実行させ、さらに前記データ取得部およびデータ判定部の処理を実行するように構成されていることが好ましい(第発明)。
これによれば、前記データ取得部が前記携帯端末から取得した仕様変更用データについての前記データ判定部の判定結果が否定的である場合(該仕様変更用データが正常なデータでない場合)に、車両の運転者が携帯端末あるいは前記第1操作部等を操作することなく、前記サーバから前記仕様変更用データを取得する処理を前記携帯端末に改めて実行させ、さらに前記データ取得部及びデータ判定部の処理を実行させることができる。このため、制御仕様変更システムの利便性あるいは使い勝手を向上させることができる。
また、前記第1発明又は第2発明において、前記車両制御装置は、前記仕様変更用データを前記不揮発性の記憶部に記憶保持した後に、前記車両の運転者が操作可能に該車両に配置された第2操作部の操作によって制御仕様の変更が指示されることを必要条件として、前記仕様変更用データにより規定される制御仕様で前記車両の制御処理を実行するように構成されていることが好ましい(第発明)。
これによれば、車両の運転者は、車両制御装置で取得した新たな仕様変更用データにより規定される制御仕様での車両の制御を車両制御装置に実行させるか否か、あるいは、その実行の開始時期を選択することができる。このため、制御仕様変更システムの利便性あるいは使い勝手を向上させることができる。
前記第1〜第発明では、前記車両制御装置は、前記携帯端末との通信が可能となっている状態で、前記車両に関する情報を示す車両情報データを取得して、当該取得した車両情報データを前記携帯端末を介して前記サーバに送信する車両情報データ送信部をさらに備えており、前記サーバは、前記車両に対応する仕様変更用データを前記携帯端末に送信するとき、少なくとも該車両に関して受信した前記車両情報データに基づいて該車両に対応する仕様変更用データを可変的に決定するように構成されていてもよい(第発明)。
これによれば、前記サーバは、前記携帯端末に前記仕様変更用データを送信するとき、前記車両に関して受信した前記車両情報データに基づいて決定した仕様変更用データを前記携帯端末に送信する。このため、前記車両制御装置は、該車両制御装置が搭載された車両に適した仕様変更用データを取得することができる。ひいては、該車両に適した制御仕様で車両の制御を行うことができる。
上記第発明では、前記サーバは、前記車両に対応する仕様変更用データを前記携帯端末に送信するとき、該車両である対象車両に関して受信した前記車両情報データと、該対象車両以外の1つ以上の他車両に関して受信済の車両情報データであって、該対象車両に関する車両情報データと所定の関係を有する車両情報データとに基づいて該対象車両に対応する仕様変更用データを可変的に決定するように構成されていてもよい(第発明)。
これによれば、前記サーバは、前記対象車両の車両情報データだけでなく、該対象車両と関連性の高い他車両の車両情報データ(該対象車両に関する車両情報データと所定の関係を有する車両情報データ)をも考慮して前記対象車両に対応する仕様変更用データを決定できる。例えば、対象車両の車両情報データに加えて、前記対象車両と装備仕様、使用環境等が同一もしくは類似する他車両の車両情報データ(燃費効率等)をも考慮して、対象車両に対応する仕様変更用データを決定できる。このため、対象車両に適した仕様変更用データをより高い信頼性で決定することが可能となる。
また、本発明の車両は、制御仕様を変更可能な車両であって、当該車両の制御仕様を変更するための仕様変更用データを提供するサーバと公衆通信網を介して通信することによって該仕様変更用データを取得する携帯端末が前記車両に配置された状態で、該携帯端末と通信可能に構成された車両制御装置を備え、前記車両制御装置は、前記携帯端末が前記サーバから取得した仕様変更用データを、該携帯端末との通信によって取得するデータ取得部と、該データ取得部が前記携帯端末から取得した仕様変更用データが正常なデータであるか否かを判定するデータ判定部とを備え、該データ判定部の判定結果が肯定的であることを必要条件として、前記データ取得部で取得した仕様変更用データを不揮発性の記憶部に記憶保持し、該記憶部に記憶保持された仕様変更用データにより規定される制御仕様で前記車両の制御処理を実行するように構成されていることを基本構成とする。
かかる基本構成によれば、車両制御装置のデータ取得部は、前記携帯端末が公衆通信網を介して前記サーバと通信することで該サーバから取得した仕様変更用データを該携帯端末との通信によって取得する。
このため上記基本構成の車両によれば、前記第1発明と同様に、車両の制御仕様を変更することを、汎用性の高い簡易なシステム構成で、車両の存在エリアによらずに適切に実現することができる。
本発明(第6発明)の車両は、上記基本構成の車両において、前記データ取得部は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、当該車両の運転者が操作可能に当該車両に配置された第1操作部の操作によって仕様変更用データの取得が指示された場合に、又は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、当該車両の運転者の音声を入力可能に当該車両に配置された音声入力部への音声の入力によって仕様変更用データの取得が指示された場合に、前記携帯端末が既に前記サーバから仕様変更用データを取得しているか否かを判断し、該判断結果が肯定的である場合には、該携帯端末が既に取得している仕様変更用データを該携帯端末から取得する処理を実行し、該判断結果が否定的である場合には、前記サーバから仕様変更用データを取得することを前記携帯端末に実行させ、さらに、該携帯端末から該仕様変更用データを取得する処理を実行するように構成されていることを特徴とする
さらに、上記第6発明では、前記車両制御装置は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、前記データ取得部が前記携帯端末から取得した仕様変更用データについての前記データ判定部の判定結果が否定的である場合には、前記携帯端末に、前記サーバから前記仕様変更用データを取得する処理を前記携帯端末に改めて実行させ、さらに前記データ取得部およびデータ判定部の処理を実行するように構成されていることが好ましい(第発明)。
さらに、上記第6発明又は第7発明では、前記車両制御装置は、前記仕様変更用データを前記不揮発性の記憶部に記憶保持した後に、前記車両の運転者が操作可能に該車両に配置された第2操作部の操作によって制御仕様の変更が指示されることを必要条件として、前記仕様変更用データにより規定される制御仕様で前記車両の制御処理を実行するように構成されていることが好ましい(第発明)。
上記第6発明、第7発明、第8発明によれば、それぞれ前記第1発明、第2発明、第3発明と同様の効果を奏することができる。
本発明の第1実施形態のシステム構成を示す図。 図1に示す車両制御装置の処理を示すフローチャート。 図1に示す車両制御装置の処理を示すフローチャート。 本発明の第2実施形態のシステム構成を示す図。 図4に示すサーバの処理を示すフローチャート。 図5のSTEP31の処理を示すフローチャート。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を図1〜図3を参照して説明する。図1を参照して、本実施形態の制御仕様変更システム1は、携帯端末2と、車両10に搭載された車両制御装置11とを備える。
