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JP5407328B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の制御装置 Download PDF

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JP5407328B2 JP2008332293A JP2008332293A JP5407328B2 JP 5407328 B2 JP5407328 B2 JP 5407328B2 JP 2008332293 A JP2008332293 A JP 2008332293A JP 2008332293 A JP2008332293 A JP 2008332293A JP 5407328 B2 JP5407328 B2 JP 5407328B2
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、電気自動車走行モードによる走行中、モータをエンジン始動モータとしてエンジンを始動するハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来のハイブリッド車両は、動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータを備え、これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間に伝達トルク容量を変更可能な第1クラッチを介在させ、モータ/ジェネレータから駆動輪に至る変速機を含む車輪駆動系に伝達トルク容量を変更可能な第2クラッチを挿置している。そして、エンジンを停止させ、第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気自動車走行モードを選択可能で、第1クラッチおよび第2クラッチを共に締結することによりエンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド車走行モードを選択可能である(例えば、特許文献1参照)。
かかるハイブリッド車両において、電気自動車走行モードでの走行中、モータ/ジェネレータの出力可能最大モータトルクから、走行に用いる走行用モータトルクを差し引いた余剰モータトルクが、走行用以外で使う可能性のある非走行用モータトルク以上に保たれるよう、変速機を変速制御するようにしている。ここで、非走行用モータトルクとは、電気自動車走行モードからハイブリッド車走行モードへの切り替えに当たって、第1クラッチの締結により行うべきエンジンの始動に用いるエンジンクランキングトルクをいう。
特開2008−105494号公報
しかしながら、従来のハイブリッド車両の制御装置にあっては、ドライバーが要求する目標駆動トルクが、出力可能最大モータトルクから非走行用モータトルク(=エンジンクランキングトルク)を差し引いたトルクを上回ると、エンジンを始動(着火)する。従って、エンジンクランキングトルクを上回ると同時にエンジンを始動させているため、エンジン始動回数が増えてしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、電気自動車走行モードでの走行中にエンジン始動要求があった場合、エンジンの始動回数を抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、エンジンとモータとを断続する第1クラッチを有し、前記モータの動力のみで走行する電気自動車走行モードによる走行中、エンジン始動要求があると、前記第1クラッチを接続し、前記モータをエンジン始動モータとして前記エンジンを始動するエンジン始動制御手段を備えている。
前記ハイブリッド車両の制御装置において、前記エンジン始動制御手段は、エンジンのクランキングと始動のタイミングを決めるクランキング要求判定閾値とエンジン始動要求判定閾値を独立に設定し、前記電気自動車走行モードによる走行中、車両の目標駆動トルクが前記クランキング要求判定閾値より大きくなったら、前記第1クラッチを締結して前記エンジンをクランキングし、かつ、クランキング後に目標駆動トルクが前記クランキング要求判定閾値より大きい値である前記エンジン始動要求判定閾値以下に保たれているケースでは、前記第1クラッチが締結状態であるが前記エンジンを始動せず前記モータの動力のみで走行する準電気自動車走行モードとし、前記準電気自動車走行モードによる走行中、車両の目標駆動トルクが前記クランキング要求判定閾値以下になったら、前記第1クラッチを開放して前記電気自動車走行モードに戻り、前記準電気自動車走行モードによる走行中、車両の目標駆動トルクが前記エンジン始動要求判定閾値より大きくなったら、前記エンジンを始動し、ハイブリッド車走行モードに移行する。
よって、本発明のハイブリッド車両の制御装置にあっては、電気自動車走行モードによる走行中、車両の目標駆動トルクがクランキング要求判定閾値より大きくなったら、エンジン始動制御手段において、第1クラッチを締結してエンジンがクランキングされる。そして、エンジンのクランキング後に目標駆動トルクがクランキング要求判定閾値より大きい値であるエンジン始動要求判定閾値以下に保たれているケースでは、第1クラッチが締結状態であるがエンジンを始動せずモータの動力のみで走行する準電気自動車走行モードとされる。そして、準電気自動車走行モードによる走行中、車両の目標駆動トルクがクランキング要求判定閾値以下になったら、第1クラッチを開放して電気自動車走行モードに戻る。また、準電気自動車走行モードによる走行中、車両の目標駆動トルクがエンジン始動要求判定閾値より大きくなったら、エンジンを始動し、ハイブリッド車走行モードに移行される。
すなわち、エンジンのクランキングと始動のタイミングを決めるクランキング要求判定閾値とエンジン始動要求判定閾値を独立に設定している。このため、エンジンのクランキング後にモータが単独で目標駆動トルクを実現できるケース、つまり、クランキング後に目標駆動トルクがエンジン始動要求判定閾値以下に保たれているケースでは、エンジンを始動しない準電気自動車走行モードとされる。そして、準電気自動車走行モードによる走行中、目標駆動トルクがクランキング要求判定閾値以下になったら電気自動車走行モードに戻る
この結果、電気自動車走行モードでの走行中にエンジン始動要求があった場合、エンジンの始動回数を抑制することができる。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の制御装置が適用されたパラレルハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。以下、図1に基づいて、駆動系および制御系の構成を説明する。
実施例1のパラレルハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEngと、第1クラッチCL1と、モータ/ジェネレータMGと、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、ファイナルギヤFGと、左駆動輪LTと、右駆動輪RTと、を備えている。
実施例1のハイブリッド駆動系は、電気自動車走行モード(以下、「EVモード」という。)と、ハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)と、準電気自動車走行モード(以下、「準EVモード」という。)と、駆動トルクコントロール発進モード(以下、「WSCモード」という。)等の走行モードを有する。
