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JP6120010B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギー回生により制動トルクを発生するモータを備えた車両に関する。
従来から、エネルギー回生により制動トルクを発生するモータを備えた車両が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この従来の車両では、回生制動時において、前輪側に配置されたモータにより発生させられる回生制動力(制動トルク)と後輪側に配置されたモータにより発生させられる回生制動力(制動トルク)とが理想配分比となるように、モータが制御される。
特開2004−166363号公報
ところで、一般に、前輪側の制動力(制動トルク)の大きさが後輪側の制動力(制動トルク)の大きさよりも大きくなるように配分を制御することにより、減速時における車両の挙動が安定する。上記従来の車両では、前輪側のモータが実際に発生している回生制動力の大きさに関係なく、単に、理想配分比に基づいて後輪側の回生制動力の大きさが決定される。ところが、例えば、前輪側のモータの温度が上昇した場合、前輪側のモータは、出力が低下することにより要求される回生制動力を発生できない。この場合、後輪側のモータが要求される回生制動力を発生すると、前輪側の回生制動力の大きさに比べて後輪側の回生制動力の大きさが過大になる可能性がある。その結果、実際の前後の制動力の配分比が理想配分比から乖離し、減速時における車両の挙動が不安定になる虞れがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、前輪側の制動トルクの大きさに対して後輪側の制動トルクの大きさが過大になることを防止する車両を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の特徴は、
左右前輪にエネルギー回生による制動トルクを発生させる第一のモータ(15)と、
左右後輪にエネルギー回生による制動トルクを発生させる第二のモータ(16)と、
車両を減速するための総制動トルクを所定の配分比に従って前記左右前輪及び前記左右後輪に配分することによって前記左右前輪に要求される制動トルク及び前記左右後輪に要求される制動トルクを決定し(ステップS12、ステップS13)、前記決定した左右前輪に要求される制動トルク及び前記決定した左右後輪に要求される制動トルクを発生させるように、前記第一のモータ及び前記第二のモータをそれぞれ制御する制御装置(17,19)と、を備えた車両において、
前記制御装置は、
前記第一のモータがエネルギー回生により前記左右前輪に実際に発生している実制動トルクの大きさを取得し(ステップS11)、
前記取得した前記実制動トルクの大きさと前記所定の配分比とに基づいて前記左右後輪に発生させることが許される制動トルクの大きさである後輪制動トルク上限値を求め(ステップS15)、
前記第二のモータがエネルギー回生により前記左右後輪に実際に発生させる実制動トルクの大きさが、前記求められた後輪制動トルク上限値を超えないように、前記第二のモータを制御する(ステップS15、ステップS16)、ように構成したことにある。
本発明による車両によれば、制御装置は、第一のモータが左右前輪に実際に発生させている実制動トルクの大きさと所定の配分比とに基づいて後輪制動トルク上限値を求める。制御装置は、第二のモータが左右後輪に実際に発生させる実制動トルクの大きさが後輪制動トルク上限値を超えないように、第二のモータを制御する。その結果、車両を減速させる際において、例えば、第一のモータの温度が上昇して出力が低下する場合であっても、左右後輪にて発生する制動トルクの大きさが左右前輪にて発生する制動トルクの大きさに対して過大になることを防止することができる。従って、減速している車両の挙動を安定させることができる。