車両10は、制御仕様変更システム1により制御仕様を変更可能な車両であり、例えば自動車である。より具体的な一例として、図1に示す車両10はハイブリッド車両である。この車両10には、車両制御装置11の他、走行用動力源として、電動機12と、内燃機関により構成されたエンジン13とが搭載されている。さらに車両10には、電動機12の電源としての蓄電装置14と、表示装置15と、音声入力部としてのマイク16とが搭載されている。
なお、制御仕様変更システム1による変更対象の制御仕様は、車両10の走行に関連する制御仕様(例えば電動機12及びエンジン13等のパワートレイン、あるいは、サスペンション等の制御仕様)と、その他の制御仕様(例えばエアコン装置もしくはオーディオ装置の制御仕様)とのいずれであってもよい。
電動機12及びエンジン13は、図示しない変速機等を含む動力伝達機構を介して車両10の駆動輪を駆動する。また、電動機12は、車両10の減速時の運動エネルギー、あるいは、エンジン13から入力される駆動力によって、回生運転を行う(発電機として動作する)ことも可能である。
蓄電装置14は2次電池あるいはキャパシタにより構成される。この蓄電装置14は、電動機12の回生運転時に、該電動機12の発電電力が充電される。
表示装置15は、本実施形態ではタッチ操作が可能なタッチパネルにより構成される。この表示装置15は、車両制御装置11の指令により、あるいは、該表示装置15の所定の操作により、車両10の制御仕様の変更に関する操作部(例えば図示の操作部15a,15b等)を表示可能である。そして、表示装置15は、車両10のセンターコンソール等、車両10の車室内で運転者が視認及び操作し得る箇所に配置されている。
なお、表示装置15は、例えば、車両10のナビゲーション装置、オーディオ装置、エアコン装置等、制御仕様変更システム1以外の機器の表示装置を兼ねるものであってもよい。
マイク16は、車両10の運転席の前方箇所等、車両10の車室内で運転者の音声を入力し得る箇所に配置されている。
携帯端末2は、スマートフォンあるいはタブレット端末等、公衆通信網3を利用したデータ通信を行うことが可能な無線式携帯端末である。公衆通信網3は、電話回線網、インターネット、基地局等により構成される通信網である。
この携帯端末2には、車両10の制御仕様の変更用の所定のアプリケーションプログラム(以降、制御仕様変更用アプリケーションという)があらかじめインストールされている。そして、携帯端末2は、この制御仕様変更用アプリケーションと該携帯端末2のハードウェア構成(制御回路部、メモリ、通信機等)とにより実現される機能によって、車両10の制御仕様を変更するための仕様変更用データを提供するサーバ100と公衆通信網3を介して通信を行うことが可能となっている。
この場合、携帯端末2は、該携帯端末2の所定の操作によって、あるいは、車両制御装置11からの指令に応じて、サーバ100との通信を行うことが可能である。
上記サーバ100には、車両10を含む種々様々な車両の制御仕様を変更するための複数種の仕様変更用データが保存されている。該仕様変更用データは、例えば制御用プログラム及び制御用参照データの一方又は両方により構成される。制御用参照データは、制御処理に用いる目標値、閾値、制御ゲイン等のパラメータの値、あるいは、マップデータもしくはテーブルデータ等により構成される。
そして、携帯端末2は、上記サーバ100との通信によって、車両10で使用可能な仕様変更用データをサーバ100から取得する(ダウンロードする)機能を有する。
車両制御装置11は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路などを含む電子回路ユニットにより構成される。なお、車両制御装置11は、相互に通信可能な複数の電子回路ユニットにより構成されていてもよい。
この車両制御装置11は、携帯端末2が車両10に配置された状態で、携帯端末2と有線通信、又はブルートゥース等による無線通信を行うための通信機21を備えており、該通信機21を介して携帯端末2と通信可能に構成されている。
なお、携帯端末2が車両10に配置された状態というのは、より詳しくは、携帯端末2が、車両制御装置11との通信を行い得る領域(車両制御装置11の周辺領域)内で車両10の内部(車室内等)又は車両10の周辺に配置された状態である。
また、車両制御装置11は、車両10の標準仕様の制御用データ(標準仕様での制御用プログラム又は制御用参照データにより構成されるデータ)があらかじめ記憶保持された標準仕様用記憶部22と、サーバ100から取得する仕様変更用データを各々記憶保持する複数の変更仕様用記憶部23,23,…とを備える。これらの記憶部22,23は、EEPROM等の不揮発性メモリにより構成される。
また、車両制御装置11は、あらかじめROMに実装されたプログラム又はハードウェア構成により実現される機能として、車両10の制御仕様の変更に関する処理を実行する仕様変更制御処理部24と、上記記憶部22,23のいずれかに記憶保持されたデータを使用して、該データにより規定される制御仕様での制御処理を実行する車両制御処理実行部25とを備える。
仕様変更制御処理部24は、その機能として、携帯端末2が取得した仕様変更用データを該携帯端末2から取得する処理を実行するデータ取得部24aと、携帯端末2から取得した仕様変更用データが正常なデータであるか否かを判定する処理を実行するデータ判定部24bと、車両10の制御仕様を切り替える(変更する)ための処理を実行する仕様切替処理部24cとを含む。
次に、車両10の仕様変更用データを車両10の車両制御装置11で取得する処理について説明する。
携帯端末2が車両10の車室内等に配置され、該携帯端末2が車両制御装置11と有線又は無線により通信可能となっている状態において、車両制御装置11の仕様変更制御処理部24により、図2のフローチャートに示す処理が実行される。この処理は、仕様変更制御処理部24のデータ取得部24a及びデータ判定部24bの処理を含む。
STEP1において、仕様変更制御処理部24は、仕様変更用データの取得要求が有るか否かを判断する。
本実施形態では、例えば表示装置15の画面操作もしくはマイク16への音声入力によって仕様変更用データの取得が指示された場合、あるいは、仕様変更用データの取得処理が途中で中断されたことを示すフラグが車両制御装置11のEEPROM等の不揮発性メモリに記憶保持されている場合に、STEP1の判断結果が肯定的になる。
ここで、携帯端末2が車両制御装置11と通信可能となっている状態では、車両制御装置11は、表示装置15の画面に、制御仕様変更用データの取得を指示するための第1操作部15a、制御仕様の切替えを指示するための第2操作部15b等の制御仕様の変更に関する操作部を表示させる。
そして、車両10の運転者が、表示装置15の第1操作部15aをタッチ操作することで、仕様変更制御処理部24に対して仕様変更用データの取得が指示される。あるいは、車両10の運転者が、マイク16に対して仕様変更用データの取得を指示する音声を入力することで、仕様変更制御処理部24に対して仕様変更用データの取得が指示される。これらの場合に、STEP1の判断結果が肯定的になる。