前記「EVモード」は、第1クラッチCL1を開放状態とし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。前記「HEVモード」は、第1クラッチCL1を締結状態とし、エンジン走行モード・モータアシスト走行モード・走行発電モードの何れかにより走行するモードである。前記「準EVモード」は、第1クラッチCL1が締結状態であるがエンジンEngをOFFとし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。前記「WSCモード」は、「EVモード」または「HEVモード」からの発進時、第2クラッチCL2をスリップ締結状態とし、第2クラッチCL2を経過するクラッチ伝達トルクが、車両状態やドライバー操作に応じて決まる要求駆動トルクとなるようにクラッチトルク容量をコントロールしながら発進するモードである。なお、「WSC」とは「Wet Start clutch」の略である。
前記エンジンEngは、希薄燃焼可能であり、スロットルアクチュエータによる吸入空気量とインジェクタによる燃料噴射量と、点火プラグによる点火時期の制御により、エンジントルクが指令値と一致するように制御される。
前記第1クラッチCL1は、エンジンEngとモータ/ジェネレータMGとの間の位置に介装される。この第1クラッチCL1としては、例えば、ダイアフラムスプリングによる付勢力にて常時締結の乾式クラッチが用いられ、エンジンEng〜モータ/ジェネレータMG間の締結/半締結/開放を行なう。この第1クラッチCL1が完全締結状態ならモータトルク+エンジントルクが第2クラッチCL2へと伝達され、開放状態ならモータトルクのみが、第2クラッチCL2へと伝達される。なお、半締結/開放の制御は、油圧アクチュエータに対するストローク制御にて行われる。
前記モータ/ジェネレータMGは、交流同期モータ構造であり、発進時や走行時に駆動トルク制御や回転数制御を行うと共に、制動時や減速時に回生ブレーキ制御による車両運動エネルギーのバッテリー9への回収を行なうものである。
前記第2クラッチCL2は、湿式クラッチであり、クラッチ油圧(押付力)に応じて伝達トルク(クラッチトルク容量)が発生する。この第2クラッチCL2は、自動変速機ATおよびファイナルギヤFGを介し、エンジンEngおよびモータ/ジェネレータMG(第1クラッチCL1が締結されている場合)から出力されたトルクを左右駆動輪LT,RTへと伝達する。
なお、第2クラッチCL2としては、図1に示すように、独立のクラッチをモータ/ジェネレータMGと自動変速機ATの間の位置に設定する以外に、自動変速機ATの各変速段にて締結される摩擦締結要素として用いられるクラッチやブレーキを流用しても良い。また、自動変速機ATと左右駆動輪LT,RTの間の位置に設定しても良い。
前記自動変速機ATは、有段階の変速段を得る機であり、複数の遊星歯車から構成される。変速機内部のクラッチならびにブレーキをそれぞれ締結/開放し、トルク伝達経路を変えることにより変速する。
実施例1のパラレルハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、第2クラッチ入力回転数センサ6(=モータ回転数センサ)と、第2クラッチ出力回転数センサ7と、高電圧インバータ8と、高電圧バッテリー9と、アクセルポジションセンサ10と、エンジン回転数センサ11と、クラッチ油温センサ12と、ストローク位置センサ13と、統合コントローラ14と、変速機コントローラ15と、クラッチコントローラ16と、エンジンコントローラ17と、モータコントローラ18と、バッテリーコントローラ19と、ブレーキセンサ20と、を備えている。
前記高電圧インバータ8は、直流/交流の変換を行い、モータ/ジェネレータMGの駆動電流を生成する。高電圧バッテリー9は、モータ/ジェネレータMGからの回生エネルギーを、高電圧インバータ8を介して蓄積する。
前記統合コントローラ14は、バッテリー状態、アクセル開度、および車速(変速機出力回転数に同期した値)から目標駆動トルクを演算する。そして、その結果に基づき各アクチュエータ(モータ/ジェネレータMG、エンジンEng、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、自動変速機AT)に対する指令値を演算し、各コントローラ15,16,17,18,19へと送信する。
前記変速機コントローラ15は、統合コントローラ14からの変速指令を達成するように変速制御を行なう。
前記クラッチコントローラ16は、第2クラッチ入力回転数センサ6と第2クラッチ出力回転数センサ7とクラッチ油温センサ12からのセンサ情報を入力すると共に、統合コントローラ14からの第1クラッチ油圧指令値と第2クラッチ油圧指令値に対して、クラッチ油圧(電流)指令値を実現するようにソレノイドバルブの電流を制御する。
前記エンジンコントローラ17は、エンジン回転数センサ11からのセンサ情報を入力すると共に、統合コントローラ14からのエンジントルク指令値を達成するようにエンジントルク制御を行なう。
前記モータコントローラ18は、統合コントローラ14からのモータトルク指令値やモータ回転数指令値を達成するようにモータ/ジェネレータMGの制御を行なう。
前記バッテリーコントローラ19は、高電圧バッテリー9の充電状態を管理し、その情報を統合コントローラ14へと送信する。
次に、統合コントローラ14の処理内容を、図2に示すフローチャートを用いて説明する。尚、図2に示す処理内容は一定サンプリングで実行される。
ステップS1では、バッテリー充電量SOCや第2クラッチCL2の入力回転数ωCL2i、第2クラッチCL2の出力回転数ωCL2o、エンジン回転数ωe、車速Vspといった他のコントローラが計測した車両状態を受信する。
ステップS2では、アクセル開度Apo、第1クラッチストロークxCL1、ブレーキSW信号Bswといったセンサ信号を、各センサ10,13,20からそれぞれ計測する。
ステップS3では、第1クラッチCL1と第2クラッチCL2が締結しているか否かを判定する。
まず、第1クラッチCL1のスリップ回転数(エンジン回転数ωeと第2クラッチ入力回転数ωCL2iの差分の絶対値)からスリップフラグfslipCL1を以下のように演算する。
1)|ωe−ωCL2i|<ωslip_CL1_thが所定時間続いた場合
fslipCL1=0(締結) (1)
2)|ωe−ωCL2i|≧ωslip_CL1_thの場合
fslipCL1=1(非締結) (2)
ただし、
ωslip_CL1_th:第1クラッチ締結判定閾値
である。
次に、第2クラッチCL2のスリップ回転数(第2クラッチ入力回転数ωCL2iと出力回転数ωCL2oの差分の絶対値)からスリップフラグfslipCL2を以下のように演算する。
1)|ωCL2i−ωCL2o|>ωslip_CL2_thが所定時間続いた場合
fslipCL2=1(非締結) (3)
2)|ωCL2i−ωCL2o|≦ωslip_CL2_thの場合
fslipCL2=0(締結) (4)
ただし、
ωslip_CL2_th:第2クラッチ締結判定閾値
である。
ステップS4では、エンジンEngのクランキングが完了しているか否かを判定する。
第1クラッチCL1のスリップフラグfslipCL1とエンジン回転数ωeからクランキング完了フラグfcrank_finを以下のように演算する。
1)fslipCL1=0かつωe≧ωe_idleの場合
fcrank_fin=1(クランキング完了) (5)
2)上記以外の場合
fcrank_fin=0(クランキング未完了) (6)
ただし、
ωe_idle:アイドル可能判定閾値
である。
ステップS5では、アクセル開度Apo、車速Vspから目標駆動トルクTd*を演算する。この目標駆動トルクTd*は、例えば、図3に示すような目標駆動トルク演算マップに基づき演算する。
ステップS6では、目標走行モードModedrive *を演算する。以下、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS601では、本案のポイントである、クランキング要求判定閾値Td_th_Aとエンジン始動要求判定閾値Td_th_B(>Td_th_A)を演算する。まずは下式に基づきクランキング要求判定閾値Td_th_Aを演算する。
