以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図32にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されており、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠12の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠12に重なるように組み付けられている。このため、中枠12は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口14aを有するとともに、該窓口14aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)15を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護し、かつ窓口14aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤13は、中枠12に装着される。
また、前枠14には、窓口14aのほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成するランプ部16aが配置されている。また、遊技盤13の遊技領域13aには、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成するランプ部16bが配置されている。各ランプ部16a,16bは、各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズで覆って構成されている。また、外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行うスピーカ17が配置されている。スピーカ17は、外枠11の裏面に装着されており、該外枠11の前面であってスピーカ17の装着部位に対応する部位には放音孔が複数形成されている。
中枠12の前面側であって前枠14の下部には、上皿15から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)18が装着されている。また、中枠12の前面側であって下皿18の右方には、遊技球を遊技盤13の遊技領域13aに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル19が装着されている。
上皿15には、その左方側に機内部から払出される遊技球の払出口15aが設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路15bが連設されており、さらに右方側に貯留通路15b内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿15に貯留された遊技球は、貯留通路15bにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤13に向けて発射される。遊技盤13に向けて発射される遊技球は、発射ハンドル19の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿18には、上皿15から溢れ出て流下した遊技球の出口18aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部18bが遊技球の出口18aに連設されている。
次に、遊技盤13の構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤13の前面には、発射ハンドル19の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域13aを形成する誘導レール20が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール20によって遊技盤13には、該遊技盤13の左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路20aが形成されるとともに、誘導レール20の内側に遊技領域13aが形成される。また、遊技盤13の前面であって誘導レール20の外側となる遊技領域13a外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域13bとされている。
遊技盤13の遊技領域13aのほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)21が装着されている。表示枠体21の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口21aが形成されており、当該セット口21aに整合して表示枠体21には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示手段としての演出表示装置22が装着されている。演出表示装置22には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置22の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
図2において、遊技盤13の遊技領域13aには、遊技者から見て左右に左サイド飾り部材LKと右サイド飾り部材RKとが装着されている。左サイド飾り部材LKと右サイド飾り部材RKは左右対称に配置されている。また、左サイド飾り部材LKと右サイド飾り部材RKは、何れも誘導レール20に沿って、その誘導レール20の内側にそれぞれ配置されている。これにより、左サイド飾り部材LKと右サイド飾り部材RKは、図1に示すように、遊技盤13に対して前枠14を設置した際、前枠14の窓口14aを形成する開口縁の内側に配置されることなる。そして、左サイド飾り部材LKと右サイド飾り部材RKは、図1に示すように、遊技盤13に対して前枠14を設置した状態で、遊技を行う遊技者が視認可能とされている。なお、本実施形態において左サイド飾り部材LKと右サイド飾り部材RKは遊技盤13の装飾効果を高める飾りとして機能し、右サイド飾り部材RKは飾りとしての機能の他に、後述する各種表示器(第1特別図柄表示装置23や、第2特別図柄表示装置24など)を取り付けるための取り付け部材としても機能する。右サイド飾り部材RKに取り付けられた各種表示器は、遊技を行う遊技者が視認可能とされている。
図2において、遊技盤13の遊技領域13aの(遊技者から見て)右下方(右方領域)に装着された右サイド飾り部材RKには、第1特別図柄表示装置(特別図柄1用の表示装置)23と第2特別図柄表示装置(特別図柄2用の表示装置)24が設けられている。本実施形態において、第1特別図柄表示装置23と第2特別図柄表示装置24は、何れも8セグメント型の発光表示装置とされており、左右に並設されている。第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24では、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。そして、図柄変動ゲームにおいて第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24では、複数種類の特別図柄を1列で変動させて特別図柄を表示する。この特別図柄は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームを「第1の変動ゲーム」と示し、第2特別図柄表示装置24で行われる図柄変動ゲームを「第2の変動ゲーム」と示す場合がある。
そして、第1特別図柄表示装置23では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。以下、第1特別図柄表示装置23に表示される特別図柄を「特別図柄1」と示す場合がある。同様に、第2特別図柄表示装置24では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。以下、第2特別図柄表示装置24に表示される特別図柄を「特別図柄2」と示す場合がある。また、演出表示装置22では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾り図柄の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾り図柄がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示装置に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。
なお、第1特別図柄表示装置23と演出表示装置22では、同時に図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム)と図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄1と飾り図柄が確定停止表示される)。同様に、第2特別図柄表示装置24と演出表示装置22では、同時に図柄変動ゲーム(第2の変動ゲーム)と図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄2と飾り図柄が確定停止表示される)。その一方、第1特別図柄表示装置23と第2特別図柄表示装置24では、並行して図柄変動ゲームが行われることがない。すなわち、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち、どちらか一方のみが実行されるようになっている。
本実施形態において第1特別図柄表示装置23には、複数種類(本実施形態では61種類)の特別図柄1の中から、当り抽選(特別図柄1では大当り抽選と小当り抽選を含む)の抽選結果に対応する1つの特別図柄1が選択され、その選択された特別図柄1が第1の変動ゲームの終了によって確定停止表示される。61種類の特別図柄1は、大当りを認識し得る図柄となる50種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる10種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。そして、当り抽選で大当りに当選した場合、第1の変動ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された後、大当り遊技が遊技者に付与される。また、小当り抽選で小当りに当選した場合、第1の変動ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された後、小当り遊技が遊技者に付与される。
本実施形態において第2特別図柄表示装置24には、複数種類(本実施形態では51種類)の特別図柄2の中から、当り抽選(特別図柄2では大当り抽選のみを含む)の抽選結果に対応する1つの特別図柄2が選択され、その選択された特別図柄2が第2の変動ゲームの終了によって確定停止表示される。51種類の特別図柄2は、大当りを認識し得る図柄となる50種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。そして、当り抽選で大当りに当選した場合、第2の変動ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された後、大当り遊技が遊技者に付与される。なお、特別図柄1の大当り図柄に対応する当り(大当りと小当り)の種類と、特別図柄2の大当り図柄に対応する当り(大当り)の種類と、これらの大当りによって付与される大当り遊技や小当りによって付与される小当り遊技の具体的な内容は、後述する。
一方、本実施形態において演出表示装置22には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]の7種類の数字を模した数字図柄が飾り図柄として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置22は、第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置22に確定停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。演出表示装置22に確定停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置22に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、原則として、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[123])が表示された場合には、大当り及び小当りのいずれかに当選したことを認識できる。この大当り及び小当りの何れかに当選したことを認識できる図柄組み合わせが、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態となる確率変動状態(確変状態)が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態において、演出表示装置22における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾り図柄が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置22において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄と右図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。リーチは、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一図柄となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾り図柄を一旦停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾り図柄を一旦停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾り図柄を一旦停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、演出表示装置22には、第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24で確定停止表示される特別図柄に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、第1特別図柄表示装置23に表示される特別図柄1と演出表示装置22に表示される飾り図柄による図柄組み合わせ、及び第2特別図柄表示装置24に表示される特別図柄2と演出表示装置22に表示される飾り図柄による図柄組み合わせが、それぞれ対応している。そして、図柄変動ゲームが終了すると、特別図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、第1特別図柄表示装置23(又は第2特別図柄表示装置24)に大当り図柄が確定停止表示される場合には、原則として演出表示装置22にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。また、第1特別図柄表示装置23(又は第2特別図柄表示装置24)にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置22にも[121]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。また、第1特別図柄表示装置23に小当り図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置22にも[123]の図柄組み合わせが確定停止表示される。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の演出表示装置22では、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームに係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
また、遊技盤13の(遊技者から見て、すなわち、正面視)右下方(右サイド飾り部材RK)には、第2特別図柄表示装置24の上方に位置するように、2つのLEDから構成される普通図柄表示装置25が配設されている。普通図柄表示装置25では、複数種類の普通図柄を変動させて1つの普通図柄を導出する図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態では、普通図柄を2つのLEDの発光態様にて2種類示しており、具体的には、図2に示す普通図柄表示装置25において左側のLEDが点灯し、かつ右側のLEDが消灯する発光態様とされる普通図柄の当り図柄と、左側のLEDが消灯し、かつ右側のLEDが点灯する発光態様とされる普通図柄のはずれ図柄からなる。
そして、遊技者は、普図ゲームで最終的に表示された普通図柄(普図ゲームで導出された表示結果)から普通図柄当り又は普通図柄はずれを認識できる。普通図柄表示装置25に表示された普通図柄が当り図柄の場合には、普通図柄当りを認識できる。この普通図柄当りを認識できる普通図柄が当りの表示結果となる。普通図柄当りの表示結果が表示された場合、遊技者には、普通図柄当り遊技が付与される。また、普通図柄表示装置25に表示された普通図柄がはずれ図柄の場合には、普通図柄はずれを認識できる。この普通図柄はずれを認識できる普通図柄がはずれの表示結果となる。
また、図2に示すように、表示枠体21の(遊技者から見て)正面視下方には、常時遊技球が入球可能な入球口を有する第1始動手段(特別図柄1用の始動手段)としての第1始動入賞口26が配設されている。第1始動入賞口26の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1(図7に示す)が設けられている。第1始動入賞口26は、遊技球の入球を契機に、第1の変動ゲームの始動条件と、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。また、表示枠体21の(遊技者から見て)正面視右下方には、遊技球が入球可能な入球口を有する第2始動手段(特別図柄2用の始動手段)としての第2始動入賞口27が配設されている。第2始動入賞口27は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根28を備えている。図2では、開状態とされた開閉羽根28を実線で示す。そして、第2始動入賞口27の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口スイッチSW2(図7に示す)が設けられている。第2始動入賞口27は、遊技球の入球を契機に、第2の変動ゲームの始動条件と、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。本実施形態において、第1始動入賞口26と第2始動入賞口27は、上下方向に並ぶように遊技盤13に配置されている。
第2始動入賞口27の入球口は、常には開閉羽根28が閉状態とされて閉鎖されている。第2始動入賞口27の入球口が閉鎖されている状態において第2始動入賞口27は、入球不能な状態(入球が規制された状態)とされる。そして、第2始動入賞口27の入球口は、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根28が閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2始動入賞口27の入球口が開放されている状態において第2始動入賞口27は、入球可能な状態(入球が許容された状態)とされる。
また、第2始動入賞口27の下方の遊技領域13aには、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉29を備えた入賞手段(可変入賞装置)としての大入賞口(特別電動役物)30が配設されている。大入賞口30の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図7に示す)が設けられている。そして、当り遊技(大当り遊技と小当り遊技)が付与されると、大入賞口扉29の開動作によって大入賞口30が開放されて遊技球の入球が許容されるため、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。すなわち、大入賞口30は、常には大入賞口扉29によって入球を許容し得ない閉状態とされており、当り遊技が付与されることによって不利な閉状態から遊技球の入球が許容される有利な開状態に変化する。本実施形態において遊技者は、当り遊技中、賞球を獲得できるチャンスを得られる。そして、この当り遊技は、内部抽選で当りを決定し、図柄変動ゲームにて当り図柄(大当り図柄と小当り図柄を含む)が確定停止表示されることを契機に付与される。
また、図2に示すように、遊技盤13の(遊技者から見て、すなわち、正面視)右下方(右サイド飾り部材RK)には、特別図柄1用の第1保留記憶表示装置31が配設されている。第1保留記憶表示装置31は、第1始動入賞口26に入球し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM40c)で記憶された第1始動保留球としての特別図柄1の保留記憶数(以下、「第1特図始動保留記憶数数」と示す)を表示する表示器であり、その表示内容によって保留されている第1の変動ゲームの回数が報知される。第1特図始動保留記憶数は、第1始動入賞口26へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第1の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第1の変動ゲーム(又は第2の変動ゲーム)中に第1始動入賞口26へ遊技球が入球すると第1特図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。
第1保留記憶表示装置31は、複数(2つ)の発光手段(保留ランプ)で構成されている。本実施形態の第1保留記憶表示装置31では、第1特図始動保留記憶数が「0(零)」の場合に2つの保留ランプが消灯し、「1」の場合に1つ目の保留ランプが点滅し、「2」の場合に1つの目の保留ランプが点灯し、「3」の場合に1つ目の保留ランプが点灯し、かつ2つ目の保留ランプが点滅し、「4」の場合に2つの保留ランプが点灯する。
また、図2に示すように、遊技盤13の(遊技者から見て、すなわち、正面視)右下方(右サイド飾り部材RK)であって、第1保留記憶表示装置31の右側には、特別図柄2用の第2保留記憶表示装置32が配設されている。第2保留記憶表示装置32は、第2始動入賞口27に入球し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM40c)で記憶された第2始動保留球としての特別図柄2の保留記憶数(以下、「第2特図始動保留記憶数数」と示す)を表示する表示器であり、その表示内容によって保留されている第2の変動ゲームの回数が報知される。第2特図始動保留記憶数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第2の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第2の変動ゲーム(又は第1の変動ゲーム)中に第2始動入賞口27へ遊技球が入球すると第2特図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。
第2保留記憶表示装置32は、複数(2つ)の発光手段(保留ランプ)で構成されている。本実施形態の第2保留記憶表示装置32では、第2特図始動保留記憶数が「0(零)」の場合に2つの保留ランプが消灯し、「1」の場合に1つ目の保留ランプが点滅し、「2」の場合に1つの目の保留ランプが点灯し、「3」の場合に1つ目の保留ランプが点灯し、かつ2つ目の保留ランプが点滅し、「4」の場合に2つの保留ランプが点灯する。
また、表示枠体21の左側の遊技領域13aには、普通図柄始動手段としての普通図柄作動ゲート33が配設されている。普通図柄作動ゲート33の奥方には、該普通図柄作動ゲート33へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4(図7に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート33は、遊技球の通過(検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。
普図ゲームは、第2始動入賞口27を開状態とするか否か(第2始動入賞口27へ遊技球を入球可能とするか否か)の抽選結果を導出するために行われる演出である。第2始動入賞口27は、開閉羽根28により常には入り口が閉鎖された閉状態となっており、この閉状態では遊技球を入球させることができない。その一方で、第2始動入賞口27は、普通図柄当りに当選し、普通図柄当り遊技が付与されると、開閉羽根28が開放されることにより第2始動入賞口27が開状態となり、遊技球を入賞させることができる。即ち、普通図柄当り遊技が付与されると、開閉羽根28の開放によって第2始動入賞口27に遊技球を入球させることができるため、遊技者は、第2の変動ゲームの始動条件と賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。なお、第1始動入賞口26へは常に同じ条件で遊技球を入球させることができるようになっている。
また、図2に示すように、遊技盤13の(遊技者から見て、すなわち、正面視)右下方(右サイド飾り部材RK)であって、普通図柄表示装置25の左方には、普通図柄保留記憶表示装置34が配設されている。普通図柄保留記憶表示装置34は、普通図柄作動ゲート33を遊技球が通過し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM40c)で記憶された普通図柄用の保留記憶数(以下、「普図保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、その表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。普図保留記憶数は、普通図柄作動ゲート33を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に普通図柄作動ゲート33を遊技球が通過すると普図保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。
普通図柄保留記憶表示装置34は、複数(2つ)の発光手段(保留ランプ)で構成されている。本実施形態の普通図柄保留記憶表示装置34では、普図保留記憶数が「0(零)」の場合に2つの保留ランプが消灯し、「1」の場合に1つ目の保留ランプが点滅し、「2」の場合に1つの目の保留ランプが点灯し、「3」の場合に1つ目の保留ランプが点灯し、かつ2つ目の保留ランプが点滅し、「4」の場合に2つの保留ランプが点灯する。
また、遊技盤13の遊技領域13aの最下方(大入賞口30よりも下方)には、遊技領域13aに発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口36が形成されている。アウト球口36を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率状態(当選確率状態)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する確変状態を付与する機能である。確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率状態が高確率抽選状態に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、50種類の特別図柄1の大当り図柄のうち、39種類の特別図柄が確変大当りとなる特別図柄(特定図柄)に設定されているとともに、11種類の特別図柄が非確変大当りとなる特別図柄(非特定図柄)に設定されている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、50種類の特別図柄2の大当り図柄のうち、33種類の特別図柄が確変大当りとなる特別図柄(特定図柄)に設定されているとともに、17種類の特別図柄が非確変大当りとなる特別図柄(非特定図柄)に設定されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22に表示される飾り図柄のうち、奇数図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ[111]、[333]、[555]及び[777]が、確変大当りを確定的に認識し得る図柄組み合わせ(確変確定の大当り図柄)として設定されている。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22に表示される飾り図柄のうち、偶数図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ[222]、[444]及び[666]が、確変大当り及び非確変大当りの何れかであることを認識し得る図柄組み合わせ(確変非確定の大当り図柄)として設定されている。すなわち、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ[111]、[333]、[555]及び[777]は、確変大当りが決定されている場合に演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出可能な組み合わせとされている。また、飾り図柄による大当りの組み合わせ[222]、[444]及び[666]は、確変大当り及び非確変大当りの何れが決定されている場合でも、演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出可能な組み合わせとされている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート33の通過に基づく普図ゲームの抽選確率状態(当りの当選確率)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する変短状態(変短状態)を特典として付与する機能である。また、変短状態が付与されている場合と変短状態が付与されていない場合とで第2始動入賞口27の開閉羽根28は、普図ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、変短状態が付与されていない時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根28が第1回数(例えば1回)分開放し、開放してから第1開放時間(例えば、0.3秒)経過するまで開放状態を維持するようになっている。一方、変短状態が付与されている時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根28が開放する回数が増加(例えば、3回)して第1回数よりも多い第2回数となり、1回の開放において開放してから第1開放時間よりも長い第2開放時間(例えば、1.4秒)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根28は、変短状態が付与されている場合、変短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。変短状態中は、開閉羽根28が遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの第2始動入賞口27への遊技球の入球率が向上するので、変短状態は入球率向上状態となる。そして、変短状態は、予め定めた回数の図柄変動ゲーム(第1の変動ゲームと第2の変動ゲームの合算回数)が行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、変短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。なお、変短状態が付与される前記回数は、当り抽選で当選した当りの種類と、その当選時の遊技状態に応じて変化する。
