本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを含むエチレン−α−オレフィン共重合体である。該α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン等があげられ、これらは単独で用いられていてもよく、2種以上を併用されていてもよい。α−オレフィンとしては、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンである。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体は、上記のエチレンに基づく単量体単位および炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位に加え、本発明の効果を損なわない範囲において、他の単量体に基づく単量体単位を有していてもよい。他の単量体としては、例えば、共役ジエン(例えばブタジエンやイソプレン)、非共役ジエン(例えば1,4−ペンタジエン)、アクリル酸、アクリル酸エステル(例えばアクリル酸メチルやアクリル酸エチル)、メタクリル酸、メタクリル酸エステル(例えばメタクリル酸メチルやメタクリル酸エチル)、酢酸ビニル等があげられる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体の全重量(100重量%)に対して、通常50〜99.5重量%である。またα−オレフィンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体の全重量(100重量%)に対して、通常0.5〜50重量%である。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体として、好ましくは、エチレンに基づく単量体単位および炭素原子数4〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位を有する共重合体であり、より好ましくは、エチレンに基づく単量体単位および炭素原子数5〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位を有する共重合体であり、さらに好ましくは、エチレンに基づく単量体単位および炭素原子数6〜8のα−オレフィンに基づく単量体単位を有する共重合体である。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ブテン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン−1−オクテン共重合体等があげられ、好ましくはエチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン−1−オクテン共重合体である。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の密度(以下、「d」と記載することがある。)は、860〜950kg/m3である。得られる成形体の機械的強度を高める観点から、好ましくは940kg/m3以下であり、より好ましくは935kg/m3以下であり、更に好ましくは930kg/m3以下である。また、得られる成形体の剛性を高める観点から、好ましくは870kg/m3以上であり、より好ましくは880kg/m3以上であり、更に好ましくは890kg/m3以上であり、特に好ましくは900kg/m3以上である。該密度は、JIS K6760−1995に記載のアニーリングを行った後、JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って測定される。また、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、エチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量により変更することができる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(以下、「MFR」と記載することがある。)は、通常、0.01(g/10分)以上〜1(g/10分)未満である。該メルトフローレートは、成形加工時の押出負荷を低減する観点から、好ましくは0.05g/10分以上であり、より好ましくは0.1g/10分以上である。該メルトフローレートは、JIS K7210−1995に規定された方法において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。また、エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレートは、後述する製造方法において、例えば、水素濃度または重合温度により変更することができ、水素濃度または重合温度を高くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレートが大きくなる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の重量平均分子量(以下、「Mw」と記載することがある。)と数平均分子量(以下、「Mn」と記載することがある。)との比(以下、「Mw/Mn」と記載することがある。)は、4〜30であり、Z平均分子量(以下、「Mz」と記載することがある。)と重量平均分子量(Mw)との比(以下、「Mz/Mw」と記載することがある。)は、2〜5である。Mw/Mnが小さすぎると、成形加工時の押出負荷が高くなることがある。Mw/Mnは、好ましくは4.5以上であり、より好ましくは5.5以上であり、さらに好ましくは6以上である。Mz/Mwが大きすぎると製品の外観が悪化することがある。Mz/Mwは、好ましくは4.5以下である。Mw/Mnが大きすぎる、あるいはMz/Mwが小さすぎると、得られる成形体の機械的強度が低くなることがある。Mw/Mnは、好ましくは25以下であり、より好ましくは20以下であり、さらに好ましくは18以下であり、特に好ましくは15以下である。Mz/Mwは、好ましくは2.5以上である。なお、該Mw/Mnと該Mz/Mwとは、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法により、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)およびZ平均分子量(Mz)を測定し、MwをMnで除し、MzをMwで除すことにより求められる。また、該Mw/Mnは、後述する製造方法において、例えば、水素濃度または重合温度により変更することができ、水素濃度または重合温度を高くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のMw/Mnが大きくなる。該Mz/Mwは、後述する製造方法において、例えば、遷移金属化合物(A1)と遷移金属化合物(A2)との使用割合により変更することができ、遷移金属化合物(A2)の使用割合を低くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のMz/Mwが小さくなる。
Mz/Mwは、高分子量成分の分子量分布を表すもので、Mw/Mnに比してMz/Mwが小さいことは高分子量成分の分子量分布が狭く、非常に高い分子量の成分割合が少ないことを意味し、Mw/Mnに比してMz/Mwが大きいことは高分子量成分の分子量分布が広く、非常に高い分子量の成分割合が高いことを意味する。押し出し負荷を低減する観点から、好ましくは(Mw/Mn)−(Mz/Mw)が1以上であり、より好ましくは(Mw/Mn)−(Mz/Mw)が2以上である。(Mw/Mn)−(Mz/Mw)は、例えば、遷移金属化合物(A1)と遷移金属化合物(A2)との使用割合により変更することができ、遷移金属化合物(A2)の使用割合を多くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体の(Mw/Mn)−(Mz/Mw)が大きくなる。また、適切な条件下で予備重合を実施することでも、(Mw/Mn)−(Mz/Mw)を大きくすることができる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体のメルトテンション(以下、「MT」と記載することがある。)は、12cN以上である。メルトテンションが小さすぎると、インフレーション成形時にバブルの安定性が低下することや、中空成形時にパリソンの形状保持性が低下することがある。メルトテンションは、好ましくは14cN以上であり、より好ましくは15cN以上であり、さらに好ましくは18cN以上である。また、該メルトテンションは、押出成形時の引取性を高める観点からは、好ましくは50cN以下であり、より好ましくは40cN以下であり、さらに好ましくは30cN以下である。該メルトテンションは、190℃の温度および0.32g/分の押出速度で、直径2.095mm、長さ8mmのオリフィスから溶融したエチレン−α−オレフィン共重合体を押出し、押出された溶融したエチレン−α−オレフィン共重合体を6.3(m/分)/分の引取上昇速度でフィラメント状に引取る際の張力において、引取開始からフィラメント状のエチレン−α−オレフィン共重合体が切断されるまでの間の最大張力である。また、メルトテンションは、後述する製造方法において、例えば、重合中のエチレンの圧力により変更することができ、重合中のエチレンの圧力を低くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトテンションが高くなる。また、適切な条件下で予備重合を実施することでもメルトテンションを高めることができる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の流動の活性化エネルギー(以下、「Ea」と記載することがある。)は、成形加工時の押出負荷をより低減する観点から、好ましくは60kJ/mol以上であり、より好ましくは70kJ/mol以上である。また、流動の活性化エネルギーは、押出成形時の引取性を高める観点からは、好ましくは150kJ/mol以下であり、より好ましくは130kJ/mol以下であり、更に好ましくは110kJ/mol以下である。また、流動の活性化エネルギーは、後述する製造方法において、例えば、遷移金属化合物(A1)と遷移金属化合物(A2)との使用割合により変更することができ、遷移金属化合物(A2)の使用割合を高くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のEaが大きくなる。
流動の活性化エネルギー(Ea)は、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、190℃での溶融複素粘度(単位はPa・secである。)の角周波数(単位:rad/sec)依存性を示すマスターカーブを作成する際のシフトファクター(aT)からアレニウス型方程式により算出される数値であって、以下に示す方法で求められる値である。すなわち、130℃、150℃、170℃および190℃夫々の温度(T、単位:℃)におけるエチレン−α−オレフィン共重合体の溶融複素粘度−角周波数曲線(溶融複素粘度の単位はPa・sec、角周波数の単位はrad/secである。)を、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、各温度(T)での溶融複素粘度−角周波数曲線毎に、190℃でのエチレン系共重合体の溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせた際に得られる各温度(T)でのシフトファクター(aT)を求め、夫々の温度(T)と、各温度(T)でのシフトファクター(aT)とから、最小自乗法により[ln(aT)]と[1/(T+273.16)]との一次近似式(下記(I)式)を算出する。次に、該一次式の傾きmと下記式(II)とからEaを求める。
ln(aT) = m(1/(T+273.16))+n (I)
Ea = |0.008314×m| (II)
aT :シフトファクター
Ea:流動の活性化エネルギー(単位:kJ/mol)
T :温度(単位:℃)
上記計算は、市販の計算ソフトウェアを用いてもよく、該計算ソフトウェアとしては、Rheometrics社製 Rhios V.4.4.4などがあげられる。
なお、シフトファクター(aT)は、夫々の温度(T)における溶融複素粘度−角周波数の両対数曲線を、log(Y)=−log(X)軸方向に移動させて(但し、Y軸を溶融複素粘度、X軸を角周波数とする。)、190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせた際の移動量であり、該重ね合わせでは、夫々の温度(T)における溶融複素粘度−角周波数の両対数曲線は、各曲線ごとに、角周波数をaT倍に、溶融複素粘度を1/aT倍に移動させる。また、130℃、150℃、170℃および190℃の4点の値から(I)式を最小自乗法で求めるときの相関係数は、通常、0.99以上である。
溶融複素粘度−角周波数曲線の測定は、粘弾性測定装置(例えば、Rheometrics社製Rheometrics Mechanical Spectrometer RMS−800など。)を用い、通常、ジオメトリー:パラレルプレート、プレート直径:25mm、プレート間隔:1.5〜2mm、ストレイン:5%、角周波数:0.1〜100rad/秒の条件で行われる。なお、測定は窒素雰囲気下で行われ、また、測定試料には予め酸化防止剤を適量(例えば1000ppm。)を配合することが好ましい。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート比(以下、「MFRR」と記載することがある。)は、成形加工時の押出負荷をより低減する観点から、好ましくは70以上であり、より好ましくは80以上であり、更に好ましくは90以上である。また、得られる成形体の機械的強度をより高める観点から、好ましくは200以下であり、より好ましくは180以下である。該MFRRは、JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重211.82N、温度190℃の条件で測定されるメルトフローレート(以下、「H−MFR」と記載することがある。)を、JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18Nおよび温度190℃の条件で測定されるメルトフローレート(MFR)で除した値である。また、MFRRは、後述する製造方法において、例えば、水素濃度により変更することができ、水素濃度を高くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のMFRRが小さくなる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の下記式(III)で定義されるg*が0.76〜0.95であることが好ましい(g*については以下の文献を参考にした:Developments in Polymer Characterisation−4,. J. V.. Dawkins,. Ed.,. Applied Science,
London,. 1983, Chapter. I,.‘Characterization. of. Long Chain Branching in Polymers,’Th. G. Scholte著)。
g*=[η]/([η]GPC×gSCB *)・・・(III)
[式中、[η]は、エチレン−α−オレフィン共重合体の極限粘度(単位:dl/g)を表し、下記式(III−I)によって定義される。[η] GPC は、下記式(III−II)によって定義されるものとした。gSCB *は、下記式(III−III)によって定義される。
