以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図29に基づいて説明する。
図1には、パチンコ遊技機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がともに横開き状態で開閉可能に組み付けられている。また、前枠14の前面側には、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯(点滅))により、発光演出を実行する発光装置としての装飾ランプ16が設けられている。また、外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行う音声出力手段としてのスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。そして、遊技者が発射装置19を操作して、該発射装置19を駆動させることにより、上球皿15内の遊技球が遊技盤13の遊技領域13aへ発射されるようになっている。
そして、遊技盤13の遊技領域13aの右下方には、7セグメント型の表示手段としての特図表示器H1が配設されている。また、遊技盤13の遊技領域13aの略中央に配設されたセンター役物20は、液晶ディスプレイ型の表示手段としての可変表示器H2を備えている。図2に示すように、可変表示器H2はセンター役物20の中央に設けられている。特図表示器H1では、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。可変表示器H2では、特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームに係わる表示演出が行われるようになっている。具体的には、可変表示器H2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを表示する図柄変動ゲーム(以下、図柄組み合わせゲームと示す場合がある)が行われる。
そして、図柄変動ゲームにおいて特図表示器H1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す場合がある)を1列で変動させて特図を表示する。この特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。一方、図柄変動ゲームに係わる表示演出において可変表示器H2では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す場合がある)を複数列(本実施形態では3列)で変動させて各列毎に飾図を表示する。この飾図は、表示演出を多様化するために用いられる演出用図柄である。
そして、特図表示器H1では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特図が確定停止表示される。また、可変表示器H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾図の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾図がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾図が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、特図表示器H1と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。
本実施形態において特図表示器H1には、複数種類(本実施形態では107種類)の特図の中から、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が図柄変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。107種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる6種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、小当り抽選は、大当り抽選に当選しなかった場合に行うようになっている。また、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技及び小当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において可変表示器H2には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]の7種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において可変表示器H2は、特図表示器H1に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、可変表示器H2に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器H2に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾図による大当りの図柄組み合わせ(大当り図柄)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、可変表示器H2に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][757]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ図柄)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[112][223][334][445][556][667])が表示された場合には、小当り遊技又は大当り遊技のいずれかが付与されることを認識できる。この小当り遊技又は大当り遊技を認識できる図柄組み合わせが大当り判定の確率が低確率から高確率となる確率変動状態が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態において、可変表示器H2における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾図が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾図が変動を開始すると)、可変表示器H2において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾図が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾図が同一種類となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾図が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾図によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾図を一旦停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾図を一旦停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾図を一旦停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、可変表示器H2には、特図表示器H1の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、特図表示器H1の特図による図柄と、可変表示器H2の飾図による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特図による図柄と飾図による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、特図表示器H1に大当り図柄が確定停止表示される場合には、可変表示器H2にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、特図表示器H1にはずれ図柄が停止表示される場合には、可変表示器H2にも[151]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特図に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特図に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
以上のように、本実施形態の可変表示器H2では、特図表示器H1で行われる図柄変動ゲーム(1列の図柄を変動表示させる図柄変動ゲーム)に係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
また、図2に示すように、遊技盤13の右下方(特図表示器H1の左側)には、2つのLEDから構成される普通図柄表示器H10が配設されている。この普通図柄表示器H10では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普通図柄による図柄組み合わせゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態では、普図を2つのLEDの発光態様にて2種類示しており、具体的には、2つのLEDが共に点灯する、上側LEDだけが点灯することにより、2種類の普図を示している。
遊技者は、普図ゲームで最終的に表示された図柄(普図ゲームで導出された表示結果)から普通当り又ははずれを認識できる。普通図柄表示器H10の2つのLEDが共に点灯する発光態様の場合には、普通当りを認識できる。この普通当りを認識できる普図が普通当りの表示結果となる。普通当りの表示結果が表示された場合、遊技者には、普通当り遊技が付与される。また、普通図柄表示器H10の2つの発光態様が上側LEDだけが点灯する発光態様の場合には、その普図からはずれを認識できる。このはずれを認識できる普図がはずれの表示結果となる。
また、図1及び図2に示すように、センター役物20において可変表示器H2の上方には、図柄変動ゲーム中に内蔵した発光体(LED、ランプなど)によって発光(点灯(点滅))し、ゲーム中発光演出を行う特殊装飾ランプESが設けられている。そして、本実施形態において特殊装飾ランプESは、円形に形成されており、発光により文字(本実施形態では、「大当り」)を遊技者に視認させるように、発光可能に構成されている。なお、特殊装飾ランプESでは、発光していない場合に文字を遊技者に視認させ得ないように構成されている。
また、図2に示すように、センター役物20の下方には、常時遊技球が入球可能な第1始動用入球口21aを有する始動手段としての第1始動入賞装置21が配設されている。第1始動入賞装置21の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口センサSW1(図4に示す)が設けられている。第1始動入賞装置21は、遊技球の入球を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、第1始動入賞装置21の下方には、遊技球が入球可能な第2始動用入球口22aと、普通電動役物ソレノイドSOL2(図4に示す)の作動により開閉動作を行う開閉機構としての開閉羽根(普通電動役物)22bとを備えた始動手段としての第2始動入賞装置22が配設されている。図2では、閉状態とされた開閉羽根22bを示している。
第2始動入賞装置22の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口センサSW2(図4に示す)が設けられている。第2始動入賞装置22は、遊技球の入球を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。第2始動入賞装置22の第2始動用入球口22aは、常には開閉羽根22bが閉状態とされて閉鎖されている。第2始動用入球口22aが閉鎖されている状態において第2始動入賞装置22は、入球不能な状態(入球が規制された状態)とされる。そして、第2始動用入球口22aは、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根22bが閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2始動用入球口22aが開放されている状態において第2始動入賞装置22は、入球可能な状態(入球が許容された状態)とされる。
また、図2に示すように、第2始動入賞装置22の下方には、大入賞口ソレノイドSOL1(図4に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口装置23(入賞手段)が配設されている。大入賞口装置23の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3が設けられている。そして、大当り遊技又は小当り遊技が生起されると、大入賞口扉24の開動作によって大入賞口装置23が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球の個数を記憶し、始動保留球の記憶数(保留記憶数)として機内部(主制御基板30のRAM30c)で記憶されるようになっている。図柄変動ゲームが行われている場合に累積された保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。保留記憶数は、各始動入賞装置21,22に遊技球が入賞することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞すると、保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、図2に示すように、遊技盤13の右下部(特図表示器H1の右側)には、保留記憶数に基づく保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知するための保留記憶数表示部Lが配設されている。
保留記憶数表示部Lは、保留ランプL1、保留ランプL2、保留ランプL3及び保留ランプL4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプL1〜L4の点灯個数により、保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプL1のみが点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを示し、保留ランプL1〜L4の全てが点灯している場合には4回の図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
そして、図柄変動ゲームの終了時に、大当り遊技や小当り遊技が開始されることがないとともに保留記憶数が存在しない(0(零)である)場合、図柄変動ゲームが行われていない状態(変動停止中)となる。すなわち、図柄変動ゲームが途切れている次回の図柄変動ゲームの開始を待機する待機状態となる。待機状態は、一旦生起させると該待機状態中に図柄変動ゲームの始動条件が成立することを終了条件として該終了条件が成立するまで継続される。
また、センター役物20の左方には、作動ゲート25が配設されている。作動ゲート25の奥方には、入賞(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSW4(図4に示す)が設けられている。作動ゲート25は、遊技球の入賞検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、開閉羽根22bを開状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。この普図当り遊技が付与されると、開閉羽根22bの開放によって第2始動入賞装置22に遊技球を入賞させやすくなり、遊技者は、図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得できるチャンスを得ることができる。
また、図2に示すように、普通図柄表示器H10の下部には、普通図柄保留記憶数表示部Mが配設されている。普通図柄保留記憶数表示部Mは、作動ゲート25を遊技球が通過し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数を表示する表示部であり、普通図柄保留記憶数表示部Mの表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。
普図ゲームの保留記憶数は、作動ゲート25を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に作動ゲート25を遊技球が通過すると普図ゲームの保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。普通図柄保留記憶数表示部Mは、保留ランプM1、保留ランプM2、保留ランプM3及び保留ランプM4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプM1〜M4の点灯個数により、保留中の普図ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプM1のみが点灯している場合には1回の普図ゲームが保留中であることを示し、保留ランプM1〜M4の全てが点灯している場合には4回の普図ゲームが保留中であることを示している。
また、パチンコ機10の機前面側であって上球皿15の上面15cには、遊技者(及び遊技場の従業員)が操作可能な演出用操作手段としての演出用ボタン26が配設されている。本実施形態において演出用ボタン26は、押しボタン式とされている。演出用ボタン26は、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲーム中、大当り遊技中やデモンストレーション中など)に、その操作が有効とされるようになっている。そして、演出用ボタン26の操作が有効である場合には演出用ボタン26に内蔵した図示しないランプが点灯するとともに、演出用ボタン26の操作が無効である場合には演出用ボタン26に内蔵したランプが消灯するようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率状態(当選確率状態)が低確率抽選状態(通常状態)から高確率抽選状態に変動する確変状態を付与する機能である。確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率状態が高確率抽選状態に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、100種類の特別図柄の大当り図柄のうち、63種類の特別図柄が確変大当りとなる特別図柄(特定図柄)に設定されているとともに、37種類の特別図柄が非確変大当りとなる特別図柄(非特定図柄)に設定されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、作動ゲート25の通過に基づく普図ゲームの抽選確率状態(当りの当選確率)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する変短状態(変短状態)を特典として付与する機能である。また、変短状態が付与されている場合と変短状態が付与されていない場合とで第2始動入賞装置22の開閉羽根22bは、普図ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、変短状態が付与されていない時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが第1回数(例えば1回)分開放し、開放してから第1開放時間(例えば、300ms)経過するまで開放状態を維持するようになっている。一方、変短状態が付与されている時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが開放する回数が増加(例えば、3回)して第1回数よりも多い第2回数となり、1回の開放において開放してから第1開放時間よりも長い第2開放時間(例えば、1400ms)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根22bは、変短状態が付与されている場合、変短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。変短状態中は、開閉羽根22bが遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの第2始動入賞装置22への遊技球の入球率が向上するので、変短状態は入球率向上状態となる。そして、変短状態は、予め定めた回数の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、変短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。なお、変短状態が付与される前記回数は、大当りに当選した時の遊技状態に応じて変化する。
本実施形態では、大当り遊技の終了後における開閉羽根22bの単位時間あたりの開放時間を増加させる変短状態が、開放時間増加状態となる。一方、大当り遊技の終了後における開閉羽根22bの単位時間あたりの開放時間を増加させない非変短状態が、開放時間非増加状態となる。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図3をもとに詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、4種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技の種類が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、4種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技を付与するかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態では、大当り図柄として100種類の特別図柄が用意されており、この100種類の特別図柄の大当り図柄は、図3に示すように、図柄A、図柄B、図柄C、及び図柄Dの4種類に分類されている。また、図3に示す図柄Eには、小当りに対応する6種類の特別図柄(小当り図柄)が振分けられている。
