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JP6101590B2 - 微細加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に微細な周期構造を形成する微細加工方法に関する。
従来、ナノ構造の加工方法として、短パルスレーザの照射によって金属表面(特許文献1、2及び非特許文献1参照。)や半導体表面(特許文献3及び非特許文献2参照。)にナノ構造を加工する方法が報告されている。この方法では、レーザ光によって照射された対象物に表面波を発生させ、この表面波とレーザ光を干渉させることにより、光の波長程度のサイズの周期構造を加工することができる。
図11〜図13は、短パルスレーザの照射によって金属表面に周期構造を形成する方法を説明するための断面図である。図11に示すように金属材料101に短パルスレーザを照射すると、表面がレーザ光を吸収することにより、図12に示すように電子の粗密分布が生じ、波長程度の周期をもつ表面プラズモンが発生する。そして、図13に示すように電子密度の高い箇所でクーロン爆発が起こり、金属材料101に微細な周期構造が形成される。
このような加工方法は、周期構造を簡便に得ることができ、大面積の微細加工が可能であるものの、ガラス等のレーザ光を透過する材料への微細加工は、表面波が発生しないため行うことができない。
ガラスへのナノ構造加工方法としては、リソグラフィにより加工できることが報告されている(例えば、特許文献4参照。)。しかしながら、レジスト成膜や露光のプロセスで精度を維持する必要がある。また、加工対象物が曲率をもたない平面である必要があるため、加工対象物の用途が限定されてしまう。さらに、加工対象物が大型化した場合、装置が非常に高価になってしまう。
また、特許文献5には、表面に顔料を付着させ、ガラスに対して穴加工を行うことが記載されているが、顔料を除去しなければならい。
特開2006−235195号公報 特開2010−152296号公報 特開2003−211400号公報 特開2006−346748号公報 特開2002−028799号公報
K.okamuro et.al. PhysRevB 82 165417 2010 G.Miyagi , ApplPhysA 80 17 2005
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、どのような基材に対しても表面に微細な周期構造を簡便に形成することができる微細加工方法を提供する。
本件発明者は、鋭意検討を行った結果、基材上に光を吸収するガラス前駆体を塗布することにより、どのような基材に対しても表面に微細な周期構造を簡便に形成することが可能であることを見出した。さらに、微細な周期構造を基材上に形成した後、酸化処理することにより、微細周期構造を維持した状態で、表面の色味を改善させることが可能であることを見出した。
すなわち、本発明に係る微細加工方法は、基材上に塗布されたポリシラザンであるガラス前駆体にパルス長が0.01ピコ秒〜5ピコ秒である短パルスレーザを照射する照射工程と、前記照射工程により形成された微細な周期構造を酸化処理する酸化処理工程とを有することを特徴としている。
本発明によれば、リソグラフィなどの複雑なプロセスではなく、短パルスレーザの照射という簡便なプロセスで、どのような基材に対しても表面に微細な周期構造を形成することができる。さらに、微細な周期構造を基材上に形成した後、酸化処理することにより、微細周期構造を維持した状態で表面の色味を改善させることができる。
塗布工程の概略を示す断面図である。 照射工程の概略を示す断面図である。 微細加工の概略を示す断面図である。 短パルスレーザを射出する光学装置の概略を示す図である。 TEM−EDSによる有色成型体の断面のSi分布を示す写真である。 TEM−EDSによる有色成型体の断面のO分布を示す写真である。 実施例1の熱処理の温度プロファイルを示す図である。 実施例3の熱処理前と熱処理後のサンプルを白紙上に載せたときの写真である。 実施例3の熱処理前と熱処理後のサンプルを黒紙上に載せたときの写真である。 比較例1の熱処理前と熱処理後のサンプルを黒紙上に載せたときの写真である。 金属表面へのレーザ照射の概略を示す断面図である。 金属表面のレーザ光の吸収の概略を示す断面図である。 金属表面の微細加工の概略を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら下記順序にて詳細に説明する。