本実施形態では、大当り遊技の終了後における開閉羽根28の単位時間あたりの開放時間を増加させる変短状態が、開放時間増加状態となる。一方、大当り遊技の終了後における開閉羽根28の単位時間あたりの開放時間を増加させない非変短状態が、開放時間非増加状態となる。なお、変短状態(開放時間増加状態)中は、1回の普通図柄当りによって開閉羽根28が開放される時間の合計が、非変短状態(開放時間非増加状態)時よりも増加する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図3及び図4に基づき詳しく説明する。
大当り遊技は、大当り抽選で大当りに当選し、第1特別図柄表示装置23の第1の変動ゲーム、又は第2特別図柄表示装置24の第2の変動ゲームで、大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、大入賞口30の大入賞口扉29が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド、又は2ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口30の大入賞口扉29の開閉が所定回数行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口30に、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
そして、図2に示すように、遊技盤13の(遊技者から見て、すなわち、正面視)右下方(右サイド飾り部材RK)であって、第2特別図柄表示装置24の右横には、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選を含む)で当選した当りによって付与される当り遊技(大当り遊技と小当り遊技を含む)を構成するラウンド遊技の回数を報知するラウンド報知装置35が配設されている。本実施形態のラウンド報知装置35は、複数(3つ)の発光手段(ラウンド表示ランプ)で構成されており、ラウンド表示ランプ毎に、その点灯によって異なるラウンド遊技の回数を報知する。具体的には、ラウンド遊技の回数として「15ラウンド」、「2ラウンド」、及び「1ラウンド(小当り)」を報知する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、5種類の大当りの中から1つの大当りの種類が決定され、その決定された大当りの種類に基づき大当り遊技が付与されるようになっている。5種類の大当りのうち、何れの大当りとするかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。特別図柄(大当り図柄)の決定には、後述する特図振分用乱数が用いられ、その特図振分用乱数の抽出値をもとに特別図柄が選択されるようになっている。そして、本実施形態では、特別図柄1の大当り抽選で大当りに当選した時と、特別図柄2の大当り抽選で大当りに当選した時で選択可能な大当り図柄の種類、すなわち大当りの種類が異なっているとともに、その選択率も異なっている。
特別図柄1で選択可能な大当り図柄は、特別図柄ZA、特別図柄ZB、特別図柄ZC、特別図柄ZD及び特別図柄ZEからなる5つのグループに属する図柄とされている。そして、特別図柄1において、特別図柄ZAには10種類の大当り図柄が、特別図柄ZBには5種類の大当り図柄が、特別図柄ZCには3種類の大当り図柄が、特別図柄ZDには21種類の大当り図柄が、特別図柄ZEには11種類の大当り図柄が属している。そして、これらの特別図柄ZA〜ZEからなるグループに属する各特別図柄1に対して、特図振分用乱数の取り得る数値(本実施形態では0〜99までの全100通りの整数値)が、所定個数ずつ振分けられている。
具体的に言えば、特別図柄ZAに属する10種類の大当り図柄には30個の乱数値が、特別図柄ZBに属する5種類の大当り図柄には5個の乱数値が、特別図柄ZCに属する3種類の大当り図柄には3個の乱数値が、特別図柄ZDに属する21種類の大当り図柄には25個の乱数値が、特別図柄ZEに属する11種類の大当り図柄には37個の乱数値が、それぞれ振分けられている。この振分けによれば、特別図柄1において、各特別図柄ZA〜ZEの大当り全体の割合は、特別図柄ZAの大当りが30%(100分の30)、特別図柄ZBの大当りが5%(100分の5)、特別図柄ZCの大当りが3%(100分の3)、特別図柄ZDの大当りが25%(100分の25)、特別図柄ZEの大当りが37%(100分の37)になる。その結果、特別図柄1の大当りにおいては、大当り全体の63%(30%+5%+3%+25%)が確変大当りとなり、大当り全体の37%が非確変大当りとなる。
一方、特別図柄2で選択可能な大当り図柄は、特別図柄ZA、特別図柄ZB、特別図柄ZC、及び特別図柄ZEからなる4つのグループに属する図柄とされている。そして、特別図柄2において、特別図柄ZAには23種類の大当り図柄が、特別図柄ZBには7種類の大当り図柄が、特別図柄ZCには3種類の大当り図柄が、特別図柄ZEには17種類の大当り図柄が属している。そして、これらの特別図柄ZA〜ZC,ZEからなるグループに属する各特別図柄2に対して、特図振分用乱数の取り得る数値(本実施形態では0〜99までの全100通りの整数値)が、所定個数ずつ振分けられている。
具体的に言えば、特別図柄ZAに属する23種類の大当り図柄には46個の乱数値が、特別図柄ZBに属する7種類の大当り図柄には7個の乱数値が、特別図柄ZCに属する3種類の大当り図柄には10個の乱数値が、特別図柄ZEに属する17種類の大当り図柄には37個の乱数値が、それぞれ振分けられている。この振分けによれば、特別図柄2において、各特別図柄ZA〜ZC,ZEの大当り全体の割合は、特別図柄ZAの大当りが46%(100分の46)、特別図柄ZBの大当りが7%(100分の7)、特別図柄ZCの大当りが10%(100分の10)、特別図柄ZEの大当りが37%(100分の37)になる。その結果、特別図柄2の大当りにおいては、大当り全体の63%(46%+7%+10%)が確変大当りとなり、大当り全体の37%が非確変大当りとなる。
上記構成によれば、本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別図柄2において大当り抽選で大当りに当選した場合、特別図柄ZDの大当りが選択されないようになっている。また、特別図柄1の大当りと特別図柄2の大当りでは、何れも確変大当りの割合が63%であって同一割合に設定されているとともに、何れも非確変大当りの割合が37%であって同一割合に設定されている。そして、特別図柄1の確変大当りと特別図柄2の確変大当りでは、特別図柄1における特別図柄ZAの割合が30%に設定されているのに対し、特別図柄2における特別図柄ZAの割合が46%に設定されており、特別図柄2の方が特別図柄ZAを選択し易くなっている。これは、大当り抽選で大当りに当選した場合、第1の変動ゲーム(特別図柄1)よりも第2の変動ゲーム(特別図柄2)で大当り図柄が導出されたときの方が、特別図柄ZAの大当りに基づく大当り遊技が付与され易くなっていることを示す。
特別図柄ZA,ZB,ZEによって付与される各大当り遊技は、規定ラウンド数を「15回(第1のラウンド回数)」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口30を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口30を「15回(15ラウンド×1回)」開放させるようになっている。また、各大当り遊技は、オープニング演出時間として「6(秒)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25(秒)」が、エンディング演出時間として「15(秒)」が設定されている。また、各大当り遊技は、1回のラウンド遊技の入球上限個数が「9球」に設定されている。なお、以下の説明では、特別図柄ZA,ZB,ZEに基づく大当りを纏めて「15R大当り」と示し、この15R大当りに当選したことで付与される大当り遊技を「15R大当り遊技」と示す場合がある。
そして、特別図柄ZAに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(次回大当りまで)と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。なお、図3では、確変状態の終了時まで変短状態を付与する場合を「リミットなし」と表記している。以下、通常当りとしての特別図柄ZAの大当りを、「変短制限なしの15R確変大当り」と示す場合もある。
また、特別図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(次回大当りまで)が付与される一方で、大当り遊技終了後、100回(最大値)の図柄変動ゲームを対象として変短状態が付与されるようになっている。すなわち、特別図柄ZBの大当りは、大当り遊技終了後に100回の図柄変動ゲームが行われる迄の間、確変状態と変短状態が付与されるが、101回目からの図柄変動ゲームでは変短状態が付与されず、確変状態のみが付与されることになる。以下、通常当りとしての特別図柄ZBの大当りを、「変短制限ありの15R確変大当り」と示す場合もある。
特別図柄ZAの大当りと特別図柄ZBの大当りは、変短状態が付与される図柄変動ゲームの回数に制限が加えられるか否かの点で異なり、大当り遊技中の態様(大入賞口30の開放態様など)は同一に設定されている。このため、特別図柄ZAの大当りと特別図柄ZBの大当りを比較すると、次回の大当りまで変短状態が付与される特別図柄ZAの大当りの方が、特別図柄ZBの大当りよりも遊技者にとっては有利となる。
また、特別図柄ZEに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、非確変状態が付与される一方で、大当り遊技終了後、100回(最大値)の図柄変動ゲームを対象として変短状態が付与されるようになっている。すなわち、特別図柄ZEの大当りは、大当り遊技終了後に100回の図柄変動ゲームが行われる迄の間、変短状態が付与されるが、101回目からの図柄変動ゲームでは変短状態が付与されなくなる。以下、通常当りとしての特別図柄ZEの大当りを、「15R非確変大当り」と示す場合もある。
特別図柄ZBの大当りと特別図柄ZEの大当りは、大当り遊技中の態様(大入賞口30の開放態様など)が同一に設定されている。このため、特別図柄ZBの大当りと特別図柄ZEの大当りを比較すると、次回の大当りまで確変状態が付与される特別図柄ZBの大当りの方が、特別図柄ZEの大当りよりも遊技者にとっては有利となる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態の終了条件を同一条件に設定した特別図柄ZBの大当りと特別図柄ZEの大当りを備えることで、これらの大当りに基づく大当り終了後に確変状態が付与されているか否か(高確率抽選状態であるか否か)を遊技者に推測させるゲーム性を作り出している。以下、確変状態が付与されているか否かを遊技者に推測させるゲーム性を、「潜確のゲーム性」と示す場合もある。
特別図柄ZC,ZDによって付与される各大当り遊技は、規定ラウンド数を「2回(第2のラウンド回数)」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口30を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口30を「2回(2ラウンド×1回)」開放させるようになっている。また、各大当り遊技は、オープニング演出時間として「0.02(秒)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.32(秒)」が、エンディング演出時間として「4.2(秒)」が設定されている。また、各大当り遊技は、1回のラウンド遊技の入球上限個数が「9球」に設定されている。なお、以下の説明では、特別図柄ZC,ZDに基づく大当りを纏めて「2R大当り」と示し、この2R大当りに当選したことで付与される大当り遊技を「2R大当り遊技」と示す場合がある。
そして、特別図柄ZCに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(次回大当りまで)と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。以下、第3の特定当りとしての特別図柄ZCの大当りを、「変短制限なしの2R確変大当り」と示す場合もある。
また、特別図柄ZDに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、確変状態(次回大当りまで)と変短状態(確変状態が終了するまで)が付与される場合と、確変状態(次回大当りまで)のみが付与される場合とがある。以下、第1の特定当りとしての特別図柄ZDの大当りを、「変短制限ありの2R確変大当り」と示す場合もある。
特別図柄ZFによって付与される小当り遊技は、規定ラウンド数を「1回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口30を「1回」開放させることにより、小当り遊技中に大入賞口30を「2回(1ラウンド×2回)」開放させるようになっている。また、小当り遊技は、オープニング演出時間として「0.02(秒)」が、1回のラウンド遊技中における大入賞口30の開放時間として「0.32(秒)」が、エンディング演出時間として「4.2(秒)」が設定されている。また、小当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。
また、小当り遊技では、当該小当り遊技の終了後における遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。すなわち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を変短状態に継続させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が非確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が非変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非変短状態に継続させる。本実施形態では、小当りが、第2の特定当りとなる。
本実施形態では、2R大当りに当選した場合、その当選に伴って開始される図柄変動ゲームの変動停止から、大当り遊技(2R×1回開放)を経て次の図柄変動ゲームが開始する迄の時間が、同一時間に設定されている。また、本実施形態では、小当りに当選した場合、その当選に伴って開始される図柄変動ゲームの変動停止から、小当り遊技(1R×2回開放)を経て次の図柄変動ゲームが開始する迄の時間が、各2R確変大当りに当選した場合と同一時間に設定されている。そして、2R大当り遊技、及び小当り遊技は、同一の大入賞口30を開放させて行われる。したがって、本実施形態において、2R大当り遊技、及び小当り遊技は、大入賞口30の開閉動作態様や時間からその差異を遊技者が判別不能となっている。すなわち、遊技者は、2R大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたのかを、大入賞口30の開閉動作や時間からは判別し得ない。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、2R大当り遊技、及び小当り遊技の終了後に確変状態が付与されているか否か(高確率抽選状態であるか否か)を遊技者に推測させるゲーム性を作り出している。
そして、本実施形態において、15R大当り遊技と2R大当り遊技は、大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数(15回と2回)が異なるとともに1回のラウンド遊技時間の長短により、1回の大当り遊技で遊技者が獲得し得る賞球獲得数に差が生じ得る。具体的に言えば、本実施形態において15R大当り遊技は、2R大当り遊技よりも多量の賞球を獲得可能な大当り遊技とされている。
なお、図3及び図4の「当選時の状態」欄に示す「低確+変短なし」、「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、「高確+変短あり」の4つの遊技状態は、それぞれ次のような状態を示す。「低確+変短なし」は、非確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10においては「通常状態」となる。「低確+変短あり」は、非確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「低確+変短あり」の状態は、15R非確変大当りに当選すること、及び「低確+変短あり」の状態で小当りに当選することによって作り出される。「高確+変短なし」は、確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短なし」の状態は、「低確+変短なし」の状態で変短制限ありの2R確変大当りに当選することによって作り出される。また、「高確+変短なし」の状態は、「高確+変短なし」の状態で小当りに当選することによっても作り出される。「高確+変短あり」は、確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、各15R確変大当りに当選すること、変短制限なしの2R確変大当りに当選することによって作り出される。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、「低確+変短あり」の状態、「高確+変短なし」の状態、又は「高確+変短あり」の状態で変短制限ありの2R確変大当り遊技に当選することによっても作り出される。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、「高確+変短あり」の状態で小当りに当選することによっても作り出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り中昇格演出(報知演出)を実行可能に構成されている。本実施形態において大当り中昇格演出は、15R大当りに当選したことを条件に行われるようになっている。具体的に言えば、変短制限なしの15R確変大当りに当選し、演出表示装置22の図柄変動ゲームで確変確定の大当り図柄(奇数図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ)を確定停止表示させない場合に実行されるようになっている。その一方、変短制限ありの15R確変大当り、及び15R非確変大当りに当選した場合は、演出表示装置22の図柄変動ゲームで確変非確定の大当り図柄(偶数図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ)が確定停止表示されることに伴って、必ず実行されるようになっている。大当り中昇格演出は、大当り抽選で大当りに当選した際に決定された大当りの種類(15R大当りの種類)を遊技者に認識させるために行われる演出である。
大当り中昇格演出は、大当り遊技中を演出実行時期として行われる演出である。この大当り中昇格演出は、大当り遊技中のラウンド遊技において予め定めた特定演出を実行させる演出態様で行われる。本実施形態において特定演出は、演出表示装置22において「ミニゲーム」を画像表示し、そのミニゲームの結果、すなわち「成功」の結果を導出することで「変短制限なしの15R確変大当り」に当選していることを遊技者に報知する態様で行われる。なお、本実施形態では、「変短制限なしの15R確変大当り」に当選している場合であっても、「成功」の結果を導出させずに、「失敗」の結果を導出する場合もある。このため、大当り中昇格演出において「失敗」の結果が導出された場合は、依然として「変短制限なしの15R確変大当り」に当選しているのか、それとも「変短制限ありの15R確変大当り」及び「15R非確変大当り」の何れかに当選しているのが遊技者に報知されていない状態となる。大当り中昇格演出によれば、図柄変動ゲームで最終的に導出された飾り図柄の大当り図柄が「変短制限なしの15R確変大当り」を認識し得えない確変非確定の大当り図柄であっても、大当り遊技中に「変短制限なしの15R確変大当り」に当選していたことが報知される期待感、すなわち有利な大当りへ昇格する期待感を遊技者に抱かせることができる。本実施形態において大当り中昇格演出は、大当りの種類が「変短制限なしの15R確変大当り」へ昇格する期待感を遊技者に抱かせることから、昇格演出として位置付けられる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、各大当り遊技の終了後、大当り抽選の抽選確率状態が、高確率抽選状態(確変状態)であるのか、低確率抽選状態(非確変状態)であるのかを遊技者に示唆する遊技状態示唆演出を実行させる複数(本実施形態では5つ)の演出モードを備えている。図5及び図6は、本実施形態のパチンコ遊技機10における演出モードの移行態様を示す。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、予め定めた移行条件が成立することによって演出モードを他の演出モードへ移行させるようになっている。この演出モードの移行により、遊技者は、滞在中の演出モード、すなわち当該演出モードで実行される遊技状態示唆演出から大当り抽選の抽選確率状態が、高確率抽選状態であるか否かを推測するようになっている。なお、図5及び図6に示す「大当りA」は、特別図柄ZAの大当り(変短制限なしの15R確変大当り)を、「大当りB」は、特別図柄ZBの大当り(変短制限ありの15R確変大当り)をそれぞれ示す。また、「大当りC」は、特別図柄ZCの大当り(変短制限なしの2R確変大当り)を、「大当りD」は、特別図柄ZDの大当り(変短制限ありの2R確変大当り)を、「大当りE」は、特別図柄ZEの大当り(15R非確変大当り)を、「小当りF」は、特別図柄ZFの小当りをそれぞれ示す。
以下、本実施形態の演出モードについて、図5及び図6を用いて詳しく説明する。
本実施形態では、演出モードMA,MB,MC,MD,MEからなる複数の演出モードを備えている。また、本実施形態において演出モードMBは、演出モードMB1と演出モードMB2の2つ演出モードからなる。また、本実施形態において演出モードMDは、演出モードMD1と演出モードMD2の2つの演出モードからなる。これらの演出モードは、大別して、「確変潜伏モード(確変潜伏演出)」と、「確変潜伏確定モード(確変潜伏確定演出)」と、「確変確定モード(確変確定演出)」の3つに分類される。
「確変潜伏モード」は、大当り抽選の抽選確率状態が、低確率抽選状態(非確変状態)及び高確率抽選状態(確変状態)の何れの状態でも移行する演出モードである。確変潜伏モードの滞在中は、パチンコ遊技機10の遊技状態が、確変状態及び非確変状態の何れの状態であるかを遊技者に対して非確定的に示唆(報知)する。本実施形態では、演出モードMA,MB1,MC,MD1,MD2が、確変潜伏モードとして設定されている。
「確変潜伏確定モード」及び「確変確定モード」は、大当り抽選の抽選確率状態が、高確率抽選状態(確変状態)の場合のみに移行する演出モードである。確変潜伏確定モードと確変確定モードは、パチンコ遊技機10の遊技状態が、確変状態であることを遊技者に対して非確定的に示唆(報知)するか、確定的に示唆(報知)するかという点で、演出モードとしての位置付けが相違している。そして、本実施形態では、演出モードMB2が、確変状態であることを遊技者に対して非確定的に示唆(報知)する確変潜伏確定モードとして設定されている。一方、本実施形態では、演出モードMEが、確変状態であることを遊技者に対して確定的に示唆(報知)する確変確定モードとして設定されている。なお、確変潜伏モードと確変潜伏確定モードは、確変状態及び非確変状態の何れの状態でも移行するか、確変状態のみに移行するかという点で、演出モードとしての位置付けが相違している。
本実施形態において演出モードMA,MB(MB1,MB2)は、「変短なし」の時に滞在する演出モードとされている。演出モードMAは、遊技中に最も多く滞在する可能性がある通常モードとして位置付けられており、通常、遊技者は、演出モードMAから遊技を開始することになる。演出モードMB(MB1,MB2)は、「変短なし」時において潜確のゲーム性を作り出す演出モードとして位置付けられており、演出モードMAと演出モードMB1の間は双方に移行可能であって、演出モードMB2は演出モードMB1からのみ移行可能とされている。本実施形態において演出モードMB1は、所定期間の間、滞在可能なモードとされている。そして、演出モードMB1は、確変状態の可能性がある演出モードMAへ移行するのか、それとも確変状態が確定している演出モードMB2へ移行するのか、という演出モードMAと演出モードMB2の中間に位置する演出モードであって、確変状態への期待感を増幅させる演出モードとなっている。本実施形態では、演出モードMB1が第1の高確率潜伏モードとなり、演出モードMB2が第1の高確率確定モードとなる。
一方で、本実施形態において演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEは、「変短あり」の時に滞在する演出モードとされている。演出モードMC,MD(MD1,MD2)は、「変短あり」時において潜確のゲーム性を作り出す演出モードとして位置付けられており、演出モードMCと演出モードMD(MD1,MD2)の間は双方向に移行可能とされている。そして、演出モードMCは、大当り遊技及び小当り遊技の終了後に移行する場合や、演出モードMD(MD1,MD2)の滞在中に移行する場合があり、所定期間の間、滞在可能なモードとされている。そして、演出モードMCは、確変状態の可能性がある演出モードMD(MD1,MD2)へ移行するのか、それとも確変状態が確定している演出モードMEへ移行するのか、という演出モードMD(MD1,MD2)と演出モードMEの中間に位置する演出モードであって、確変状態への期待感を増幅させる演出モードとなっている。演出モードMD1と演出モードMD2は、演出モードとしての位置付け、すなわち確変状態である可能性は同等に設定されており、この両演出モードMD1,MD2は演出表示装置22で行われる図柄変動ゲームの演出態様が異なる演出モードであって、所定条件が成立した時に遊技者の好みで任意に選択可能な演出モードとなっている。本実施形態では、演出モードMC,MDが第2の高確率潜伏モードとなり、演出モードMEが第2の高確率確定モードとなる。また、本実施形態では、演出モードMCが第1の特定演出モードとなり、演出モードMD1が第2の特定演出モードとなり、演出モードMD2が特殊演出モードとなる。
本実施形態において演出モードMAは、遊技中、最も滞在する可能性が高く、確変状態である可能性を最も低く設定した低期待度の演出モードとされている。一方、本実施形態において演出モードMB2,MEは、確変状態である場合のみに移行し、演出モードの中で最も当りを期待できる高期待度(確変確定)の演出モードとされている。また、本実施形態において演出モードMB1,MC,MD(MD1,MD2)は、演出モードMAよりも確変状態である可能性が高く、かつ演出モードMB2,MEよりも確変状態である可能性を低く設定した中期待度の演出モードとされている。なお、各演出モードによる期待度の変化は、後述するように当り種(15R大当り、2R大当り、小当り)に応じた演出モードの移行先を定めることによって作り出される。
以下、各演出モードからの他の移行モードへの移行契機、及び当該演出モードの再移行契機(継続契機)について、図5及び図6をもとに説明する。
なお、以下の説明においてパチンコ遊技機10の遊技状態として、非確変状態かつ非変短状態を「低確+変短なし」と、非確変状態かつ変短状態を「低確+変短あり」と、確変状態かつ非変短状態を「高確+変短なし」と、確変状態かつ変短状態を「高確+変短あり」と、それぞれ示す場合もある。
最初に、演出モードMAからの他の移行モードへの移行契機を説明する。
演出モードMAからは、演出モードMB2を除く、その他の演出モードである演出モードMB1,MC,MD(MD1,MD2),MEへの移行が許容されている。すなわち、演出モードMAの滞在中は、「変短なし」を維持する移行契機が成立すると、「変短なし」時の演出モードMB1へ移行し、「変短なし」から「変短あり」への遊技状態の変化を伴う移行契機が成立すると、「変短あり」時の演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEへ移行する。
演出モードMAから演出モードMB1への移行は、「低確+変短なし」において大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)に当選することを移行契機としているとともに、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかにおいて小当りFに当選することを移行契機としている。
また、演出モードMAから演出モードMB1への移行は、演出モードMB1から演出モードMAへ移行後、所定条件のもとで行われる移行抽選において、演出モードMB1への移行に当選することを移行契機としている。なお、演出モードMAの滞在中に行われる移行抽選については、後述する。
また、演出モードMAから演出モードMC,MD(MD1,MD2)への移行は、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合を移行契機としている。また、演出モードMAから演出モードMC,MD(MD1,MD2)への移行は、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかにおいて、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)に当選すること、及び大当りE(15R非確変大当り)に当選することを移行契機としている。
また、演出モードMAから演出モードMEへの移行は、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されている場合を移行契機としているとともに、大当りC(変短制限なしの2R確変大当り)に当選することを移行契機としている。また、演出モードMAから演出モードMEへの移行は、「高確+変短なし」において大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)に当選することを移行契機としている。なお、「高確+変短なし」において大当りDに当選すると、2R大当り遊技終了後は、図3に示すように「高確+変短あり」に遊技状態が変化する。このため、大当りDに当選した場合は、その当選時の遊技状態に応じて、演出モードMB1(「低確+変短なし」時の当選)へ移行する場合と、演出モードME(「高確+変短なし」時の当選)へ移行する場合とがある。
次に、演出モードMB1からの他の移行モードへの移行契機を説明する。
演出モードMB1からは、演出モードMA,MB1,MB2,MC,MD(MD1,MD2),MEへの移行(再移行を含む)が許容されている。すなわち、演出モードMB1の滞在中は、「変短なし」を維持する移行契機が成立すると、「変短なし」時の演出モードMA,MB1,MB2へ移行(又は再移行)し、「変短なし」から「変短あり」への遊技状態の変化を伴う移行契機が成立すると、「変短あり」時の演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEへ移行する。
演出モードMB1から演出モードMAへの移行は、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかにおいて、演出モードMB1の滞在中に行われる演出モードMB1から演出モードMB2への昇格演出で、演出モードMB2へ昇格しなかったこと(移行失敗)を移行契機としている。
演出モードMB1の滞在中であって、「低確+変短なし」において大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)に当選すると、2R大当り遊技終了後に演出モードMB1へ再移行する。また、演出モードMB1の滞在中であって、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」において小当りFに当選すると、小当り遊技の終了後に演出モードMB1へ再移行する。また、演出モードMB1から演出モードMB2への移行は、「高確+変短なし」において、演出モードMB1の滞在中に行われる演出モードMB1から演出モードMB2への昇格演出で、演出モードMB2へ昇格すること(移行成功)を移行契機としている。