Td_th_A=Tm_max−Tcrank (7)
ただし、
Tm_max:最大モータトルク
Tcrank:エンジンEngのクランキングに最低限必要なトルク
次に図5に示すマップに基づき、アクセル開度の単位時間当たりの変化量ΔApoとバッテリー充電量SOCからエンジン始動要求判定閾値Td_th_Bを演算する。演算したらステップS602へ進む。
ここで、エンジン始動要求判定閾値Td_th_Bは、図5のマップ特性に示すように、クランキング要求判定閾値Td_th_A以上で、(Tm_max−TCL1_on)以下の値であり、アクセル開度の単位時間当たりの変化量ΔApoが大きいほど小さな値とする。また、バッテリー充電量SOCが高いほど大きな値とする。なお、TCL1_onは、第1クラッチCL1の締結トルクである。
ステップS602では、バッテリー充電量SOCから、発電のために強制的にエンジン始動すべきか否かを判断する。バッテリー充電量SOCが所定値SOC_th_lより小さければエンジン始動すべきと判断してステップS609へ、それ以外はステップS603へそれぞれ進む。
ステップS603では、前回(1サンプリング前)の目標走行モードModedrive *_z1が2(HEVモード)であるか否かを判断する。2(HEVモード)であればステップS606へ、それ以外はステップS604へそれぞれ進む。
ステップS604では、目標駆動トルクTd*がクランキング要求判定閾値Td_th_A以下か否かを判断する。以下であればステップS607へ、それ以外はステップS605へそれぞれ進む。
ステップS605では、目標駆動トルクTd*がエンジン始動要求判定閾値Td_th_B以下か否かを判断する。以下であればステップS608へ、それ以外はステップS609へそれぞれ進む。
ステップS606では、アクセル開度Apoとバッテリー充電量SOCからエンジンEngを停止すべきか否かを判断する。アクセル開度Apoが0(アクセルOFF)で、かつバッテリー充電量SOCがSOC_th_h(>SOC_th_l)以上であればエンジンEngを停止すべきと判断してステップS607へ、それ以外はステップS609へそれぞれ進む。
ステップS607では、目標走行モードModedrive *に0(EVモード)をセットしてステップS610へ進む。
ステップS608では、目標走行モードModedrive *に1(準EVモード)をセットしてステップS610へ進む。
ステップS609では、目標走行モードModedrive *に2(HEVモード)をセットしてステップS610へ進む。
ステップS610では、前回(1サンプリング前)の目標走行モードModedrive *_z1に今回の目標走行モードModedrive *を代入する。
ステップS7では、第1クラッチCL1の目標制御モードModeCL1 *を演算する。以下、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS701では、目標走行モードModedrive *が0(EVモード)であるか否かを判断する。0であればステップS703へ、それ以外はステップS702へそれぞれ進む。
ステップS702では、第1クラッチCL1を締結すべきか否か判断する。第1クラッチCL1のスリップ回転数が所定値ωslip_CL1_th2(>ωslip_CL1_th)以下であれば、第1クラッチCL1を締結すべきと判断しステップS704へ、それ以外はステップS705へそれぞれ進む。
ステップS703では、第1クラッチCL1の目標制御モードModeCL1 *に0(解放モード)をセットする。
ステップS704では、第1クラッチCL1の目標制御モードModeCL1 *に2(締結モード)をセットする。
ステップS705では、第1クラッチCL1の目標制御モードModeCL1 *に1(スリップモード)をセットする。
ステップS8では、第2クラッチCL2の目標制御モードModeCL2 *を演算する。以下、図7に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS801では、目標走行モードModedrive *が0(EVモード)であるか否かを判断する。0であればステップS802へ、それ以外はステップS803へそれぞれ進む。
ステップS802では、第2クラッチCL2を締結すべきか否かを判断する。車速Vspが所定値Vsp_th以下、または目標駆動トルクTd*が0以下であれば締結すべきと判断してステップS807へ、それ以外はステップS808へそれぞれ進む。
ステップS803では、エンジンEngのクランキングが完了しているか否かを判断する。fcrank_fin=1であればクランキング完了と判断してステップS804へ、それ以外はステップS808へそれぞれ進む。
ステップS804では、車速Vspがロックアップ可能車速Vsp_th_lu以上か否かを判断する。Vsp_th_lu以上であればステップS805へ、それ以外はステップS806へそれぞれ進む。
ステップS805では、第2クラッチCL2を締結すべきか否かを判断する。第2クラッチCL2のスリップ回転数が所定値ωslip_CL2_th2(>ωslip_CL2_th)以下であれば締結すべきと判断してステップS807へ、それ以外はステップS808へそれぞれ進む。
ステップS806では、第2クラッチCL2を開放すべきか否か判断する。目標駆動トルクTd*が0以下であれば開放すべきと判断してステップS809へ、それ以外はステップS808へそれぞれ進む。
ステップS807では、第2クラッチCL2の目標制御モードModeCL2 *に2(締結モード)をセットする。
ステップS808では、第2クラッチCL2の目標制御モードModeCL2 *に1(スリップモード)をセットする。
ステップS809では、第2クラッチCL2の目標制御モードModeCL2 *に0(開放モード)をセットする。
ステップS9では、アクセル開度Apo、車速Vspから変速段指令値SHIFT*を演算する。この変速段指令値SHIFT*は、例えば、図8に示すような変速段指令値演算マップに基づき演算する。
ステップS10では、目標走行モード、目標駆動トルクTd*、エンジン回転数に基づきエンジントルク指令値Te*を以下のように演算する。エンジントルク指令値はさまざまな演算方法が考えられるが、本実施例では可能な限りモータトルクを活用し、目標駆動トルクに対して不足した分をエンジントルクで補足する設定とする。
1)EVモードの場合
Te*=0 (8)
2)準EVモードの場合
Te*=0 (9)
3)HEVモードの場合
ωe<ωe_fireの場合
Te*=0 (10)
ωe≧ωe_fireの場合
Te*=Td*−Tm_max (11)
ただし、
ωe_fire:エンジン始動可能判定閾値
である。
ステップS11では、モータトルク指令値Tm*を演算する。以下、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS1101では、第2クラッチCL2の目標制御モードModeCL2 *が2(締結モード)か否かを判断する。2であればステップS1102へ、それ以外はステップS1103へそれぞれ進む。
ステップS1102では、モータ/ジェネレータMGでスリップ回転数を制御すべきか否か判断する。スリップフラグfslipCL2が1(非締結)であればモータ/ジェネレータMGでスリップ回転数を制御すべきと判断してステップS1103へ、それ以外はステップS1106へそれぞれ進む。
ステップS1103では、目標走行モードModedrive *および第2クラッチCL2の出力回転数ωCL2o、アクセル開度Apoからモータ/ジェネレータMGの回転数目標値ωCL2i *を演算する。
まず、以下に基づき第2クラッチCL2のスリップ回転数目標値ωCL2_slp *を演算する。