1.微細加工方法
2.構造体
3.実施例
<1.微細加工方法>
本発明の実施の形態として示す微細加工方法は、基材上にガラス前駆体を塗布する塗布工程と、前記ガラス前駆体に短パルスレーザを照射する照射工程と、照射工程により形成された微細な周期構造を酸化処理する酸化処理工程とを有する。以下、各工程について説明する。
図1は、塗布工程の概略を示す断面図である。この塗布工程では、基材11上にガラス前駆体12を塗布する。
基材11としては、特に制限されず、透明材料又は不透明材料のいずれも用いることができる。本実施の形態では、レーザ光を透過する透明材料が用いられ、特に、ガラス前駆体12が転化するガラスと同質のガラスが好適に用いられる。
ガラス前駆体12としては、アミン基などの非共有電子対を持つ、光吸収能を有する分子構造のものが用いられる。ガラス前駆体12の具体例としては、パーヒドロポリシラザン(PHPS)、メチルヒドロポリシラザン(MHPS)などの−(SiHNH)−を基本ユニットとするポリシラザンが挙げられる。本実施の形態では、優れた光学特性を有するシリカ(SiO)に転化するパーヒドロポリシラザンが特に好ましく用いられる。
また、ガラス前駆体12は、パラジウム、アミンなどの触媒を添加したものであってもよい。また、ガラス前駆体12の溶媒としては、キシレン、ジブチルエーテルなどを用いることができる。また、ガラス前駆体12の塗布方法としては、ロールコーター、フローコート、スプレー塗布、塗り込みなどを適宜使用することができる。また、ガラス前駆体12の塗布厚みは、100nm〜5μm程度であることが好ましい。ガラス前駆体12の塗布厚みが100nm未満の場合、表面に微細な周期構造を形成することが困難となり、また、ガラス前駆体12の塗布厚みが5μmを超える場合、表面に割れが発生する虞がある。
図2は、照射工程の概略を示す断面図である。この照射工程では、ガラス前駆体12に短パルスレーザを照射する。短パルスレーザを照射することにより、ガラス前駆体12の非共有電子対が活性化し、熱反応へ至り、図3に示すように表面に微細な周期構造13を簡便に形成することができる。また、基材上11に残存したガラス前駆体12は、短パルスレーザの照射により、ガラスに転化するため、ガラス皮膜として機能させることができる。
図4は、短パルスレーザを射出する光学装置の概略を示す図である。レーザ本体20は、例えば垂直方向に直線偏光したレーザ光を射出し、波長板21(λ/2波長板)を用いて、偏光方向を回転させることで、所望の方向の直線偏光を得ることができる。また、λ/2波長板に代えて、λ/4波長板を用いることで、円偏光を得ることができる。また、本装置では、四角形の開口を有するアパーチャー22を用いて、レーザ光の一部を取り出す。これは、レーザ光の強度分布がガウス分布となっているので、その中央付近のみを用いることで、面内強度分布の均一なレーザ光を得るようにしている。また、本装置では、直交させた2枚のシリンドリカルレンズ23を用いて、レーザ光を絞ることにより、所望のビームサイズとすることができる。
このような装置を用いて、所定波長の超短パルスレーザを所定のフルーエンスでガラス前駆体12に照射することにより、レーザ照射領域にその所定波長より小さいサイズの周期構造を形成することができる。
フルーエンス(fluence)とは、レーザの1パルス当たりのエネルギE(J)を照射断面積S(cm)で割ったエネルギ密度E/S(J/cm)である。所定のフルーエンスの範囲は、材料によって異なるが、0.01J/cm〜1.0J/cm程度であることが好ましく、0.05J/cm〜0.5J/cmであることがより好ましい。また、照射パルス数は、フルーエンスや周期構造の加工深さによるが、50以上であることが好ましい。また、パルス長(幅)は短い方が好ましく、0.01ピコ秒〜100ピコ秒程度であることが好ましく、0.01ピコ秒〜5ピコ秒であることがより好ましい。また、パルス周波数は、加工時間を考慮し、1kHz以上であることが好ましい。また、波長は、例えば800nm、400nm、266nmなど所望の周期構造に応じて選択することができる。
