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JP5495341B2 - リセット装置およびリセット動作制御方法 - Google Patents

リセット装置およびリセット動作制御方法 Download PDF

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本発明は、バッテリ電圧が低下したときにコントローラにリセット信号を供給して、コントローラにリセット動作を行わせるリセット装置に関し、特に、バッテリ電圧の電圧変動によるコントローラでの不要なリセット動作を回避することができる、リセット装置およびリセット動作制御方法に関する。
バッテリ駆動の無線端末装置(例えば、モバイルルータ)においては、無線送受信モジュール(RFモジュール)が電力を大きく消費する。無線送受信モジュール(RFモジュール)には、昇降圧回路等の電圧変換回路(電源供給回路)から電源(駆動電圧)が供給される。無線端末装置(モバイルルータ)のバッテリを節約するために、CPU(central processing unit)から成るコントローラ(制御回路;制御IC)の制御によって電源供給回路をオン/オフ制御することにより、必要な時だけ無線送受信モジュール(RFモジュール)をオン(活性化)するようにしている。
しかしながら、無線送受信モジュール(RFモジュール)をオン(活性化)する時、その消費電力が大きいため、無線送受信モジュール(RFモジュール)へ流れる突入電流が大きくなる。その結果、バッテリ電圧が瞬間的(一時的)に低下してしまうことが発生する。
一方、この種のバッテリ駆動の無線端末装置(モバイルルータ)においては、内蔵しているバッテリのバッテリ電圧が低下した場合に、当該無線端末装置を制御するコントローラが無線端末装置の機能を停止させるようにしている。その為、バッテリ駆動の無線端末装置は、バッテリ電圧が低下したときに、コントローラをリセットするためのリセット装置(リセット回路)を備えている。
詳述すると、リセット装置(リセット回路)は、バッテリ電圧を入力電圧として受け、その入力電圧が規定電圧以下となったときに、バッテリ電圧が低下したと判断して、その出力をGND電位にしてリセット信号をコントローラのリセット端子に供給する。
そのため、上述したように、バッテリ電圧が瞬間的(一時的)に低下した場合でも、リセット装置(リセット回路)はリセット信号をコントローラのリセット端子へ供給してしまう。しかしながら、上述から明らかなように、このような瞬間的(一時的)なバッテリ電圧の低下は、本当のバッテリ電圧の低下ではない。それにも拘わらず、バッテリ電圧が瞬間的(一時的)に低下する度にコントローラがリセットされてしまうのでは、バッテリ駆動の無線端末装置の動作が不安定になってしまう。
そこで、従来のバッテリ駆動の無線端末装置では、電源供給回路の動作開始時に発生するバッテリ電圧の変動の影響を軽減するために、大容量の平滑コンデンサを搭載している。この平滑コンデンサは、数千μF程度の大容量を持つ。
本発明に関連する先行技術文献が知られている。
例えば、特開2009−124494号公報(特許文献1)は、定常的電圧低下時と瞬低時の双方に対してパワー素子を適切に制御することができるパワー素子駆動用回路を開示している。この特許文献1に開示されたパワー素子駆動回路は、電源の電圧が所定の範囲にあるか否かを監視し、当該電源電圧の正常と異常を判別する機能を備える電圧低下保護回路と、電圧低下保護回路の出力を選択的に通過させる機能を有する電圧低下フィルタ回路であって、比較的長時間に渡る定常的な電圧低下の際にはパワー素子を停止させ、低下後短時間で正常電圧に復帰する瞬間的な電源電圧低下(瞬低)の際にはパワー素子の駆動を継続させる電圧低下フィルタ回路とを備えている。
特許文献1において、電圧低下フィルタ回路は、電流源と、電流源にドレインが接続され、ゲートが電圧低下保護回路の出力に接続されたNMOSトランジスタと、このNMOSトランジスタのドレインとソースとに並列に接続されたコンデンサ素子と、NMOSトランジスタのドレインに接続されたインバータと、から構成されている。
特開2009−124494号公報(図7、図8、[0014]〜[0022])
しかしながら、大容量の平滑コンデンサをバッテリ駆動の無線端末装置に搭載したのでは、コンデンサの実装面積による製品の小型化への障害およびコスト上昇の原因となる。
