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JP5747611B2 - インクジェット記録方法および記録物 - Google Patents

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JP5747611B2 JP2011075820A JP2011075820A JP5747611B2 JP 5747611 B2 JP5747611 B2 JP 5747611B2 JP 2011075820 A JP2011075820 A JP 2011075820A JP 2011075820 A JP2011075820 A JP 2011075820A JP 5747611 B2 JP5747611 B2 JP 5747611B2
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Description

本発明は、光輝性インクジェットインクの記録方法に関する。
近年、特色印刷と呼ばれる印刷分野の中でも特に、記録面に光輝性を有する画像が形成された記録物が増加している。このような光輝性画像を形成する方法としては、金属蒸着箔を押しつけて転写を行う方法(箔押し)や色材として金属を含有する金銀インキを塗布する方法等が実用化されている。
また、インクジェット法によって光輝性顔料を有するインク(以下、光輝性インクという)を吐出して記録する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。光輝性インクを用いた記録方法によれば、光輝性を有する画像を簡便に形成することができるとともに、種々の画像を容易に形成することができるという利点がある。
従来、例えば、特許文献1に記載されているように、銀・アルミなどの金属を色材として用いた光輝性のインクが知られている。これらの光輝性インクを用いて形成された画像(メタリック画像)は、印刷直後は光沢感の高い金属光沢を有しているが、一般的なカラーインクによって形成された画像(カラー画像)と比較すると短時間で褪色したり、光輝性(光沢)が低下したりするという問題がある。さらに、光輝性の低下は、通常のカラー画像の場合の褪色(変色)と比較しても大きな違いとして視認される。
光沢劣化や退色などの劣化の大きな原因となっているのが太陽光に含まれる紫外線などの光である。特に、光輝性インク印刷部に重ねてカラーインクを印刷することにより形成した着色光輝性画像印刷部ではカラーインクの何らかの影響により耐光性が弱く、光輝性光沢が失われやすい傾向がある。
このような光沢の低下を防止する目的で、光輝性インクに光輝性顔料の変色を防止する効果のある変色防止剤(防錆剤)や紫外線吸収剤等を含有させることが考えられるが、これらの添加剤の中には安全性、環境性の観点から考慮すると使用が望ましくないものもあり、添加剤の種類によってはインクの物性に影響を与える場合もある。また、紫外線吸収剤を添加した場合であっても、メタリック画像の変色を防止できない場合もある。
特開2008−174712号公報
光輝性インクを用いて記録された印刷部は、印刷直後は非常に光沢感の高い光輝性を有しているが、太陽光に含まれる紫外線などの光によって、通常のカラーインクと比較するとかなり短期間で光沢の降下や退色などの劣化が生じる。これら劣化は印刷部単位面積あたりに含まれる光輝性色材の量と相関があり、光輝性色材の含有率が高いほど劣化しにくく、同じインクであれば単位面積あたりの打ち込み量が多いほど劣化しにくい傾向がある。そのため、光沢劣化を防止し、優れた耐光性をもつメタリック画像を提供するため、光輝性インクに光輝性顔料の変色を防止する効果のある変色防止剤や紫外線吸収剤等を含有させる場合がある。しかし、このような添加剤の中には安全・環境面で危険性が指摘されている使用が望ましくないものもあり、用いた場合にも添加剤の種類によっては短期間でインクの物性を大きく変化させてしまい、全体として良好なインク組成物とならない場合もある。
本発明は、耐光性に優れたメタリック印刷部を提供することを目的とする。
[適用例1]本適用例に係るインクジェット記録方法は、インクジェット法により、記録媒体に対して光輝性を有する第1画像を形成すべき第1領域に光輝性顔料が分散した光輝性インクを付与する第1画像形成工程と、インクジェット法により、前記記録媒体に対して色彩を有する第2画像を形成すべき第2領域に色材を含有したカラーインクを付与する第2画像形成工程と、を有し、前記第1領域と前記第2領域との重複領域における前記光輝性インクの単位面積当たりの吐出量は、前記第1領域の前記重複領域以外の領域における前記光輝性インクの単位面積当たりの吐出量よりも多いことを特徴とする。
本適用例によれば、光輝性インクとカラーインクによって形成される重複領域の良好な耐光性を確保出来るまた、所定の条件下、重複領域と重複領域を除く第1領域との耐光性による光輝性の降下率の差を緩和する事が出来る。
[適用例2]前記第1領域における光輝性インクの下記式(1)で算出されるdutyで表される吐出量をX[%]、前記第2領域に付与された光輝性インクの下記式(1)で算出されるdutyで表される吐出量をY[%]としたとき、1.00<Y/X≦3.00の関係を満足する、適用例1に記載のインクジェット記録方法。