また、演出モードMB1から演出モードMC,MD(MD1,MD2)への移行は、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合を移行契機としている。また、演出モードMB1から演出モードMC,MD(MD1,MD2)への移行は、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかにおいて、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)に当選すること、及び大当りE(15R非確変大当り)に当選することを移行契機としている。
また、演出モードMB1から演出モードMEへの移行は、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されている場合を移行契機としているとともに、大当りC(変短制限なしの2R確変大当り)に当選することを移行契機としている。また、演出モードMB1から演出モードMEへの移行は、「高確+変短なし」において大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)に当選することを移行契機としている。なお、「高確+変短なし」において大当りDに当選すると、2R大当り遊技終了後は、図3に示すように「高確+変短あり」に遊技状態が変化する。このため、大当りDに当選した場合は、その当選時の遊技状態に応じて、演出モードMB1(「低確+変短なし」時の当選)へ再移行する場合と、演出モードME(「高確+変短なし」時の当選)へ移行する場合とがある。
次に、演出モードMB2からの他の移行モードへの移行契機を説明する。
演出モードMB2からは、演出モードMB2,MC,MD(MD1,MD2),MEへの移行(再移行を含む)が許容されている。すなわち、演出モードMB2の滞在中は、「変短なし」を維持する移行契機が成立すると、「変短なし」時の演出モードMB2へ再移行し、「変短なし」から「変短あり」への遊技状態の変化を伴う移行契機が成立すると、「変短あり」時の演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEへ移行する。
演出モードMB2の滞在中であって、「高確+変短なし」において小当りFに当選すると、小当り遊技の終了後に演出モードMB2へ再移行する。また、演出モードMB2から演出モードMC,MD(MD1,MD2)への移行は、「高確+変短なし」において、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合を移行契機としている。また、演出モードMB2から演出モードMC,MD(MD1,MD2)への移行は、「高確+変短なし」において、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)に当選すること、及び大当りE(15R非確変大当り)に当選することを移行契機としている。
また、演出モードMB2から演出モードMEへの移行は、「高確+変短なし」において、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されている場合を移行契機としているとともに、大当りC(変短制限なしの2R確変大当り)に当選することを移行契機としている。また、演出モードMB2から演出モードMEへの移行は、「高確+変短なし」において、大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)に当選することを移行契機としている。なお、「高確+変短なし」において大当りDに当選すると、2R大当り遊技終了後は、図3に示すように「高確+変短あり」に遊技状態が変化する。
次に、演出モードMCからの他の移行モードへの移行契機を説明する。
演出モードMCからは、演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEへの移行(再移行を含む)が許容されている。すなわち、演出モードMCの滞在中は、「変短あり」を維持する移行契機のみが成立することから、「変短あり」時の演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEへ移行(又は再移行)する。
演出モードMCの滞在中であって、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合、15R大当り遊技終了後に演出モードMCへ再移行する。また、演出モードMCの滞在中であって、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)及び大当りE(15R非確変大当り)の何れかに当選すると、15R大当り遊技終了後に演出モードMCへ再移行する。また、演出モードMCの滞在中であって、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りC(変短制限なしの2R確変大当り)及び大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)の何れかに当選すると、2R大当り遊技終了後に演出モードMCへ再移行する。また、演出モードMCの滞在中であって、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、小当りFに当選すると、小当り遊技の終了後に演出モードMCへ再移行する。
また、演出モードMCから演出モードMD(MD1,MD2)への移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合を移行契機としている。また、演出モードMCから演出モードMD(MD1,MD2)への移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)に当選すること、及び大当りE(15R非確変大当り)に当選することを移行契機としている。また、演出モードMCから演出モードMD1,MD2への移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、演出モードMCの終了条件(所定回数の図柄変動ゲームが終了する)が成立したことを移行契機としている。
また、演出モードMCから演出モードMEへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されている場合を移行契機としている。また、演出モードMCから演出モードMEへの移行は、「高確+変短あり」において、演出モードMCの滞在中に行われる演出モードMCから演出モードMEへの移行抽選に当選することを移行契機としている。
次に、演出モードMD1からの他の移行モードへの移行契機を説明する。
演出モードMD1からは、演出モードMA,MC,MD(MD1,MD2),MEへの移行(再移行を含む)が許容されている。すなわち、演出モードMD1の滞在中は、「変短あり」から「変短なし」への遊技状態の変化を伴う移行契機が成立すると、「変短なし」時の演出モードMAへ移行し、「変短あり」を維持する移行契機が成立すると、「変短あり」時の演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEへ移行(又は再移行)する。
演出モードMD1の滞在中であって、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、変短状態が終了すると、演出モードMAへ移行する。
演出モードMD1から演出モードMCへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合を移行契機としている。また、演出モードMD1から演出モードMCへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)に当選すること、及び大当りE(15R非確変大当り)に当選することを移行契機としている。また、演出モードMD1から演出モードMCへの移行は、「低確+変短あり」において、大当りC(変短制限なしの2R確変大当り)及び大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)の何れかに当選することを移行契機としている。また、演出モードMD1から演出モードMCへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、小当りFに当選することを移行契機としている、また、演出モードMD1から演出モードMCへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、演出モードMD1の滞在中に行われる演出モードMD1から演出モードMCへの移行抽選に当選することを移行契機としている。
また、演出モードMD1の滞在中に、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合、15R大当り遊技終了後に演出モードMD1へ再移行する。また、演出モードMD1の滞在中に、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)及び大当りE(15R非確変大当り)の何れかに当選すると、15R大当り遊技終了後に演出モードMD1へ再移行する。なお、これらの演出モードMD1への再移行は、前述した3つの大当りに基づく大当り遊技の終了に伴って行われるモード選択演出(詳細は後述する)で、演出モードMD1が選択されたことを移行契機としている。また、演出モードMD1の滞在中に、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、所定の契機(詳細は後述する)が成立することにより、演出モードMD1及び演出モードMD2の何れかを選択させるモード選択演出が発生し、演出モードMD1が選択された場合に再移行する。
また、演出モードMD1から演出モードMD2への移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合を移行契機としている。また、演出モードMD1から演出モードMD2への移行契機は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)及び大当りE(15R非確変大当り)の何れかに当選することを移行契機としている。なお、これらの演出モードMD1から演出モードMD2への移行は、前述した3つの大当りに基づく大当り遊技の終了に伴って行われるモード選択演出(詳細は後述する)で、演出モードMD2が選択されたことを移行契機としている。また、演出モードMD1から演出モードMD2への移行契機は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、演出モードMDの滞在中に所定の契機(詳細は後述する)が成立することにより、演出モードMD1及び演出モードMD2の何れかを選択させるモード選択演出が発生し、演出モードMD2が選択されたことを移行契機としている。
また、演出モードMD1から演出モードMEへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されている場合を移行契機としている。また、演出モードMD1から演出モードMEへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りC(変短制限なしの2R確変大当り)及び大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)の何れかに当選することを移行契機としている。また、演出モードMD1から演出モードMEへの移行は、「高確+変短あり」において、小当りFに当選することを移行契機としている。また、演出モードMD1から演出モードMEへの移行は、「高確+変短あり」において、演出モードMD1の滞在中に行われる演出モードMD1から演出モードMEへの移行抽選に当選することを移行契機としている。
次に、演出モードMD2からの他の移行モードへの移行契機を説明する。
演出モードMD2からは、演出モードMA,MC,MD(MD1,MD2),MEへの移行(再移行を含む)が許容されている。すなわち、演出モードMD2の滞在中は、「変短あり」から「変短なし」への遊技状態の変化を伴う移行契機が成立すると、「変短なし」時の演出モードMAへ移行し、「変短あり」を維持する移行契機が成立すると、「変短あり」時の演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEへ移行(又は再移行)する。
演出モードMD2の滞在中であって、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、変短状態が終了すると、演出モードMAへ移行する。
演出モードMD2から演出モードMCへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合を移行契機としている。また、演出モードMD2から演出モードMCへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)に当選すること、及び大当りE(15R非確変大当り)に当選することを移行契機としている。また、演出モードMD2から演出モードMCへの移行は、「低確+変短あり」において、大当りC(変短制限なしの2R確変大当り)及び大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)の何れかに当選することを移行契機としている。また、演出モードMD2から演出モードMCへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、小当りFに当選することを移行契機としている。
また、演出モードMD2から演出モードMD1への移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合を移行契機としている。また、演出モードMD2から演出モードMD1への移行契機は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)及び大当りE(15R非確変大当り)の何れかに当選することを移行契機としている。なお、これらの演出モードMD2から演出モードMD1への移行は、前述した3つの大当りに基づく大当り遊技の終了に伴って行われるモード選択演出(詳細は後述する)で、演出モードMD1が選択されたことを移行契機としている。また、演出モードMD2から演出モードMD1への移行契機は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、演出モードMDの滞在中に所定の契機(詳細は後述する)が成立することにより、演出モードMD1及び演出モードMD2の何れかを選択させるモード選択演出が発生し、演出モードMD1が選択されたことを移行契機としている。
また、演出モードMD2の滞在中に、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合、15R大当り遊技終了後に演出モードMD2へ再移行する。また、演出モードMD2の滞在中に、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)及び大当りE(15R非確変大当り)の何れかに当選すると、15R大当り遊技終了後に演出モードMD2へ再移行する。なお、これらの演出モードMD2への再移行は、前述した3つの大当りに基づく大当り遊技の終了に伴って行われるモード選択演出(詳細は後述する)で、演出モードMD2が選択されたことを移行契機としている。また、演出モードMD2の滞在中に、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、所定の契機(詳細は後述する)が成立することにより、演出モードMD1及び演出モードMD2の何れかを選択させるモード選択演出が発生し、演出モードMD2が選択された場合に再移行する。
また、演出モードMD2から演出モードMEへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されている場合を移行契機としている。また、演出モードMD2から演出モードMEへの移行は、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかにおいて、大当りC(変短制限なしの2R確変大当り)及び大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)の何れかに当選することを移行契機としている。また、演出モードMD2から演出モードMEへの移行は、「高確+変短あり」において、小当りFに当選することを移行契機としている。
演出モードMD1の移行態様と演出モードMD2の移行態様を比較すると、演出モードMCへの移行契機と演出モードMEへの移行契機が相違する。すなわち、演出モードMD1の滞在中は、演出モードMCへの移行抽選及び演出モードMEへの移行抽選が行われるが、演出モードMD2の滞在中は、演出モードMCへの移行抽選及び演出モードMEへの移行抽選が行われない。
次に、演出モードMEからの他の移行モードへの移行契機を説明する。
演出モードMEからは、演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEへの移行(再移行を含む)が許容されている。すなわち、演出モードMEの滞在中は、「変短あり」を維持する移行契機のみが成立することから、「変短あり」時の演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEへ移行(又は再移行)する。
演出モードMEから演出モードMC,MD(MD1,MD2)への移行は、「高確+変短あり」において、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されていない場合を移行契機としている。また、演出モードMEから演出モードMCへの移行は、「高確+変短あり」において、大当りB(変短制限ありの15R確変大当り)及び大当りE(15R非確変大当り)の何れかに当選することを移行契機としている。
また、演出モードMEの滞在中であって、「高確+変短あり」において、大当りA(変短制限なしの15R確変大当り)に当選し、かつ大当りAに当選していることが報知されている場合は、15R大当り遊技終了後に演出モードMEへ再移行する。また、演出モードMEの滞在中であって、「高確+変短あり」において、大当りC(変短制限なしの2R確変大当り)及び大当りD(変短制限ありの2R確変大当り)の何れかに当選すると、2R大当り遊技終了後に演出モードMEへ再移行する。また、演出モードMEの滞在中であって、「高確+変短あり」において、小当りFに当選すると、小当り遊技終了後に演出モードMEへ再移行する。
なお、各演出モードMA,MB(MB1,MB2),MC,MD(MD1,MD2),MEの滞在中に、大当りA(当選していることが報知されない)、大当りB及び大当りEの何れかに当選した場合は、演出モードMCへ移行及び演出モードMD(MD1とMD2)へ移行の何れかに当選する移行先抽選を行う。
具体的に言えば、大当りA(当選していることが報知されない)に当選した場合は、101分の67の当選確率で演出モードMCへ移行に当選し、かつ101分の34の当選確率で演出モードMD(MD1,MD2)へ移行に当選する移行先抽選を行う。また、大当りBに当選した場合は、101分の21の当選確率で演出モードMCへ移行に当選し、かつ101分の80の当選確率で演出モードMD(MD1,MD2)へ移行に当選する移行先抽選を行う。また、大当りEに当選した場合は、101分の14の当選確率で演出モードMCへ移行に当選し、かつ101分の87の当選確率で演出モードMD(MD1,MD2)へ移行に当選する移行先抽選を行う。
本実施形態における移行先抽選の当選確率によれば、15R大当り遊技終了後に演出モードMCへ移行した場合は、15R大当り遊技終了後に演出モードMDへ移行した場合よりも、確変状態である可能性が高いことになる。また、本実施形態における移行先抽選の当選確率によれば、15R大当り遊技終了後に演出モードMCへ移行した場合は、大当りAに当選した可能性が高いことになる。
また、各演出モードMA,MB(MB1,MB2),MC,MD(MD1,MD2),MEの滞在中に、大当りA(当選していることが報知されない)、大当りB及び大当りEの何れかに当選した場合に演出モードMDへ移行する際は、演出モードMD1と演出モードMD2の何れかに移行する。このとき、本実施形態では、大当り遊技終了後に行われる最初の図柄変動ゲームが開始する前に、演出モードMDへ移行する旨の報知とともに、演出モードMD1及び演出モードMD2の何れに移行させるかを遊技者に選択させるためのモード選択演出が行われる。このモード選択演出は、本実施形態において、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出の演出内容の一部として行われる。そして、大当り遊技の終了(最終ラウンド遊技の終了)に伴って、演出モードMDへ移行する旨の報知がなさる場合に行われるモード選択演出では、機内部(統括制御用RAM41c)に記憶されているデフォルト値にしたがって現在選択されている演出モードMDの種類が報知される。したがって、遊技者は、自身の指示によって演出モードMD1(デフォルト値)から演出モードMD2、又は演出モードMD2(デフォルト値)から演出モードMD1へ切替え可能となっている。なお、モード選択演出において遊技者は、パチンコ遊技機10に装備された演出用操作ボタンを操作して、演出モードMDの種類を指示する。
本実施形態においてデフォルト値は、直近の演出モードMDの種類によって設定されるようになっている。具体的に言えば、演出モードMD1へ滞在し、その滞在中に他の演出モードへ移行したならば、機内部にはデフォルト値として演出モードMD1が記憶され、他の演出モードから演出モードMDへ移行する場合、モード選択演出ではデフォルト値(この場合は演出モードMD1)にしたがって報知が行われる。なお、電源投入時のデフォルト値は「演出モードMD1」が初期設定されるようになっている。また、演出モードMCから演出モードMDへ移行する場合は、モード選択演出を介することなく、デフォルト値にしたがって演出モードMD1及び演出モードMD2の何れかに移行する。
また、各演出モードの滞在中は、その滞在中の演出モードに対応する遊技状態報知画像が演出表示装置22に画像表示されるようになっている。具体的に言えば、本実施形態の遊技状態報知画像は、図柄の背面に映し出される背景画像と、演出モードの種類を示す文字画像(テロップなど)から構成される。そして、各演出モードに対応する背景画像は、演出モード毎に画像内容が異なるように個別設定されており、遊技者は、背景画像の種類や文字画像から滞在中の演出モードを認識し得るようになっている。すなわち、各演出モードでは、異なる遊技状態示唆演出が実行される。本実施形態では、演出表示装置22が、遊技状態示唆演出を実行する示唆演出実行手段となる。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について図7にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御装置としての主制御基板40が装着されている。主制御基板40は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板41と、演出表示制御基板42と、音声・ランプ制御基板43が装着されている。これらのサブ統括制御基板41、演出表示制御基板42及び音声・ランプ制御基板43が、副制御装置となる。
サブ統括制御基板41は、主制御基板40が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板42、音声・ランプ制御基板43を統括的に制御する。演出表示制御基板42は、主制御基板40とサブ統括制御基板41が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置22の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板43は主制御基板40とサブ統括制御基板41が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各ランプ部16a,16bの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)、及びスピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板40、サブ統括制御基板41、及び演出表示制御基板42について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板40には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU40aと、主制御用CPU40aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM40bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM40cが設けられている。主制御用CPU40aには、主制御用ROM40bと主制御用RAM40cが接続されている。
また、主制御用CPU40aには、第1始動入賞口26に入球した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1と、第2始動入賞口27に入球した遊技球を検知する第2始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU40aには、普通図柄作動ゲート33を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4が接続されている。また、主制御用CPU40aには、第1特別図柄表示装置23と、第2特別図柄表示装置24と、普通図柄表示装置25と、第1保留記憶表示装置31と、第2保留記憶表示装置32と、普通図柄保留記憶表示装置34を搭載する図柄表示基板44が接続されている。また、主制御用CPU40aは、特別図柄用の当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、小当り図柄振分用乱数や、普通図柄用の当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する。そして、主制御用CPU40aは、更新後の値を主制御用RAM40cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換える乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、主制御用CPU40aは、時間を計測するタイマを更新する。主制御用RAM40cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
特別図柄用の当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数であるとともに、大当り抽選に当選しなかった場合に小当りとするか否かの小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数である。また、特図振分用乱数は、大当りとなる場合に第1特別図柄表示装置23、及び第2特別図柄表示装置24に確定停止表示させる特別図柄としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。また、リーチ判定用乱数は、当り抽選(大当り抽選と小当り抽選を含む)で当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成し、リーチ演出を行うか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを選択し、決定する際に用いる乱数である。普通図柄用の当り判定用乱数は、普通図柄の当りとするか否かの普通図柄当り抽選(普通図柄当り判定)で用いる乱数である。また、小当り図柄振分用乱数は、小当りとなる場合に第1特別図柄表示装置23に確定停止表示させる特別図柄としての小当り図柄を決定する際に用いる乱数である。
本実施形態において、特別図柄用の当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数は、同一時期(同一タイミング)に取得され、特別図柄1及び特別図柄2の変動に係る処理において共通使用(共用)されている。すなわち、上記各乱数は、第1始動入賞口26へ遊技球が入球した時、及び第2始動入賞口27へ遊技球が入球した時に、それぞれ取得されるようになっている。そして、第1始動入賞口26へ遊技球が入球した時、及び第2始動入賞口27へ遊技球が入球した時には、共通の乱数から値を取得するようになっている。また、小当り図柄用振分乱数は、第1始動入賞口26へ遊技球が入球した時に取得されるようになっている。
また、主制御用ROM40bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値、小当り判定値、リーチ判定値、普通図柄当り判定値など)が記憶されている。変動パターンは、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が確定停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。また、変動パターンには、該変動パターン毎に、図柄変動ゲームの開始から終了までの変動時間が定められている。また、変動パターンは、当り演出用、はずれリーチ演出用、及びはずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。また、当り演出用の変動パターンには、15R大当りに当選した場合に選択可能な15R大当り用の変動パターンと、2R大当り及び小当りの何れかに当選した場合に選択可能な2R大当り/小当り用の変動パターンとにさらに分類されている。
当り演出では、図柄変動ゲームが、当りとなるように展開される。具体的に言えば、15R大当り用の変動パターンに基づく当り演出では、演出表示装置22において大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるとともに、第1特別図柄表示装置23又は第2特別図柄表示装置24において大当り図柄が確定停止表示される。2R大当り/小当り用の変動パターンに基づく当り演出では、演出表示装置22において確変示唆の図柄組み合わせが確定停止表示されるとともに、第1特別図柄表示装置23において大当り図柄又は小当り図柄が確定停止表示され、第2特別図柄表示装置24において大当り図柄が確定停止表示される。
はずれリーチ演出では、演出表示装置22において図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるとともに、第1特別図柄表示装置23又は第2特別図柄表示装置24においてはずれ図柄が確定停止表示される。はずれ演出では、演出表示装置22において図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるとともに、第1特別図柄表示装置23又は第2特別図柄表示装置24においてはずれ図柄が確定停止表示される。なお、第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで図柄の変動が継続される。すなわち、リーチ演出は、演出表示装置22の画像表示部GHに画像表示される飾り図柄を用いた図柄変動ゲームで行われる。