また、仕様変更制御処理部24による仕様変更用データの取得途中での車両10のアクセサリ電源のオフ等に起因して、該仕様変更用データの取得処理が途中で中断してしまう場合がある。このような場合には、仕様変更制御処理部24は、仕様変更用データの取得処理が中断したことを示すフラグを不揮発性メモリに記憶保持する。
そして、この場合には、当該中断後に、携帯端末2と車両制御装置11との通信が可能となった状態で、STEP1の判断結果が肯定的になる。
STEP1の判断結果が否定的である場合には、仕様変更制御処理部24はSTEP1の判断結果が肯定的になるまでSTEP1の判断処理を逐次繰り返す。また、STEP1の判断結果が肯定的になった場合には、仕様変更制御処理部24は、次に、STEP2において、携帯端末2との通信(仕様変更用データを携帯端末2から取得するための通信)を開始する。
さらに、仕様変更制御処理部24は、携帯端末2との通信によって、該携帯端末2が既に仕様変更用データを取得しているか否か(仕様変更用データをダウンロード済か否か)をSTEP3で確認する。
ここで、車両10の運転者(携帯端末2の所持者)は、車両10に搭乗していない状況あるいは車両10の近辺に居ない状況であっても、携帯端末2が公衆通信網3を介してサーバ100と通信し得るエリア内の任意の場所で携帯端末2の制御仕様変更用アプリケーションを起動して、該携帯端末2を操作することで、車両10に対応する仕様変更用データを、サーバ100から携帯端末2にダウンロードすることが可能である。
このため、STEP1の判断結果が肯定的となる状況で、携帯端末2に仕様変更用データが既にダウンロードされている場合と、該仕様変更用データが未だ携帯端末2にダウンロードされていない場合とがある。
そして、携帯端末2に仕様変更用データが既にダウンロードされている場合には、STEP3の判断結果が肯定的になり、携帯端末2に仕様変更用データがダウンロードされていない場合には、STEP3に判断結果が否定的になる。
なお、本実施形態では、仕様変更制御処理部24が携帯端末2から仕様変更用データを取得する処理を完了した後に、仕様変更制御処理部24が改めて、携帯端末2との通信によって該仕様変更用データを取得する処理を実行する場合がある。そして、この場合には、仕様変更制御処理部24は、STEP3の判断結果を否定的であると認識する。
STEP3の判断結果が肯定的である場合には、仕様変更制御処理部24は、携帯端末2に既に保存されている仕様変更用データを、該携帯端末2から通信機21を介して取得(ダウンロード)し、さらに、その取得した仕様変更用データを車両制御装置11に備えられたバッファ(図示省略)に書き込む処理をSTEP5で実行する。
このSTEP5の処理は、STEP6の判断結果が肯定的になるまで、すなわち、携帯端末2からの仕様変更用データの取得が完了するまで(携帯端末2から車両制御装置11への仕様変更用データの転送が完了するまで)実行される。
また、STEP3の判断結果が否定的である場合(携帯端末2に仕様変更用データがダウンロードされていない場合、あるいは、該仕様変更用データの再取得を行う場合)には、仕様変更制御処理部24は、STEP4において、サーバ100からの仕様変更用データの取得を携帯端末2に要求する。
このとき、携帯端末2は、当該要求に応じてサーバ100との通信を開始し、該サーバ100から車両10に対応する仕様変更用データを取得する。
そして、携帯端末2がサーバ100からの仕様変更用データの取得を完了すると、仕様変更制御処理部24は、前記STEP5の処理をSTEP6の判断結果が肯定的になるまで実行することで、仕様変更用データを携帯端末2から取得する。
なお、携帯端末2がサーバ100との通信によって仕様変更用データを取得する処理では、携帯端末2から車両10の識別データがサーバ100に送信される。そして、サーバ100が、車両10に適合する仕様変更用データを携帯端末2に送信する。
補足すると、STEP3の判断結果が否定的である場合において、携帯端末2によるサーバ100からの仕様変更用データの取得処理と、仕様変更制御処理部24による携帯端末2からの仕様変更用データとの取得処理とは、並行して行うようにしてもよい。
また、車両10で使用可能な複数の仕様変更用データがサーバ100に保存されている場合、携帯端末2とサーバ100との通信時に、車両10の表示装置15、もしくは携帯端末2の表示器(図示省略)に、サーバ100から提供可能な複数の仕様変更用データの内容を表示させ、車両10の運転者(携帯端末2の所持者)が、表示装置15の画面操作を行うか、もしくは携帯端末2の操作を行うことで、所望の仕様変更用データ(サーバ100が携帯端末2の送信すべき仕様変更用データ)を選択し得るようにしてもよい。
仕様変更制御処理部24による仕様変更用データの取得が完了し、STEP6の判断結果が肯定的になると、仕様変更制御処理部24は、STEP7において、携帯端末2との通信を終了する。
以上のSTEP1〜7の処理が前記データ取得部24aの処理である。
次いで、仕様変更制御処理部24は、STEP8において、携帯端末2から取得した仕様変更用データ(バッファに書き込んだ仕様変更用データ)が正常なデータであるか否かを判定する。この判定処理が、前記データ判定部24bの処理である。
ここで、携帯端末2がサーバ100から取得した仕様変更用データは、携帯端末2とサーバ100との通信時の通信不良もしくは外来ノイズ等に起因して、エラーデータを含む可能性がある。
あるいは、仕様変更制御処理部24のデータ取得部24aが携帯端末2から取得した仕様変更用データは、仕様変更制御処理部24と携帯端末2との通信時の通信不良もしくは外来ノイズ等に起因して、エラーデータを含む可能性がある。
そこで、仕様変更制御処理部24は、STEP8の判定処理を実行する。この判断処理は、誤り検出符号、又は誤り訂正符号等を使用する公知の手法により行うことができる。
STEP8の判定結果が否定的である場合(携帯端末2から取得した仕様変更用データがエラーデータを含んでいる場合)には、仕様変更制御処理部24は、仕様変更用データを改めて取得すべく、STEP2からの処理を再開する。この場合、STEP3の判断結果が否定的であると認識され、STEP4からの処理が実行される。
一方、STEP8の判断結果が肯定的である場合(携帯端末2から取得した仕様変更用データが正常なデータである場合)には、仕様変更制御処理部24は、STEP9において、当該取得した仕様変更用データを、前記複数の変更仕様用記憶部23のうちの空き領域となっている記憶部23に書き込む。従って、仕様変更制御処理部24が携帯端末2から取得した仕様変更用データは、STEP8の判断結果が肯定的であることを必要要件として、不揮発性の記憶部たる変更仕様用記憶部23に書き込まれる。
なお、本実施形態では、変更仕様用記憶部23に記憶保持された仕様変更用データは車両10で使用されない場合もある。そして、ある1つの変更仕様用記憶部23に既に書き込まれている仕様変更用データが使用中のものでない場合には、該変更仕様用記憶部23の記憶データを新たに取得した仕様変更用データに更新するようにしてもよい。
STEP9の書き込み処理が終了すると、次に、仕様変更制御処理部24は、STEP10において、変更仕様用記憶部23への仕様変更用データの書き込みが正常に行われたか否かを判定する。この判定処理は、STEP8の判定処理と同様に、誤り検出符号、又は誤り訂正符号等を使用する公知の手法により行うことができる。