duty(%)=実記録ドット数/(縦解像度×横解像度)×100 ・・・(1)
(式(1)中、「実記録ドット数」は単位面積当たりの実記録ドット数であり、「縦解像度」および「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。)
本適用例によれば、1.00<Y/X≦3.00であることによって良好な耐光性を確保することが可能となる。
[適用例3]前記重複領域において、前記カラーインクの色材の種類または含有率によって、前記光輝性インクの吐出量を異ならせることを特徴とする適用例1または2に記載のインクジェット記録方法。
本適用例によれば、カラーインクの色材種、色材含有量によって最適な光輝性インク量へ制御することにより、良好な耐光性を確保することが可能となる。
[適用例4]前記第1領域における前記光輝性インクの上記式(1)で算出されるdutyは、20%以上80%以下である適用例1ないし3のいずれか1例に記載のインクジェット記録方法。
本適用例によれば、印字媒体へのインク量を適正に保つことにより、良好な光輝性を有した印刷部を形成することができる。
[適用例5]前記第2領域における前記光輝性インクの上記式(1)で算出されるdutyは、30%以上100%以下である適用例1ないし4のいずれか一例に記載のインクジェット記録方法。
本適用例によれば、印字媒体へのインク量を適正に保つことにより、良好な光輝性を有した印字部を形成することができる。
[適用例6]前記重複領域における前記カラーインクの単位面積当たりの吐出量は、前記重複領域における前記光輝性インクの単位面積当たりの吐出量の1倍超である適用例1ないし5のいずれか一例に記載のインクジェット記録方法。
本適用例によれば、良好な発色をもったカラーメタリック印刷部を形成すると同時に、良好な耐光性を付与することができる。
[適用例7]前記光輝性インクは、水を50質量%以上含有する適用例1ないし6のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
[適用例8]適用例1ないし7のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とする記録物。
インクジェット装置の概略構成を示す斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
《インクジェット装置》
まず、本発明のインクジェット記録方法の説明に先立ち、本発明のインクジェット記録方法に適用されるインクジェット装置(液滴吐出装置)の好適な実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るインクジェット装置の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、記録装置としてのインクジェット式プリンター1(以下、プリンタ1―という)は、フレーム2を有している。フレーム2には、プラテン3が設けられ、プラテン3上には、記録媒体送りモーター4の駆動により記録媒体Pが給送されるようになっている。また、フレーム2には、プラテン3の長手方向と平行に、棒状のガイド部材5が設けられている。
ガイド部材5には、キャリッジ6がガイド部材5の軸線方向に往復移動可能に支持されている。キャリッジ6は、フレーム2内に設けられたタイミングベルト7を介して、キャリッジモーター8に連結されている。そして、キャリッジ6は、キャリッジモーター8の駆動により、ガイド部材5に沿って往復移動されるようになっている。
キャリッジ6には、ヘッド9が設けられるとともに、ヘッド9に液体としてのインクを供給するためのインクカートリッジ10が着脱可能に配置されている。インクカートリッジ10内のインクは、ヘッド9に備えられた図示しない圧電素子の駆動により、インクカートリッジ10からヘッド9へと供給され、ヘッド9のノズル形成面に形成された複数のノズルから、プラテン3上に給送された記録媒体Pに対して吐出されるようになっている。これにより記録物を製造することが可能となる。
吐出方法としては、サーマルジェット(バブルジェット(登録商標))方式でもよい。また、従来公知の方法はいずれも使用できる。
《インクジェット記録方法》
次に、本発明のインクジェット記録方法の好適な実施形態について説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体に光輝性顔料が分散した光輝性インクと色材を含有したカラーインクとを付与して、記録媒体上に画像を記録する方法である。
本実施形態に係るインクジェット記録方法は、記録媒体上の光輝性を有する第1画像を形成すべき第1領域に光輝性インクを付与する第1画像形成工程と、記録媒体の色彩を有する第2画像を形成すべき第2領域に、インクジェット法により色材を含有したカラーインクを付与する第2画像形成工程とを有している。