[η]=23.3×log(ηrel)・・・(III−I)
(式中、ηrelは、エチレン−α−オレフィン共重合体の相対粘度を表す。)
[η]GPC=0.00046×Mv0.725・・・(III−II)
(式中、Mvは、エチレン−α−オレフィン共重合体の粘度平均分子量を表す。)
gSCB *=(1−A)1.725・・・(III−III)
(式中、Aは、エチレン−α−オレフィン共重合体中の短鎖分岐の含量測定から直接求めることができる。)]
[η]GPCは、分子量分布がエチレン−α−オレフィン共重合体と同一の分子量分布であって、かつ分子鎖が直鎖状であると仮定した重合体の極限粘度(単位:dl/g)を表す。
gSCB*は、エチレン−α−オレフィン共重合体に短鎖分岐を導入することによって生じるg*への寄与を表す。
式(III−II)は、L. H. Tung著 Journal of Polymer Science, 36, 130 (1959) 287-294頁に記載の式を用いた。
エチレン−α−オレフィン共重合体の相対粘度(ηrel)は、熱劣化防止剤としてブチルヒドロキシトルエン(BHT)を0.5重量%含むテトラリン100mlに、オレフィン重合体100mgを135℃で溶解してサンプル溶液を調製し、ウベローデ型粘度計を用いて前記サンプル溶液と熱劣化防止剤としてBHTを0.5重量%のみを含むテトラリンからなるブランク溶液との降下時間から算出される。
エチレン−α−オレフィン共重合体の粘度平均分子量(Mv)は、下式(III−IV)
で定義され、a=0.725とした。
式(III−III)中のAについては、短鎖分岐の分岐炭素数をn(例えばα−オレフィンとしてブテンを用いた場合はn=2、ヘキセンを用いた場合はn=4)とし、NMRないしは赤外分光より求められる炭素数1000個あたりの短鎖分岐数をyとした時、
A=((12×n+2n+1)×y)/((1000−2y−2)×14+(y+2)×15+y×13)
として見積もった。
g*は、長鎖分岐に起因する、溶液中での分子の収縮度を表す指標であり、分子鎖あたりの長鎖分岐を含有する量が多ければ分子鎖の収縮は大きくなり、g*は小さくなる。エチレン−α−オレフィン共重合体のg*は、押し出し負荷を低減させる観点から、好ましくは0.95以下であり、より好ましくは0.85以下である。g*が大きい場合、長鎖分岐が十分に含まれていないため、十分に押し出し負荷を低減できない。また、エチレン−α−オレフィン共重合体のg*は、機械強度向上の観点から、好ましくは0.76以上である。g*が小さすぎると、結晶を形成したときの分子鎖の広がりが小さすぎるため、タイ分子の生成確率が落ち、強度が低下する。g*は、例えば適切な条件下で予備重合を実施することで低くすることができる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法としては、下記一般式(1)で表される遷移金属化合物(A1)と、下記一般式(3)で表される遷移金属化合物(A2)と、後述の助触媒成分(B)とを接触させて形成される重合用触媒であって、遷移金属化合物(A1)と遷移金属化合物(A2)とのモル比((A1)/(A2))を0.5〜30で、接触させる重合用触媒の存在下、前記共重合体のメルトフローレート(MFR)が0.01(g/10分)以上〜1(g/10分)未満になるように、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとを共重合する方法をあげることができる。(A1)/(A2)は、溶融状態におけるエチレン−α−オレフィン共重合体の押し出し負荷を低くする観点から、かつ機械強度を高める観点から、好ましくは、1以上である。また、(A1)/(A2)は、メルトテンションを高める観点から、好ましくは、20以下である。
[式中、M
1は元素周期律表の第4族の遷移金属原子を表し、X
1およびR
1は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビルオキシ基、炭素原子数1〜20の置換シリル基または炭素原子数1〜20の置換アミノ基であり、複数のX
1は互いに同じであっても異なっていてもよく、複数のR
1は互いに同じであっても異なっていてもよく、Q
1は下記一般式(2)で表される架橋基を表す。
(式中、mは1〜5の整数であり、J
1は元素周期律表の第14族の原子を表し、R
2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビルオキシ基、炭素原子数1〜20の置換シリル基または炭素原子数1〜20の置換アミノ基であり、複数のR
2は互いに同じであっても異なっていてもよい。)]
[式中、M
2は元素周期律表の第4族の遷移金属原子を表し、X
2、R
3およびR
4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビルオキシ基、炭素原子数1〜20の置換シリル基または炭素原子数1〜20の置換アミノ基であり、複数のX
2は互いに同じであっても異なっていてもよく、複数のR
3は互いに同じであっても異なっていてもよく、複数のR
4は互いに同じであっても異なっていてもよく、Q
2は、下記一般式(4)で表される架橋基を表す。
(式中、nは1〜5の整数であり、J
2は元素周期律表の第14族の原子を表し、R
5は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビルオキシ基、炭素原子数1〜20の置換シリル基または炭素原子数1〜20の置換アミノ基であり、複数のR
5は互いに同じであっても異なっていてもよい。)]
一般式(1)のM1および一般式(3)のM2は、元素周期律表の第4族の遷移金属原子を表し、例えば、チタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子などがあげられる。
一般式(1)のX1、R1、一般式(3)のX2、R3、R4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビルオキシ基、炭素原子数1〜20の置換シリル基または炭素原子数1〜20の置換アミノ基であり、複数のX1は互いに同じであっても異なっていてもよく、複数のR1は互いに同じであっても異なっていてもよく、複数のX2は互いに同じであっても異なっていてもよく、複数のR3は互いに同じであっても異なっていてもよく、複数のR4は互いに同じであっても異なっていてもよい。
X1、R1、X2、R3およびR4のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などがあげられる。
X1、R1、X2、R3およびR4の炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビル基としては、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基などがあげられる。
炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基などがあげられる。
炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキシル基、パークロロオクチル基、パークロロドデシル基、パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロモペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモオクチル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシル基、パーブロモエイコシル基などがあげられる。
炭素原子数7〜20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(4,6−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−テトラデシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基、ジフェニルプロピル基、ジフェニルブチル基などがあげられる。また、これらのアラルキル基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されたハロゲン化アラルキル基などがあげられる。
炭素原子数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、トリエチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などがあげられる。また、これらのアリール基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されたハロゲン化アリール基などがあげられる。
また、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビル基としては、置換シリル基で置換されたハイドロカルビル基、置換アミノ基で置換されたハイドロカルビル基、ハイドロカルビルオキシ基で置換されたハイドロカルビル基などがあげられる。
置換シリル基で置換されたハイドロカルビル基としては、トリメチルシリルメチル基、トリメチルシリルエチル基、トリメチルシリルプロピル基、トリメチルシリルブチル基、トリメチルシリルフェニル基、ビス(トリメチルシリル)メチル基、ビス(トリメチルシリル)エチル基、ビス(トリメチルシリル)プロピル基、ビス(トリメチルシリル)ブチル基、ビス(トリメチルシリル)フェニル基、トリフェニルシリルメチル基などがあげられる。
置換アミノ基で置換されたハイドロカルビル基としては、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基、ジメチルアミノブチル基、ジメチルアミノフェニル基、ビス(ジメチルアミノ)メチル基、ビス(ジメチルアミノ)エチル基、ビス(ジメチルアミノ)プロピル基、ビス(ジメチルアミノ)ブチル基、ビス(ジメチルアミノ)フェニル基、フェニルアミノメチル基、ジフェニルアミノメチル基、ジフェニルアミノフェニル基などがあげられる。
ハイドロカルビルオキシ基で置換されたハイドロカルビル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、sec−ブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基、フェノキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシエチル基、イソプロポキシエチル基、n−ブトキシエチル基、sec−ブトキシエチル基、tert−ブトキシエチル基、フェノキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、エトキシ−n−プロピル基、n−プロポキシ−n−プロピル基、イソプロポキシ−n−プロピル基、n−ブトキシ−n−プロピル基、sec−ブトキシ−n−プロピル基、tert−ブトキシ−n−プロピル基、フェノキシ−n−プロピル基、メトキシイソプロピル基、エトキシイソプロピル基、n−プロポキシイソプロピル基、イソプロポキシイソプロピル基、n−ブトキシイソプロピル基、sec−ブトキシイソプロピル基、tert−ブトキシイソプロピル基、フェノキシイソプロピル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、n−プロポキシフェニル基、イソプロポキシフェニル基、n−ブトキシフェニル基、sec−ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、フェノキシフェニル基などがあげられる。
X1、R1、X2、R3およびR4の炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビルオキシ基としては、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、炭素原子数6〜20のアリールオキシ基などがあげられる。
炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−エイコソキシ基などがあげられる。また、これらのアルコキシ基が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルコキシ基などがあげられる。
炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基としては、例えば、ベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基などがあげられる。また、これらのアラルキルオキシ基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されたハロゲン化アラルキルオキシ基などがあげられる。
炭素原子数6〜20のアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基などがあげられる。また、これらのアリールオキシ基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されたハロゲン化アリールオキシ基などがあげられる。
X1、R1、X2、R3およびR4の炭素原子数1〜20の置換シリル基としては、アルキル基、アリール基などのハイドロカルビル基で置換されたシリル基をあげることできる。具体的には、例えば、メチルシリル基、エチルシリル基、n−プロピルシリル基、イソプロピルシリル基、n−ブチルシリル基、sec−ブチルシリル基、tert−ブチルシリル基、イソブチルシリル基、n−ペンチルシリル基、n−ヘキシルシリル基、フェニルシリル基などの1置換シリル基;ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジ−n−プロピルシリル基、ジイソプロピルシリル基、ジ−n−ブチルシリル基、ジ−sec−ブチルシリル基、ジ−tert−ブチルシリル基、ジイソブチルシリル基、ジフェニルシリル基などの2置換シリル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチルシリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリイソブチルシリル基、tert−ブチル−ジメチルシリル基、トリ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基などの3置換シリル基などがあげられる。
X1、R1、X2、R3およびR4の炭素原子数1〜20の置換アミノ基としては、例えば、アルキル基、アリール基などのハイドロカルビル基2つで置換されたアミノ基をあげることできる。具体的には、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、n−オクチルアミノ基、n−デシルアミノ基、フェニルアミノ基、ベンジルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、tert−ブチルイソプロピルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジベンジルアミノ基、tert−ブチルイソプロピルアミノ基、フェニルエチルアミノ基、フェニルプロピルアミノ基、フェニルブチルアミノ基、ピロリル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、カルバゾリル基、ジヒドロイソインドリル基などがあげられる。