そして、STEP10の判定結果が肯定的である場合には、仕様変更制御処理部24は、図2のフローチャートの処理を終了する。また、STEP10の判定結果が否定的である場合には、仕様変更制御処理部24は、STEP9の処理を改めて実行することで、変更仕様用記憶部23への仕様変更用データの書き込みをやり直す。
なお、STEP10の判定処理を省略することも可能である。
車両10の仕様変更用データを車両制御装置11で取得する処理は以上の如く実行される。
上記の如く仕様変更制御処理部24による仕様変更用データの取得が行われるので、車両10の運転者は、携帯端末2の操作を必要とせずに、表示装置15の画面操作もしくは音声入力によって、仕様変更制御処理部24に、仕様変更用データの取得を行わせることができる。このため、運転者は、車両10の運転中においても、仕様変更制御処理部24による仕様変更用データの取得を行わせることができる。
また、携帯端末2とサーバ100との間の通信(ひいては、携帯端末2でサーバ100から仕様変更用データを取得する処理)は、該携帯端末2が車両10に配置されている場合と配置されていない場合(携帯端末2を所持した運転者が車両10から離れている場合等)とのいずれの場合でも、広域のエリアで行うことができる。
そして、携帯端末2と車両制御装置11との間の通信(ひいては、車両制御装置11の仕様変更制御処理部24で仕様変更用データを取得する処理)は、該携帯端末2が車両10に配置されている状態においては、車両10の存在場所によらずに行うことができる。
このため、車両10の存在場所の制約を受けずに、車両10の車両制御装置11に仕様変更用データを携帯端末2を介して取得させることができる。
また、前記STEP8の判定処理、さらにはSTEP10の判定処理を車両制御装置11の仕様変更制御処理部24で行うようにすることで、携帯端末2とサーバ100と間のの通信時、あるいは、携帯端末2と車両制御装置11との間の通信時に、仕様変更用データにエラーデータが含まれてしまったような場合でも、該エラーデータを含む仕様変更用データが、車両10の制御用データとして変更仕様用記憶部23に記憶保持されてしまうのを確実に防止することができる。
次に、車両10の制御仕様を、現在の制御仕様から、上記の如く取得した仕様変更用データにより規定される制御仕様に切替える(変更する)処理について説明する。
車両制御装置11の仕様変更制御処理部24は、前記した如く仕様変更用データを変更仕様用記憶部23に書き込んだ後に、図3のフローチャートに示す処理を実行する。なお、この処理が、前記仕様切替処理部24cの処理である。また、この処理は、携帯端末2と車両制御装置11との通信を行い得る状態であるか否かによらずに実行される。
STEP21において、仕様変更制御処理部24は、車両10の制御仕様の切替え(変更)の要求があるか否かを判断する。
本実施形態では、表示装置15の画面操作もしくはマイク16への音声入力によって車両10の制御仕様の切替が指示された場合に、STEP21の判断結果が肯定的になる。
具体的には、携帯端末2が車両制御装置11と通信可能となっている状態において表示装置15に表示され、あるいは、表示装置15の所定の操作によって該表示装置15に表示される第2操作部15bを車両10の運転者がタッチ操作することで、仕様変更制御処理部24の仕様切替処理部24cに対して車両10の制御仕様の切替えが指示される。
あるいは、車両10の運転者が、マイク16に対して制御仕様の切替えを指示する音声を入力することで、仕様変更制御処理部24の仕様切替処理部24cに対して制御仕様の切替えが指示される。これらの場合に、STEP21の判断結果が肯定的になる。
この場合、車両10の運転者は、携帯端末2の操作を必要とせずに、制御仕様の切替えの指示を行うことができるので、車両10の運転中でも当該指示を容易に行うことができる。
なお、複数の仕様変更用データが変更仕様用記憶部23に記憶保持されている場合には、仕様変更制御処理部24は、制御仕様の変更が指示された場合に、表示装置15の画面に当該複数の仕様変更用データの内容を表示する。そして、車両10の運転者は、当該複数の仕様変更用データのうちから新たに採用しようとする1つの仕様変更用データを、表示装置15の画面操作又は音声入力により選択する。
STEP21の判断結果が否定的である場合には、仕様変更制御処理部24はSTEP21の判断結果が肯定的になるまでSTEP21の判断処理を逐次繰り返す。また、STEP21の判断結果が肯定的になった場合には、仕様変更制御処理部24は、次に、STEP22において、車両10の制御仕様を切替えてもよい状況であるか否かを判断する。
この判断は、車両10の車速等の状態量に基づいて行われる。例えば車両10の車速がゼロである場合に、STEP22の判断結果が肯定的となり、車両10の車速がゼロでない場合に、STEP22の判断結果が否定的となる。
なお、例えば、車両10の制御用の電子機器(アクチュエータ等)の電源電圧を考慮し、該電源電圧が適切な電源電圧の下限値よりも低い場合にも、STEP22の判断結果が否定的になるようにしてもよい。
補足すると、STEP22の判断のための指標は、切替えようとする制御仕様の内容に合わせて設定しておけばよい。例えば切替えようとする制御仕様が車両10のエアコン装置の制御仕様である場合には、外気温等をSTEP22の判断のための指標として使用することができる。この場合、車両10の走行中でも制御仕様を切り替えることができる。
STEP22の判断結果が否定的である場合には、仕様変更制御処理部24はSTEP22の判断結果が肯定的となるまでSTEP22の判断処理を逐次繰り返す。
また、STEP22の判断結果が肯定的である場合には、仕様変更制御処理部24は、STEP23において、制御仕様を切替える。具体的には、仕様変更制御処理部24は、車両制御処理実行部25が車両10の制御用データとして実際に使用するデータが、標準仕様用記憶部22及び変更仕様用記憶部23のいずれの記憶部に記憶保持されているデータであるかを示すアクティブ記憶部識別データを、車両10の運転者により指示された仕様変更用データが記憶保持されている変更仕様用記憶部23を示すデータに変更する。
なお、運転者により指示された仕様変更用データは、変更仕様用記憶部23のいずれか1つにだけ仕様変更用データが書き込まれている場合には、該仕様変更用データであり、複数の変更仕様用記憶部23に仕様変更用データが書き込まれている場合には、運転者が表示装置15の画面操作あるいは音声入力により選択した仕様変更用データである。
次いで、STEP24において、仕様変更制御処理部24は、切替後の仕様変更用データが正常なデータであるか否かを判定する。この判定処理は、前記STEP8又はSTEP10の判断処理と同様に、誤り検出符号、又は誤り訂正符号等を使用する公知の手法により行うことができる。
STEP24の判定結果が肯定的である場合には、仕様変更制御処理部24は、STEP25において、切替後の仕様変更用データを使用した車両10の制御が正常であるか否かを判断する。
ここで、STEP24の判断結果が肯定的である場合には、以後、少なくともあらかじめ定められた所定期間は、車両制御処理実行部25によって、切替後の仕様変更用データ(アクティブ記憶部識別データにより示される変更仕様用記憶部23に記憶保持された仕様変更用データ)を使用した車両10の制御が行われる。そして、STEP24の判断処理は、かかる車両10の制御が正常であるか否かを判断する処理である。