尚、上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は上記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る車両の概略構成図である。 図1に示したECU(電子制御ユニット)により実行される制動トルク制御プログラムを表すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る車両について図面を参照しながら説明する。以下に詳述するように、この車両は、左右前輪(前軸側)に動力伝達可能な第一のモータ、左右後輪(後軸側)に動力伝達可能な第二のモータ、及び、制御装置を備える。第一のモータは左右前輪(前軸側)にエネルギー回生による制動トルクを発生させる。第二のモータは左右後輪(後軸側)にエネルギー回生による制動トルクを発生させる。制御装置は、左右前輪(前軸側)に要求される制動トルク及び左右後輪(後軸側)に要求される制動トルクを発生させるように、第一のモータ及び第二のモータをそれぞれ制御する。
図1に示したように、車両10は、車輪11,12,13,14と、モータ15,16と、電力変換器17と、バッテリ18と、電子制御ユニット19(以下、単に「ECU19」と称呼する。)と、を備える。車輪11,12は、車両10の前軸側に配置された左右前輪11,12であり、車輪13,14は、車両10の後軸側に配置された左右後輪13,14である。尚、車輪11,12,13,14は、それぞれ、図示を省略するサスペンション機構を介して車両10の車体に支持される。
モータ15は、第一のモータであり、そのモータハウジングが車両10の車体に固定されている。モータ15は、車両10の前軸である前輪駆動軸FDを介して、左右前輪11,12にトルク伝達可能に連結されている。モータ15は、車両10の駆動トルク及びエネルギー回生による制動トルクを発生させる。従って、モータ15は、後述するようにECU19により制御(回生制御)されることにより、前輪駆動軸FDの回転方向と逆方向のトルクを発生し、以て、左右前輪11,12に制動トルクを発生させる。
モータ16は、第二のモータであり、そのモータハウジングが車両10の車体に固定されている。モータ16は、車両10の後軸である後輪駆動軸RDを介して、左右後輪13,14にトルク伝達可能に連結されている。モータ16は、車両10の駆動トルク及びエネルギー回生による制動トルクを発生させる。従って、モータ16は、後述するようにECU19により制御(回生制御)されることにより、後輪駆動軸RDの回転方向と逆方向のトルクを発生し、以て、左右後輪13,14に制動トルクを発生させる。
モータ15,16は交流同期モータである。モータ15,16は、電力線を介して電力変換器17に接続されている。電力変換器17は電力線を介してバッテリ18に接続されている。これにより、モータ15,16を回生するように作動させる場合には、モータ15,16からの交流電力(回生電力)が電力変換器17(コンバータ)によって直流電力に変換され、その直流電力がバッテリ18に供給される。尚、モータ15,16を力行するように作動させる場合には、バッテリ18から供給される直流電力が電力変換器17(インバータ)によって交流電力に変換され、その交流電力がモータ15,16にそれぞれ供給される。電力変換器17は、モータ15,16それぞれに対し独立的に設けられている。
ECU19は、各モータ15,16を回生制御することにより、各モータ15,16にエネルギー回生による制動トルクを発生させる。ECU19は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするものである。ECU19は、インターフェース(図示省略)を介して、種々のセンサを含んで構成されるセンサ群20からの検出信号を取得する。センサ群20には、図示を省略するが、運転者によるブレーキ操作量(ブレーキペダルの踏み込み量、踏み込み力等)を検出するセンサ、及び、バッテリ18の残容量を検出するセンサ等が含まれる。
更に、ECU19は、インターフェースを介して電力変換器17とも接続されている。これにより、ECU19は、電力変換器17から情報信号等を入力する。ECU19は、情報信号を入力することにより各モータ15,16からの回生電力量及び電流量等を取得する。このため、ECU19は、各モータ15,16がそれぞれ実際に発生している実制動トルク(左右前輪11,12及び左右後輪13,14にて実際に発生している制動トルクに対応)の大きさを演算して取得することができる。