本発明は、上述した第1領域と第2領域とが重なり合う重複領域における光輝性インクの単位面積当たりの吐出量が、第1領域の重複領域以外の領域(実質的に光輝性インクのみによって形成された領域)における前記光輝性インクの単位面積当たりの吐出量よりも多い点に特徴を有している。なお、この場合に第1領域は光輝性インクが付与される領域であり、光輝性インクが記録媒体の別個の場所にそれぞれ付与される場合は、その付与される場所それぞれが第1領域である。なお、「実質的に光輝性インクのみ」とは不可避的に混入されている場合又は発色効果を奏しない範囲で極めて微量吐出する場合等、社会通念上光輝性インクのみで形成されていることをいい、カラーインクの発色効果を意図的に出させるよう記録している場合は含まない。
ところで、光輝性インクを用いて記録された画像(例えば、メタリック画像)は、印刷直後は光輝性を有しているが、一般的なカラーインクと比較すると短時間で褪色したり、光輝性(光沢)が低下したりするという問題がある。このような光沢の低下を防止する目的で、光輝性インクに光輝性顔料の変色を防止する効果のある変色防止剤、紫外線吸収剤等を含有させることが考えられるが、変色防止剤の中には安全性、環境性の観点から考慮すると使用が望ましくないものもあり、添加剤の種類によっては短期間でインクの物性を大きく変化させてしまう場合もある。また、所望の効果が得られない場合も多い。
本発明者らは、上記のような劣化は、画像の単位面積中に含まれる光輝性顔料の量が少ないほど度合いが大きいという傾向があり、同じ光輝性インクを用いて画像を形成した場合では単位面積あたりに打ち込むインク量が少ない場合の方が劣化の度合いが小さいことを見いだした。
また、光輝性インクとカラーインクとを同時に使用し、光沢とカラー(色味)の両方をもつ着色光輝性画像を形成する場合がある(本明細書では、便宜上、着色光輝性をカラーメタリックと呼称するが、光輝性顔料が金属顔料に限定されるわけではない。)。カラーメタリック画像は光輝性インクとカラーインクを同時に打ち込むことによって形成することも可能であるが、この方法では光沢が下がるため、一般的には、光輝性インクにより形成した光輝性画像の上に、いくらかの時間差をおいてカラーインクを付与するという記録方法をとることが多い。このような場合に、光輝性画像の上からカラーインクを重ねて印刷した場合、カラーインク層が光輝性顔料に対して何らかの影響を与え、光輝性インクを単独で使用した場合よりも印刷部の劣化が一層進むことを見いだした。
そこで、本発明者らは上述の発見から、鋭意検討した結果、第1領域と第2領域とが重なり合う重複領域における光輝性インクの単位面積当たりの吐出量を、第1領域の重複領域以外の領域における前記光輝性インクの単位面積当たりの吐出量よりも多くすることにより、光輝性および耐光性に優れた画像を記録(形成)することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、各工程について説明する。
<第1画像形成工程>
本工程では、記録媒体を用意し、記録媒体上の光輝性を有する第1画像を形成すべき第1領域に、上述したようなインクジェット装置を用いて、光輝性インクを付与し、記録媒体上の第1領域に第1画像を形成する(第1画像形成工程)。
本工程において、第1領域と、後述するカラー画像(第2画像)を形成すべき第2領域との重複領域における光輝性インクの単位面積当たりの吐出量が、第1領域の重複領域を除く領域における光輝性インクの単位面積当たりの吐出量よりも多くなるよう構成されている。これにより、重複領域における画像を含む画像全体の光輝性が低下するのを防止することができるとともに、画像全体としての耐光性を優れたものとすることができる。さらに、所定の記録条件の場合は、重複領域と第1領域の重複領域以外の領域との経時変化(特に太陽光に含まれる紫外線などの光による光輝性変化)による降下率差を緩和することが出来る。
具体的には、重複領域を除く第1領域における光輝性インクの下記式(1)で算出されるdutyで表される吐出量をX[%]、前記重複領域における前記光輝性インクの下記式(1)で算出されるdutyで表される吐出量をY[%]としたとき、1.00<Y/X≦3.00の関係を満足するのが好ましく、1.20≦Y/X≦2.00の関係を満足するのがより好ましい。これにより、重複領域における画像を含む画像全体の光輝性が低下するのをより効果的に防止することができるとともに、画像全体としての耐光性を特に優れたものとすることができる。
duty(%)=実記録ドット数/(縦解像度×横解像度)×100 ・・・(1)
(式(1)中、「実記録ドット数」は単位面積当たりの実記録ドット数であり、「縦解像度」および「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。)
重複領域を除く第1領域における、光輝性インクの上記式(1)で算出されるdutyは、20%以上80%以下であるのが好ましく、30%以上70%以下であるのがより好ましい。これにより、重複領域を除く第1領域に形成される画像の光輝性および耐光性をより優れたものとすることができる。
また、重複領域における、光輝性インクの上記式(1)で算出されるdutyは、30%以上100%以下であるのが好ましく、35%以上80%以下であるのがより好ましい。これにより、重複領域において形成される画像の光輝性および耐光性をより優れたものとすることができる。
