JP5631372B2 - ワーク搬送装置 - Google Patents
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Description
このような、ワーク搬送装置としては、アームを備えたロボット方式のものが多く存在する。
かかるワーク搬送装置においては、第2リンクの両端軸間距離を第1リンクの両端軸間距離の半分とし、第2リンクの一端を第1リンクの両端軸間の中央に連結し、第1リンクの他端の移動直線延長上に第2リンクの他端を位置させた、いわゆるスコットラッセル機構を構成している。
また、直線移動機構の重量が大きいので、キャリアをビームに沿って移動させたり、揺動台を回動させる際、慣性力等が働いて装置に大きな負荷が加わり、故障の原因となる恐れがある。
さらに、重量が大きくなるので、エネルギー効率が優れるとはいえない。
また、上記ワーク搬送装置においては、アームが第2枢着部で枢着されたスライダ部を補助アームに沿ってスライドさせることにより、ワークの直線的な搬送を妨げずに、補助アームが、アームを支持することが可能となる。これにより、重量が比較的大きいワークであっても、直線的に搬送することが可能となる。
さらに、上記ワーク搬送装置は、構造がシンプルで且つ軽量であるので、エネルギー効率に優れると共に、取り付けが容易であり、スペースもとらない。
また、第1軸から第2枢着部までの距離と、第1枢着部から第2軸までの距離との比が、1:2〜4であると、装置のサイズをよりコンパクトにすることができる。
また、ワークを直線的に搬送できることから、ワークの搬出又は搬入を無駄なく迅速に行うことができる。
図1に示すように、本実施形態に係るワーク搬送装置100は、本体部10と、該本体
部10の上部に延設されたレール部1と、該レール部1に沿ってスライド可能なガイド部
1aと、該ガイド部1aに、上端が第1枢着部3bにて枢着されたアーム3と、該アーム
3の下端の第2軸3aに取り付けられ、ワークWを保持可能な保持手段4と、本体部10
の第1軸2bに回動可能となるように取り付けられた補助アーム20と、該補助アーム2
0に沿ってスライド可能なスライダ部2aと、を備える。
また、スライダ部2aは、第2枢着部3cにてアーム3の中程に枢着されている。
このように、ワーク搬送装置100は、軽量且つシンプルな構造となっている。
このとき、アーム3に第1枢着部3bにて枢着されたガイド部1aは、レール部1を上、下方向にスライドし、同時に、アーム3の中程に第2枢着部3cにて枢着されたスライダ部2aは、補助アーム20の長手方向にスライドする。なお、これらの動きの詳細については後述する。これにより、コンパクトな構造でありながら、ワークWを確実に保持することができると共に、ワークWを直線的に搬送することが可能となる。
ワーク搬送装置100においては、本体部10の上部に、本体部10の長手方向(上下方向)に直線状に延びたレール部1が延設されており、レール部1には、ガイド部1aが、レール部1に沿って上下方向に自由にスライド可能となるように取り付けられている。
したがって、アーム3の上端がガイド部1aと一体となってレール部1の上下方向にスライドするようになっている。これにより、ワークW搬送時のワークWの高さの調整が可能となる。
ここで、補助アーム20は、レール部1の真下に一定の距離をおいて本体部10に取り付けられる。これにより、補助アーム20をよりコンパクトにすることができると共に、ワーク搬送時のスライダ部2aの移動距離を短くすることができる。すなわち、比較的少ないスライダ部2aの動きで、アーム3の動きにスムーズに追従させることが可能となる。
図2に示すように、ワーク搬送装置100においては、レール部1の背面にサーボモータ(以下便宜的に「第1サーボモータ」という。)7aと該第1サーボモータに連結された減速機8aとが取り付けられている。このため、第1サーボモータ7aは、減速比を適切に選択することで、モータ軸トルクを抑えることができる。
また、アーム3は、その中程が第2枢着部3cにてスライダ部2aに枢着されている。