そして、図柄Aには30種類の大当り図柄が、図柄Bには5種類の大当り図柄が、図柄Cには28種類の大当り図柄が、図柄Dには37種類の大当り図柄がそれぞれ属している。このように特別図柄を振分けた場合、図柄Aに基づく大当り遊技は大当り全体の30%(100分の30)となり、図柄Bに基づく大当り遊技は大当り全体の5%(100分の5)となり、図柄Cに基づく大当り遊技は大当り全体の28%(100分の28)となり、図柄Dに基づく大当り遊技は大当り全体の37%(100分の37)となる。
図柄Aに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「15回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口装置23を「15回(15ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、図柄Aに基づく大当り遊技を「15R確変大当り遊技(第3大当り遊技)」と示す。そして、15R確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「6000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「15100(ms)」が設定されている。また、15R確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。そして、15R確変大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(リミットなし(次回大当りまで))と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。なお、図3では、確変状態の終了時まで変短状態を付与する場合を「リミットなし」と表記している。
図柄Bに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「15回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口装置23を「15回(15ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、図柄Bに基づく大当り遊技を「15R特別確変大当り遊技(第1大当り遊技)」と示す。そして、15R特別確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「6000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「15100(ms)」が設定されている。また、15R特別確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。そして、15R特別確変大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(リミットなし(次回大当りまで))と、変短状態(100回)が付与されるようになっている。
図柄Dに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「15回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口装置23を「15回(15ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、図柄Dに基づく大当り遊技を「15R非確変大当り遊技(第2大当り遊技)」と示す。そして、15R非確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「6000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「15100(ms)」が設定されている。また、15R非確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。そして、15R非確変大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、非確変状態(通常状態)と、変短状態(100回)が付与されるようになっている。以下の説明では、「15R確変大当り遊技」と「15R特別確変大当り遊技」と「15R非確変大当り遊技」をまとめて、「15R系大当り遊技」と示す場合もある。
本実施形態では、図柄A,B,Dに基づく大当り遊技の終了後において、確変大当りであるか否かにかかわらず変短状態が少なくとも100回の図柄変動ゲームの間、付与されるようになっている。また、図柄B,Dに基づく大当り遊技の終了後においては、変短状態(100回)が付与されるようになっており、入球率向上状態中は勿論のこと、入球率向上状態の終了後であっても確変状態であるか否かを遊技者に認識し難くし得る構成とされている。
また、図柄Cに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「2回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口を「2回(2ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、図柄Cに基づく大当り遊技を「2R確変大当り遊技」と示す。そして、2R確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「4(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「320(ms)」が、エンディング演出時間として「4298(ms)」が設定されている。また、2R確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。また、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「320(ms)」は最大時間となる。
そして、2R確変大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、確変状態(リミットなし(次回大当りまで))と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与される場合と、確変状態(リミットなし(次回大当りまで))のみが付与される場合とがある。
図柄Eに基づく小当り遊技は、規定ラウンド数を「1回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23を「2回」開放させることにより、小当り遊技中に大入賞口を「2回(1ラウンド×2回)」開放させるようになっている。そして、小当り遊技は、オープニング演出時間として「4(ms)」が、1回のラウンド遊技中における大入賞口装置23の開放1回目と開放2回目の開放時間としてそれぞれ「320(ms)」が、エンディング演出時間として「4298(ms)」が設定されている。また、小当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。
また、小当り遊技では、当該小当り遊技の終了後における遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。すなわち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を変短状態に継続させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が非確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が非変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非変短状態に継続させる。
本実施形態では、2R確変大当り遊技を付与する図柄変動ゲームの変動停止から2R確変大当り遊技を経て次の図柄変動ゲームが開始する迄の時間と、小当り遊技を付与する図柄変動ゲームの変動停止から小当り遊技を経て次の図柄変動ゲームが開始する迄の時間が、同一時間に設定されている。そして、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技は、同一の開閉動作態様で大入賞口装置23を開放させて行われる。したがって、本実施形態において、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技は、大入賞口装置23の開閉動作態様や時間からその差異を遊技者が判別不能となっている。すなわち、遊技者は、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたのかを大入賞口装置23の開閉動作や時間からは判別し得ない。
また、本実施形態において、2R確変大当り遊技と15R系大当り遊技は、大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数(15回と2回)が異なるとともに1回のラウンド遊技時間の長短により、1回の大当り遊技で遊技者が獲得し得る賞球獲得数に差が生じ得る。具体的に言えば、本実施形態において15R系大当り遊技は、2R確変大当り遊技よりも多量の賞球を獲得可能な大当り遊技とされている。
なお、賞球とは、大入賞口装置23への1球の入球に対して遊技者に賞として付与される遊技球である。そして、前述した15R系大当り遊技との比較において賞球の獲得数が少量とは、大当り遊技の終了までに得られる総賞球獲得数を比較した場合の少量である。パチンコ遊技機10では、大入賞口装置23への1球の入球に対して、例えば「14球」の遊技球を賞球として払出すような設定がなされており、1回のラウンド遊技における入球上限個数を「9球」に設定し、「9球」の遊技球が大入賞口へ入球したならば遊技者には「126球」の遊技球が賞球として払出されていることになる。
なお、図3の「当選時の状態」欄に示す「低確+変短なし」、「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、「高確+変短あり」の4つの状態は、それぞれ次のような状態を示す。「低確+変短なし」は、非確変状態で、かつ非変短状態を示している。「低確+変短あり」は、非確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「低確+変短あり」の状態は、当選時の状態にかかわらず15R非確変大当り遊技に当選することによって作り出される。「高確+変短なし」は、確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短なし」の状態は、「低確+変短なし」の状態で2R確変大当り遊技に当選することによって作り出される。また、「高確+変短あり」は、確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、15R確変大当り遊技又は15R特別確変大当り遊技に当選することによって作り出される。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、「低確+変短あり」の状態、「高確+変短あり」、又は「高確+変短なし」の状態で2R確変大当り遊技に当選することによっても作り出される。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図4に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種装飾ランプ16,ESの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31、表示制御基板32及びランプ制御基板33について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、メインCPU30aが備えられている。該メインCPU30aには、ROM30b及びRAM30cが接続されている。メインCPU30aには、第1始動口センサSW1と、第2始動口センサSW2と、カウントスイッチSW3等が接続されている。また、メインCPU30aには、特図表示器H1と、保留記憶数表示部L、普通図柄保留記憶数表示部Mが接続されている。また、メインCPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1と、普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。また、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10と、ゲートセンサSW4が接続されている。また、メインCPU30aは、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、メインCPU30aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、メインCPU30aには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
ROM30bには、パチンコ遊技機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM30bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターン(演出パターン)が記憶されている。変動パターンは、可変表示器H2及び特図表示器H1において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、可変表示器H2及び特図表示器H1において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特図が変動開始してから特図が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。そして、変動パターンは、当り演出用(大当り演出用(大当り変動用)又は小当り演出用(小当り変動用))、はずれリーチ演出用(はずれリーチ変動用)及びはずれ演出用(通常変動用、短縮変動用又は超短縮変動用)からなる変動内容毎に分類されている。
変動パターンは、図5に示すように、大当り抽選に当選し、15R系大当り遊技の付与が決定される際に選択される演出時間を「60000ms」とする当り演出用の変動パターンP1と、演出時間を「30000ms」とする当り演出用の変動パターンP2がある。また、変動パターンは、大当り抽選、又は小当り抽選に当選し、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の付与が決定される際に選択される演出時間を「6000ms」とする当り演出用の変動パターンP3がある。また、変動パターンは、大当り抽選、及び小当り抽選に当選しなかったはずれの場合に選択される演出時間を「60000ms」とするはずれリーチ演出用の変動パターンP4と、演出時間を「30000ms」とするはずれリーチ演出用の変動パターンP5がある。また、変動パターンは、大当り抽選及び小当り抽選の何れにも当選しなかった場合に選択される演出時間を「12500ms」とするはずれ演出用の変動パターンP6と、演出時間を「7000ms」とする変動パターンP7と、演出時間を「3000ms」とする変動パターンP8がある。なお、図5は、本実施形態のパチンコ機10において、ROM30bに記憶されている変動パターンの一部を示している。
以下、各変動パターンP1〜P8について説明する。
当り演出用の変動パターンP1,P2に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特図表示器H1において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。また、当り演出用の変動パターンP3に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ないで最終的に確変示唆の図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特図表示器H1において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)又は小当り図柄を確定停止表示させるように展開される。
また、はずれリーチ演出用の変動パターンP4,P5に基づき図柄変動ゲームが行われると、可変表示器H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれ(はずれリーチ)の図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特図表示器H1において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。
また、はずれ演出用の変動パターンP6〜P8に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特図表示器H1において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。
なお、変動パターンP6に基づく「通常変動」は、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。変動パターンP7に基づく「短縮変動(7000ms)」は、「通常変動(12500ms)」よりも変動時間が短く設定され、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。変動パターンP8に基づく「超短縮変動(3000ms)」は、「短縮変動(7000ms)」よりも変動時間が短く設定され、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。
また、本実施形態では、図柄変動ゲームにて、リーチ演出が行われる場合、変動パターンにより特定される演出時間が長いほど大当り信頼度が高くなるように設定されている。すなわち、メインCPU30aは、大当り遊技の中でも15R系大当り遊技の付与を決定している場合、演出時間が短い変動パターンよりも長い変動パターンを決定し易くなっている。一方、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が否定であって、リーチ判定の判定結果が肯定の場合、演出時間が長い変動パターンよりも短い変動パターンを決定し易くなっている。したがって、メインCPU30aは、大当り遊技の中でも15R系大当り遊技の付与を決定する場合において当り演出用の変動パターンP1,P2を比較すると、変動時間が長い変動パターンP1を決定し易くなっている。一方、メインCPU30aは、はずれリーチ演出を決定する場合においてはずれリーチ演出用の変動パターンP4,P5を比較すると、変動時間が長い変動パターンP4を決定し難くなっている。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンP1には、第1種リーチ変動を行う大当り演出のパターンが対応付けされ、変動パターンP2には、第2種リーチ変動行う大当り演出のパターンが対応付けされている。また、はずれリーチ演出用の変動パターンP4には、第1種リーチ変動を行うはずれリーチ演出のパターンが対応付けされ、はずれリーチ演出用の変動パターンP5には、第2種リーチ変動を行うはずれリーチ演出のパターンを特定するものである。なお、本実施形態では、変動パターンP1とはずれリーチ演出用の変動パターンP4では、互いに同一種類の第1種リーチ変動が特定されるようになっており、最終的に導出される図柄組み合わせが異なるパターンとなっている。本実施形態では、第1種リーチ変動と第2種リーチ変動はリーチ演出の種類を示し、変動時間が長い変動パターンP1,P4に第1種リーチ変動を対応付けし、変動時間が変動パターンP1,P4よりも短い変動パターンP2,P5に第2種リーチ変動を対応付けしている。このため、本実施形態のパチンコ機10では、図柄変動ゲームで第1種リーチ変動に基づく演出が出現する場合、第2種リーチ変動に基づく演出が出現する場合よりも大当りの期待度が高くなるように設定されている。
また、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンP3の演出内容を、変動パターンP6〜P8と変動時間が異ならせたはずれ演出(通常変動)と同一態様とするように構成している。このため、本実施形態のパチンコ機10では、図柄変動ゲームの演出内容を視認しても、はずれ演出による図柄変動ゲームの実行時、2R確変大当り遊技又は小当り遊技であるかはずれのいずれであるか認識し難い(区別し難い)とともに、図柄変動ゲームで飾り図柄による図柄組み合わせが導出されるまで、はずれ演出であるか否かも認識し難い(区別し難い)ようになっている。また、本実施形態では、変動パターンP3に基づく図柄変動ゲームにおいて可変表示器H2の表示内容を視認しても、飾り図柄による図柄組み合わせの導出時、2R確変大当り遊技と小当り遊技のいずれが付与されるか認識できない(区別が付かない)ようになっている。したがって、変動パターンP3に基づく図柄変動ゲームの演出内容から、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技のいずれが付与されるかを判別することができないとともに、変短状態の付与態様によっては確変状態が付与されたか否かも認識できないようになっている。
