JP6286842B2 - 屈曲振動片、振動デバイス、電子機器、及び移動体 - Google Patents
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Description
一般に屈曲振動モードで振動する音叉型屈曲振動片は、CI値を抑制するために、振動腕の表裏面の長手方向に溝を形成し、その内側の主面側に励振電極を形成する構造が広く採用されている。
そこで、支持腕又は基部の形状を大きくして、振動腕と支持腕の距離を長くすることにより振動漏れを軽減することが考えられるが、屈曲振動片の小型化の要請に反することになる。
一対の振動腕を間の支持腕で支持する屈曲振動片は、一対の振動腕が互いに逆相で屈曲変形した場合、支持腕が電極パッド、導電性接着剤を介してパッケージに固定されるため、基部は振動腕の延びる方向に屈曲変形することになるが、特に支持腕の基端と振動腕の基端との間に位置する基部の部分と、それに連なって、振動腕の延びる方向とは反対方向に位置する基部の部分は大きく屈曲することになる。この領域に突起のような錘が形成されると、支持腕を中心として左右の振動腕がバランス良く屈曲振動している状態において、突起によりモーメントが変わりアンバランスとなって振動漏れが発生し易くなる。しかし、上記構成による基部の他端の突起が基部の一端の支持片の幅および支持腕の幅の少なくともいずれか一方と基部を挟んで重なる領域に形成された場合には、支持腕を中心として左右の振動腕がバランスよく屈曲振動している状態において、突起によりモーメントが変わることなく均衡した状態を維持して、振動漏れの発生を低減することができる。
上記構成によれば、支持腕を中心として左右の振動腕がバランスよく屈曲振動している状態において、突起によりモーメントが変わることなく均衡した状態を維持して、特に振動漏れの発生を低減することができる。
上記構成によれば、支持腕と基部の連結位置周辺の剛性を高めることができ、振動漏れを軽減することができる。また振動腕の屈曲振動に起因する基部における振動が縮幅部によって相殺(緩和・吸収)されるので、基部に接続された支持腕の振動が小さくなる。よって、パッケージにマウントする固着部を支持腕に設けた際に縮幅部のない基部を有する屈曲振動片と比べて振動漏れを抑えることができる。
上記構成によれば、基部の屈曲変形の影響を受け難い箇所であるため、振動漏れの発生を低減することができる。
上記構成によれば、振動漏れを少なくしてCI値を小さくし、振動特性に優れた振動デバイスが提供される。
上記構成によれば、振動漏れを少なくしてCI値を小さくし、振動特性に優れた様々な電子機器が提供される。
上記構成によれば、上記構成によれば、振動漏れを少なくしてCI値を小さくし、振動特性に優れた様々な移動体が提供される。
そして図2に示すように支持腕40の延出方向の中心線から基部20の端部までの長さをL、支持腕40の中心線から基部20他端の突起50の形成箇所(突起50の突出方向の中心線)までの長さをX、突起50が支持腕40の幅と基部20の間に挟んで重なる基部20の他端の領域をa、支持腕40において、支持部40の中心線を基点にした突起50側の範囲であり、テーパー部46を除く領域をb、支持腕40を境にして突起50が存在する側にある基部20の端部からテーパー部38を含む範囲にある他端24の領域をc、として定義している。
最後に屈曲振動片10,10Aの個片化を行う。即ち、水晶ウエハーにおける細い連結部を折り取り、連結状態であった屈曲振動片を個片にする。
屈曲振動片10の屈曲振動に起因する弾性エネルギーは、支持腕40を介して導電性接着剤に到達し、導電性接着剤に裏面(屈曲振動片10とは反対側)に仮想的に設けられ、パッケージの材料定数を有する半無限媒体に伝達したまま屈曲振動片10には戻らない、ことを条件にして計算をしている。
半無限媒体に伝達したこのエネルギーは、再び屈曲振動片10において屈曲振動に寄与することがないので、振動漏れによる損失になる。そしてこの振動漏れによる損失のみを考慮したQ値をQLeakとして定義した(振動漏れが大きくなると、QLeakは小さくなる)。また、後述するメカニズムからも容易に想像できるように、本発明は上記で示した寸法の絶対値、屈曲振動周波数、材料に依存するものではない。
Claims (8)
- 一端、および、前記一端とは反対側であって、平面視で直線状の他端を有する基部と、
前記基部の前記一端側から一方向に沿って延出している第1の振動腕および第2の振動腕と、
前記基部の前記一端側から前記一方向に沿って延出しており、前記一方向に直交する幅方向において前記第1の振動腕と前記第2の振動腕との間に配置されている支持腕と、
前記他端側であって、前記支持腕の幅の範囲に設けられている単一の突起と、
を備えていることを特徴とする屈曲振動片。 - 前記支持腕は、前記基部との付け根部分であって前記幅方向に交わる両側面に支持腕テーパー部を備えており、
前記支持腕の幅の範囲は、前記支持腕の前記両側面により規定される幅および前記支持腕テーパー部の幅を含んだ範囲であることを特徴とする請求項1に記載の屈曲振動片。 - 一端、および、前記一端とは反対側の他端を有する基部と、
前記基部の前記一端側から一方向に沿って延出している第1の振動腕および第2の振動腕と、
前記基部の前記一端側から前記一方向に沿って延出しており、前記一方向に直交する幅方向において前記第1の振動腕と前記第2の振動腕との間に配置されている支持腕と、
を備え、
前記他端の前記幅方向の幅は、前記一方向とは反対方向へ向かうに従い漸減しており、
前記第1の振動腕は、前記幅方向に交わる両側面のうち、前記支持腕側とは反対側の側面に、第1の振動腕テーパー部を有し、
前記第2の振動腕は、前記幅方向に交わる両側面のうち、前記支持腕側とは反対側の側面に、第2の振動腕テーパー部を有し、
前記他端側であって、前記第1の振動腕テーパー部の幅の範囲、前記第2の振動腕テーパー部の幅の範囲および前記支持腕の幅の範囲のいずれかに、単一の突起が設けられていることを特徴とする屈曲振動片。 - 前記支持腕は、前記基部との付け根部分であって前記幅方向に交わる両側面に支持腕テーパー部を備えており、
前記支持腕の幅の範囲は、前記支持腕の前記両側面により規定される幅の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の屈曲振動片。 - 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の屈曲振動片を備えることを特徴とする振動デバイス。
- 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の屈曲振動片と、
前記屈曲振動片が固定される実装面を有するパッケージと、
を備え、
前記屈曲振動片の前記支持腕の一方の主面に、電極パッドが設けられており、
前記電極パッドが、接着剤を介して、前記実装面に固定されていることを特徴とする振動デバイス。 - 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の屈曲振動片を備えることを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の屈曲振動片を備えることを特徴とする移動体。
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