1)Modedrive *=0(EVモード)の場合
ωCL2_slp *=ωCL2_slp_EV (12)
ただし、
ωCL2_slp_EV:EVモード用スリップ回転数(第2クラッチCL2の耐久性やモータ回転数制御性能などから総合的に判断する固定値)
2)Modedrive *≠0(EVモード以外)かつfcrank_fin=1(クランキング完了)の場合
ωCL2_slp *=fCL2_slp_CL1OP(ω,Apo) (13)
ここで、fCL2_slp_CL1OP()は、第2クラッチ出力回転数計測値ωとアクセル開度Apoを入力とした関数である。実際には、例えば、図10(a)に示すようなマップによって設定する。このようにすることで、所望のロックアップ回転数(スリップが0になる出力回転数)をアクセル開度に応じて設定することができる。
3)Modedrive *≠0(EVモード以外)かつfcrank_fin=0(クランキング未完了)の場合
ωCL2_slp *=fCL2_slp_CL1OP(ω,Apo)+fCL2_Δωslp(Tm_crank) (14)
ここで、fCL2_Δωslp()は、クランキングのためのスリップ回転数増加量を演算する関数であり、クランキング配分モータトルクTm_crank(最大出力可能モータトルクTm_maxと第2クラッチトルク容量指令値TCL2_base *の差分)を入力とする。実際には、例えば、図10(b)に示すようなマップを用いることにより、クランキング配分モータトルクが低下した場合には、目標第2クラッチスリップ回転数を高め(増加量を多く)に設定する。これにより、第1クラッチCL1からの外乱を完全に打ち消すことができず回転数が低下しても急な締結を防止でき、その結果、加速度変動を生じることなくクランキングできる。
次に、スリップ回転数目標値ωCL2_slp *と第2クラッチCL2の出力回転数ωCL2oから、
ωCL2i *=ωCL2_slp *+ωo (15)
の式に基つぎ入力回転数目標値ωCL2i *を演算する。
ステップS1104では、第2クラッチCL2が締結制御時のモータトルク指令値Tm*を、
1)Modedrive *=0(EVモード)の場合
Tm*=Td* (16)
2)Modedrive *=1(準EVモード)の場合
Tm*=Td*+TCL1_on (17)
ただし、
TCL1_on:エンジンフリクショントルク(予め設定)
3)Modedrive *=2(HEVモード)の場合
Tm*=Td*+TCL1_on−Te * (18)
以上のように演算する。
ステップS1105では、第2クラッチCL2の入力回転数目標値ωCL2i *と入力回転数ωCL2iが一致するようにスリップ制御用のモータトルク指令値Tm*を演算する。演算(制御)方法はさまざま考えられるが、例えば、PI制御を用いて下式に基づき演算する。実際の演算はタスティン近似等で離散化して得られた漸化式を用いて演算する。
Tm*={(KPms+KIm)/s}・(ωCL2i *−ωCL2i) (19)
ただし、
KPm:モータ制御用比例ゲイン
KIm:モータ制御用積分ゲイン
s:微分演算子
である。
ステップS1106では、スリップ移行制御用のモータトルク指令値Tm*を下式に基づき演算する。
Tm*=Tm_z1 *+ΔTm_slp (20)
ただし、
Tm_z1 *:モータトルク指令値の前回値
ΔTm_slp:締結→スリップ移行時トルク容量変化率(アクセル開度Apoが大きいほど大きく設定する)
である。
ステップS12では、第1クラッチトルク容量指令値TCL1 *を以下のように演算する。
1)ModeCL1 *=0(開放モード)の場合
TCL1 *=0 (21)
2)ModeCL1 *=1(スリップモード)の場合
TCL1 *=Tcrank (22)
3)ModeCL1 *=2(締結モード)の場合
TCL1 *=TCL1_max (23)
ただし、
TCL1_max:第1クラッチ最大トルク容量
である。
ステップS13では、第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *を以下のように演算する。以下、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS1301では、第2クラッチCL2の目標制御モードModeCL2 *が2(締結モード)か否かを判断する。2であればステップS1304へ、それ以外はステップS1302へそれぞれ進む。
ステップS1302では、第2クラッチCL2の目標制御モードModeCL2 *が1(スリップモード)か否かを判断する。1であればステップS1303へ、それ以外はステップS1308へそれぞれ進む。
ステップS1303では、第2クラッチCL2がスリップしているか否か判断する。スリップフラグfslipCL2が1(非締結)であればスリップしていると判断してステップS1304へ、それ以外はステップS1307へそれぞれ進む。
ステップS1304では、基本第2クラッチトルク容量指令値TCL2_base *を以下のように演算する。
1)fcrank_fin=0(クランキング未完了)の場合
TCL2_base *=min(Td_th_A,Td*)(24)
ただし、
min(A,B):AとBの内、小さい方の値を出力
Td_th_A:クランキング要求判定閾値
2)fcrank_fin=1(クランキング完了)の場合
TCL2_base *=Td* (25)
とする。
ステップS1305では、締結制御用の第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *を下式に基づいて演算する。
i)TCL2_z1 *<TCL2_maxの場合
TCL2 *=TCL2_z1 *+ΔTCL2_LU (26)
ii)TCL2_z1 *≧TCL2_maxの場合
TCL2 *=TCL2_max (27)
ただし、
TCL2_max:第2クラッチ最大トルク容量
ΔTCL2_LU:スリップ→締結移行時のトルク容量変化率
TCL2_z1 *:第2クラッチトルク容量指令値の前回値
である。
ステップS1306では、スリップ制御用の第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *を演算する。以下、図12に示す第2クラッチ制御系のブロック図を用いて説明する。本制御系は、フィードフォワード(F/F)補償とフィードバック(F/B)補償とからならなる2自由度制御手法で設計している。F/B補償部については様々な設計方法が考えられるが、今回はその一例としてPI制御としている。
まず、はじめに下式に示す位相補償フィルタGFF(s)に基づき、基本第2クラッチトルク容量指令値TCL2_base *に位相補償を施し、第2クラッチCL2のF/Fトルク容量指令値TCL2_FFを演算する。実際の演算は、タスティン近似等で離散化して得られた漸化式を用いて演算する。
TCL2_FF/TCL2_base *=GFF(s)=(τCL2・s+1)/(τCL2_ref・s+1) (28)
ただし、
τCL2:第2クラッチモデル時定数
τCL2_ref:第2クラッチ制御用規範応答時定数
である。
つぎに目標走行モードModedrive *に応じて、第2クラッチトルク容量目標値TCL2_tを、下記のように、
1)Modedrive *=0(EVモード)の場合
TCL2_t=TCL2_base * (29)
2)Modedrive *≠0(EVモード以外)かつfcrank_fin=1(クランキング完了)の場合
TCL2_t=TCL2_base *+TCL1_on−Te* (30)
3)Modedrive *≠0(EVモード以外)かつfcrank_fin=0(クランキング未完了)の場合
TCL2_t=TCL1 *+TCL2_base * (31)
の式により演算する。
