JP5531545B2 - 10−[1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−ナフチル]アントラセン−9(10h)−オン化合物、その製造法及びその重合物 - Google Patents
10−[1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−ナフチル]アントラセン−9(10h)−オン化合物、その製造法及びその重合物 Download PDFInfo
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Description
即ち、本発明は、以下に記載の骨子を要旨とするものである。
一般式(1)に示す、本発明の10−[1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−ナフチル]アントラセン−9(10H)−オン化合物は、下記一般式(2)で示される10−(1,4−ジヒドロキシ−2−ナフチル)アントラセン−9(10H)−オン化合物を塩基性化合物の存在下、塩化アクリロイルまたは塩化メタクリロイルと反応させることによって得られる。
一般式(1)で表される10−[1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−ナフチル]アントラセン−9(10H)−オン化合物を重合する際に用いるラジカル重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤及び熱ラジカル重合開始剤の両方を用いることができる。一般に、光ラジカル重合は硬化速度が速く、重合反応によって得られる重合物の透明性が高いので、特に本願発明の重合物を光学用途に用いる場合は、光ラジカル重合が好ましく、重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤が好ましい。
一般式(1)で表される10−[1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−ナフチル]アントラセン−9(10H)−オン化合物は、ラジカル重合開始剤の存在下に、熱エネルギーにより、または活性エネルギー線を照射することにより重合させることが出来る。特に、活性エネルギー線による重合は硬化速度が速いので好ましい。使用可能な活性エネルギー線としては可視光、UV光、電子線、マイクロ波等が挙げられる。
(1)融点:ゲレンキャンプ社製融点測定装置、型式:MFB−595(JIS K0064準拠)を用いて測定した。
(2)IRスペクトル:赤外線(IR)分光光度計、日本分光社製、型式:IR−810
(3)1H−NMR分析:核磁気共鳴装置(NMR)、日本電子社製、型式:GSX FT NMR Spectorometer、270MHz
(4)屈折率:ERMA製ユニバーサルアッベ屈折率計ER−7MWを用いて20℃にて測定した。
攪拌機、温度計付きの100ml三つ口フラスコ中に9−アントロン3.88g(20.0ミリモル)、1,4−ナフトキノン2.95g(18.7ミリモル)、p−トルエンスルホン酸60mgを仕込み、トルエン14g加えた後、窒素置換し、105℃のオイルバスに50分間浸漬した。加熱により一旦均一な溶液となった後、析出した結晶を濾別して10gのアセトン中リスラリーし、濾別・乾燥して淡黄白色の10−(1,4−ジヒドロキシ−2−ナフチル)アントラセン−9(10H)−オン4.96g(14.1ミリモル)を得た。1,4−ナフトキノンに対する収率は75モル%であった。
(2)IR(KBr,cm−1):3450,3350,1646,1604,1460,1336,1282,1160,1072,938,760,710,695.
(3)1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=5.94(s,1H),6.46(s,1H),7.42−7.51(m,4H),7.51−7.58(m,4H),8.20(s,1H),8.26−8.34(m,4H).
攪拌機、温度計付きの300ml三口フラスコに、10−(1,4−ジヒドロキシ−2−ナフチル)アントラセン−9(10H)−オン3.52g(10.0ミリモル)を仕込み、アセトン70ml加えスラリー状態にした。ついで塩化アクリロイル5.4g(60ミリモル)を加え、該スラリーの入った三口フラスコを氷水につけて冷やす。さらに、トリエチルアミン5.05g(50.0ミリモル)のアセトン10ml溶液を反応液の温度が5℃以上にならないよう少しずつ加えて全量加えた後、さらに30分間5℃以下に保ち攪拌した。ついで、水を40ml及びアセトンを20ml加え均一溶液とした後、減圧濃縮し、淡黄白色の9,10−(1,4−ジアクリロイルオキシ−2−ナフチル)アントラセン−9(10H)−オン3.50g(7.5ミリモル)を得た。原料の10−(1,4−ジヒドロキシ−2−ナフチル)アントラセン−9(10H)−オンに対する収率は75モル%であった。
(2)IR(KBr,cm−1):3080、1750,1670,1608,1462,1410,1375,1330,1306,1242,1225,1140,1072,980,932,760,712.
(3)1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=5.78(s,1H),6.03(d,J=8Hz,1H),6.14(d,J=8Hz,1H),6.27−6.41(m,2H),6.62(d,J=17Hz,1H),6.68(d,J=17Hz,1H),7.36−7.62(m,9H),7.70−7.84(m,2H),8.35−8.45(m,2H).
(4)屈折率:nD=1.638
実施例2と同様にして合成した10−(1,4−アクリロイルオキシ−2−ナフチル)アントラセン−9(10H)−オン10部、トリメチロールプロパントリアクリレート100部に対しビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティ社製イルガキュア819)1部を混合し、60℃のオイルバス中に浸漬して溶融した。得られた重合性組成物をポリエステルフィルム(東レ製ルミラー)の上に膜厚が0.2mmになるように塗布し、その後、窒素雰囲気下、膜を50℃に保温した状態で、表面に紫外線LED(波長395nmにおける照射強度が10mw/cm2)を1分間照射し光重合物を得た。
Claims (6)
- 一般式(1)で示されるで示される10−[1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−ナフチル]アントラセン−9(10H)−オン化合物。
(一般式(1)において、R1、R2は同一であっても異なっていても良く、水素原子又はメチル基を示し、Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニル基のいずれかを示し、Y及びZは同一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基のいずれかを示す。) - 一般式(2)に示す10−(1,4−ジヒドロキシ−2−ナフチル)アントラセン−9(10H)−オン化合物を(メタ)アクリル化することによる請求項1記載の10−[1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−ナフチル]アントラセン−9(10H)−オン化合物の製造方法。
(一般式(2)において、Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニル基のいずれかを示し、Y及びZは同一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基のいずれかを示す。) - 請求項1記載の10−[1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−ナフチル]アントラセン−9(10H)−オン化合物をラジカル重合開始剤の存在下に重合して得られる重合物。
- 請求項1記載の10−[1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−ナフチル]アントラセン−9(10H)−オン化合物と10−[1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−2−ナフチル]アントラセン−9(10H)−オン化合物以外のラジカル重合性化合物の混合物をラジカル重合開始剤の存在下に重合して得られる共重合物。
- ラジカル重合開始剤が、光ラジカル重合開始剤であることを特徴とする請求項3又は4のいずれか一項に記載の重合物。
- 請求項3乃至5のいずれか一項に記載の重合物を含む高屈折率材料。
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