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JP5687671B2 - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
セルロース繊維等のミクロフィブリル化植物繊維を充填剤としてゴム組成物に配合することで、ゴム組成物を補強し、モジュラス(複素弾性率)を向上させることができる。しかしながら、ミクロフィブリル化植物繊維は、自己凝集力が強く、ゴム成分との相溶性も悪いため、例えば、ゴムラテックスにミクロフィブリル化植物繊維を投入して混合しても、投入したミクロフィブリル化植物繊維の20%程度がゴム成分に取り込まれず、溶液中に残留してしまっていた。
また、ゴムラテックスとミクロフィブリル化植物繊維を混合してマスターバッチを作製した場合、ミクロフィブリル化植物繊維の凝集塊がマスターバッチ中に発生し易い傾向があった。そのため、上記マスターバッチをタイヤに使用した場合、発生した凝集塊により、早期摩耗、割れ、チッピング、層間セパレーションが引き起こされる可能性があり、更に、空気漏れ、操縦安定性の喪失に至る可能性もあった。
このように、ミクロフィブリル化植物繊維を配合すると、モジュラスは向上するものの、タイヤの要求性能である操縦安定性、耐摩耗性や耐久性が低下し、タイヤとしての機能メリットが無くなる場合があるという点で改善の余地があった。
特許文献1には、ミクロフィブリル化植物繊維を化学変性することで、ゴム成分とミクロフィブリル化植物繊維との相溶性を改善する方法が開示されている。しかし、この方法を用いたとしても、上述の性能を総合的に改善するという点では充分では無かった。
特許第4581116号明細書
本発明は、前記課題を解決し、ミクロフィブリル化植物繊維を均一に分散させ、タイヤの要求性能をバランス良く改善できるゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴムラテックスと、ミクロフィブリル化植物繊維と、カチオン系高分子とを混合して得られたマスターバッチを用いて作製され、上記ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する上記カチオン系高分子の添加量が0.01〜5質量部であるゴム組成物に関する。
上記ゴム組成物は、天然ゴム、イソプレンゴム、エポキシ化天然ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも一種のジエン系ゴムを含むことが好ましい。
全ゴム成分100質量部に対する上記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が0.1〜20質量部であることが好ましい。
上記マスターバッチにおいて、上記ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する上記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が5〜30質量部であることが好ましい。
上記ゴム組成物は、サイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用されることが好ましい。
上記ゴム組成物は、温度70℃、動歪み2%で測定した押出し方向の複素弾性率E*aと該押出し方向に直交する方向の複素弾性率E*bとの比(E*a/E*b)が1.05〜6.00であり、かつ上記E*aが7〜100MPaであることがより好ましい。
上記ゴム組成物は、トレッドに使用されることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、ゴムラテックスと、ミクロフィブリル化植物繊維と、所定量のカチオン系高分子とを混合して得られたマスターバッチを用いて作製したゴム組成物であるので、該ゴム組成物をサイドウォール等のタイヤ部材に使用することにより、操縦安定性、乗り心地性等のタイヤ性能がバランス良く改善された空気入りタイヤが得られる。
実施例及び比較例の試験用タイヤを示す断面模式図である。該試験用タイヤにおいて、サイドウォールは2層構造としている。 図1の試験用タイヤのストリップエイペックス周辺を拡大した断面模式図である。 シート加工性の評価で使用するシートの模式図である。
本発明のゴム組成物は、ゴムラテックスと、ミクロフィブリル化植物繊維と、所定量のカチオン系高分子とを混合して得られたマスターバッチを用いて作製される。
ミクロフィブリル化植物繊維によってタイヤ性能を改善させるためには、マスターバッチ中のゴム成分にミクロフィブリル化植物繊維が均一に取り込まれること、マスターバッチと他のゴム成分とを混練りした際にミクロフィブリル化植物繊維が他のゴム成分中に素早く分散すること、が必要であるが、従来の方法では、これらを実現することは困難であった。
これに対し、本発明では、ゴムラテックスと、ミクロフィブリル化植物繊維と、凝集剤であるカチオン系高分子とを混合して得られたマスターバッチを他のゴム成分等と混練りすることにより、ミクロフィブリル化植物繊維が均一に分散したゴム組成物を調製できる。
該ゴム組成物をタイヤ部材に使用することで、操縦安定性、乗り心地性等がバランス良く改善された空気入りタイヤが得られる。また、ミクロフィブリル化植物繊維の凝集塊を減らすことができるため、良好な耐摩耗性や加工性も得られる。更に、良好な操縦安定性を維持しながらサイドウォール及びビード部を薄層化することが可能となるため、車両の低燃費化を実現することができる。
ゴムラテックスとしては特に限定されず、天然ゴムラテックス、スチレンブタジエンゴムラテックス(SBRラテックス)、ブタジエンゴムラテックス(BRラテックス)等を使用できる。なかでも、天然ゴムラテックス、SBRラテックスが好ましく、天然ゴムラテックスがより好ましい。
天然ゴムラテックスはヘベア樹等の天然ゴムの樹木の樹液として採取され、ゴム成分のほか水、タンパク質、脂質、無機塩類等を含み、ゴム中のゲル分は種々の不純物の複合的な存在に基づくものと考えられている。本発明では、天然ゴムラテックスとして、ヘベア樹をタッピングして出てくる生ラテックス(フィールドラテックス)、遠心分離法やクリーミング法によって濃縮した濃縮ラテックス(精製ラテックス、常法によりアンモニアを添加したハイアンモニアラテックス、亜鉛華とTMTDとアンモニアによって安定化させたLATZラテックス等)等を使用できる。
天然ゴムラテックスは、蛋白質やリン脂質からなる蜂の巣状のセルを有しており、このセルによって天然ゴムへのミクロフィブリル化植物繊維の取り込みが阻害されてしまう傾向があるため、天然ゴムラテックスとミクロフィブリル化植物繊維とを混合する際には、予めケン化処理によって天然ゴムラテックス中のセルを除去する等の対処を行う必要があった。本発明では、凝集剤であるカチオン系高分子を使用することで、ケン化処理を経ていない天然ゴムラテックスを使用した場合であっても、ミクロフィブリル化植物繊維が均一に分散したゴム組成物を調製できる。
ゴムラテックス中のゴム成分(ゴム固形分)の濃度は特に限定されないが、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは20〜60質量%である。
ミクロフィブリル化植物繊維(セルロースナノファイバー)としては、例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農作物残廃物、布、再生パルプ、古紙、バクテリアセルロース、ホヤセルロース等の天然物に由来するものが挙げられる。ミクロフィブリル化植物繊維の製造方法としては特に限定されないが、例えば、上記天然物を水酸化ナトリウム等の薬品で化学処理した後、リファイナー、二軸混錬機(二軸押出機)、二軸混錬押出機、高圧ホモジナイザー、媒体撹拌ミル、石臼、グラインダー、振動ミル、サンドグラインダー等により機械的に磨砕ないし叩解する方法が挙げられる。