X1として好ましくは、塩素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フェニル基、フェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシ基、3,4,5−トリフルオロフェノキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェノキシ基、ベンジル基である。
R1として好ましくは、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは水素原子である。
X2として好ましくは、塩素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フェニル基、フェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシ基、3,4,5−トリフルオロフェノキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェノキシ基、ベンジル基である。
R3として好ましくは、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは水素原子である。
R4として好ましくは、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは水素原子である。
一般式(1)のQ1は一般式(2)で表される架橋基を表し、一般式(3)のQ2は一般式(4)で表される架橋基を表す。
一般式(2)のmおよび一般式(4)のnは1〜5の整数である。mとして好ましくは、1〜2であり、nとして好ましくは、1〜2である。
一般式(2)のJ1および一般式(4)のJ2は、元素周期律表の第14族の遷移金属原子を表し、炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子などがあげられる。好ましくは、炭素原子またはケイ素原子である。
一般式(2)のR2、一般式(4)のR5は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビルオキシ基、炭素原子数1〜20の置換シリル基または炭素原子数1〜20の置換アミノ基であり、複数のR2は互いに同じであっても異なっていてもよく、複数のR5は互いに同じであっても異なっていてもよい。
R2およびR5のハロゲン原子、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビルオキシ基、炭素原子数1〜20の置換シリル基および炭素原子数1〜20の置換アミノ基としては、X1、R1、X2、R3およびR4のハロゲン原子、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20の置換されていてもよいハイドロカルビルオキシ基、炭素原子数1〜20の置換シリル基および炭素原子数1〜20の置換アミノ基として例示したものをあげることができる。
Q1およびQ2としては、メチレン基、エチリデン基、エチレン基、プロピリデン基、プロピレン基、ブチリデン基、ブチレン基、ペンチリデン基、ペンチレン基、ヘキシリデン基、イソプロピリデン基、メチルエチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、メチルブチルメチレン基、ビス(シクロヘキシル)メチレン基、メチルフェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基、フェニル(メチルフェニル)メチレン基、ジ(メチルフェニル)メチレン基、ビス(ジメチルフェニル)メチレン基、ビス(トリメチルフェニル)メチレン基、フェニル(エチルフェニル)メチレン基、ジ(エチルフェニル)メチレン基、ビス(ジエチルフェニル)メチレン基、フェニル(プロピルフェニル)メチレン基、ジ(プロピルフェニル)メチレン基、ビス(ジプロピルフェニル)メチレン基、フェニル(ブチルフェニル)メチレン基、ジ(ブチルフェニル)メチレン基、フェニル(ナフチル)メチレン基、ジ(ナフチル)メチレン基、フェニル(ビフェニル)メチレン基、ジ(ビフェニル)メチレン基、フェニル(トリメチルシリルフェニル)メチレン基、ビス(トリメチルシリルフェニル)メチレン基、ビス(ペンタフルオロフェニル)メチレン基、
シランジイル基、ジシランジイル基、トリシランジイル基、テトラシランジイル基、ジメチルシランジイル基、ビス(ジメチルシラン)ジイル基、ジエチルシランジイル基、ジプロピルシランジイル基、ジブチルシランジイル基、ジフェニルシランジイル基、シラシクロブタンジイル基、シラシクロヘキサンジイル基、ジビニルシランジイル基、ジアリルシランジイル基、(メチル)(ビニル)シランジイル基、(アリル)(メチル)シランジイル基等をあげることができる。
Q1として好ましくは、メチレン基、エチレン基、イソプロピリデン基、ビス(シクロヘキシル)メチレン基、ジフェニルメチレン基、ジメチルシランジイル基、ビス(ジメチルシラン)ジイル基であり、より好ましくは、エチレン基、ジメチルシランジイル基である。また、Q2として好ましくは、メチレン基、エチレン基、イソプロピリデン基、ビス(シクロヘキシル)メチレン基、ジフェニルメチレン基、ジメチルシランジイル基、ビス(ジメチルシラン)ジイル基であり、より好ましくは、ジフェニルメチレン基である。
一般式(1)で表される遷移金属化合物(A1)としては、M1をジルコニウム原子、X1を塩素原子としたものとして、メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
メチレンビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)メチレンビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
メチレン(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)メチレン(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
メチレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)メチレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(n−プロピル)シランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジシクロヘキシルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)シランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジビニルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジアリルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(ビニル)シランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(アリル)(メチル)シランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(エチル)(メチル)シランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(n−プロピル)シランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(イソプロピル)シランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロヘキシル)(メチル)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)シランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシランジイルビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイルビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(n−プロピル)シランジイルビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルシランジイルビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジシクロヘキシルシランジイルビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイルビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(エチル)(メチル)シランジイルビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(n−プロピル)シランジイルビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(イソプロピル)シランジイルビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロヘキシル)(メチル)ビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)シランジイルビス(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシランジイル(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(n−プロピル)シランジイル(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルシランジイル(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジシクロヘキシルシランジイル(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(エチル)(メチル)シランジイル(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(n−プロピル)シランジイル(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(イソプロピル)シランジイル(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロヘキシル)(メチル)(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)シランジイル(インデニル)(メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(n−プロピル)シランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルシランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジシクロヘキシルシランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(エチル)(メチル)シランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(n−プロピル)シランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(イソプロピル)シランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロヘキシル)(メチル)ビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)シランジイルビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド等を例示することができる。
上記例示においてη5−インデニル基の置換体は、架橋基が1−位の場合、一置換体であれば、2−位、3−位、4−位、5−位、6−位および7−位の置換体を含み、架橋位が1−位以外でも同様に全ての組合せを含む。二置換体以上も同様に、置換基および架橋位の全ての組合せを含む。また、上記遷移金属化合物のX1のジクロリドをジフルオライド、ジブロマイド、ジアイオダイド、ジメチル、ジエチル、ジイソプロピル、ジメトキシド、ジエトキシド、ジプロポキシド、ジブトキシド、ビス(トリフルオロメトキシド)、ジフェニル、ジフェノキシド、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド)、ビス(3,4,5−トリフルオロフェノキシド)、ビス(ペンタフルオロフェノキシド)、ビス(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェノキシド)、ジベンジル等に変更した化合物を例示することができる。さらに、上記遷移金属化合物のM1のジルコニウムをチタンまたはハフニウムに変更した化合物を例示することができる。
一般式(1)で表される遷移金属化合物(A1)として好ましくは、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジフェノキシド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドである。
一般式(3)で表される遷移金属化合物(A2)としては、M2をジルコニウム原子、X2を塩素原子とし、架橋基Q2をジフェニルメチレン基としたものとして、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−メチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−エチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−エチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラエチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトライソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラフェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラキス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−メチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−エチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−エチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトライソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラキス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−メチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−エチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−エチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトライソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラキス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−メチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−エチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−エチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラエチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラ−n−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリイソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトライソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラフェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルメチレン(2−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ビス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラキス(トリメチルシリル)−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド等を例示することができる。