また、ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜952までの全953通りの整数)の中から定められている。なお、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かでその数が異なっており、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では29個)は、通常状態時の大当り判定値の数(本実施形態では3個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、大当り判定時に使用する当り判定用乱数が記憶されている。
また、ROM30bには、小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、小当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜952までの全953通りの整数)の中から定められている。なお、図柄変動ゲームが行われるときの小当り判定値の数は、本実施形態では6個に設定されている。また、当り判定用乱数は、大当り判定において使用した乱数をそのまま使用するようになっている。また、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否か、及び入球率向上状態が付与されているか否かによってその値が異なることはない(同じ値が定められている)。
また、RAM30cには、大当り決定時に大当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる特図振分用乱数が記憶されている。各特図には、この特図振分用乱数が所定個数(本実施形態では1個)ずつ振り分けられており、メインCPU30aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分用乱数に基づき大当り図柄を決定する。この特図振分用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU30aが所定の周期毎(2ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、メインCPU30aは、更新後の値を特図振分用乱数の値としてRAM30cに記憶し、既に記憶されている特図振分用乱数の値を書き換えることで特図振分用乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特図振分用乱数は、各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。
また、RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値など)が記憶されるようになっている。例えば、RAM30cには、小当り決定時に小当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる小当り図柄振分乱数が記憶されている。また、RAM30cには、普図ゲームが当りとなる時に当り図柄となる普図の種類を決定する際に用いる普図振分乱数が記憶されている。
また、ROM30bには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)で用いる判定値であり、普通当り判定用乱数の取り得る数値(0〜250までの全251通りの整数)の中から定められている。なお、普通当り判定値は、入球率向上状態が付与されているか否かでその数が異なっており、入球率向上状態が付与されている時の普通当り判定値の数(本実施形態では250個)は、入球率向上状態が付与されていない(通常状態)時の普通当り判定値の数(本実施形態では15個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、普通当り判定時に使用する普通当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、普通当り判定用乱数は、作動ゲート25を遊技球が通過したことを契機に取得されるようになっている。
次に、図4に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括CPU31aが備えられている。該統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。また、統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。また、統括CPU31aには、演出用ボタン26が接続されており、演出用ボタン26から検知信号を入力することができるようになっている。すなわち、統括CPU31aは、演出用ボタン26が操作されたことを検知することができる。
また、ROM31bには、統括制御プログラムに加え、各種演出を決定する際に参照する各種テーブルが記憶されている。なお、各種テーブルについての詳細は、後述する。
また、統括CPU31aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括CPU31aには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
次に、図4に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、サブCPU32aが備えられている。該サブCPU32aには、ROM32b及びRAM32cが接続されている。また、表示制御基板32(サブCPU32a)には、可変表示器H2が接続されている。ROM32bには、可変表示器H2の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、サブCPU32aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、RAM32cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
次に、図4に基づきランプ制御基板33について説明する。
ランプ制御基板33には、サブCPU33aが備えられている。該サブCPU33aには、ROM33b及びRAM33cが接続されている。また、ランプ制御基板33(サブCPU33a)には、各種装飾ランプ16,ESが接続されている。ROM33bには、各種装飾ランプ16,ESの発光態様を制御するための発光制御プログラムが記憶されている。また、ROM33bには、各種の発光態様(各種ランプが点灯/消灯するタイミングなどの発光タイミング)が記憶されている。また、サブCPU33aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、RAM33cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
次に、メインCPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理について説明する。本実施形態では、メイン制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する主制御基板30のメインCPU30aが、大当り判定手段、変動パターン決定手段、計数手段及び状態移行制御手段として機能する。
まず、入賞処理について図7に基づき説明する。
メインCPU30aは、所定時間間隔で各始動入賞装置21,22に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS11)。すなわち、ステップS11においてメインCPU30aは、各始動口センサSW1,SW2が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(入賞検知なしの場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合(入賞検知ありの場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果が否定の場合(保留記憶数=4の場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(保留記憶数<4の場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数に「1」加算(+1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS13)。続いて、メインCPU30aは、当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該読み出した当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。なお、当り判定用乱数及び特図振分用乱数は、メインCPU30aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、メインCPU30aは、更新後の値をRAM30cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。そして、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
次に、変動パターン決定処理について図8に基づき説明する。
メインCPU30aは、図柄(特図及び飾図)が変動表示中であるか否か、小当り遊技中であるか否か、及び大当り遊技(特別遊技)中であるか否か判定する(ステップS21)。ステップS21の判定結果が肯定の場合(図柄変動ゲーム中、小当り遊技中又は大当り遊技中である場合)、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。一方、ステップS21の判定結果が否定の場合(図柄変動ゲーム中でなく、小当り遊技中でなく、大当り遊技中でない場合)、メインCPU30aは、所定時間間隔で保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS22)。ステップS22の判定結果が否定の場合(保留記憶数=0の場合)、保留中の図柄変動ゲームが存在しないので、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。
一方、ステップS22の判定結果が肯定の場合(保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている当り判定用乱数の値及び特図振分用乱数の値を読み出す。そして、メインCPU30aは、読み出した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS23)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、3/953としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、29/953としている。また、メインCPU30aは、保留記憶数を「1」減算(−1)した後に、当該保留記憶数に対応付けて記憶されている当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を取得するようになっている。
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、RAM30cから読み出した特図振分用乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS24)。
その後、メインCPU30aは、決定した大当り図柄の種類に応じて当り演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する(ステップS25)。ステップS25において、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄A,B,Dに分類される場合に変動パターンP1,P2を含む変動パターン振分けテーブルを選択する一方で、大当り図柄が図柄Cに分類される場合に変動パターンP3を含む変動パターン振分けテーブルを選択する。
ステップS25の処理後、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得する。そして、メインCPU30aは、ステップS25で選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、決定した最終停止図柄及び取得した変動パターン振分用乱数に基づき当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS26)。
すなわち、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄A,B,Dに分類される場合に変動パターンP1,P2を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。また、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄Cに分類される場合に変動パターンP3を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
その後、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS27)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンド(演出パターン指定コマンド)を最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特図を変動開始させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。その後に、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。その後、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。
一方、ステップS23の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS28)。なお、本実施形態において、小当り判定値は、遊技状態にかかわらず一定であり、小当り抽選の当選確率は、6/953としている。
ステップS28の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU30aは、特図による6種類の小当り図柄(図柄E)の中から特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS29)。その後、メインCPU30aは、変動パターンP3を含む当り演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づき当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS30)。すなわち、メインCPU30aは、小当り図柄を決定する場合に変動パターンP3を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS28の小当り判定の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を行うか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS31)。なお、本実施形態では、リーチ判定の判定結果が肯定となる確率(リーチ確率)は、変短状態が付与されているか否かと変動パターン開始処理実行前における保留記憶数に基づいて設定されている。例えば、変短状態が付与されていない条件下で、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が2以下である場合にはリーチ確率を34/241とし、保留記憶数が3である場合にはリーチ確率を17/241とし、保留記憶数が4である場合にはリーチ確率を5/241としている。また、変短状態が付与されている条件下では、変動パターン開始処理実行前における保留記憶数の数にかかわらずリーチ確率を10/241としている。
ステップS31のリーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれを示す特図を最終停止図柄として決定する(ステップS32)。その後、メインCPU30aは、変動パターンP4,P5を含むはずれリーチ演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づきはずれリーチ演出用の変動パターンを決定する(ステップS33)。すなわち、メインCPU30aは、リーチ判定の判定結果が肯定ではずれリーチ演出を決定する場合に変動パターンP4,P5を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
その後、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS31のリーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、はずれを示す特図を最終停止図柄として決定する(ステップS34)。その後、メインCPU30aは、変動パターンP6〜P8を含むはずれ演出用の変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択したはずれ演出用の変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づきはずれ演出用の変動パターンを決定する(ステップS35)。すなわち、メインCPU30aは、リーチ判定の判定結果が否定ではずれリーチなし演出を決定する場合には変動パターンP6〜P8を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
本実施形態において、はずれ演出用の変動パターン振分テーブルには、当該変動パターン振分テーブルを模式的に示した図6に示すように、変短状態が付与されているか否かと変動パターン開始処理実行前における保留記憶数に応じて、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が「変動パターンP6」、「変動パターンP7」、「変動パターンP8」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、図6に示すはずれ演出用の変動パターン振分テーブルでは、変短状態が付与されていないで変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が2以下である場合、241個の乱数を「変動パターンP6」に、9個の乱数を「変動パターンP7」に、1個の乱数を「変動パターンP8」に振分けている。このため、はずれ演出用の変動パターン振分テーブルでは、変短状態が付与されていないで変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が2以下である場合、「変動パターンP6」が選択される確率を241/251、「変動パターンP7」が選択される確率を9/251、「変動パターンP8」が選択される確率を1/251に振分けている。
本実施形態において、はずれ演出用の変動パターン振分テーブルでは、保留記憶数の数値が2以下の場合、保留記憶数の数値が3又は4よりも高くなっている。すなわち、変動パターンP6(通常変動)が選択される確率は、保留記憶数の数値の大小においては保留記憶数の数値が大きいときに保留記憶数の数値が小さいときよりも高くならないように構成されている。
すなわち、変短状態が付与されない場合では、変短状態が付与されている場合よりも保留記憶数を増加させ難いので、保留記憶数が2以下となる状態が出現し易く、はずれ演出用の変動パターンの中では変動パターンP6(通常変動)が変動パターンP7(短縮変動)や変動パターンP8(超短縮変動)よりも決定され易くなる。その結果、本実施形態では、変短状態が付与されていない場合、保留記憶数が増加し難いときには(本実施形態では3以上になり難いときには)はずれ演出用の変動パターンのうち変動パターンP6(通常変動)が最も決定され易くなる。一方、本実施形態では、変短状態が付与されている場合、保留記憶数が増加し易いときには(本実施形態では3以上になり易いときには)はずれ演出用の変動パターンのうち変動パターンP7(短縮変動)又は変動パターンP8(超短縮変動)が決定され易くなる。
さらに、本実施形態のパチンコ遊技機10では、確変状態及び非確変状態のいずれにおいても、大当り抽選で大当りとする確率よりもはずれとする確率の方が高いとともにリーチ判定でリーチ演出の実行を決定する確率よりも非実行を決定する確率の方が高くなっている。このため、本実施形態では、はずれ演出用の変動パターンによる図柄変動ゲームが他の変動パターンによる図柄変動ゲームよりも出現し易く、変短状態が付与されていない場合、保留記憶数が増加し難いときにははずれ演出用の変動パターンのうち最も決定され易い変動パターンP6(通常変動)による図柄変動ゲームが最も出現し易くなっている。
その後、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
そして、メインCPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、メインCPU30aが実行する制御内容について説明する。