さらに、アーム3は、その下端の第2軸3aにワークWを保持可能な保持手段4が取り付けられている。
図3に示すように、保持手段4は、クロスバー4aに対して、左右一対のバキュームカップからなる吸着部4bが8箇所に取り付けられている。
そして、各吸着部4bは、内部を吸引することで、ワークWの平面部を吸着保持するようになっている。なお、各吸着部4bは、それぞれ独立して、ワークWを吸着保持できるようにすることも可能である。この場合、ワークWの形状やサイズに応じて、使用する吸着部4bを適宜選択できる。
したがって、クロスバー4aは、第2サーボモータ7cの駆動に基づいて、回動するようになっている。なお、クロスバー4aは、回動するアーム3の位置に対応して、吸着部4bが常に真下を向くように回動する。
図4に示すように、ワーク搬送装置100においては、スライダ部2aが、ベルト部2を介して補助アーム20に取り付けられている。
具体的には、補助アーム20には、従動プーリー9a及び駆動プーリー9bを介してベルト部が長手方向に張設されており、該ベルト部2にはスライダ部2aが固定されている。
また、補助アーム20には、駆動プーリー9bを動かすためのサーボモータ7b(以下便宜的に「第3サーボモータ」という。)が、減速機8bを介して取り付けられている。このため、第3サーボモータ7bは、減速比を適切に選択することで、モータ軸トルクを抑えることが可能となっている。
このとき、ベルト部2にはスライダ部2aが固定されているので、スライダ部2aもベルト部2と一体となって補助アーム20の長手方向に沿ってスライドすることとなる。なお、スライダ部2aには、上述したように、アーム3が第2枢着部3cにて枢着されている。
図5は、本実施形態に係るワーク搬送装置が取り付けられたプレス機を示す概略斜視図である。なお、プレス機の詳細な部分については省略する。
図5に示すように、プレス機Pは、支柱P1に、ワーク搬送装置100の本体部10が取り付けられている。すなわち、本実施形態に係るワーク搬送装置100は、軽量且つシンプルな構造であり、省スペースであるため、小さい空間で設置することが可能である。
また、例えば、プレス機Pを複数配列してタンデムプレスラインとした場合にも、ワーク搬送装置100が大きなスペースをとらないので、ライン全体をコンパクトなものとすることができる。
さらに、上述したように、ワーク搬送装置100がワークを直線的に搬送できることから、プレス機Pにおいては、ワークの搬出又は搬入が無駄なく迅速に行われる。
図6(a)〜(f)は、本実施形態に係るワーク搬送装置を用いてワークを搬送する際のアームの下端(第2軸3aの基部)の軌跡を説明するための説明図である。なお、便宜的に保持手段4の詳細な記載は省略している。
図6(a)に示すように、まず、アーム3の下端は、位置Aで図示しないワークを保持手段を介して保持する。このとき、ガイド部1aは、レール部1の最も下側に位置し、スライダ部2aは、補助アーム20の上側寄りに位置する。
そして、ガイド部1aをレール部1の略中央まで上方に移動させ、スライダ部2aを補助アーム20の最も上側にまで移動させる。そうすると、図6(b)に示すように、アーム3は所定角度を維持するようにして、上方に移動し、アーム3の下端は位置Bに到達する。これにより、図示しないワークが持ち上げられる。
次に、スライダ部2aが補助アーム20の最も上側の位置にある状態を維持して、ガイド部1aをレール部1の最も上側に移動させる。そうすると、図6(c)に示すように、アーム3及び補助アーム20が回動して一直線上に並ぶ。その結果、アーム3の下端は、右方に移動し位置Cに到達する。このとき、ガイド部1a、レール部1と、スライダ部2a、スライダ部2a、補助アーム20と、アーム3と、が一直線状に重なることになる。
次に、スライダ部2aが補助アーム20の最も上側の位置にある状態を維持して、ガイド部1aをレール部1の略中央まで下方に移動させる。そうすると、図6(d)に示すように、アーム3及び補助アーム20が回動し、アーム3の下端は更に右方に移動し位置Dに到達する。