また、色材によって光輝性インクに与える影響が異なる事から、重複領域において、後述するカラーインクに含まれる色材の種類又は含有量によって、光輝性インクの単位面積当たりの吐出量が異なるよう構成してもよい。例えば、重複領域が、マゼンダインクが主要なインクとして吐出される領域と、イエローインクが主要なインクとして吐出される領域とを有している場合において、それぞれの領域に用いられる光輝性インクの単位面積当たりの吐出量を互いに異ならせてもよい。これにより、光輝性および耐光性に優れるとともに、色彩性の高い画像を記録(形成)することができる。
[記録媒体]
記録媒体としては、特に限定されず、例えば、各種の紙、布、プラスチック、フィルム、シート等が挙げられる。
[光輝性インク]
光輝性インクは、光輝性顔料を含有する。光輝性インクに含有される光輝性顔料としては、インクジェット記録方法によって当該インクの液滴を吐出できる範囲内で、任意のものを用いることができる。光輝性顔料は、光輝性インクが樹脂インクの層の上に付着したときに、光輝性を付与する機能を有し、また、付着物に光輝性を付与することもできる。このような光輝性顔料としては、パール顔料や金属粒子があげられる。パール顔料の代表例としては、二酸化チタン被覆雲母、魚鱗箔、酸塩化ビスマス等の真珠光沢や干渉光沢を有する顔料が挙げられる。一方、金属粒子としてはアルミニウム、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅等の粒子を挙げることができ、これらの単体またはこれらの合金およびこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
本実施形態で使用される光輝性顔料は、光沢度(光輝性)の高さの観点から、銀粒子を用いることが好ましい。以下、光輝性インクの具体例として銀インクを用いて説明する。
(1)銀粒子
上述したように、本実施形態に係る銀インクは、銀粒子を含むものである。このように、銀インクが、銀粒子を含むものであることにより、優れた金属光沢を有する画像を形成することができる。また、銀は、各種金属の中でも、白色度の高い金属であるため、他色のインクと重ね合わせることにより、金色、銅色等の様々な金属色を表現することができる。
銀粒子の平均粒子径は、3nm以上100nm以下であるのが好ましく、20nm以上65nm以下であるのが好ましい。これにより、銀インクを用いて形成される画像の光沢感(光輝性)および耐擦性を特に優れたものとすることができる。また、インクジェット方式によるインクの吐出安定性(着弾位置精度、吐出量の安定性等)を特に優れたものとすることができ、長期間にわたって所望の画質の画像をより確実に形成することができる。なお、本明細書では、「平均粒子径」とは、特に断りのない限り、体積基準の平均粒子径のことを指すものとする。平均粒子径は、レーザー回折散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置により測定することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置として、例えば、動的光散乱法を測定原理とする粒度分布計(例えば、「マイクロトラックUPA」日機装株式会社製)を用いることができる。
銀インク中における銀粒子の含有率は、0.5質量%以上30質量%以下であるのが好ましく、5.0質量%以上15質量%以下であるのがより好ましい。これにより、インクのインクジェット方式による吐出安定性、インクの保存安定性を特に優れたものとすることができる。また、記録物とされたときの記録媒体上での銀粒子の密度(単位面積当たりの含有量)が低い場合から高い場合まで、広い密度の範囲で、良好な画質、耐擦性を実現することができる。
銀粒子は、いかなる方法で調製されたものであってもよく、例えば、銀イオンを含む溶液を用意し、この銀イオンを還元ずることにより、好適に形成することができる。
(2)樹脂
本発明に係る光輝性インクは、樹脂を含有していても良く、これを含有することで定着性や耐擦性が向上する。樹脂としては、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチルアクリル酸、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ポリオレフィン樹脂、セルロース、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリルアミド共重合体、ポリイソブチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ロジン系樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、ロジンエステル等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(3)水
本発明にかかる光輝性インクは、水を50質量%以上含む水系インクであっても、水の含有量が50質量%未満である非水系インクであってもよい。
水を50質量%以上含む水系インクである場合、銀粒子の分散性が向上し、形成した画像表面に銀粒子を効果的に配列させることができる。その結果、光輝性および耐光性に優れた画像をより効果的に記録(形成)することができる。
