JP5962340B2 - ロボット - Google Patents
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Description
このようなロボットでは、基台とアームリンク部とを連結する関節部や、アームリンク部とアームリンク部とを連結する関節部は、そのバネ要素の影響により基台やアームリンク部に比べて剛性が低くなっている。このため、アームリンク部の回動やアームリンク部に加わる外乱等によってアームリンク部に振動が生じ易いという問題がある。
まず、最も先端側のアームリンク部の先端部に加速度センサーを設置しているので、その加速度センサーが検出する加速度を各関節部のものに換算して補正することとなる。このときヤコビ変換と呼ばれる座標軸変換を行う必要があり、多数のsin、cosの積を係数に持つ行列演算が必要になるため演算量が膨大になる。しかも、刻一刻と変化する各関節部のモーターの回転角度に合わせて係数を計算する必要があるので、常にこの膨大な演算を実行する必要がある。これにより、応答速度が遅くなるという欠点がある。
また、前記座標軸変換の計算において、特異点と呼ばれる座標軸変換解がない領域(計算できない領域)があり、その領域では振動抑制能力が低下したり、かえって振動を拡大してしまうことがある。
本発明の目的は、アームの姿勢に応じて、容易かつ確実に、振動を抑制することができるロボットを提供することにある。
(適用例1)
本発明のロボットは、基台と、前記基台に連結され、第1回転軸を軸中心として回動する第1アームと、前記第1アームに連結され、前記第1回転軸とは異なる方向の第2回転軸を軸中心として回動する第2アームと、前記第2回転軸とは平行な方向の第3回転軸を軸中心として回動する第3アームと、前記第1アームを第1角速度指令で回動させる第1駆動源と、前記第1アームに設置され、前記第1アームの前記第1回転軸の角速度または加速度を検出する第1慣性センサーと、前記第1駆動源の回転角度を検出する第1角度センサーと、前記第2アームを第2角速度指令で回動させる第2駆動源と、前記第2アームに設置され、前記第2アームの前記第2回転軸の角速度または加速度を検出する第2慣性センサーと、前記第2駆動源の回転角度を検出する第2角度センサーと、前記第3アームを第3角速度指令で回動させる第3駆動源と、前記第3アームに設置され、前記第3アームの前記第2回転軸の角速度または加速度を検出する第3慣性センサーと、前記第3駆動源の回転角度を検出する第3角度センサーと、前記第2アームを基準として第3アームの姿勢を検出する姿勢検出手段と、前記第1慣性センサーから得られる前記第1アームの前記第1回転軸の角速度ωA1と、前記第1角度センサーから得られる前記第1アームの前記第1回転軸の角速度ωA1mと、から導かれる第1補正成分をフィードバックして前記第1駆動源を制御する第1駆動源制御手段と、前記第3慣性センサーから得られる前記第3アームの前記第2回転軸の角速度ωA3と、前記第2角度センサーから得られる前記第2アームの前記第2回転軸の角速度ωA2mと、前記第3角度センサーから得られる前記第3アームの前記第3回転軸の角速度ωA3mと、から導かれる第2A補正成分と、前記第2慣性センサーから得られる前記第2アームの前記第2回転軸の角速度ωA2と、前記角速度ωA2mと、から導かれる第2B補正成分と、のいずれか一方を前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて選択して、該選択した補正成分をフィードバックして前記第2駆動源を制御する第2駆動源制御手段と、を備えることを特徴とする。
すなわち、膨大な演算が不要であり、これにより、ロボットの制御における応答速度を速くすることができる。また、特異点の存在する演算が不要であるので、確実に、ロボットの制御を行うことができ、振動を抑制することができる。
すなわち、第2アームを基準として検出される第3アームの姿勢によって第3アームの振動成分に第2駆動源の振動成分も含まれる場合は、第3アームに設置されている第3慣性センサーから得られる角速度を含む第2A補正成分を第2駆動源の制御にフィードバックして、振動を抑制する効果を高めることができる。また、第2アームを基準として検出した第3アームの姿勢によって第3アームの振動成分よりも第2アームの振動成分が多く含まれる場合は、第2アームに設置されている第2慣性センサーから得られる角速度を含む第2B補正成分をフィードバックして振動を抑える制御を行うので、ロボットの振動を防止し、制御を安定させることができる。
本発明のロボットでは、前記角速度ωA1から前記角速度ωA1mを減算した値または該値から導かれた値にフィードバックゲインを乗算した前記第1補正成分をフィードバックして前記第1駆動源を制御する前記第1駆動源制御手段と、前記角速度ωA3から前記角速度ωA2mおよび前記角速度ωA3mを減算した値または該値から導かれた値にフィードバックゲインを乗算した前記第2A補正成分をフィードバックする、または前記角速度ωA2から前記角速度ωA2mを減算した値または該値から導かれた値にフィードバックゲインを乗算した前記第2B補正成分をフィードバックする、のいずれか一方によって前記第2駆動源を制御する前記第2駆動源制御手段と、を備えていることが好ましい。
これにより、第2アームを基準として検出される第3アームの姿勢に応じて、より確実にロボットの振動を抑制することができる。
本発明のロボットでは、前記第2アームの軸線と前記第3アームの軸線とのなす角θを検出する前記姿勢検出手段と、前記角θが第1の閾値以上、該第1の閾値よりも大きい第2の閾値以下では、前記第2A補正成分をフィードバックして前記第2駆動源を制御し、前記角θが前記第2の閾値よりも大きいまたは前記第1の閾値未満では、前記第2B補正成分をフィードバックして前記第2駆動源を制御する前記第2駆動源制御手段と、を備えていることが好ましい。