上記マスターバッチにおいて、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対するミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上である。5質量部未満であると、マスターバッチを配合したゴム組成物において、必要なミクロフィブリル化植物繊維を確保しようとすると、ゴムの量が多くなり過ぎて、架橋密度が低くなり、低燃費性が悪化する場合がある。また、性能を向上させるために充分な量のミクロフィブリル化植物繊維をゴム組成物に供給できない場合がある。ミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、好ましくは30質量部以下、より好ましくは26質量部以下である。30質量部を超えると、マスターバッチがTSR、BR、SBR等の他のゴム成分に比べて硬くなり過ぎて、マスターバッチと他のゴム成分とが混ざりにくくなり、ミクロフィブリル化植物繊維の分散性が低下し、破断伸び、低燃費性が悪化する場合がある。
上記マスターバッチは、例えば、ゴムラテックス及びミクロフィブリル化植物繊維を混合し、得られた混合物を凝固させる工程(I)と、該工程(I)で得られた凝固物を洗浄する工程(II)を含む方法により製造することができる。なお、カチオン系高分子は、工程(I)において、混合物の凝固前、又は、混合物の凝固後に、凝集剤、すなわち、凝固助剤として添加する。
(工程(I))
工程(I)において、ミクロフィブリル化植物繊維は、水中に分散させた水溶液(ミクロフィブリル化植物繊維水溶液)の状態でゴムラテックスに投入してもよいし、ミクロフィブリル化植物繊維をそのままゴムラテックスに投入後、必要に応じて水で希釈してもよい。ミクロフィブリル化植物繊維を良好に分散できるという点から、ミクロフィブリル化植物繊維水溶液をゴムラテックスに投入することが好ましい。ミクロフィブリル化植物繊維水溶液中、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量(固形分)は、好ましくは0.2〜20質量%、より好ましくは0.5〜10質量%である。
ミクロフィブリル化植物繊維のほぐれ具合(切断具合)は、ミクロフィブリル化植物繊維水溶液の粘度で判断することができ、粘度が高いほど、繊維がほぐれている(繊維が切断されて短くなっている)ことを意味する。ミクロフィブリル化植物繊維水溶液の粘度は、好ましくは1.5mPa・s以上、より好ましくは2.0mPa・s以上、更に好ましくは2.5mPa・s以上、特に好ましくは5.0mPa・s以上である。1.5mPa・s未満であると、繊維が充分にほぐれておらず、充分な補強性が得られないおそれがある。また、繊維塊が破壊核となり、破断伸びが低下するおそれもある。ミクロフィブリル化植物繊維水溶液の粘度は、好ましくは30.0mPa・s以下、より好ましくは25.0mPa・s以下、更に好ましくは20.0mPa・s以下、特に好ましくは10.0mPa・s以下である。30.0mPa・sを超えると、水溶液が撹拌されにくくなり、撹拌ローター周辺の繊維が局部的に粉砕され、均一な繊維の粉砕が困難になるおそれがある。また、ゴムラテックスとの混練りが困難になるおそれもある。
なお、ミクロフィブリル化植物繊維水溶液の粘度は、ミクロフィブリル化植物繊維を0.5質量%、水を99.5質量%含むミクロフィブリル化植物繊維水溶液を、音叉型振動式粘度計によって常温(23℃)で測定した値である。
また、ミクロフィブリル化植物繊維のほぐれ具合は、ミクロフィブリル化植物繊維水溶液の撹拌速度、撹拌時間等によって調整することができる。撹拌速度が速く、撹拌時間が長いほど、繊維をほぐすことができる。また、撹拌に使用するホモジナイザーの機種、回転歯の形状、せん断能力を適切に選択することで、効率よく繊維をほぐすことが可能となる。撹拌初期に隙間が広い回転歯を使用して繊維を粗く粉砕し、その後、隙間が狭い回転歯に替えることで、適度な大きさ(100nm〜100μm程度)の繊維を短時間で得ることができる。
ゴムラテックスとミクロフィブリル化植物繊維との混合物は、これらを順次滴下、注入等を行った後、公知の方法で混合することで調製できる。
工程(I)では、凝集剤(凝固助剤)としてカチオン系高分子を所定量加え、更に、老化防止剤を添加して混合することが好ましい。これにより、酸化、オゾン、紫外線による劣化を抑制することができる。また、ゴムラテックスとミクロフィブリル化植物繊維との混合物を凝固したとき、適度な大きさ(0.1〜5mm程度)の凝固物(クラム)を得ることが望ましい。凝固物の大きさは、凝固物のハンドリング性、洗浄効率において重要である。凝固物が0.1mm未満であると、ろ過時、漿液へミクロフィブリル化植物繊維が流出することを防ぐためにろ材の網目を細かくする必要が生じたり、凝固物のまとまりが悪いために吸引機や遠心分離機を使用することが必要になる等、ハンドリング性が劣る傾向があり、凝固物が10mmを超えると、凝固物内部の不純物が除去されにくくなるため、洗浄効率が劣る傾向がある。
カチオン系高分子としては、ポリメタクリル酸エステル系ポリマー、ポリアクリル酸エステル系ポリマー等が挙げられ、ポリメタクリル酸エステル系ポリマーが好ましい。ポリメタクリル酸エステル系ポリマーとしては、花王(株)製のポイズシリーズ(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシセルロース)等のカチオン化セルロースや、MTアクアポリマー(株)製のC−303H等が挙げられ、カチオン化セルロースを好適に使用できる。
カチオン系高分子の添加量は、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して、0.01質量部以上、好ましくは0.1質量部以上であり、5質量部以下、好ましくは3質量部以下である。0.01質量部未満であると、カチオン系高分子を添加した効果が充分に得られない傾向があり、5質量部を超えると、ゴム成分とミクロフィブリル化植物繊維との間の滑りにより、複素弾性率E*や破断伸びが低下する傾向がある。
添加する老化防止剤としては、t−ブチル化したp−クレゾールとジシクロペンタジエンの縮合物、ジブチルヒドロキシトルエン等のクレゾール系老化防止剤が好ましく、t−ブチル化したp−クレゾールとジシクロペンタジエンの縮合物がより好ましい。タイヤ配合で一般的に使用されている6PPD(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)やTMQ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)は、極性が高いためか、ゴムラテックスに取り込まれにくく、溶液中に残存しやすい傾向がある。
なお、老化防止剤の添加量は特に限定されないが、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して、0.1〜10質量部程度であればよい。
混合物を凝固する方法には、酸凝固、塩凝固、メタノール凝固等があるが、マスターバッチ中にミクロフィブリル化植物繊維を均一分散させた状態で凝固するためには、酸凝固、塩凝固又はこれらの併用が好ましく、酸凝固がより好ましい。凝固させるための酸としては、蟻酸、硫酸、塩酸、酢酸等が挙げられ、コスト面から、硫酸が好ましい。また、塩としては、例えば、1〜3価の金属塩(塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム等のカルシウム塩等)が挙げられる。また、混合物の凝固は、酸又は塩の添加により混合物のpHを3〜8(好ましくは4〜7、より好ましくは5〜6)に調整して固形分を凝固させることで実施されることが好ましい。