一方、特許文献1に開示された電圧低下フィルタ回路は、電流源と、NMOSトランジスタと、コンデンサ素子と、インバータとから構成されている。その結果、電圧低下フィルタ回路の構成が複雑になるという問題がある。また、電圧低下フィルタ回路は、電源電圧の立ち上がり時に、特許文献1の図8に示されるように、異常な動作をするという問題がある。そのため、特許文献1では、電圧低下フィルタ回路の他に、コンデンサ素子やパワーオンリセット回路などの停止回路を更に設けて、電源がオン状態にされてから電源の電圧の立ち上がり期間にかけて、パワー素子のオン動作を禁止するようにしている。
したがって、本発明の課題は、簡単な回路構成で、コントローラによる不要なリセット動作を回避することができる、リセット装置およびリセット動作制御方法を提供することにある。
本発明のリセット装置は、バッテリ駆動の無線端末装置に適用されるリセット装置であって、前記無線端末装置は、無線送受信モジュールと、該無線送受信モジュールに駆動電圧を供給する電圧変換回路と、当該無線端末装置の全体の動作を制御し、前記電圧変換回路をオン/オフ制御するコントローラとを備え、バッテリ電圧が低下したときに前記コントローラにリセット信号を供給して、前記コントローラにリセット動作を行わせる前記リセット装置において前記バッテリ電圧を監視して、バッテリ電圧が規定電圧以下になったときにリセット信号を出力するリセット回路と、前記電圧変換回路の動作開始直前から前記バッテリ電圧が安定するまでの時間、アクティブな信号である、キャンセル信号に応答して前記リセット信号をキャンセルし、前記キャンセル信号を送出している期間の間だけ前記リセット信号を無効化して、修正したリセット信号を前記コントローラへ供給する無効化回路と、を有する。
簡単な回路構成で、コントローラによる不要なリセット動作を回避できる。
関連するリセット装置の一般的な回路構成を示すブロック図である。 図1に示したリセット装置の動作を説明するためのタイムチャートである。 本発明に係るリセット装置が適用されるバッテリ駆動の無線端末装置の主要部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施例に係るリセット装置の回路構成を示すブロック図である。 図4に示したリセット装置の動作を説明するためのタイムチャートである。
本発明の特徴について説明する。
本発明は、通常動作にて立ち上がりの電圧変動が大きい電圧変換回路において、電圧変動によるコントローラのリセット動作を回避することを特徴としている。
すなわち、本発明では、リセット回路出力とキャンセル回路出力を、論理和(OR)回路を通すことにより、電圧変換回路の動作開始時の電圧監視をキャンセルすることにより、コントローラによる不要なリセット動作を回避できる。
[関連技術]
本発明の理解を容易するために、関連するリセット装置について説明する。
リセット回路の一例として、電圧検出素子(ボルテージディテクタ)が知られている。入力電圧が規定電圧以下となった場合に、出力がGNDと等電位となる。
図1は、関連するリセット装置10’の一般的な回路構成を示すブロック図である。
関連するリセット装置10’は、バッテリ駆動の無線端末装置(モバイルルータ)に使用されるものである。この無線端末装置(モバイルルータ)は、図示はしないが、無線送受信モジュール(RFモジュール)と、装置全体の動作を制御するためのコントローラとを含む。無線送受信モジュール(RFモジュール)には、昇降圧回路等の電圧変換回路(電圧供給回路)から駆動電圧が供給される。コントローラはCPUから構成される。
尚、バッテリは、例えば、3.4V〜4.2Vのバッテリ電圧を発生するリチウムイオン電池であって良い。
関連するリセット装置10’は、バッテリ電圧が低下したときにコントローラのリセット端子にリセット信号を供給して、コントローラにリセット動作を行わせる装置である。
関連するリセット装置10’は、リセット回路12から構成されている。図1において、V_BATTERYはバッテリ電圧を示し、V_IOは信号線プルアップ電源を示し、RESET_Nは、リセット装置10’から出力されるリセット信号を示す。
リセット回路12は、VDD端子と、GND端子と、TAB端子と、OUT端子とを持つ。VDD端子には、バッテリ電圧V_BATTERYが供給されている。GND端子とTAB端子とは互いに接続されている。VDD端子とGND端子との間にはキャパシタC1が接続されている。GND端子は接地されている。