すなわち、第2アームの軸線と第3アームの軸線とのなす角θが第1の閾値以上、第2の閾値以下の場合(伸長姿勢)は、第2アームの軸線と第3アームの軸線とのなす角θが第1の閾値未満または第2の閾値よりも大きい場合(折り畳み姿勢)に比べて、ロボットの制御が安定しているが、ロボットの慣性モーメントが大きく、振動が大きいので、第2A補正成分をフィードバックして第2駆動源を制御することにより、振動を抑制する効果を高めることができる。
本発明のロボットでは、前記第1の閾値は、60°以上、150°以下の範囲内とし、前記第2の閾値は、210°以上、300°以下の範囲内とすることが好ましい。
これにより、第2アームを基準として検出される第3アームの姿勢に応じて、より確実に振動を抑制する効果を高めることと、制御の安定性との両立を図ることができる。
本発明のロボットでは、エンドエフェクタの質量または前記エンドエフェクタと前記エンドエフェクタが把持する物との質量が大きいほど、前記第1の閾値を大きくし、前記第2の閾値を小さくする前記第2駆動源制御手段を備えることが好ましい。
前記質量が大きいほど、ロボットの振動が振動し易いので、これにより、前記質量に応じて、確実に振動を抑制することができる。
本発明のロボットでは、エンドエフェクタの質量または前記エンドエフェクタと前記エンドエフェクタが把持する物との質量を加味して、前記第2A補正成分または前記第2B補正成分のいずれか一方を選択する前記第2駆動源制御手段を備えることが好ましい。
これにより、前記質量に応じて、確実に振動を抑制することができる。
本発明のロボットでは、前記第3駆動源の回転角度を検出する前記第3角度センサーを含む前記姿勢検出手段を備えることが好ましい。
これにより、部品点数を削減することができ、構成を簡素化することができる。
(適用例8)
本発明のロボットでは、前記第3慣性センサーから得られる前記第3アームの前記第2回転軸の角速度ωA3と、前記第2慣性センサーから得られる前記第2アームの前記第2回転軸の角速度ωA2と、前記第3角度センサーから得られる前記第3アームの前記第3回転軸の角速度ωA3mと、から導かれる第3補正成分をフィードバックして前記第3駆動源を制御する第3駆動源制御手段を備えることが好ましい。
これにより、各アームに対してその振動を抑える制御を行うので、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
本発明のロボットでは、前記角速度ωA3から前記角速度ωA2および前記角速度ωA3mを減算した値または該値から導かれる値にフィードバックゲインを乗算した前記第3補正成分をフィードバックして前記第3駆動源を制御する前記第3駆動源制御手段を備えることが好ましい。
これにより、より確実にロボットの振動を抑制することができる。
本発明のロボットでは、前記第1アームの先端部に設置された前記第1慣性センサーと、前記第2アームの先端部に設置された前記第2慣性センサーと、前記第3アームの先端部に設置された前記第3慣性センサーと、を備えることが好ましい。
これにより、第1慣性センサーは、第1アームの振動が最大の部位において第1アームの角速度または加速度を検出し、第2慣性センサーは、第2アームの振動が最大の部位において第2アームの角速度または加速度を検出し、第3慣性センサーは、第3アームの振動が最大の部位において第3アームの角速度または加速度を検出するので、より確実にロボットの振動を抑制することができる。
(適用例11)
本発明のロボットでは、前記第1回転軸と直交または前記第1回転軸に直交する軸と平行である前記第2回転軸を備えることが好ましい。
これにより、ロボットの制御を容易に行うことができる。
本発明のロボットは、基台と、前記基台に対し、第1回転軸を回転中心として回動自在に連結された第1アームと、前記第1アームに対し、前記第1回転軸に平行な第2回転軸を回転中心として回動自在に連結された第2アームと、前記第1アームを第1角速度指令で回動させる第1駆動源と、前記第1アームに設置され、前記第1アームの前記第1回転軸の角速度または加速度を検出する第1慣性センサーと、前記第1駆動源の回転角度を検出する第1角度センサーと、前記第2アームを第2角速度指令で回動させる第2駆動源と、前記第2アームに設置され、前記第2アームの前記第2回転軸の角速度または加速度を検出する第2慣性センサーと、前記第2駆動源の回転角度を検出する第2角度センサーと、前記第1アームを基準として前記第2アームの姿勢を検出する姿勢検出手段と、前記第2慣性センサーから得られる前記第2アームの前記第1回転軸の角速度ωA2と、前記第1角度センサーから得られる前記第1アームの前記第1回転軸の角速度ωA1mと、前記第2角度センサーから得られる前記第2アームの前記第2回転軸の角速度ωA2mと、から導かれる第1A補正成分をフィードバックして前記第1駆動源を制御する、または前記第1慣性センサーから得られる前記第1アームの前記第1回転軸の角速度ωA1と、前記第1角度センサーから得られる前記第1アームの前記第1回転軸の角速度ωA1mと、から導かれる第1B補正成分をフィードバックして前記第1駆動源を制御する、のいずれか一方を、前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて選択し、該選択した制御を行う第1駆動源制御手段と、を備えることを特徴とする。
すなわち、膨大な演算が不要であり、これにより、ロボットの制御における応答速度を速くすることができる。また、特異点の存在する演算が不要であるので、確実に、ロボットの制御を行うことができ、振動を抑制することができる。