補足説明:第2クラッチトルク容量目標値TCL2_tは、スリップ制御中のモータトルクが理想状態で出力するトルクを表している。F/B補償部は、定常状態でTCL2_tとスリップ制御中のモータトルク指令値(実際のモータトルクとほぼ同値)が一致するように第2クラッチのトルク容量を補正する。
つぎに下式に示す第2クラッチ規範モデルGCL2_REF(s)に基づき第2クラッチトルク容量規範値TCL2_refを、
(TCL2_ref/TCL2_t)=GCL2_REF(s)=1/(TCL2_ref・s+1) (32)
の式により演算する。
つぎに第2クラッチトルク容量規範値TCL2_refと前述した回転数制御用のモータトルク指令値Tm*から、下式に基づき第2クラッチCL2のF/Bトルク容量指令値TCL2_FBを、
TCL2_FB={(KPCL2s+KICL2)/s}×(TCL2_ref−Tm*) (33)
ただし、
KPCL2:第2クラッチ制御用比例ゲイン
KICL2:第2クラッチ制御用積分ゲイン
の式により演算する。
また、下式のように入力回転数変化によって生じるトルク(イナーシャトルク)を考慮することにより、入力回転数が変化している場合にも精度よくトルク容量を制御できる。
TCL2_FB={(KPCL2s+KICL2)/s}×(TCL2_ref−Tm*−Tine_est) (34)
ここで、Tine_estは、イナーシャトルク推定値であり、例えば、入力回転数変化量(微分値)に入力軸周りの慣性モーメント(第1クラッチが締結状態か非締結状態かで可変)を乗算して求める。
そして、第2クラッチCL2のF/Fトルク容量指令値TCL2_FFとF/Bトルク容量指令値TCL2_FBを加算し、最終的なスリップ制御用の第2クラッチ容量指令値TCL2 *を演算する。
ステップS1307では、スリップ移行制御用の第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *を下式に基づいて演算する。
TCL2 *=TCL2_z1 *−ΔTCL2_slp (35)
ただし、
TCL2_z1 *:第2クラッチトルク容量指令値の前回値
ΔTCL2_slp:締結→スリップ移行時トルク容量変化率
である。
ステップS1308では、解放制御用の第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *を、
TCL2 *=0 (36)
の式に基づいて演算する。
ステップS14では、第1クラッチトルク容量指令値TCL1 *から第1クラッチCL1にかかる油圧を制御するソレノイドバルブへの電流指令値ICL1 *を演算する。以下、図13に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS1401では、第1クラッチトルク容量指令値TCL1 *から、予め取得したクラッチトルク容量−ストローク特性により作成したマップ(図14)を用いて第1クラッチストローク目標値xCL1 *を演算する。
ステップS1402では、ストローク指令値xCL1 *とストローク計測値より油圧指令値PCL1 *を以下に基づき演算する。なお、本実施例では第2クラッチCL2の制御(図12参照)と同様、2自由度制御手法を採用している(図15)。
まず、はじめに、ストローク指令値から、下式に示すような規範応答伝達特性と後述する油圧補正後の制御対象伝達特性の逆系からなる位相補償フィルタを用いてF/F油圧指令値PCL1_FFを演算する。
(PCL1_FF)/(xsCL1 *)=GCL1_FF(s)={(Ms2+Cs+KCL1_ref2 CL1_ref}/{s2+2ζCL1_refωCL1_refs+ω2 CL1_ref} (37)
となる。
ただし、
C:第1クラッチ機構部粘性係数
KCL1_ref:油圧補正後の制御対象バネ定数
ζCL1_ref:第1クラッチ規範応答減衰係数
ωCL1_ref:第1クラッチ規範応答固有振動数
M:クラッチ質量
である。
つぎに、第1クラッチストローク指令値xsCL1 *から、下式に示すような規範応答伝達特性を表すフィルタを用いてストローク規範値xsCL1_refを演算する。演算式は、
(xsCL1_ref)/(xsCL1 *)=GCL1_ref(s)=(ω2 CL1_ref)/(s2+2ζCL1_refωCL1_refs+ω2 CL1_ref) (38)
となる。
次に、ストローク規範値xsCL1_refとストローク計測値xsCL1の偏差xsCL1_errから、下式に基づきF/B油圧指令値PCL1_FBを演算する。演算式は、
(PCL1_FB)/(xsCL1_err)=GCL1_FB(s)=(KPgain_CL1・s+KIgain_CL1+KDgain_CL1・s2)/s (39)
となる。
ただし、
KPgain_CL1:比例ゲイン
KIgain_CL1:積分ゲイン
KDgain_CL1:微分ゲイン
である。そして、最後にF/F油圧指令値PCL1_FFとF/B油圧指令値PCL1_FBを加算し、油圧指令値PCL1 *とする。
ステップS1403では、クラッチ機構部の反力(油圧)−ストローク特性の傾き(ダイアフラムスプリングのバネ特性)が設計者の所望する特性となるように油圧指令値に補正を施す。以下、詳細な方法について説明する。
ストローク計測値xsCL1から、図14に示す特性に基づき作成したマップを用いて演算した第1クラッチ油圧推定値PCL1_estと規範バネ特性を用いて演算した反力規範値PCL1_refとの差分から、油圧補正値PCL1_hoseiを演算する。
PCL1_hosei=PCL1_ref−PCL1_est=Kref・xsCL1−fxCL1-p(xsCL1) (40)
ただし、
xCL1-p():油圧−ストローク特性を示す関数
である。
以上より演算した油圧補正値PCL1_hoseiと油圧指令値PCL1 *から最終油圧指令値PCL1_comを演算する。
PCL1_com=PCL1 *−PCL1_hosei (41)
の式により演算する。
ステップS1404では、最終油圧指令値PCL1_comから、後述する第2クラッチCL2と同様、予め取得した特性に基づき作成したマップ(図16(b)参照)を用いて電流指令値ICL1 *を演算する。
ステップS15では、第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *から第2クラッチCL2にかかる油圧を制御するソレノイドバルブへの電流指令値ICL2 *を演算する。実際には予め取得した特性に基づき作成したマップ(図16(a),(b))を用いて演算する。これにより、油圧や電流に対してクラッチトルク容量が非線形な特性を有している場合でも、制御対象を線形としてみなすことができるため、前述したような線形制御理論を適用することができる。
ステップS16では、演算された指令値を各制御コントローラ15,16,17,18へと送信する。
次に、作用を説明する。
まず、「比較例におけるエンジン始動制御の課題」の説明を行い、続いて、実施例1のハイブリッド車両の制御装置における作用を、「エンジン始動回数抑制作用」、「アクセル操作に対応するエンジン始動回数抑制作用」、「バッテリー充電量に対応するエンジン始動回数抑制作用」に分けて説明する。
[比較例におけるエンジン始動制御の課題]
図17は、比較例において「EVモード」からエンジン始動中を経過して「HEVモード」にモード遷移する場合のアクセル開度・目標駆動トルク・モータ回転数・CL2出力回転数・エンジン回転数・第2クラッチトルク容量・第1クラッチトルク容量・モータトルク・エンジントルクの各特性を示すタイムチャートである。以下、図17を用いてエンジン始動制御作用を説明する。
比較例のハイブリッド車両は、実施例1と同様に、エンジンと、エンジン始動用のクラッチ(第1クラッチ)と、モータ/ジェネレータと、駆動力制御が可能なクラッチ(第2クラッチ)を有する自動変速機、が順に配置されたシステムである。このシステムにおいては、「EVモード」での走行中のモータトルクを、最大モータトルク(モータが出力可能な最大トルク)とクランキングトルク(エンジン回転の引き上げに必要なトルク)の差分以下に制限し、モータトルクにクランキングトルク分の余裕を残しておくことで、「EVモード」での走行中、クランキングに伴う駆動トルク抜けを防止するようにしている。