最初に、15R系大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(6000(ms))の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で25000(ms))の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置23の大入賞口扉24が開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置23の大入賞口扉24が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(1000(ms))の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(15100(ms))の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、メインCPU30aは、15R確変大当り遊技を付与した場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技を付与した場合には、確変フラグに「1」を設定するとともに、作動フラグに「1」を設定し、変短状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。また、メインCPU30aは、15R非確変大当り遊技を付与した場合には、確変フラグに「0」を設定するとともに、作動フラグに「1」を設定し、変短状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。
なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、変短状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、変短状態が付与されていないことを示している。また、作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。また、各フラグは、RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
次に、2R確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(4(ms))の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で320(ms))の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(320(ms))が経過したならば、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技と2ラウンド目のラウンド遊技の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(1000(ms))を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で320(ms))の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(320(ms))が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技が終了してから、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(4298(ms))の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、メインCPU30aは、2R確変大当り遊技を付与した場合、確変フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、2R確変大当り遊技を付与する場合であって、大当り当選時に当選確率が低確率で変短状態が付与されていなかった場合には、作動フラグに「0」を設定する。また、メインCPU30aは、2R確変大当り遊技を付与する場合であって、大当り当選時に当選確率が高確率である、又は変短状態が付与されている場合には、作動フラグに「1」を設定する。
また、メインCPU30aは、小当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、小当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、小当り遊技が付与されるときの制御について詳しく説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(4(ms))の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、大入賞口扉24を、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大2回開放させる。1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の大入賞口扉24の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間(320(ms))が経過したならば、1回目の大入賞口扉24の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉24を閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉24の1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間(1000(ms))を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間が経過したならば、2回目の大入賞口扉24の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間(320(ms))が経過したならば、2回目の大入賞口扉24の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。これにより、小当り遊技におけるラウンド遊技が終了する。
次に、メインCPU30aは、ラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(4298(ms))の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、小当り遊技を終了させる。なお、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、確変フラグ及び作動フラグのいずれも現状を維持する(新たな値を設定しない)。
このように大当り遊技及び小当り遊技を実行させることにより、本実施形態では、2R確変大当り遊技及び小当り遊技では、大入賞口扉24の開放態様が同一態様となる。以上のことから、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大入賞口扉24の開放態様を視認しても2R確変大当り遊技及び小当り遊技のいずれであるか区別できない。また、2R確変大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合には、図柄変動ゲームの演出内容、大入賞口扉24の開放態様、入球率向上状態の付与態様などからいずれの当り遊技が実行されたか判別できない。従って、このような状態では、確変状態が付与されているかもしれないと遊技者に期待させることができ、遊技を継続させることができる。
そして、メインCPU30aは、各大当り遊技の終了後、遊技状態として「高確+変短あり」を付与する場合には高確率指定コマンドと変短作動コマンドを出力し、「低確+変短あり」を付与する場合には低確率指定コマンドと変短作動コマンドを出力する。また、メインCPU30aは、各大当り遊技の終了後、遊技状態として「高確+変短なし」とする場合には高確率指定コマンドと変短非作動コマンドを出力する。一方、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、小当り遊技中も小当り当選時の遊技状態で制御し、かつ小当り遊技終了後には遊技状態を指定するコマンドを出力しない。また、メインCPU30aは、各大当り遊技を開始させるに際し、低確率コマンドと変短非作動コマンドを出力するようになっており、各大当り遊技中は非変短状態となるようになっている。
また、主制御基板30のメインCPU30aは、作動ゲート25へ遊技球が入球し、該遊技球を検知したゲートセンサSW4が出力する検知信号を入力すると、RAM30cに記憶されている普図ゲームの保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの普図保留判定を行う。普図保留判定の判定結果が肯定(普図保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、普図ゲームの保留記憶数を1加算(+1)し、普図ゲームの保留記憶数を書き換える。また、メインCPU30aは、普図保留判定を肯定判定している場合、普通図柄用の当り判定用乱数の値をRAM30cから取得し、その取得した普通図柄用の当り判定用乱数の値を普図ゲームの保留記憶数に対応付けてRAM30cの所定の記憶領域に格納する。なお、メインCPU30aは、普図保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える普図保留記憶数の書き換えを行わないとともに、普通図柄用の当り判定用乱数の値を取得しない。
そして、メインCPU30aは、普図ゲームの開始直前に、RAM30cの所定の記憶領域に格納した普通図柄用の当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した普通図柄用の当り判定用乱数の値とROM30bに記憶されている普通図柄当り判定値とを比較し、普通図柄当りか否かの普通図柄当り判定を行う。普通図柄当り判定においてメインCPU30aは、遊技状態として入球率向上状態が付与されていない場合には低確率用の普通図柄当り判定値と普通図柄用の当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態として入球率向上状態が付与されている場合には高確率用の普通図柄当り判定値と普通図柄用の当り判定用乱数の値を比較する。
普通図柄当り判定の判定結果が肯定(当り判定用乱数の値と普通図柄当り判定値とが一致)の場合、メインCPU30aは、普通当りを決定する。普通当りを決定したメインCPU30aは、普通図柄表示器H10で行われる普図ゲームで確定停止表示させる当り図柄(普通図柄)を決定する。一方、普通図柄当り判定の判定結果が否定(普通図柄当り判定用乱数の値と普通図柄当り判定値とが不一致)の場合、メインCPU30aは、普通はずれを決定する。普通はずれを決定したメインCPU30aは、普通図柄表示器H10で行われる普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄(普通図柄)を決定する。
そして、メインCPU30aは、普図ゲームの開始に伴って普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。すなわち、メインCPU30aは、普図ゲームの開始により普通図柄の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に決定した普通図柄(当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。なお、メインCPU30aは、普図ゲームの開始時の遊技状態に応じて、普図ゲームの変動時間として異なる変動時間を設定し、普通図柄を確定停止表示させる。具体的に言えば、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合には変動時間として「10000ms」を設定し、入球率向上状態が付与されている場合には変動時間として入球率向上状態が付与されていないと場合よりも短い時間となる「1100ms」を設定する。これにより、入球率向上状態が付与されている場合に行われる普通図柄変動ゲームの変動時間は、非時短状態時に行われる図柄変動ゲームの変動時間よりも短縮される。
そして、メインCPU30aは、普通当りを決定した場合、決定した普図変動パターンに基づく普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されている場合には、開閉羽根22bを3回開放させるとともに、各回の開放において開放してから1600msが経過するまで開放状態を維持するよう普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。一方、メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されていない場合には、開閉羽根22bを1回開放させ、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するように普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。
なお、メインCPU30aは、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bを閉鎖させるように制御する。同様に、メインCPU30aは、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bを閉鎖させるように制御する。
次に、統括制御基板31の統括CPU31aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態では、統括制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する統括制御基板31の統括CPU31aが、モード制御手段、実行決定手段、切替演出制御手段、確定演出制御手段、確変示唆演出制御手段、有効期間設定手段及び操作判定手段として機能する。
メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。同様に、統括CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。また、統括CPU31aは、高確率指定コマンドを入力すると確変状態が付与されることをRAM31cに設定し、低確率指定コマンドを入力すると非確変状態(通常状態)が付与されることをRAM31cに設定する。また、統括CPU31aは、変短作動コマンドを入力すると変短状態が付与されていることをRAM31cに設定し、変短非作動コマンドを入力すると非変短状態が付与されていることをRAM31cに設定する。そして、統括CPU31aは、高確率指定コマンド、低確率指定コマンド、変短作動コマンド、及び変短非作動コマンドを入力するまで現在の設定内容をRAM31cに記憶維持させる。また、統括CPU31aは、高確率指定コマンド、低確率指定コマンド、変短作動コマンド及び変短非作動コマンドのこれらコマンドを入力すると、それぞれのコマンドを各制御基板32〜34に出力する。
また、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、図9に示すように、可変表示器H2に表示させる飾り図柄による図柄組み合わせ(液晶図柄)を決定する。
より詳しくは、図9に示すように、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、図柄A(15R確変大当り遊技に対応する大当り図柄)の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、特定の図柄組み合わせ([111]、[333]、[555]、[777])とチャンスの図柄組み合わせ([222]、[444]、[666])のいずれかによる大当りの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、図柄B又は図柄D(15R特別確変大当り遊又は15R非確変大当り遊技に対応する大当り図柄)の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、チャンスの図柄組み合わせ([222]、[444]、[666])による大当りの図柄組み合わせを決定する。
本実施形態において、指定された最終停止図柄が図柄A(15R確変大当り遊技)の場合にのみ決定される特定の図柄組み合わせは、15R確変大当り遊技が付与されるとともに、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」が付与される報知内容を遊技者に認識させ得る大当りの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態において、指定された最終停止図柄が図柄A,B,D(15R系大当り遊技)のいずれの場合にも決定されるチャンスの図柄組み合わせは、15R系大当り遊技のいずれかが付与されるとともに、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」、「高確+変短あり(100回)」、「低確+変短あり(100回)」のいずれかが付与される報知内容を遊技者に認識させ得る大当りの図柄組み合わせとなる。すなわち、本実施形態では、チャンスの図柄組み合わせを経由する15R系大当り遊技であっても、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」の付与に対して遊技者に期待を抱かせることができるようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、図柄C(2R確変大当り遊技に対応する大当り図柄)の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、確変示唆の図柄組み合わせ([112]、[223]、[334]、[445]、[556]、[667]、[771])を決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、小当り図柄の場合には、2R確変大当り遊技の時と同様に、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。
このように、本実施形態では、2R確変大当り遊技又は小当り遊技の場合、確変示唆の図柄組み合わせのみを決定し得るようにした。このため、2R確変大当り遊技又は小当り遊技では、これら2R確変大当り遊技又は小当り遊技の態様を同一態様にし、入球率向上状態の付与態様が同一態様となる場合においては遊技態様からだけでなく可変表示器H2の表示内容からもこれら2R確変大当り遊技又は小当り遊技のいずれが付与されているかを、遊技者に認識し得ないようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ演出用の変動パターンが指定された場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。
そして、統括CPU31aは、決定した各列の飾り図柄を指定する飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、大当り遊技が付与される場合、指定された最終停止図柄と、決定した飾り図柄による大当りの図柄組み合わせにより、大当り遊技の具体的な演出内容を特定する演出パターンを決定し、当該演出パターンを出力するようになっている。
詳しく説明すると、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、図柄Aであって決定した飾り図柄による大当りの図柄組み合わせが特定の図柄組み合わせの場合、15R確変大当り遊技が付与されているとともに、確変状態が付与されることを示す遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、図柄A,B,Dのいずれかであって決定した飾り図柄による大当りの図柄組み合わせがチャンスの図柄組み合わせの場合、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」、「高確+変短あり(100回)」、「低確+変短あり(100回)」のいずれかが付与される報知内容が、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」が付与される報知内容に「昇格」するか否か(「非昇格」)を示唆する大当り遊技中昇格演出を実行し得る大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、大当り遊技中昇格演出には、大当り遊技の開始後、所定回数目のラウンド遊技において、複数回(本実施形態では3回(3ラウンド))のラウンド遊技中演出に跨って演出を展開する大当り遊技中昇格演出Aと大当り遊技中昇格演出Bがある。
大当り遊技中昇格演出Aは、対象となるラウンド遊技中、演出用ボタン26の操作(ボタン操作)を有効とする操作有効期間を設定し、演出用ボタン26の操作によって可変表示器H2の表示内容を変化させて行う。そして、大当り遊技中昇格演出Aでは、表示内容として「夜空」の画像を表示し、演出用ボタン26の操作によって当該「夜空」に「花火」が打ち上げられる「昇格パターン」となることを、チャンスの図柄組み合わせによる報知内容が大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」が付与される報知内容に「昇格」として予告する。また、大当り遊技中昇格演出Aでは、演出用ボタン26の操作によって「花火」が打ち上げられない「非昇格パターン」となることを、チャンスの図柄組み合わせによる報知内容が大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」が付与される報知内容に「非昇格」として予告する。なお、大当り遊技中昇格演出Aでは、演出用ボタン26が操作されないときには「非昇格パターン」となるようになっている。