混合物の凝固を急激に行うと、ミクロフィブリル化植物繊維が毛玉状に固まってゴムラテックスに取り込まれ、ミクロフィブリル化植物繊維が分散しにくくなる傾向がある。従って、混合物の凝固は、ミクロフィブリル化植物繊維がゴムラテックスに緩やかに取り込まれるような条件で行うことが好ましい。このような観点から、混合物を凝固する際、混合物の温度は、40℃以下にすることが好ましく、35℃以下にすることがより好ましい。同様の観点から、上述した酸、塩、メタノール等の凝固剤は、段階的に投入する(分割して投入する)ことが好ましい。
(工程(II))
工程(II)では、工程(I)で得られた凝固物(凝集ゴム及びミクロフィブリル化植物繊維を含む凝集物)を洗浄する。
洗浄方法としては、例えば、ゴム成分を水で希釈した後に遠心分離する方法や、ゴム成分を水で希釈した後に静置してゴムを浮遊又は沈殿させ水相のみを排出する方法が挙げられる。遠心分離する際は、まずゴムラテックスのゴム成分が5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%となるように水で希釈し、次いで5000〜10000rpmで1〜60分間遠心分離すればよい。また、静置してゴムを浮遊又は沈殿させる場合も水の添加、撹拌を繰り返せばよい。
なお、洗浄方法はこれらに限定されず、pHが4〜6の範囲となるように炭酸水素ナトリウム等の弱アルカリ水でゴム中に残留するリンや窒素分を更に除去し、水洗することで洗浄してもよい。また、必要に応じて、洗浄後の凝固物をロール式の絞り機等で絞った後、更に洗浄してもよい。凝固物を絞る工程を追加することで、凝固物の表面と内部のpHを均一にすることができる。
工程(I)において、ミクロフィブリル化植物繊維の粉砕条件(ホモジナイジング条件)や混合物の凝固条件を適正化していくと、凝固物(クラム)の大きさは0.1〜1mm程度に小さくなる。凝固物の大きさがこの程度であれば、洗浄を繰返し行わなくても、洗浄後、ろ液を廃棄してから凝固物を軽く絞ることで、凝固物中の窒素やリンの大部分を除去できる。天然ゴムラテックスの場合、ケン化処理を行わなくても、この方法で1回洗浄すれば、窒素やリンの80%程度を除去することができる。
洗浄後の凝固物は、通常、公知の方法(オーブン、減圧等)で乾燥される。後述する本願実施例では、真空減圧下、40℃で12時間乾燥させた。
凝固物と他のゴム成分とのpHが大きく異なる場合、これらを併用したときに加硫速度や物性のバラツキが生じるおそれがある。一般的なタイヤ配合に使用されるTSRのpHが5.5であるため、乾燥後の凝固物は、pHが4〜6であることが好ましい。
なお、乾燥後の凝固物のpHは、凝固物に水を垂らして揉んだ後、pHメーターで計測することで測定できる。
乾燥後の凝固物を、2軸ロール、バンバリーミキサー等でゴム練りを行うと、ゴム及びミクロフィブリル化植物繊維を含むクラム状のマスターバッチが得られる。上記マスターバッチは、まとまり性、ハンドリング性を良くするため、圧延ロールで数cm厚みのシートに成型することが好ましい。なお、上記マスターバッチは、本発明の効果を阻害しない範囲で他の成分を含んでもよい。
ミクロフィブリル化植物繊維は、押出し方向(トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、クリンチ、タイガム、ビードエーペックス等では、タイヤ周方向、すなわち、回転方向に相当する。)に配列するため、押出し方向を主として補強し、押出し方向に直交する方向(タイヤ径方向)への補強の寄与は少ない。この特性を利用して、乗り心地性に寄与するタイヤ径方向の複素弾性率E*を維持しながら、操縦安定性に寄与するタイヤ周方向の複素弾性率E*を高くすることができ、これにより、操縦安定性及び乗り心地性を両立させることができる。また、シンジオタクチック結晶を含むブタジエンゴムを配合する等の従来の方法でタイヤ周方向の複素弾性率E*を高くすると、破断伸びが大幅に低下する傾向があるが、本発明では、タイヤ周方向の複素弾性率E*を高くしても、良好な破断伸びを維持することができる。これらの作用により、操縦安定性、乗り心地性及び破断伸びをバランス良く改善することができる。
本発明のゴム組成物は、上記マスターバッチ中のゴム成分以外に他のゴム成分を含んでもよい。他のゴム成分としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、ブタジエンゴム(BR)及びスチレンブタジエンゴム(SBR)からなる群より選択される少なくとも一種のジエン系ゴムが好ましく、NR、SBR、BRがより好ましい。
本発明のゴム組成物において、全ゴム成分(マスターバッチ中のゴム成分及び他のゴム成分の合計)100質量%中のNRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは25質量%以上である。5質量%未満であると、充分な破断伸びが得られない場合がある。また、NRの含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。90質量%を超えると、耐亀裂成長性や耐リバージョン性が低下する場合がある。
本発明のゴム組成物において、全ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。5質量%未満であると、破断伸び、硬度、耐リバージョン性が低下する場合がある。また、SBRの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。60質量%を超えると、充分な低燃費性が得られない場合がある。
本発明のゴム組成物において、全ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。5質量%未満であると、耐亀裂成長性、耐摩耗性が低下する場合がある。また、BRの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。60質量%を超えると、充分な低燃費性が得られない場合がある。
本発明のゴム組成物において、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上、特に好ましくは3質量部以上である。0.1質量部未満であると、ミクロフィブリル化植物繊維の相互作用が発生しにくく、高い複素弾性率E*が得られない場合がある。また、ミクロフィブリル化植物繊維の含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは12質量部以下である。20質量部を超えると、ミクロフィブリル化植物繊維の分散が困難となり、破断伸び、低燃費性が悪化する場合がある。
本発明のゴム組成物は、カーボンブラック及び/又はシリカを含むことが好ましい。これにより、タイヤ全方向を適度に補強することができ、硬さ、耐亀裂成長性及び破断伸びをバランス良く改善することができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは25m/g以上、より好ましくは80m/g以上である。25m/g未満では、充分な破断伸びが得られないおそれがある。該NSAは、好ましくは200m/g以下、より好ましくは120m/g以下である。200m/gを超えると、充分な低燃費性が得られないおそれがある。
なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは70m/g以上、より好ましくは80m/g以上である。70m/g未満では、充分な破断伸びが得られないおそれがある。該NSAは、好ましくは300m/g以下、より好ましくは250m/g以下である。300m/gを超えると、充分な低燃費性が得られないおそれがある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037−93に準じてBET法で測定される値である。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、カーボンブラックの含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは30質量部以上であり、また、好ましくは80質量部以下、より好ましくは60質量部以下である。上記範囲内であると、操縦安定性、乗り心地性、破断伸び及び配合コストをバランス良く改善することができる。
本発明のゴム組成物をトレッドに使用する場合、カーボンブラックの含有量は特に限定されないが、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは120質量部以下、より好ましくは110質量部以下である。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、シリカの含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。上記範囲内であると、操縦安定性、乗り心地性及び破断伸びをバランス良く改善することができる。また、押出時の寸法シュリンクが少なく、押出し寸法安定性が良好である。
本発明のゴム組成物をトレッドに使用する場合、シリカの含有量は特に限定されないが、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上であり、また、好ましくは120質量部以下、より好ましくは110質量部以下である。
カーボンブラック及びシリカの合計含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは25質量部以上、より好ましくは35質量部以上である。また、該合計含有量は、好ましくは120質量部以下、より好ましくは110質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。上記範囲内であると、操縦安定性、乗り心地性及び破断伸びをバランス良く改善することができる。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、該ゴム組成物は、レゾルシノール樹脂(縮合物)、変性レゾルシノール樹脂(縮合物)、クレゾール樹脂、変性クレゾール樹脂、フェノール樹脂、及び変性フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の架橋樹脂を含むことが好ましい。これにより、良好な破断伸びを維持しながら、タイヤ全方向の複素弾性率E*を向上させることができる。また、上記架橋樹脂によるタイヤ全方向の複素弾性率E*の向上効果は、ミクロフィブリル化植物繊維によるタイヤ周方向の複素弾性率E*の向上効果を損なうことなく発揮される。そのため、上記架橋樹脂をミクロフィブリル化植物繊維とともに配合することで、タイヤ周方向の複素弾性率E*を更に高めることができる。
レゾルシノール樹脂としては、例えば、レゾルシノール・ホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。具体的には、住友化学(株)製のレゾルシノール等が挙げられる。変性レゾルシノール樹脂としては、例えば、レゾルシノール樹脂の繰り返し単位の一部をアルキル化したものが挙げられる。具体的には、インドスペック社製のペナコライト樹脂B−18−S、B−20、田岡化学工業(株)製のスミカノール620、ユニロイヤル社製のR−6、スケネクタディー化学社製のSRF1501、アッシュランド社製のArofene7209等が挙げられる。
クレゾール樹脂としては、例えば、クレゾール・ホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。変性クレゾール樹脂としては、例えば、クレゾール樹脂の末端のメチル基を水酸基に変性したもの、クレゾール樹脂の繰り返し単位の一部をアルキル化したものが挙げられる。具体的には、田岡化学工業(株)製のスミカノール610、住友ベークライト(株)製のPR−X11061(クレゾールモノマー成分として、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾールを使用して合成されたクレゾール樹脂で、クレゾール樹脂中に残存する遊離のクレゾール成分量(遊離のモノマー成分量)が、クレゾール樹脂100質量%中0.6質量%と、少ない樹脂)等が挙げられる。
フェノール樹脂としては、例えば、フェノール・ホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。また、変性フェノール樹脂としては、フェノール樹脂をカシューオイル、トールオイル、アマニ油、各種動植物油、不飽和脂肪酸、ロジン、アルキルベンゼン樹脂、アニリン、メラミン等を用いて変性した樹脂が挙げられる。
操縦安定性、乗り心地性及び破断伸びをバランス良く改善できるという点から、上記架橋樹脂としては、変性レゾルシノール樹脂、変性フェノール樹脂が好ましく、変性フェノール樹脂がより好ましく、カシューオイル変性フェノール樹脂がより好ましい。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、上記架橋樹脂の合計含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上である。1質量部未満では、上記架橋樹脂を配合した効果が充分に得られない傾向がある。また、上記架橋樹脂の合計含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。20質量部を超えると、上記架橋樹脂の分散性が低下し、低燃費性、破断伸びが低下する傾向がある。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、該ゴム組成物は、ヘキサメトキシメチロールメラミン(HMMM)の部分縮合物及びヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物からなる群より選択される少なくとも1種のメチレン供与体を含むことが好ましい。これにより、上記架橋樹脂を効率良く硬化させ、操縦安定性の改善効果を高めることができる。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、上記メチレン供与体の含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上である。0.5質量部未満では、メチレン供給量が少なく、操縦安定性を充分に改善できないおそれがある。また、上記メチレン供与体の含有量は、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。5質量部を超えると、破断伸びが低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、該ゴム組成物は、下記式(1)で示されるアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物を含むことが好ましい。これにより、通常の硫黄架橋に比べて熱的に安定な架橋構造を形成でき、操縦安定性、破断伸びを大きく向上できるとともに、良好な低燃費性も得られる。
Figure 0005687671
(式中、Rは、同一若しくは異なって、炭素数5〜15のアルキル基又はアミル基を示す。x及びyは、同一若しくは異なって、1〜4の整数を示す。mは0〜300の整数を示す。)