尚、リセット回路12は、検出電圧−Vdetと解除電圧+Vdetとを持つ(図2参照)。解除電圧+Vdetは検出電圧−Vdetより高い。検出電圧−Vdetは規定電圧とも呼ばれる。検出電圧(規定電圧)−Vdetは、例えば、2.9Vである。
また、キャパシタC1は、前述した大容量の平滑コンデンサとは異なり、小容量で小型のコンデンサである。具体的には、例えば、キャパシタC1は、0.1μFの容量値を持ち、0.6mm×0.3mmのサイズを持つ。したがって、このキャパシタC1には、上述した大容量の平滑コンデンサのような、バッテリ電圧V_BATTERYを平滑化する能力はない。
OUT端子は33Ωの抵抗値を持つ第1の抵抗器R1の一端に接続されている。第1の抵抗器R1の他端は、10kΩの抵抗値を持つ第2の抵抗器R2を介して信号線プルアップ電源V_IOに接続されている。第1の抵抗器R1と第2の抵抗器R2との接続点から、リセット装置10’の出力であるリセット信号RESET_Nが出力される。このリセット装置10’の出力であるリセット信号RESET_Nは、図示しないコントローラのリセット端子に供給される。
図2を参照して、バッテリ電圧V_BATTERY変動時のリセット装置10’の状態について説明する。図2において、V_MODULEは、図示しない昇降圧回路等の電圧変換回路(電源供給回路)の出力電圧を示す。
時刻tで、図示しないコントローラが、図示しない無線送受信モジュール(RFモジュール)をオン(活性化)するために、当該無線送受信モジュール(RFモジュール)に駆動電圧を供給する昇降圧回路等の電圧変換回路(電源供給回路)の動作を開始したとする。尚、駆動電圧は、例えば、3.3Vである。
そのため、電圧変換回路の出力電圧V_MODULEは、時刻t以降、徐々に上昇する。無線送受信モジュール(RFモジュール)の消費電力が大きいため、無線送受信モジュール(RFモジュール)への突入電流が大きい。その結果、バッテリ電圧V_BATTERYは、時刻t以降、徐々に低下する。
時刻tで、バッテリ電圧V_BATTERYが検出電圧(規定電圧)−Vdet以下になると、リセット回路12は、そのOUT端子をGNDレベルにする。その結果、リセット装置10’の出力であるリセット信号RESET_Nは、論理ハイレベルから論理ロウレベルに遷移し、コントローラのリセット端子へリセット信号が供給される。このリセット信号RESET_Nに応答して、コントローラは、無線端末装置(モバイルルータ)のリセット動作を行う。
電圧変換回路(電源供給回路)における動作が過渡状態の終了へ向かうにつれて、電圧変換回路(電源供給回路)の出力電圧V_MODULEも一定電圧(例えば、3.3V)に収束する安定状態へ向けて遷移する。その結果、無線送受信モジュール(RFモジュール)への突入電流も小さくなり、バッテリ電圧V_BATTERYが上昇する。
時刻tで、バッテリ電圧V_BATTERYが解除電圧+Vdet以上になると、リセット回路12は、そのOUT端子をVDDレベルにする。その結果、リセット装置10’の出力であるリセット信号RESET_Nは、論理ロウレベルから論理ハイレベルに遷移する。
このように、無線送受信モジュール(RFモジュール)をオン(活性化)すると、バッテリ電圧V_BATTERYが瞬間的(一時的)に低下してしまう。その結果、関連するリセット装置10’は、リセット信号RESET_Nをコントローラのリセット端子へ供給する。これにより、無線端末装置(モバイルルータ)の機能が停止してしまう。
しかしながら、このような瞬間的(一時的)なバッテリ電圧V_BATTERYの低下は、本当のバッテリ電圧V_BATTERYの低下ではない。それにも拘わらず、バッテリ電圧V_BATTERYが瞬間的(一時的)に低下する度にコントローラがリセット動作を行うのでは、バッテリ駆動の無線端末装置の動作が不安定になってしまう。
上述した特許文献1においては、このようなバッテリ電圧の瞬低を防止するために、電圧低下フィルタ回路を備えている。しかしながら、前述したように、電圧低下フィルタ回路は、回路構成が複雑で、電源電圧の立ち上がり時に、異常な動作をするという問題がある。
図3は、本発明に係るリセット装置が適用される、バッテリ駆動の無線端末装置20の主要部の構成を示すブロック図である。