すなわち、第1アームを基準として検出される第2アームの姿勢によって第2アームの振動成分に第1駆動源の振動成分も含まれる場合は、第2アームに設置されている第2慣性センサーから得られる角速度を含む第1A補正成分を第1駆動源の制御にフィードバックして、振動を抑制する効果を高めることができる。また、第1アームを基準として検出した第2アームの姿勢によって第2アームの振動成分よりも第1アームの振動成分が多く含まれる場合は、第1アームに設置されている第1慣性センサーから得られる角速度を含む第1B補正成分をフィードバックして振動を抑える制御を行うので、ロボットの振動を防止し、制御を安定させることができる。
本発明のロボットでは、前記角速度ωA2から前記角速度ωA1mおよび前記角速度ωA2mを減算した値または該値から導かれた値にフィードバックゲインを乗算した前記第1A補正成分をフィードバックして前記第1駆動源を制御する、または前記角速度ωA1から前記角速度ωA1mを減算した値または該値から導かれた値にフィードバックゲインを乗算した前記第1B補正成分をフィードバックして前記第1駆動源を制御する、のいずれか一方を、前記姿勢検出手段の検出結果に基づいて選択し、該選択した制御を行う前記第1駆動源制御手段を備えることが好ましい。
これにより、より確実にロボットの振動を抑制することができる。
本発明のロボットでは、前記第1アームの軸線と前記第2アームの軸線とのなす角θを検出する前記姿勢検出手段と、前記角θが第1の閾値以上、該第1の閾値よりも大きい第2の閾値以下では、前記第2慣性センサーから得られる前記第2アームの前記第1回転軸の角速度ωA2と、前記第1角度センサーから得られる前記第1アームの前記第1回転軸の角速度ωA1mと、前記第2角度センサーから得られる前記第2アームの前記第2回転軸の角速度ωA2mと、から導かれる第1A補正成分をフィードバックして前記第1駆動源を制御し、前記角θが前記第1の閾値未満または前記第2の閾値よりも大きい場合は、前記第1慣性センサーから得られる前記第1アームの前記第1回転軸の角速度ωA2と、前記第1角度センサーから得られる前記第1アームの前記第1回転軸の角速度ωA1mと、から導かれる第1B補正成分をフィードバックして前記第1駆動源を制御する、前記第1駆動源制御手段と、を備えることが好ましい。
すなわち、第1アームの軸線と第2アームの軸線とのなす角θが第1の閾値以上、第2の閾値以下の場合(伸長姿勢)は、第1アームの軸線と第2アームの軸線とのなす角θが第1の閾値未満または第2の閾値よりも大きい場合(折り畳み姿勢)に比べて、ロボットの制御が安定しているが、ロボットの慣性モーメントが大きく、振動が大きいので、第1A補正成分をフィードバックして第1駆動源を制御することにより、振動を抑制する効果を高めることができる。
本発明のロボットでは、前記第1の閾値は、60°以上、150°以下の範囲内とし、前記第2の閾値は、210°以上、300°以下の範囲内とすることが好ましい。
これにより、第1アームを基準として検出される第2アームの姿勢に応じて、より確実に振動を抑制する効果を高めることと、制御の安定性との両立を図ることができる。
本発明のロボットでは、エンドエフェクタの質量または前記エンドエフェクタと前記エンドエフェクタが把持する物との質量が大きいほど、前記第1の閾値を大きくし、前記第2の閾値を小さくする前記第1駆動源制御手段を備えることが好ましい。
前記質量が大きいほど、ロボットが振動し易いので、これにより、前記質量に応じて、確実に振動を抑制することができる。
本発明のロボットでは、エンドエフェクタの質量または前記エンドエフェクタと前記エンドエフェクタが把持する物との質量を加味して、前記第1A補正成分または前記第1B補正成分のいずれか一方を選択する前記第1駆動源制御手段を備えることが好ましい。
これにより、前記質量に応じて、確実に振動を抑制することができる。
本発明のロボットでは、前記第2駆動源の回転角度を検出する前記第2角度センサーを含む前記姿勢検出手段を備えることが好ましい。
これにより、部品点数を削減することができ、構成を簡素化することができる。
(適用例19)
本発明のロボットでは、前記第2慣性センサーから得られる前記第2アームの前記第1回転軸の角速度ωA2と、前記第1慣性センサーから得られる前記第1アームの前記第1回転軸の角速度ωA1と、前記第2角度センサーから得られる前記第2アームの前記第2回転軸の角速度ωA2mと、から導かれる第2補正成分をフィードバックして前記第2駆動源を制御する第2駆動源制御手段を備えることが好ましい。
これにより、各アームに対してその振動を抑える制御を行うので、より確実に、ロボットの振動を抑制することができる。
本発明のロボットでは、前記角速度ωA2から前記角速度ωA1および前記角速度ωA2mを減算した値または該値から導かれる値に対してフィードバックゲインを乗算した前記第2補正成分をフィードバックして第2駆動源を制御する前記第2駆動源制御手段を備えることが好ましい。
これにより、より確実にロボットの振動を抑制することができる。
本発明のロボットでは、前記第1アームの先端部に設置された前記第1慣性センサーと、前記第2アームの先端部に設置された前記第2慣性センサーと、備えることが好ましい。
これにより、第1慣性センサーは、第1アームの振動が最大の部位において第1アームの角速度または加速度を検出し、第2慣性センサーは、第2アームの振動が最大の部位において第2アームの角速度または加速度を検出するので、より確実にロボットの振動を抑制することができる。
(適用例22)
本発明のロボットでは、前記第1回転軸は、前記基台の設置面の法線と一致することが好ましい。