また、大当り遊技中昇格演出Bでは、表示内容としての「カード」の画像を表示し、「昇格」の文字が出現する「昇格パターン」となることを、チャンスの図柄組み合わせによる報知内容が大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」が付与される報知内容に「昇格」として予告する。また、大当り遊技中昇格演出Bでは、「昇格」の文字が出現しない「非昇格パターン」となることを、チャンスの図柄組み合わせによる報知内容が大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」が付与される報知内容に「非昇格」として予告する。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、統括CPU31aは、大当り遊技中昇格演出Aに関し、3回〜9回目のラウンド遊技の開始に伴って大当り遊技中昇格演出Aの実行可否を決定するとともに、実行可を決定するときには「昇格パターン」とするか「非昇格パターン」とするかを決定する。統括CPU31aは、指定されている最終停止図柄が図柄Aの場合に「昇格パターン」及び「非昇格パターン」のいずれかを所定の割合で決定するとともに、指定されている最終停止図柄が図柄B,Dの場合に「非昇格パターン」を決定する。また、統括CPU31aは、指定されている最終停止図柄が図柄Aの場合に、図柄B,Dの場合よりも大当り遊技中昇格演出Aの実行可を決定し易くなっている。なお、本実施形態では、1回の大当り遊技において大当り遊技中昇格演出Aが複数回(最大で3回)実行可能に構成されており、複数回のうち1回でも「昇格パターン」が出現すれば報知内容の「昇格」として取り扱うようになっている。
また、統括CPU31aは、大当り遊技中昇格演出Bに関し、指定されている最終停止図柄が図柄Aの場合に「昇格パターン」及び「非昇格パターン」のいずれかを所定の割合で決定するとともに、指定されている最終停止図柄がB,Dの場合に「非昇格パターン」を決定し、13回目のラウンド遊技の開始に伴って大当り遊技中昇格演出Bの実行を指示するようになっている。
そして、統括CPU31aは、大当り遊技中昇格演出A,Bにより「昇格パターン」の出現を決定し、当該「昇格パターン」の実行を指示すると指示したことを示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶(設定)するようになっている。また、統括CPU31aは、大当り遊技中昇格演出Aにより、実行可とともに「昇格パターン」を決定したが、演出用ボタン26が操作されないことで「非昇格パターン」の実行を指示する場合にあっては「昇格パターン」の実行を指示したことを示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶(設定)しないようになっている。すなわち、統括CPU31aは、大当り遊技中昇格演出Aにおいて、演出用ボタン26が操作されない場合、「非昇格パターン」を決定したこととして取り扱うようになっている。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、15R系大当り遊技がチャンスの図柄組み合わせを経由して付与される場合、大当り遊技中昇格演出A,Bで「昇格パターン」が出現しない限り、これらの大当り遊技中の演出内容からいずれの15R系大当り遊技が付与されているかを遊技者に認識させ得ないとともに、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」、「高確+変短あり(100回)」、「低確+変短(100回)」のいずれが付与されるかを遊技者に認識させ得ないようになっている。
また、統括CPU31aは、2R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、確変状態(「高確+変短(リミットなし)」、「高確+変短なし」)が付与される可能性があることを示唆する遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が小当り図柄の場合には、2R確変大当り遊技の演出内容と同一内容の遊技演出を小当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、2R確変大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合、これらの当り遊技中の演出内容からいずれの当り遊技が付与されたかを遊技者に認識させ得ないとともに、各当り遊技終了後に確変状態(「高確+変短(リミットなし)」、「高確+変短なし」)が付与されている可能性があることに対して遊技者に期待を抱かせるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、各大当り遊技及び小当り遊技の終了後、大当り抽選の抽選確率が、高確率状態(確変状態)であるのか、低確率状態(非確変状態)であるのかを遊技者に示唆する複数(本実施形態では6つ)の演出モードを備えている。
そして、図10に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技状態が確変状態であることを遊技者に示唆(報知)する確変報知モード演出(以下、「確変モード」と示す)をモード実行手段である可変表示器H2で実行可能に構成されている。確変モードにおいて可変表示器H2では、図25(a)に示すように、「確変モード」が画像表示される。なお、確変モードは、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」の場合に出現する(実行される)演出モードとなっている。
また、本実施形態では、遊技状態が確変状態であることに対して期待を持つことができることを遊技者に示唆(報知)する、特定モード演出としてのチャンスモード演出(以下、「CHモード」と示す)と、第1種特別モード演出(以下、「第1特別モード」と示す)と、第2種特別モード演出(以下、「第2特別モード」と示す)と、特殊モード演出(以下、「特殊モード」と示す)の4種類の演出モードをモード実行手段である可変表示器H2で実行可能に構成されている。本実施形態において、CHモードにおいて可変表示器H2では、図25(b)に示すように、「CHモード」が画像表示されるとともに、「緞帳D」が画像表示される。また、第1特別モードにおいて可変表示器H2では、図25(c)に示すように、「第1特別モード」が画像表示されるとともに、「キャラクタTK1」が画像表示される。また、第2特別モードにおいて可変表示器H2では、図25(d)に示すように、「第2特別モード」が画像表示されるとともに、「キャラクタTK2」が画像表示される。また、特殊モードにおいて可変表示器H2では、図25(e)に示すように、「特殊モード」が画像表示される。なお、本実施形態において、CHモード、第1特別モード、第2特別モード、特殊モードが、遊技状態が確変状態であることに対して期待を持つことができることを遊技者に示唆(報知)する確変示唆モード演出となる。以下の説明では、CHモード、第1特別モード、第2特別モード、特殊モードをまとめて、「確変示唆モード」と示したり、第1特別モード、第2特別モードをまとめて、「特別モード」と示したりする場合もある。また、確変示唆モードは、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」、「高確+変短あり(100回)」、「低確+変短あり(100回)」であって変短状態の場合に出現する(実行される)ようになっており、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選状態も存在する演出モードとなっている。
また、確変モード及び確変示唆モードのいずれでもない場合に、主に遊技状態が確変状態でないときに実行される確変状態でない可能性が高いことを遊技者に報知する通常モード演出(以下、「通常モード」と示す)をモード実行手段である可変表示器H2で実行可能に構成されている。通常モードにおいて可変表示器H2では、図25(f)に示すように、「通常モード」が画像表示される。なお、通常モードは、遊技状態が「高確+変短なし」、「低確+変短なし」であって非変短状態の場合に出現する(実行される)ようになっており、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選状態も存在する演出モードとなっている。このため、通常モードを確変示唆モードと定義付けることも可能であり、特に「高確+変短なし」の遊技状態における演出態様を、「低確+変短なし」の遊技状態における演出態様と同一態様とする確変示唆モードと定義付けることもできる。
そして、本実施形態において、可変表示器H2では、図柄変動ゲームに関連して画像表示される背景画像が画像表示され、当該背景画像に重なるように各列の飾り図柄が画像表示されて、これら飾り図柄が変動表示されることで図柄変動ゲームが実行されるようになっている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、可変表示器H2に画像表示される背景画像により各種モード演出を実行させ、背景画像の種類から遊技者に現在滞在している演出モードの種類を遊技者に把握させて確変状態であることに対して期待を持つことができるかどうかを報知したり、確変状態であることを報知したりするようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10における背景画像は、図柄変動ゲームで表示される図柄を除いて構成し得る画像であり、図柄変動ゲームで変動表示される飾り図柄毎に対応付けて画像表示されるものとは異なっている。
次に、遊技の進行に伴う各種モードの移行態様について、図11に基づき説明する。なお、各種演出モード中の統括CPU31aの制御内容については後で詳述する。また、図11では、破線部の内部を変短状態が付与されていない場合のモード移行態様を示しており、破線部の外部を変短状態が付与されている場合のモード移行態様を示している。
15R系大当り遊技に当選した場合、いずれの演出モードに滞在していたとしても確変モード、CHモード、特別モードのいずれかに移行するようになっている。なお、15R系大当り遊技に当選した場合、指定されている最終停止図柄と、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせに応じて確変モード、CHモード、特別モードのいずれに移行させるかが決定されるようになっている。また、確変モード、CHモード、特別モードは、15R系大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(付与)されるようになっている。
そして、確変モード滞在中には、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態が(「高確+変短(リミットなし)」)が維持されるので確変モードを継続させるようになっている。すなわち、確変モードは、次に15R系大当り遊技に当選するまでの間、継続する。
また、CHモードの滞在中には、確変モード移行条件(確変報知条件)が成立した場合、確変モードに移行するようになっている。本実施形態では、CHモード滞在中に確変モード移行予告抽選に当選する場合に確変モード移行条件が成立し得るようになっており、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」のときであって大当りや小当りの当選とは異なる条件下で、確変モード移行条件を成立させ得るようになっている。また、CHモードの滞在中には、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態として変短状態がそのまま継続されるので、CHモードを維持するようになっている。
なお、CHモードの滞在中には、遊技状態が「低確+変短(100回)」の場合もあり、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の当選を契機にCHモードを維持させることで、2R確変大当り遊技及び小当り遊技のいずれに当選したかとともに、確変状態であるか否かを遊技者に認識させ得ないようになっている。また、CHモード滞在中には、CHモード用のモード終了条件が成立した場合、特別モードのいずれかに移行するようになっている。本実施形態では、CHモードを維持している(他の演出モードに移行することなく連続して滞在している)条件下で、実行された図柄変動ゲームの回数が、規定回数(10回)となる場合にCHモード用のモード終了条件を成立させ得るようになっている。なお、CHモードから移行する特別モードは、特別モード用のモード終了条件の成立する契機となった次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。
また、特別モードの滞在中には、モード選択予告演出が出現した場合、演出用ボタン26の操作によって遊技者に第1特別モード及び第2特別モードを選択的に切替え可能になっている。本実施形態では、特別モード滞在中に第1,第2特別モード移行予告抽選によりモード選択予告演出の出現を決定し得るようになっており、大当りや小当りの当選とは異なる条件下で、モード選択予告演出の出現を決定するようになっている。また、特別モードの滞在中には、CHモード移行条件(特定条件)が成立した場合、CHモードに移行するようになっている。本実施形態では、特別モード滞在中にモード移行予告抽選によりCHモード移行演出の出現を決定する場合にCHモード移行条件が成立したこととしており、特別モードのうち第1特別モードであるときであって大当りや小当りの当選とは異なる条件下で、CHモード移行条件を成立させ得るようになっている。
なお、特別モードから移行するCHモードは、CHモード移行条件の成立する契機となる図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。また、特別モード滞在中には、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態として変短状態がそのまま継続されるので、CHモードに移行するようになっている。なお、特別モードから移行するCHモードは、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(付与)されるようになっている。また、特別モードの滞在中には、変短状態が付与されている状態から変短状態が付与されていない状態に遊技状態が移行することを契機に、通常モードに移行するようになっている。なお、通常モードは、変短状態の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。
また、通常モード滞在中には、特殊モード移行条件が成立した場合、特殊モードに移行するようになっている。本実施形態では、通常モード滞在中に特殊モード移行予告抽選に当選する場合に特殊モード移行条件が成立したこととしており、通常モードのうち特別モードからの移行後に設定される特殊モード突入期間中であって大当りや小当りの当選とは異なる条件下で、特殊モード移行条件を成立させ得るようになっている。なお、通常モードから移行する特殊モードは、特殊モード移行条件の成立する契機となる図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。また、通常モード滞在中には、2R確変大当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態が「低確+変短なし」の場合、遊技状態としては「変短なし」が維持されるので特殊モードに移行させるようになっている一方、当選時の遊技状態が「高確+変短なし」の場合、遊技状態としては「高確+変短あり(リミットあり)」となるので確変モードに移行させるようになっている。なお、通常モードから移行する確変モードは、2R確変大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(付与)されるようになっている。また、通常モード滞在中には、小当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態にかかわらず遊技状態としては「変短なし」が維持されるので特殊モードに移行させるようになっている。なお、通常モードから移行する特殊モードは、小当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。
また、特殊モード滞在中には、2R確変大当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態が「低確+変短なし」の場合、遊技状態としては「変短なし」が維持されるので特殊モードを継続させるようになっている一方、当選時の遊技状態が「高確+変短なし」の場合、遊技状態としては「高確+変短あり(リミットあり)」となるので確変モードに移行させるようになっている。なお、特殊モードから移行する確変モードは、2R確変大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。また、特殊モード滞在中には、小当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態にかかわらず遊技状態としては「変短なし」が維持されるので特殊モードを継続させるようになっている。また、特殊モード滞在中には、特殊モード用のモード終了条件が成立した場合、通常モードに移行するようになっている。本実施形態では、特殊モードを維持している(他の演出モードに移行することなく連続して滞在している)条件下で、実行された図柄変動ゲームの回数が、規定回数(20回)となる場合に特殊モード用のモード終了条件を成立させ得るようになっている。なお、特殊モードから移行する通常モードは、特殊モード用のモード終了条件の成立する契機となった図柄変動ゲームの終了に伴って開始(実行)されるようになっている。
次に、統括CPU31aが各演出モード滞在中に実行する処理について説明する。
本実施形態において統括CPU31aは、滞在中の演出モードの種類を示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶しており、その情報により滞在中の演出モードの種類を特定可能となっている。また、統括CPU31aは、各当り遊技の終了後や、滞在中の演出モードから他の演出モードへの移行を決定する場合、決定した演出モードの種類を示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶するようになっている。また、統括CPU31aは、各当り遊技の終了後や、滞在中の演出モードから他の演出モードへの移行を決定する場合、決定した演出モードの種類を特定可能な演出コマンドを所定のタイミングで各制御基板32〜34に出力する。そして、統括CPU31aは、決定した演出モードの種類を特定可能な演出コマンドを出力することで決定した演出モードの開始を指示し、当該演出モードを開始させるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において、統括CPU31aは、演出コマンドを出力して背景画像の種類を指示することで、表示制御基板32(サブCPU32a)に対応する背景パターンに基づく背景画像の可変表示器H2への画像表示を指示するようになっている。
また、統括CPU31aは、各演出モード滞在中の制御において、各種演出に係る処理の結果、各種演出の実行や各種決定内容を指示する内容を個々に特定可能な演出コマンドを所定のタイミングで各制御基板32〜34に出力するようになっている。そして、統括CPU31aは、演出コマンドの出力に際してはコマンドで指示する内容をRAM31cにもその都度設定する(記憶させる)ようになっており、各制御基板32〜34に指示した内容や可変表示器H2などで実行されている各種遊技演出の演出内容を自由にRAM31cから読み出して把握(確認)することが可能となっている。
また、本実施形態において、統括CPU31aは、15R系大当り遊技に当選した場合、各種演出モードにおいて15R系移行先処理を共通して実行することで、15R系大当り遊技終了後に開始(実行)させる演出モードの種類を決定するようになっている。
そして、統括CPU31aは、15R系移行先処理において大当りの図柄組み合わせとして特定の図柄組み合わせを決定する場合、すなわち指定されている最終停止図柄が図柄Aであるとき、15R系大当り遊技の終了後に確変モードを開始させることを決定し、確変モードの開始を指示する。
また、統括CPU31aは、15R系移行先処理において大当りの図柄組み合わせとしてチャンスの図柄組み合わせを決定する場合、指定されている最終停止図柄の種類(図柄A,B,D)に基づいて移行先の演出モードをCHモードとするか特別モードとするかを決定する15R系移行抽選を実行するようになっている。
統括CPU31aは、15R系移行先処理において大当りの図柄組み合わせとしてチャンスの図柄組み合わせを決定する場合、指定されている最終停止図柄の種類(図柄A,B,D)に基づき図12に示す15R系移行抽選テーブルにしたがって15R系移行抽選を実行する。
例えば、図12に示す15R系移行抽選テーブルには、最終停止図柄の種類に応じて、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「CHモード」、「特別モード」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。そして、15R系移行抽選テーブルでは、最終停止図柄が図柄Aである場合に、67個の乱数を「CHモード」に、34個の乱数を「特別モード」に振分けている。このため、15R系移行抽選テーブルでは、最終停止図柄が図柄Aである場合に、「CHモード」が選択される確率を67/101に振分け、「特別モード」が選択される確率を34/101に振分けている。
本実施形態において15R系移行抽選テーブルでは、図12に示すように、15R系移行先処理において大当りの図柄組み合わせとしてチャンスの図柄組み合わせを決定する場合、最終停止図柄が図柄A,Bであるとき、最終停止図柄が図柄DであるときよりもCHモードへの移行を決定し易くなっている。また、15R系移行抽選テーブルでは、図12に示すように、15R系移行先処理において大当りの図柄組み合わせとしてチャンスの図柄組み合わせを決定する場合、最終停止図柄が図柄Aであるとき、最終停止図柄が図柄B,DであるときよりもCHモードへの移行を決定し易くなっている。すなわち、15R系大当り遊技終了後の遊技状態が「高確+変短(リミットなし)」となる場合、最も高い割合でCHモードへの移行を決定するとともに、15R系大当り遊技終了後の遊技状態が確変状態となるとき、非確変状態となるときよりもCHモードへの移行を決定し易くなっている。このため、本実施形態では、遊技状態が確変状態であることに対する期待度は、CHモード>特別モード(第1特別モード又は第2特別モード)の順に高くなる。