mは、アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物のゴム成分中への分散性が良い点から、0〜300の整数であり、0〜100の整数が好ましく、3〜100の整数がより好ましい。x及びyは、高硬度が効率良く発現できる(リバージョン抑制)点から、1〜4の整数であり、ともに2が好ましい。Rは、アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物のゴム成分中への分散性が良い点から、炭素数5〜15のアルキル基又はアミル基であり、更には炭素数8〜15のアルキル基が好ましい。
上記アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物は、公知の方法で調製することができ、特に制限されないが、例えば、アルキルフェノールと塩化硫黄とを、モル比1:0.9〜1.25等で反応させる方法等が挙げられる。
上記アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物の市販品として、田岡化学工業(株)製のタッキロールV200(式(1)中のR=C17、x=2、y=2、m:0〜100の整数)、TS3101(式(1)中のR=C1225、x=2、y=2、m:170〜210の整数)等が挙げられる。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、上記アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物の含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上である。0.2質量部未満であると、上記アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物による硬度とtanδの改善効果が充分に得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは10.0質量部以下、より好ましくは5.0質量部以下、更に好ましくは3.0質量部以下である。10.0質量部を超えると、破断伸びが低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、該ゴム組成物は、C5系石油樹脂を含むことが好ましい。これにより、良好な操縦安定性が得られる。C5系石油樹脂としては、ナフサ分解によって得られるC5留分中のオレフィン、ジオレフィン類を主原料とする脂肪族系石油樹脂等が挙げられる。
C5系石油樹脂の軟化点は、好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上である。また、該軟化点は、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下である。上記範囲内であると、粘着性、破断伸びが良好に得られる。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、C5系石油樹脂の含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。上記範囲内であると、粘着性、破断伸びが良好に得られる。
本発明のゴム組成物をトレッドに使用する場合、該ゴム組成物は、芳香族ビニル重合体を含むことが好ましい。芳香族ビニル重合体としては、α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体を好適に使用できる。芳香族ビニル重合体の含有量は、全ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは5〜15質量部である。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、各種老化防止剤、硫黄、加硫促進剤等を適宜配合できる。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、該ゴム組成物は、温度70℃、動歪み2%で測定した押出し方向(タイヤ周方向)の複素弾性率E*aと、温度70℃、動歪み2%で測定した押出し方向に直交する方向(タイヤ径方向)の複素弾性率E*bとの比(E*a/E*b)が、1.05〜6.00であることが好ましい。E*a/E*bを上記範囲内に調整することにより、操縦安定性、乗り心地性及び破断伸びがバランス良く得られる。E*a/E*bは、より好ましくは2.00〜6.00、更に好ましくは3.00〜6.00である。
本明細書において、タイヤ周方向、タイヤ径方向とは、具体的には特開2009−202865号公報の図1等に記載の方向である。
なお、本明細書において、E*a、E*bは、後述の実施例に記載の方法により測定される。
E*a/E*bは、ミクロフィブリル化植物繊維の量、ミクロフィブリル化植物繊維の柔軟さ、ミクロフィブリル化植物繊維のほぐれ具合、未加硫ゴム組成物の押出し圧力等により調整できる。
具体的には、ミクロフィブリル化植物繊維をタイヤ周方向に均一な間隔で配向させるほど、また、ミクロフィブリル化植物繊維の量を増加させるほどE*a/E*bを増加できる。
なお、宇部興産(株)製のVCR617等のSPB(1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶)含有BRを使用する方法、架橋剤を増量する方法、フェノール樹脂とHMTを併用する方法、カーボンブラックを増量する方法等の従来技術によってもE*a/E*bを向上させることは可能であるが、ミクロフィブリル化植物繊維は、従来技術と比較して、E*a/E*bの向上効果が大きい。特に、破断伸びや耐久性を損なわずE*a/E*bを3.00以上にすることは、従来技術では非常に困難であったが、ミクロフィブリル化植物繊維を使用することによって達成することができる。
本発明のゴム組成物をサイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用する場合、良好な操縦安定性が得られるという点から、上記E*aは、好ましくは7〜100、より好ましくは30〜100である。また、良好な乗り心地性が得られるという点から、上記E*bは、好ましくは3〜20である。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサー等のゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤ部材に使用することができ、トレッド、サイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに好適に使用できる。
なお、内層サイドウォールとは、多層構造を有するサイドウォールの内層部であり、具体的には、特開2007−106166号公報の図1等に示される部材である。
ブレーカークッションとは、ブレーカーのエッジ部とケース(カーカス)との間に設けられる部材であり、具体的には、特開2006−273934号公報の図1等に示される部材である。
ベーストレッドとは、多層構造を有するトレッドの内層部であり、2層構造〔表面層(キャップトレッド)及び内面層(ベーストレッド)〕からなるトレッドでは内面層である。
タイガムとは、ケースコードとインナーライナーの間に配置される部材であり、具体的には、特開2010−095705号公報の図1等に示される部材である。
ビードエイペックスとは、ビードコアの上から半径方向に最大幅付近まで伸びる三角形の部材であり、具体的には、特開2008−38140号公報の図1〜3等に示される部材である。