これにより、ロボットの制御を容易に行うことができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明のロボットの第1実施形態を正面側から見た斜視図である。図2は、図1に示すロボットを背面側から見た斜視図である。図3および図4は、それぞれ、図1に示すロボットの概略図である。図5は、図1に示すロボットの主要部のブロック図である。図6〜図10は、それぞれ、図1に示すロボットの主要部のブロック図である。図11は、図1に示すロボットの制御装置の制御動作を示すフローチャートである。
また、第1慣性センサー31、第2慣性センサー32、第3慣性センサー33としては、それぞれ、特に限定されず、本実施形態では、例えば、ジャイロセンサー、加速度センサー等を用いることができる。
そして、制御装置20は、アーム12〜15、リスト16をそれぞれ独立して作動させることができる、すなわち、モータードライバー301〜306を介して、駆動源401〜406をそれぞれ独立して制御することができる。この場合、制御装置20は、角度センサー411〜416、慣性センサー31、第2慣性センサー32、第3慣性センサー33により検出を行い、その検出結果に基づいて、駆動源401〜406の駆動、例えば、角速度や回転角度等をそれぞれ制御する。この制御プログラムは、制御装置20に内蔵された記録媒体に予め記憶されている。
基台11は、中空の基台本体(ハウジング)112を有している。基台本体112は、円筒状をなす円筒状部113と、当該円筒状部113の外周部に一体的に形成された、箱状をなす箱状部114とに分けることができる。そして、このような基台本体112には、例えば、モーター401Mやモータードライバー301〜306が収納されている。
第2アーム13は、第1アーム12の先端部に連結されている。この第2アーム13では、駆動機構3bがモーター403Mを有しており、アーム本体2b内に収納している。また、アーム本体2a内は、封止手段4bにより気密封止されている。
第4アーム15は、第3アーム14の先端部に、その中心軸方向と平行に連結されている。このアーム15では、駆動機構3dがモーター405M、406Mを有しており、アーム本体2d内に収納している。また、アーム本体2d内は、封止手段4dにより気密封止されている。
リスト本体161の先端面163は、平坦な面となっており、マニピュレーターが装着される装着面となる。また、リスト本体161は、関節176を介して、第4アーム15の駆動機構3dに連結されており、当該駆動機構3dのモーター406Mの駆動により、回転軸O6回りに回動する。
支持リング162は、関節175を介して、第4アーム15の駆動機構3dに連結されており、当該駆動機構3dのモーター405Mの駆動により、リスト本体161ごと回転軸O5回りに回動する。
図5、図6〜図10に示すように、制御装置20は、第1駆動源401の作動を制御する第1駆動源制御部(第1駆動源制御手段)(第1角速度指令)201と、第2駆動源402の作動を制御する第2駆動源制御部(第2駆動源制御手段)(第2角速度指令)202と、第3駆動源403の作動を制御する第3駆動源制御部(第3駆動源制御手段)(第3角速度指令)203と、第4駆動源404の作動を制御する第4駆動源制御部(第4駆動源制御手段)(第4角速度指令)204と、第5駆動源405の作動を制御する第5駆動源制御部(第5駆動源制御手段)(第5角速度指令)205と、第6駆動源406の作動を制御する第6駆動源制御部(第6駆動源制御手段)(第6角速度指令)206と、を有している。
図7に示すように、第2駆動源制御部202は、減算器512と、位置制御部522と、減算器532と、角速度制御部542と、回転角度算出部552と、角速度算出部562と、加減算器622と、変換部582と、補正値算出部592と、加算器602と、切替部632、642とを有している。なお、切替部632は、後述する角速度ωA2と角速度ωA3とのいずれか一方を選択し、加減算器622に出力するものである。また、切替部642は、後述する角速度ωA3mを加減算器622に出力する場合と出力しない場合とを切り替えるものである。
図7に示すように、第3駆動源制御部203は、減算器513と、位置制御部523と、減算器533と、角速度制御部543と、回転角度算出部553と、角速度算出部563と、加減算器613と、変換部583と、補正値算出部593と、加算器603とを有している。
図9に示すように、第5駆動源制御部205は、減算器515と、位置制御部525と、減算器535と、角速度制御部545と、回転角度算出部555と、角速度算出部565とを有している。
図10に示すように、第6駆動源制御部206は、減算器516と、位置制御部526と、減算器536と、角速度制御部546と、回転角度算出部556と、角速度算出部566とを有している。
角速度制御部541は、減算器531から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン、積分ゲイン等を用い、積分を含む所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第1駆動源401の駆動信号(駆動電流)を生成し、モータードライバー301を介してモーター401Mに供給する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、PI制御がなされるが、これに限定されるものではない。
このようにして、位置フィードバック値Pfbが位置指令Pcと可及的に等しくなり、かつ、角速度フィードバック値ωfbが角速度指令ωcと可及的に等しくなるように、フィードバック制御がなされ、第1駆動源401の駆動電流が制御される。