STEP24の判断処理は、切替後の仕様変更用データを使用した車両10の制御に関連する値(例えば、該制御に関連する所定の状態量の計測値)に基づいて行われる。
具体的には、制御仕様の切替え後の所定期間において、切替後の仕様変更用データを使用した車両10の制御に関連する値が、あらかじめ定めれた所定の必要条件(例えばあらかじめ定めた所定範囲内に収まる状態が所定時間以上となる等の条件)を満たす場合には、仕様変更制御処理部24は、切替後の仕様変更用データを使用した車両10の制御が正常であると判断し、上記所定の必要条件を満たさない場合には、切替後の仕様変更用データを使用した車両10の制御が正常でないと判断する。
一例として、切替後の仕様変更用データが、車両10の燃費の向上を目的として、蓄電装置14のSOC(State of charge)の目標値等を変更するものである場合、切替後の仕様変更用データを使用した車両10の制御によって実現される車両10の燃費が所定値以上となる状況が所定時間以上になるという必要条件を満たす場合には、切替後の仕様変更用データを使用した車両10の制御が正常であると判断される。
また、車両10の燃費が上記必要条件を満たさない場合には、切替後の仕様変更用データを使用した車両10の制御が正常でないと判断される。
STEP25の判断結果が肯定的である場合には、切替後の仕様変更用データを使用した車両10の制御が正常であるので、仕様変更制御処理部24は、図3のフローチャートに示す処理を終了する。以後は、車両制御処理実行部25による車両10の制御は、新たに制御仕様を変更することとなるまで、当該切替後の仕様変更用データにより規定される制御仕様で行われる。
また、STEP25の判断処理が否定的である場合には、仕様変更制御処理部24は、STEP26において、車両10の制御仕様を標準仕様に切替える。具体的には、前記アクティブ記憶部識別データを、前記標準仕様用記憶部22を示すデータに切替える。そして、仕様変更制御処理部24は、図3のフローチャートに示す処理を終了する。
なお、STEP26での制御仕様の切替えは、前記STEP22と同じ判断処理の判断結果が肯定的となる状況で行われる。
また、前記STEP24の判定結果が否定的である場合(切替後の仕様変更用データが正常なデータでない場合)には、仕様変更制御処理部24は、STEP26の処理と同様に、STEP27において、車両10の制御仕様を標準仕様に切替える。
さらに、仕様変更制御処理部24は、STEP28において、STEP23で切替えよとしていた制御仕様を規定する仕様変更用データを再度、取得すべき旨の指令をデータ取得部24aに対して出力する。
この場合、仕様変更制御処理部24は、携帯端末2と車両制御装置11との間の通信が可能となっている状態で、図2のSTEP2からの処理をデータ取得部24a及びデータ判定部24bにより実行する。なお、この場合、STEP3の判断結果は否定的と認識される。
これにより、仕様変更用データがサーバ100から携帯端末2を介して改めて取得され、変更仕様用記憶部23に書き込まれる。
以上が、制御仕様の切替えに関する処理の詳細である。
以上説明した第1実施形態によれば、車両制御装置11は、サーバ100から携帯端末2を介して仕様変更用データを取得することができる。このため、利便性あるいは使い勝手の良い制御仕様変更システム1を低コストで実現できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図4〜図6を参照して説明する。なお、本実施形態の説明は、第1実施形態と相違する事項を中心に行い、第1実施形態と同一の事項については説明を省略する。
図4を参照して、本実施形態では、車両制御装置11は、第1実施形態で説明した構成に加えて、車両10に関する情報を示す車両情報データを取得して、その取得した車両情報データを携帯端末2を介してサーバ100に送信する車両情報データ送信部31をさらに備える。
車両情報データは、本実施形態では、車両10に関する複数種類の状態量の検出データ又は推定データを含む。
さらに詳細には、車両10には、例えば、車両10の位置情報及び日時情報を含むGPS情報を受信するGPS受信機32と、車両10の周辺の気温(外気温)を検出する温度センサ33と、車両10の空間的な姿勢(例えばピッチ方向及びロール方向の傾斜角)を検出するためのジャイロセンサ34と、車両10の車速を検出するための車速センサ35と、車両10のアクセルペダルの操作量(以降、アクセル操作量という)を検出するためのアクセルセンサ36と、蓄電装置14の充電状態SOCを推定するためのSOC推定用センサ37(蓄電装置14の出力電圧及び通電電流をそれぞれ検出する電圧センサ及び電流センサ等)とが搭載されている。
そして、車両情報データ送信部31は、携帯端末2が車両10に配置されて、該携帯端末2と車両制御装置11とが通信可能となっている状態で、上記の各検出器の出力に基づき認識される検出データ又は推定データを車両情報データとして取得する。
具体的には、車両情報データ送信部31は、GPS受信機32が受信したGPS情報(車両10の位置情報及び日時情報)と、温度センサ33が検出した外気温と、ジャイロセンサ34が検出した車両10の姿勢と、車速センサ35が検出した車速と、アクセルセンサ36が検出したアクセル操作量と、SOC推定用センサ37の出力から推定される蓄電装置14のSOCと、車両10の燃料消費推定量(例えばエンジン13用の図示しない燃料タンクの燃料計の指示値と車両10の走行距離計の指示値とから推定される値)と、これらの検出値もしくは推定値の所定時間の期間(現在時刻から所定時間前までの期間)における推移とを車両情報データとして取得する。
さらに、車両情報データ送信部31は、取得した車両情報データを、車両制御装置11の通信機21から携帯端末2に送信する。このとき、携帯端末2は、車両情報データ送信部31からの指令により、サーバ100との通信を行い、車両制御装置11から送信された車両情報データをサーバ100に転送する。
このように、本実施形態では、携帯端末2と車両制御装置11とが通信可能となっている状態で、車両10の車両情報データが携帯端末2を介してサーバ100に送信される。この場合、車両10の識別データと、車両情報データの送信時に車両10で使用している制御仕様を示すデータ(以降、送信時使用制御仕様データという)とが車両情報データと共にサーバ100に送信される。
そして、サーバ100は、車両10から送信された車両情報データ及び送信時使用制御仕様データを該車両10の識別データと対応づけて保存する。なお、サーバ100への車両情報データ等の送信は、本実施形態の制御仕様変更システム1と同様のシステムを搭載した他車両についても同様に行われる。
また、サーバ100は、車両10から送信された車両情報データ等のデータが正常なデータであるか否かのエラーチェック(前記STEP8と同様の判断処理)を行い、受信したデータのエラーがある場合には、車両情報データ等の再度の送信を携帯端末2に要求する。他車両からサーバ100に送信されるデータについても同様である。
本実施形態では、サーバ100は、車両10に対応する携帯端末2との通信によって、仕様変更用データの送信が要求された場合に、車両10に適合する制御仕様を車両情報データを利用して決定し、その決定した制御仕様に対応する仕様変更用データを携帯端末2に送信する。