インク中において、水を含有させる場合には、主に銀粒子およびワックス粒子を分散させる分散媒として機能する。インクが水を含むことにより、銀粒子等の分散安定性等を優れたものとすることができ、また、後述するような液滴吐出装置のノズル付近でのインクの不本意な乾燥(分散媒の蒸発)を防止しつつ、インクが付与される記録媒体上での乾燥を速やかに行うことができるため、所望の画像の高速記録を、長期間にわたって好適に行うことができる。インク中に水を含有させる場合には、その水の含有率は、特に限定されないが、20質量%以上80質量%以下であるのが好ましく、25質量%以上70質量%以下であるのがより好ましい。
(4)多価アルコール
本発明に係る光輝性インクは、多価アルコールを含有することが好ましい。多価アルコールは、本実施形態に係るインクをインクジェット式記録装置に適用した場合に、インクの乾燥を抑制し、インクジェット式記録ヘッド部分におけるインクによる目詰まりを防止することができる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。中でも、炭素数が4〜8アルカンジオールが好ましく、炭素数が6〜8のアルカンジオールがより好ましい。これにより、記録媒体への浸透性を特に高いものとすることができる。インク中における多価アルコールの含有率は、特に限定されないが、0.1質量%以上20質量%以下であるのが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下であるのがより好ましい。
上記の多価アルコールの中でも、インクは、1,2−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパンを含むものであるのが好ましい。これにより、インク中における銀粒子の分散安定性を特に優れたものとすることができ、インクの保存安定性を特に優れたものとすることができるとともに、インクの吐出安定性を特に優れたものとすることができる。
(5)グリコールエーテル
本発明に係る光輝性インクは、グリコールエーテルを含有することが好ましい。グリコールエーテルを含有することにより、記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテルを挙げることができる。この中でも、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを用いると良好な記録品質を得ることができる。インク中におけるグリコールエーテルの含有率は、特に限定されないが、0.2質量%以上20質量%以下であるのが好ましく、0.3質量%以上10質量%以下であるのがより好ましい。
(6)界面活性剤
本発明に係る光輝性インクは、アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤を含有することが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤は、記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品を利用することもでき、例えば、オルフィンE1010、STG、Y(以上、日信化学社製)、サーフィノール104、82、465、485、TG(以上、Air Products and Chemicals Inc.製)が挙げられる。
ポリシロキサン系界面活性剤としては、市販品を利用することができ、例えば、BYK−347、BYK−348(ビックケミー・ジャパン社製)などが挙げられる。
さらに、本発明に係るインクは、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などのその他の界面活性剤を含有することもできる。
光輝性インク中における上記界面活性剤の含有率は、特に限定されないが、0.01質量%以上5.0質量%以下であるのが好ましく、0.1質量%以上1.5質量%以下であるのがより好ましい。
(7)その他の成分
本発明に係る光輝性インクは、上記以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、pH調整剤、浸透剤、有機バインダー、尿素系化合物、アルカノールアミン(トリエタノールアミン等)等の乾燥抑制剤、チオ尿素等が挙げられる。
<第2画像形成工程>
本工程では、記録媒体上の色彩を有する第2画像を形成すべき第2領域にカラーインクを付与し第2画像を形成する(第2画像形成工程)。これにより、本発明の記録物が得られる。
第2領域におけるカラーインクの吐出量は、特に限定されないが、第1領域と重複する重複領域におけるカラーインクの上記式(1)で算出されるdutyで表される吐出量は、10%以上100%以下であるのが好ましく、20%以上80%以下であるのがより好ましい。これにより、良好な色彩性を有するカラーメタリック画像を形成することができる。
また、重複領域におけるカラーインクの単位面積当たりの吐出量が多くなれば光輝性インクの耐光性が向上する。この事より、重複領域におけるカラーインクの単位面積当たりの吐出量(複数色用いられる場合は合計の単位面積当たりの吐出量)は、重複領域における光輝性インクの単位面積当たりの吐出量の1倍超であることが好ましい、より好ましくは1.2倍以上、一層好ましくは1.5倍以上である。これにより、一層良好に耐光性を有する画像が得られる。また、所定の条件の場合は、太陽光等の光による光輝性の降下率差を緩和する事が出来る。