そして、変動パターン記憶手段としての主制御用ROM40bには、複数(本実施形態では8つ)の変動パターン振分テーブル(図示しない)が記憶されている。具体的に言えば、主制御用ROM40bには、特別図柄1用の変動パターン振分テーブルとして4つの遊技状態(「低確+変短なし」、「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、「高確+変短あり」)毎に各1つの変動パターン振分テーブルを設定し、記憶している。また、主制御用ROM40bには、特別図柄2用の変動パターン振分テーブルとして4つの遊技状態(「低確+変短なし」、「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、「高確+変短あり」)毎に各1つの変動パターン振分テーブルを設定し、記憶している。また、各変動パターン振分テーブルでは、当り演出、はずれリーチ演出及びはずれ演出毎に選択可能な変動パターンを特定し得るように変動パターン振分用乱数の値が振分けられている。また、各変動パターン振分テーブルでは、当り演出についてさらに当りの種類毎(特別図柄毎)に選択可能な変動パターンを特定し得るように変動パターン振分用乱数の値が振分けられている。
図8は、本実施形態のパチンコ遊技機10において選択可能な変動パターンの一部を示している。
本実施形態では、はずれ演出用の変動パターンとして、4種類の変動パターンP1〜P4が用意されている。これらの変動パターンP1〜P4は、変動内容が「通常変動」、及び「短縮変動」とされている。「通常変動」は、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。「短縮変動」は、「通常変動」よりも変動時間が短く設定され、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。そして、本実施形態において変動パターンP1〜P4の変動時間は、変動パターンP1(変動時間T1)よりも変動パターンP2(変動時間T2)の方が短く、変動パターンP2よりも変動パターンP3(変動時間T3)の方が短く、変動パターンP3よりも変動パターンP4(変動時間T4)の方が短くなっている。また、本実施形態において変動パターンP1〜P4は、図柄変動ゲームの開始時における始動保留記憶数(0〜3)に応じて選択される。
変動パターンP5,P7は、15R大当りに当選した場合に選択可能な当り演出用(15R大当り用)の変動パターンとされている。具体的に言えば、変短制限なしの15R確変大当り(特別図柄ZAに基づく大当りA)、変短制限ありの15R確変大当り(特別図柄ZBに基づく大当りB)、及び15R非確変大当り(特別図柄ZEに基づく大当りE)に当選した場合に選択可能とされている。また、変動パターンP6,P8は、はずれリーチ演出用の変動パターンとされている。また、変動パターンP9は、2R大当り又は小当りに当選した場合に選択可能な当り演出用(2R/小当り用)の変動パターンとされている。具体的に言えば、変短制限なしの2R確変大当り(特別図柄ZCに基づく大当りC)、変短制限ありの2R確変大当り(特別図柄ZDに基づく大当りD)、及び小当り(特別図柄ZFに基づく大当りF)に当選した場合に選択可能とされている。すなわち、本実施形態では、2R大当り及び小当りに当選した場合、同じ変動パターンP9を選択可能とされている。
大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、特別図柄用の当り判定用乱数の取り得る数値(0〜952の全953通りの整数)の中から定められている。大当り判定値は、遊技状態が非確変状態(低確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる低確率用の大当り判定値と、遊技状態が確変状態(高確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる高確率用の大当り判定値とがあり、確変状態時の大当り判定値の数は、非確変状態時の大当り判定値の数よりも多く設定されている。本実施形態では、低確率用の大当り判定値として「3」個の数値が、高確率用の大当り判定値として「29」個の数値が定められている。このため、大当り抽選で大当りに当選する確率は、非確変状態時が「953分の3(=317.6分の1)」となり、確変状態時が「953分の29(=32.8分の1)」となる。本実施形態において大当り判定値は、特別図柄1及び特別図柄2の変動に係る処理において共通使用(共用)されている。
小当り判定値は、小当り抽選で用いる判定値であり、特別図柄用の当り判定用乱数の取り得る数値(0〜952の全953通りの整数)の中から定められている。本実施形態では、小当り判定値として「6」個の数値が、が定められている。このため、小当り抽選で小当りに当選する確率は、「953分の6(=158.8分の1)」となる。なお、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否か、及び変短状態が付与されているか否かによってその値が異なることはない(同じ値が定められている)。すなわち、小当り抽選で小当りに当選する確率は、遊技状態に関係なく、一定とされている。
リーチ判定値は、リーチ判定で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取りえる数値(0〜240の全241通りの整数)の中から定められている。リーチ判定値は、特別図柄の種類と、遊技状態(確変状態か否かと、変短状態か否か)と、当該変動分を減算した残りの保留記憶数に応じて異なる値が設定されている。
普通図柄当り判定値は、普通図柄当り抽選で用いる判定値であり、普通図柄用の当り判定用乱数の取り得る数値(0〜250の全251通りの整数)の中から定められている。普通図柄当り判定値は、遊技状態が非変短状態の時の普通図柄当り抽選で用いる低確率用の普通図柄当り判定値と、遊技状態が変短状態の時の普通図柄当り抽選で用いる高確率用の普通図柄当り判定値とがあり、変短状態時の普通図柄当り判定値の数は非変短状態時の普通図柄当り判定値の数よりも多く設定されている。本実施形態では、非変短状態用の普通図柄当り判定値として「15」個の数値が、変短状態用の普通図柄当り判定値として「250」個の数値が定められている。このため、普通図柄当り抽選で普通図柄当りに当選する確率は、非変短状態時が「251分の15」となり、変短状態時が「251分の250」となる。
次に、図7に基づきサブ統括制御基板41について説明する。
サブ統括制御基板41には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU41aと、統括制御用CPU41aの制御プログラムを格納する統括制御用ROM41bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM41cが設けられている。統括制御用CPU41aには、統括制御用ROM41bと統括制御用RAM41cが接続されている。また、統括制御用CPU41aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御用RAM41cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、統括制御用RAM41cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、図7に基づき演出表示制御基板42について説明する。
演出表示制御基板42には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU42aと、表示制御用CPU42aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM42bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM42cが設けられている。表示制御用CPU42aには、表示制御用ROM42bと表示制御用RAM42cが接続されている。表示制御用ROM42bには、演出表示装置22の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御用ROM42bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、表示制御用RAM42cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、主制御用CPU40aが、メイン制御プログラムに基づき実行する入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理について説明する。最初に、特別図柄入力処理を図9に従って説明する。
主制御用CPU40aは、第1始動入賞口26に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1において主制御用CPU40aは、第1始動口スイッチSW1が遊技球を検知した時に出力する第1検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、ステップS5へ移行する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(第1特図始動保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU40aは、ステップS5へ移行する。
ステップS2の判定結果が肯定(第1特図始動保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU40aは、第1特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、保留記憶手段としての主制御用RAM40cに記憶されている第1特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS3)。続いて、主制御用CPU40aは、各種乱数の値を主制御用RAM40cから読み出して取得し、該値を第1特図始動保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM40cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。本実施形態において主制御用CPU40aは、ステップS4で、特別図柄用の当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、変動パターン振分用乱数の値、及び小当り図柄振分用乱数の値を取得し、主制御用RAM40cに設定する。
次に、主制御用CPU40aは、第2始動入賞口27に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5において主制御用CPU40aは、第2始動口スイッチSW2が遊技球を検知した時に出力する第2検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS5の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS5の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果が否定(第2特図始動保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
ステップS6の判定結果が肯定(第2特図始動保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU40aは、第2特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、保留記憶手段としての主制御用RAM40cに記憶されている第2特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS7)。続いて、主制御用CPU40aは、各種乱数の値を主制御用RAM40cから読み出して取得し、該値を第2特図始動保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM40cの所定の記憶領域に設定する(ステップS8)。本実施形態において主制御用CPU40aは、ステップS8で、特別図柄用の当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、変動パターン振分用乱数の値を取得し、主制御用RAM40cに設定する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について図10〜図14に基づき説明する。主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を所定周期毎(例えば、4ms毎)に実行するようになっている。本実施形態では、以下に説明する特別図柄開始処理を実行する主制御用CPU40aが、当り抽選手段(第1の当り抽選手段、第2の当り抽選手段)、当り種決定手段、変動内容決定手段として機能する。
主制御用CPU40aは、まず、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技(或いは小当り遊技)中であるか否か判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、第2特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS12)、第2特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS13)。
ステップS13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留記憶数=0の場合)、主制御用CPU40aは、第1特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS14)、第1特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS15)。ステップS15の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留記憶数=0の場合)、主制御用CPU40aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定する(ステップS16)。この判定結果が否定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していない場合)、主制御用CPU40aは、デモンストレーション指定コマンドを出力する(ステップS17)。そして、特別図柄開始処理を終了する。また、ステップS16の判定結果が肯定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していた場合)、主制御用CPU40aは、そのまま特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合(第1特図始動保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第1の変動ゲームを実行することを示す値[0]を設定する(ステップS18)。次に、主制御用CPU40aは、第1特図始動保留記憶数の数を1減算(−1)し(ステップS19)、当該第1特図始動保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶されている所定の乱数の値を取得する(ステップS20)。本実施形態において主制御用CPU40aは、ステップS20で、特別図柄用の当り判定用乱数の値、特図振分乱数の値、及び小当り図柄振分用乱数の値を取得する。
次に、主制御用CPU40aは、図11に示すように、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM40bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS21)。ステップS21において主制御用CPU40aは、遊技状態が確変状態の場合、高確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行い、遊技状態が非確変状態の場合、低確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。
ステップS21の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU40aは、今回の図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム)が大当りの変動であることを示す大当りフラグに[1]を設定する(ステップS22)。そして、主制御用CPU40aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特別図柄1による大当り図柄の中から第1特別図柄表示装置23に確定停止表示させる大当り図柄を決定する(ステップS23)。本実施形態では、大当り図柄を決定することにより、大当りの種類が決定される。
次に、主制御用CPU40aは、現在の遊技状態(確変状態の有無、変短状態の有無)をもとに変動パターン振分けテーブルを選択し、ステップS23で決定した大当り図柄(特別図柄1)の種類と取得した変動パターン振分用乱数の値から、当り演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS24)。ステップS24において主制御用CPU40aは、特別図柄ZA,ZB,ZEを決定している場合には当り演出用の変動パターンとして15R大当り用の変動パターン(図8では変動パターンP5,P7)を選択し、決定する。一方、ステップS24において主制御用CPU40aは、特別図柄ZC,ZDを決定している場合には当り演出用の変動パターンとして2R大当り用の変動パターン(図8では変動パターンP9)を選択し、決定する。
変動パターン及び最終停止図柄(大当り図柄)を決定した主制御用CPU40aは、サブ統括制御基板41(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS25)。具体的に言えば、主制御用CPU40aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU40aは、特別図柄を変動開始させるように第1特別図柄表示装置23の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。また、主制御用CPU40aは、最終停止図柄となる特別図柄1を指示するための特別図柄1指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU40aは、変動パターン指定コマンドで指示した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように第1特別図柄表示装置23の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、変動パターン指定コマンドで指示した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS21の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU40aは、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM40bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS26)。ステップS26の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、主制御用CPU40aは、今回の図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム)が小当りの変動であることを示す小当りフラグに[1]を設定する(ステップS27)。そして、主制御用CPU40aは、取得した小当り図柄振分用乱数の値に基づき、特別図柄による小当り図柄の中から第1特別図柄表示装置23に確定停止表示させる最終停止図柄を決定する(ステップS28)。
次に、主制御用CPU40aは、現在の遊技状態(確変状態の有無、変短状態の有無)をもとに変動パターン振分けテーブルを選択し、ステップS28で決定した小当り図柄(特別図柄1)の種類と取得した変動パターン振分用乱数の値から、当り演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS29)。ステップS29において主制御用CPU40aは、特別図柄ZFを決定していることから、当り演出用の変動パターンとして小当り用の変動パターン(図8では変動パターンP9)を選択し、決定する。
変動パターン及び最終停止図柄(小当り図柄)を決定した主制御用CPU40aは、ステップS25の処理に移行し、前述同様、サブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後に、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU40aは、変動パターン指定コマンドで指示した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特別図柄表示装置23の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、変動パターン指定コマンドで指示した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS26の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、はずれを決定し、続いて、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS30)。なお、リーチ判定値は、遊技状態、保留記憶数及び特別図柄変動処理フラグの値(特別図柄1の変動か、特別図柄2の変動か)に応じて設定されている。具体的に言えば、特別図柄変動処理フラグの値が特別図柄1の変動を示す場合には、図13(a)に示すように、リーチ判定を肯定判定する割合(リーチ確率)が設定されている。本実施形態では、遊技状態が「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかであって、保留記憶数が「0〜1」の場合には241分の34の確率で、保留記憶数が「2」の場合には241分の17で、保留記憶数が「3」の場合には241分の5で、リーチ判定(ステップS30)を肯定判定する。また、本実施形態では、遊技状態が「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかの場合、保留記憶数に関係なく(0〜3の何れか)、241分の10でリーチ判定(ステップS30)を肯定判定する。
なお、本実施形態では、リーチ確率を241分の34とする場合、リーチ判定値を「0〜33」とし、当り範囲が「0〜33」に設定されるとともに、はずれ範囲が「34〜240」に設定される。また、本実施形態では、リーチ確率を241分の17とする場合、リーチ判定値を「0〜16」とし、当り範囲が「0〜16」に設定されるとともに、はずれ範囲が「17〜240」に設定される。また、本実施形態では、リーチ確率を241分の5とする場合、リーチ判定値を「0〜4」とし、当り範囲が「0〜4」に設定されるとともに、はずれ範囲が「5〜240」に設定される。また、本実施形態では、リーチ確率を241分の10とする場合、リーチ判定値を「0〜9」とし、当り範囲が「0〜9」に設定されるとともに、はずれ範囲が「10〜240」に設定される。このようにリーチ判定値を設定した場合、何れのリーチ確率においても、特定の範囲(具体的には「0〜4」の範囲)は当り範囲に設定されることになる。
そして、ステップS30の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU40aは、特別図柄1のはずれ図柄を第1特別図柄表示装置23にて確定停止表示させる最終停止図柄として決定する(ステップS31)。次に、主制御用CPU40aは、現在の遊技状態(確変状態の有無、変短状態の有無)をもとに変動パターン振分けテーブルを選択し、ステップS30の判定結果と取得した変動パターン振分用乱数の値から、はずれリーチ演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS32)。ステップS32において主制御用CPU40aは、はずれリーチ演出を行うことを決定していることから、はずれリーチ演出用の変動パターン(図8では変動パターンP6,P8)を選択し、決定する。
変動パターン及び最終停止図柄(はずれ図柄)を決定した主制御用CPU40aは、ステップS25の処理に移行し、前述同様、サブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後に、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU40aは、変動パターン指定コマンドで指示した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特別図柄表示装置23の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、変動パターン指定コマンドで指示した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS30の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU40aは、特別図柄1のはずれ図柄を第1特別図柄表示装置23にて確定停止表示させる最終停止図柄として決定する(ステップS33)。次に、主制御用CPU40aは、現在の遊技状態(確変状態の有無、変短状態の有無)をもとに変動パターン振分けテーブルを選択し、ステップS30の判定結果と取得した変動パターン振分用乱数の値から、はずれ演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS34)。ステップS34において主制御用CPU40aは、はずれ演出を行うことを決定していることから、はずれ演出用の変動パターン(図8では変動パターンP1〜P4)を選択し、決定する。
一方、ステップS13の判定結果が肯定の場合(第2特図始動保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第2の変動ゲームを実行することを示す値[1]を設定する(ステップS35)。次に、主制御用CPU40aは、第2特図始動保留記憶数の数を1減算(−1)し(ステップS36)、当該第2特図始動保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶されている所定の乱数の値を取得する(ステップS37)。本実施形態において主制御用CPU40aは、ステップS37で、特別図柄用の当り判定用乱数の値、及び特図振分乱数の値を取得する。
次に、主制御用CPU40aは、図12に示すように、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM40bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS38)。ステップS38において主制御用CPU40aは、遊技状態が確変状態の場合、高確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行い、遊技状態が非確変状態の場合、低確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。
ステップS39の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU40aは、今回の図柄変動ゲーム(第2の変動ゲーム)が大当りの変動であることを示す大当りフラグに[1]を設定する(ステップS39)。そして、主制御用CPU40aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特別図柄2による大当り図柄の中から第2特別図柄表示装置24に確定停止表示させる大当り図柄を決定する(ステップS40)。本実施形態では、大当り図柄を決定することにより、大当りの種類が決定される。
次に、主制御用CPU40aは、現在の遊技状態(確変状態の有無、変短状態の有無)をもとに変動パターン振分けテーブルを選択し、ステップS40で決定した大当り図柄(特別図柄2)の種類と取得した変動パターン振分用乱数の値から、当り演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS41)。ステップS41において主制御用CPU40aは、特別図柄ZA,ZB,ZEを決定している場合には当り演出用の変動パターンとして15R大当り用の変動パターン(図8では変動パターンP5,P7)を選択し、決定する。一方、ステップS41において主制御用CPU40aは、特別図柄ZCを決定している場合には当り演出用の変動パターンとして2R大当り用の変動パターン(図8では変動パターンP9)を選択し、決定する。
変動パターン及び最終停止図柄(大当り図柄)を決定した主制御用CPU40aは、サブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS42)。具体的に言えば、主制御用CPU40aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU40aは、特別図柄を変動開始させるように第2特別図柄表示装置24の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。また、主制御用CPU40aは、最終停止図柄となる特別図柄2を指示するための特別図柄2指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU40aは、変動パターン指定コマンドで指示した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように第2特別図柄表示装置24の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、変動パターン指定コマンドで指示した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS38の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU40aは、はずれを決定し、続いて、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS43)。なお、リーチ判定値は、遊技状態、保留記憶数及び特別図柄変動処理フラグの値(特別図柄1の変動か、特別図柄2の変動か)に応じて設定されている。具体的に言えば、特別図柄変動処理フラグの値が特別図柄2の変動を示す場合には、図13(b)に示すように、リーチ判定を肯定判定する割合(リーチ確率)が設定されている。本実施形態では、遊技状態が「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の何れかの場合、保留記憶数に関係なく(0〜3の何れか)、241分の20の確率で、リーチ判定(ステップS43)を肯定判定する。また、本実施形態では、遊技状態が「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかの場合、保留記憶数に関係なく(0〜3の何れか)、241分の9でリーチ判定(ステップS43)を肯定判定する。
なお、本実施形態では、リーチ確率を241分の20とする場合、リーチ判定値を「0〜19」とし、当り範囲が「0〜19」に設定されるとともに、はずれ範囲が「20〜240」に設定される。また、本実施形態では、リーチ確率を241分の9とする場合、リーチ判定値を「0〜8」とし、当り範囲が「0〜8」に設定されるとともに、はずれ範囲が「9〜240」に設定される。
そして、ステップS43の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU40aは、特別図柄2のはずれ図柄を第2特別図柄表示装置24にて確定停止表示させる最終停止図柄として決定する(ステップS44)。次に、主制御用CPU40aは、現在の遊技状態(確変状態の有無、変短状態の有無)をもとに変動パターン振分けテーブルを選択し、ステップS43の判定結果と取得した変動パターン振分用乱数の値から、はずれリーチ演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS45)。ステップS45において主制御用CPU40aは、はずれリーチ演出を行うことを決定していることから、はずれリーチ演出用の変動パターン(図8では変動パターンP6,P8)を選択し、決定する。