次に、ガイド部1aをレール部1の最も下側まで移動させ、スライダ部2aを補助アーム20の上側寄りにまで移動させる。そうすると、図6(e)に示すように、アーム3は所定角度を維持するように下方に移動し、アーム3の下端は位置Eに到達する。そして、図示しないワークの保持が保持手段4を介して断たれる。
このようにしてワークの搬送が行われる。
そして、ガイド部1aをレール部1の最も下側に移動させ、スライダ部2aを、補助アーム20の上側寄りに移動させる。そうすると、アーム3及び補助アーム20は回動し、第2軸3aは左方に移動し、アーム3の下端は、図6(a)に示す位置Aに到達する。
また、ワークを吸着保持している場合は、ワークを上方に持ち上げた状態で横方向に直線的に搬送することができ、ワークを吸着保持していない場合は、アーム3の下端の第2軸3aを上方に移動させずに横方向に直線的に移動させることができる。すなわち、2種類の経路で第2軸3aを横方向に移動させることが可能となっている。
また、クロスバー4aに対して、左右一対のバキュームカップからなる吸着部4bが8箇所に取り付けられているが、吸着部4bの取り付け箇所及び個数はこれに限定されない。
例えば、補助アーム20にレールを設け、スライダ部が該レールをスライドするようにし、スライダ自体をワイヤー等を使って移動させてもよい。
また、一方で、補助アーム20の回動の代わりに、ガイド部1aのスライドをサーボモータの駆動により行ってもよい。
本発明に係るワーク搬送装置によれば、軽量且つシンプルな構造でありながら、ワークを直線的に搬送することができる。
1a・・・ガイド部
2・・・ベルト部
2a・・・スライダ部
2b・・・第1軸
3・・・アーム
3a・・・第2軸
3b・・・第1枢着部
3c・・・第2枢着部
4・・・保持手段
4a・・・クロスバー
4b・・・吸着部
7a・・・第1サーボモータ(サーボモータ)
7b・・・第3サーボモータ(サーボモータ)
7c・・・第2サーボモータ(サーボモータ)
8a,8b・・・減速機
9a・・・従動プーリー
9b・・・駆動プーリー
10・・・本体部
20・・・補助アーム
100・・・ワーク搬送装置
P・・・プレス機
P1・・・支柱
W・・・ワーク
Claims (5)
- ワークを搬送するためのワーク搬送装置において、
本体部と、
該本体部の上部に延設されたレール部と、
該レール部に沿ってスライド可能なガイド部と、
該ガイド部に上端が第1枢着部にて枢着されたアームと、
該アームの下端の第2軸に取り付けられ、前記ワークを保持可能な保持手段と、
前記本体部の第1軸に回動可能となるように取り付けられた補助アームと、
該補助アームに沿ってスライド可能なスライダ部と、
を備え、
前記アームは1本とし、その中程が第2枢着部にて前記スライダ部に枢着されており、
前記第2枢着部が、前記アームの長手方向に対する中央位置よりも前記第1枢着部側に設けられており、
前記スライダ部が、スライドするベルト部を介して前記補助アームに取り付けられており、
前記保持手段の回動、前記補助アームの回動、及び、前記スライダ部のスライドが、それぞれ、第1サーボモータ、第2サーボモータ、第3サーボモータ、の駆動により行われることを特徴とするワークを搬送するためのワーク搬送装置。 - 前記第1枢着部から前記第2枢着部までの距離と、前記第2軸から前記第2枢着部までの距離との比が、1:1.2〜2である請求項1に記載のワーク搬送装置。
- 前記第1軸から前記第2枢着部までの距離と、前記第1枢着部から前記第2軸までの距離との比が、1:2〜4である請求項1に記載のワーク搬送装置。
- 前記保持手段が、前記アームに接続されるクロスバーと、該クロスバーに取り付けられる吸着部とからなる請求項1に記載のワーク搬送装置。
- プレス機に対してワークを搬出又は搬入する装置として用いられ、
前記プレス機の支柱に取り付けられる請求項1〜4のいずれか1項に記載のワーク搬送装置。
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