図示の無線端末装置20は、バッテリとして、例えば、バッテリ電圧が3.4〜4.2Vのリチウムイオン電池(図示せず)によって駆動される。
無線端末装置20は、無線送受信モジュール(RFモジュール)22を備える。この無線送受信モジュール(RFモジュール)22は、電圧変換回路(電源供給回路)24から供給される駆動電圧で駆動される。電圧変換回路(電源供給回路)24は、例えば、昇降圧回路から成る。電圧変換回路(電源供給回路)24は、駆動電圧として、例えば、3.3Vの電圧を無線送受信モジュール(RFモジュール)22へ供給する。
無線端末装置20の全体の動作は、コントローラ26によって制御される。コントローラ26は、例えば、CPUから成る。
前述したように、無線送受信モジュール(RFモジュール)22は電力を大きく消費する。そのため、無線端末装置20では、バッテリ節約を目的に、コントローラ26の制御下で、電圧変換回路(電源供給回路)24をオン/オフ制御して、必要な時だけ無線送受信モジュール(RFモジュール)22をオン(活性化)するようにしている。
しかしながら、無線送受信モジュール(RFモジュール)22をオン(活性化)する時、その消費電力が大きいため、無線送受信モジュール(RFモジュール)22へ流れる突入電流が大きくなる。その結果、バッテリ電圧が瞬間的に低下してしまうことが発生する。
このバッテリ駆動の無線端末装置20においては、内蔵しているバッテリのバッテリ電圧が低下した場合に、当該無線端末装置20を制御するコントローラ26が無線端末装置20の機能を停止させるようにしている。
その為、従来のバッテリ駆動の無線端末装置においては、図1に示されるような、バッテリ電圧V_BATTERYが低下したときに、コントローラ26をリセットするための関連するリセット装置10’を備えている。
前述したように、関連するリセット装置10’は、バッテリ電圧V_BATTERYを入力電圧として受け、その入力電圧が規定電圧以下となったときに、バッテリ電圧V_BATTERYが低下したと判断して、その出力をGND電位にしてリセット信号をコントローラ26のリセット端子261に供給する。
そのため、上述したように、バッテリ電圧V_BATTERYが瞬間的(一時的)に低下した場合でも、関連するリセット装置10’はリセット信号をコントローラ26のリセット端子261へ供給してしまう。しかしながら、上述から明らかなように、このような瞬間的(一時的)なバッテリ電圧V_BATTERYの低下は、本当のバッテリ電圧V_BATTERYの低下ではない。それにも拘わらず、バッテリ電圧V_BATTERYが瞬間的に低下する度にコントローラ26がリセット動作を行うのでは、バッテリ駆動の無線端末装置20の動作が不安定になってしまう。
そこで、従来のバッテリ駆動の無線端末装置では、電源供給回路24の動作開始時に発生するバッテリ電圧V_BATTERYの変動の影響を軽減するために、大容量の平滑コンデンサを搭載している。この平滑コンデンサは、数千μF程度の大容量を持つ。
しかしながら、大容量の平滑コンデンサをバッテリ駆動の無線端末装置に搭載したのでは、コンデンサの実装面積による製品の小型化への障害およびコスト上昇の原因となる。
そこで、本発明の実施形態に係る無線端末装置20は、簡単な回路構成で、コントローラ26による不要なリセット動作を回避することができる、リセット装置10を備えている。
次に、図4を参照して、本発明の第1の実施例に係るリセット装置10について説明する。
本発明の第1の実施例では、図1に示した関連するリセット装置10’と同様に、携帯端末装置20のRFモジュール(組み込み回路)22への電源供給回路24を基本構成として説明する。
図示のリセット装置10は、後述する無効化回路14が追加されている点を除いて、図1に示した関連するリセット装置10’と同様の構成を有する。したがって、図1に示した構成要素と同様の機能を有するものには同一の参照符号を付し、以下では、説明の簡略化のための相違点についてのみ説明する。
図3に示されるように、コントローラ26は、キャンセル回路262を含む。
図4において、CANCELLERは、キャンセル回路262から出力されるキャンセル信号を示し、TPは、リセット回路12の出力モニタ端子を示し、RESET(C)_Nは、リセット装置10から出力される、修正したリセット信号である。