変動パターン及び最終停止図柄(はずれ図柄)を決定した主制御用CPU40aは、ステップS42の処理に移行し、前述同様、サブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後に、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU40aは、変動パターン指定コマンドで指示した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特別図柄表示装置24の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、変動パターン指定コマンドで指示した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS43の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU40aは、特別図柄2のはずれ図柄を第2特別図柄表示装置24にて確定停止表示させる最終停止図柄として決定する(ステップS46)。次に、主制御用CPU40aは、現在の遊技状態(確変状態の有無、変短状態の有無)をもとに変動パターン振分けテーブルを選択し、ステップS43の判定結果と取得した変動パターン振分用乱数の値から、はずれ演出用の変動パターンを選択し、決定する(ステップS47)。ステップS47において主制御用CPU40aは、はずれ演出を行うことを決定していることから、はずれ演出用の変動パターン(図8では変動パターンP1〜P4)を選択し、決定する。
本実施形態の主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理のステップS34,S47において、図14(a)〜(c)に示す選択率にしたがって、はずれ演出の変動パターンを決定する。はずれ演出用の変動パターンの選択率は、遊技状態、当該変動分を減算した残りの保留記憶数及び特別図柄変動処理フラグの値(特別図柄1の変動か、特別図柄2の変動か)に応じて設定されている。そして、主制御用CPU40aは、遊技状態が「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の場合、特別図柄変動処理フラグの値が特別図柄1の変動を示すとき及び特別図柄2の変動を示すときの何れであっても、図14(a)に示す変短なし時の変動パターン選択率にしたがってはずれ演出用の変動パターンを選択する。変短なし時において主制御用CPU40aは、保留記憶数が「0〜1」の場合、251分の241の選択率で変動パターンP1を、251分の9の選択率で変動パターンP2を、251分の1の選択率で変動パターンP3を、それぞれ選択し、決定する。また、変短なし時において主制御用CPU40aは、保留記憶数が「2」の場合、251分の7の選択率で変動パターンP1を、251分の239の選択率で変動パターンP2を、251分の5の選択率で変動パターンP3を、それぞれ選択し、決定する。また、変短なし時において主制御用CPU40aは、保留記憶数が「3」の場合、251分の2の選択率で変動パターンP1を、251分の17の選択率で変動パターンP2を、251分の232の選択率で変動パターンP3を、それぞれ選択し、決定する。このように選択率を設定した場合、主制御用CPU40aは、変短なし時において、変動パターンP4を選択しないことになる。
また、主制御用CPU40aは、遊技状態が「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の場合、特別図柄変動処理フラグの値が特別図柄1の変動を示すとき、図14(b)に示す変短あり時の変動パターン選択率にしたがってはずれ演出用の変動パターンを選択する。変短あり時の特別図柄1の変動において主制御用CPU40aは、保留記憶数に関係なく(0〜3)、251分の249の選択率で変動パターンP1を、251分の1の選択率で変動パターンP2を、251分の1の選択率で変動パターンP4を、それぞれ選択し、決定する。このように選択率を設定した場合、主制御用CPU40aは、変短あり時において、変動パターンP3を選択しないことになる。
一方、主制御用CPU40aは、遊技状態が「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の場合、特別図柄変動処理フラグの値が特別図柄2の変動を示すとき、図14(c)に示す変短あり時の変動パターン選択率にしたがってはずれ演出用の変動パターンを選択する。変短あり時の特別図柄2の変動において主制御用CPU40aは、保留記憶数が「0」の場合、251分の249の選択率で変動パターンP1を、251分の1の選択率で変動パターンP2を、251分の1の選択率で変動パターンP4を、それぞれ選択し、決定する。また、変短あり時の特別図柄2の変動において主制御用CPU40aは、保留記憶数が「1〜2」の場合、251分の10の選択率で変動パターンP1を、251分の10の選択率で変動パターンP2を、251分の231の選択率で変動パターンP4を、それぞれ選択し、決定する。また、変短あり時の特別図柄2の変動において主制御用CPU40aは、保留記憶数が「3」の場合、251分の5の選択率で変動パターンP1を、251分の10の選択率で変動パターンP2を、251分の236の選択率で変動パターンP4を、それぞれ選択し、決定する。このように選択率を設定した場合、主制御用CPU40aは、変短あり時において、変動パターンP3を選択しないことになる。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄開始処理において、第2特図始動保留記憶数を先に判定し(ステップS13)、その判定結果が肯定の場合には第2の変動ゲームに係る処理を実行し、前記判定結果が否定の場合には第1特図始動保留記憶数を判定する(ステップS15)。すなわち、本実施形態の特別図柄開始処理を実行することにより、第1特図始動保留記憶数と第2特図始動保留記憶数とが何れも記憶されているとき(何れも0(零)ではないとき)、主制御用CPU40aは、特別図柄2に基づく第2の変動ゲームを優先的に実行する。
第2始動入賞口27は、変短状態時、普通図柄当り抽選で当りに当選し易いことから、開閉羽根28が開状態を取り易く、遊技球が入球し易い。その結果、変短状態時には、前述のように第2の変動ゲームが優先実行されることで、第2の変動ゲームが連続して実行され易くなっている。そして、特別図柄2に基づく第2の変動ゲームに係る処理において、大当り抽選で大当りとなる場合、大当り遊技終了後に確変状態が付与されるか否かの割合は特別図柄1に基づく第1の変動ゲームと同一割合とされているが、確変状態が付与されるときの15R大当りの占める割合は異なる割合とされている。すなわち、特図振分用乱数の振分けが異なっており、第2の変動ゲームで大当りとなる場合には、63分の53の割合で15R大当りに当選し、15R大当り遊技が付与される(図4参照)。一方、第1の変動ゲームで大当りとなる場合には、63分の35の割合で15R大当りに当選し、15R大当り遊技が付与される(図3参照)。このように変短状態においては、第2の変動ゲームにて大当りとなる場合、第1の変動ゲームにて大当りとなる場合と比較して15R大当り遊技が付与される割合が高くなっている。したがって、変短状態時には、第1始動入賞口26へ遊技球を入球させて大当り抽選を受けるよりも、第2始動入賞口27へ遊技球を入球させて大当り抽選を受けた方が遊技者にとっては有利である。
このようなことから本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態時において、はずれとなる場合のはずれ演出用の変動パターンの選択率が、特別図柄1の場合(図14(b))と特別図柄2(図14(c))の場合とで異なっている。具体的に言えば、図14(b)に示すように、変短状態時に特別図柄1に基づく第1の変動ゲームを行う場合、保留記憶数に関係なく、はずれ演出用の変動パターンの中で最も変動時間が長く設定された変動パターンP1の選択率を高く設定している。変短状態時に特別図柄1に基づく第1の変動ゲームを行う場合は、特別図柄開始処理に示すように、ステップS13を否定判定、すなわち変短状態時に第2特図始動保留記憶数が0(零)となっている場合である。このため、変短状態時に特別図柄1に基づく大当り抽選を受けることは、前述のように15R大当りの割合から判断して遊技者にとっては不利である。したがって、変短状態時に特別図柄1に基づく第1の変動ゲームを行う場合における変動パターンP1の選択率を高く設定することで、第2始動入賞口27へ遊技球を入球させるチャンスを遊技者に付与している。本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームの何れか一方が行われている時に他方の変動ゲームが行われない。このため、第1の変動ゲームが変動パターンP1で行われた場合は、第1の変動ゲームが変動パターンP2,P4で行われた場合に比して、第1の変動ゲーム中に第2始動入賞口27へ遊技球を入球する確率が高くなる。
そして、主制御用CPU40aは、大当りを決定した場合(大当りフラグに[1]が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、サブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、主制御用CPU40aが実行する15R大当り遊技の制御について説明する。
主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(6秒)の計測を開始する。次に、主制御用CPU40aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大25秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口30の大入賞口扉29が開放される。そして、主制御用CPU40aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口30の大入賞口扉29が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU40aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、主制御用CPU40aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、主制御用CPU40aは、3ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。また、主制御用CPU40aは、15ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間(2秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(15秒)の計測を開始する。そして、主制御用CPU40aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
各大当り遊技を終了させた主制御用CPU40aは、大当り遊技終了後に確変状態を付与するか否かの確変付与判定の判定結果に基づき、前記判定結果が肯定の場合には確変状態を付与し、前記判定結果が否定の場合には確変状態を付与しない。本実施形態では、変短制限なしの15R確変大当り及び変短制限ありの15R確変大当りに当選している場合、前記確変付与判定が肯定判定される。また、本実施形態では、15R非確変大当りに当選している場合、前記確変付与判定が否定判定される。確変付与判定を肯定判定した主制御用CPU40aは、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。一方、確変付与判定を否定判定した主制御用CPU40aは、確変フラグに「0」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、変短状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、変短状態が付与されていないことを示している。
そして、主制御用CPU40aは、確変フラグに「1」を設定したときは、サブ統括制御基板41に対して確変状態であることを示す確変コマンドを出力し、確変フラグに「0」を設定したときは、サブ統括制御基板41に対して非確変状態であることを示す非確変コマンドを出力する。これにより、サブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)は、現在確変状態が付与されているか否かを把握することができる。同様に、主制御用CPU40aは、作動フラグに「1」を設定したときは、サブ統括制御基板41に対して変短状態であることを示す作動コマンドを出力し、作動フラグに「0」を設定したときは、サブ統括制御基板41に対して変短状態が付与されていないことを示す非作動コマンドを出力する。これにより、統括制御用CPU41aは、現在変短状態が付与されているか否かを把握することができる。
また、主制御用CPU40aは、変短制限ありの15R確変大当り又は15R非確変大当りに当選している場合、変短状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。この作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算される。そして、変短制限ありの15R確変大当りに当選している場合は、前記作動回数が「0(零)」になると、確変フラグはそのまま維持され、作動フラグがクリアされる(「0(零)」が設定される)。一方、15R非確変大当りに当選している場合は、前記作動回数が「(零)」になると、確変フラグ及び作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。なお、各フラグ、及び作動回数は、主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグ、及び作動回数は、大当り遊技が付与された場合にもクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
次に、2R大当り遊技の制御について説明する。
主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(0.02秒)の計測を開始する。次に、主制御用CPU40aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大0.32秒)の計測を開始する。また、主制御用CPU40aは、開放信号を出力する。そして、主制御用CPU40aは、大入賞口扉29を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(0.32秒)が経過したならば、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、主制御用CPU40aは、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。このとき、主制御用CPU40aは、1ラウンド目のラウンド遊技と2ラウンド目のラウンド遊技の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2秒)を計測する。次に、主制御用CPU40aは、インターバル時間が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大0.32秒)の計測を開始する。また、主制御用CPU40aは、開放信号を出力する。そして、主制御用CPU40aは、大入賞口30を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(0.32秒)が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、主制御用CPU40aは、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、主制御用CPU40aは、2ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間(2秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(4.2秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、主制御用CPU40aは、大当り遊技を終了させる。そして、主制御用CPU40aは、大当りフラグに[0]を設定する。その際、主制御用CPU40aは、変短制限なしの2R確変大当り(特別図柄ZC)に当選している場合、確変フラグ及び作動フラグに「1」を設定する。一方、主制御用CPU40aは、変短制限ありの2R確変大当り(特別図柄ZD)に当選している場合、その当選時の遊技状態に応じて確変フラグ及び作動フラグを設定する。すなわち、主制御用CPU40aは、遊技状態が「低確+変短なし」の時に変短制限ありの2R確変大当り(特別図柄ZD)に当選している場合、確変フラグに「1」を設定し、作動フラグに「0(零)」を設定する。また、主制御用CPU40aは、遊技状態が「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、及び「高確+変短あり」の何れかの時に変短制限ありの2R確変大当り(特別図柄ZD)に当選している場合、確変フラグに「1」を設定し、作動フラグに「1(零)」を設定する。
次に、小当り遊技の制御について説明する。
主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(0.02秒)の計測を開始する。次に、主制御用CPU40aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、大入賞口扉29の開放時間(0.32秒)の計測を開始する。また、主制御用CPU40aは、開放信号を出力する。そして、主制御用CPU40aは、大入賞口扉29を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、1回目の開放時間(0.32秒)が経過したならば、1ラウンド目の1回目の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、主制御用CPU40aは、1ラウンド目の1回目の開放を終了させてからの時間を計測する。このとき、主制御用CPU40aは、1ラウンド目の1回目の開放と2回目の開放の間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間(2秒)を計測する。次に、主制御用CPU40aは、インターバル時間が経過したならば、1ラウンド目の2回目の開放を開始させ、大入賞口扉29の開放時間(0.32秒)の計測を開始する。また、主制御用CPU40aは、開放信号を出力する。そして、主制御用CPU40aは、大入賞口30を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し2回目の開放時間(0.32秒)が経過したならば、1ラウンド目の2回目の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。これにより、小当り遊技におけるラウンド遊技が終了する。
次に、主制御用CPU40aは、ラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、主制御用CPU40aは、インターバル時間(2秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(4.2秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、主制御用CPU40aは、小当り遊技を終了させる。そして、主制御用CPU40aは、小当りフラグに[0]を設定する。なお、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、主制御用CPU40aは、確変フラグ及び作動フラグのいずれも現状を維持する(新たな値を設定しない)。
次に、普通図柄入力処理を図15に従って説明する。
主制御用CPU40aは、遊技球が普通図柄作動ゲート33を通過したか否かを判定する(ステップS61)。すなわち、ステップS61において主制御用CPU40aは、普通図柄変動スイッチSW4が遊技球を検知した時に出力する第4検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS61の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。ステップS61の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている普図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS62)。ステップS62の判定結果が否定(普図始動保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
ステップS62の判定結果が肯定(普図始動保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU40aは、普図始動保留記憶数を+1(1加算)し、普図始動保留記憶数を書き換える(ステップS63)。続いて、主制御用CPU40aは、普通図柄用の当り判定用乱数の値を主制御用RAM40cから読み出して取得し、該値を普図始動保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM40cの所定の記憶領域に設定する(ステップS64)。その後、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普通図柄開始処理について図16に基づき説明する。主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
主制御用CPU40aは、まず、普通図柄が変動表示中であるか否か及び普通図柄の当り遊技中であるか否か判定する(ステップS71)。ステップS71の判定結果が肯定の場合(普図ゲーム中である又は普通図柄の当り遊技中である場合)、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、ステップS71の判定結果が否定の場合(普図ゲーム中でなく、普通図柄の当り遊技中でない場合)、主制御用CPU40aは、普図始動保留記憶数を読み出し(ステップS72)、普図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS73)。
ステップS73の判定結果が否定の場合(普図始動保留記憶数=0の場合)、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、ステップS73の判定結果が肯定の場合(普図始動保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU40aは、普図始動保留記憶数の数を「1」減算(−1)し(ステップS74)、当該普図始動保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する(ステップS75)。
次に、主制御用CPU40aは、取得した普通当り判定用乱数の値が主制御用ROM40bに記憶されている普通図柄当り判定値と一致するか否かを判定して普通図柄当り抽選(普通図柄当り判定)を行う(ステップS76)。なお、本実施形態において、普通図柄当り判定値は、変短状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。ステップS76において主制御用CPU40aは、遊技状態が変短状態の場合、高確率用の普通図柄当り判定値を用いて普通図柄当り判定を行い、遊技状態が非変短状態の場合、低確率用の普通図柄当り判定値を用いて普通図柄当り判定を行う。
ステップS76の判定結果が肯定の場合(普通図柄当りの場合)、主制御用CPU40aは、普通図柄表示装置25にて確定停止表示される最終停止図柄として普通図柄の当り図柄を決定する(ステップS77)。一方、ステップS76の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、主制御用CPU40aは、普通図柄表示装置25にて確定停止表示される最終停止図柄として普通図柄のはずれ図柄を決定する(ステップS78)。
その後、主制御用CPU40aは、変短状態であるか否かに応じて普図変動パターンを選択し、決定する(ステップS79)。本実施形態において普図変動パターンは、変短状態の時に選択可能な普図変動パターン(変動時間は1秒)と、非変短状態の時に選択可能な普図変動パターン(変動時間は10秒)の2種類用意されている。
普図変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU40aは、普図ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS80)。具体的に言えば、主制御用CPU40aは、普通図柄を変動開始させるように普通図柄表示装置25の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、普図変動ゲームの変動時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。その後、普通図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU40aは、決定した普図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように普通図柄表示装置25の表示内容を制御する。
そして、主制御用CPU40aは、普通図柄当りを決定した場合、決定した普図変動パターンに基づく普図ゲームの終了後、普通図柄の当り遊技に関する制御を実行する。主制御用CPU40aは、普図ゲームが終了したとき、変短状態が付与されている場合、開閉羽根28を3回開放させるとともに、各回の開放において開放してから1.4秒が経過するまで開放状態を維持するように制御する。一方、主制御用CPU40aは、普図ゲームが終了したとき、変短状態が付与されていない場合、開閉羽根28を1回開放させ、開放してから0.3秒が経過するまで開放状態を維持するように制御する。
なお、主制御用CPU40aは、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根28を閉鎖させるように制御する。同様に、主制御用CPU40aは、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根28を閉鎖させるように制御する。
本実施形態では、当り遊技を付与する主制御用CPU40aが当り遊技付与手段となり、大入賞口30の開閉制御を行う主制御用CPU40aが可変制御手段となる。また、本実施形態では、決定した当りの種類にしたがって当り遊技の終了後における当り抽選の抽選確率状態を高確率抽選状態及び低確率抽選状態の何れとするかを決定する主制御用CPU40aが、抽選確率状態決定手段となる。また、本実施形態では、決定した当りの種類にしたがって当り遊技の終了後における開閉羽根28の動作状態を、変短状態及び非変短状態の何れとするかを決定する主制御用CPU40aが、動作状態決定手段となる。そして、抽選確率状態決定手段の決定結果、及び動作状態決定手段の決定結果にしたがって、当り遊技終了後における当り抽選の抽選確率状態、及び開閉羽根28の動作状態を制御する主制御用CPU40aが、状態制御手段となる。
次に、サブ統括制御基板41が実行する制御内容を説明する。
サブ統括制御基板41の統括制御用CPU41aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板42、及び音声・ランプ制御基板43に出力する。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特別図柄の停止図柄指定に応じて演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄を決定し、決定した飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板42に出力する。また、統括制御用CPU41aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板42、及び音声・ランプ制御基板43に出力する。
以下、統括制御用CPU41aが実行する飾り図柄の決定に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU41aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、15R大当りに対応する大当り図柄(特別図柄ZA,ZB,ZE)の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、大当りを認識し得る図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU41aは、停止図柄(特別図柄)が変短制限なしの15R確変大当りに対応する大当り図柄(特別図柄ZA)である場合、当該15R確変大当りに当選していることを図柄変動ゲーム中に報知するか、又は大当り中昇格演出で報知するかによって飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。
具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、15R確変大当りに当選していることを図柄変動ゲーム中に報知する場合、確定大当り図柄を構成する飾り図柄として、確変確定の大当り図柄(奇数図柄)を決定する。このように確定大当り図柄を決定した場合、演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、最終的に確変確定の大当り図柄(奇数図柄)が導出され、図柄変動ゲーム中に変短制限なしの15R確変大当りに当選していることが報知されることになる。
また、統括制御用CPU41aは、大当り中昇格演出において15R確変大当りに当選していることを報知する場合、確定大当り図柄を構成する飾り図柄として、確変非確定の大当り図柄(偶数図柄)を決定する。このように確定大当り図柄を決定した場合、演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、最終的に確変非確定の大当り図柄(偶数図柄)が導出され、大当り遊技中の昇格演出にて変短制限なしの15R確変大当りに当選していることが報知される。
一方、統括制御用CPU41aは、変短制限ありの15R確変大当り、及び15R非確変大当りの何れかに当選している場合、確定大当り図柄を何れも確変非確定の大当り図柄(偶数図柄)に決定する。このように確定大当り図柄を決定した場合、演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、最終的に確変非確定の大当り図柄(偶数図柄)が導出される。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、前述した図柄変動ゲーム中及び大当り中昇格演出において、変短制限なしの15R確変大当りに当選していることを報知しない場合もある。この場合、統括制御用CPU41aは、確定大当り図柄として、確変非確定の大当り図柄(偶数図柄)を決定する。
また、統括制御用CPU41aは、2R大当り、及び小当りの何れかに当選している場合、確定大当り図柄を何れも確変示唆の図柄に決定する。このように確定大当り図柄を決定した場合、演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、最終的に確変示唆の図柄が導出される。