しかしながら、この比較例でのエンジン始動制御は、クランキングとエンジン始動(着火)が一連の制御になっている。このため、目標駆動トルク(アクセル開度と車速から設定)が最大モータトルクとクランキングトルクの差分より大きくなると(図17:t1の時点)、モータトルクにクランキングトルク分の余裕を残して走行できなくなる。したがって、モータトルクにクランキングトルク分の余裕を残している間にクランキングを開始し(図17:t3の時点)、エンジン回転数が、エンジン始動可能回転数以上に上昇すると必ずエンジン始動してしまう(図17:t4の時点)。
その結果、「EVモード」での走行中、エンジンのクランキング要求(図17:t1の時点)に基づき、第2クラッチのスリップ判定(図17:t2の時点)と、クランキング開始(図17:t3の時点)を経過した後、エンジン回転数が、エンジン始動可能回転数以上に上昇すると必ずエンジン始動し(図17:t4の時点)、第1クラッチを完全締結し(図17:t5時点)、「HEVモード」へモード遷移する。このため、エンジン始動の回数が多くなってしまう。そして、エンジン始動時は、NOx対策で燃料を多く使うため、エンジン始動回数が多いほど燃費の悪化を招く。
[エンジン始動回数抑制作用(ポイント1)]
図18は、比較例での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件と実施例1での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件およびエンジン始動条件を示す条件比較図である。図19は、実施例1において「EVモード」からクランキング中を経過して「準EVモード」にモード遷移する場合のアクセル開度・目標駆動トルク・モータ回転数・CL2出力回転数・エンジン回転数・第2クラッチトルク容量・第1クラッチトルク容量・モータトルク・エンジントルクの各特性を示すタイムチャートである。以下、図18および図19を用いエンジン始動回数抑制作用を説明する。
「EVモード」での走行中にアクセル踏み込み操作により目標駆動トルクTd*が高くなったら、図19の時刻t1'にてクランキング要求が出される場合について説明する。
この場合、目標駆動トルクTd*がクランキング要求判定閾値Td_th_A以下である間は、図4のフローチャートにおいて、ステップS601→ステップS602→ステップS603→ステップS604→ステップS607へと進み、目標走行モードModedrive *が、Modedrive *=0(EVモード)にセットされる。第1クラッチCL1は、図6のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS703へと進み、目標制御モードModeCL1 *が、ModeCL1 *=0(開放モード)にセットされる。第2クラッチCL2は、図7に示すフローチャートにおいて、ステップS801→ステップS802→ステップS808へと進み、目標制御モードModeCL2 *が、ModeCL2 *=1(スリップモード)にセットされる。そして、モータ/ジェネレータMGは、図9のフローチャートにおいて、ステップS1101→ステップS1102→ステップS1106へと進む流れとなり、スリップ移行制御用のモータトルク指令値が演算される。
次いで、図19の時刻t2'にて第2クラッチCL2のスリップが判定されると、図9のフローチャートにおいて、ステップS1101→ステップS1102→ステップS1103→ステップS1105へと進む流れとなり、スリップ制御用のモータトルク指令値が演算される。すなわち、エンジンEngのクランキングや始動に伴うショックを防止するように、事前に第2クラッチCL2をスリップ締結状態とする。
次いで、図19の時刻t3'にて目標駆動トルクTd*がクランキング要求判定閾値Td_th_Aを超えると、図4のフローチャートにおいて、ステップS601→ステップS602→ステップS603→ステップS604→ステップS605→ステップS608へと進み、目標走行モードModedrive *が、Modedrive *=1(準EVモード)にセットされる。第1クラッチCL1は、図6のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS705へと進み、目標制御モードModeCL1 *が、ModeCL1 *=1(スリップモード)にセットされる。第2クラッチCL2は、図7に示すフローチャートにおいて、ステップS801→ステップS803→ステップS808へと進み、目標制御モードModeCL2 *が、エンジンEngのクランキングが完了するまで、ModeCL2 *=1(スリップモード)にセットされたままとされる。すなわち、第1クラッチCL1のスリップ締結により時刻t3'にてエンジンEngのクランキングが開始される。
その後、目標駆動トルクTd*がエンジン始動要求判定閾値Td_th_Bを超えることがなく、クランキング後にモータ/ジェネレータMGのみを用いた単独走行が可能である場合には、図4のフローチャートにおいて、ステップS601→ステップS602→ステップS603→ステップS604→ステップS605→ステップS608へと進み、目標走行モードModedrive*が、Modedrive*=1(準EVモード)にセットされたままとなる。第1クラッチCL1は、第1クラッチ締結条件が成立すると、図6のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS704へと進み、目標制御モードModeCL1*が、ModeCL1*=2(締結モード)にセットされる。この第1クラッチCL1の締結制御によって、図19の時刻t5'にて第1クラッチCL1が完全締結され、クランキング中から「準EVモード」へと移行する。
その後、第2クラッチCL2は、第2クラッチ締結条件が成立すると、図7に示すフローチャートにおいて、ステップS801→ステップS803→ステップS804→ステップS805→ステップS807へと進み、目標制御モードModeCL2 *が、ModeCL2 *=2(締結モード)に切り換えられ、図19の時刻t6にて第1クラッチCL1と第2クラッチCL2を完全締結した「準EVモード」へと移行する。
一方、目標駆動トルクTd*がクランキング要求判定閾値Td_th_Aを超え、かつ、エンジン始動要求判定閾値Td_th_B(>Td_th_A)を超えると、図4のフローチャートにおいて、ステップS601→ステップS602→ステップS603→ステップS604→ステップS605→ステップS609へと進み、目標走行モードModedrive *が、Modedrive *=2(HEVモード)に切り換えられ、比較例と同様に、エンジンEngが始動される。
上記のように、実施例1のエンジン始動制御では、図18に示すように、目標駆動トルクTd*が、クランキング要求判定閾値Td_th_A(以下、所定値Aという。)より大きくなったら第1クラッチCL1をスリップ締結してクランキングし、かつ、クランキング後に目標駆動トルクTd*が、エンジン始動要求判定閾値Td_th_B(以下、所定値Bという。)より大きくなったらエンジン始動(着火)するようにしている。
このように、エンジンEngのクランキングと始動のタイミングを独立に設定することで、クランキング(図19:t3’の時点)後にモータ/ジェネレータMGが単独で目標駆動トルクTd*を実現できるケースではエンジン始動しないため、エンジンEngの始動回数を抑制することができる。つまり、エンジン始動時にNOx対策で燃料を多く使う場合でも、エンジン始動回数が少なくなるため、燃費の悪化を抑制できる。