また、ビームスポットは、四角形形状であることが好ましい。このビームスポットの整形は、例えばアパーチャー22やシリンドリカルレンズ23等によって行うことが可能である。また、ビームスポットの強度分布は、できるだけ均一であることが好ましい。これにより、形成する凹凸の深さなどの面内分布を均一化することができる。ビームスポットのサイズは、四角形のx軸方向及びy軸方向をそれぞれLx、Lyとし、レーザの走査方向をy軸方向とし、Lxのサイズを周期構造の形成領域の1/N(Nは自然数)としたとき、N回の走査により周期構造を形成することができる。Lyのサイズは、ステージ速度やレーザ強度、パルス周波数などにより、適宜決めることができ、例えば、30〜500μm程度である。
酸化処理工程では、表面に周期構造が形成された成形体を酸化処理する。これにより、短パルスレーザの照射により形成した微細周期構造の有色部の色味を改善させることができる。酸化処理としては、アニール処理、紫外線照射、プラズマ処理、コロナ処理、酸化剤塗布等を挙げることができる。
ここで、微細周期構造の有色部について述べる。ガラス前駆体に短パルスレーザを照射して作製した微細周期構造には、有色部が生じることがある。本研究者らは、断面元素分析により、この有色部が、SiやSiOであることを突き止めた。
図5は、TEM−EDS(透過型電子顕微鏡)による有色成型体の断面のSi分布を示す写真であり、図6は、TEM−EDSによる有色成型体の断面のO分布を示す写真である。有色成型体のSi分布及びO分布より、微細周期構造の有色部には、Siが析出し、Oが欠損したSiやSiOの部分が存在することが分かる。これは、PHPS(パーヒドロポリシラザン)が、HOとの反応によりSiOに転化する際、短パルスレーザでの加工による急激なエネルギ反応により、HO由来のOが不足した結果、SiやSiOが析出したものと考えられる。下記化学式(1)に、PHPSが、HOとの反応によりSiOに転化する転化反応を示し、下記化学式(2)及び化学式(3)に、PHPSが、短パルスレーザによりそれぞれSi及びSiOに転化する転化反応を示す。
-(SiHNH)- + 2HO → SiO + NH + 2H (1)
-(SiHNH)- + E → Si + NH (2)
-(SiHNH)- + E + HO → SiO + NH + H (3)
本実施の形態では、酸化処理により有色部のSiやSiOをSiOに反応させ、有色部を無色にする。下記化学式(4)及び化学式(5)に、それぞれSi及びSiOの酸化反応を示す。
Si + O → SiO (4)
2SiO + O → 2SiO (5)
本実施の形態では、前述した酸化処理の中でも、簡便なアニール処理が好ましく用いられる。アニール処理の温度は、SiOに転化する条件であればよく、好ましくは200℃以上1600℃以下、より好ましくは300℃以上550℃以下である。過剰に高温にすると、ヒビ割れの原因となってしまう。また、冷却の際は徐冷を行うことが好ましい。急激な冷却を行うと、ヒビ割れが生じてしまうことがある。
また、アニール処理は、酸素雰囲気下で行うことが好ましい。これにより、確実に有色部を無色にすることができる。なお、酸素が存在しない雰囲気下でも、有色部が透明になることがあるが、これは、加工した微細周期構造中に酸素原子・酸素分子が独立して存在することがあるからである。
このようにガラス前駆体に短パルスレーザを照射して作製した微細周期構造をアニール処理することにより、有色部を無色にすることができる。また、微細周期構造を有する成形体の緻密性を向上させ、耐熱性や透光性を向上させることができる。
本実施の形態における微細加工方法によれば、リソグラフィなどの複雑なプロセスではなく、短パルスレーザの照射という簡便なプロセスで、表面にナノ周期構造を形成することができる。また、常温常圧下で加工できるため、大面積対象物や自由曲面対象物に加工することができる。さらに、微細周期構造を有する構造体の透明性が向上するため、多様な分野への応用が可能となる。
<2.構造体>