上記遷移金属化合物のX2のジクロリドを、ジフルオライド、ジブロマイド、ジアイオダイド、ジメチル、ジエチル、ジイソプロピル、ジメトキシド、ジエトキシド、ジプロポキシド、ジブトキシド、ビス(トリフルオロメトキシド)、ジフェニル、ジフェノキシド、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド)、ビス(3,4,5−トリフルオロフェノキシド)、ビス(ペンタフルオロフェノキシド)、ビス(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェノキシド)、ジベンジル等に変更した化合物を例示することができる。また、上記遷移金属化合物のQ2のジフェニルメチレン基を、メチレン基、エチレン基、イソプロピリデン基、メチルフェニルメチレン基、ジメチルシランジイル基、ジフェニルシランジイル基、シラシクロブタンジイル基、シラシクロヘキサンジイル基等に変更した化合物を例示することができる。さらに、上記遷移金属化合物のM2のジルコニウムをチタンまたはハフニウムに変更した化合物を例示することもできる。
一般式(3)で表される遷移金属化合物(A2)として好ましくは、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドである。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の製造に用いられる重合用触媒の調製に使用される助触媒成分(B)としては、下記成分(b1)、下記成分(b2)、下記成分(b3)および下記成分(b4)を接触させて形成される固体触媒成分があげられる。
(b1):下記一般式(5)で表される化合物
M3Lx (5)
[式中、M3はリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子、セシウム原子、ベリリウム原子、マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウム原子、バリウム原子、亜鉛原子、ゲルマニウム原子、スズ原子、鉛原子、アンチモン原子またはビスマス原子を表し、xはM3の原子価に相当する数を表す。Lは水素原子、ハロゲン原子または置換されていてもよいハイドロカルビル基を表し、Lが複数存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。]
(b2):下記一般式(6)で表される化合物
R6 t-1T1H (6)
[式中、T1は酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはリン原子を表し、tはT1の原子価に相当する数を表す。R6はハロゲン原子、電子吸引性基、ハロゲン原子を含有する基または電子吸引性基を有する基を表し、R6が複数存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。]
(b3):下記一般式(7)で表される化合物
R7 s-2T2H2 (7)
[式中、T2は酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはリン原子を表し、sはT2の原子価に相当する数を表す。R7はハロゲン原子、ハイドロカルビル基またはハロゲン化ハイドロカルビル基を表す。]
(b4):粒子状担体
一般式(5)のM3は、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子、セシウム原子、ベリリウム原子、マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウム原子、バリウム原子、亜鉛原子、ゲルマニウム原子、スズ原子、鉛原子、アンチモン原子またはビスマス原子である。好ましくは、マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウム原子、バリウム原子、亜鉛原子、ゲルマニウム原子、スズ原子またはビスマス原子であり、より好ましくは、マグネシウム原子、亜鉛原子、スズ原子またはビスマス原子であり、更に好ましくは亜鉛原子である。
一般式(5)のxはM3の原子価に相当する数を表す。例えば、M3が亜鉛原子の場合、xは2である。
一般式(5)のLは、水素原子、ハロゲン原子または置換されていてもよいハイドロカルビル基を表し、Lが複数存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。
Lのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などがあげられる。
Lの置換されていてもよいハイドロカルビル基としては、アルキル基、アラルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基などがあげられる。
Lのアルキル基としては、炭素原子数1〜20のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基などがあげられる。好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはイソブチル基である。
Lのハロゲン化アルキル基としては、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基が好ましく、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキシル基、パークロロオクチル基、パークロロドデシル基、パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロモペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモオクチル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシル基、パーブロモエイコシル基などがあげられる。
Lのアラルキル基としては、炭素原子数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(4,6−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−テトラデシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基、ジフェニルプロピル基、ジフェニルブチル基などがあげられる。好ましくは、ベンジル基である。また、これらのアラルキル基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子で置換された炭素原子数7〜20のハロゲン化アラルキル基などがあげられる。
Lのアリール基としては、炭素原子数6〜20のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、トリエチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などがあげられる。好ましくは、フェニル基である。また、これらのアリール基がフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子などのハロゲン原子で置換された炭素原子数6〜20のハロゲン化アリール基などがあげられる。
Lとして好ましくは、水素原子、アルキル基またはアリール基であり、より好ましくは、水素原子またはアルキル基であり、更に好ましくはアルキル基である。
一般式(6)のT1は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはリン原子であり、好ましくは、窒素原子または酸素原子であり、より好ましくは酸素原子である。
一般式(6)のtは、T1の原子価を表し、T1が酸素原子または硫黄原子の場合、tは2であり、T1が窒素原子またはリン原子の場合、tは3である。
一般式(6)のR6は、ハロゲン原子、電子吸引性基、ハロゲン原子を含有する基、電子吸引性基を有する基を表し、電子吸引性基を含有する基または電子吸引性基を表し、R6が複数存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。電子吸引性の指標としては、ハメット則の置換基定数σ等が知られており、ハメット則の置換基定数σが正である官能基が電子吸引性基としてあげられる。
R6のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などがあげられる。
R6の電子吸引性基としては、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、ハイドロカルビルオキシカルボニル基、スルホン基、フェニル基などがあげられる。
R6のハロゲンを含有する基としては、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アラルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アルキル)アリール基などのハロゲン化ハイドロカルビル基;ハロゲン化ハイドロカルビルオキシ基;ハロゲン化ハイドロカルビルオキシカルボニル基などがあげられる。また、R6の電子吸引性基を有する基としては、シアノ化アリール基などのシアノ化ハイドロカルビル基、ニトロ化アリール基などのニトロ化ハイドロカルビル基などがあげられる。
R6のハロゲン化アルキル基としては、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、ジヨードメチル基トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,2−トリブロモエチル基、2,2,2−トリヨードエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタクロロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタブロモプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタヨードプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、2,2,2−トリクロロ−1−トリクロロメチルエチル基、2,2,2−トリブロモ−1−トリブロモメチルエチル基、2,2,2−トリヨード−1−トリヨードメチルエチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基 、1,1−ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチル基、1,1−ビス(トリブロモメチル)−2,2,2−トリブロモエチル基 、1,1−ビス(トリヨードメチル)−2,2,2−トリヨードエチル基などがあげられる。
R6のハロゲン化アリール基としては、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェニル基、パーフルオロ−1−ナフチル基、パーフルオロ−2−ナフチル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、3,4,5−トリクロロフェニル基、2,3,5,6−テトラクロロフェニル基、ペンタクロロフェニル基、2,3,5,6−テトラクロロ−4−トリクロロメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラクロロ−4−ペンタクロロフェニルフェニル基、パークロロ−1−ナフチル基、パークロロ−2−ナフチル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、2,4−ジブロモフェニル基、2,6−ジブロモフェニル基、3,4−ジブロモフェニル基、3,5−ジブロモフェニル基、2,4,6−トリブロモフェニル基、3,4,5−トリブロモフェニル基、2,3,5,6−テトラブロモフェニル基、ペンタブロモフェニル基、2,3,5,6−テトラブロモ−4−トリブロモメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラブロモ−4−ペンタブロモフェニルフェニル基、パーブロモ−1−ナフチル基、パーブロモ−2−ナフチル基、2−ヨードフェニル基、3−ヨードフェニル基、4−ヨードフェニル基、2,4−ジヨードフェニル基、2,6−ジヨードフェニル基、3,4−ジヨードフェニル基、3,5−ジヨードフェニル基、2,4,6−トリヨードフェニル基、3,4,5−トリヨードフェニル基、2,3,5,6−テトラヨードフェニル基、ペンタヨードフェニル基、2,3,5,6−テトラヨード−4−トリヨードメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラヨード−4−ペンタヨードフェニルフェニル基、パーヨード−1−ナフチル基、パーヨード−2−ナフチル基などがあげられる。
R6の(ハロゲン化アルキル)アリール基としては、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,4,5−トリス(トリフルオロメチル)フェニル基などがあげられる。
R6のシアノ化アリール基としては、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基などがあげられる。
R6のニトロ化アリール基としては、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基などがあげられる。
R6のハイドロカルビルオキシカルボニル基としては、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基などがあげられ、より具体的には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基などがあげられる。