また、統括制御用CPU41aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、はずれ図柄の場合、はずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU41aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御用CPU41aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。
次に、統括制御用CPU41aが実行する演出モードに係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aが出力する特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の作動/非作動(終了)に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、演出モードの移行態様を制御する。演出モードフラグは、現在滞在している演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御用RAM41cに設定される。統括制御用CPU41aは、演出モードフラグを設定すると、滞在中の演出モードを指示するモード指定コマンドを演出表示制御基板42及び音声・ランプ制御基板43に出力する。なお、統括制御用CPU41aによる演出モードに係る制御、すなわち演出モードの移行に係る具体的な制御内容は後述する。本実施形態では、統括制御用CPU41aが、演出モード設定手段及び示唆演出実行制御手段となる。
次に、統括制御用CPU41aが実行する大当り遊技に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU41aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、これらのコマンドに応じてオープニング演出の演出内容、ラウンド演出の演出内容、及びエンディング演出の演出内容を決定する。そして、統括制御用CPU41aは、決定した演出内容を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板42、及び音声・ランプ制御基板43にそれぞれ出力する。大当り遊技中において統括制御用CPU41aは、大当り中昇格演出の実行を決定している場合、大当り中昇格演出の実行時期(所定のラウンド遊技の開始時)になると、大当り中昇格演出の実行を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板42及び音声・ランプ制御基板43に出力する。なお、本実施形態の大当り中昇格演出は、大当り遊技中において、予め定めた固定時期(特定のラウンド遊技中)に実行されるようになっている。
次に、演出表示制御基板42について説明する。
演出表示制御基板42の表示制御用CPU42aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、これらのコマンドの指示内容にしたがって演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム、第2の変動ゲーム)を行わせるように画像表示部GHの表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU42aは、選択した演出内容をもとに表示制御用ROM42bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、表示制御用CPU42aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに画像表示部GHに映し出す画像を所定の制御周期毎に切り替える。そして、表示制御用CPU42aは、図柄変動ゲームにおいて飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された飾り図柄を導出し、図柄停止コマンドの入力によって飾り図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるように画像表示部GHの表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。本実施形態では、表示制御用CPU42aが、ゲーム制御手段となる。
また、表示制御用CPU42aは、大当り遊技中において、オープニング演出用の演出指示コマンド、ラウンド演出用の演出指示コマンド、エンディング演出用の演出指示コマンドにしたがってオープニング演出、ラウンド演出及びエンディング演出を行わせるように画像表示部GHの表示内容を制御する。すなわち、表示制御用CPU42aは、図柄変動ゲームと同様に、表示制御用ROM42bの画像データを用いて演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成し、画像表示部GHの表示内容を制御する。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技中の所定のラウンド遊技において大当り中昇格演出を行わせるように構成されている。このため、表示制御用CPU42aは、ラウンド演出用の演出指示コマンドで指示される演出内容が大当り中昇格演出の場合、その大当り中昇格演出を行わせるように画像表示部GHの表示内容を制御する。なお、表示制御用CPU42aは、大当り中昇格演出にて変短制限なしの15R確変大当りに当選していることを報知する旨を指示するラウンド演出用の演出指示コマンドを入力している場合、その旨を報知するように画像表示部GHの表示内容を制御する。一方、表示制御用CPU42aは、大当り中昇格演出にて変短制限なしの15R確変大当りに当選していることを報知しない旨を指示するラウンド演出用の演出指示コマンドを入力している場合、その旨を報知するように画像表示部GHの表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU42aは、モード指定コマンドを入力すると、その指示内容に基づき、遊技状態示唆演出を実行させる。本実施形態では、統括制御用CPU41aからの指示を受けて、遊技状態示唆演出を演出表示装置22で実行させる表示制御用CPU42aが、示唆演出実行制御手段となる。
以下、演出モードの移行に係る具体的な制御内容を、図17〜図31にしたがって、各演出モード別に説明する。
最初に、演出モードMAの滞在時における演出モードの移行に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU41aは、特別図柄ZAの大当り(変短制限なしの15R確変大当り)に当選すると、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEの何れかに設定し、移行させる。すなわち、統括制御用CPU41aは、大当り遊技が終了する迄の間に、変短制限なしの15R確変大当りに当選したことが報知されている場合、大当り遊技終了後、演出モードMEに移行させる。一方、統括制御用CPU41aは、前記報知がなされていない場合、大当り遊技終了後、前述した移行先抽選の抽選結果に応じて演出モードMC及び演出モードMDの何れかに移行させる。そして、統括制御用CPU41aは、移行先抽選で演出モードMDへ移行するに当選した場合、統括制御用RAM41cに記憶されている直近の演出モードMDの種類にしたがって、大当り遊技終了後、演出モードMD1及び演出モードMD2の何れかに移行させる。
また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZBの大当り(変短制限ありの15R確変大当り)及び特別図柄ZEの大当り(15R非確変大当り)の何れかに当選すると、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MD(MD1,MD2)の何れかに設定し、移行させる。すなわち、統括制御用CPU41aは、前述した移行先抽選の抽選結果に応じて、特別図柄ZAの大当りに当選した時と同様に、演出モードMC及び演出モードMDの何れかに移行させる。
また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZCの大当り(変短制限なしの2R確変大当り)に当選すると、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMEに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZDの大当り(変短制限ありの2R確変大当り)に当選すると、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMB1及び演出モードMEの何れかに設定し、移行させる。すなわち、統括制御用CPU41aは、遊技状態が「低確+変短なし」の場合、大当り遊技終了後、演出モードMB1に移行させ、遊技状態が「高確+変短なし」の場合、大当り遊技終了後、演出モードMEに移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZFの小当りに当選すると、小当り遊技終了後の演出モードを演出モードMB1に設定し、移行させる。
また、統括制御用CPU41aは、演出モードMB1からの移行によって滞在している演出モードMAの場合、演出モードMAから演出モードMB1へ移行及び演出モードMAを継続の何れかに当選する移行抽選を行う。統括制御用CPU41aは、変動パターンP1(通常変動(T1))を指示する変動パターン指定コマンドを入力する毎に、前記移行抽選を行う。なお、演出モードMAは、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」の遊技状態時に滞在する演出モードである。そして、主制御用CPU40aによる変動パターンP1の選択率は、図14(a)に示すとおりであって、変動パターンP1は保留記憶数が「0〜1」の時に最も選択され易くなっている。このため、変短なし時においては、保留記憶数が「0〜1」になり易いことから、前記移行抽選が行われる可能性は高い。そして、前記移行抽選は、遊技状態が「低確+変短なし」の時と「高確+変短なし」の時で、異なる条件で行われる。
具体的に言えば、「低確+変短なし」時の前記移行抽選は、演出モードMB1から演出モードMAへの移行後、所定回数(本実施形態では20回)の図柄変動ゲームを対象として行われ、「演出モードMAから演出モードMB1へ移行」の当選確率は251分の17に設定されている。また、「低確+変短なし」時は、前記移行抽選において「演出モードMAから演出モードMB1へ移行」に当選し、演出モードMB1へ移行可能な上限回数(本実施形態では3回)が設定されている。すなわち、「低確+変短なし」の時は、前記移行抽選によって上限回数を超えて演出モードMB1へ移行することに規制が掛けられる。具体的には、「低確+変短なし」時の移行態様は、演出モードMA→(1回目の当選)→演出モードMB1→演出モードMA→(2回目の当選)→演出モードMB1→演出モードMA→(3回目の当選)→演出モードMB1→演出モードMA(移行抽選なし)となる。なお、統括制御用CPU41aは、移行抽選で「演出モードMAから演出モードMB1へ移行」に当選する毎に当選回数をカウントするが、そのカウント値は大当り及び小当りの当選によってリセットする。また、統括制御用CPU41aは、「低確+変短なし」時において、途中で大当りや小当りに当選しないことを条件に、連続する所定回数(20回)の図柄変動ゲームを行った場合もリセットする。
一方、「高確+変短なし」時の前記移行抽選は、演出モードMB1から演出モードMAへの移行後、大当りに当選する迄を対象として行われ、「演出モードMAから演出モードMB1へ移行」の当選確率は251分の55に設定されている。また、「高確+変短なし」時は、前記移行抽選において「演出モードMAから演出モードMB1へ移行」に当選し、演出モードMB1へ移行可能な上限回数も設定されていない。
このように移行抽選の条件を設定した場合、「低確+変短なし」時よりも「高確+変短なし」時の方が、演出モードMAから演出モードMB1へ移行し易いことになる。また、小当りに当選しないことを条件とし、移行抽選によって演出モードMAから演出モードMB1へ移行した回数が前記上限回数(3回)を超えた場合は、遊技状態が「高確+変短なし」であることを確定的に認識し得る。また、小当りに当選しないことを条件とし、移行抽選により、図柄変動ゲームの回数が前記所定回数(20回)を超えて演出モードMAから演出モードMB1へ移行した場合は、遊技状態が「高確+変短なし」であることを確定的に認識し得る。
次に、演出モードMB(MB1,MB2)の滞在時における演出モードの移行に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU41aは、特別図柄ZAの大当り(変短制限なしの15R確変大当り)に当選すると、前述した演出モードMAの滞在時と同様に、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEの何れかに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZBの大当り(変短制限ありの15R確変大当り)及び特別図柄ZEの大当り(15R非確変大当り)の何れかに当選すると、前述した演出モードMAの滞在時と同様に、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MD(MD1,MD2)の何れかに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZCの大当り(変短制限なしの2R確変大当り)に当選すると、前述した演出モードMAの滞在時と同様に、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMEに設定し、移行させる。
また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZDの大当り(変短制限ありの2R確変大当り)に当選すると、演出モードMB1の滞在時と演出モードMB2の滞在時において異なる態様で演出モードを移行させる。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、演出モードMB1の滞在時に特別図柄ZDの大当りに当選すると、その時の遊技状態(高確か、低確か)に応じて、大当り遊技終了後、演出モードMB1及び演出モードMEの何れかに移行させる。一方、統括制御用CPU41aは、演出モードMB2の滞在時に特別図柄ZDの大当りに当選すると、大当り遊技終了後、演出モードMEに移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZFの小当りに当選すると、小当り遊技終了後、小当り当選時の演出モードに移行させる。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、演出モードMB1の滞在時に小当りに当選すると、小当り遊技終了後、演出モードMB1に再移行させる一方で、演出モードMB2の滞在時に小当りに当選すると、小当り遊技終了後、演出モードMB2に再移行させる。また、統括制御用CPU41aは、演出モードMB1の滞在時に、「演出モードMAへ移行」及び「演出モードMB2へ移行」の何れかに当選する移行抽選を行い、その移行抽選の結果を導出する昇格演出を実行させるとともに、移行抽選の抽選結果に応じて演出モードを移行させる。
以下、演出モードMB1の滞在時に、2R大当り及び小当りの何れかに当選した場合のモード移行の具体的な制御内容と、移行抽選によるモード移行の具体的な制御内容を、図17〜図19にしたがって詳しく説明する。
最初に、本実施形態の演出モードMB1の演出態様(ゲーム性)について説明する。演出モードMB1は、モード移行後、所定回数(本実施形態では20回)の図柄変動ゲームが行われる迄を基本滞在期間とし、その基本滞在期間が経過すると、前述した移行抽選の抽選契機の発生によって移行抽選を行い、昇格演出を実行することで終了する。そして、演出モードMB1の滞在中は、ミニゲームを伴う図柄変動ゲームが行われ、そのミニゲームの累積結果をもとにランク付けがなされ、移行抽選時におけるランクが抽選結果(昇格演出の結果)に影響を及ぼすようになっている。本実施形態において演出モードMB1の滞在中に行われるミニゲームでは、当該ゲームの結果に応じたポイントが付与されるようになっている。そして、その累積ポイントが、0(零)〜所定数のポイントまでを「ランクRA」とし、所定数のポイントを超えると「ランクRB」というように格付けされるようになっている。すなわち、本実施形態において「ランク」は、ミニゲームの結果、多くのポイントを獲得すると、高い格付け(順位付け)とされる。
統括制御用ROM41bには、演出モードMB1の滞在中に行われる図柄変動ゲームの演出内容を特定するためのモードを抽出する際に用いる複数(本実施形態では3種類)のモード振分けテーブルが記憶されている。図17(a)は、「低確+変短なし」時に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMB1aを、図17(b)は、「高確+変短なし」時に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMB1bを示す。また、図17(c)は、遊技状態に関係なく、20回の図柄変動ゲームが行われてから、最初に変動パターンP1(通常変動(T1))が選択された際に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMB1cを示す。
各モード振分けテーブルMB1a,MB1b,MB1cは、主制御用CPU40aが選択可能な変動パターン毎に、抽出可能なモードに対してモード抽出用乱数の値(本実施形態では0〜100までの全101とおりの整数値)を振分けることによって構築されている。モード抽出用乱数の値は、統括制御用CPU41aによって所定の周期毎に更新され、更新後の値は統括制御用RAM41cに格納されている。なお、図17(a)〜(c)において各モード振分けテーブルMB1a,MB1b,MB1cには、2R大当り及び小当りに当選したことによるモード移行、及び移行抽選によるモード移行に係る変動パターンと抽出可能なモードBAA,BAB,BACを図示している。すなわち、各モード振分けテーブルMB1a,MB1b,MB1cには、前述した演出モードMB1の滞在中、図柄変動ゲームに伴って行われるミニゲームの種類や内容を特定するためのモードも振分けられている。
統括制御用CPU41aは、「低確+変短なし」時において2R大当り及び小当りの当選時に選択される変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、モード振分けテーブルMB1aからモードBAB及びモードBACの何れかを抽出する。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZCの大当り(変短制限なしの2R確変大当り)に当選した場合、モードBABを抽出する。一方、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZDの大当り(変短制限ありの2R確変大当り)、及び小当りに当選した場合、モードBACを抽出する。
また、統括制御用CPU41aは、「高確+変短なし」時において2R大当り及び小当りの当選時に選択される変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、モード振分けテーブルMB1bからモードBAB及びモードBACの何れかを抽出する。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZCの大当り(変短制限なしの2R確変大当り)及び特別図柄ZDの大当り(変短制限ありの2R確変大当り)に当選した場合、モードBABを抽出する。一方、統括制御用CPU41aは、小当りに当選した場合、モードBACを抽出する。
また、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、演出モードMB1への移行後、20回転の図柄変動ゲームが行われているか否かを判定し、この判定結果が肯定の場合、モード振分けテーブルMB1cを選択する。なお、統括制御用CPU41aは、前記判定結果が否定の場合、遊技状態に応じて、モード振分けテーブルMB1a及びモード振分けテーブルMB1bの何れかを選択する。そして、モード振分けテーブルMB1cを選択した統括制御用CPU41aは、モードBAAを抽出する。
変動パターン及びモード抽出用乱数の値にしたがってモードを選択した統括制御用CPU41aは、続いて、図18に示すモード別パターンの振分けテーブルにしたがって、図柄変動ゲームにおける演出パターンを抽出する。モード別パターンの振分けテーブルは、統括制御用ROM41bに記憶されている。モード別パターンの振分けテーブルは、先に抽出したモード毎に、抽出可能な演出パターンに対してパターン抽出用乱数の値(本実施形態では0〜100までの全101とおりの整数値)を振分けることによって構築されている。パターン抽出用乱数の値は、統括制御用CPU41aによって所定の周期毎に更新され、更新後の値は統括制御用RAM41cに格納されている。なお、図18に示すモード別パターンの振分けテーブルには、2R大当り及び小当りに当選したことによるモード移行、及び移行抽選によるモード移行に係る変動パターンと抽出可能な演出パターンBA1,BA2,BA3を図示している。すなわち、モード別パターンの振分けテーブルには、前述した演出モードMB1の滞在中、ミニゲームを伴って行われる図柄変動ゲームの演出パターンも振分けられている。
統括制御用CPU41aは、モードBAAを抽出した場合、モード別パターンの振分けテーブルから、演出パターンBA1を抽出する。また、統括制御用CPU41aは、モードBABを抽出した場合、モード別パターンの振分けテーブルから、演出パターンBA2を抽出する。また、統括制御用CPU41aは、モードBACを抽出した場合、モード別パターンの振分けテーブルから、演出パターンBA3を抽出する。
演出パターンを抽出した統括制御用CPU41aは、続いて、図19に示すモード移行演出の振分けテーブルにしたがって、2R大当り及び小当りに当選したことに基づくモード移行に伴って図柄変動ゲーム中に行うモード移行演出の演出内容を抽出する。モード移行演出の振分けテーブルは、統括制御用ROM41bに記憶されている。モード移行演出の振分けテーブルは、先に抽出した演出パターン及び遊技状態(低確か、高確か)毎に、抽出可能なモード移行演出の演出内容に対して演出内容抽出用乱数の値(本実施形態では0〜100までの全101とおりの整数値)を振分けることによって構築されている。演出内容抽出用乱数の値は、統括制御用CPU41aによって所定の周期毎に更新され、更新後の値は統括制御用RAM41cに格納されている。
統括制御用CPU41aは、演出パターンBA1を抽出した場合、モード移行演出の振分けテーブルから、モード移行演出の演出内容として「昇格演出SA」を抽出する。この抽出により、図柄変動ゲームでは、演出モードMB1から演出モードMAへ移行及び演出モードMB1から演出モードMB2へ移行の何れかに当選する移行抽選の抽選結果を導出するための昇格演出SAが行われることになる。
また、統括制御用CPU41aは、演出パターンBA2を抽出した場合、モード移行演出の振分けテーブルから、モード移行演出の演出内容として「演出モードMB1の継続」を抽出する。この抽出により、図柄変動ゲームでは、演出モードMB1を継続する旨を示唆するためのモード移行演出が行われることになる。また、統括制御用CPU41aは、演出パターンBA3を抽出した場合、モード移行演出の振分けテーブルから、モード移行演出の演出内容として「演出モードMEに移行」を抽出する。この抽出により、図柄変動ゲームでは、演出モードMEに移行する旨を示唆するためのモード移行演出が行われることになる。
また、モード移行演出の振分けテーブルから「昇格演出SA」を抽出した統括制御用CPU41aは、続いて、昇格演出SAで導出する結果、すなわち移行抽選を行う。本実施形態では、図20(a),(b)に示すように、移行抽選時のランクに応じて、移行抽選で当選する確率が定められている。図20(a)は、ランクRA時の移行抽選の抽選確率を、図20(b)は、ランクRAよりもランクが格上とされるランクRB時の移行抽選の抽選確率を、それぞれ示す。
本実施形態の移行抽選では、ランクRA,RBにおいて、遊技状態が「低確+変短なし」であれば「演出モードMAへ移行」のみに当選するようになっている。また、本実施形態の移行抽選では、ランクRAにおいて、遊技状態が「高確+変短なし」であれば、「演出モードMAへ移行」及び「演出モードMB2へ移行」の何れかに当選する確率はほぼ同程度に設定されている。一方、本実施形態の移行抽選では、ランクRBにおいて、遊技状態が「高確+変短なし」であれば、「演出モードMAへ移行」及び「演出モードMB2へ移行」の何れかに当選する確率は、「演出モードMB2へ移行」に当選する確率の方が高められている。すなわち、ランクに応じて移行抽選で、「演出モードMAへ移行」及び「演出モードMB2へ移行」の何れかに当選する確率が定められている。
昇格演出SAを決定した統括制御用CPU41aは、ランクを確認し、そのランクに応じた当選確率で移行抽選を行う。そして、統括制御用CPU41aは、移行抽選で「演出モードMAへ移行」に当選した場合、演出モードMAへ移行させる。一方、統括制御用CPU41aは、移行抽選で「演出モードMB2へ移行」に当選した場合、演出モードMB2へ移行させる。
次に、演出モードMCの滞在時における演出モードの移行に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU41aは、特別図柄ZAの大当り(変短制限なしの15R確変大当り)に当選すると、前述した演出モードMAの滞在時と同様に、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEの何れかに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZBの大当り(変短制限ありの15R確変大当り)及び特別図柄ZEの大当り(15R非確変大当り)の何れかに当選すると、前述した演出モードMAの滞在時と同様に、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MD(MD1,MD2)の何れかに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZCの大当り(変短制限なしの2R確変大当り)及び特別図柄ZDの何れかに当選すると、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMCに設定し、再移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZFの小当りに当選すると、小当り遊技終了後の演出モードを演出モードMCに設定し、再移行させる。
また、統括制御用CPU41aは、演出モードMCの終了条件が成立すると、演出モードMDに移行させる。本実施形態の演出モードMCは、当該演出モードMCへ移行後、所定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが行われる迄を最大滞在期間としている。そして、演出モードMCの滞在中は、所定の抽選契機が成立することにより、演出モードMCから演出モードMEへの移行抽選を行い、その移行抽選に当選すると、演出モードMEへ移行するゲーム性を有する。このため、統括制御用CPU41aは、最大滞在期間内に前記移行抽選に当選しなかった場合、演出モードMDへ移行させる。このとき、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されている直近の演出モードMDの種類にしたがって、演出モードMD1及び演出モードMD2の何れかに移行させる。
以下、演出モードMCの滞在時における移行抽選によるモード移行の具体的な制御内容を、図21〜図25にしたがって詳しく説明する。
統括制御用ROM41bには、演出モードMCの滞在中に行われる図柄変動ゲームの演出内容を特定するためのモードを抽出する際に用いる複数(本実施形態では5種類)のモード振分けテーブルが記憶されている。
図21(a)は、確変状態であることが報知されていない確変潜伏の状態で、演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数が1〜5回である時に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMCaを示す。図21(b)は、前記確変潜伏の状態で、演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数が6〜9回である時に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMCbを示す。図21(c)は、前記確変潜伏の状態で、演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数が10回である時に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMCcを示す。図22(a)は、非確変状態であることが報知されていない非確変潜伏の状態で、演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数が1〜5回である時に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMCdを示す。図22(b)は、非確変状態であることが報知されていない非確変潜伏の状態で、演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数が6〜10回である時に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMCeを示す。
各モード振分けテーブルMCa,MCb,MCc,MCd,MCeは、主制御用CPU40aが選択可能な変動パターン毎に、抽出可能なモードに対してモード抽出用乱数の値を振分けることによって構築されている。なお、図21(a)〜(c)及び図22(a),(b)に示す各モード振分けテーブルMCa〜MCeには、移行抽選によるモード移行に係る変動パターンと抽出可能なモードMCA〜MCGを図示している。
統括制御用CPU41aは、確変潜伏の状態で、かつ図柄変動ゲームの回数が1〜5回の場合であって、はずれ演出用の変動パターンP1,P2,P4を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図21(a)のモード振分けテーブルMCaからモードを選択する。すなわち、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1の場合にはモードMCA、モードMCD及びモードMCGの何れかを抽出し、変動パターンP2の場合にはモードMCBを抽出し、変動パターンP4の場合にはモードMCCを抽出する。また、統括制御用CPU41aは、確変潜伏の状態で、かつ図柄変動ゲームの回数が1〜5回の場合であって、2R大当り及び小当りの当選時に選択される変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図21(a)のモード振分けテーブルMCaからモードMCEを抽出する。
統括制御用CPU41aは、確変潜伏の状態で、かつ図柄変動ゲームの回数が6〜9回の場合であって、はずれ演出用の変動パターンP1,P2,P4を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図21(b)のモード振分けテーブルMCbからモードを選択する。すなわち、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1の場合にはモードMCD及びモードMCGの何れかを抽出し、変動パターンP2の場合にはモードMCB及びモードMCEの何れかを抽出し、変動パターンP4の場合にはモードMCC及びモードMCFの何れかを抽出する。また、統括制御用CPU41aは、確変潜伏の状態で、かつ図柄変動ゲームの回数が6〜9回の場合であって、2R大当り及び小当りの当選時に選択される変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図21(b)のモード振分けテーブルMCbからモードMCEを抽出する。