一方、ECU19からは、電力変換器17に対して、各モータ15,16のエネルギー回生による制動トルクの大きさをそれぞれ制御する制御信号が出力されるように構成されている。具体的に、ECU19は、エネルギー回生による制動トルクの大きさに対応する回生電流を各モータ15,16で個別に制御するように、制御信号を電力変換器17に出力するようになっている。
図1に示したように、車両10には、摩擦による制動トルクを発生させるブレーキユニット21f,21r及びブレーキアクチュエータ22が設けられる。ブレーキユニット21fは、左右前輪11,12に配設され、ブレーキユニット21rは左右後輪13,14に配設される。ブレーキユニット21f,21rは、例えば、ディスクブレーキ、ドラムブレーキ等の周知のブレーキ装置である。
これらのブレーキユニット21f,21rは、ブレーキアクチュエータ22に接続され、ブレーキアクチュエータ22から供給される油圧に応じて左右前輪11,12及び左右後輪13,14に摩擦による制動トルクを発生させる。ブレーキアクチュエータ22は、ポンプ、圧力調整弁、複数の開閉制御弁等を備え、ECU19からの要求信号に応じてブレーキユニット21f,21rに調整した油圧を供給する。尚、ブレーキユニット21f,21r及びブレーキアクチュエータ22は周知であり、且つ、本発明に直接関係しないので、詳細な説明を省略する。
運転者によりブレーキ操作がなされると、ECU19は、モータ15,16がエネルギー回生により発生させる制動トルクと、ブレーキユニット21f,21rが摩擦により発生させる制動トルクと、を互いに協調させて、車両10を減速させる。この場合、ECU19は、ブレーキユニット21f,21rに対して、ブレーキアクチュエータ22に調整後の油圧を供給させる。
具体的に、ECU19は、ブレーキユニット21fが左右前輪11,12に発生させる制動トルクの大きさと、ブレーキユニット21rが左右後輪13,14に発生させる制動トルクの大きさとが同一となるように、ブレーキアクチュエータ22に液圧を供給させる。尚、ブレーキアクチュエータ22は、ブレーキ操作に応じて摩擦により発生させるべき制動トルクの大きさに対し、ブレーキユニット21fが発生させる分とブレーキユニット21rが発生させる分、即ち、前後制動トルク分担を一定比率で調整することができる。
ECU19は、図2に示した制動トルク制御プログラムを実行する。制動トルク制御プログラムは、左右前輪11,12及び左右後輪13,14の4輪で発生すべき総制動トルクを、左右前輪11,12側の回生制動トルク及び左右後輪13,14側の回生制動トルクで発生させる場合に実行される。
具体的に、ECU19は、ステップS10にて制動トルク制御プログラムの実行を開始する。ECU19は、続くステップS11にて、モータ15が左右前輪11,12に実際に発生させている実制動トルクである前軸回生実行トルクRBTf_realを取得する。加えて、ECU19は、モータ16が左右後輪13,14に実際に発生させている実制動トルクである後軸回生実行トルクRBTr_realを取得する。
具体的に、ECU19は、電力変換器17から入力した情報信号に基づいて、モータ15,16に流れているそれぞれの電流(回生電流)を取得する。加えて、ECU19は、取得したモータ15,16のそれぞれの電流(回生電流)と比例関係にあるモータ15,16のそれぞれの回転数を演算する。ECU19は、予め定められている、モータ15の回転数と前軸回生実行トルクRBTf_realとの関係に従い、前記演算したモータ15の回転数を用いて前軸回生実行トルクRBTf_realを取得する。更に、ECU19は、予め定められている、モータ16の回転数と後軸回生実行トルクRBTr_realとの関係に従い、前記演算したモータ16の回転数を用いて後軸回生実行トルクRBTr_realを取得する。
ECU19は、続くステップS12にて、運転者のブレーキ操作量に応じて車両10を減速させるために車輪11〜14にて発生させる総制動トルクとしての4輪合計目標制動トルクTgtBTを演算する。具体的に、ECU19は、センサ群20から入力されるブレーキペダルの踏み込み量及び踏み込み力等のブレーキ操作量を入力する。ECU19は、ブレーキ操作量と予め定められた関係にある4輪合計目標制動トルクTgtBTを、前記入力したブレーキ操作量を用いて演算する。ECU19は、4輪合計目標制動トルクTgtBTを演算すると、ステップS13に進む。