そして、統括CPU31aは、15R系移行抽選によりCHモードへの移行を決定する場合、15R系大当り遊技の終了後、CHモードの開始を指示する。また、統括CPU31aは、15R系移行抽選により特別モードへの移行を決定する場合、15R系大当り遊技の終了後、所定のタイミングでモード履歴情報(フラグなど)に基づいて第1特別モード及び第2特別モードのいずれかの開始を指示する。本実施形態において、統括CPU31aは、特別モードへの移行を決定する場合、モード履歴情報に基づいて直近(前回)の特別モードで滞在していた第1,第2特別モードの実行を指示するようになっている。なお、統括CPU31aは、特別モードを開始させるに際し、第1,第2特別モードのいずれを開始させたかを示すモード履歴情報(フラグなど)をRAM31cに記憶(設定)するようになっており、モード履歴情報によって直近(前回)の特別モードで滞在していた特別モードの種類を把握する。なお、本実施形態では、パチンコ遊技機10の電源が電源断の状態となるまでの間、モード履歴情報を継続して記憶保持するようになっており、パチンコ遊技機10の電源の供給開始時(電源投入時や復電時)には前回滞在していた特別モードとして第1特別モードを示すモード履歴情報が初期情報として記憶(設定)される。
まず、通常モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、通常モードの開始を指示した場合、他の演出モードに移行するまでの間、通常モードを継続させる。そして、統括CPU31aは、15R系大当り遊技の終了後、15R系移行先処理に基づいて各種演出モードへの移行を指示する。また、統括CPU31aは、2R確変大当り遊技の終了後、大当り当選時の遊技状態が「低確+変短なし」であった場合、特殊モードへの移行を指示する一方で、大当り当選時の遊技状態が「高確+変短なし」であった場合、確変モードへの移行を指示する。また、統括CPU31aは、小当り遊技の終了後、小当り当選時の遊技状態にかかわらず特殊モードへの移行を指示する。
また、統括CPU31aは、変短状態が非変短状態となることを契機として特別モードからの通常モードの開始を指示した場合、特殊モード突入期間を設定する。
なお、統括CPU31aは、変短状態が非変短状態となることを契機として特別モードからの通常モードの開始後、実行された図柄変動ゲームのゲーム回数(実行回数)を示す情報(回数など)をRAM31cで記憶(設定)するようになっている。そして、例えば、統括CPU31aは、変短状態が非変短状態となることを契機として特別モードからの通常モードの開始に伴ってゲーム回数に「20回」を設定し、他の演出モードの開始を指示しないことを条件として図柄変動ゲームを実行する毎に、ゲーム回数を1つずつ減算して更新することでゲーム回数を把握するようになっている。そして、統括CPU31aは、ゲーム回数が「0(零)」であるか否かによって、特殊モード突入期間であるか否かを判定している。
そして、統括CPU31aは、特殊モード突入期間の間、通常変動を特定する変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドが入力されること(特別条件の成立)に伴って、特殊モード移行予告演出の実行可否を決定する特殊モード移行抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、特殊モード移行抽選を実行する結果、特殊モード移行予告演出の実行(当選)を決定する場合、特殊モード移行条件を成立させたとして特殊モードの実行を指示する。なお、統括CPU31aは、特殊モード移行予告抽選を実行する結果、特殊モード移行予告演出の非実行(非当選)を決定する場合に通常モードを継続させる。
統括CPU31aは、当選確率が高確(確変状態)であるか低確(非確変状態)であるかに基づき図13に示す特殊モード移行抽選テーブルにしたがって特殊モード移行抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、当選確率が高確(確変状態)であるか低確(非確変状態)であるかに基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が「非実行(非当選)」、「実行(当選)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、特殊モード移行抽選テーブルでは、当選確率が低確(非確変状態)の場合に、249個の乱数を「非実行」に、2個の乱数を「実行」に振分けている。このため、特殊モード移行抽選テーブルでは、当選確率が低確(非確変状態)の場合に、「非実行」の確率を249/251に振分け、「実行」の確率を2/251に振分けている。
本実施形態において特殊モード移行抽選テーブルでは、図13に示すように、当選確率が高確(確変状態)である場合、低確(非確変状態)である場合よりも特殊モード移行予告演出の実行を決定し易く、特殊モード移行条件を成立させ易くなっている。また、本実施形態において、特殊モード突入期間は、変短状態から非変短状態となることを契機に設定され、当該特殊モード突入期間中においては通常変動を特定する変動パターンP6が選択され易い期間でもあり、特殊モード移行抽選の抽選契機を好適に到来可能に構成されている。このため、本実施形態では、変短状態が非変短状態となることを契機として特別モードから通常モードに移行する場合であっても、少なくとも特殊モード突入期間の間、特殊モード移行条件の成立とともに、遊技状態が確変状態であることに対して遊技者に期待を抱かせることができる。
次に、特殊モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、特殊モードの開始を指示した場合、特殊モードを終了させる特殊モード用のモード終了条件が成立するまでの間、特殊モードを継続させる。そして、統括CPU31aは、15R系大当り遊技の終了後、15R系移行先処理に基づいて各種演出モードへの移行を指示する。また、統括CPU31aは、2R確変大当り遊技の終了後、大当り当選時の遊技状態が「低確+変短なし」であった場合、特殊モードを継続させる一方で、大当り当選時の遊技状態が「高確+変短なし」であった場合、確変モードへの移行を指示する。また、統括CPU31aは、小当り遊技の終了後、小当り当選時の遊技状態にかかわらず特殊モードを継続させる。
また、統括CPU31aは、特殊モード滞在中、当該特殊モードを開始させてから規定回数(本実施形態では20回)の図柄変動ゲームに亘って特殊モードを継続させる。この場合において特殊モードを開始させるとは、他の演出モードから特殊モードへの移行を示しており、特殊モード滞在中に大当り又は小当りを契機に特殊モードが継続される場合を内部的には新たに特殊モードを開始させることと取り扱わないようになっている。
なお、統括CPU31aは、他の演出モードから特殊モードの開始後、実行された図柄変動ゲームのゲーム回数(実行回数)を示す情報(回数など)をRAM31cに記憶(設定)するようになっている。そして、例えば、統括CPU31aは、特殊モードの開始に伴ってゲーム回数に「20回」を設定し、他の演出モードの開始を指示しないことを条件として図柄変動ゲームを実行する毎に、ゲーム回数を1ずつ減算して更新することでゲーム回数を把握するようになっている。そして、統括CPU31aは、ゲーム回数が「0(零)」であるか否かによって、特殊モードを開始させてから20回の図柄変動ゲームが実行されたか否かを判定するようになっている。そして、統括CPU31aは、特殊モードを開始させてから20回目の図柄変動ゲームの終了を特殊モード用のモード終了条件の成立として特殊モードから通常モードへの移行を指示するようになっている。なお、統括CPU31aは、特殊モードを開始させてから20回目の図柄変動ゲームにおいて2R大当り遊技又は小当り遊技の当選が指示される場合、例外的に特殊モードの継続を指示し、以降の2R大当り遊技又は小当り遊技の当選が指示されない図柄変動ゲームの開始とともに通常モードへの移行を指示する。
次に、特別モード(第1特別モード又は第2特別モード)滞在中の処理について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別モード(第1特別モード又は第2特別モード)の滞在中、可変表示器H2の背景画像が異なる2種類の第1,第2特別モードのいずれで特別モードを展開可能にするとともに、第1,第2特別モード毎に遊技者に付与する演出効果(出現する演出と当該演出により示唆(報知)される内容)が異なるように構成されている。なお、第1特別モードでは、当該第1特別モードであることを識別する識別情報となる「キャラクタTK1」をモチーフとした背景画像とし、第2特別モードでは、当該第2特別モードであるこを識別する識別情報となる「キャラクタTK2」をモチーフとした背景画像としている。
まず、特別モード滞在中、第1,第2特別モード滞在中にかかわらず同一内容の処理について説明する。
統括CPU31aは、特別モードの開始を指示した場合、指示した特別モードの種類を示すモード履歴情報(フラグなど)をRAM31cに記憶(設定)する。統括CPU31aは、第1特別モードの開始を指示した場合、モード履歴情報に第1特別モードの開始を指示したことを示す情報を記憶し、第2特別モードの開始を指示した場合、モード履歴情報に第2特別モードの開始を指示したことを示す情報を記憶する。
そして、統括CPU31aは、15R系大当り遊技の終了後、15R系移行先処理に基づいて各種演出モードへの移行を指示する。また、統括CPU31aは、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の終了後、これら当り遊技の当選時の遊技状態にかかわらずCHモードへの移行を指示する。また、統括CPU31aは、遊技状態が「高確+変短あり(100回)」又は「低確+変短あり(100回)」における15R系大当り遊技終了後、再び15R系大当り遊技に当選することなく変短状態に定める100回分に相当する図柄変動ゲームの経過時、すなわち、変短状態から非変短状態への移行時、特別モード滞在中である条件下で通常モードへの移行を指示するようになっている。一方、統括CPU31aは、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」における15R系大当り遊技終了後、再び15R系大当り遊技に当選することなく変短状態に定める100回分に相当する図柄変動ゲームの経過時、特別モード滞在中である条件下で通常モードへの移行を指示しないで実行中の特別モード(第1,第2特別モード)を継続させるようになっている。すなわち、特別モードから通常モードへの移行契機は、特別モード滞在中に変短状態から非変短状態に移行することのみとしている。
また、特別モード滞在中においては、モード選択予告演出により遊技者が希望する演出効果による演出モード(第1特別モード又は第2特別モード)を遊技者自身で選択可能な構成となっている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別モード滞在中に選択され得る通常変動を特定する変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドが入力されること(所定条件の成立)に伴って、特別モードの種類を選択的に切替え可能なことを遊技者に示唆(報知)するモード選択予告演出(切替演出)を切替演出実行手段である可変表示器H2で実行するようになっている。モード選択予告演出は、図柄変動ゲームの開始後、演出用ボタン26の操作(ボタン操作)を有効とする操作有効期間を設定し、演出用ボタン26の操作によって可変表示器H2の表示内容を変化させて行う。モード選択予告演出では、演出用ボタン26の操作によって表示内容としての「キャラクタTK1」と「キャラクタTK2」を表示し、演出用ボタン26の操作によって「キャラクタTK1」と「キャラクタTK2」を交互に点灯と消灯(ブラックアウト)を変化させて、最終的に点灯しているキャラクタをモチーフとした特別モードに切替えることを遊技者に示唆(報知)するようになっている。
図26(a)〜(c)は、モード選択予告演出の流れと、当該演出中に表示される可変表示器H2の表示態様を示す。
図26(a)は、モード選択予告演出の開始時における画像表示態様である。可変表示器H2では、図柄変動ゲームの開始とともに「キャラクタTK1」と「キャラクタTK2」を画像表示し、「PUSHで選択」の画像表示でモード選択予告演出が開始される。なお、可変表示器H2では、モード選択予告演出の開始時、「キャラクタTK1」と「キャラクタTK2」の両方が点灯状態となり、その後、演出用ボタン26の操作が有効となることに伴って、現在滞在中の特別モードのモチーフとなっているキャラクタが消灯状態(図26(b)又は図26(c))となるようになっている。本実施形態では、図26(a)〜(c)に示すように、演出用ボタン26の操作を促す画像として「PUSHで選択」という文字が画像表示される。
そして、統括CPU31aは、モード選択予告演出を伴う図柄変動ゲーム中、当該図柄変動ゲームの開始から所定のタイミングで操作有効期間を設定し、所定の操作有効期間の経過後に操作有効期間の設定を解除(終了)させる。また、統括CPU31aは、操作有効期間を設定すると、その旨を示す有効期間設定コマンドを各制御基板32〜34に出力するとともに演出用ボタン26に内蔵されているランプを消灯→点灯へ切替制御する。なお、統括CPU31aは、操作有効期間中に演出用ボタン26が操作される毎に、図26(b)と図26(c)を交互に切替えられるように切替えを指示する演出コマンドを各制御基板32〜34に出力する。その結果、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出用ボタン26の操作により、図26(b)と図26(c)の表示態様が切替えられるようになっている。
そして、統括CPU31aは、操作有効期間が経過すると、操作有効期間を終了させ、その旨を指示する有効期間終了コマンドを各制御基板32〜34に出力する。続いて、統括CPU31aは、操作有効期間の終了時に点灯させているキャラクタに応じた特別モードへの切替えの実行を所定のタイミングで指示する。なお、モード選択予告演出を経由する特別モードは、当該モード選択予告演出を伴った次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。
次に、特別モード滞在中の処理において第1特別モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、第1特別モード滞在中、通常変動を特定する変動パターンを指示する変動パターン指定コマンドが入力されると第1特別モード移行予告の実行可否を決定する第1特別モード移行予告抽選を実行する。本実施形態では、第1特別モード移行予告として第1,第2特別モードを切替え可能なモード選択予告演出、及びCHモードへの移行を報知するCHモード移行予告演出がある。そして、統括CPU31aは、第1特別モード移行抽選を実行する結果、第1特別モード移行予告(モード選択予告演出及びCHモード移行予告演出)の実行(当選)を決定する場合、実行を決定することでモード選択予告演出、及びCHモード移行予告演出のいずれを実行させるかを決定する。統括CPU31aは、モード選択予告演出の実行を決定する場合にモード選択予告演出の実行を指示するとともに、CHモード移行予告演出の実行を決定する場合にCHモード移行条件を成立させたとしてCHモードの実行を指示する。なお、統括CPU31aは、第1特別モード移行抽選を実行する結果、第1特別モード移行予告の非実行(非当選)を決定する場合に当該第1特別モード移行予告のいずれの実行も指示しない。本実施形態では、特別モード滞在中において第1特別モード滞在中でのみCHモード移行条件を成立可能に構成されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、後で詳述するように、CHモードの継続回数を原則的に規定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが行われることとしている。このため、統括CPU31aは、CHモード滞在中の途中で変短状態から非変短状態に移行してしまう現象が出現しないように15R系大当り遊技終了後、当該15R系大当り遊技に当選していない条件下で図柄変動ゲームが1回目〜89回目である場合に限ってCHモード移行条件を成立可能に構成されている。なお、統括CPU31aは、15R系大当り遊技の終了後、実行された図柄変動ゲームの大当り後ゲーム回数(大当り後実行回数)を示す情報(回数など)をRAM31cに記憶(設定)するようになっている。そして、例えば、統括CPU31aは、大当り遊技終了後、大当り後ゲーム回数に「0(零)」を設定し、図柄変動ゲームを実行する毎に、大当り後ゲーム回数を1ずつ加算して更新することで大当り後ゲーム回数を把握するようになっている。
統括CPU31aは、変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドの入力時、特別モード(第1,第2特別モード)の開始から変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドが入力された入力回数に基づく選択状態に応じて図14に示す第1特別モード移行抽選テーブルにしたがって第1特別モード移行抽選を実行する。本実施形態では、特別モード(第1,第2特別モード)の開始から変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドが入力された入力回数が「初回(特別モードの開始から1回目(所定回数(本実施形態では2回)未満))」を選択状態STATaとし、入力回数が「2回目以降(特別モードの開始から2回目以降(所定回数(本実施形態では2回)以上))」を選択状態STATbとしている。統括CPU31aは、15R系大当り遊技終了後、特別モードにおいて変動パターンP6に基づく図柄変動ゲームの開始に伴って、特別モード実行情報(フラグなど)をRAM31cに記憶する。そして、統括CPU31aは、RAM31cに特別モード実行情報が記憶されていない場合、選択状態STATaと判定するとともに、RAM31cに特別モード実行情報が記憶されている場合、選択状態STATbと判定する。統括CPU31aは、特別モード実行情報を次回の15R系大当り遊技が付与されることに伴ってクリアし、次回の15R系大当り遊技が付与されるまでの間、記憶保持する。
なお、特別モードの開始とは、15R系大当り遊技終了後、第1,第2特別モードのいずれかの開始を意味し、モード選択予告演出を経由する場合を継続として取り扱い、新たな開始とは取り扱わないようになっている。また、本実施形態では、特別モードから15R系大当り遊技を経由しないでCHモードに移行した後に特別モードに再移行する場合であっても、新たな開始とは取り扱わないようになっている。そして、第1特別モード移行抽選テーブルには、選択状態STATaであるか選択状態STATbであるかに基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「非実行(非当選)」、「実行(当選)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、第1特別モード移行抽選テーブルでは、選択状態STATaの場合に、30個の乱数を「非実行」に、71個の乱数を「実行」に振分けている。このため、第1特別モード移行抽選テーブルでは、選択状態STATaの場合に、「非実行」の確率を30/101に振分け、「実行」の確率を71/101に振分けている。
また、統括CPU31aは、第1特別モード移行抽選テーブルに基づき、実行(当選)を決定する場合、選択状態と当選確率(遊技状態)に応じて図15に示す第1特別モード移行予告内容テーブルにしたがって第1特別モード移行予告を決定する。そして、統括CPU31aは、選択状態STATaであるか選択状態STATbであるかとともに、当選確率が低確(非確変状態)であるか高確(確変状態)であるかに基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「モード選択予告演出」、「CHモード移行予告演出」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、第1特別モード移行予告内容テーブルでは、選択状態STATaの場合であって低確(非確変状態)のときに、91個の乱数を「モード選択予告演出」に、10個の乱数を「CHモード移行予告演出」に振分けている。このため、第1特別モード移行予告内容テーブルでは、選択状態STATaの場合であって低確(非確変状態)のときに、「モード選択予告演出」の確率を91/101に振分け、「CHモード移行予告演出」の確率を10/101に振分けている。
本実施形態において第1特別モード移行抽選テーブルでは、図14に示すように、選択状態STATaである場合、選択状態STATbである場合よりも第1特別モード移行予告の実行を決定し易くなっている。すなわち、15R系大当り遊技終了後、第1特別モードが開始されてから初回の変動パターンP6の指示時においては、第1特別モード移行予告の実行が決定され易くなっており、各当選確率毎に選択状態STATaと選択状態STATbを比較すると、モード選択予告演出の出現を決定し易くなっている。また、第1特別モード移行予告内容テーブルでは、選択状態にかかわらず当選確率が「低確」であるか「高確」であるかに応じて抽選態様が異なっており、当選確率が「低確」の場合に、「高確」の場合よりも第1特別モード移行予告としてモード選択予告演出を決定し易くなっている。