R6のハロゲン化ハイドロカルビルオキシカルボニル基としては、ハロゲン化アルコキシカルボニル基、ハロゲン化アラルキルオキシカルボニル基、ハロゲン化アリールオキシカルボニル基などがあげられ、より具体的には、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロフェノキシカルボニル基などがあげられる。
R6として好ましくは、ハロゲン化ハイドロカルビル基であり、より好ましくは、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン化アリール基であり、さらに好ましくは、フッ素化アルキル基、フッ素化アリール基、塩素化アルキル基または塩素化アリール基であり、特に好ましくは、フッ素化アルキル基またはフッ素化アリール基である。フッ素化アルキル基として好ましくは、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基または1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基であり、より好ましくは、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基または1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基である。フッ素化アリール基として好ましくは、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェニル基、パーフルオロ−1−ナフチル基またはパーフルオロ−2−ナフチル基であり、より好ましくは、3,5−ジフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基またはペンタフルオロフェニル基である。塩素化アルキル基として好ましくは、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタクロロプロピル基、2,2,2−トリクロロ−1−トリクロロメチルエチル基または1,1−ビス(トリクロロメチル)−2,2,2−トリクロロエチル基である。塩素化アリール基として好ましくは、4−クロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基、3.5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、3,4,5−トリクロロフェニル基またはペンタクロロフェニル基である。
一般式(7)のT2は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはリン原子であり、好ましくは、窒素原子または酸素原子であり、より好ましくは酸素原子である。
一般式(7)のsは、T2の原子価を表し、T2が酸素原子または硫黄原子の場合、sは2であり、T2が窒素原子またはリン原子の場合、sは3である。
一般式(7)のR7は、ハイドロカルビル基またはハロゲン化ハイドロカルビル基を表す。R7のハイドロカルビル基としては、アルキル基、アラルキル基、アリール基などがあげられ、Lのアルキル基、アラルキル基、アリール基として例示した基を例示することができる。R7のハロゲン化ハイドロカルビル基としては、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アラルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アルキル)アリール基などのハロゲン化ハイドロカルビル基などがあげられ、R6のハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、(ハロゲン化アルキル)アリール基として例示した基を例示することができる。
R7として好ましくは、ハロゲン化ハイドロカルビル基であり、より好ましくは、フッ素化ハイドロカルビル基である。
成分(b1)の一般式(5)で表される化合物としては、M3が亜鉛原子である化合物として、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジ−n−プロピル亜鉛、ジイソプロピル亜鉛、ジ−n−ブチル亜鉛、ジイソブチル亜鉛、ジ−n−ヘキシル亜鉛等のジアルキル亜鉛;ジフェニル亜鉛、ジナフチル亜鉛、ビス(ペンタフルオロフェニル)亜鉛等のジアリール亜鉛;ジアリル亜鉛等のジアルケニル亜鉛;ビス(シクロペンタジエニル)亜鉛;塩化メチル亜鉛、塩化エチル亜鉛、塩化n−プロピル亜鉛、塩化イソプロピル亜鉛、塩化n−ブチル亜鉛、塩化イソブチル亜鉛、塩化n−ヘキシル亜鉛、臭化メチル亜鉛、臭化エチル亜鉛、臭化n−プロピル亜鉛、臭化イソプロピル亜鉛、臭化n−ブチル亜鉛、臭化イソブチル亜鉛、臭化n−ヘキシル亜鉛、よう化メチル亜鉛、よう化エチル亜鉛、よう化n−プロピル亜鉛、よう化イソプロピル亜鉛、よう化n−ブチル亜鉛、よう化イソブチル亜鉛、よう化n−ヘキシル亜鉛等のハロゲン化アルキル亜鉛;ふっ化亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、よう化亜鉛等のハロゲン化亜鉛等があげられる。
成分(b1)の一般式(5)で表される化合物として好ましくは、ジアルキル亜鉛であり、さらに好ましくは、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジ−n−プロピル亜鉛、ジイソプロピル亜鉛、ジ−n−ブチル亜鉛、ジイソブチル亜鉛、またはジ−n−ヘキシル亜鉛であり、特に好ましくはジメチル亜鉛またはジエチル亜鉛である。
成分(b2)の一般式(6)で表される化合物としては、アミン、ホスフィン、アルコール、チオール、フェノール、チオフェノール、ナフトール、ナフチルチオール、カルボン酸化合物などがあげられる。
アミンとしては、ジ(フルオロメチル)アミン、ビス(ジフルオロメチル)アミン、ビス(トリフルオロメチル)アミン、ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)アミン、ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス(2−フルオロフェニル)アミン、ビス(3−フルオロフェニル)アミン、ビス(4−フルオロフェニル)アミン、ビス(2,6−ジフルオロフェニル)アミン、ビス(3,5−ジフルオロフェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリフルオロフェニル)アミン、ビス(3,4,5−トリフルオロフェニル)アミン、ビス(ペンタフルオロフェニル)アミン、ビス(2−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(4−(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(2,6−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(2,4,6−トリ(トリフルオロメチル)フェニル)アミン、ビス(2−シアノフェニル)アミン、(3−シアノフェニル)アミン、ビス(4−シアノフェニル)アミン、ビス(2−ニトロフェニル)アミン、ビス(3−ニトロフェニル)アミン、ビス(4−ニトロフェニル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロブチル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロペンチル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロヘキシル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロオクチル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロドデシル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロペンタデシル)アミン、ビス(1H,1H−パーフルオロエイコシル)アミンなどをあげることができる。また、これらのアミンのフルオロをクロロ、ブロモまたはヨードに変更したアミンをあげることができる。
ホスフィンとしては、上記アミンの窒素原子をリン原子に変更した化合物をあげることができる。それらのホスフィンは、上記アミン中のアミンをホスフィンに置き換えることによって表される化合物である。
アルコールとしては、フルオロメタノール、ジフルオロメタノール、トリフルオロメタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエタノール、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエタノール、1H,1H−パーフルオロブタノール、1H,1H−パーフルオロペンタノール、1H,1H−パーフルオロヘキサノール、1H,1H−パーフルオロオクタノール、1H,1H−パーフルオロドデカノール、1H,1H−パーフルオロペンタデカノール、1H,1H−パーフルオロエイコサノールなどをあげることができる。また、これらのアルコールのフルオロをクロロ、ブロモまたはヨードに変更したアルコールをあげることができる。
チオールとしては、上記アルコールの酸素原子を硫黄原子に変更した化合物をあげることができる。それらのチオールは、上記アルコール中のノールをンチオールに置き換えることによって表される化合物である。
フェノールとしては、2−フルオロフェノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロフェノール、2,4−ジフルオロフェノール、2,6−ジフルオロフェノール、3,4−ジフルオロフェノール、3,5−ジフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロフェノール、3,4,5−トリフルオロフェノール、2,3,5,6−テトラフルオロフェノール、ペンタフルオロフェノール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−トリフルオロメチルフェノール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェノールなどをあげることができる。また、これらのフェノールのフルオロをクロロ、ブロモまたはヨードに変更したフェノールをあげることができる。
チオフェノールとしては、上記フェノールの酸素原子を硫黄原子に変更した化合物をあげることができる。それらのチオフェノールは、上記フェノール中のフェノールをチオフェノールに置き換えることによって表される化合物である。
ナフトールとしては、パーフルオロ−1−ナフトール、パーフルオロ−2−ナフトール、4,5,6,7,8−ペンタフルオロ−2−ナフトール、2−(トリフルオロメチル)フェノール、3−(トリフルオロメチル)フェノール、4−(トリフルオロメチル)フェノール、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェノール、2−シアノフェノール、3−シアノフェノール、4−シアノフェノール、2−ニトロフェノール、3−ニトロフェノール、4−ニトロフェノールなどをあげることができる。また、これらのナフトールのフルオロをクロロ、ブロモまたはヨードに変更したナフトールをあげることができる。
ナフチルチオールとしては、上記ナフトールの酸素原子を硫黄原子に変更した化合物をあげることができる。それらのナフチオールは、上記ナフトール中のナフトールをナフチルチオールに置き換えることによって表される化合物である。
カルボン酸化合物としては、例えば、ペンタフルオロベンゾイックアシッド、パーフルオロエタノイックアシッド、パーフルオロプロパノイックアシッド、パーフルオロブタノイックアシッド、パーフルオロペンタノイックアシッド、パーフルオロヘキサノイックアシッド、パーフルオロヘプタノイックアシッド、パーフルオロオクタノイックアシッド、パーフルオロノナノイックアシッド、パーフルオロデカノイックアシッド、パーフルオロウンデカノイックアシッド、パーフルオロドデカノイックアシッドなどをあげることができる。
成分(b2)の一般式(6)で表される化合物として好ましくは、アミン、アルコールまたはフェノール化合物であり、アミンとして好ましくは、ビス(トリフルオロメチル)アミン、ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)アミン、ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル)アミン、ビス(1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル)アミンまたはビス(ペンタフルオロフェニル)アミンであり、アルコールとして好ましくは、トリフルオロメタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエタノールまたは1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエタノールであり、フェノールとして好ましくは、2−フルオロフェノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロフェノール、2,6−ジフルオロフェノール、3,5−ジフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロフェノール、3,4,5−トリフルオロフェノール、ペンタフルオロフェノール、2−(トリフルオロメチル)フェノール、3−(トリフルオロメチル)フェノール、4−(トリフルオロメチル)フェノール、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェノール、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェノールまたは3,4,5−トリス(トリフルオロメチル)フェノールである。
成分(b2)の一般式(6)で表される化合物としてより好ましくは、ビス(トリフルオロメチル)アミン、ビス(ペンタフルオロフェニル)アミン、トリフルオロメタノール、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエタノール、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエタノール、2−フルオロフェノール、3−フルオロフェノール、4−フルオロフェノール、2,6−ジフルオロフェノール、3,5−ジフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロフェノール、3,4,5−トリフルオロフェノール、ペンタフルオロフェノール、4−(トリフルオロメチル)フェノール、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェノールまたは2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェノールであり、さらに好ましくは、3,5−ジフルオロフェノール、3,4,5−トリフルオロフェノール、ペンタフルオロフェノールまたは1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエタノールである。
成分(b3)の一般式(7)で表される化合物としては、水、硫化水素、アミン、アニリン化合物などをあげることができる。
アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、イソブチルアミン、n−ペンチルアミン、ネオペンチルアミン、イソペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、n−デシルアミン、n−ドデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−エイコシルアミン等のアルキルアミン;ベンジルアミン、(2−メチルフェニル)メチルアミン、(3−メチルフェニル)メチルアミン、(4−メチルフェニル)メチルアミン、(2,3−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,4−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,5−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,6−ジメチルフェニル)メチルアミン、(3,4−ジメチルフェニル)メチルアミン、(3,5−ジメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチルアミン、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチルアミン、(ペンタメチルフェニル)メチルアミン、(エチルフェニル)メチルアミン、(n−プロピルフェニル)メチルアミン、(イソプロピルフェニル)メチルアミン、(n−ブチルフェニル)メチルアミン、(sec−ブチルフェニル)メチルアミン、(tert−ブチルフェニル)メチルアミン、(n−ペンチルフェニル)メチルアミン、(ネオペンチルフェニル)メチルアミン、(n−ヘキシルフェニル)メチルアミン、(n−オクチルフェニル)メチルアミン、(n−デシルフェニル)メチルアミン、(n−テトラデシルフェニル)メチルアミン、ナフチルメチルアミン、アントラセニルメチルアミン等のアラルキルアミン;アリルアミン;シクロペンタジエニルアミンなどがあげられる。
また、アミンとしては、フルオロメチルアミン、ジフルオロメチルアミン、トリフルオロメチルアミン、2,2,2−トリフルオロエチルアミン、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアミン、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチルアミン、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチルアミン、パーフルオロプロピルアミン、パーフルオロブチルアミン、パーフルオロペンチルアミン、パーフルオロヘキシルアミン、パーフルオロオクチルアミン、パーフルオロドデシルアミン、パーフルオロペンタデシルアミン、パーフルオロエイコシルアミンなどのハロゲン化アルキルアミンなどがあげられる。また、これらのアミンのフルオロをクロロ、ブロモまたはヨードに変更したアミンをあげることができる。
アニリン化合物としては、アニリン、ナフチルアミン、アントラセニルアミン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、2,3−ジメチルアニリン、2,4−ジメチルアニリン、2,5−ジメチルアニリン、2,6−ジメチルアニリン、3,4−ジメチルアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2,3,4−トリメチルアニリン、2,3,5−トリメチルアニリン、2,3,6−トリメチルアニリン、2,4,6−トリメチルアニリン、3,4,5−トリメチルアニリン、2,3,4,5−テトラメチルアニリン、2,3,4,6−テトラメチルアニリン、2,3,5,6−テトラメチルアニリン、ペンタメチルアニリン、2−エチルアニリン、3−エチルアニリン、4−エチルアニリン、2,3−ジエチルアニリン、2,4−ジエチルアニリン、2,5−ジエチルアニリン、2,6−ジエチルアニリン、3,4−ジエチルアニリン、3,5−ジエチルアニリン、2,3,4−トリエチルアニリン、2,3,5−トリエチルアニリン、2,3,6−トリエチルアニリン、2,4,6−トリエチルアニリン、3,4,5−トリエチルアニリン、2,3,4,5−テトラエチルアニリン、2,3,4,6−テトラエチルアニリン、2,3,5,6−テトラエチルアニリン、ペンタエチルアニリンなどをあげることができる。また、これらのアニリン化合物のエチルをn−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシルなどに変更したアニリン化合物などがあげられる。
また、アニリン化合物としては、2−フルオロアニリン、3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリフルオロアニリン、ペンタフルオロアニリン、2−(トリフルオロメチル)アニリン、3−(トリフルオロメチル)アニリン、4−(トリフルオロメチル)アニリン、2,6−ジ(トリフルオロメチル)アニリン、3,5−ジ(トリフルオロメチル)アニリン、2,4,6−トリ(トリフルオロメチル)アニリン、3,4,5−トリ(トリフルオロメチル)アニリンなどをあげることができる。また、これらのアニリン化合物のフルオロをクロロ、ブロモ、ヨードなどに変更したアニリン化合物をあげることができる。
成分(b3)の一般式(7)で表される化合物として好ましくは、水、硫化水素、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、イソブチルアミン、n−オクチルアミン、アニリン、2,6−ジメチルアニリン、2,4,6−トリメチルアニリン、ナフチルアミン、アントラセニルアミン、ベンジルアミン、トリフルオロメチルアミン、ペンタフルオロエチルアミン、パーフルオロプロピルアミン、パーフルオロブチルアミン、パーフルオロペンチルアミン、パーフルオロヘキシルアミン、パーフルオロオクチルアミン、パーフルオロドデシルアミン、パーフルオロペンタデシルアミン、パーフルオロエイコシルアミン、2−フルオロアニリン、3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリフルオロアニリン、ペンタフルオロアニリン、2−(トリフルオロメチル)アニリン、3−(トリフルオロメチル)アニリン、4−(トリフルオロメチル)アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)アニリン、または3,4,5−トリス(トリフルオロメチル)アニリンであり、特に好ましくは、水、トリフルオロメチルアミン、パーフルオロブチルアミン、パーフルオロオクチルアミン、パーフルオロペンタデシルアミン、2−フルオロアニリン、3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリフルオロアニリン、ペンタフルオロアニリン、2−(トリフルオロメチル)アニリン、3−(トリフルオロメチル)アニリン、4−(トリフルオロメチル)アニリン、2,6−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)アニリン、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)アニリン、または3,4,5−トリス(トリフルオロメチル)アニリンであり、もっとも好ましくは水またはペンタフルオロアニリンである。
成分(b4)の粒子状担体としては、重合用触媒調製用の溶媒あるいは重合溶媒に不溶な固体状物質が好適に用いられ、多孔質の物質がより好適に用いられ、無機物質または有機ポリマーが更に好適に用いられ、無機物質が特に好適に用いられる。
成分(b4)の粒子状担体は、粒径の整ったものであることが好ましく、成分(b4)の粒子状担体の粒径の体積基準の幾何標準偏差は、好ましくは2.5以下であり、より好ましくは2.0以下であり、更に好ましくは1.7以下である。
成分(b4)の粒子状担体の無機物質としては、無機酸化物、粘土、粘土鉱物などをあげることができる。また、これらを複数混合して用いてもよい。
無機酸化物としては、SiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、B2O3、CaO、ZnO、BaO、ThO2、SiO2−MgO、SiO2−Al2O3、SiO2−TiO2、SiO2−V2O5、SiO2−Cr2O3、SiO2−TiO2−MgO、ならびに、これら2種以上の混合物をあげることができる。これらの無機酸化物の中では、SiO2および/またはAl2O3が好ましく、特にSiO2(シリカ)が好ましい。なお、上記無機酸化物は少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO4)3、BaSO4、KNO3、Mg(NO3)2、Al(NO3)3、Na2O、K2O、Li2O等の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有してもよい。
また、無機酸化物には通常、表面に水酸基が生成し存在しているが、無機酸化物として、表面水酸基の活性水素を種々の置換基で置換した改質無機酸化物を使用してもよい。改質無機酸化物としては、例えば、トリメチルクロロシラン、tert−ブチルジメチルクロロシラン等のトリアルキルクロロシラン;トリフェニルクロロシラン等のトリアリールクロロシラン;ジメチルジクロロシラン等のジアルキルジクロロシラン;ジフェニルジクロロシラン等のジアリールジクロロシラン;メチルトリクロロシラン等のアルキルトリクロロシラン;フェニルトリクロロシラン等のアリールトリクロロシラン;トリメチルメトキシシラン等のトリアルキルアルコキシシラン;トリフェニルメトキシシラン等のトリアリールアルコシキシラン;ジメチルジメトキシシラン等のジアルキルジアルコキシシラン;ジフェニルジメトキシシラン等のジアリールジアルコキシシラン;メチルトリメトキシシラン等のアルキルトリアルコキシシラン;フェニルトリメトキシシラン等のアリールトリアルコキシシラン;テトラメトキシシラン等のテトラアルコキシシラン;1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン等のアルキルジシラザン;テトラクロロシラン;メタノール、エタノール等のアルコール;フェノール;ジブチルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウム、ブチルオクチルマグネシウム等のジアルキルマグネシウム;ブチルリチウム等のアルキルリチウム等と接触された無機酸化物をあげることができる。
更に、トリアルキルアルミニウムとの接触後、ジエチルアミンおよびジフェニルアミン等のジアルキルアミン、メタノールおよびエタノール等のアルコール、フェノールと接触された無機酸化物を例示することができる。
また、無機酸化物は水酸基同士が水素結合することにより無機酸化物自体の強度が高まっていることがある。その場合、仮に表面水酸基の活性水素全てについて種々の置換基で置換してしまうと、粒子強度の低下等を招く場合がある。よって、無機酸化物の表面水酸基の活性水素は必ずしも全て置換する必要はなく、表面水酸基の置換率は適宜決めればよい。表面水酸基の置換率を変化させる方法は特に限定されない。該方法としては、例えば、接触に使用する化合物の使用量を変化させる方法を例示することができる。
粘土または粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、バイロフィライト、タルク、ウンモ群、スメクタイト、モンモリロナイト群、ヘクトライト、ラポナイト、サポナイト、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイトなどをあげることができる。これらの中で好ましくは、スメクタイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ラポナイト、サポナイトであり、更に好ましくはモンモリロナイト、ヘクトライトである。
無機物質としては、無機酸化物が好適に用いられる。無機物質は、乾燥し実質的に水分が除去されていることが好ましく、加熱処理により乾燥させたものが好ましい。加熱処理は、通常、目視で水分を確認できない無機物質について温度100〜1,500℃で、好ましくは100〜1,000℃で、さらに好ましくは200〜800℃で実施される。加熱時間は、好ましくは10分間〜50時間、より好ましくは1時間〜30時間である。加熱乾燥の方法としては、加熱中に乾燥した不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン等)を一定の流速で流通させて乾燥する方法、減圧下で加熱減圧する方法等をあげることができる。
無機物質の平均粒子径は、通常1〜5000μmであり、好ましくは、5〜1000μmであり、より好ましくは10〜500μmであり、更に好ましくは10〜100μmである。細孔容量は、好ましくは0.1ml/g以上であり、より好ましくは0.3〜10ml/gである。比表面積は、好ましくは10〜1000m2/gであり、より好ましくは100〜500m2/gである。
成分(b4)の粒子状担体の有機ポリマーとしては、活性水素を有する官能基もしくは非プロトン供与性のルイス塩基性官能基を有する重合体が好ましい。
活性水素を有する官能基としては、1級アミノ基、2級アミノ基、イミノ基、アミド基、ヒドラジド基、アミジノ基、ヒドロキシ基、ヒドロペルオキシ基、カルボキシル基、ホルミル基、カルバモイル基、スルホン酸基、スルフィン酸基、スルフェン酸基、チオール基、チオホルミル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピペリジル基、インダゾリル基、カルバゾリル基等があげられる。好ましくは、1級アミノ基、2級アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシル基、スルホン酸基、チオール基である。特に好ましくは、1級アミノ基、2級アミノ基、アミド基またはヒドロキシ基である。なお、これらの基はハロゲン原子や炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基で置換されていてもよい。
非プロトン供与性のルイス塩基性官能基は、活性水素原子を有しないルイス塩基部分を有する官能基であり、ピリジル基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリル基、ニトリル基、アジド基、N−置換イミノ基、N,N−置換アミノ基、N,N−置換アミノオキシ基、N,N,N−置換ヒドラジノ基、ニトロソ基、ニトロ基、ニトロオキシ基、フリル基、カルボニル基、チオカルボニル基、アルコキシ基、アルキルオキシカルボニル基、N,N−置換カルバモイル基、チオアルコキシ基、置換スルフィニル基、置換スルホニル基、置換スルホン酸基等があげられる。好ましくは、複素環基であり、さらに好ましくは、酸素原子および/または窒素原子を環内に有する芳香族複素環基である。特に好ましくは、ピリジル基、N−置換イミダゾリル基、N−置換インダゾリル基であり、最も好ましくはピリジル基である。なお、これらの基はハロゲン原子や炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基で置換されていてもよい。
有機ポリマーにおいて、活性水素を有する官能基もしくは非プロトン供与性のルイス塩基性官能基の含有量は、有機ポリマーを構成する重合体単位グラムあたりの官能基のモル量として、好ましくは0.01〜50mmol/gであり、より好ましくは0.1〜20mmol/gである。