[カラーインク]
カラーインクには、色材が含まれており、カラーインクとしては、シアン、マゼンタ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンタ、ダークイエロー、レッド、グリーン、ブルー、オレンジ、バイオレット等のインク、ブラックインク、ライトブラックインク等が挙げられる。
色材としては、顔料および染料が挙げられ、通常のインクに使用することができる色材を特に制限なく使用することができる。
本実施形態に使用可能な顔料としては、特に制限されないが、各種公知の顔料が挙げられる。
イエロー有機顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、167、172、180等が挙げられる。
マゼンタ有機顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、またはC.I.ピグメントバイオレット19、23、32、33、36、38、43、50等が挙げられる。
シアン有機顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、15:34、16、18、22、25、60、65、66、C.I.バットブルー4、60等が挙げられる。
また、マゼンタ、シアンおよびイエロー以外の有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン7、10、C.I.ピグメントブラウン3、5、25、26、C.I.ピグメントオレンジ2、5、7、13、14、15、16、24、34、36、38、40、43、63等が挙げられる。
顔料は、平均子粒径が10nm以上200nm以下の範囲にあるものが好ましく、より好ましくは50nm以上150nm以下程度のものが好ましい。本実施形態における顔料の添加量は、1質量%以上25質量%以下程度の範囲が好ましく、より好ましくは3質量%以上20質量%以下の範囲である。
本実施形態において使用可能な染料としては、例えば、アクリジン染料、アニリン染料、アントラキノン染料、アジン染料、アゾメチン染料、ベンゾー及びナフトキノン染料、インジゴイド染料、インドフェノール染料、インドアニリン染料、インダミン染料、ロイコ染料、ナフタールイミド染料、ニグロシン染料、インジュリン染料、ニトロ及びニトロソ染料、オキサジン及びジオキサジン染料、酸化染料、フタロシアニン染料、ポリメチン染料、キノフタロン染料、硫化染料、トリ及びジアクリルメタン染料、チアジン染料、チアゾール染料、キサンテン染料、シアニン染料等が挙げられる。
具体的なイエロー系染料としては、C.I.アシッドイエロー1、3、11、17、19、23、25、29、36、38、40、42、44、49、59、61、70、72、75、76、78、79、98、99、110、111、127、131、135、142、162、164、165、C.I.ダイレクトイエロー1、8、11、12、24、26、27、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、110、132、142、144、C.I.リアクティブイエロー1、2、3、4、6、7、11、12、13、14、15、16、17、18、22、23、24、25、26、27、37、42、C.I.フードイエロー3、4、C.I.ソルベントイエロー15、19、21、30、109等が挙げられる。
具体的なマゼンタ系の染料としては、例えば、C.I.アシッドレッド1、6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、37、42、51、52、57、75、77、80、82、85、87、88、89、92、94、97、106、111、114、115、117、118、119、129、130、131、133、134、138、143、145、154、155、158、168、180、183、184、186、194、198、209、211、215、219、249、252、254、262、265、274、282、289、303、317、320、321、322、C.I.ダイレクトレッド1、2、4、9、11、13、17、20、23、24、28、31、33、37、39、44、46、62、63、75、79、80、81、83、84、89、95、99、113、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230、231、C.I.リアクティブレッド1、2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、15、16、17、19、20、21、22、23、24、28、29、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、45、46、49、50、58、59、63、64、C.I.ソルビライズレッド1、C.I.フードレッド7、9、14等が挙げられる。