以降、このサーバ100の処理を図5及び図6を参照して説明する。なお、以降の説明では、制御仕様を変更しようとする車両10を対象車両10という。また、他車両は、特にことわらない限り、本実施形態の制御仕様変更システム1と同様のシステムを搭載した他車両等、車両情報データを適宜、サーバ100に送信することを行う他車両を意味する。
サーバ100は、車両10に対応する携帯端末2との通信によって、仕様変更用データの送信が要求された場合に、図5のフローチャートに示す処理を実行する。
まず、STEP31において、サーバ100は、対象車両10に対応する携帯端末2から受信した車両情報データ(最新の車両情報データ)から対象車両10の状況(対象車両10に使用環境の状況)を分類する。
このSTEP31の処理は、一例として、図6のフローチャートに示す如く実行される。本実施形態では、対象車両10の状況は、高外気温状況、低外気温状況、高勾配状況、渋滞状況、郊外状況及び標準状況の6つの状況のいずれかに分類される。
具体的には、サーバ100は、STEP41において、対象車両10が高外気温地域で使用されていると判断される場合(STEP41の判断結果が肯定的となる場合)には、STEP42において、対象車両10の状況が、対象車両10が高外気温地域にいる高外気温状況であると判断する。
上記STEP41の判断は、車両情報データのうちの外気温に基づいて行われ、該外気温が所定の高外気温判定温度より高い場合が、STEP41の判断結果が肯定的となる場合である。
また、サーバ100は、STEP43において、対象車両10が低外気温地域で使用されていると判断される場合(STEP43の判断結果が肯定的となる場合)には、STEP44において、対象車両10の状況が、対象車両10が低外気温地域にいる低外気温状況であると判断する。
上記STEP43の判断は、車両情報データのうちの外気温に基づいて行われ、該外気温が所定の低外気温判定温度より低い場合が、STEP43の判断結果が肯定的となる場合である。
また、サーバ100は、STEP45において、対象車両10が高勾配地域で使用されていると判断される場合(STEP45の判断結果が肯定的となる場合)には、STEP46において、対象車両10の状況が、対象車両10が高勾配地域にいる高勾配状況であると判断する。
上記STEP45の判断は、車両情報データのうちの対象車両10の姿勢(詳しくは、ピッチ方向の傾斜角)に基づいて行われ、該ピッチ方向の傾斜角の絶対値が所定の高勾配判定角度より大きい場合が、STEP45の判断結果が肯定的となる場合である。
また、サーバ100は、STEP47において、対象車両10が渋滞地域で使用されていると判断される場合(STEP47の判断結果が肯定的となる場合)には、STEP48において、対象車両10の状況が、対象車両10が渋滞地域にいる渋滞状況であると判断する。
上記STEP47の判断は、例えば車両情報データのうちの車速の推移とアクセル操作量の推移とに基づいて行われる。例えば、車速の推移及びアクセル操作量の推移から、対象車両10が、渋滞による停車と発進とを交互に繰り返していると推定される場合に、STEP47の判断結果が肯定的とされる。
より詳細には、例えば車速が、予め定められた短い時間内で、所定の値よりも低い状態と、車速がゼロの状態(車両が停車している状態)とが繰り返されている場合、あるいは、予め定められた短い時間内で、アクセル操作量がゼロの状態とアクセル操作量がゼロでない状態とが繰り返されている場合に、STEP47の判断結果が肯定的とされる。
また、サーバ100は、STEP49において、対象車両10が郊外地域で使用されていると判断される場合(STEP49の判断結果が肯定的となる場合)には、STEP50において、対象車両10の状況が、対象車両10が郊外地域にいる郊外状況であると判断する。
上記STEP49の判断は、車両情報データのうちの車速の推移とアクセル操作量の推移とに基づいて行われる。例えば、車速が一定(又はほぼ一定)に維持されている時間が所定の値以上であるか、又はアクセル操作量が一定(又はほぼ一定)に維持されている時間が所定の値以上である場合に、STEP49の判断結果が肯定的とされる。
なお、上記STEP41,43,45,47,49の判断条件は、対象車両10を含む任意の車両の状況を適切に分類できるように、予め実験等に基づき設定される。
さらに、サーバ100は、対象車両10の状況が上記の5つの状況(高外気温状況、低外気温状況、高勾配状況、渋滞状況及び郊外状況)のいずれにも該当しない場合(STEP41,43,45,47,49の全ての判断結果が否定的となる場合)には、STEP51において、対象車両10の状況が標準状況であると判断する。
なお、対象車両10の状況を分類する条件は、上記のものに限らない。例えば、GPS受信機32が受信した位置情報及び日時情報と、その他の情報とに基づいて対象車両10の状況を分類してもよい。
例えば、その他の情報が天気予報による予想気温である場合には、対象車両10の位置情報と日時情報とに対する天気予報の予想気温を、実際の外気温の推定値として用いることもできる。また、その他の情報が、各地域の過去の外気温の統計情報である場合には、対象車両10の位置情報と日時情報とに対応して、統計情報の外気温から推定された外気温を、実際の外気温の推定値として用いることもできる。
そして、サーバ100は、上記の如く得られる外気温の推定値に基づいて、対象車両10の状況が対象車両10が高外気温地域にいる高外気温状況であるか否かを判断し、対象車両10の状況が、対象車両10が低外気温地域にいる低外気温状況であるか否かを判断するようにしてもよい。
また、例えば、その他の情報が、サーバ100が参照可能な地図データ等に設定された路面の勾配である場合には、対象車両10の位置情報に対応して、地図データ等に設定された路面の勾配を、対象車両10の実際のピッチ方向の傾斜角の推定値として用いることができる。この場合、該傾斜角の推定値に基づいて、対象車両10の状況が、対象車両10が高勾配地域にいる高勾配状況であるか否かを判断することができる。
また、例えば、その他の情報が、渋滞情報である場合には、対象車両10の位置情報に対応する渋滞情報に基づいて、対象車両10の状況が、渋滞状況か否かを判断することができる。
また、例えば、その他の情報が、サーバ100が参照可能な地図データ等の場合には、対象車両10の位置情報に対応する渋滞情報に基づいて、対象車両10の状況が、郊外状況か否かを判断することができる。
なお、対象車両10の状況の分類は、図6に示された6つの状況に限らず、他の状況(例えば、高速道路を走行中の状況)を採用してもよい。あるいは、対象車両10の状況を、図6に示された6つの状況のうちの一部の複数の状況に限定して分類してもよい。
以上が、前記STEP31の処理の詳細である。
図5の説明に戻って、サーバ100は、STEP31の処理が終了すると(図6のフローチャートの処理が終了すると)、次にSTEP32において、他車両について受信済の車両情報データ(過去に受信して保存した車両情報データ)のうち、対象車両10の状況と同一の状況にある車両情報データを取得する。
詳細には、サーバ100は、まず、他車両について受信済の各車両情報データに対して、図6のフローチャートと同様の処理によって、当該車両情報データの受信時における他車両の状況を分類する。そして、サーバ100は、受信済の車両情報データのうち、STEP31で分類された対象車両10の状況と同一の状況に分類された1又は複数の車両情報データ(以降、このような車両情報データを同一状況車両情報データという)を取得する。
