JP5858808B2 - 鞍乗型車両のフレーム構造 - Google Patents
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Description
また、一対のクロスパイプを連結すると共に、緩衝器の上端部を支持するための上端支持ブラケットを設けた。この上端支持ブラケットは、両端部が一対のクロスパイプに連結される、いわゆる両持ち構造である。このように、上端支持ブラケットにより一対のクロスパイプが連結されることで、車体フレームの剛性を高めることができる。
また、上端支持ブラケットは、後面視で下方に開放するU字状に形成される。そのため、上端支持ブラケットを簡易な構成とすることができる。これにより、車体フレームの剛性を高めることを、簡易な構成で実現できる。
なお、以下の説明における前後、左右及び上下の方向の記載は、特に明記がない限り、電動二輪車に乗車する乗員(運転者)から見た方向に従う。また、図中、矢印FRは車両の前方(進行方向)、矢印UPは車両の上方、矢印LHは車両の進行方向から見て左方をそれぞれ示す。
まず、図1を参照しながら、第1実施形態の自動二輪車1の全体構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る鞍乗型車両としてのスクータ型の自動二輪車のフレーム構造を示す左側面図である。
図1に示すように、第1実施形態の自動二輪車1は、車体フレーム10と、前輪21と、前輪21の上方に配置されるフロントフェンダ211と、前輪21を軸支する左右一対のフロントフォーク22と、一対のフロントフォーク22を、ボトムブリッジ221を介してヘッドパイプ11に対して左右に回動自在に支持するステアリングステム23と、ステアリングステム23の上端に連結され前輪21を操舵するハンドル24と、後輪25と、後輪25を後端側で軸支するスイングアームとしてのスイングユニット40と、車両の前後方向の略中央でスイングユニット40と車体フレーム10との間に介在するリンク機構51と、車両の後方でスイングユニット40と車体フレーム10との間に介在する緩衝器としてのリアクッション26と、運転者が着座する前部シート71と、同乗者が着座するシートとしての後部シート72と、車両の各部を覆うカバー部材70と、前部収納ボックス73と、収納ボックスとしての後部収納ボックス74と、燃料タンク75とを主体として構成される。
フレーム構造30の詳細については後述する。
アッパーフレーム12は、左右に一対設けられている。一対のアッパーフレーム12は、側面視で、前端部においてヘッドパイプ11に連結されている。一対のアッパーフレーム12の後端部側は、斜め下後方に向けて延びている。
一対のクロスパイプ32,33の詳細については後述する。
締結用ブラケット80は、第1フロントブラケット81と、第2フロントブラケット82と、第3フロントブラケット83と、第1リアブラケット84と、第2リアブラケット85と、サブブラケット86と、上端支持ブラケット87とを含んで構成される。
第2フロントブラケット82は、左右に一対設けられる。一対の第2フロントブラケット82は、アッパーフレーム12における中央近傍の下側と、アンダーフレーム14における中央近傍の上側と、を連結する。
第2リアブラケット85は、左右に一対設けられる。一対の第2リアブラケット85は、シートレール16における中央よりも前部側の下側と、リアフレームにおける中央近傍の上側と、を連結する。
上端支持ブラケット87の詳細については後述する。
エンジン45は、自動二輪車1の駆動力を発生するパワーユニット(原動機)であり、車体における前後方向の略中央部に搭載される。エンジン45は、後部側にクランクケース46を有しており、クランクケース46の前部の下端において、後述するリンク機構51のピボット軸55に連結されている。
後部収納ボックス74は、前部収納ボックス73の後方において、一対のシートレール16の間に設けられる。後部収納ボックス74は、一対のシートレール16に支持される。
具体的には、後部収納ボックス74の延出支持部74aは、取り付け部材161の上面に載置された状態で、前後に離間する一対のボルト162により取り付け部材161に締結されている。一対の取り付け部材161は、前後方向に延びており、車両の後方側において、一対のシートレール16に沿って、一対のシートレール16の上面側に溶接により接合されている。
水平部分321a,331aは、車両の左右方向の略中央に設けられる。水平部分321a,331aは、左右方向の中央において、左右方向に略水平に延びている。水平部分321a,331aは、後面視で、シートレール16の後端部よりも下側に配置される。
傾斜部分321b,331bは、水平部分321a,331aの両端部から一対のシートレール16の内側の下部まで、斜め上方に向けて延びている。
第1実施形態においては、車体フレーム10は、一対のシートレール16の後部において、一対のシートレール16を連結すると共に前後に一対設けられるクロスパイプ32,33を有している。そのため、径が細いパイプをクロスパイプに用いても、径が太くて剛性の高い1本のクロスパイプと同等の剛性を確保することができる。従って、クロスパイプ32,33の大型化を低減できる。その結果、後部収納ボックス74の容積を大きくできる。また、リアクッション26を、圧縮される範囲(ストローク)を確保した状態で設けることができる。
また、上端支持ブラケット87は、後面視で下方に開放するU字状に形成される。そのため、上端支持ブラケット87を簡易な構成とすることができる。これにより、車体フレーム10の剛性を高めることを、簡易な構成で実現できる。
次に、本発明の第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。第2実施形態においては、主として、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同一の構成要件については同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が奏される。