具体的なシアン系の染料としては、例えば、C.I.アシッドブルー1、7、9、15、22、23、25、27、29、40、41、43、45、54、59、60、62、72、74、78、80、82、83、90、92、93、100、102、103、104、112、113、117、120、126、127、129、130、131、138、140、142、143、151、154、158、161、166、167、168、170、171、182、183、184、187、192、199、203、204、205、229、234、236、249、C.I.ダイレクトブルー1、2、6、15、22、25、41、71、76、77、78、80、86、87、90、98、106、108、120、123、158、160、163、165、168、192、193、194、195、196、199、200、201、202、203、207、225、226、236、237、246、248、249、C.I.リアクティブブルー1、2、3、4、5、7、8、9、13、14、15、17、18、19、20、21、25、26、27、28、29、31、32、33、34、37、38、39、40、41、43、44、46、C.I.ソルビライズバットブルー1、5、41、C.I.バットブルー4、29、60、C.I.フードブルー1、2、C.I.ベイシックブルー9、25、28、29、44等が挙げられる。
その他の色系統の具体的な染料としては、例えば、C.I.アシッドグリーン7、12、25、27、35、36、40、43、44、65、79、C.I.ダイレクトグリーン1、6、8、26、28、30、31、37、59、63、64、C.I.リアクティブグリーン6、7、C.I.アシッドバイオレット15、43、66、78、106、C.I.ダイレクトバイオレット2、48、63、90、C.I.リアクティブバイオレット1、5、9、10等が挙げられる。
これらの染料は、前記した各色の系の染料の群内および各群間から複数選択して使用することができる。
本実施形態における染料の添加量は、1質量%以上25質量%以下程度の範囲が好ましく、より好ましくは3質量%以上20質量%以下の範囲である。
また、カラーインクには、樹脂成分が含まれているのが好ましい。これにより、第2画像の記録媒体に対する密着性をより高いものとすることができる。
樹脂成分としては、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチルアクリル酸、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ポリオレフィン樹脂、セルロース、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリルアミド共重合体、ポリイソブチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ロジン系樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、ロジンエステル等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
カラーインク中における前記樹脂成分の含有量は、0.1質量%以上10質量%以下であるのが好ましく、0.5質量%以上5質量%以下であるのがより好ましい。これにより、発色性の優れた第2画像をより効果的に形成することができる。樹脂成分を含有することによって一層優れた耐光性を有するインクとなる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
[1]光輝性インクの調製
ポリビニルピロリドン(PVP、重量平均分子量10000)を70℃の条件下で15時間加熱して、その後室温で冷却をした。そのPVP1000gを、エチレングリコール溶液500mlに添加してPVP溶液を調整した。別の容器にエチレングリコールを500ml入れ、硝酸銀128gを加えて電磁攪拌器で十分に攪拌をして硝酸銀溶液を調整した。PVP溶液を120℃の条件下でオーバーヘッドミキサーを用いて攪拌しつつ、硝酸銀溶液を添加して約80分間加熱して反応を進行させた。そして、その後室温で冷却をさせた。得られた溶液を遠心分離機で2200rpmの条件下で10分間遠心分離を行った。その後、分離が出来た銀粒子を取り出して、余分なPVPを除去するためエタノール溶液500mlに添加した。そして、さらに遠心分離を行い、銀粒子を取り出した。さらに、取り出した銀粒子を真空乾燥機で35℃、1.3Paの条件下で乾燥させた。
上記によって製造された銀粒子10質量%に、1,2−ヘキサンジオールを3質量%、トリエタノールアミンを0.3質量%、トリメチロールプロパンを15質量%、非イオン性界面活性剤(日信化学工業株式会社製オルフィン(R)E1010)1質量%、さらに濃度調整用のイオン交換水を添加することにより、光輝性インクとした。
[2]カラーインク
カラーインクは、以下のものを用いた。
・マゼンインク(ICM37、セイコーエプソン株式会社製)
・イエローインク(ICY37、セイコーエプソン株式会社製)
[3]クリアインクの調整
1,2−ヘキサンジオールが3質量%、トリメチロールプロパンが15質量%、樹脂(ジョンクリル(R)62(BASF社製))が10質量%、非イオン性界面活性剤(日信化学工業株式会社製オルフィン(R)E1010)が1質量%、pH調整剤(トリエタノールアミン)が0.3質量%、イオン交換水が残分となるように調整をした。
[4]記録物の形成
(実施例1〜10、比較例1と2、参考例1〜4)