次に、前述した微細加工方法により周期構造が形成された構造体について説明する。本実施の形態における構造体は、表面に、ピッチ幅50〜1000nm及び深さ10〜1000nmの線状の突起、又は点状の突起を周期的に有するものである。また。このような凹凸形状は、ピッチ、角度の両者に適度なゆらぎをもつため、例えば干渉光の発生を抑えることが可能となる。
特に好ましくは、基材11としてシリカ(SiO)を用い、ガラス前駆体12としてシリカに転化するパーヒドロポリシラザンを用いることにより、従来よりも簡便にガラス表面へ周期構造を形成することができる。また、周期構造が形成された構造体は、可視光の波長域に相当する300nm〜800nmの範囲に亘って、1%以下の反射率を実現することができる。このため、自動車のフロントガラス、太陽熱発電の熱吸収管の表面ガラス、反射防止機能を有する光学部品などに適用することができる。
例えば自動車のフロントガラスに応用する場合、表面に周期構造を形成することで水との接触角を向上させることができ、90度以上、より好ましくは110度以上130度以下とすることにより、優れた撥水性を得ることができる。また、周期構造の深さを適切に変えることにより、水や油との接触角を低下させることができ、30度以下、より好ましくは15度以下とすることにより、優れた親水性を得ることができる。また、周期構造のピッチ幅を350nm以下とすることにより、可視光線に対して反射防止機能を付与することができる。
また、例えば薄膜型の太陽光発電の基板ガラスに応用する場合、ピッチ0.5μm程度の微細格子を持つ周期構造を形成することにより、太陽光線のピーク波長である0.5μm付近の光を効率良く吸収することができる。
また、例えば反射防止機能を有する光学部品に応用する場合、入射光の波長よりも短い周期の構造を形成することにより、反射防止機能を付与することができるとともに、その周期の適度な揺らぎにより、干渉色の発生を抑えることができる。
また、例えば太陽熱発電の熱吸収管の表面ガラスに応用する場合、可視光の波長域の反射率が低いため、優れた熱吸収性能を得ることができる。また、熱に弱いUVインプリントによる表面形状形成手法に対し、優れた耐熱性を得ることができる。
<3.実施例>
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。本実施例では、基材上にガラス前駆体を塗布し、短パルスレーザを照射して微細構造を形成してサンプルを作製し、サンプルの酸化処理として熱処理(アニール)を行った。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[各サンプルの評価]
各サンプルの全光線透過率は、ヘイズメータ(村上色彩技術研究所社製、HM-150)を使用し、JIS K 7136に準拠して測定した。また、各サンプルの反射率は、反射測定システム(日本分光(株)製、V-670)を使用し、波長が550nmのときを測定した。各サンプルの色味、及びヒビの有無は、目視にてサンプル表面を観察して評価した。
[実施例1]
基材としてガラスを用い、ガラス前駆体としてパーヒドロポリシラザンを用いた。ガラス上にパーヒドロポリシラザンを塗布し、パーヒドロシラザン側から短パルスレーザを照射し、基材上に微細構造が形成されたサンプルを作製した。照射条件は、フルーエンス0.2J/cm、照射パルス数70、パルス幅200fs、周波数1kHz、波長390nm、ビームスポット300μm×120μmとした。
実施例1のサンプルを室温で24時間乾燥させた後、大気雰囲気下で、600℃、1時間のアニール条件で、熱処理を行った。図7は、実施例1の熱処理の温度プロファイルを示す図である。大気雰囲気下で、室温から600℃まで60分間かけて昇温させ、600℃を1時間維持した後、放冷により室温まで降温させた。熱処理後のサンプルの全光線透過率は92.1%であり、反射率(550nm)は0.5%であった。また、サンプルの色味は透明であり、サンプルの表面にヒビ割れが確認された。
[実施例2]
大気雰囲気下で、550℃、2時間のアニール条件で、熱処理を行った以外は、実施例1同様にサンプル処理を行った。熱処理後のサンプルの全光線透過率は92.0%であり、反射率(550nm)は0.5%であった。また、サンプルの色味は透明であり、サンプルの表面にヒビ割れが確認された。
[実施例3]