ECU19は、ステップS13にて、4輪合計目標制動トルクTgtBTを所定の配分比に従って左右前輪11,12及び左右後輪13,14に配分する。そして、ECU19は、前記配分により、左右前輪11,12に要求される制動トルクとしての前軸目標制動トルクTgtBTf、及び、左右後輪13,14に要求される制動トルクとしての後軸目標制動トルクTgtBTrを決定する。具体的に、ECU19は、前記ステップS12にて演算した4輪合計目標制動トルクTgtBTに対して前輪側が発生すべき制動トルクの所定の配分比α(例えば、0.5≦α<1)を乗算して、前軸目標制動トルクTgtBTf=TgtBT×αを演算する。
この所定の配分比αは、車輪11〜14で発生する総制動トルク(この場合、モータ15,16が回生により発生する回生制動トルク)を「1」とした場合の、左右前輪11,12で発生する制動トルク(回生制動トルク)の大きさを表す。尚、所定の配分比αは、0<α<1であれば、0.5未満であっても良い。但し、通常、減速時の車両の挙動を安定させるためには、所定の配分比αは0.1〜1の所定値に設定される。
一方、ECU19は、4輪合計目標制動トルクTgtBTに所定の配分比(1-α)を乗算して、後軸目標制動トルクTgtBTr=TgtBT×(1-α)を演算する。ECU19は、前軸目標制動トルクTgtBTf及び後軸目標制動トルクTgtBTrを演算すると、ステップS14に進む。
ステップS14においては、ECU19は、前記ステップS13にて演算した前軸目標制動トルクTgtBTfを発生させるために、モータ15に要求される前軸回生要求トルクRBTf_reqを演算する。具体的に、ECU19は、前軸回生要求トルクRBTf_reqを前軸目標制動トルクTgtBTfに設定する。前軸回生要求トルクRBTf_reqを演算すると、ECU19は、ステップS15に進む。
ステップS15においては、ECU19は、前記ステップS13にて演算した後軸目標制動トルクTgtBTrを発生させるために、モータ16に要求される後軸回生要求トルクRBTr_reqを演算する。ECU19は、先ず、前記取得した前軸回生実行トルクRBTf_realと、所定の配分比を用いて決定される分担比率(1-α)/αと、に基づいて、左右後輪13,14に発生させることが許される後輪制動トルク上限値RBTf_real×(1-α)/αを演算する。続いて、ECU19は、演算した後輪制動トルク上限値RBTf_real×(1-α)/α及びステップS13にて演算した後軸目標制動トルクTgtBTrの大きさのうち、小さい方を後軸回生要求トルクRBTr_reqとする。
これにより、後軸回生要求トルクRBTr_reqの大きさは、後輪制動トルク上限値RBTf_real×(1-α)/αを超えないように決定される。即ち、モータ16が後軸回生要求トルクRBTr_reqに従って左右後輪13,14に後軸回生実行トルクRBTr_realを発生させた場合、後軸回生実行トルクRBTr_realの大きさが前軸回生実行トルクRBTf_realの大きさに対して過大になることが防止される。後軸回生要求トルクRBTr_reqを演算すると、ECU19は、ステップS16に進む。
ステップS16においては、ECU19は、前記ステップS14にて演算した前軸回生要求トルクRBTf_reqを発生させるように、モータ15を回生制御するための制御信号を電力変換器17に対して出力する。加えて、ECU19は、前記ステップS15にて演算した後軸回生要求トルクRBTr_reqを発生させるように、モータ16を回生制御するための制御信号を電力変換器17に対して出力する。
これにより、モータ15は、前軸回生要求トルクRBTf_reqの大きさに一致するようにエネルギー回生による制動トルクを発生させることにより、左右前輪11,12に前軸回生実行トルクRBTf_realを発生させる。モータ16は、後軸回生要求トルクRBTr_reqの大きさに一致するようにエネルギー回生による制動トルクを発生させることにより、左右後輪13,14に後軸回生実行トルクRBTr_realを発生させる。その後、ECU19は、ステップS17にて制動トルク制御プログラムの実行を終了し、所定の短い時間の経過後、再び、同プログラムの実行を前記ステップS10にて開始する。