本実施形態では、パチンコ遊技機10の電源供給開始時、モード履歴情報として第1特別モードを初期情報として設定するようになっており、電源供給開始後に訪れる初回の特別モードは、第1特別モードとなる。このため、選択状態STATaは、電源供給開始後に訪れる初回の特別モードにおいて、第1特別モード滞在中に訪れることとなり、特別モードにおける演出効果(第1,第2特別モード)を遊技者に選択させる機会を好適に到来させるような構成を採用している。このため、第1特別モード滞在中、選択状態STATaでは、第1,第2特別モードを遊技者に選択させ得る機会を積極的に付与し得る構成となっている。また、選択状態STATbとは、選択状態STATaの後に到来する状態である。このため、第1特別モード滞在中、選択状態STATaの到来により第1,第2特別モードを遊技者に選択させ得る機会が既に付与されている可能性がある選択状態STATbでは、第1,第2特別モードを遊技者に選択させ得る機会を選択状態STATaよりも付与し難くしている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1特別モード移行予告の実行契機を、保留記憶数の数値が大きくなる(上限に達し易い)変短状態である場合に選択され難くなる可能性が高い変動パターンP6としている。このため、第1特別モード移行予告の実行契機の到来が頻繁化することを抑制する構成を採用することで、選択状態STATa,STATbで抽選態様を異ならせる構成を好適に適用することができるような構成を採用している。
また、本実施形態のパチンコ機10では、第1特別モードの滞在中、可変表示器H2に図柄変動ゲームで変動する図柄とは異なる「月」を画像表示させるようになっており、「月」の表示態様を変化させる期待度演出(示唆演出)を実行可能に構成されている。そして、本実施形態では、「月」の表示態様から確変状態への期待度とともに、図柄変動ゲームにおける大当りへの期待度(大当り期待度)を遊技者に示唆(報知)するようになっている。本実施形態において期待度演出では、図16に示すように、「月」の満ち欠けと「月」の色で分類される6種類の内容パターンに基づく「月」の表示態様を有している。本実施形態において、第1特別モードは、当該第1特別モードに移行することで確変状態への期待を遊技者に抱かせつつ、さらに第1特別モード滞在中に期待度演出によっても確変状態への期待とともに大当りへの期待を遊技者に抱かせることができる演出モードとなっている。
内容パターンには、可変表示器H2の表示態様を、図27(a)に示す「三日月+黄色(黄色の三日月)」とする内容パターンEP1と、図27(b)に示す「三日月+赤色(赤色の三日月)」とする内容パターンEP2がある。また、内容パターンには、可変表示器H2の表示態様を、図27(c)に示す「半月+黄色(黄色の半月)」とする内容パターンEP3と、図27(d)に示す「半月+赤色(赤色の半月)」とする内容パターンEP4がある。また、内容パターンには、可変表示器H2の表示態様を図27(e)に示す「満月+黄色(黄色の満月)」とする内容パターンEP5と、図27(f)に示す「満月+赤色(赤色の満月)」とする内容パターンEP6がある。
統括CPU31aは、各変動パターンを指示する変動パターン指定コマンドが入力されることに伴って、「月」の表示態様を決定する期待度演出抽選を実行し、その決定した表示態様への変化を決定して指示する。なお、統括CPU31aは、期待度演出抽選により決定した表示態様と決定前における表示態様が異なる場合に「月」の表示態様の変化を決定する一方で、期待度演出抽選により決定した表示態様と決定前における表示態様が同じ場合に「月」の表示態様の維持(変化させないこと)を決定していることとなる。そして、統括CPU31aは、期待度演出抽選により決定した表示態様を特定可能な演出コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
統括CPU31aは、図17に示す期待度演出抽選テーブルに基づき期待度演出抽選を実行する。そして、期待度演出抽選テーブルには、変動パターン指定コマンドで指定される変動パターン毎に当選確率が「低確(非確変状態)」であるか「高確(確変状態であるか)」に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「EP1(内容パターンEP1)」〜「EP6(内容パターンEP6)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、期待度演出抽選テーブルでは、変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンがP6〜P8の場合に当選確率が「低確」であるときに、51個の乱数を「EP1」に、40個の乱数を「EP3」に、10個の乱数を「EP5」に振分けている。このため、期待度演出抽選テーブルでは、変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンがP6〜P8の場合に当選確率が「低確」であるとき、「EP1」とされる確率を51/101に振分け、「EP3」とされる確率を40/101に振分け、「EP5」とされる確率を10/101に振分けている。
本実施形態において、期待度演出抽選テーブルでは、図17に示すように、変動パターンP6〜P8において、当選確率が「低確」である場合よりも「高確」である場合に「三日月」(内容パターンEP1)<「半月」(内容パターンEP3)<「満月」(内容パターンEP5)の順に決定し易くなっている。また、期待度演出抽選テーブルでは、変動パターンP5において、当選確率が「低確」である場合よりも「高確」である場合に「満月+赤色」(内容パターンEP5)を決定し易くなっている。また、期待度演出抽選テーブルでは、変動パターンP4において、当選確率が「低確」である場合よりも「高確」である場合に「三日月」において「黄色」(内容パターンEP1)よりも「赤色」(内容パターンEP2)を決定し易くなっている。また、期待度演出抽選テーブルでは、変動パターンP6〜P8において「月」が赤色となる内容パターンEP2,EP4,EP6の振分けがなく、変動パターンP1〜P3にのみ振分けられている。また、期待度演出抽選テーブルでは、変動パターンP1〜P3においてのみ内容パターンEP6が振分けられている。また、期待度演出抽選テーブルでは、変動パターンP1〜P3において、「月」の満ち欠けが同じ条件下で「黄色」よりも「赤色」を決定し易くなっている。また、期待度演出抽選テーブルでは、変動パターンP4〜P8において、「半月」の条件下で「赤色」よりも「黄色」を決定し易くなっている。
このため、期待度演出では、図柄変動ゲームで出現する演出内容に応じて、「月」の満ち欠けと「月」の色によって確変状態への期待度が遊技者に示唆(報知)されるとともに、大当りへの期待度が遊技者に示唆(報知)される。本実施形態のパチンコ遊技機10では、「月」の満ち欠けとして「三日月」<「半月」<「満月」の順に確変状態への期待を高めるとともに、「月」の色として「黄色」<「赤色」の順に大当りへの期待を高めるようになっている。
次に、特別モード滞在中の処理において第2特別モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、第2特別モード滞在中、通常変動を特定する変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドが入力されると第2特別モード移行予告の実行可否を決定する第2特別モード移行予告抽選を実行する。本実施形態では、第2特別モード移行予告として第1,第2特別モードを切替え可能なモード選択予告演出のみを有しており、第1特別モードとは異なりCHモード移行予告演出の実行し得ないようになっている。そして、統括CPU31aは、第2特別モード移行抽選を実行する結果、第2特別モード移行予告(モード選択予告演出)の実行(当選)を決定する場合、実行を決定することでモード選択予告演出の実行を指示する。なお、統括CPU31aは、第2特別モード移行抽選を実行する結果、第2特別モード移行予告の非実行(非当選)を決定する場合に当該第2特別モード移行予告(モード選択予告演出)の実行を指示しない。
統括CPU31aは、変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドの入力時、特別モード(第1,第2特別モード)の開始から変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドが入力された入力回数に基づく選択状態に応じて図18に示す第2特別モード移行抽選テーブルにしたがって第2特別モード移行抽選を実行する。本実施形態では、第1特別モード滞在中と同様に選択状態STATaと、選択状態STATbを定めている。そして、第2特別モード移行抽選テーブルには、選択状態STATaであるか選択状態STATbであるかに基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「非実行(非当選)」、「実行(当選)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、第2特別モード移行抽選テーブルでは、選択状態STATaの場合に、91個の乱数を「非実行」に、10個の乱数を「実行」に振分けている。このため、第2特別モード移行抽選テーブルでは、選択状態STATaの場合に、「非実行」の確率を91/101に振分け、「実行」の確率を10/101に振分けている。
また、統括CPU31aは、第2特別モード移行抽選テーブルに基づき、実行(当選)を決定する場合、選択状態と当選確率(遊技状態)に応じて図19に示す第2特別モード移行予告内容テーブルにしたがって第2特別モード移行予告を決定する。そして、統括CPU31aは、選択状態と当選確率にかかわらず乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「モード選択予告演出」に振分けられている。すなわち、第2特別モード移行予告内容テーブルでは、選択状態と当選確率にかかわらずモード選択予告演出に101個の乱数を振分け、「モード選択予告演出」の確率を101/101に振分けている。
本実施形態において第2特別モード移行抽選テーブルでは、図18に示すように、選択状態にかかわらず同じ抽選態様で第2特別モード移行予告の実行を決定するようになっている。また、第2特別モード移行予告内容テーブルでは、選択状態と当選確率にかかわらず同じ抽選態様により、第2特別モード移行予告としてモード選択予告演出を決定するようになっている。また、本実施形態では、パチンコ遊技機10の電源供給開始時、モード履歴情報として第1特別モードを初期情報として設定するため、モード選択予告演出が少なくとも1回到来した後に第2特別モードが到来することとなる。このため、既に遊技者の選択によって第2特別モードが選択されている可能性が高くなる第2特別モードで参照される第2特別モード移行抽選テーブルでは、第1特別モード移行抽選テーブルよりも実行とされる確率を低くなっている。さらに、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第2特別モード移行予告の実行契機を、保留記憶数の数値が大きくなる(上限に達し易い)変短状態である場合に選択され難くなる可能性が高い変動パターンP6としている。このため、第2特別モードにおいては、第2特別モード移行予告の実行契機の到来が頻繁化することを抑制する構成を採用することで、他の演出モードへ移行を主体とはしないとともに、第2特別モードを好適に遊技者に継続して付与できるような構成を採用している。
また、本実施形態のパチンコ機10では、第2特別モードの滞在中、可変表示器H2とは異なる特殊装飾ランプESに「大当り」という文字を点灯表示させる告知演出を実行可能に構成されている。そして、本実施形態では、図28(b)に示すように、図柄変動ゲームの開始に伴って特殊装飾ランプESに「大当り」の文字が点灯表示されることで、図柄変動ゲームで大当りの図柄組み合わせが最終的に導出されることを遊技者に告知(報知)するようになっている。すなわち、告知演出では、特殊装飾ランプESの点灯態様が、図28(a)に示す文字が何も点灯表示されていない告知前の状態から、図28(b)に示す「大当り」の文字が点灯表示される告知後の状態に変化することで大当りを告知する大当り告知演出が実行される。さらに、告知演出では、特殊装飾ランプESに「大当り」の文字が点灯表示された後(大当り告知演出の実行後)、「大当り」の文字が点滅表示されることで、図柄変動ゲームで特定の図柄組み合わせが最終的に導出されることを遊技者に告知(報知)する確変告知演出を実行可能に構成されている。
本実施形態において、第2特別モードは、当該第2特別モードに移行することで確変状態への期待を遊技者に抱かせつつ、さらに第2特別モード滞在中に大当りや確変状態の付与を告知する告知演出(大当り告知演出や確変告知演出)の出現に対する期待を遊技者に抱かせることができる演出モードとなっている。すなわち、第2特別モードは、通常モードに移行する以外において大当り抽選とは異なる条件下におけるCHモードへの移行契機を設けておらず、CHモード移行条件を成立させたり期待度演出を実行したりする確変示唆を主体とする第1特別モードとは異なり、確変示唆よりも大当り告知を主体とする演出モードである。
統括CPU31aは、15R系大当り遊技の当選に基づき決定され得る変動パターンP1,P2を指示する変動パターン指定コマンドが入力されることに伴って、告知演出の実行可否を決定する告知演出抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、告知演出抽選を実行する結果、告知演出の実行(当選)を決定する場合、告知演出の実行態様(大当り告知演出の実行に併せて確変告知演出の実行可否)を決定する。統括CPU31aは、告知演出の実行を決定する場合に大当り告知演出の実行を指示し、さらに大当り告知演出の実行と併せて確変告知演出の実行を決定する場合に大当り告知演出の実行と併せて確変告知演出の実行を指示する。なお、統括CPU31aは、告知演出抽選を実行する結果、大当り告知演出の非実行(非当選)を決定する場合に大当り告知演出及び確変告知演出のいずれの実行も指示しない。
統括CPU31aは、変動パターンP1,P2を指示する変動パターン指定コマンドの入力時、図20に示す告知演出抽選テーブルにしたがって告知演出抽選を実行する。そして、告知演出抽選テーブルには、乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「非実行(非当選)」、「実行(当選)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。告知演出抽選テーブルでは、11個の乱数を「非実行」に振分けて「非実行」とされる当選確率を11/101に振分け、90個の乱数を「実行」に振分けて「実行」とされる当選確率を90/101に振分けている。
また、統括CPU31aは、告知演出抽選テーブルに基づき、実行(当選)を決定する場合、決定している大当りの図柄組み合わせの種類に応じて図21に示す告知内容テーブルにしたがって大当り告知演出の実行に併せた確変告知演出の実行可否を決定する。そして、統括CPU31aは、図21に示すように、大当りの図柄組み合わせとして特定の図柄組み合わせを決定している場合、大当り告知演出の実行に併せて確変告知演出の実行も決定し、大当りの図柄組み合わせとしてチャンスの図柄組み合わせを決定している場合、大当り告知演出の実行のみを決定する。
本実施形態において告知演出抽選テーブルでは、図20に示すように、変動パターンP1,P2に基づいて15R系大当り遊技が決定されている約9割(15R系大当り遊技が付与されるうちの半分以上)の場合に告知演出が実行されるようになっており、大当り告知演出や確変告知演出の出現に対する期待を好適に遊技者に抱かせることができるようになっている。
次に、CHモード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、CHモードの開始を指示した場合、CHモードを終了させるCHモード用のモード終了条件が成立するまでの間、CHモードを継続させる。そして、統括CPU31aは、15R系大当り遊技の終了後、15R系移行先処理に基づいて各種演出モードへの移行を指示する。また、統括CPU31aは、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の終了後、これら当り遊技の当選時の遊技状態にかかわらずCHモードの継続を指示する。
また、統括CPU31aは、CHモード滞在中、当該CHモードを開始させてから規定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームに亘ってCHモードを継続させる。この場合においてCHモードを開始させるとは、他の演出モードからCHモードへの移行を示しており、CHモード滞在中に大当り又は小当りを契機にCHモードが継続される場合を内部的には新たにCHモードを開始させることと取り扱わないようになっている。
なお、統括CPU31aは、他の演出モードからCHモードの開始後、実行された図柄変動ゲームのゲーム回数(実行回数)を示す情報(回数など)をRAM31cに記憶(設定)するようになっている。そして、例えば、統括CPU31aは、CHモードの開始に伴ってゲーム回数に「10回」を設定し、他の演出モードの開始を指示しないことを条件として図柄変動ゲームを実行する毎に、ゲーム回数を1ずつ減算して更新することでゲーム回数を把握するようになっている。そして、統括CPU31aは、ゲーム回数が「0(零)」であるか否かによって、CHモードを開始させてから10回の図柄変動ゲームが実行されたか否かを判定するようになっている。そして、統括CPU31aは、CHモードを開始させてから10回目の図柄変動ゲームの終了をCHモード用のモード終了条件の成立としてCHモードから特別モードへの移行を指示するようになっている。なお、統括CPU31aは、CHモードを開始させてから10回目の図柄変動ゲームにおいて2R大当り遊技又は小当り遊技の当選が指示される場合、例外的にCHモードの継続を指示し、以降の2R大当り遊技又は小当り遊技の当選が指示されない図柄変動ゲームの開始とともに特別モードへの移行を指示する。
また、CHモード滞在中においては、当り抽選とは異なる条件下で、確変モードへ移行可能になっている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、CHモード滞在中に選択され得る通常変動を特定する変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドが入力されること(予め定めた条件の成立)に伴って、確変モードへ移行する可能性があることを遊技者に示唆(報知)する確変モード移行予告演出(確変示唆演出)を確定演出実行手段(確変示唆演出実行手段)である可変表示器H2で実行するようになっている。確変モード移行予告演出は、図柄変動ゲームの開始後、演出用ボタン26の操作(ボタン操作)を有効とする操作有効期間を設定し、演出用ボタン26の操作によって可変表示器H2の表示内容を変化させて行う。確変モード移行予告演出では、CHモード滞在中に画像表示されている「緞帳D」(図25(b)に示す)を演出用ボタン26の操作によって順次上へ上がるように変化させて、最終的に「緞帳D」が上に上げられて全開状態(確定演出)となる「成功パターン」となることを、「確変モードへの移行確定」として予告する。また、確変モード移行予告演出では、CHモード滞在中の画像表示されている「緞帳D」(図25(b)に示す)を演出用ボタン26の操作によって順次上へ上がるように変化させて、最終的に「緞帳D」が上に上がり切らない非全開状態(非確定演出)となる「失敗パターン」となることを、「確変モードへの移行非確定」として予告する。
図29(a)〜(d)は、確変モード移行予告演出の流れと、当該演出中に表示される可変表示器H2の表示態様を示す。
図29(a)は、確変モード移行予告演出の開始時における画像表示態様である。可変表示器H2では、CHモード滞在中、「緞帳D」が表示画面のほぼ全体を覆い隠す表示態様となっている。そして、確変モード移行予告演出の開始時、可変表示器H2では、図柄変動ゲームの開始とともに「PUSHして緞帳を上げろ」の画像表示で確変モード移行予告演出が開始される。なお、本実施形態では、図29(a),(b)に示すように、演出用ボタン26の操作を促す画像として「PUSHして緞帳を上げろ」という文字が画像表示される。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、図29(a)に示すように、表示画面のほぼ全体を覆う状態を「0段階(初期段階)」として、所定の高さ毎に「緞帳D」が上へ上がる方向(上方向)に移動可能に構成されている。また、確変モード移行予告演出では、「緞帳D」が移動可能な高さを10分割した1つ分を前記所定の高さとして、「0段階」から可変表示器H2の「緞帳D」が全開状態となる「9段階(最終段階)」までの合計10段階に進行するようになっている。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、確変モード移行予告演出で「緞帳D」の段階が次の段階に移行するための予め定めた段階進行条件(演出用ボタン26の操作回数)を満たす毎に順次段階が進行するようになっている。すなわち、確変モード移行予告演出が開始してから、演出用ボタン26の操作回数が各段階進行条件を満たしていくと、例えば、図29(a)→図29(b)に示すように「緞帳D」の段階が4段階に達する。さらに、演出用ボタン26の操作回数が各段階進行条件を満たすと、可変表示器H2には、「緞帳D」が上方向へ上がることで全開状態に近づいていく画像が表示される最終的に図29(b)→図29(c)又は図29(d)に示すように「緞帳D」の段階が全開状態又は非全開状態となる。そして、可変表示器H2では、図29(c)に示すように、最終的に「緞帳D」が全開状態となると「確変モードへ」の画像を表示し、「確変モードへの移行確定」を示唆(報知)する。また、可変表示器H2では、図29(d)に示すように、最終的に「緞帳D」が非全開状態となると「CHモード継続」の画像を表示し、「確変モードへの移行非確変」を示唆(報知)する。
そして、統括CPU31aは、CHモード滞在中、通常変動を特定する変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドが入力されると確変モード移行予告の実行可否とともに、確変モード移行予告抽選の演出結果を「成功パターン」とするか「失敗パターン」とするかを決定する確変モード移行抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、確変モード移行抽選を実行する結果、確変モード移行予告演出の実行A(成功パターン)又は実行B(失敗パターン)を決定する場合、確変モード移行予告演出の実行を指示する。統括CPU31aは、「成功パターン」となり得る確変モード移行予告演出の実行を決定する場合であって、最終的に「緞帳D」が全開状態となるとき、確変モード移行条件を成立させたとして確変モードの実行を指示する。なお、統括CPU31aは、確変モード移行抽選を実行する結果、確変モード移行予告演出の非実行(非当選)を決定する場合に当該確変モード移行予告演出の実行を指示しない。