ストリップエイペックスとは、サイドウォール部の補強内層ゴムであり、具体的には、特開2010−149677号公報の図1、特開2008−038140号公報の図5等に示される部材である。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造できる。すなわち、上記ゴム組成物を未加硫の段階でサイドウォール等の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成形機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成できる。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、マスターバッチの製造で用いた各種薬品について説明する。
天然ゴムラテックス:Muhibbah LATEKS社から入手したフィールドラテックスを使用
SBRラテックス:下記方法で調製
ネオファイバーA:王子製袋(株)製のネオファイバー(ミクロフィブリル化植物繊維)
ネオファイバーB:ネオファイバーAを予備撹拌(ホモジナイザーで0.2時間)したあと、23℃の水中で1時間浸漬させたもの
老化防止剤:Eliokem社製のWingstay L(t−ブチル化したp−クレゾールとジシクロペンタジエンの縮合物)
凝集剤A:MTアクアポリマー(株)製のC−303H(強カチオン)
凝集剤B:花王(株)製のポイズC−60H(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシセルロース、分子量:60万)
凝集剤C:花王(株)製のポイズC−150L(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシセルロース、分子量:150万)
凝固剤:和光純薬工業(株)製の1%硫酸
(ミクロフィブリル化植物繊維水溶液の調製)
ミクロフィブリル化植物繊維を200倍(質量比)の水で希釈後、筒型ホモジナイザー(プライミクス(株)製のオートミクサー 20型)を用いて撹拌し、ミクロフィブリル化植物繊維を0.5質量%、水を99.5質量%含むミクロフィブリル化植物繊維水溶液を得た。このとき、撹拌時間を変更し、ミクロフィブリル化植物繊維のほぐれ具合を調整した。ミクロフィブリル化植物繊維水溶液の粘度を音叉型振動式粘度計((株)エー・アンド・デイ製のSV−10)を用いて常温(23℃)で測定し、表2に記載した。
(マスターバッチの調製)
・ゴムラテックスの固形分濃度(DRC)を30%(w/v)に調整した後、ゴムラテックス1000gに対し、老化防止剤5gを加えた。
・次に、ゴムラテックスとミクロフィブリル化植物繊維水溶液とが乾燥時に表2に示す所定の質量比率となるように計量、調整後、筒型ホモジナイザーを用いて、8000rpmの条件でこれらを表2に示す時間撹拌した。
・次に、撹拌後の混合物に対し、表2に示す凝集剤を加え、筒型ホモジナイザーを用いて、300rpmで2分間撹拌した。表2に記載した凝集剤の添加量は、使用したゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する量である。
・次に、筒型ホモジナイザーを用いて、450rpm、30〜35℃の条件で撹拌しながら凝固剤を段階的に加え、pHを4〜6に調整し、凝固物を得た。撹拌時間は1時間とした。得られた凝固物は、水1000mlで繰り返し洗浄した。
・次に、数時間風乾させた凝固物を更に40℃で12時間真空乾燥し、マスターバッチ(MB)を得た。得られたMB1〜14を表2に示す。
なお、SBRラテックスは以下の方法で調製した。使用した薬品を以下に示す。
水:蒸留水
乳化剤(1):ハリマ化成(株)製のロジン酸石鹸
乳化剤(2):和光純薬工業(株)製の脂肪酸石鹸
電解質:和光純薬工業(株)製のリン酸ナトリウム
スチレン:和光純薬工業(株)製のスチレン
ブタジエン:高千穂化学工業(株)製の1,3−ブタジエン
分子量調整剤:和光純薬工業(株)製のtert−ドデシルメルカプタン
ラジカル開始剤:日油(株)製のパラメンタンヒドロペルオキシド
SFS:和光純薬工業(株)製のソディウム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート
EDTA:和光純薬工業(株)製のエチレンジアミン四酢酸ナトリウム
触媒:和光純薬工業(株)製の硫酸第二鉄
重合停止剤:和光純薬工業(株)製のN,N’−ジメチルジチオカルバメート
(SBRラテックスの調製)
表1の仕込み組成に従い、撹拌機付き耐圧反応器に水、乳化剤(1)、乳化剤(2)、電解質、スチレン、ブタジエン及び分子量調整剤を仕込んだ。反応器温度を5℃とし、ラジカル開始剤及びSFSを溶解した水溶液と、EDTA及び触媒を溶解した水溶液とを反応器に添加して重合を開始した。重合開始から5時間後、重合停止剤を添加して反応を停止させ、SBRラテックスを得た。
Figure 0005687671
MB1〜14に含まれるゴム成分と、TSR20とについて、以下に示す方法により、窒素含有量及びリン含有量を測定した。また、MB1〜14について、(株)堀場製作所製のpHメーター D−24を用いてpHを測定した。また、MB1〜14について、以下に示す方法により、生産効率を評価した。結果を表2に示す。
(窒素含有量の測定)
窒素含有量は、熱分解後ガスクロマトグラフで定量した。
(リン含有量の測定)
ICP発光分析装置(P−4010、日立製作所(株)製)を使用してリン含有量を求めた。
(生産効率)
(1)水中でミクロフィブリル化植物繊維を粉砕し、所定の溶液粘度になるまでのホモジナイザー作業時間(ホモジナイジング時間)
(2)ゴムラテックスと(1)で得られたミクロフィブリル化植物繊維水溶液とを混合した際、固形物が沈澱し、固液相の分離が生じるまでの時間
(3)液相中のミクロフィブリル化植物繊維が、取りこぼしなく、約100%固形物に取り込まれるまでの時間
上記(1)〜(3)の合計時間について、MB1を100として指数表示した。指数が大きいほど、上記(1)〜(3)の合計時間が短く、作業性が良好であることを示す。指数75以上が許容できるレベルであり、90以上が商業化に適したレベルである。
Figure 0005687671
以下に、ストリップエイペックス用ゴム組成物の製造で用いた各種薬品について説明する。
NR:TSR20
IR:IR2200
SBR1:住友化学(株)製のSBR1502
BR1:ランクセス社製のBUNA−CB25
BR2:宇部興産(株)製のVCR617(SPB含有BR)
MB1〜14:上記方法で調製
ミクロフィブリル化植物繊維:王子製袋(株)製のネオファイバー
カーボンブラック1:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN219(NSA:104m/g)
カーボンブラック2:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN550(NSA:40m/g)
シリカ1:デグッサ社製のUltrasil VN3(NSA:175m/g)
シリカ2:ローディア社製のZ1085Gr(NSA:80m/g)
架橋樹脂1:田岡化学工業(株)製のスミカノール620(変性レゾルシノール樹脂(変性レゾルシノール・ホルムアルデヒド縮合物))
架橋樹脂2:住友デュレツ社製のスミライトレジンPR12686(カシューオイル変性フェノール樹脂)
C5系石油樹脂:丸善石油化学(株)製のマルカレッツT−100AS(C5系石油樹脂:ナフサ分解によって得られるC5留分中のオレフィン、ジオレフィン類を主原料とする脂肪族系石油樹脂)(軟化点:102℃)
オイル:H&R社製のvivatec500
亜鉛華:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi75
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸 椿
老化防止剤6PPD:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
20%オイル含有不溶性硫黄:フレキシス社製のクリステックスHSOT20(硫黄80質量%及びオイル分20質量%を含む不溶性硫黄)
アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物:田岡化学工業(株)製のタッキロールV200
メチレン供与体1:住友化学(株)製のスミカノール507A(変性エーテル化メチロールメラミン樹脂(HMMPMEの部分縮合物)を65質量%、他にシリカとオイルを35質量%含有)
メチレン供与体2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーH(ヘキサメチレンテトラミン(HMT))
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
(実施例及び比較例)
表3及び4の上段に示す配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼製1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄、加硫促進剤及びアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物以外の薬品を混練りした。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄、加硫促進剤及びアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物を添加して練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を、コールドフィード押出機を用いて排出温度115℃の条件でストリップエイペックスの形状に押出し加工した後、ビードエイペックス、内層サイドウォール、外層サイドウォール等の他のタイヤ部材と貼り合わせて生タイヤを製造し、170℃で12分間加硫し、試験用タイヤ(205/65R15)を得た。得られた試験用タイヤの断面模式図を図1に、該試験用タイヤのストリップエイペックス周辺を拡大した断面模式図を図2に示す。
(粘弾性試験1)
得られた試験用タイヤから、タイヤ軸を中心として周方向が長辺となる様に短冊状のゴム試験片を切り出しゴム試験片1(サイズ:縦20mm、横3mm、厚さ2mm)を得た。また、タイヤ軸を中心として半径方向(ラジアル方向)が長辺となる様に短冊状のゴム試験片を切り出しゴム試験片2(サイズ:ゴム試験片1と同様)を得た。
得られたゴム試験片1、2を用いて、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータVESを用いて、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%及び動歪2%(長辺方向の歪)の条件下で、タイヤ周方向の複素弾性率E*a(MPa)、及びタイヤ径方向の複素弾性率E*b(MPa)を測定した。E*が大きいほど剛性が高いことを示す。
なお、E*aが目標値の範囲内であると、ハンドル応答性に優れ、操縦安定性が優れることを示す。E*a/E*bが目標値の範囲内であると、過渡特性(操舵角度をつけてのコーナリングの直後に、ハンドルを直進に戻した際の車両戻りの良さ)が優れることを示す。
また、前述の評価方法によりゴム試験片1のtanδを測定した。tanδ(70℃)が小さいほど、低燃費性が優れることを示す。
(引張試験)
上記ゴム試験片1からなる3号ダンベル型試験片を用いて、JlS K 6251 2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、常温にて引張試験を実施し、試験片の破断伸びEB(%)を測定した。破断伸びEB(%)が大きいほど、耐久性が優れることを示す。
(シート加工性)
各未加硫ゴム組成物について、押出し後の各未加硫ゴム組成物を厚さ1.0mmのシートに成形した成形品のエッジ状態、ゴムの焼け度合い、ゴム同士の粘着度合い、平坦さ、及びミクロフィブリル化植物繊維の凝集塊や飛び出しの有無を目視、触覚により評価し、比較例1を100として指数表示した。指数が大きいほど、シート加工性が優れることを示している。
なお、エッジ状態については、エッジが真っ直ぐで滑らかな状態を良好とし、ゴムの焼け度合いについては、上記成形品から切り出した15cm角の2mmシートにおいて、ピッツ焼けゴム塊による凹凸がない状態を良好とし、平坦さについては、該シートが平坦で平面板に密着する状態を良好として評価した。ミクロフィブリル化植物繊維の凝集塊や飛び出しの目視は、ゴムシート断面で0.1個/cm(10個/100cm)を基準として評価した。シートの模式図を図3に示す。図3中、Aの領域はエッジ状態が良好でない部分(エッジが欠けている部分)を、Bの領域はピッツ焼けゴム塊による凹凸が生じた部分を、Cの領域はミクロフィブリル化植物繊維の凝集塊や飛び出しが生じた部分を、Dの領域は平坦さが良好でない部分を示す。
(操縦安定性、乗り心地性)
試験用タイヤ(205/65R15)を車両(3000cc)の全輪に装着させ、一般的な走行条件のテストコースにて実車走行を行なった。操舵時のコントロールの安定性(操縦安定性)及び乗り心地性をテストドライバーが官能評価し、比較例1を100として指数表示した。操縦安定性指数が大きいほど操縦安定性が優れることを示し、乗り心地性指数が大きいほど乗り心地性が優れることを示す。
(転がり抵抗)
転がり抵抗試験機を用い、JIS標準中心リム、内圧(230kPa)、荷重(3.43kN)、速度(80km/h)で、JIS D 4234:2009に従い、上記試験用タイヤの転がり抵抗を測定し、以下の計算式から転がり抵抗の改善率(転がり抵抗の低下率)を算出した。
転がり抵抗の改善率=(比較例1の転がり抵抗−各配合の転がり抵抗)/(比較例1の転がり抵抗)×100
Figure 0005687671
Figure 0005687671
表3及び4より、ゴムラテックスと、ミクロフィブリル化植物繊維と、所定量のカチオン系高分子とを混合して得られたMBを用いた実施例は、比較例1と比較して、操縦安定性、乗り心地性及び耐久性がバランス良く改善された。また、低燃費性、加工性も良好であった。
一方、上記MBを配合していない比較例2〜5は、操縦安定性や乗り心地性が目標値を満たしておらず、性能のバランスが悪かった。
比較例6は、ミクロフィブリル化植物繊維を混練り時に投入しているため、ゴム組成物中でミクロフィブリル化植物繊維を充分に分散させることができず、加工性が著しく劣っていた。
比較例7及び8は、VCR617を配合し、良好な操縦安定性が得られているが、破断伸びが著しく劣っていた。
比較例9及び10は、カチオン系高分子の添加量が所定の範囲外であるマスターバッチを使用しているため、低燃費性が劣っていた。
比較例11〜13は、マスターバッチの調製時にカチオン系高分子を使用していないため、マスターバッチの凝固は可能であったものの、ミクロフィブリル化植物繊維の粉砕が不充分となり、ゴム組成物中でミクロフィブリル化植物繊維を充分に分散させることができず、加工性等が劣っていた。また、比較例12及び13は、他と比較して複素弾性率E*が低かった。
なお、上記実施例では本発明をストリップエイペックスに使用した場合の結果について示しているが、内層サイドウォール、ビードエイペックス、ウイング等の他のタイヤ部材に用いても同様の効果が得られる。
以下に、トレッド用ゴム組成物の製造で用いた各種薬品について説明する。
NR:TSR20
MB1、12、13:上記製造例で調製
BR1:ランクセス社製のBUNA−CB25
SBR2:JSR(株)製のHPR355(変性S−SBR、スチレン含量:27質量%、ビニル含量55質量%)
カーボンブラック3:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(NSA:111m/g)
シリカ1:デグッサ社製のUltrasil VN3(NSA:175m/g)