統括制御用CPU41aは、確変潜伏の状態で、かつ図柄変動ゲームの回数が10回の場合であって、はずれ演出用の変動パターンP1,P2,P4を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図21(c)のモード振分けテーブルMCcからモードを選択する。すなわち、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1の場合にはモードMCD及びモードMCGの何れかを抽出し、変動パターンP2の場合にはモードMCB及びモードMCEの何れかを抽出し、変動パターンP4の場合にはモードMCC及びモードMCFの何れかを抽出する。また、統括制御用CPU41aは、確変潜伏の状態で、かつ図柄変動ゲームの回数が10回の場合であって、2R大当り及び小当りの当選時に選択される変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図21(c)のモード振分けテーブルMCcからモードMCEを抽出する。
統括制御用CPU41aは、確変非潜伏の状態で、かつ図柄変動ゲームの回数が1〜5回の場合であって、はずれ演出用の変動パターンP1,P2,P4を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図22(a)のモード振分けテーブルMCdからモードを選択する。すなわち、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1の場合にはモードMCAを抽出し、変動パターンP2の場合にはモードMCBを抽出し、変動パターンP4の場合にはモードMCCを抽出する。また、統括制御用CPU41aは、確変非潜伏の状態で、かつ図柄変動ゲームの回数が1〜5回の場合であって、2R大当り及び小当りの当選時に選択される変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図22(a)のモード振分けテーブルMCdからモードMCEを抽出する。
統括制御用CPU41aは、確変非潜伏の状態で、かつ図柄変動ゲームの回数が6〜10回の場合であって、はずれ演出用の変動パターンP1,P2,P4を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図22(b)のモード振分けテーブルMCeからモードを選択する。すなわち、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1の場合にはモードMCGを抽出し、変動パターンP2の場合にはモードMCBを抽出し、変動パターンP4の場合にはモードMCCを抽出する。また、統括制御用CPU41aは、確変非潜伏の状態で、かつ図柄変動ゲームの回数が6〜10回の場合であって、2R大当り及び小当りの当選時に選択される変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図22(b)のモード振分けテーブルMCeからモードMCEを抽出する。
変動パターン及びモード抽出用乱数の値にしたがってモードを抽出した統括制御用CPU41aは、続いて、図23に示すモード別パターンの振分けテーブルにしたがって、図柄変動ゲームにおける演出パターンを抽出する。モード別パターンの振分けテーブルは、統括制御用ROM41bに記憶されている。モード別パターンの振分けテーブルは、先に抽出したモード毎に、抽出可能な演出パターンに対してパターン抽出用乱数の値(本実施形態では0〜100までの全101とおりの整数値)を振分けることによって構築されている。なお、図23に示すモード別パターンの振分けテーブルには、移行抽選によるモード移行に係る変動パターンと抽出可能な演出パターンMC1,MC2,MC3,MC4,MC5,MC6,MC7,MC8を図示している。
統括制御用CPU41aは、モードMCAを抽出した場合(はずれの場合)には演出パターンMC1を抽出し、モードMCBを抽出した場合(はずれの場合)には演出パターンMC2を抽出し、モードMCCを抽出した場合(はずれの場合)には演出パターンMC3を抽出し、モードMCDを抽出した場合(はずれの場合)には演出パターンMC4を抽出する。また、統括制御用CPU41aは、はずれの場合(変動パターンP2の指定)にモードMCEを抽出したときには演出パターンMC5を抽出し、当りの場合(変動パターンP9の指定)にモードMCEを抽出したときには演出パターンMC7を抽出する。また、統括制御用CPU41aは、モードMCFを抽出した場合(はずれの場合)には演出パターンMC6を抽出し、モードMCGを抽出した場合(はずれの場合)には演出パターンMC8を抽出する。
演出パターンを抽出した統括制御用CPU41aは、続いて、図24に示すモード移行演出の振分けテーブルにしたがって、図柄変動ゲーム中に行うモード移行演出の演出内容を抽出する。モード移行演出の振分けテーブルは、統括制御用ROM41bに記憶されている。モード移行演出の振分けテーブルは、先に抽出した演出パターン及び遊技状態(低確か、高確か)毎に、抽出可能なモード移行演出の演出内容に対して演出内容抽出用乱数の値(本実施形態では0〜100までの全101とおりの整数値)を振分けることによって構築されている。なお、図24に示すモード移行演出の振分けテーブルには、モード移行演出の演出内容として「モード移行演出を行わない(図中の「なし」)」と、「昇格演出SB」と、「昇格演出SC」と、「演出モードMCから演出モードMEへ移行」が振分けられている。また、昇格演出SCについては、当該昇格演出SCにおいて演出モードMCから演出モードMEへ移行しない旨の結果を導出する「失敗」の演出内容と、昇格演出SCにおいて演出モードMCから演出モードMEへ移行する旨の結果を導出する「成功」の演出内容とに分かれて振分けられている。そして、統括制御用CPU41aは、モード移行演出の振分けテーブルから「昇格演出SC(失敗)」及び「昇格演出SC(成功)」の何れかを抽出することにより、昇格演出SCで導出する結果、すなわち移行抽選を行う。なお、昇格演出SBと昇格演出SCは、演出態様(演出内容)が異なる昇格演出となっている。
統括制御用CPU41aは、演出パターンMC1を抽出した場合(はずれの場合)、「低確+変短あり」であればモード移行演出の演出内容として「なし」を抽出し、「高確+変短あり」であればモード移行演出の演出内容として「なし」及び「昇格演出SB」の何れかをほぼ同程度の確率で抽出する。また、統括制御用CPU41aは、演出パターンMC2,MC3を抽出した場合(はずれの場合)、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れでも、モード移行演出の演出内容として「なし」を抽出する。また、統括制御用CPU41aは、演出パターンMC4を抽出した場合(はずれの場合)、「高確+変短あり」であればモード移行演出の演出内容として「昇格演出SB」及び「昇格演出SC(成功)」の何れかをほぼ同程度の確率で抽出する。演出パターンMC4(モードMCD)は、図21(a)〜(c)及び図22(a),(b)に示すように、「高確+変短あり」時に選択可能とされていることから、図24に示すモード移行演出の振分けテーブルにおいて「低確+変短あり」時には演出内容が振分けられていない。
統括制御用CPU41aは、演出パターンMC5を抽出した場合(はずれの場合)、「高確+変短あり」であればモード移行演出の演出内容として「なし」を抽出する。演出パターンMC5(モードMCE)は、図21(a)〜(c)及び図22(a),(b)に示すように、「高確+変短あり」時に選択可能とされていることから、図24に示すモード移行演出の振分けテーブルにおいて「低確+変短あり」時には演出内容が振分けられていない。また、統括制御用CPU41aは、演出パターンMC6を抽出した場合(はずれの場合)、「高確+変短あり」であればモード移行演出の演出内容として「演出モードMCから演出モードMEへ移行」を抽出する。演出パターンMC6(モードMCF)は、図21(a)〜(c)及び図22(a),(b)に示すように、「高確+変短あり」時に選択可能とされていることから、図24に示すモード移行演出の振分けテーブルにおいて「低確+変短あり」時には演出内容が振分けられていない。
統括制御用CPU41aは、演出パターンMC7を抽出した場合(当りの場合)、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れでも、モード移行演出の演出内容として「昇格演出SB」を抽出する。また、統括制御用CPU41aは、演出パターンMC8を抽出した場合(はずれの場合)、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れでも、モード移行演出の演出内容として「なし」及び「昇格演出SC(失敗)」の何れかを抽出する。本実施形態において統括制御用CPU41aは、演出パターンMC8を抽出した場合、モード移行演出の演出内容として「なし」よりも「昇格演出SC(失敗)」を高確率で抽出する。
モード移行演出の振分けテーブルから「昇格演出SB」を抽出した統括制御用CPU41aは、続いて、昇格演出SBで導出する結果、すなわち移行抽選を行う。本実施形態では、図24に示すように、演出パターンMC1(高確時)、演出パターンMC4(高確時)及び演出パターンMC7(低確時及び高確時)が抽出されている場合に、モード移行演出の演出内容として「昇格演出SB」を抽出可能となっている。そして、これらの演出パターンMC1,MC4,MC7及び遊技状態(低確か、高確か)に応じて、移行抽選で当選する確率が定められている。図25は、演出パターンMC1,MC4,MC7毎の移行抽選の当選確率を、それぞれ示す。本実施形態の昇格演出SBに基づく移行抽選では、演出パターンMC1(高確時)であれば「非昇格」のみに当選し、演出パターンMC4(高確時)であれば「昇格」のみに当選し、演出パターンMC7(低確時及び高確時)であれば「演出モードMCを継続する」のみに当選するようになっている。
本実施形態では、前述したように、演出モードMCの滞在中、はずれ演出用の変動パターンP1,P4、及び当り演出用(2R/小当り)の変動パターンP9が選択されることを契機に、モード移行演出が行われるようになっている。演出モードMCは、遊技状態が「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかである場合に滞在する演出モードとなっていることから、はずれ演出用の変動パターンP1〜P4は図14(b),(c)に示す選択率にしたがって選択されることになる。そして、演出モードMCの滞在中、すなわち「変短あり」の状態では、通常、開閉羽根28の開放頻度が高く、第2始動入賞口27への入球率が向上されていることから、第2特図始動保留記憶数も上限値に近い値になり易く、第2の変動ゲームが行われる可能性が極めて高い。このため、演出モードMCの滞在中は、第2特図始動保留記憶数に基づく大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合は、図14(c)に示す変動パターンの選択率にしたがって変動パターンP4(短縮変動(T4))が選択され易くなっている。一方、変動パターンP1(通常変動(T1))については、当該変動に基づく減算によって残りの第2特図始動保留記憶数が「0(零)」になる場合に、図14(c)に示す変動パターンの選択率にしたがって選択され易くなっている。
変動パターンP1の選択によって抽出される演出パターンMC1は、図21(a)のモード振分けテーブルMCa(確変潜伏の状態で、かつ1〜5回)、及び図22(a)のモード振分けテーブルMCd(確変非潜伏で、かつ1〜5回)からモードMCAを抽出した際に、図23のモード別パターンの振分けテーブルから抽出し得るようになっている。このため、「高確+変短あり」時において演出パターンMC1をもとに抽出された「昇格演出SB」に基づくモード移行演出は、演出モードMCへの移行後、比較的早い段階で行われることになるから、この場合は「高確+変短あり」の状態であっても、昇格演出SBにおいては「演出モードMEへ移行しない」旨の結果が導出される。この演出パターンMC1に基づく「昇格演出SB」は、演出パターンMC4に基づく「昇格演出SB」と相反する結果を導出する演出であって、確変状態への期待感を増幅させるための演出(いわゆる、ガセ演出)として位置付けられている。
また、同じく、変動パターンP1の選択によって抽出される演出パターンMC4は、図21(a)〜(c)の各モード振分けテーブルMCa〜MCcからモードMCDを抽出した際に、図23のモード別パターンの振分けテーブルから抽出し得るようになっている。そして、演出パターンMC4は、演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数が「1〜5回」の場合よりも「6〜10回」の場合の方が抽出され易く、「6〜9回」の場合よりも「10回(最後)」の場合の方が抽出され易くなっている。このため、「高確+変短あり」時において演出パターンMC4をもとに抽出された「昇格演出SB」及び「昇格演出SC(成功)」の何れかに基づくモード移行演出は、演出モードMCへの移行後、当該演出モードMCの終了に近い段階で行われる。そして、この場合は、「高確+変短あり」の状態であることに伴って、昇格演出SB及び昇格演出SCにおいては「演出モードMEへ移行する」旨の結果が導出される。
また、同じく、変動パターンP1の選択によって抽出される演出パターンMC8は、図21(a)〜(c)の各モード振分けテーブルMCa〜MCc、及び図22(b)のモード振分けテーブルMCeからモードMCGを抽出した際、図23のモード別パターンの振分けテーブルから抽出し得るようになっている。すなわち、演出パターンMC8は、確変潜伏の状態、及び確変非潜伏の状態の何れであっても、かつ演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数に関係なく、抽出される。そして、本実施形態では、演出パターンMC8をもとに抽出された「昇格演出SC(失敗)」に基づくモード移行演出においては「演出モードMEへ移行しない」旨の結果が導出される。この演出パターンMC8に基づく「昇格演出SC(失敗)」は、演出パターンMC4に基づく「昇格演出SC(成功)」と相反する結果を導出する演出であって、確変状態への期待感を増幅させるための演出(いわゆる、ガセ演出)として位置付けられている。
また、変動パターンP4の選択によって抽出される演出パターンMC3は、図21(a)〜(c)の各モード振分けテーブルMCa〜MCc、及び図22(a),(b)のモード振分けテーブルMCd,MCeからモードMCCを抽出した際、図23のモード別パターンの振分けテーブルから抽出し得るようになっている。すなわち、演出パターンMC3は、確変潜伏の状態、及び確変非潜伏の状態の何れであっても、かつ演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数に関係なく、抽出される。そして、「高確+変短あり」において演出パターンMC3は、演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数が「1〜5回」の場合よりも「6〜10回」の場合の方が抽出され難く、「6〜9回」の場合よりも「10回(最後)」の場合の方が抽出され難くなっている。
一方、変動パターンP4の選択によって抽出される演出パターンMC6は、図21(b),(c)の各モード振分けテーブルMCb,MCcからモードMCFを抽出した際、図23のモード別パターンの振分けテーブルから抽出し得るようになっている。すなわち、演出パターンMC6は、確変潜伏の状態のみであって、演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数が「6回以上」の場合に抽出される。そして、「高確+変短あり」において演出パターンMC6は、演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数が「6〜9回」の場合よりも「10回」の場合の方が抽出され易くなっている。すなわち、変動パターンP4が選択されることに伴って行われるモード移行演出(演出モードMCから演出モードMEへ移行)は、演出モードMCへの移行後、当該演出モードMCの終了に近い段階で行われる。
このようなモード移行演出の態様は、図14(c)に示すように、「変短あり」時においては、はずれの場合における変動パターンP4の選択率が極めて高確率に設定されていることに起因して設定されている。すなわち、演出モードMCへの移行後、「高確+変短あり」において比較的早い段階で演出モードMCから演出モードMEへの移行が行われることなく、またモード移行演出の出現頻度が高くなり過ぎないように、演出パターンMC3と演出パターンMC6によって調整されている。なお、「変短あり」時は、図柄変動ゲームの消化率を向上させ、単位時間当りにおける当りに当選する割合を増加させるために、変動パターンP4の選択率を高確率に設定している。
また、変動パターンP9の選択によって抽出される演出パターンMC7は、図21(a)〜(c)のモード振分けテーブルMCa〜MCc、及び図22(a),(b)のモード振分けテーブルMCd,MCeからモードMCEを抽出した際に、図23のモード別パターンの振分けテーブルから抽出し得るようになっている。すなわち、演出パターンMC7は、確変潜伏の状態、及び確変非潜伏の状態の何れであっても、かつ演出モードMCへ移行してからの図柄変動ゲームの回数に関係なく、抽出される。そして、本実施形態では、演出モードMCの滞在中に、2R大当り及び小当りの何れかに当選した場合、演出モードMEを含む他の演出モードへ移行することなく、当り遊技(2R大当り遊技及び小当り遊技を含む)終了後は演出モードMCへ再移行するようになっている。
演出モードMCは、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかの遊技状態で滞在する演出モードとされている。そして、演出モードMCの滞在中であって、「低確+変短あり」で2R大当りに当選した場合は遊技状態が「高確+変短あり」に変化し、「高確+変短あり」で2R大当りに当選した場合は遊技状態が「高確+変短あり」を維持する。すなわち、演出モードMCの滞在中に2R大当りに当選した場合の遊技状態は、演出モードMEに滞在しても良い遊技状態となる。しかし、演出モードMCの滞在中は、「変短あり」時の状態であることから、通常、第2特図始動保留記憶数に基づく第2の変動ゲームが優先的に行われることになるが、稀に第2特図始動保留記憶数が「0(零)」となり、第1特図始動保留記憶数に基づく第1の変動ゲームが行われる場合もある。このため、第1の変動ゲームに基づく当り抽選で小当りに当選してしまう可能性もある。
このようなことから、演出モードMCの滞在中に2R大当りに当選したことを契機に演出モードMEへ移行するようにモード移行演出の態様を設定すると、当選時の遊技状態を維持する小当りに当選した場合の演出モードの移行態様によっては遊技者の興趣を低下させてしまう虞がある。すなわち、演出モードMCの滞在中、「高確+変短あり」で小当りに当選した場合は2R大当りに当選した時と同様に演出モードMEへ移行させることが可能であるが、「低確+変短あり」で小当りに当選した場合は演出モードMEへ移行させることができず、演出モードMCを継続させるしかない。したがって、このような2R大当り及び小当りの移行態様から、現在の遊技状態が「低確+変短あり」なのか、「高確+変短あり」なのかが確定的に分かってしまい、演出モードMCの終了条件の成立によって演出モードMDへ移行した後も遊技者の興趣を低下させてしまうことになる。つまり、本実施形態の演出モードMCは、前述したように、「高確+変短あり」を確定的に認識し得る演出モードMEへ移行するか否かを期待させる演出モードであって、演出モードMEへ移行しなかったことが「低確+変短あり」の状態を示唆するような演出態様として位置付けていない。因みに、演出モードMCの滞在中に、2R大当り及び小当りに当選した場合、演出モードMDへ移行することも考えられるが、本実施形態の演出モードMCは演出モードMEへ移行するか否かを期待させる演出モードとして位置付けているので、当りを契機に演出モードMDへ移行させることは演出の特性上、好ましくない。したがって、本実施形態では、演出モードMCの滞在中に2R大当り及び小当りに当選した場合、演出パターンMC7に基づき演出モードMCを維持する旨を報知するモード移行演出を行うようになっている。
次に、演出モードMD(MD1,MD2)の滞在時における演出モードの移行に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU41aは、特別図柄ZAの大当り(変短制限なしの15R確変大当り)に当選すると、前述した演出モードMAの滞在時と同様に、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEの何れかに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZBの大当り(変短制限ありの15R確変大当り)及び特別図柄ZEの大当り(15R非確変大当り)の何れかに当選すると、前述した演出モードMAの滞在時と同様に、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MD(MD1,MD2)の何れかに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZCの大当り(変短制限なしの2R確変大当り)及び特別図柄ZDの何れかに当選すると、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MEの何れかに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZFの小当りに当選すると、小当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MEの何れかに設定し、移行させる。
また、統括制御用CPU41aは、演出モードMDの滞在中、当該演出モードMDの終了条件である変短状態が終了すると、演出モードを演出モードMAに設定し、移行させる。なお、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZAの大当り(変短制限なしの15R確変大当り)に当選したことを契機に、大当り遊技終了後、演出モードMDへ移行していた場合(演出モードMCを経由して演出モードMDへ移行した場合も含む)、演出モードMDを継続させる。すなわち、特別図柄ZAの大当りに当選した場合における変短状態の終了条件は次回の大当りに当選する迄である。このため、演出モードMDから変短状態の終了によって演出モードMAへ移行する場合は、特別図柄ZBの大当り及び特別図柄ZEの大当りの何れかに当選し、大当り遊技終了後、演出モードMDへ移行した場合である。そして、特別図柄ZB,ZEの大当りに当選した場合における変短状態の終了条件は、大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームが終了したことに設定されている。したがって、101回目の図柄変動ゲームが開始されても、演出モードMDを継続していた場合は、その時点で確変状態であることを確定的に認識し得る。
また、統括制御用CPU41aは、演出モードMDの滞在中、所定の抽選契機が成立することにより、演出モードMD1,MD2のモード選択、演出モードMD1から演出モードMCへ移行、及び演出モードMD1から演出モードMEへ移行の何れかに当選する移行抽選を行う。そして、統括制御用CPU41aは、前記移行抽選の抽選結果に応じて演出モードを移行させる。
以下、演出モードMD(MD1,MD2)の滞在時における移行抽選によるモード移行の具体的な制御内容を、図21〜図25にしたがって詳しく説明する。
統括制御用ROM41bには、演出モードMD1の滞在中に行われる図柄変動ゲームの演出内容を特定するためのモードを抽出する際に用いる複数(本実施形態では2種類)のモード振分けテーブルが記憶されている。また、統括制御用ROM41bには、演出モードMD2の滞在中に行われる図柄変動ゲームの演出内容を特定するためのモードを抽出する際に用いる複数(本実施形態では2種類)のモード振分けテーブルが記憶されている。
図26(a)は、大当り遊技終了後、最初に演出モードMD1へ移行し、その移行後、最初に変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドを入力する迄の間に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMD1aを示す。図26(b)は、変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドを最初に入力した後、それ以降に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMD1bを示す。
各モード振分けテーブルMD1a,MD1bは、主制御用CPU40aが選択可能な変動パターン毎に、抽出可能なモードに対してモード抽出用乱数の値を振分けることによって構築されている。なお、図26(a),(b)に示す各モード振分けテーブルMD1a,MD1bには、移行抽選によるモード移行に係る変動パターンと抽出可能なモードDAA,DABを図示している。すなわち、各モード振分けテーブルMD1a,MD1bには、前述した演出モードMD1の滞在中、図柄変動ゲームに伴って行われる各予告演出の種類や内容を特定するためのモードも振分けられている。
統括制御用CPU41aは、演出モードMD1への移行後、最初に変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドを入力する迄の間、はずれ演出用の変動パターンP1、及び当り演出(2R/小当り)用の変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図26(a)のモード振分けテーブルMD1aからモードを選択する。すなわち、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1,P9の何れの場合も、モードDAAを抽出する。また、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドを最初に入力すると、それ以降は、はずれ演出用の変動パターンP1、及び当り演出(2R/小当り)用の変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図26(b)のモード振分けテーブルMD1bからモードを選択する。すなわち、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1,P9の何れの場合も、モードDABを抽出する。
変動パターン及びモード抽出用乱数の値にしたがってモードを抽出した統括制御用CPU41aは、続いて、図27に示すモード別パターンの振分けテーブルにしたがって、図柄変動ゲームにおける演出パターンを抽出する。モード別パターンの振分けテーブルは、統括制御用ROM41bに記憶されている。モード別パターンの振分けテーブルは、先に抽出したモード毎に、抽出可能な演出パターンに対してパターン抽出用乱数の値(本実施形態では0〜100までの全101とおりの整数値)を振分けることによって構築されている。なお、図27に示すモード別パターンの振分けテーブルには、移行抽選によるモード移行に係る変動パターンと抽出可能な演出パターンDA1,DA2,DA3,DA4,DA5,DA6を図示している。
統括制御用CPU41aは、モードDAAを抽出した場合、はずれのときには演出パターンDA1を抽出し、2R大当りに当選しているときには演出パターンDA2を抽出し、小当りに当選しているときには演出パターンDA3を抽出する。また、統括制御用CPU41aは、モードDABを抽出した場合、はずれのときには演出パターンDA4を抽出し、2R大当りに当選しているときには演出パターンDA5を抽出し、小当りに当選しているときには演出パターンDA6を抽出する。
また、図28(a)は、大当り遊技終了後、最初に演出モードMD2へ移行し、その移行後、最初に変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドを入力する迄の間に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMD2aを示す。図28(b)は、変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドを最初に入力した後、それ以降に用いるモード抽出用のモード振分けテーブルMD2bを示す。
各モード振分けテーブルMD2a,MD2bは、主制御用CPU40aが選択可能な変動パターン毎に、抽出可能なモードに対してモード抽出用乱数の値を振分けることによって構築されている。なお、図28(a),(b)に示す各モード振分けテーブルMD2a,MD2bには、移行抽選によるモード移行に係る変動パターンと抽出可能なモードDBA,DBBを図示している。すなわち、各モード振分けテーブルMD2a,MD2bには、前述した演出モードMD2の滞在中、図柄変動ゲームに伴って行われる各予告演出の種類や内容を特定するためのモードも振分けられている。
統括制御用CPU41aは、演出モードMD2への移行後、最初に変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドを入力する迄の間、はずれ演出用の変動パターンP1、及び当り演出(2R/小当り)用の変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図28(a)のモード振分けテーブルMD2aからモードを選択する。すなわち、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1,P9の何れの場合も、モードDBAを抽出する。また、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1を指定する変動パターン指定コマンドを最初に入力すると、それ以降は、はずれ演出用の変動パターンP1、及び当り演出(2R/小当り)用の変動パターンP9を指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、図28(b)のモード振分けテーブルMD2bからモードを選択する。すなわち、統括制御用CPU41aは、変動パターンP1,P9の何れの場合も、モードDBBを抽出する。
変動パターン及びモード抽出用乱数の値にしたがってモードを抽出した統括制御用CPU41aは、続いて、図29に示すモード別パターンの振分けテーブルにしたがって、図柄変動ゲームにおける演出パターンを抽出する。モード別パターンの振分けテーブルは、統括制御用ROM41bに記憶されている。モード別パターンの振分けテーブルは、先に抽出したモード毎に、抽出可能な演出パターンに対してパターン抽出用乱数の値(本実施形態では0〜100までの全101とおりの整数値)を振分けることによって構築されている。なお、図29に示すモード別パターンの振分けテーブルには、移行抽選によるモード移行に係る変動パターンと抽出可能な演出パターンDB1,DB2,DB3,DB4,DB5,DB6を図示している。
統括制御用CPU41aは、モードDBAを抽出した場合、はずれのときには演出パターンDB1を抽出し、2R大当りに当選しているときには演出パターンDB2を抽出し、小当りに当選しているときには演出パターンDB3を抽出する。また、統括制御用CPU41aは、モードDBBを抽出した場合、はずれのときには演出パターンDB4を抽出し、2R大当りに当選しているときには演出パターンDB5を抽出し、小当りに当選しているときには演出パターンDB6を抽出する。
演出パターンを抽出した統括制御用CPU41aは、続いて、図30に示す演出モードMD1時におけるモード移行演出の振分けテーブル、又は図31に示す演出モードMD2時におけるモード移行演出の振分けテーブルにしたがって、図柄変動ゲーム中に行うモード移行演出の演出内容を抽出する。各モード移行演出の振分けテーブルは、統括制御用ROM41bに記憶されている。モード移行演出の振分けテーブルは、先に抽出した演出パターン及び遊技状態(低確か、高確か)毎に、抽出可能なモード移行演出の演出内容に対して演出内容抽出用乱数の値(本実施形態では0〜100までの全101とおりの整数値)を振分けることによって構築されている。なお、図30に示すモード移行演出の振分けテーブルには、モード移行演出の演出内容として「モード選択」と、「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」と、「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」が振分けられている。また、図31に示すモード移行演出の振分けテーブルには、モード移行演出の演出内容として「モード選択」と、「演出モードMD2から演出モードMCへ移行」と、「演出モードMD2から演出モードMEへ移行」が振分けられている。