角速度算出部561では、第1角度センサー411から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第1駆動源401の角速度ωm1が算出され、その角速度ωm1は、加算器601に出力される。
また、第1慣性センサー31により、第1アーム12の回転軸O1の回りの角速度が検出される。そして、その第1慣性センサー31の検出信号、すなわち、第1慣性センサー31により検出された第1アーム12の回転軸O1の回りの角速度ωA1は、減算器571に出力される。
補正値算出部591は、角速度ωm1sに予め定められた係数であるゲイン(フィードバックゲイン)Kaを乗算し、補正値(第1補正成分)Ka・ωm1sを求め、その補正値Ka・ωm1sを加算器601に出力する。
加算器601には、角速度ωm1が入力され、また、補正値Ka・ωm1sが入力される。加算器601は、角速度ωm1と補正値Ka・ωm1sとの加算値を角速度フィードバック値ωfbとして減算器531に出力する。なお、以降の動作は、前述した通りである。
角速度制御部542は、減算器532から入力された偏差と、予め定められた係数である比例ゲイン、積分ゲイン等を用い、積分を含む所定の演算処理を行うことで、その偏差に応じた第2駆動源402の駆動信号(駆動電流)を生成し、モータードライバー302を介してモーター402Mに供給する。なお、ここでは、本実施形態では、フィードバック制御として、PI制御がなされるが、これに限定されるものではない。
まず、第2駆動源制御部202は、第3アーム14の角度θに応じて、加減算器622に、後述する角速度ωA3、角速度ωA2mおよび角速度ωA3mが入力されるように切替部632、642を切り替える場合と、後述する角速度ωA2および角速度ωA2mが入力されるように切替部632、642を切り替える場合とを選択する。
これにより、振動を抑制する効果を高めることと、制御の安定性との両立を図ることができる。
この場合は、角速度算出部562では、第2角度センサー412から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第2駆動源402の角速度ωm2が算出され、その角速度ωm2は、加算器602に出力される。
補正値算出部592は、角速度ωm2sに予め定められた係数であるゲイン(フィードバックゲイン)Kaを乗算し、補正値(第2B補正成分)Ka・ωm2sを求め、その補正値Ka・ωm2sを加算器602に出力する。なお、この第2駆動源制御部202におけるゲインKaと、第1駆動源制御部201におけるゲインKaとは、同一でもよく、また、異なっていてもよい。
加算器602には、角速度ωm2が入力され、また、補正値Ka・ωm2sが入力される。加算器602は、角速度ωm2と補正値Ka・ωm2sとの加算値を角速度フィードバック値ωfbとして減算器532に出力する。なお、以降の動作は、前述した通りである。
この場合は、角速度算出部562では、第2角度センサー412から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第2駆動源402の角速度ωm2が算出され、その角速度ωm2は、加算器602に出力される。
減算器533には、角速度指令ωcが入力され、また、後述する角速度フィードバック値ωfbが入力される。減算器533は、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(第3駆動源403の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を角速度制御部543に出力する。
角速度算出部563では、第3角度センサー413から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第3駆動源403の角速度ωm3が算出され、その角速度ωm3は、加算器603に出力される。
加減算器613には、角速度ωA3、角速度ωA2および角速度ωA3mが入力され、加減算器613は、角速度ωA3から角速度ωA2および角速度ωA3mを減算した値ωA3s(=ωA3−ωA2−ωA3m)を変換部583に出力する。この値ωA3sは、第3アーム14の回転軸O3の回りの角速度の振動成分(振動角速度)に相当する。以下、ωA3sを振動角速度と言う。本実施形態では、この振動角速度ωA3s(詳細には、振動角速度ωA3sに基づいて生成した値であるモーター403Mにおける角速度ωm3s)が後述するゲインKa倍されて第3駆動源403の入力側に戻るフィードバック制御を行う。具体的には、振動角速度ωA3sが可及的に0になるように、第3駆動源403に対してフィードバック制御がなされる。これにより、ロボット1の振動を抑制することができる。なお、このフィードバック制御では、第3駆動源403の角速度が制御される。
補正値算出部593は、角速度ωm3sに予め定められた係数であるゲイン(フィードバックゲイン)Kaを乗算し、補正値(第3補正成分)Ka・ωm3sを求め、その補正値Ka・ωm3sを加算器603に出力する。なお、この第3駆動源制御部203におけるゲインKaと、第1駆動源制御部201におけるゲインKaと、第2駆動源制御部202におけるゲインKaとは、それぞれ、同一でもよく、また、異なっていてもよい。
加算器603には、角速度ωm3が入力され、また、補正値Ka・ωm3sが入力される。加算器603は、角速度ωm3と補正値Ka・ωm3sとの加算値を角速度フィードバック値ωfbとして減算器533に出力する。なお、以降の動作は、前述した通りである。