なお、上記同一状況車両情報データは、対象車両10について受信した車両情報データ(最新の車両情報データ)と所定の関係(本実施形態では、対象車両10と同一状況にあるという関係)を有する他車両の車両情報データに相当するものである。
次いで、STEP33において、サーバ100は、同一状況車両情報データに基づいて、対象車両10の状況に適合する制御仕様(対象車両10が現在使用中の制御仕様と異なる新たな制御仕様)を決定する。この処理の詳細は後述する。
次いでSTEP34において、サーバ100は上記の如く決定した制御仕様に対応する仕様変更用データを決定し、さらにその仕様変更用データを携帯端末2に送信する。これにより、対象車両10に適合する制御仕様を規定する仕様変更用データがサーバ100から携帯端末2に送信される。
上記STEP33の処理の詳細を以下に説明する。
STEP33の処理では、サーバ100は、例えば、各同一状況車両情報データにおける燃料消費推定量及びその推移から認識される燃費(例えば、一定時間内の平均燃費)が対象車両10の燃費よりも高い同一状況車両情報データを送信した他車両の制御仕様(当該同一状況車両情報データの送信時の制御仕様)を表す前記送信時使用制御仕様データに基づいて、対象車両10の制御仕様を決定する。
具体的には、サーバ100は、同一状況車両情報データのうち、対象車両10よりも最も燃費が高い同一状況車両情報データを送信した他車両の送信時使用制御仕様データにより示される制御仕様を、対象車両10の状況に適合する新たな制御仕様として決定する。
ここで、対象車両10の車両制御装置11による電動機12及びエンジン13の制御仕様は、例えば、蓄電装置14の目標SOC、あるいは、対象車両10のアクセル操作量及び車速に応じて電動機12の目標出力トルクを決定するためのマップ(以降、モータトルクマップという)等を使用して、電動機12及びエンジン13の運転制御を行う制御仕様として構成され得る。
この場合、対象車両10の車両制御装置11で使用する上記目標SOC又はモータトルクマップを変更させ、あるいは、エンジン13の始動条件を変更させるように対象車両10の新たな制御仕様を決定することで、前記の如く分類される対象車両10の各状況(対象車両10の使用環境の状況)において、該対象車両10の燃費を向上させるように新たな制御仕様を決定できる。
このように、サーバ100は、対象車両10の状況と同一の状況の1つ又は複数の他車両の車両情報データに基づいて対象車両10の制御仕様を決定する。このため、対象車両10の車両情報データのみに基づいて対象車両10の制御仕様を決定する場合に比べて、より多くの状況が考慮されるので、対象車両10の状況に、より適合した制御仕様を決定できる。
また、サーバ100が他車両から受信済の車両情報データを利用して、対象車両10の制御仕様を決定するため、対象車両10の走行時間又は走行距離が短い状況であっても、対象車両10の状況に適合した制御仕様を決定できる。
なお、サーバ100は、対象車両10の状況に適合する新たな制御仕様として、燃費が向上する制御仕様を決定する他、例えば、燃費の向上の代わりに、あるいは、燃費の向上に加えて、対象車両10の蓄電装置14の耐久性(寿命)又は対象車両10のドライバビリティが向上するように、新たな制御仕様を決定するようにしてもよい。
本実施形態は、以上説明した事項以外は、第1実施形態と同じである。
かかる本実施形態によれば、サーバ100は、対象車両10の車両情報データと、他車両の同一状況車両情報データとに基づいて対象車両10に適合する制御仕様(ひいては、仕様変更用データ)を決定する。このため、対象車両10の車両制御装置11は、対象車両10の運転者の選択処理等を必要とせずに、該対象車両10に好適な仕様変更用データをサーバ100から携帯端末2を介して取得することができる。
このため、本実施形態の制御仕様変更システム1の利便性あるいは使い勝手をより高めることができる。
[変形態様]
次に、以上説明した実施形態に関連する変形態様をいくつか説明する。
前記各実施形態では、制御仕様を変更可能な車両として、ハイブリッド車両を例にとって説明したが、制御仕様を変更可能な車両は、エンジン13又は電動機12のいずれか一方だけを動力源として持つ車両であってもよい。また、車両は、制御仕様を変更可能な車両は、自動二輪車、作業用車両等であってもよい。
また、前記各実施形態では、音声入力部としてのマイク16を備えるシステムを説明したが、該音声入力部を省略するようにしてもよい。
また、前記各実施形態では、車両制御装置11で仕様変更用データを取得することを指示する第1操作部15a、あるいは、制御仕様の切替えを指示する第2操作部15bを表示装置15の画面の操作部(タッチ操作部)とて構成したが、これらの操作部15a,15bは、車両10の表示装置15の周辺、あるいは、車両10のステアリングハンドル等に備えた機械操作式の操作部であってもよい。
また、前記第2実施形態では、対象車両10の制御仕様をサーバ100で決定するために、他車両の車両情報データを使用したが、例えば、対象車両10の車両情報データだけに基づいて、対象車両10の制御仕様を決定するようにしてもよい。
一例として、対象車両10に関する前記6つの状況(高外気温状況、低外気温状況、高勾配状況、渋滞状況、郊外状況及び標準状況)に応じて、対象車両10の新たな制御仕様をサーバ100で決定する場合の具体例を以下に概略的に説明する。
本例では、対象車両10の状況が標準状況である場合には、サーバ100は、燃費を向上させるように(又は蓄電装置14の耐久性が向上するように)目標SOC又はモータトルクマップを変更するように、対象車両10の新たな制御仕様を決定する。
また、対象車両10の状況が高外気温状況である場合には、対象車両10のエアコン装置が多用されることが予測される。このため、サーバ100は、エアコン装置の使用を考慮したモータトルクマップに変更するか、又は電動機12の駆動力のみによる対象車両10の走行中にエンジン13を始動する条件(以降、EV走行時エンジン始動条件という)を変更するように、対象車両10の新たな制御仕様を決定する。
また、対象車両10の状況が低外気温状況である場合には、蓄電装置14の出力効率が低下する。このため、サーバ100は、蓄電装置14の出力効率の低下を考慮したモータトルクマップに変更するように、対象車両10の新たな制御仕様を決定する。
また、対象車両10の状況が高勾配状況である場合には、下り坂での対象車両10の走行中に電動機12の回生運転による発電電力を多く得ることが期待できる。このため、サーバ100は、目標SOCを通常より小さい値に変更するように、対象車両10の新たな制御仕様を変更する。
また、対象車両10の状況が渋滞状況である場合には、対象車両10の停車と発進とが短時間で繰り返されることが予測される。このため、サーバ100は、ので、これを考慮したモータトルクマップ及び目標SOCを用いるように制御仕様を変更する。
また、対象車両10の状況が郊外状況である場合には、対象車両10の停車及び発進の頻度が低くなることが予測される。このため、サーバ100は、これを考慮したモータトルクマップ及び目標SOCを用いるように制御仕様を変更する。
1…制御仕様変更システム、2…携帯端末、3…公衆通信網、10…車両、11…車両制御装置、、15a…第1操作部、15b…第2操作部、16…マイク(音声入力部)、23…変更仕様用記憶部(不揮発性の記憶部)、24a…データ取得部、24b…データ判定部、100…サーバ。