芳香族ビニル重合体:Arizona chemical社製のSYLVARES SA85(α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体、軟化点:85℃、Mw:1000)
オイル:H&R社製のvivatec500
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
老化防止剤6PPD:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)
老化防止剤TMQ:大内新興化学工業(株)製のノクラック224(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸 椿
亜鉛華:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi75
5%オイル含有粉末硫黄:細井化学(株)製のHK−200−5(オイル分5質量%)
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
(実施例及び比較例)
表5の上段に示す配合処方にしたがい、(株)神戸製鋼製1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤の薬品を5分間混練りし、150℃で排出した。次に、同じ1.7Lバンバリーミキサーで3分間リミルを行い、150℃で排出した。最後に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加して95℃で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で12分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、170℃の条件下で12分間プレス加硫し、試験用タイヤ(タイヤサイズ:205/65R15)を得た。上記加硫ゴム組成物、試験用タイヤの性能を以下の試験により評価した。
(粘弾性試験2)
温度を50℃に変更した以外は粘弾性試験1と同様の条件で、上記加硫ゴム組成物の複素弾性率E*(MPa)及び損失正接tanδを測定した。なお、E*が大きいほど剛性が高く、操縦安定性が優れることを示し、tanδが小さいほど発熱性が低く、低燃費性が優れることを示す。
また、測定したtanδについて、比較例14が100となるように指数表示した。指数が大きいほど、低燃費性が優れることを示す。
(操縦応答性)
試験用タイヤを車両(トヨタ社製ヴィッツ)の全輪に装着させ、棒状突起付加路面のテストコースにて、周回、ジグザグ旋回を行い、その際の操縦応答性(微小操舵角変化に対する車両の応答性)をテストドライバーが官能評価し、比較例14を100として指数表示した。指数が大きいほど、操縦応答性が優れることを示す。
(耐摩耗性)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて実車走行を行なった。その際におけるタイヤトレッドゴムの残溝量を計測し(新品時15mm)、比較例14の残溝量を100として指数表示した。指数が大きいほど、耐摩耗性が優れることを示す。
Figure 0005687671
表5より、ゴムラテックスと、特定のミクロフィブリル化植物繊維と、所定量のカチオン系高分子とを混合して得られたMBを用いた実施例は、比較例14を100として比較して、操縦応答性、低燃費性及び耐摩耗性がバランス良く改善された。
比較例15及び16は、マスターバッチの調製時にカチオン系高分子を使用していないため、マスターバッチの凝固は可能であったものの、ミクロフィブリル化植物繊維の粉砕が不充分となり、ゴム組成物中でミクロフィブリル化植物繊維を充分に分散させることができず、耐摩耗性が大きく悪化し、他の性能も比較例14の同等以下であった。
なお、実施例29、30は、耐摩耗性が2次目標以下であったが、他の性能(特に操縦安定性)は良好であるため、二輪車用タイヤ、競技用タイヤ等の耐摩耗性が要求されない用途に好適である。
1:内層サイドウォール
2:外層サイドウォール
3:ストリップエイペックス

Claims (10)

  1. ゴムラテックスと、ミクロフィブリル化植物繊維と、カチオン系高分子とを混合し、得られた混合物を凝固させる工程(I)、及び
    該工程(I)で得られた凝固物を洗浄し、マスターバッチを調製する工程(II)を含む製法により得られるゴム組成物であって、
    前記混合物を凝固させる際の前記混合物の温度を40℃以下にし、
    前記ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する前記カチオン系高分子の添加量が0.01〜5質量部であるゴム組成物。
  2. 天然ゴム、イソプレンゴム、エポキシ化天然ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも一種のジエン系ゴムを含む請求項1記載のゴム組成物。
  3. 全ゴム成分100質量部に対する前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が0.1〜20質量部である請求項1又は2記載のゴム組成物。
  4. 前記マスターバッチにおいて、前記ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する前記ミクロフィブリル化植物繊維の含有量が5〜30質量部である請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. サイドウォール、内層サイドウォール、ブレーカークッション、ベーストレッド、タイガム、ビードエイペックス又はストリップエイペックスに使用される請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 温度70℃、動歪み2%で測定した押出し方向の複素弾性率E*aと該押出し方向に直交する方向の複素弾性率E*bとの比(E*a/E*b)が1.05〜6.00であり、かつ前記E*aが7〜100MPaである請求項5記載のゴム組成物。
  7. トレッドに使用される請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  8. ゴムラテックス、ミクロフィブリル化植物繊維及びカチオン系高分子を混合し、得られた混合物を凝固させる工程(I)と、該工程(I)で得られた凝固物を洗浄し、マスターバッチを調製する工程(II)とを含むゴム組成物の製法であって、
    前記混合物を凝固させる際の前記混合物の温度を40℃以下にし、
    前記ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する前記カチオン系高分子の添加量が0.01〜5質量部である請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物の製法。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
  10. ゴムラテックス、ミクロフィブリル化植物繊維及びカチオン系高分子を混合し、得られた混合物を凝固させる工程(I)と、該工程(I)で得られた凝固物を洗浄し、マスターバッチを調製する工程(II)とを含む空気入りタイヤの製法であって、
    前記混合物を凝固させる際の前記混合物の温度を40℃以下にし、
    前記ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対する前記カチオン系高分子の添加量が0.01〜5質量部である請求項9記載の空気入りタイヤの製法。
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