最初に、演出モードMD1の滞在時におけるモード移行演出の演出内容を抽出する処理を説明する。
統括制御用CPU41aは、演出パターンDA1を抽出した場合、最初にモード移行演出の実行可否を決定するための実行可否抽選を行う。演出パターンDA1を抽出した際の実行可否抽選は、101分の71で実行可に当選し、101分の30で実行否に当選するように抽選確率が定められている。そして、統括制御用CPU41aは、実行可否抽選で実行可に当選した場合、図30のモード移行演出の振分けテーブルをもとに、遊技状態に応じてモード移行演出の演出内容を抽出する。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、「低確+変短あり」であれば、「モード選択」及び「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」の何れかを抽出する。本実施形態では、「モード選択」を抽出し易いように確率が設定されている。また、統括制御用CPU41aは、「高確+変短あり」であれば、「モード選択」、「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」、及び「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」の何れかを抽出する。本実施形態では、「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」<「モード選択」<「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」の順に抽出し易いように確率が設定されている。
また、統括制御用CPU41aは、演出パターンDA2を抽出した場合、図30のモード移行演出の振分けテーブルをもとに、遊技状態に応じてモード移行演出の演出内容を抽出する。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、「低確+変短あり」であれば、「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」及び「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」の何れかを抽出する。本実施形態では、「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」<「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」の順に抽出し易いように確率が設定されている。また、統括制御用CPU41aは、「高確+変短あり」であれば、「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」を抽出する。
また、統括制御用CPU41aは、演出パターンDA3を抽出した場合、図30のモード移行演出の振分けテーブルをもとに、遊技状態に応じてモード移行演出の演出内容を抽出する。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、「低確+変短あり」であれば、「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」を抽出する。また、統括制御用CPU41aは、「高確+変短あり」であれば、「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」及び「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」の何れかを抽出する。本実施形態では、「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」<「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」の順に抽出し易いように確率が設定されている。
また、統括制御用CPU41aは、演出パターンDA4を抽出した場合、最初にモード移行演出の実行可否を決定するための実行可否抽選を行う。演出パターンDA4を抽出した際の実行可否抽選は、101分の40で実行可に当選し、101分の61で実行否に当選するように抽選確率が定められている。そして、統括制御用CPU41aは、実行可否抽選で実行可に当選した場合、図30のモード移行演出の振分けテーブルをもとに、遊技状態に応じてモード移行演出の演出内容を抽出する。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、「低確+変短あり」であれば、「モード選択」及び「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」の何れかを抽出する。本実施形態では、「モード選択」を抽出し易いように確率が設定されている。また、統括制御用CPU41aは、「高確+変短あり」であれば、「モード選択」、「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」、及び「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」の何れかを抽出する。本実施形態では、「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」<「モード選択」<「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」の順に抽出し易いように確率が設定されている。
また、統括制御用CPU41aは、演出パターンDA5を抽出した場合、図30のモード移行演出の振分けテーブルをもとに、遊技状態に応じてモード移行演出の演出内容を抽出する。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、「低確+変短あり」であれば、「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」及び「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」の何れかをほぼ同程度の確率で抽出する。また、統括制御用CPU41aは、「高確+変短あり」であれば、「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」を抽出する。
また、統括制御用CPU41aは、演出パターンDA6を抽出した場合、図30のモード移行演出の振分けテーブルをもとに、遊技状態に応じてモード移行演出の演出内容を抽出する。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、「低確+変短あり」であれば、「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」を抽出する。また、「高確+変短あり」であれば、「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」及び「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」の何れかをほぼ同程度の確率で抽出する。
次に、演出モードMD2の滞在時におけるモード移行演出の演出内容を抽出する処理を説明する。なお、統括制御用CPU41aは、演出モードMD2の滞在時、図31のモード移行演出の振分けテーブルをもとに、遊技状態に応じてモード移行演出の演出内容を抽出する。このとき、統括制御用CPU41aは、演出パターンDB2,DB3,DB5,DB6を抽出した場合、「演出モードMD2から演出モードMCへ移行」、及び「演出モードMD2から演出モードMEへ移行」の何れかを抽出する。そして、統括制御用CPU41aが、「演出モードMD2から演出モードMCへ移行」、及び「演出モードMD2から演出モードMEへ移行」の何れかを抽出するための態様(抽出可能な演出内容と抽出する確率)は、統括制御用CPU41aが、演出パターンDA2,DA3,DA5,DA6を抽出した場合と同じである。具体的に言えば、演出パターンDA2と演出パターンDB2の態様、演出パターンDA3と演出パターンDB3の態様、演出パターンDA5と演出パターンDB5の態様、及び演出パターンDA6と演出パターンDB6の態様が、それぞれ同一態様となっている。したがって、同一態様については、その重複する説明を省略する。
以下、統括制御用CPU41aが、演出パターンDB1及び演出パターンDB4を抽出した場合のモード移行演出の演出内容を抽出する態様について説明する。
統括制御用CPU41aは、演出パターンDB1を抽出した場合、最初にモード移行演出の実行可否を決定するための実行可否抽選を行う。演出パターンDB1を抽出した際の実行可否抽選は、101分の10で実行可に当選し、101分の91で実行否に当選するように抽選確率が定められている。そして、統括制御用CPU41aは、実行可否抽選で実行可に当選した場合、図31のモード移行演出の振分けテーブルをもとに、遊技状態に応じてモード移行演出の演出内容を抽出する。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れでも、「モード選択」を抽出する。
また、統括制御用CPU41aは、演出パターンDB4を抽出した場合、最初にモード移行演出の実行可否を決定するための実行可否抽選を行う。演出パターンDB4を抽出した際の実行可否抽選は、101分の10で実行可に当選し、101分の91で実行否に当選するように抽選確率が定められている。そして、統括制御用CPU41aは、実行可否抽選で実行可に当選した場合、図31のモード移行演出の振分けテーブルをもとに、遊技状態に応じてモード移行演出の演出内容を抽出する。具体的に言えば、統括制御用CPU41aは、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れでも、「モード選択」を抽出する。
本実施形態では、前述したように、演出モードMD(MD1,MD2)の滞在中、はずれ演出用の変動パターンP1、及び当り演出用(2R/小当り)の変動パターンP9が選択されることを契機に、モード移行演出が行われるようになっている。演出モードMD(MD1,MD2)は、遊技状態が「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の何れかである場合に滞在する演出モードとなっていることから、はずれ演出用の変動パターンP1は、図14(b),(c)に示す選択率にしたがって選択されることになる。そして、演出モードMD(MD1,MD2)の滞在中、すなわち「変短あり」の状態では、前述したように、第2の変動ゲームが行われる可能性が極めて高いことから、通常は図14(c)に示す変動パターンの選択率にしたがって変動パターンP1は選択されることになる。
そして、本実施形態では、変動パターンP1が選択された際に抽出可能な「モード選択」について、演出モードMDへの移行後、最初に変動パターンP1が選択された時か否か、及び演出モードMD1と演出モードMD2の何れに滞在しているかによって、その抽出態様を異ならせている。
すなわち、最初に変動パターンP1が選択された際は、前述した実行可否抽選の抽選確率と、図30及び図31に示すモード移行演出の振分けテーブルの振分けから、演出モードMD1へ滞在している場合の方が、演出モードMD2へ滞在している場合よりも、モード移行演出の演出内容として「モード選択」を抽出し易くなっている。
また、最初の変動パターンP1の選択後、再度、変動パターンP1が選択された際は、前述した実行可否抽選の抽選確率と、図30及び図31に示すモード移行演出の振分けテーブルの振分けから、同じ演出モードMD1に滞在している場合であっても、最初に変動パターンP1を選択した時よりも「モード選択」を抽出し難くなっている。なお、演出モードMD2の滞在中については、最初の変動パターンP1の選択時とそれ以降の変動パターンP1の選択時とで、「モード選択」を抽出する確率は同一となっている。そして、再度、変動パターンP1が選択された場合においても、演出モードMD1へ滞在している場合の方が、演出モードMD2へ滞在している場合よりも、モード移行演出の演出内容として「モード選択」を抽出し易くなっている。
このようにモード移行演出の演出内容として「モード選択」を抽出する態様を設定すると、大当り遊技終了後、最初に演出モードMDへ移行した場合、演出モードMD1の方が「モード選択」に基づくモード移行演出において、演出モードMD1及び演出モードMD2を遊技者が選択し易くなっている。そして、最初の変動パターンP1の選択後は、再び変動パターンP1を選択したとしても「モード選択」に基づくモード移行演出が行われ難くなっていることから、演出モードMDの滞在中、頻繁に「モード選択」に基づくモード移行演出が行われることがない。
また、本実施形態において演出モードMD1と演出モードMD2では、2R大当りへの当選及び小当りの当選を契機とするモード移行演出の態様は同一態様とされているが、演出モードMD1の滞在中は変動パターンP1が選択されることに基づく移行抽選が行われるようになっている。具体的に言えば、演出モードMD1の滞在中は、図30に示すモード移行演出の振分けテーブルにおいて、演出パターンDA1,DA4が抽出された場合も「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」及び「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」に当選する移行抽選が行われるようになっている。その一方、演出モードMD2の滞在中は、図31に示すモード移行演出の振分けテーブルにおいて、演出パターンDB1,DB4が抽出された場合、「演出モードMD1から演出モードMCへ移行」及び「演出モードMD1から演出モードMEへ移行」に当選する移行抽選が行われず、2R大当りへの当選、及び小当りへの当選を契機とする移行抽選しか行われない。したがって、演出モードMD1と演出モードMD2を比較すると、演出モードMD1の方が他の演出モードへ移行するモード移行演出が行われる可能性が高く、演出モードMD1はモード移行を遊技者に楽しませるゲーム性となっている。
次に、演出モードMEの滞在時における演出モードの移行に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU41aは、特別図柄ZAの大当り(変短制限なしの15R確変大当り)に当選すると、前述した演出モードMAの滞在時と同様に、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MD(MD1,MD2),MEの何れかに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZBの大当り(変短制限ありの15R確変大当り)及び特別図柄ZEの大当り(15R非確変大当り)の何れかに当選すると、前述した演出モードMAの滞在時と同様に、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMC,MD(MD1,MD2)の何れかに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZCの大当り(変短制限なしの2R確変大当り)に当選すると、前述した演出モードMAの滞在時と同様に、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMEに設定し、移行させる。
また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZCの大当り(変短制限なしの2R確変大当り)及び特別図柄ZDの大当り(変短制限ありの2R確変大当り)の何れかに当選すると、大当り遊技終了後の演出モードを演出モードMEに設定し、移行させる。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄ZFの小当りに当選すると、小当り遊技終了後の演出モードを演出モードMEに設定し、移行させる。
以下、パチンコ遊技機10の復電時における演出モードの設定に係る処理を図32にしたがって説明する。なお、復電とは、パチンコ遊技機10の電源(供給電圧)を遮断した状態から、電源(供給電圧)を供給することを示す。そして、復電には、遊技場の営業開始時などに従業員が電源を供給する場合の復電と、遊技場の営業時間中に停電などの不測の事態が発生したことで電源の供給を再開する場合(瞬停も含む)の復電とがある。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、当該パチンコ遊技機10に供給される電圧値を監視する電源監視回路(図示しない)が搭載されている。なお、電源監視回路は、パチンコ遊技機10に搭載される電源基板(図示しない)に設けられている。電源基板は、遊技場に設置された外部電源から供給される電圧をパチンコ遊技機10に搭載される各制御基板(主制御基板40、サブ統括制御基板41、演出表示制御基板42、及び音声・ランプ制御基板43)の作動電圧に変換し、供給する。
また、主制御基板40に搭載される主制御用RAM40cには、パチンコ遊技機10への電源遮断後も、その記憶内容を保持するためにバックアップ用電源(図示しない)が接続されている。バックアップ用電源は、例えば、電気ニ重層コンデンサからなり、パチンコ遊技機10に搭載されている。そして、主制御基板40の主制御用CPU40aは、電源監視回路からの電源断信号(電圧値が所定の電圧値に降下したことを示す信号)を入力すると、バックアップ処理を実行し、主制御用RAM40cに記憶情報を電源遮断後も保持する。なお、電源遮断後も主制御用RAM40cに記憶保持される情報としては、電源遮断時における遊技状態(確変状態の有無と変短状態の有無)に関する情報、未払出し分の賞球に関する情報、大当り遊技に関する情報(ラウンド情報)や図柄変動ゲームに関する情報(特別図柄や変動パターンの種類)などである。
復電時において主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶保持された情報にしたがってパチンコ遊技機10の制御を開始するか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶保持された情報をもとにパチンコ遊技機10の状態を電源遮断時の状態に復帰し、制御を開始する。なお、前記判定結果が否定となる場合は、バックアップ処理が正常に行われていない場合や、主制御用RAM40cの記憶内容を初期化するための初期化手段(RAMクリアスイッチ)が操作された状態で復電された場合がある。そして、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶保持された情報にしたがってパチンコ遊技機10の制御を開始しない場合、初期化情報をもとに各種設定を行い、パチンコ遊技機10の制御を開始する。
そして、復電時において主制御用CPU40aが、主制御用RAM40cに記憶保持された情報にしたがってパチンコ遊技機10の制御を開始する場合、統括制御用CPU41aは、次に説明するように演出モードの設定を行う。
統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aから非確変コマンドと非作動コマンドを入力した場合、電源遮断時の演出モード(背景画像)が、演出モードMA及び演出モードMB1の何れかであることを把握する。このため、統括制御用CPU41aは、表示制御用CPU42aに対して「演出モードMA」を指示するモード指示コマンドを出力する。そして、演出モードMAを指示するモード指示コマンドを入力した表示制御用CPU42aは、演出モードMAに係る遊技状態示唆演出を開始する。また、主制御用CPU40aは、第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24のそれぞれに設けた状態報知ランプ(確変報知ランプ38と変短報知ランプ39)を全消灯させる。なお、確変報知ランプ38は、復電時において最初の大当りが付与される迄の間、点灯可能であって、2回目からの大当り付与時には点灯しない。
また、統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aから確変コマンドと非作動コマンドを入力した場合、電源遮断時の演出モード(背景画像)が、演出モードMA、演出モードMB1及び演出モードMB2の何れかであることを把握する。このため、統括制御用CPU41aは、表示制御用CPU42aに対して「演出モードMA」を指示するモード指示コマンドを出力する。そして、演出モードMAを指示するモード指示コマンドを入力した表示制御用CPU42aは、演出モードMAに係る遊技状態示唆演出を開始する。また、主制御用CPU40aは、状態報知ランプのうち、確変報知ランプ38を点灯させる一方で、変短報知ランプ39を消灯させる。
また、統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aから非確変コマンドと作動コマンドを入力した場合、電源遮断時の演出モード(背景画像)が、演出モードMC及び演出モードMDの何れかであることを把握する。このため、統括制御用CPU41aは、表示制御用CPU42aに対して「演出モードMD(デフォルト値としての演出モードMD1)」を指示するモード指示コマンドを出力する。そして、演出モードMDを指示するモード指示コマンドを入力した表示制御用CPU42aは、演出モードMDに係る遊技状態示唆演出を開始する。また、主制御用CPU40aは、状態報知ランプのうち、確変報知ランプ38を消灯させる一方で、変短報知ランプ39を点灯させる。
また、統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aから確変コマンドと作動コマンドを入力した場合、電源遮断時の演出モード(背景画像)が、演出モードMC、演出モードMD及び演出モードMEの何れかであることを把握する。このため、統括制御用CPU41aは、表示制御用CPU42aに対して「演出モードMD(デフォルト値としての演出モードMD1)」を指示するモード指示コマンドを出力する。そして、演出モードMDを指示するモード指示コマンドを入力した表示制御用CPU42aは、演出モードMDに係る遊技状態示唆演出を開始する。また、主制御用CPU40aは、状態報知ランプ(確変報知ランプ38と変短報知ランプ39)を全点灯させる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)非変短状態時の高確率潜伏モードとして、演出モードMB1を設定するとともに、演出モードMB1中の移行抽選で当選することを移行条件として移行する高確率確定モードとしての演出モードMB2を設定する。また、変短状態時の高確率潜伏モードとして演出モードMC,MD(MD1,MD2)を設定するとともに、これらの演出モードから移行条件の成立によって移行可能な高確率確定モードとしての演出モードMEを設定する。そして、演出モードMC,MD1中は、当り抽選に当選すること、及び移行抽選に当選することを移行条件とし、演出モードMD2中は、当り抽選に当選することを移行条件に設定した。このため、各高確率潜伏モードによって確変状態であるか否かを遊技者に期待させることができる。そして、非変短状態時と変短状態時において高確率確定モードへの移行条件を異ならせるとともに、変短状態時においても高確率確定モードへの移行条件を異ならせている。したがって、遊技者は、各高確率潜伏モードの滞在中は、それぞれに設定されている移行条件が成立するか否かに注目し、高確率確定モードへ移行する迄の過程を高確率潜伏モード毎に楽しむことができ、興趣の向上を図ることができる。
(2)演出モードMC中に、特別図柄ZCの大当り(変短制限なしの2R確変大当り)、特別図柄ZDの大当り(変短制限ありの2R確変大当り)及び特別図柄ZFの小当りの何れかに当選した場合は、当り遊技の終了後、演出モードMCへ再移行させる。本実施形態のパチンコ遊技機10において、変短状態中は、通常、第2の変動ゲームが行われることになるが、稀に第2特図始動保留記憶数が「0(零)」となって第1の変動ゲームが行われる場合もある。そして、演出モードMC中は、特別図柄ZCの大当りだけではなく、上記した特定の条件下において特別図柄ZDの大当りや特別図柄ZFの小当りに当選する場合もある。このため、2R大当りに当選したことを契機に演出モードMEへ移行させると、「低確+変短あり」の演出モードMCで小当りに当選すると、演出モードMEへのモード移行ができず、このような移行態様から確変状態が付与されているか推測できてしまい、確変状態への期待感を煽る目的で設定した演出モードMCの興趣を損なわせる虞がある。したがって、演出モードMC中に2R大当りや小当りに当選した場合は、演出モードMCへ再移行させることで、引き続き遊技者に確変状態への期待感や確変状態が付与されているか否かを推測させる楽しみを与えることができ、興趣の向上を図ることができる。
(3)高確率確定モードとして、確変状態であることを遊技者に対して非確定的に示唆する演出モードMB2と、確変状態であることを遊技者に対して確定的に示唆する演出モードMEを設定した。このため、大当り抽選の抽選確率状態が何れも高確率抽選状態に設定されていながら、演出態様の異なる2つの高確率確定モードが存在することで、興趣の向上を図ることができる。
(4)演出モードMD中のモード選択演出は、最初の変動パターンP1が指示された際には選択され易く、2回目からは選択され難くした。このため、演出モードMD中に頻繁にモード選択演出が出現することを抑制し、遊技者の興趣を損なわせないようにすることができる。そして、演出モードMD1と演出モードMD2では、モード選択演出の選択率を異ならせているので、遊技者の好みに応じて演出モードを選択させることができる。
(5)パチンコ遊技機10の電源遮断時に非変短状態時に移行可能な演出モードが設定されていた場合、復電後は演出モードMAへ移行させる。その一方、パチンコ遊技機10の電源遮断時に変短状態時に移行可能な演出モードが設定されていた場合、復電後は演出モードMDへ移行させる。このため、遊技場の開店時には、演出モードが演出モードMA及び演出モードMDの何れの場合であっても、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態である可能性もあり(RAMクリアスイッチが操作されていない前提で)、遊技の開始時から確変状態であるか否かを推測する楽しみを付与することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態において、大当りの種類を変更しても良い。例えば、特別図柄ZBの大当りを変短制限ありの15R確変大当りに代えて7変短制限ありの7R確変大当りとするともに、特別図柄ZEの大当りを15R非確変大当りに代えて7R非確変大当りとしても良い。なお、この場合、特別図柄ZAの大当りについては、大当り遊技終了後、全て演出モードMEへ移行させる制御に変更するか、特別図柄ZAの大当りを変短制限なしの7R確変大当りに変更する。また、特別図柄ZFの小当りを、2R非確変大当り(ラウンド遊技の上限回数を「2回」とし、大当り遊技終了後の抽選確率状態が低確率抽選状態となる)に変更しても良い。
○ 実施形態において、特別図柄ZAの大当りに当選し、大当り遊技終了後、演出モードMDへ移行した場合(演出モードMCから演出モードMDへの移行も含む)、演出モードMDの終了条件(100回の変短状態が終了する)が成立したことで、101回目の図柄変動ゲームの開始に伴って演出モードMEへ移行させても良い。
○ 実施形態において、演出モードMDへ移行することによって行われるモード選択演出を、大当り遊技の終了に伴って最初に行うモード選択演出のみとし、演出モードMDへの移行後のモード選択演出を省略しても良い。
○ 実施形態において、変短状態中の高確率潜伏モードとして、演出モードMCと演出モードMD1の2つの演出モードを設定しても良い。また、非変短状態中や変短状態中の各演出モードの設定数を増加させても良い。
○ 実施形態において、演出モードMB1から演出モードMB2へ移行させるための移行抽選の形態や、演出モードMB1中のゲーム性を変更しても良い。
○ 実施形態において、演出モードMB2へ移行した際に、演出モードMEと同様に、確変状態であることを確定的に示唆(報知)するようにしても良い。
○ 実施形態において、確変状態の終了条件を「次回大当りまで」に代えて、「図柄変動ゲームの回数」によって規定しても良い。この場合は、確変状態中にほぼ次回の大当りを獲得し得るようなゲーム回数、例えば「10000回」などに設定する。
○ 実施形態において、リーチ判定用乱数の値や変動パターン振分用乱数の値を取得するタイミングを、図柄変動ゲームの開始時に設定しても良い。
○ 実施形態において、高確率潜伏モード中に、確変状態の期待度を示唆する確変推測用の演出(予告演出)を実行させても良い。例えば、演出表示装置22にキャラクタを登場させ、そのキャラクタの登場人数や登場頻度によって確変状態の期待度を示唆するようにしても良い。具体的に言えば、確変状態であればキャラクタの登場人数や登場頻度を多くし、非確変状態であればキャラクタの登場人数や登場頻度を少なくする。
○ 実施形態は、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
○ 実施形態は、特別図柄1と特別図柄2の2つの特別図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、1つの特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
○ 実施形態では、演出表示装置22を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の演出表示装置としても良いし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としても良い。また、第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24を、8セグメント型の発光表示装置に代えて、液晶式やランプ式の表示装置に変更しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記第2の特定演出モード中は、前記当り抽選に当選すること、及び前記変動内容決定手段が特定の変動内容を決定した際に行う移行抽選で前記第1の特定演出モードへ移行させることに当選することを前記第1の特定演出モードへの移行条件とし、前記特殊演出モード中は、前記当り抽選に当選することのみを前記第1の特定演出モードへの移行条件とする。
(ロ)前記第1の当り抽選手段における当り抽選には、大当りか否かの大当り抽選と、前記大当り抽選に当選しなかった場合に行う小当りか否かの小当り抽選を含む一方で、前記第2の当り抽選手段における当り抽選は、大当りか否かの大当り抽選であって、前記当り種決定手段は、前記第1の当り抽選手段による大当り抽選で大当りに当選した場合には前記通常当り、前記第1の特定当り、及び前記第3の特定当りの中から当りの種類を決定するとともに、前記小当り抽選で小当りに当選した場合には前記第2の特定当りを決定し、前記第2の当り抽選手段による大当り抽選で大当りに当選した場合には前記通常当り、及び前記第3の特定当りの中から当りの種類を決定する。
(ハ)前記第1図柄変動ゲーム用の始動手段で遊技球が検知された場合には、前記第1図柄変動ゲーム用の始動手段に対応する第1始動保留球を記憶し、前記第2図柄変動ゲーム用の始動手段で遊技球が検知された場合には、前記第2図柄変動ゲーム用の始動手段に対応する第2始動保留球を記憶する保留記憶手段と、前記第2始動保留球が前記保留記憶手段に記憶されていない場合であって前記第1始動保留球が前記保留記憶手段に記憶されている場合には、前記第1の当り抽選手段が前記第1始動保留球に基づき前記当り抽選を実行し、前記第2始動保留球が前記保留記憶手段に記憶されている場合には、前記第2の当り抽選手段が前記第2始動保留球に基づき前記当り抽選を実行する。