Claims (8)

  1. 車両の制御仕様を変更するための制御仕様変更システムであって、
    前記車両の制御仕様を変更するための仕様変更用データを提供するサーバと公衆通信網を介して通信可能に構成され、該サーバとの通信により前記仕様変更用データを取得する携帯端末と、
    前記車両に搭載されており、前記携帯端末が前記車両に配置された状態で該携帯端末と通信可能に構成された車両制御装置とを備え、
    前記車両制御装置は、前記携帯端末が前記サーバから取得した仕様変更用データを該携帯端末との通信によって取得するデータ取得部と、該データ取得部が前記携帯端末から取得した仕様変更用データが正常なデータであるか否かを判定するデータ判定部とを備え、該データ判定部の判定結果が肯定的であることを必要条件として、前記データ取得部で取得した仕様変更用データを不揮発性の記憶部に記憶保持し、該記憶部に記憶保持された仕様変更用データにより規定される制御仕様で前記車両の制御処理を実行するように構成されており、
    前記データ取得部は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、前記車両の運転者が操作可能に該車両に配置された第1操作部の操作によって仕様変更用データの取得が指示された場合に、又は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、前記車両の運転者の音声を入力可能に該車両に配置された音声入力部への音声の入力によって仕様変更用データの取得が指示された場合に、前記携帯端末が既に前記サーバから仕様変更用データを取得しているか否かを判断し、該判断結果が肯定的である場合には、該携帯端末が既に取得している仕様変更用データを該携帯端末から取得する処理を実行し、該判断結果が否定的である場合には、前記サーバから仕様変更用データを取得することを前記携帯端末に実行させ、さらに、該携帯端末から該仕様変更用データを取得する処理を実行するように構成されていることを特徴とする制御仕様変更システム。
  2. 請求項1記載の制御仕様変更システムにおいて、
    前記車両制御装置は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、前記データ取得部が前記携帯端末から取得した仕様変更用データについての前記データ判定部の判定結果が否定的である場合には、前記サーバから前記仕様変更用データを取得する処理を前記携帯端末に改めて実行させ、さらに前記データ取得部およびデータ判定部の処理を実行するように構成されていることを特徴とする制御仕様変更システム。
  3. 請求項1又は2記載の制御仕様変更システムにおいて、
    前記車両制御装置は、前記仕様変更用データを前記不揮発性の記憶部に記憶保持した後に、前記車両の運転者が操作可能に該車両に配置された第2操作部の操作によって制御仕様の変更が指示されることを必要条件として、前記仕様変更用データにより規定される制御仕様で前記車両の制御処理を実行するように構成されていることを特徴とする制御仕様変更システム。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の制御仕様変更システムにおいて、
    前記車両制御装置は、前記携帯端末との通信が可能となっている状態で、前記車両に関する情報を示す車両情報データを取得して、当該取得した車両情報データを前記携帯端末を介して前記サーバに送信する車両情報データ送信部をさらに備えており、前記サーバは、前記車両に対応する仕様変更用データを前記携帯端末に送信するとき、少なくとも該車両に関して受信した前記車両情報データに基づいて該車両に対応する仕様変更用データを可変的に決定するように構成されていることを特徴とする制御仕様変更システム。
  5. 請求項記載の制御仕様変更システムにおいて、
    前記サーバは、前記車両に対応する仕様変更用データを前記携帯端末に送信するとき、該車両である対象車両に関して受信した前記車両情報データと、該対象車両以外の1つ以上の他車両に関して受信済の車両情報データであって、該対象車両に関する車両情報データと所定の関係を有する車両情報データとに基づいて該対象車両に対応する仕様変更用データを可変的に決定するように構成されていることを特徴とする制御仕様変更システム。
  6. 制御仕様を変更可能な車両であって、
    当該車両の制御仕様を変更するための仕様変更用データを提供するサーバと公衆通信網を介して通信することによって該仕様変更用データを取得する携帯端末が前記車両に配置された状態で、該携帯端末と通信可能に構成された車両制御装置を備え、
    前記車両制御装置は、前記携帯端末が前記サーバから取得した仕様変更用データを、該携帯端末との通信によって取得するデータ取得部と、該データ取得部が前記携帯端末から取得した仕様変更用データが正常なデータであるか否かを判定するデータ判定部とを備え、該データ判定部の判定結果が肯定的であることを必要条件として、前記データ取得部で取得した仕様変更用データを不揮発性の記憶部に記憶保持し、該記憶部に記憶保持された仕様変更用データにより規定される制御仕様で前記車両の制御処理を実行するように構成されており、
    前記データ取得部は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、当該車両の運転者が操作可能に当該車両に配置された第1操作部の操作によって仕様変更用データの取得が指示された場合に、又は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、当該車両の運転者の音声を入力可能に当該車両に配置された音声入力部への音声の入力によって仕様変更用データの取得が指示された場合に、前記携帯端末が既に前記サーバから仕様変更用データを取得しているか否かを判断し、該判断結果が肯定的である場合には、該携帯端末が既に取得している仕様変更用データを該携帯端末から取得する処理を実行し、該判断結果が否定的である場合には、前記サーバから仕様変更用データを取得することを前記携帯端末に実行させ、さらに、該携帯端末から該仕様変更用データを取得する処理を実行するように構成されていることを特徴とする車両。
  7. 請求項記載の車両において、
    前記車両制御装置は、前記携帯端末と前記車両制御装置との通信が可能となっている状態で、前記データ取得部が前記携帯端末から取得した仕様変更用データについての前記データ判定部の判定結果が否定的である場合には、前記携帯端末に、前記サーバから前記仕様変更用データを取得する処理を前記携帯端末に改めて実行させ、さらに前記データ取得部およびデータ判定部の処理を実行するように構成されていることを特徴とする車両。
  8. 請求項6又は7記載の車両において、
    前記車両制御装置は、前記仕様変更用データを前記不揮発性の記憶部に記憶保持した後に、前記車両の運転者が操作可能に該車両に配置された第2操作部の操作によって制御仕様の変更が指示されることを必要条件として、前記仕様変更用データにより規定される制御仕様で前記車両の制御処理を実行するように構成されていることを特徴とする車両。
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