減算器534には、角速度指令ωcが入力され、また、角速度フィードバック値ωfbが入力される。減算器534は、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(第4駆動源404の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を角速度制御部544に出力する。
なお、第5駆動源制御部205および第6駆動源制御部206については、それぞれ、前記第4駆動源制御部204と同様であるので、その説明は省略する。
図11に示すように、第2駆動源制御部202は、まず、第3駆動源制御部203を介して第3角度センサー413により、第3駆動源403の回転角度を検出する(ステップS101)。すなわち、第3駆動源制御部203は、第3角度センサー413から入力されるパルス数をカウントし、そのカウント値に応じた第3駆動源403の回転角度を求め、第2駆動源制御部202は、その第3駆動源403の回転角度の情報を取得する。
次いで、第3アーム14の角度θが第1の閾値θ1未満であるか否かを判断し(ステップS103)、第3アーム14の角度θが第1の閾値θ1未満である場合は、使用する慣性センサーとして第2慣性センサー32を選択する(ステップS104)。
上記の各ステップは、制御周期毎に実行され、ステップS104、S106、S108の後、再度、ステップS101に戻り、ステップS101以降を実行する。
まず、ロボット1の制御において、膨大な演算が不要であり、これにより、ロボット1の制御における応答速度を速くすることができ、また、制御装置20の構成を簡素化することができる。
また、ロボット1の制御において、特異点の存在する演算が不要であるので、確実に、ロボット1の制御を行うことができ、これにより、確実に振動を抑制することができる。
また、第3アーム14の姿勢に応じて第2駆動源402の制御に使用する慣性センサーを選択することにより、制御を安定させつつ、確実に振動を抑制することができる。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態のロボット1では、第2駆動源制御部202は、第3アーム14の角度θに加えて、ロボット1の先端部、すなわち、リスト16の先端部における先端負荷質量を加味して、第2アーム13の振動を抑制するための第2駆動源402の作動の制御に用いる慣性センサーを選択する。すなわち、第2駆動源制御部202は、先端負荷質量を加味して、第2慣性センサー32と第3慣性センサー33とのいずれか一方を選択し、その選択した慣性センサーの検出結果を用いて、第2駆動源402の作動を制御する。
具体的には、本実施形態では、第2駆動源制御部202は、第2駆動源402のフィードバック制御において、先端負荷質量に基づいて、第1の閾値θ1、第2の閾値θ2(θ2>θ1)をそれぞれ調整する。この場合、先端負荷質量が大きいほど、第1の閾値θ1を大きく設定し、第2の閾値θ2を小さく設定する。
換言すれば、先端負荷質量が小さいほど、ロボット1の制御が安定しているため、第1の閾値θ1を小さく設定し、第2の閾値θ2を大きく設定することにより、第3アーム14がより折り畳み姿勢に近いときでも使用する慣性センサーとして第3慣性センサー33が選択されるようになり、これにより、振動を抑制する効果を高めることができる。
なお、ここでは代表的に、先端負荷質量が、1kgの場合と、3kgの場合と、5kgの場合について説明する。
まず、先端負荷質量が1kgの場合は、第1の閾値θ1は、60°以上、120°以下の範囲内で設定されることが好ましく、1例としては、例えば、90°に設定される。また、第2の閾値θ2は、240°以上、300°以下の範囲内で設定されることが好ましく、1例としては、例えば、270°に設定される。
また、先端負荷質量が5kgの場合は、第1の閾値θ1は、90°以上、150°以下の範囲内で設定されることが好ましく、1例としては、例えば、135°に設定される。また、第2の閾値θ2は、210°以上、270°以下の範囲内で設定されることが好ましく、1例としては、例えば、225°に設定される。
このロボット1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
そして、このロボット1では、第3アーム14の姿勢および先端負荷質量に応じて使用する慣性センサーを選択することにより、より確実に、制御を安定させつつ、振動を抑制することができる。
図12は、本発明のロボットの第3実施形態を示す概略図である。図13は、図12に示すロボットの概略図である。図14は、図12に示すロボットの主要部のブロック図である。
なお、以下では、説明の都合上、図12中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。また、図12、図13中の基台側を「基端」、その反対側を「先端」と言う。また、図12、図13では、慣性センサー31、32は、それぞれ、その存在を明確にするため、アーム12、13の外部に図示されている。
以下、第3実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
このロボット1Bのロボット本体10Bは、基台11と、2本のアーム(リンク)12、13と、シャフト(作業軸)19と、3つの駆動源401、402、407とを備えている。基台11と、第1アーム12と、第2アーム13と、シャフト19とは、基端側から先端側に向ってこの順に連結されている。また、シャフト19は、その下端部(先端部)に、機能部(エンドエフェクター)が着脱自在に装着される取付部191を有している。なお、シャフト19は、アーム(第3アーム)、すなわち、最も先端側のアームとみなすこともできる。