大気雰囲気下で、550℃、1時間のアニール条件で、熱処理を行った以外は、実施例1同様にサンプル処理を行った。熱処理後のサンプルの全光線透過率は92.1%であり、反射率(550nm)は0.5%であった。また、サンプルの色味は透明であり、サンプルの表面にヒビ割れは確認されなかった。
図8は、実施例3の熱処理前と熱処理後のサンプルを白紙上に載せたときの写真であり、図9は、実施例3の熱処理前と熱処理後のサンプルを黒紙上に載せたときの写真である。図8及び図9に示すように、熱処理前の茶色が熱処理により透明になった。
[実施例4]
大気雰囲気下で、500℃、2時間のアニール条件で、熱処理を行った以外は、実施例1同様にサンプル処理を行った。熱処理後のサンプルの全光線透過率は92.1%であり、反射率(550nm)は0.5%であった。また、サンプルの色味は透明であり、サンプルの表面にヒビ割れは確認されなかった。
[実施例5]
大気雰囲気下で、500℃、1時間のアニール条件で、熱処理を行った以外は、実施例1同様にサンプル処理を行った。熱処理後のサンプルの全光線透過率は92.1%であり、反射率(550nm)は0.5%であった。また、サンプルの色味は透明であり、サンプルの表面にヒビ割れは確認されなかった。
[実施例6]
大気雰囲気下で、400℃、2時間のアニール条件で、熱処理を行った以外は、実施例1同様にサンプル処理を行った。熱処理後のサンプルの全光線透過率は90.5%であり、反射率(550nm)は0.5%であった。また、サンプルの色味は薄茶色であり、サンプルの表面にヒビ割れは確認されなかった。
[実施例7]
大気雰囲気下で、300℃、2時間のアニール条件で、熱処理を行った以外は、実施例1同様にサンプル処理を行った。熱処理後のサンプルの全光線透過率は89.4%であり、反射率(550nm)は0.7%であった。また、サンプルの色味は薄茶色であり、サンプルの表面にヒビ割れは確認されなかった。
[比較例1]
窒素雰囲気下で、500℃、1時間のアニール条件で、熱処理を行った以外は、実施例1同様にサンプル処理を行った。熱処理後のサンプルの全光線透過率は88.5%であり、反射率(550nm)は0.7%であった。また、サンプルの色味は薄茶色であり、サンプルの表面にヒビ割れは確認されなかった。
図10は、比較例1の熱処理前と熱処理後のサンプルを黒紙上に載せたときの写真である。図10に示すように、雰囲気中に酸素が足りないため、熱処理前の茶色が熱処理により透明にならなかった。
[比較例2]
熱処理を行わなかった以外は、実施例1同様にサンプル処理を行った。サンプルの全光線透過率は87.5%であり、反射率(550nm)は0.8%であった。また、サンプルの色味は茶色であり、サンプルの表面にヒビ割れは確認されなかった。
表1に、実施例1〜6、比較例1、2の評価結果を示す。
実施例1〜6に示すように、酸化処理を行うことにより、微細周期構造を維持した状態で表面の透明性を向上させることができることが分かった。また、実施例4〜7のように、アニール温度を300℃〜550℃とすることにより、表面のヒビを抑制することができることが分かった。
11 基材、12 ガラス前駆体、13 周期構造、20 レーザ本体、21 波長板、22 アパーチャー、23 シリンドリカルレンズ、24 リニアステージ、30 サンプル、101 金属材料

Claims (6)

  1. 基材上に塗布されたポリシラザンであるガラス前駆体にパルス長が0.01ピコ秒〜5ピコ秒である短パルスレーザを照射する照射工程と、
    前記照射工程により形成された微細な周期構造を酸化処理する酸化処理工程と
    有する微細加工方法。
  2. 前記基材が、ガラスである請求項記載の微細加工方法。
  3. 前記酸化処理が、熱処理である請求項1又は2記載の微細加工方法。
  4. 前記熱処理の温度が、300℃〜550℃である請求項記載の微細加工方法。
  5. 前記熱処理が、酸素雰囲気下で行われる請求項3又記載の微細加工方法。
  6. 基材上に塗布されたポリシラザンであるガラス前駆体にパルス長が0.01ピコ秒〜5ピコ秒である短パルスレーザを照射する照射工程と、
    前記照射工程により形成された微細な周期構造を酸化処理する酸化処理工程と
    を有する周期構造体の製造方法。
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