実施例1のエンジン始動制御では、図18に示すように、クランキング要求判定閾値としての所定値Aを、0<A≦(最大モータトルクとクランキングトルクの差分)に設定している。
このため、エンジンEngのクランキングを行なうタイミングは、図18に示すように、比較例と同じタイミングであり、かつ、モータ/ジェネレータMGの単独走行が不能であると判断した場合は、比較例と同様に、エンジンEngを始動し、「HEVモード」に移行してエンジンEngとモータ/ジェネレータMGで走行するため、運転性を損なうことはない。また、所定値Aを0とした場合(エンジンEngを常時連れ回した場合)と比べ、エンジンEngを連れ回すためのロスが小さくなる。
実施例1のエンジン始動制御では、図18に示すように、エンジン始動要求判定閾値としての所定値Bを、A<B<(最大モータトルクとエンジンフリクショントルクの差分)に設定している。ここで、「エンジンフリクショントルク」とは、エンジンEngを一定回転で回すために必要なトルクであり、クランキングトルクより小さい値をいう。
仮に目標駆動トルクがEV可能最大トルク(最大モータトルクとエンジンフリクショントルクの差分)以上になる場合、目標駆動トルクが所定値Bを超えてEV可能最大トルクになるまでの時間が、エンジン始動時間より短いと、EV可能最大トルクより大きくなった直後にエンジン始動が間に合わずに目標駆動トルクを実現できない可能性がある。
これに対し、所定値BをA<B<(最大モータトルクとエンジンフリクショントルクの差分)に設定したことで、最大モータトルク(=EV可能最大トルク)に達する前にエンジン始動を完了し、目標駆動トルクTd*を実現することができる。
[アクセル操作に対応するエンジン始動回数抑制作用(ポイント2)]
図20は、実施例1のポイント1での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件およびエンジン始動条件と実施例1のポイント2での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件およびエンジン始動条件を示す条件比較図である。以下、図20を用いアクセル操作に対応するエンジン始動回数抑制作用を説明する。
実施例1のエンジン始動制御では、図5に示すように、アクセル開度変化量ΔApoが小さいほど、所定値Bを大きくする、言い換えると、所定値Bを最大モータトルクとエンジンフリクショントルクの差分に近づけるようにしている。
上記したように、仮に目標駆動トルクがEV可能最大トルク(最大モータトルクとエンジンフリクショントルクの差分)以上になる場合、目標駆動トルクが所定値Bを超えてEV可能最大トルクになるまでの時間が、エンジン始動時間より短いと、EV可能最大トルクより大きくなった直後にエンジン始動が間に合わずに目標駆動トルクを実現できない可能性がある。
これに対し、実施例1では、アクセル開度変化量ΔApoが大きい場合、所定値Bは余裕を見てEV可能最大トルクよりも小さい値としてエンジン始動時間を確保することにより、目標駆動トルクTd*を実現することができる。また、アクセル開度変化量ΔApoが小さい場合は、図20に示すように、上記余裕代を減らすこと(所定値Bを大きくすること)により、エンジン始動回数をさらに抑制することができる。
[バッテリー充電量に対応するエンジン始動回数抑制作用(ポイント3)]
図21は、実施例1のポイント1での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件およびエンジン始動条件と実施例1のポイント3での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件およびエンジン始動条件を示す条件比較図である。以下、図21を用いバッテリー充電量に対応するエンジン始動回数抑制作用を説明する。
実施例1のエンジン始動制御では、図5に示すように、バッテリー充電量SOCが低いほど、所定値Bを小さくする、言い換えると、所定値Aに近づけるようにしている。
例えば、長時間エンジン始動しないで走行し、「EVモード」走行できないほどバッテリー充電量SOCが低下すると、発電のためにアクセル操作とは関係なく強制的にエンジン始動するため、例えば、ドライバーがアクセルOFFしたタイミングでエンジン始動した場合、アクセル操作のフィーリングと合わないことでドライバーに違和感を与える可能性がある。
これに対し、実施例1では、バッテリー充電量SOCが低下しても目標駆動トルクTd*が所定値Bになるのを待ってエンジン始動する。言い換えると、アクセルON操作により目標駆動トルクTd*が高まるのを待ってエンジン始動する。このように、バッテリー充電量SOCが低下側にあるほど、早期タイミングにてエンジン始動して発電モードに入ることができると共に、できる限りドライバーのアクセル操作に合わせてエンジン始動することで、上記のようなアクセル操作のフィーリングに合わないエンジン始動を抑制することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のパラレルハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) エンジンEngとモータ(モータ/ジェネレータMG)とを断続する第1クラッチCL1を有し、前記モータ(モータ/ジェネレータMG)の動力のみで走行する電気自動車走行モード(「EVモード」)による走行中、エンジン始動要求があると、前記第1クラッチCL1を接続し、前記モータ(モータ/ジェネレータMG)をエンジン始動モータとして前記エンジンEngを始動するエンジン始動制御手段を備えたパラレルハイブリッド車両(FRハイブリッド車両)の制御装置において、前記エンジン始動制御手段(図2)は、車両の目標駆動トルクTd*がクランキング要求判定閾値Td_th_Aより大きくなったら、前記第1クラッチCL1を締結して前記エンジンEngをクランキングし、かつ、クランキング後に目標駆動トルクTd*が前記クランキング要求判定閾値Td_th_Aより大きい値であるエンジン始動要求判定閾値Td_th_Bより大きくなったら、前記エンジンEngを始動する。このため、「EVモード」での走行中にエンジン始動要求があった場合、エンジンの始動回数を抑制することができる。
(2) 前記エンジン始動制御手段(図2)は、前記クランキング要求判定閾値Td_th_Aを、0から最大モータトルクとクランキングトルクの差分以下の値に設定した。このため、クランキングの開始タイミングは比較例と同様であり、目標駆動トルクTd*が大きい場合には速やかに「HEVモード」へ移行することで、運転性を損なうことはない。加えて、エンジンEngを常時連れ回すことながなく、エンジン連れ回し損失を小さく抑えることができる。
(3) 前記エンジン始動制御手段(図2)は、前記エンジン始動要求判定閾値Td_th_Bを、前記クランキング要求判定閾値Td_th_Aより大きく、最大モータトルクとエンジンフリクショントルクの差分より小さい値に設定した。このため、最大モータトルクに達する前にエンジン始動を完了し、目標駆動トルクTd*を実現することができる。
(4) 前記エンジン始動制御手段(図2)は、アクセル開度変化量ΔApoが小さいほど、前記エンジン始動要求判定閾値Td_th_Bを大きくし、最大モータトルクとエンジンフリクショントルクの差分に近づける設定とした。このため、アクセル開度変化量ΔApoが大きい場合におけるエンジン始動時間の確保と、アクセル開度変化量ΔApoが小さい場合におけるエンジン始動回数の抑制を達成することができる。