基台11と第1アーム12とは、関節(ジョイント)171を介して連結されている。そして、第1アーム12は、基台11に対し、鉛直方向と平行な第1回転軸O1を回転中心とし、その第1回転軸O1回りに回動自在となっている。第1回転軸O1は、基台11の設置面である床101の上面の法線と一致している。この第1回転軸O1回りの回動は、第1駆動源401の駆動によりなされる。また、第1駆動源401の駆動(作動)は、第1駆動源401とケーブル(図示せず)を介して電気的に接続されたモータードライバー301を介して制御装置20により制御される。
また、第2アーム13内には、第2アーム13に対してシャフト19を移動可能に支持する移動支持機構(図示せず)が設けられている。この移動支持機構は、第3駆動源407の駆動力をシャフト19に伝達し、第2アーム13に対してシャフト19を移動させるものである。
図14に示すように、制御装置20は、第1駆動源401の作動を制御する第1駆動源制御部(第1駆動源制御手段)(第1角速度指令)201と、第2駆動源402の作動を制御する第2駆動源制御部(第2駆動源制御手段)(第2角速度指令)202と、第3駆動源407の作動を制御する第3駆動源制御部(第3駆動源制御手段)(図示せず)203と、を有している。以下、第1駆動源制御部201、第2駆動源制御部202について説明する。
第2駆動源制御部202は、減算器518と、位置制御部528と、減算器538と、角速度制御部548と、回転角度算出部558と、角速度算出部568と、加減算器618と、変換部588と、補正値算出部598と、加算器608とを有している。なお、この第2駆動源制御部202は、第1実施形態の第3駆動源制御部203と同様である。
減算器537には、角速度指令ωcが入力され、また、後述する角速度フィードバック値ωfbが入力される。減算器537は、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(第1駆動源401の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を角速度制御部547に出力する。
このようにして、位置フィードバック値Pfbが位置指令Pcと可及的に等しくなり、かつ、角速度フィードバック値ωfbが角速度指令ωcと可及的に等しくなるように、フィードバック制御がなされ、第1駆動源401の駆動電流が制御される。
まず、第1駆動源制御部201は、第2アーム13の角度θに応じて、加減算器627に、後述する角速度ωA2、角速度ωA1mおよび角速度ωA2mが入力されるように切替部637、647を切り替える場合と、後述する角速度ωA1および角速度ωA1mが入力されるように切替部637、647を切り替える場合とを選択する。
これにより、振動を抑制する効果を高めることと、制御の安定性との両立を図ることができる。
この場合は、角速度算出部567では、第1角度センサー411から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第1駆動源401の角速度ωm1が算出され、その角速度ωm1は、加算器607に出力される。
また、第1慣性センサー31により、第1アーム12の回転軸O1の回りの角速度が検出される。そして、その第1慣性センサー31の検出信号、すなわち、第1慣性センサー31により検出された第1アーム12の回転軸O1の回りの角速度ωA1は、加減算器627に出力される。
sに基づいて生成した値であるモーター401Mにおける角速度ωm1s)が後述するゲインKa倍されて第1駆動源401の入力側に戻るフィードバック制御を行う。具体的には、振動角速度ωA1sが可及的に0になるように、第1駆動源401に対してフィードバック制御がなされる。これにより、ロボット1の振動を抑制することができる。なお、このフィードバック制御では、第1駆動源401の角速度が制御される。
補正値算出部597は、角速度ωm1sに予め定められた係数であるゲイン(フィードバックゲイン)Kaを乗算し、補正値(第2B補正成分)Ka・ωm1sを求め、その補正値Ka・ωm1sを加算器607に出力する。
加算器607には、角速度ωm1が入力され、また、補正値Ka・ωm1sが入力される。加算器607は、角速度ωm1と補正値Ka・ωm1sとの加算値を角速度フィードバック値ωfbとして減算器537に出力する。なお、以降の動作は、前述した通りである。
この場合は、角速度算出部567では、第1角度センサー411から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第1駆動源401の角速度ωm1が算出され、その角速度ωm1は、加算器607に出力される。
また、第2慣性センサー32により、第2アーム13の回転軸O1の回りの角速度が検出される。そして、その第2慣性センサー32の検出信号、すなわち、第2慣性センサー32により検出された第2アーム13の回転軸O1の回りの角速度ωA2は、加減算器627に出力される。
減算器538には、角速度指令ωcが入力され、また、後述する角速度フィードバック値ωfbが入力される。減算器538は、これら角速度指令ωcと角速度フィードバック値ωfbとの偏差(第2駆動源402の角速度の目標値から角速度フィードバック値ωfbを減算した値)を角速度制御部548に出力する。
このようにして、位置フィードバック値Pfbが位置指令Pcと可及的に等しくなり、かつ、角速度フィードバック値ωfbが角速度指令ωcと可及的に等しくなるように、フィードバック制御がなされ、第2駆動源402の駆動電流が制御される。
角速度算出部568では、第2角度センサー412から入力されるパルス信号の周波数に基づいて、第2駆動源402の角速度ωm2が算出され、その角速度ωm2は、加算器608に出力される。