キャンセル回路262から出力されるキャンセル信号CANCELLERは、電圧変換回路(電源電圧回路)24の動作開始直前(すなわち、RFモジュール22への電源供給時点より1m秒程度前)からバッテリ電圧V_BATTERYが安定するまでの時間T(図5参照)、アクティブな信号である。この時間Tは、コントローラ26が内蔵するタイマ(図示せず)で制御(設定)される。
無効化回路14は、キャンセル信号CANCELLERに応答してリセット信号RESET_Nをキャンセルし、キャンセル信号CANCELLERを送出している期間Tの間だけリセット信号RESET_Nを無効化して、修正したリセット信号RESET(C)_Nをコントローラ26のリセット端子261へ供給する回路である。
図示の例では、無効化回路14はOR回路から構成されている。OR回路14は、リセット信号RESET_Nとキャンセル信号CANCELLERとの論理和を取り、論理和結果信号を修正したリセット信号RESET(C)_Nとして出力する。
次に図5を参照して、バッテリ電圧V_BATTERY変動時のリセット装置10の状態について説明する。
時刻tで、無線送受信モジュール(RFモジュール)22をオン(活性化)する直前に、コントローラ26は、そのキャンセル回路262から出力されるキャンセル信号CANCELLERを論理ロウレベルから論理ハイレベルに遷移させる。
時刻tで、コントローラ26が、無線送受信モジュール(RFモジュール)22をオン(活性化)するために、当該無線送受信モジュール(RFモジュール)22に駆動電圧を供給する昇降圧回路等の電圧変換回路(電源供給回路)24の動作を開始したとする。尚、駆動電圧は、例えば、3.3Vである。
そのため、電圧変換回路24の出力電圧V_MODULEは、時刻t以降、徐々に上昇する。無線送受信モジュール(RFモジュール)22の消費電力が大きいため、無線送受信モジュール(RFモジュール)22への突入電流が大きい。その結果、バッテリ電圧V_BATTERYは、時刻t以降、徐々に低下する。
時刻tで、バッテリ電圧V_BATTERYが検出電圧(規定電圧)−Vdet以下になると、リセット回路12は、そのOUT端子をGNDレベルにする。その結果、リセット信号RESET_Nは、論理ハイレベルから論理ロウレベルに遷移する。しかしながら、無効化回路(OR回路)14には、論理ハイレベルのキャンセル信号CANCELLERが供給されているので、無効化回路(OR回路)14は、論理和結果信号として、論理ハイレベルの修正したリセット信号RESET(C)_Nを出力する。
したがって、コントローラ26のリセット端子261には、論理ロウレベルのリセット信号RESET_Nが供給されず、論理ハイレベルの修正したリセット信号RESET(C)_Nが供給されることになる。そのため、コントローラ26は、無線端末装置(モバイルルータ)20のリセット動作を行わない。
電圧変換回路(電源供給回路)24における動作が過渡状態の終了する方向へ向かうにつれて、電圧変換回路(電源供給回路)24の出力電圧V_MODULEも一定電圧(例えば、3.3V)に収束する安定状態へ向けて遷移する。その結果、無線送受信モジュール(RFモジュール)22への突入電流も小さくなり、バッテリ電圧V_BATTERYが上昇する。
時刻tで、バッテリ電圧V_BATTERYが解除電圧+Vdet以上になると、リセット回路12は、そのOUT端子をVDDレベルにする。その結果、リセット信号RESET_Nは、論理ロウレベルから論理ハイレベルに遷移する。無効化回路(OR回路)14から出力される修正したリセット信号RESET(C)_Nは、論理ハイレベルを維持する。
このように、無線送受信モジュール(RFモジュール)22をオン(活性化)して、バッテリ電圧V_BATTERYが瞬間的(一時的)に低下しても、リセット装置10は、コントローラ26のリセット端子261に、論理ロウレベルの修正したリセット信号RESET(C)_Nを供給しない。これにより、無線端末装置(モバイルルータ)20の機能が停止するのを防止することができる。
したがって、本第1の実施例によるリセット装置10では、バッテリ電圧V_BATTERY変動時に、コントローラ26による不要なリセット動作を回避することができる。
以上説明したように、本発明の第1の実施例においては、以下に記載するような効果を奏する。
バッテリ電圧V_BATTERYの電圧変動を回避するための大容量の平滑コンデンサを削減できる。これにより、コストの低減化および回路の小型化が図れる。