図5は、第2実施形態の自動二輪車のフレーム構造の要部を拡大した左側面図である。図6は、図5に示す自動二輪車のフレーム構造を後部側から視た後面図である。図7は、図5に示す自動二輪車のフレーム構造を、リアクッションを外した状態で、下部側から視た下面図である。
第2クロスパイプ33Aの両端部には、図5から図7に示すように、凹部332が形成される。凹部332は、第2クロスパイプ33Aの両端部の斜め下方側において、第2クロスパイプ33Aの内部側に窪んで形成される。そのため、第2クロスパイプ33Aの両端部の外側に配置される部材等の配置の自由度が向上して、外装の自由度が向上する。
第2クロスパイプ33Aは、図5及び図7に示すように、一対のシートレール16Aの後端部に連結される。第2クロスパイプ33Aの左右方向の両端部の前側及び上側は、一対のシートレール16Aの後端部の後側に溶接により接合される。
外側面部870bの前端部は、第1クロスパイプ32の水平部分321aの後側に接合される。外側面部870bの後端部は、第2クロスパイプ33の前側に接合される。
上側面部870cの前端部は、第1クロスパイプ32の水平部分321aの上側に接合される。上側面部870cの後端部は、第2クロスパイプ33Aの上側に接合される。
取り付け孔部871は、1つの上端支持ブラケット870につき2つ設けられ、内側面部870a及び外側面部870bを左右方向に貫通している。取り付け孔部871には、図5から図7に示すように、ボルト872及びナット873を介してリアクッション26の上端部が連結される。
クロスブラケット34の後端部は、第2クロスパイプ33Aの後側の上側に接合される。クロスブラケット34の後端部は、車両の左右方向において、一対の上端支持ブラケット870,870の間の両端及び中央に接合される。
第2実施形態においては、シートレール16Aの後端部は、側面視で下方に屈曲される。シートレール16Aの後端部には、一対のクロスパイプ32,33Aのうちの後側の第2クロスパイプ33Aが連結される。そのため、シートレール16Aの後端部の仕上げ加工等が不要となる。
例えば、前述の実施形態では、シートを後部シート72により構成すると共に収納ボックスを後部収納ボックス74により構成したが、これに制限されず、シートを前後方向に延びる1つのシートにより構成すると共に収納ボックスを前後方向に延びる1つの収納ボックスにより構成してもよい。
10 車体フレーム
16 シートレール
25 後輪
26 リアクッション(緩衝器)
30 フレーム構造
32 第1クロスパイプ(クロスパイプ)
33 第2クロスパイプ(クロスパイプ)
34 クロスブラケット
40 スイングユニット(スイングアーム)
72 後部シート(シート)
74 後部収納ボックス(収納ボックス)
87,870 上端支持ブラケット
321 湾曲部
331 湾曲部
871 取り付け孔部
Claims (6)
- 乗員着座用のシート(72)の下方に設けられる左右に一対のシートレール(16)を有する車体フレーム(10)と、
前記シート(72)の下方かつ前記一対のシートレール(16)の間に設けられる収納ボックス(74)と、
前記車体フレーム(10)に揺動可能に支持され、後輪(25)を回転自在に保持するスイングアーム(40)と、
下端部が前記スイングアーム(40)に連結される緩衝器(26)と、を備える鞍乗型車両(1)のフレーム構造(30)において、
前記車体フレーム(10)は、
前記一対のシートレール(16)の後部において幅方向に延び、前記一対のシートレール(16)を連結すると共に前後に離間して一対設けられるクロスパイプ(32,33)と、
前記一対のシートレール(16)よりも内側の位置において一対の前記クロスパイプ(32,33)を連結すると共に、前記緩衝器(26)の上端部を支持するための上端支持ブラケット(87,870)と、を更に有する
鞍乗型車両(1)のフレーム構造(30)。 - 一対の前記クロスパイプ(32,33)は、下方側に凸となるように湾曲する湾曲部(321,331)を有しており、
前記収納ボックス(74)は、前記湾曲部(321,331)の上方側に配置される
請求項1に記載の鞍乗型車両(1)のフレーム構造(30)。 - 一対の前記クロスパイプ(32,33)のうちの前側の第1クロスパイプ(32)は、側面視で下後方に向けて延びるように傾斜している
請求項2に記載の鞍乗型車両(1)のフレーム構造(30)。 - 一対の前記クロスパイプ(32,33)は、前記一対のシートレール(16)の内側の下部に取り付けられ、
前記上端支持ブラケット(87)は、後面視で下方に開放するU字状に形成される
請求項2又は3に記載の鞍乗型車両(1)のフレーム構造(30)。 - 一対の前記クロスパイプ(32,33)のうちの前側の第1クロスパイプ(32)又は後側の第2クロスパイプ(33)における前記湾曲部(321,331)は、水平部分(321a、331a)を有しており、
前記上端支持ブラケット(87)は、前記緩衝器(26)を支持する取り付け孔部(871)を有しており、
前記取り付け孔部(871)の少なくとも一部は、側面視で前記水平部分(321a、331a)の最上端と最下端との間に配置される
請求項2から4のいずれかに記載の鞍乗型車両(1)のフレーム構造(30)。 - 前記シートレール(16A)の後端部は、側面視で下方に屈曲され、
前記シートレール(16A)の後端部には、前記一対の前記クロスパイプ(32,33A)のうちの後側の第2クロスパイプ(33A)が連結される
請求項1に記載の鞍乗型車両(1)のフレーム構造(30A)。
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