また、前述した第1慣性センサー31の検出信号、すなわち、第1慣性センサー31により検出された第1アーム12回転軸O1の回りの角速度ωA1は、加減算器618に出力される。
変換部588は、振動角速度ωA2sを第2駆動源402における角速度ωm2sに変換し、その角速度ωm2sを補正値算出部598に出力する。この変換は、振動角速度ωA2sに、第2駆動源402のモーター402Mと第2アーム13との間、すなわち、関節172における減速比を乗算することで得ることができる。
加算器608には、角速度ωm2が入力され、また、補正値Ka・ωm2sが入力される。加算器608は、角速度ωm2と補正値Ka・ωm2sとの加算値を角速度フィードバック値ωfbとして減算器538に出力する。以降の動作は、前述した通りである。
このロボット1Bによれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
以下、第4実施形態について、前述した第2、第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態のロボット1では、第1駆動源制御部201は、第2アーム13の角度θに加えて、ロボット1の先端部、すなわち、シャフト19の取付部191の下端部(先端部)における先端負荷質量を加味して、アーム12の振動を抑制するための第1駆動源401の作動の制御に用いる慣性センサーを選択する。すなわち、第1駆動源制御部201は、先端負荷質量を加味して、第1慣性センサー31と第2慣性センサー32とのいずれか一方を選択し、その選択した慣性センサーの検出結果を用いて、第1駆動源401の作動を制御する。
なお、先端負荷質量とは、第2実施形態と同様、シャフト19の取付部191に装着される機能部(エンドエフェクタ)と、その機能部が把持する対象物との合計の質量である。
このロボット1によれば、前述した第2、第3実施形態と同様の効果が得られる。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
なお、各駆動源のモーターとしては、それぞれ、前記サーボモーターの他、例えば、ステッピングモーター等が挙げられる。
また、前記実施形態では、ロボットの回転軸の数は、2つまたは6つであるが、本発明では、これに限定されず、ロボットの回転軸の数は、3つ、4つ、5つまたは7つ以上でもよい。
同様に、前記第2実施形態では、ロボットのアームの本数は、2本であるが、本発明では、これに限定されず、ロボットのアームの本数は、3本以上でもよい。
また、前記実施形態では、リストに、機能部(エンドエフェクタ)として、マニピュレーターが着脱自在に装着されるようになっているが、本発明では、これに限定されず、機能部としては、その他、例えば、ドリル、溶接機、レーザー照射機等が挙げられる。
Claims (8)
- 第1回転軸を軸中心として回動する第1アームと、前記第1回転軸とは異なる方向の第2回転軸を軸中心として回動する第2アームと、前記第2回転軸とは平行な方向の第3回転軸を軸中心として回動する第3アームと、を含むアーム連結体と、
前記第2アームを回動させる第2駆動源と、
前記アーム連結体に設けられた複数の慣性センサーと、を備え、
前記複数の慣性センサーは、前記第2アームに設置された第2慣性センサーと、前記第3アームに設置された第3慣性センサーと、を含み、
前記第2駆動源は、前記アーム連結体の姿勢に基づいて、前記第2慣性センサーからの出力または前記第3慣性センサーからの出力を用いて制御されることを特徴とするロボット。 - 前記第2駆動源は、前記第2アームを基準として第3アームの姿勢に基づいて、前記第2慣性センサーからの出力または前記第3慣性センサーからの出力を用いて制御されることを特徴とする請求項1に記載のロボット。
- 前記第2駆動源は、前記第2アームの軸線と前記第3アームの軸線とのなす角θが第1の閾値以上、前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値以下では、前記第3慣性センサーからの出力を用いて制御され、前記角θが前記第2の閾値よりも大きいまたは前記第1の閾値未満では、前記第2慣性センサーからの出力を用いて制御されることを特徴とする請求項2に記載のロボット。
- 前記第1アームを回動させる第1駆動源を備え、
前記複数の慣性センサーは、前記第1アームに設置された第1慣性センサーを含み、
前記第1駆動源は、記第1慣性センサーからの出力を用いて制御されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のロボット。 - 前記第1の閾値は、60°以上、150°以下の範囲内とし、前記第2の閾値は、210°以上、300°以下の範囲内とする請求項3に記載のロボット。
- 前記第2駆動源は、前記アーム連結体に設けられるエンドエフェクタの質量または前記エンドエフェクタと前記エンドエフェクタが把持する物との質量に基づいて、前記第2慣性センサーからの出力または前記第3慣性センサーからの出力を用いて制御されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のロボット。
- 前記第3アームを回動させる第3駆動源を備え、
前記第3駆動源は、前記第2慣性センサーからの出力および前記第3慣性センサーからの出力を用いて制御されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載のロボット。 - 複数の慣性センサーは、ジャイロセンサーであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載のロボット。
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