(5) 前記エンジン始動制御手段(図2)は、バッテリー充電量SOCが低いほど、前記エンジン始動要求判定閾値Td_th_Bを小さくし、前記クランキング要求判定閾値Td_th_Aに近づける設定とした。このため、バッテリー充電量SOCが低いときには早期に発電モードに入ることができると共に、アクセル操作のフィーリングに合致したエンジン始動を達成することができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、エンジンとモータ/ジェネレータとを断続する第1クラッチと、エンジンと少なくとも1つのモータ/ジェネレータとの動力を合成して出力軸へ伝達する第2クラッチと、を有するパラレルハイブリッド車両へ適用した例を示した。しかし、エンジンとモータとを断続する第1クラッチを有するハイブリッド車両であれば本発明の制御装置を適用できる。
実施例1の制御装置が適用されたパラレルハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。 実施例1の統合コントローラにて実行されるエンジン始動制御処理を含むハイブリッド駆動統合制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の統合制御処理にて用いられる目標駆動トルク演算マップを示す図である。 実施例1の統合制御処理のうち目標走行モード演算ステップS6における詳細なフローチャートである。 実施例1の統合制御処理にて用いられるエンジン始動要求判定閾値演算マップを示す図である。 実施例1の統合制御処理のうち第1クラッチ目標制御モード演算ステップS7における詳細なフローチャートである。 実施例1の統合制御処理のうち目標走行モード演算ステップS6における詳細なフローチャートである。 実施例1の統合制御処理にて用いられる変速段指令値演算マップを示す図である。 実施例1の統合制御処理のうちモータトルク指令値演算ステップS11における詳細なフローチャートである。 実施例1の統合制御処理にて用いられる演算マップ図であり、(a)はHEVモードにおける目標スリップ回転数を演算するマップの一例を示し、(b)はクランキングにおける目標スリップ回転数(増加分)を演算するマップの一例を示す。 実施例1の統合制御処理のうち第2クラッチトルク容量指令値演算ステップS11における詳細なフローチャートである。 実施例1の統合制御処理にて適用されている第2クラッチ制御系を示すブロック図である。 実施例1の統合制御処理のうち第1クラッチ電流指令値演算ステップS14における詳細なフローチャートである。 実施例1の統合制御処理にて用いられる第1クラッチトルク容量−ストローク特性を示す図である。 実施例1の統合制御処理にて適用されている第1クラッチストローク制御系を示すブロック図である。 実施例1の統合制御処理にて用いられる変換マップ図であり、(a)は第2クラッチトルク容量−油圧変換マップの一例を示し、(b)は第2クラッチトルク油圧−電流変換マップの一例を示す。 比較例において「EVモード」からエンジン始動中を経過して「HEVモード」にモード遷移する場合のアクセル開度・目標駆動トルク・モータ回転数・CL2出力回転数・エンジン回転数・第2クラッチトルク容量・第1クラッチトルク容量・モータトルク・エンジントルクの各特性を示すタイムチャートである。 比較例での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件と実施例1での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件およびエンジン始動条件を示す条件比較図である。 実施例1において「EVモード」からクランキング中を経過して「準EVモード」にモード遷移する場合のアクセル開度・目標駆動トルク・モータ回転数・CL2出力回転数・エンジン回転数・第2クラッチトルク容量・第1クラッチトルク容量・モータトルク・エンジントルクの各特性を示すタイムチャートである。 実施例1のポイント1での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件およびエンジン始動条件と実施例1のポイント2での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件およびエンジン始動条件を示す条件比較図である。 実施例1のポイント1での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件およびエンジン始動条件と実施例1のポイント3での目標駆動トルクに対するクランキング開始条件およびエンジン始動条件を示す条件比較図である。
符号の説明
Eng エンジン
CL1 第1クラッチ
MG モータ/ジェネレータ(モータ)
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機
FG ファイナルギヤ
LT 左駆動輪
RT 右駆動輪
6 第2クラッチ入力回転数センサ
7 第2クラッチ出力回転数センサ
8 高電圧インバータ
9 高電圧バッテリー
10 アクセルポジションセンサ
11 エンジン回転数センサ
12 クラッチ油温センサ
13 ストローク位置センサ
14 統合コントローラ
15 変速機コントローラ
16 クラッチコントローラ
17 エンジンコントローラ
18 モータコントローラ
19 バッテリーコントローラ
20 ブレーキセンサ

Claims (5)

  1. エンジンとモータとを断続する第1クラッチを有し、
    前記モータの動力のみで走行する電気自動車走行モードによる走行中、エンジン始動要求があると、前記第1クラッチを接続し、前記モータをエンジン始動モータとして前記エンジンを始動するエンジン始動制御手段を備えたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン始動制御手段は、エンジンのクランキングと始動のタイミングを決めるクランキング要求判定閾値とエンジン始動要求判定閾値を独立に設定し、
    前記電気自動車走行モードによる走行中、車両の目標駆動トルクが前記クランキング要求判定閾値より大きくなったら、前記第1クラッチを締結して前記エンジンをクランキングし、かつ、クランキング後に目標駆動トルクが前記クランキング要求判定閾値より大きい値である前記エンジン始動要求判定閾値以下に保たれているケースでは、前記第1クラッチが締結状態であるが前記エンジンを始動せず前記モータの動力のみで走行する準電気自動車走行モードとし、
    前記準電気自動車走行モードによる走行中、車両の目標駆動トルクが前記クランキング要求判定閾値以下になったら、前記第1クラッチを開放して前記電気自動車走行モードに戻り、
    前記準電気自動車走行モードによる走行中、車両の目標駆動トルクが前記エンジン始動要求判定閾値より大きくなったら、前記エンジンを始動し、ハイブリッド車走行モードに移行する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン始動制御手段は、前記クランキング要求判定閾値を、0から最大モータトルクとクランキングトルクの差分以下の値に設定した
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン始動制御手段は、前記エンジン始動要求判定閾値を、前記クランキング要求判定閾値より大きく、最大モータトルクとエンジンフリクショントルクの差分より小さい値に設定した
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン始動制御手段は、アクセル開度変化量が小さいほど、前記エンジン始動要求判定閾値を大きくし、最大モータトルクとエンジンフリクショントルクの差分に近づける設定とした
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン始動制御手段は、バッテリー充電量が低いほど、前記エンジン始動要求判定閾値を小さくし、前記クランキング要求判定閾値に近づける設定とした
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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