また、コントローラ26から送出されるキャンセル信号CANCELLERで無効化回路(OR回路)14を制御しているので、特許文献1に記載されている電圧低下フィルタ回路のような異常動作が発生することはない。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細は、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、上述した第1の実施例では、無効化回路14がOR回路から構成される場合を例に挙げて説明しているが、無効化回路14はOR回路には限定されないのは勿論である。すなわち、無効化回路14は、キャンセル信号CANCELLERを送出している期間Tの間だけリセット信号RESET_Nを無効化できる回路であれば、どのような回路であってもよい。
本発明は、バッテリにて動作する装置全般についても適用できる。
10 リセット装置
12 リセット回路
14 無効化回路(OR回路)
20 無線端末装置(モバイルルータ)
22 無線送受信モジュール(RFモジュール)
24 電圧変換回路(電源供給回路;昇降圧回路)
26 コントローラ(CPU)
261 リセット端子
262 キャンセル回路
V_BATTERY バッテリ電圧
RESET_N リセット信号
CANCELLER キャンセル信号
RESET(C)_N 修正したリセット信号

Claims (4)

  1. バッテリ駆動の無線端末装置に適用されるリセット装置であって、前記無線端末装置は、無線送受信モジュールと、該無線送受信モジュールに駆動電圧を供給する電圧変換回路と、当該無線端末装置の全体の動作を制御し、前記電圧変換回路をオン/オフ制御するコントローラとを備え、バッテリ電圧が低下したときに前記コントローラにリセット信号を供給して、前記コントローラにリセット動作を行わせる前記リセット装置において
    前記バッテリ電圧を監視して、該バッテリ電圧が規定電圧以下になったときにリセット信号を出力するリセット回路と、
    前記電圧変換回路の動作開始直前から前記バッテリ電圧が安定するまでの時間、アクティブな信号である、キャンセル信号に応答して前記リセット信号をキャンセルし、前記キャンセル信号を送出している期間の間だけ前記リセット信号を無効化して、修正したリセット信号を前記コントローラへ供給する無効化回路と、
    を有することを特徴とするリセット装置。
  2. 前記リセット信号は、論理ハイレベルから論理ロウレベルに遷移したときにアクティブとなる信号であり、
    前記キャンセル信号は論理ハイレベルの信号であり、
    前記無効化回路は、前記リセット信号と前記キャンセル信号との論理和を取り、論理和結果信号を前記修正したリセット信号として出力するOR回路から成る、
    請求項1に記載のリセット装置。
  3. バッテリ駆動の無線端末装置に使用されるリセット動作制御方法であって、前記無線端末装置は、無線送受信モジュールと、該無線送受信モジュールに駆動電圧を供給する電圧変換回路と、当該無線端末装置の全体の動作を制御し、前記電圧変換回路をオン/オフ制御するコントローラとを備え、バッテリ電圧が低下したときに前記コントローラにリセット信号を供給して、前記コントローラにリセット動作を行わせる前記リセット動作制御方法において
    前記バッテリ電圧を監視して、該バッテリ電圧が規定電圧以下になったときにリセット信号を出力するステップと、
    無効化回路を使用して、前記電圧変換回路の動作開始直前から前記バッテリ電圧が安定するまでの時間、アクティブな信号である、キャンセル信号に応答して前記リセット信号をキャンセルし、前記キャンセル信号を送出している期間の間だけ前記リセット信号を無効化して、修正したリセット信号を前記コントローラへ供給するステップと、
    を含むリセット動作制御方法。
  4. 前記リセット信号は、論理ハイレベルから論理ロウレベルに遷移したときにアクティブとなる信号であり、
    前記キャンセル信号は論理ハイレベルの信号であり、
    前記無効化回路は、前記リセット信号と前記キャンセル信号との論理和を取り、論理和結果信号を前記修正したリセット信号として出力するOR回路から成る、
    請求項に記載のリセット動作制御方法。
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