上記の活性水素を有する官能基もしくは非プロトン供与性のルイス塩基性官能基を有する重合体の製造方法としては、例えば、活性水素を有する官能基もしくは非プロトン供与性のルイス塩基性官能基と1個以上の重合性不飽和基とを有するモノマーを単独重合させる方法、該モノマーと重合性不飽和基を有する他のモノマーとを共重合させる方法をあげることができる。このとき更に重合性不飽和基を2個以上有する架橋重合性モノマーをも一緒に共重合することが好ましい。
上記の重合性不飽和基としては、ビニル基、アリル基等のアルケニル基;エチン基等のアルキニル基等をあげることができる。
活性水素を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマーとしては、ビニル基含有1級アミン、ビニル基含有2級アミン、ビニル基含有アミド化合物、ビニル基含有ヒドロキシ化合物などをあげることができる。該モノマーの具体例としては、N−(1−エテニル)アミン、N−(2−プロペニル)アミン、N−(1−エテニル)−N−メチルアミン、N−(2−プロペニル)−N−メチルアミン、1−エテニルアミド、2−プロペニルアミド、N−メチル−(1−エテニル)アミド、N−メチル−(2−プロペニル)アミド、ビニルアルコール、2−プロペン−1−オール、3−ブテン−1−オールなどがあげられる。
活性水素原子を有しないルイス塩基部分を有する官能基と1個以上の重合性不飽和基を有するモノマーとしては、ビニルピリジン、ビニル(N−置換)イミダゾール、ビニル(N−置換)インダゾールなどをあげることができる。
重合性不飽和基を有する他のモノマーとしては、例えば、エチレン、α−オレフィン、芳香族ビニル化合物、環状オレフィンなどをあげることができる。該モノマーの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ノルボルネン、ジシクロペンタジエンである。これらのモノマーは2種以上を用いてもよい。好ましくは、エチレン、スチレンである。また、重合性不飽和基を2個以上有する架橋重合性モノマーとしては、ジビニルベンゼン等をあげることができる。
有機ポリマーの平均粒子径は、通常1〜5000μmであり、好ましくは5〜1000μmであり、より好ましくは10〜500μmである。細孔容量は、好ましくは0.1ml/g以上であり、より好ましくは0.3〜10ml/gである。比表面積は、好ましくは10〜1000m2/gであり、より好ましくは50〜500m2/gである。
有機ポリマーは、乾燥され、実質的に水分が除去されていることが好ましく、加熱処理により乾燥されたものが好ましい。加熱処理の温度は、目視で水分を確認できない有機ポリマーについては、通常30〜400℃であり、好ましくは50〜200℃であり、更に好ましくは70〜150℃である。加熱時間は、好ましくは10分間〜50時間であり、より好ましくは1時間〜30時間である。加熱乾燥の方法としては、加熱中に、乾燥した不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン等)を一定の流速で流通させて乾燥する方法、減圧下で加熱乾燥する方法等をあげることができる。
助触媒成分(B)は、成分(b1)、成分(b2)、成分(b3)および成分(b4)を接触させて形成されるものである。成分(b1)、成分(b2)、成分(b3)および成分(b4))の接触順序としては、次の順序があげられる。
<1> 成分(b1)と成分(b2)とが接触され、該接触による接触物と成分(b3)とが接触され、該接触による接触物と成分(b4)とが接触される。
<2> 成分(b1)と成分(b2)とが接触され、該接触による接触物と成分(b4)とが接触され、該接触による接触物と成分(b3)とが接触される。
<3> 成分(b1)と成分(b3)とが接触され、該接触による接触物と成分(b2)とが接触され、該接触による接触物と成分(b4)とが接触される。
<4> 成分(b1)と成分(b3)とが接触され、該接触による接触物と成分(b4)とが接触され、該接触による接触物と成分(b2)とが接触される。
<5> 成分(b1)と成分(b4)とが接触され、該接触による接触物と成分(b2)とが接触され、該接触による接触物と成分(b3)とが接触される。
<6> 成分(b1)と成分(b4)とが接触され、該接触による接触物と成分(b3)とが接触され、該接触による接触物と成分(b2)とが接触される。
<7> 成分(b2)と成分(b3)とが接触され、該接触による接触物と成分(b1)とが接触され、該接触による接触物と成分(b4)とが接触される。
<8> 成分(b2)と成分(b3)とが接触され、該接触による接触物と成分(b4)とが接触され、該接触による接触物と成分(b1)とが接触される。
<9> 成分(b2)と成分(b4)とが接触され、該接触による接触物と成分(b1)とが接触され、該接触による接触物と成分(b3)とが接触される。
<10> 成分(b2)と成分(b4)とが接触され、該接触による接触物と成分(b3)とが接触され、該接触による接触物と成分(b1)とが接触される。
<11> 成分(b3)と成分(b4)とが接触され、該接触による接触物と成分(b1)とが接触され、該接触による接触物と成分(b2)とが接触される。
<12> 成分(b3)と成分(b4)とが接触され、該接触による接触物と成分(b2)とが接触され、該接触による接触物と成分(b1)とが接触される。
成分(b1)、成分(b2)、成分(b3)および成分(b4)との接触は、不活性気体雰囲気下で実施されることが好ましい。接触温度は、通常−100〜300℃であり、好ましくは−80〜200℃である。接触時間は、通常1分間〜200時間であり、好ましくは10分間〜100時間である。また、接触には溶媒が用いられていてもよく、用いられることなくこれらの化合物が直接接触されていてもよい。
溶媒が使用される場合、成分(b1)、成分(b2)、成分(b3)および成分(b4)、およびそれらの接触物と反応しないものが用いられる。しかしながら、上述のように、段階的に各成分が接触される場合には、ある段階においてある成分と反応する溶媒であっても、該溶媒が他の段階において各成分と反応しない溶媒であれば、該溶媒は他の段階で用いられることができる。つまり、各段階における溶媒は相互に、同じかまたは異なる。該溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒等の非極性溶媒;ハロゲン化物溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、フェノール系溶媒、カルボニル系溶媒、リン酸誘導体、ニトリル系溶媒、ニトロ化合物、アミン系溶媒、硫黄化合物等の極性溶媒をあげることができる。具体例としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、2,2,4−トリメチルペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジクロロメタン、ジフルオロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化物溶媒;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、メチル−tert−ブチル−エーテル、アニソール、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、3−メチル−1−ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等のアルコール系溶媒;フェノール、p−クレゾール等のフェノール系溶媒;アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン、無水酢酸、酢酸エチル、酢酸ブチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のカルボニル系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミド、リン酸トリエチル等のリン酸誘導体;アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物;ピリジン、ピペリジン、モルホリン等のアミン系溶媒;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄化合物をあげることができる。
成分(b1)、成分(b2)および成分(b3)を接触させて形成される接触物(c)と、成分(b4)とが接触される場合、つまり上記の<1>、<3>、<7>の各方法において、接触物(c)を製造する場合の溶媒(s1)としては、上記の脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒またはエーテル系溶媒が好ましい。
一方、接触物(c)と成分(b4)とが接触される場合の溶媒(s2)としては、極性溶媒が好ましい。溶媒の極性を表す指標としては、ET N値(C.Reichardt,“Solvents and Solvents Effects in Organic Chemistry”, 2nd ed., VCH Verlag (1988).)等が知られており、0.8≧ET N≧0.1なる範囲を満足する溶媒が特に好ましい。
かかる極性溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、ジクロロジフルオロメタンクロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、アニソール、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、3−メチル−1−ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン、無水酢酸、酢酸エチル、酢酸ブチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、リン酸トリエチル、アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、ベンゾニトリル、ニトロメタン、ニトロベンゼン、エチレンジアミン、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、ジメチルスルホキシド、スルホランなどをあげることができる。
溶媒(s2)として更に好ましくは、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、アニソール、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、3−メチル−1−ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールであり、特に好ましくは、ジ−n−ブチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、3−メチル−1−ブタノール、シクロヘキサノールであり、最も好ましくは、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールである。
前記溶媒(s2)としては、これら極性溶媒と炭化水素溶媒との混合溶媒が用いられることができる。炭化水素溶媒としては、脂肪族炭化水素溶媒や芳香族炭化水素溶媒として例示した化合物が用いられる。極性溶媒と炭化水素溶媒との混合溶媒としては、例えば、ヘキサン/メタノール混合溶媒、ヘキサン/エタノール混合溶媒、ヘキサン/1−プロパノール混合溶媒、ヘキサン/2−プロパノール混合溶媒、ヘプタン/メタノール混合溶媒、ヘプタン/エタノール混合溶媒、ヘプタン/1−プロパノール混合溶媒、ヘプタン/2−プロパノール混合溶媒、トルエン/メタノール混合溶媒、トルエン/エタノール混合溶媒、トルエン/1−プロパノール混合溶媒、トルエン/2−プロパノール混合溶媒、キシレン/メタノール混合溶媒、キシレン/エタノール混合溶媒、キシレン/1−プロパノール混合溶媒、キシレン/2−プロパノール混合溶媒などをあげることができる。好ましくは、ヘキサン/メタノール混合溶媒、ヘキサン/エタノール混合溶媒、ヘプタン/メタノール混合溶媒、ヘプタン/エタノール混合溶媒、トルエン/メタノール混合溶媒、トルエン/エタノール混合溶媒、キシレン/メタノール混合溶媒、キシレン/エタノール混合溶媒である。更に好ましくは、ヘキサン/メタノール混合溶媒、ヘキサン/エタノール混合溶媒、トルエン/メタノール混合溶媒、トルエン/エタノール混合溶媒である。最も好ましくはトルエン/エタノール混合溶媒である。また、トルエン/エタノール混合溶媒における、エタノール分率の好ましい範囲は10〜50体積%であり、更に好ましくは15〜30体積%である。
成分(b1)、成分(b2)および成分(b3)とが接触されてなる接触物(c)と、成分(b4)とが接触される場合、つまり上記の<1>、<3>、<7>の各方法において、溶媒(s1)および溶媒(s2)として、共に炭化水素溶媒を用いることもできる。この場合、成分(b1)、成分(b2)および成分(b3)が接触された後、得られた接触物(c)と成分(b4)とが接触されるまでの時間は短い方が好ましい。時間として好ましくは0〜5時間であり、更に好ましくは0〜3時間であり、最も好ましくは0〜1時間である。また、接触物(c)と成分(b4)とが接触される温度は、通常−100℃〜40℃であり、好ましくは−20℃〜20℃であり、最も好ましくは−10℃〜10℃である。
上記の<2>、<5>、<6>、<8>、<9>、<10>、<11>、<12>の場合、上記の非極性溶媒、極性溶媒いずれも使用されることができる。好ましくは、非極性溶媒である。なぜならば、成分(b1)と成分(b3)との接触物や、成分(b1)と成分(b2)との接触物と成分(b3)とが接触されてなる接触物は、一般的に非極性溶媒に対し溶解性が低いので、これら接触物が生成する時に反応系内に成分(b4)が存在する場合、該接触物が成分(b4)の表面に析出し、より固定化されやすい、と考えられるからである。
成分(b1)の使用量1モルあたりの成分(b2)および成分(b3)の使用量としては、下記の関係式(IV)を満足することが好ましい。
|M3の原子価−成分(b2)のモル量−2×成分(b3)のモル量|≦1 (IV)
また、成分(b1)の使用量1モルあたりの成分(b2)の使用量は、好ましくは0.01〜1.99モルであり、より好ましくは0.1〜1.8モルであり、更に好ましくは0.2〜1.5モルであり、最も好ましくは0.3〜1モルである。成分(b1)の使用量1モルあたりの成分(b3)の好ましい使用量、より好ましい使用量、更に好ましい使用量、最も好ましい使用量は、M3の原子価、上記の成分(b1)の使用量1モルあたりの成分(b2)の使用量、および上記関係式(IV)によってそれぞれ算出される。
成分(b1)および成分(b2)の使用量は、助触媒成分(B)に含まれる成分(b1)に由来する金属原子が、助触媒成分(B)1gあたりに含まれる金属原子のモル数として、好ましくは0.1mmol以上となる量であり、より好ましくは0.5〜20mmolとなる量である。
反応をより速く進行させるため、上記のような接触の後に、より高い温度での加熱工程を付加してもよい。加熱工程では、より高温とするために、沸点の高い溶媒を使用することが好ましく、加熱工程を行う際に、接触で用いた溶媒を他のより沸点の高い溶媒に置き換えてもよい。
助触媒成分(B)は、このような接触の結果、原料である成分(b1)、成分(b2)、成分(b3)および/または成分(b4)が未反応物として残存していてもよいが、予め未反応物を除去する洗浄処理を行った方が好ましい。その際の溶媒は、接触時の溶媒と同じでも異なっていてもよい。このような洗浄処理は不活性気体雰囲気下で実施するのが好ましい。接触温度は、通常−100〜300℃であり、好ましくは−80〜200℃である。接触時間は、通常1分間〜200時間であり、好ましくは10分間〜100時間である。