以上の説明からも理解できるように、本実施形態によれは、ECU19は、前軸回生実行トルクRBTf_realの大きさと、所定の配分比αを用いて決定される分担比率(1-α)/αとに基づいて、後輪制動トルク上限値RBTf_real×(1-α)/αが演算される。更に、ECU19は、モータ16が左右後輪13,14に実際に発生させる後軸回生実行トルクRBTr_realの大きさが後輪制動トルク上限値RBTf_real×(1-α)/αを超えないように、モータ16を制御する。これにより、例えば、モータ15の温度が上昇して出力が低下する場合であっても、後軸回生実行トルクRBTr_realの大きさが前軸回生実行トルクRBTf_realの大きさに対して過大になることを防止することができる。その結果、車両減速時(制動時)における車両10の挙動を安定させることができる。
更に、車両10を減速させる際、モータ15の出力が低下する場合であっても、後輪制動トルク上限値RBTf_real×(1-α)/αを超えないようにモータ16を作動させることができる。従って、後軸回生実行トルクRBTr_realの大きさが前軸回生実行トルクRBTf_realの大きさに対して過大にならないので、モータ16の作動を停止させる頻度が少なくなる。このため、モータ15,16が運動エネルギーを電気エネルギーに回生する機会を増やすことができる。これにより、車両10を減速させる際には、電気エネルギー(電力)を効率良くバッテリ18に回収することができ、その結果、車両10の燃費(電費)を改善することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変更例を採用することができる。
例えば、上記実施形態においては、左右前輪11,12側にエネルギー回生による制動トルクを発生させるモータ15を設け、左右後輪13,14側にエネルギー回生による制動トルクを発生させるモータ16を設けた。このため、車両10としては、左右前輪11,12側と左右後輪13,14側とが互いに独立した回生制動トルクを発生させるように2つ以上のモータを備えている限り、ハイブリッド車(HV)及びプラグインハイブリッド車(PHV)等とすることができる。更には、車両10として、第一のモータが左右前輪のそれぞれに組み込まれ、第二のモータが左右後輪のそれぞれに組み込まれた、所謂、インホイールモータ車両とすることもできる。
10…車両、11〜14…車輪、15,16…モータ、17…電力変換器、18…バッテリ、19…ECU(電子制御ユニット)、20…センサ群、21f,21r…ブレーキユニット、22…ブレーキアクチュエータ

Claims (1)

  1. 左右前輪にエネルギー回生による制動トルクを発生させる第一のモータと、
    左右後輪にエネルギー回生による制動トルクを発生させる第二のモータと、
    車両を減速するための総制動トルクを所定の配分比に従って前記左右前輪及び前記左右後輪に配分することによって前記左右前輪に要求される制動トルク及び前記左右後輪に要求される制動トルクを決定し、前記決定した左右前輪に要求される制動トルク及び前記決定した左右後輪に要求される制動トルクを発生させるように、前記第一のモータ及び前記第二のモータをそれぞれ制御する制御装置と、
    を備えた車両において、
    前記制御装置は、
    前記第一のモータがエネルギー回生により前記左右前輪に実際に発生させている実制動トルクの大きさを取得し、
    前記取得した前記実制動トルクの大きさと前記所定の配分比とに基づいて前記左右後輪に発生させることが許される制動トルクの大きさである後輪制動トルク上限値を求め、
    前記第二のモータがエネルギー回生により前記左右後輪に実際に発生させる制動トルクの大きさが、前記求められた後輪制動トルク上限値を超えないように、前記第二のモータを制御する、
    ように構成された車両。
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