まず、光輝性インクと上述に示すカラーインクをインクジェットプリンター(「PX−G930」セイコーエプソン株式会社製)の専用カートリッジに充填した。
次に、市販の光沢紙(セイコーエプソン製 写真用紙<光沢>)をプリンターにセットした。
次に、光輝性インクにより、光沢紙の第1領域に第1画像を形成した。
次に、カラーインクにより、光沢紙の第2領域に第2画像を形成した。
Figure 0005747611
Figure 0005747611
[5]耐光性評価
耐光性試験は、JEITA CP−3901法によるキセノン耐光性試験機を用いて行った。1ヶ月相当の曝露を行った後「MULTI GLOSS 268型光沢計」(商品名、コニカミノルタ社製)を用いて測定し、その降下率を求め、重複領域の光沢度降下率と重複領域を除く第1領域の光沢度降下率の差を、以下の基準に従い評価した。
A :差が10%未満
B :差が10%以上20%未満
C :差が30%以上40%未満
D :差が40%以上
[6]60℃光沢度の評価
前記記録物における重複領域以外の第1領域および重複領域について、光沢度計(MINOLTA MULTI GLOSS 268)を用い、煽り角度60°での光沢度を測定した。
これらの結果を表1、表2に示した。
Figure 0005747611
表3から明らかなように、本発明のインクジェット記録方法によれば、光輝性および耐光性に優れた画像を記録(形成)することが可能であった。これに対して、比較例では満足な結果が得られなかった。
1…インクジェット式プリンター(プリンター) 2…フレーム 3…プラテン 4…記録媒体送りモーター 5…ガイド部材 6…キャリッジ 7…タイミングベルト 8…キャリッジモーター 9…ヘッド 10…インクカートリッジ P…記録媒体。

Claims (8)

  1. インクジェット法により、記録媒体に対して光輝性を有する第1画像を形成すべき第1領域に光輝性顔料が分散した光輝性インクを付与する第1画像形成工程と、
    インクジェット法により、前記記録媒体に対して色彩を有する第2画像を形成すべき第2領域に色材を含有したカラーインクを付与する第2画像形成工程と、を有し、
    前記第1領域と前記第2領域との重複領域における前記光輝性インクの単位面積当たりの吐出量は、前記第1領域の前記重複領域以外の領域における前記光輝性インクの単位面積当たりの吐出量よりも多い、インクジェット記録方法。
  2. 前記重複領域を除く前記第1領域における光輝性インクの下記式(1)で算出されるdutyで表される吐出量をX[%]、前記重複領域に付与された光輝性インクの下記式(1)で算出されるdutyで表される吐出量をY[%]としたとき、1.00<Y/X≦3.00の関係を満足する、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
    duty(%)=実記録ドット数/(縦解像度×横解像度)×100 ・・・(1)
    (式(1)中、「実記録ドット数」は単位面積当たりの実記録ドット数であり、「縦解像度」および「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。)
  3. 前記重複領域において、前記カラーインクの色材の種類または含有率によって、前記光輝性インクの吐出量を異ならせることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記第1領域における前記光輝性インクの下記式(1)で算出されるdutyは、20%以上80%以下である請求項1ないし3のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
    duty(%)=実記録ドット数/(縦解像度×横解像度)×100 ・・・(1)
    (式(1)中、「実記録ドット数」は単位面積当たりの実記録ドット数であり、「縦解像度」および「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。)
  5. 前記第2領域における前記光輝性インクの下記式(1)で算出されるdutyは、30%以上100%以下である請求項1ないし4のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
    duty(%)=実記録ドット数/(縦解像度×横解像度)×100 ・・・(1)
    (式(1)中、「実記録ドット数」は単位面積当たりの実記録ドット数であり、「縦解像度」および「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。)
  6. 前記重複領域における前記カラーインクの単位面積当たりの吐出量は、前記重複領域における前記光輝性インクの単位面積当たりの吐出量の1倍超である請求項1ないし5のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記光輝性インクは、水を50質量%以上含有する請求項1ないし6のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とする記録物。
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