また、このような接触や洗浄処理の後、生成物から溶媒を留去し、その後0℃以上の温度で減圧下1時間〜24時間乾燥を行うことが好ましい。より好ましくは0℃〜200℃の温度で1時間〜24時間であり、更に好ましくは10℃〜200℃の温度で1時間〜24時間であり、特に好ましくは10℃〜160℃の温度で2時間〜18時間であり、最も好ましくは15℃〜160℃の温度で4時間〜18時間である。
遷移金属化合物(A1)と遷移金属化合物(A2)の合計の使用量は、助触媒成分(B)1gあたり、通常、1〜10000μmol/gであり、好ましくは10〜1000μmol/gであり、より好ましくは20〜500μmol/gである。
重合用触媒の調製において、遷移金属化合物(A1)、遷移金属化合物(A2)および助触媒成分(B)に加え、有機アルミニウム化合物(C)を接触させてもよい。有機アルミニウム化合物(C)の使用量は、遷移金属化合物(A1)と遷移金属化合物(A2)の合計のモル数1モルあたりの有機アルミニウム化合物(C)のアルミニウム原子のモル数として、好ましくは、0.1〜1000であり、より好ましくは0.5〜500であり、更に好ましくは1〜100である。
有機アルミニウム化合物(C)としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジ−n−プロピルアルミニウムクロライド、ジ−n−ブチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、n−プロピルアルミニウムジクロライド、n−ブチルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、n−ヘキシルアルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジクロライド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジ−n−プロピルアルミニウムハイドライド、ジ−n−ブチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド;メチル(ジメトキシ)アルミニウム、メチル(ジエトキシ)アルミニウム、メチル(ジ−tert−ブトキシ)アルミニウム等のアルキル(ジアルコキシ)アルミニウム;ジメチル(メトキシ)アルミニウム、ジメチル(エトキシ)アルミニウム、メチル(tert−ブトキシ)アルミニウム等のジアルキル(アルコキシ)アルミニウム;メチル(ジフェノキシ)アルミニウム、メチルビス(2,6−ジイソプロピルフェノキシ)アルミニウム、メチルビス(2,6−ジフェニルフェノキシ)アルミニウム等のアルキル(ジアリールオキシ)アルミニウム;ジメチル(フェノキシ)アルミニウム、ジメチル(2,6−ジイソプロピルフェノキシ)アルミニウム、ジメチル(2,6−ジフェニルフェノキシ)アルミニウム等のジアルキル(アリールオキシ)アルミニウム等をあげることができる。これらの有機アルミニウム化合物は、一種類のみを用いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
有機アルミニウム化合物(C)として好ましくは、トリアルキルアルミニウムであり、より好ましくは、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウムであり、更に好ましくは、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウムである。
また、重合用触媒の調製において、遷移金属化合物(A1)、遷移金属化合物(A2)および助触媒成分(B)に加え、電子供与性化合物(D)を接触させてもよい。電子供与性化合物(D)の使用量は、遷移金属化合物(A1)と遷移金属化合物(A2)の合計のモル数1モルあたりの電子供与性化合物(D)のモル数として、好ましくは0.01〜100であり、より好ましくは0.1〜50であり、更に好ましくは0.25〜5である。
電子供与性化合物(D)としては、トリエチルアミン、トリノルマルオクチルアミンをあげることができる。
遷移金属化合物(A1)と遷移金属化合物(A2)と助触媒成分(B)と、必要に応じて、有機アルミニウム化合物(C)と電子供与性化合物(D)との接触は、不活性気体雰囲気下で実施されることが好ましい。接触温度は通常−100〜300℃であり、好ましくは−80〜200℃である。接触時間は通常1分間〜200時間であり、好ましくは30分間〜100時間である。また、接触は、各成分が重合反応槽に別々に投入されて、重合反応器内で行われてもよい。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法としては、気相重合法、スラリー重合法、バルク重合法などにより、エチレンとα−オレフィンとを共重合する方法があげられる。好ましくは、気相重合法であり、より好ましくは連続気相重合法である。該重合法に用いられる気相重合反応装置としては、通常、流動層型反応槽を有する装置であり、好ましくは、拡大部を有する流動層型反応槽を有する装置である。反応槽内に撹拌翼が設置されていてもよい。
重合用触媒、各触媒成分を重合反応槽に供給する方法としては、通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用いて、水分のない状態で供給する方法、各成分を溶媒に溶解または稀釈して、溶液またはスラリー状態で供給する方法が用いられる。
エチレンとα−オレフィンを気相重合する場合、重合温度としては、通常、エチレン−α−オレフィン共重合体が溶融する温度未満であり、好ましくは0〜150℃であり、より好ましくは30〜100℃である。重合反応槽には、不活性ガスを導入してもよく、分子量調節剤として水素を導入してもよい。また、有機アルミニウム化合物(C)、電子供与性化合物(D)を導入してもよい。
重合に用いるα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセンなどの炭素原子数3〜20のα−オレフィンがあげられる。これらは単独で用いられていてもよく、2種以上を併用されていてもよい。好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンである。エチレンとα−オレフィンとの組み合せとしては、エチレン/1−ブテン、エチレン/1−ヘキセン、エチレン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/1−オクテン、エチレン/1−ブテン/1−ヘキセン、エチレン/1−ブテン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/1−ブテン/1−オクテン、エチレン/1−ヘキセン/1−オクテン等があげられ、好ましくはエチレン/1−ヘキセン、エチレン/4−メチル−1−ペンテン、エチレン/1−ブテン/1−ヘキセン、エチレン/1−ブテン/1−オクテン、エチレン/1−ヘキセン/1−オクテンである。
また、エチレンとα−オレフィンとの共重合においては、必要に応じて、他の単量体を重合反応槽に導入し、本発明の効果を損なわない範囲において、該他の単量体を共重合させてもよい。該他の単量体としては、ジオレフィン、環状オレフィン、アルケニル芳香族炭化水素、α,β−不飽和カルボン酸等をあげることができる。
これらの具体例としては、例えば、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン、5,8−エンドメチレンヘキサヒドロナフタレン、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等のジオレフィン;シクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルネン、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボルネン、5−ブチルノルボルネン、5−フェニルノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、テトラシクロドデセン、トリシクロデセン、トリシクロウンデセン、ペンタシクロペンタデセン、ペンタシクロヘキサデセン、8−メチルテトラシクロドデセン、8−エチルテトラシクロドデセン、5−アセチルノルボルネン、5−アセチルオキシノルボルネン、5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−エトキシカルボニルノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−シアノノルボルネン、8−メトキシカルボニルテトラシクロドデセン、8−メチル−8−テトラシクロドデセン、8−シアノテトラシクロドデセン等の環状オレフィン;スチレン、2−フェニルプロピレン、2−フェニルブテン、3−フェニルプロピレン等のアルケニルベンゼン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−エチルスチレン、m−エチルスチレン、o−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、3−メチル−5−エチルスチレン、p−第3級ブチルスチレン、p−第2級ブチルスチレン等のアルキルスチレン、ジビニルベンゼン等のビスアルケニルベンゼン、1−ビニルナフタレン等のアルケニルナフタレン等のアルケニル芳香族炭化水素;アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸等のα,β−不飽和カルボン酸;α,β−不飽和カルボン酸のナトリウム、カリウム、リチウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等の金属塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等のα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル;マレイン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル等があげられる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法としては、遷移金属化合物(A1)と遷移金属化合物(A2)と助触媒成分(B)と、必要に応じて、更に、有機アルミニウム化合物(C)と電子供与性化合物(D)とを用いて、少量のオレフィンを重合(以下、予備重合と称する。)して得られた予備重合固体成分を、重合用触媒成分または重合用触媒として用いて、エチレンとα−オレフィンとを共重合する方法が好ましい。
予備重合で用いられるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどをあげることができる。これらは1種または2種以上組み合わせて用いることができる。好ましくは、エチレンのみ、あるいはエチレンとα−オレフィンとを併用して、更に好ましくは、エチレンのみ、あるいは1−ブテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとエチレンとを併用して用いられる。
予備重合固体成分中の予備重合された重合体の含有量は、助触媒成分(B)1g当たり、好ましくは0.01〜1000gであり、より好ましくは0.05〜500gであり、更に好ましくは0.1〜200gである。
予備重合方法としては、連続重合法でもバッチ重合法でもよく、例えば、バッチ式スラリー重合法、連続式スラリー重合法、連続気相重合法である。予備重合を行う重合反応槽に、遷移金属化合物(A1)と遷移金属化合物(A2)と助触媒成分(B)と、必要に応じて、有機アルミニウム化合物(C)と電子供与性化合物(D)とを投入する方法としては、通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用いて、水分のない状態で投入する方法、各成分を溶媒に溶解または稀釈して、溶液またはスラリー状態で投入する方法が用いられる。
予備重合をスラリー重合法で行う場合、溶媒としては、通常、飽和脂肪族炭化水素化合物が用いられ、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等があげられる。これらは単独あるいは2種以上組み合わせて用いられる。飽和脂肪族炭化水素化合物としては、常圧における沸点が100℃以下のものが好ましく、常圧における沸点が90℃以下のものがより好ましく、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、シクロヘキサンが更に好ましい。
また、予備重合をスラリー重合法で行う場合、スラリー濃度としては、溶媒1リットル当たりの助触媒成分(B)の量が、通常0.1〜600gであり、好ましくは0.5〜300gである。予備重合温度は、通常−20〜100℃であり、好ましくは0〜80℃である。予備重合中、重合温度は適宜変更してもよい。また、予備重合中の気相部でのオレフィン類の分圧は、通常0.001〜2MPaであり、好ましくは0.01〜1MPaである。予備重合時間は、通常2分間〜15時間である。
予備重合された予備重合固体触媒成分を重合反応槽に供給する方法としては、通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用いて、水分のない状態で供給する方法、各成分を溶媒に溶解または稀釈して、溶液またはスラリー状態で供給する方法が用いられる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体には、必要に応じて、公知の添加剤を含有させてもよい。該添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、無滴剤、顔料、フィラー等があげられる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体は、公知の成形方法、例えば、インフレーションフィルム成形法やTダイフィルム成形法などの押出成形法、中空成形法、射出成形法;圧縮成形法などにより成形される。成形方法としては、押出成形法、中空成形法が好適に用いられ、インフレーションフィルム成形法、パイプや異形などの押出成形法、中空成形法、が特に好適に用いられる。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体は、種々の形態に成形して用いられる。成形品の形態は特に限定されないが、フィルム、シート、容器(トレイ、ボトルなど)などに用いられる。該成形品は、食品包装材;医薬品包装材;半導体製品などの包装に用いる電子部品包装材;表面保護材などの用途にも好適に用いられる。
上記の通り、本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体は、成形加工時の押出負荷、メルトテンションおよび機械的強度に優れる。そのため、インフレーションフィルム成形時のバブル安定性、中空成形時のパリソンの形状保持性に優れうる。また、押出成形時の引取性も良好である。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体は、インフレーションフィルム成形時のバブル安定性、中空成形時のパリソンの形状保持性に劣るエチレン系重合体の特性改良を目的として、従来のエチレン系重合体に適量ブレンドして使用することもできる。例えば直鎖状低密度ポリエチレンなどのようなエチレン系重合体に適量、本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体をブレンドすることで、バブルの安定性やパリソンの形状保持性を大幅に改良できる。