統括CPU31aは、変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドの入力時、当選確率が「低確」であるか「高確」であるかとCHモードの開始から実行された図柄変動ゲームのゲーム回数に基づく経過状態に応じて図23に示すCHモード移行抽選テーブルにしたがって確変モード移行予告抽選を実行する。本実施形態では、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」であってCHモードの開始から実行された図柄変動ゲームのゲーム回数が「1〜5回目」に相当する経過回数の場合を経過状態PROGaとし、ゲーム回数が「6〜9回目」に相当する経過回数の場合を経過状態PROGbとし、ゲーム回数が「10回目」に相当する経過回数の場合を経過状態PROGcとしている。また、本実施形態では、遊技状態が「高確+変短あり(100回)」又は「低確+変短あり(100回)」であってCHモードの開始から実行された図柄変動ゲームのゲーム回数が「1〜5回目」に相当する場合を経過状態PROGdとし、ゲーム回数が「6〜10回目」に相当する場合を経過状態PROGeとしている。なお、統括CPU31aは、CHモードの開始から更新しているゲーム回数に基づき経過状態を把握可能となっている。そして、CHモード移行抽選テーブルには、経過状態に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「非実行(非当選)」、「実行A(成功パターンに当選)」、「実行B(失敗パターン)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、CHモード移行抽選テーブルでは、経過状態PROGaの場合に、71個の乱数を「非実行」に、10個の乱数を「実行A」に、20個の乱数を「実行B」に振分けている。このため、CHモード移行抽選テーブルでは、経過状態PROGaの場合に、「非実行」の確率を71/101に振分け、「実行A」の確率を10/101に振分け、「実行B」の確率を20/101に振分けている。
本実施形態においてCHモード移行抽選テーブルでは、図23に示すように、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」である経過状態PROGa〜PROGcの場合にのみ「実行A」を決定し得るようになっている。さらに、CHモード移行抽選テーブルでは、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし」において、経過状態PROGa<経過状態PROGb<経過状態PROGcの順に「非実行」よりも「実行B」又は「実行A」を、さらには「実行B」よりも「実行A」を決定し易くなっている。また、CHモード移行抽選テーブルでは、遊技状態が「高確+変短あり(100回)」又は「低確+変短あり(100回)」において、経過状態PROGd<経過状態PROGeの順に「非実行」よりも「実行B」を決定し易くなっている。また、CHモード移行抽選テーブルでは、経過状態において、ゲーム回数が「1〜5回目」に相当する経過回数の場合、失敗パターンによる確変モード移行予告演出を遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」のときにのみ決定し得るようになっている。
このため、CHモード滞在中、当該CHモードの開始から図柄変動ゲームが実行されるほど確変モード移行予告演出の実行(成功パターン又は失敗パターン)が決定され易くなるとともに、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」の場合には成功パターンによる実行を決定し易くなっている。すなわち、CHモード用のモード終了条件に近づくにつれて確変モード移行予告演出が出現し易くなっている。また、CHモードの開始から「1〜5回目」の図柄変動ゲームで確変モード移行予告演出が出現すると、確変モードに移行しないものの遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」であることが確定することとなる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、確変モード移行予告演出の実行契機を、保留記憶数の数値が大きくなる(上限に達し易い)変短状態である場合に選択され難くなる可能性が高い変動パターンP6としている。このため。確変モード移行予告演出の実行契機の到来が頻繁化することを抑制する構成を採用することで、経過状態PROGa〜PROGeで抽選態様を異ならせる構成を好適に適用することができるような構成を採用している。
そして、統括CPU31aは、確変モード移行予告演出を伴う図柄変動ゲーム中、当該図柄変動ゲームの開始から所定のタイミングで操作有効期間を設定し、所定の操作有効期間の経過後に操作有効期間の設定を解除(終了)させる。また、統括CPU31aは、操作有効期間を設定すると、その旨を示す有効期間設定コマンドを各制御基板32〜34に出力するとともに演出用ボタン26に内蔵されているランプを消灯→点灯へ切替制御する。なお、統括CPU31aは、操作有効期間中に演出用ボタン26の操作回数が各段階進行条件を満たす毎に、「緞帳D」を所定の高さ分だけ上方向に上げる表示態様を指示する演出コマンドを各制御基板32〜34に出力する。その結果、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出用ボタン26の操作により、「緞帳D」が上方向に上がるように表示態様が変化するようになっている。
統括CPU31aは、確変モード移行予告演出の開始に伴って操作有効期間を設定すると、確変モード移行抽選で決定した演出態様が成功パターンであるか失敗パターンであるかに応じて、「緞帳D」の段階毎に段階進行条件を図24(a),(b)に示す段階進行条件テーブルにしたがって決定する。本実施形態では、段階進行条件を演出用ボタン26の操作に基づく操作回数としている。また、統括CPU31aは、実行A(成功パターン)による確変モード移行予告演出の実行時、図24(a)に示す実行Aの場合の段階進行条件テーブルを参照し、実行B(失敗パターン)による確変モード移行予告演出の実行時、図24(b)に示す実行Bの場合の段階進行条件テーブルを参照する。そして、段階進行条件テーブルには、確変モード移行予告演出の演出態様に応じて、「緞帳D」の段階毎にそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「1回」、「2回」、「3回」、「5回」、「10回」、「100回」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、段階進行テーブルでは、実行A(成功パターン)による確変モード移行予告演出の実行中、「緞帳D」が「0段階」の場合に、31個の乱数を「1回」に、30個の乱数を「2回」に、35個の乱数を「3回」に、5個の乱数を「5回」に振分けている。このため、段階進行テーブルでは、実行A(成功パターン)による確変モード移行予告演出の実行中、「緞帳D」が「0段階」の場合に、「1回」の確率を31/101に振分け、「2回」の確率を30/101に振分け、「3回」の確率を35/101に振分け、「5回」の確率を5/101に振分けている。
本実施形態において段階進行条件テーブルでは、図24(a),(b)に示すように、実行B(失敗パターン)の決定時よりも実行A(成功パターン)の決定時に「1回」、「2回」、「3回」、「5回」の1桁の操作回数を決定し易くなっている。また、段階進行条件テーブルでは、実行B(失敗パターン)の決定時にのみ「100回」の操作回数が決定されるようになっている。また、段階進行条件テーブルでは、実行B(失敗パターン)の決定時でも、「緞帳D」の段階が0段階〜3段階においては1桁の操作回数のみを決定し得るとともに、「緞帳D」の段階が4段階から7段階においても約5割で1桁の操作回数が決定され得るようになっており、全開状態の1段階手前の8段階までは変化可能になっている。このため、確変モード移行予告演出の出現時、遊技状態が「高確+変短あり(100回)」又は「低確+変短あり(100回)」であっても「緞帳D」を全開状態の1段階手前の段階まで変化させ得る一方で、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」である場合には「緞帳D」を全開状態まで変化し易くなっている。また、本実施形態では、「緞帳D」の段階毎に段階進行条件を個々に決定することで、確変モード移行予告演出の実行中、実行A(成功パターン)及び実行B(失敗パターン)のいずれであるかを遊技者に認識させ難くなっているとともに、確変モード移行予告演出の実行毎に「緞帳D」の段階の進行態様に変化をもたらすことができる。
そして、統括CPU31aは、操作有効期間が経過すると、操作有効期間を終了させ、その旨を指示する有効期間終了コマンドを各制御基板32〜34に出力する。続いて、統括CPU31aは、操作有効期間の終了時に「緞帳D」が全開状態となっている場合(確定条件を満たす場合)、確変モードへの移行を指示する。また、統括CPU31aは、操作有効期間の終了時に「緞帳D」が非全開状態となっている場合(確定条件を満たしていない場合)、CHモードの継続を指示する。なお、本実施形態では、操作有効期間の終了時に「緞帳D」が非全開状態となる場合、確変モード移行予告演出の演出態様として成功パターンが決定されているときもある。また、確変モード移行予告演出を経由する確変モードは、当該確変モード移行予告演出を伴った次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。
次に、確変モードの滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、確変モードの開始を指示した場合、15R系大当り遊技に当選するまでの間、確変モードを継続させる。すなわち、統括CPU31aは、確変モード滞在中、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の終了後、これら当り遊技の当選時の遊技状態にかかわらず確変モードの継続を指示する。そして、統括CPU31aは、15R系大当り遊技の終了後、15R系移行先処理に基づいて各種演出モードへの移行を指示する。
次に、表示制御基板32のサブCPU32aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態では、表示制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する表示制御基板32のサブCPU32aが、モード制御手段及び切替演出制御手段として機能する。
サブCPU32aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾り図柄を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した飾り図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器H2に表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。この制御により、可変表示器H2では図柄変動ゲームが行われる。なお、サブCPU32aは、図柄変動ゲームを実行させるに際し、現在指定されている演出モード用の背景パターン(背景データ)に基づく背景画像による図柄変動ゲームを行うように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力すると、該コマンドに指示される演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力すると、該コマンドに指定される背景パターンに基づく背景画像で可変表示器H2の表示内容を制御する。なお、サブCPU32aは、次に各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力するまでの間、現在の背景画像を切替えることなく継続的に可変表示器H2の表示内容を制御する。
本実施形態においてサブCPU32aは、各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力すると、当り遊技の開始や図柄変動ゲームの開始に伴う所定のタイミングで該コマンドに指示される種類の演出モードに対応する背景パターン(背景データ)に基づく背景画像による図柄変動ゲームを行うように可変表示器H2の表示内容を制御する。サブCPU32aは、各演出モードを実行させるにあたって、表示内容から遊技者が実行中の演出モードの種類を認識できるようなそれぞれに異なる背景パターンに基づく背景画像による図柄変動ゲームを可変表示器H2で行わせる。その結果、可変表示器H2では、図25(a)〜(f)に示す表示態様によって各種演出モードが実行される。
また、サブCPU32aは、モード選択予告演出の実行を指示する演出コマンドを入力すると、対象となる図柄変動ゲームにおける所定のタイミングでモード選択予告演出に対応する表示データによるモード選択予告演出を行うように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、モード選択予告演出の実行時、演出用ボタン26が操作されて「キャラクタTK1」と「キャラクタTK2」の点灯と消灯の表示態様の切替えを指示する演出コマンドを入力する毎に「キャラクタTK1」と「キャラクタTK2」の表示態様を切替えるように可変表示器H2の表示内容を制御する。その結果、可変表示器H2では、図26(a)に示す表示態様によってモード選択予告演出が実行され、図26(b)又は図26(c)に示す表示態様が交互に切替えられる態様でモード選択予告演出が実行される。
また、サブCPU32aは、期待度演出の実行を指示する演出コマンドを入力すると、対象となる図柄変動ゲームにおける所定のタイミングで期待度演出に対応する表示データによる期待度演出を行うように可変表示器H2の表示内容を制御する。その結果、可変表示器H2では、図27(a)〜(f)に示す表示態様による期待度演出が実行される。
また、サブCPU32aは、確変モード移行予告演出の実行を指示する演出コマンドを入力すると、対象となる図柄変動ゲームにおける所定のタイミングで確変モード移行予告演出に対応する表示データによる確変モード移行予告演出を行うように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、確変モード移行予告演出の実行時、演出用ボタン26が操作されて「緞帳D」の段階の変化を指示する演出コマンドを入力する毎に「緞帳D」の段階が1段階ずつ進行するように可変表示器H2の表示内容を制御する。その結果、可変表示器H2では、図29(a)に示す表示態様によって確変モード移行予告演出が実行され、図29(a)→図29(b)→図29(c)又は図29(d)に示す表示態様による確変モード移行予告演出が実行される。
また、サブCPU32aは、オープニングコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、オープニング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、ラウンドコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、各ラウンド演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、エンディングコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、エンディング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技が付与されていた場合には、同一態様の演出を実行させることで確変状態が付与されたか否かを秘匿させるようになっている。これにより、可変表示器H2では、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出がそれぞれ実行される。
次に、ランプ制御基板33のサブCPU33aがランプ制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
サブCPU33aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、ランプ制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた発光態様となるように装飾ランプ16及び特殊装飾ランプESの制御を行う。 また、サブCPU33aは、告知演出の実行を指示する演出コマンドを入力すると、対象となる図柄変動ゲームにおける所定のタイミングで告知演出に対応する点灯パターンによる告知演出を行うように特殊装飾ランプESの点灯態様を制御する。その結果、特殊装飾ランプESでは、図28(a)→図28(b)に示す点灯態様によって告知演出(大当り告知演出)が実行され、併せて確変告知演出も実行する場合には「大当り」の文字を点滅させる点灯態様によって告知演出(大当り告知演出と確変告知演出)が実行される。
なお、音声制御基板34は、各種コマンドを入力すると、スピーカ17の音声出力態様を制御する。すなわち、音声制御基板34は、表示制御基板32及びランプ制御基板33と同様にこれらのコマンドで指示された演出内容に応じた演出を行わせるように制御を行う。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)統括CPU31aは、第1特別モード滞在中、選択状態STATa(15R系大当り遊技の終了後に特別モードの実行が指示されてから変動パターンP6が指示された回数が2回未満)である場合、選択状態STATb(変動パターンP6が指示された回数が2回以上)である場合よりも第1特別モード移行予告(特に、モード選択予告演出)の実行を決定し易くした。このため、第1特別モード滞在中、選択状態STATbである場合にあっては、第1特別モード移行予告(特に、モード選択予告演出)の出現割合を選択状態STATaである場合よりも低くすることで、むやみやたらに第1特別モード移行予告(特に、モード選択予告演出)が出現することで遊技者に煩わしさを与えることを抑制することができる。したがって、遊技者に煩わしさを与えることなく特別モードの実行中における遊技の興趣を向上させることができる。
(2)モード選択予告演出では、遊技者自身が演出用ボタン26の操作により切替える特別モードの種類を選択し得るようにし、遊技者の気に入った種類の特別モードによる遊技を実行可能にした。そして、第1特別モード滞在中、選択状態STATaのときには、滞在している特別モードが遊技者の気に入らない種類であった場合であっても遊技者の気に入る種類の特別モードに切替え可能な機会を到来し易くなるようにした。その一方で、第1特別モード滞在中、選択状態STATbのときには、それまでのモード選択予告演出において遊技者の気に入る種類の特別モードの実行中である可能性が高く却ってモード選択予告演出の出現に対して遊技者に煩わしさを与える可能性があり、選択状態STATaのときよりも特別モードを切替え可能な機会を到来し難くなるようにした。すなわち、特別モード滞在中では遊技者の気に入った種類の特別モードにより遊技が行われ易くなる一方で、遊技者の気に入った特別モードにより遊技を行っている可能性が高い場面では遊技者に煩わしさを与えることを抑制するようになる。したがって、遊技者に煩わしさを与えることなく特別モードの実行中における遊技の興趣を向上させることができる。
(3)既に実行されたモード選択予告演出において遊技者によって選択された後である可能性が高い第2特別モード滞在中には、却ってモード選択予告演出の出現に対して遊技者に煩わしさを与える可能性がある。このため、第2特別モード滞在中には、選択状態にかかわらず第1特別モード滞在中よりも特別モードを切替え可能な機会を到来し難くなるようにした。したがって、遊技者に煩わしさを与えることなく特別モードの実行中における遊技の興趣を向上させることができる。
(4)変短状態中に特別モードが付与されるようにした。また、モード選択予告演出の契機となる所定条件は、変動パターン開始処理実行前における保留記憶数の記憶値の示す数値の大小においては記憶値の示す数値が大きいときに記憶値の示す数値が小さいときよりも決定し易くならない変動パターンP6が決定されることで成立するようにした。そして、特別モードの実行中では、非変短状態中よりも保留記憶数の記憶値が示す値が大きくなり易いので、変動パターンP6が決定される割合を低くすることができる結果、所定条件が成立する機会をむやみやたらに到来させることを抑制することができる。したがって、遊技者に煩わしさを与えることなく特別モードの実行中における遊技の興趣を向上させることができる。
(5)特別モードでは、図柄変動ゲーム中に確変状態である可能性の高低を期待度演出により遊技者に示唆する演出態様の第1特別モードと、大当り判定で大当りが決定されたことを図柄変動ゲームの開始に伴って遊技者に告知する演出態様の第2特別モードを設け、遊技者自身に気に入った種類の特別モードを選択可能にした。このため、遊技者の希望に応じた遊技を選択可能にすることで、特別モードの実行中における遊技の興趣を向上させることができる。そして、特別モード滞在中では遊技者の気に入った種類の特別モードにより遊技が行われ易くなる一方で、遊技者の気に入った特別モードにより遊技を行っている可能性が高い場面では遊技者に煩わしさを与えることを抑制することができるので、遊技者に煩わしさを与えることなく特別モードの実行中における遊技の興趣を向上させることができる。
(6)統括CPU31aは、第1特別モード滞在中、第1特別モードの実行中にのみ成立し得るDHモード移行条件の成立を契機として第1特別モードからCHモードへの切替えを指示するようにした。このため、第1特別モードのように確変状態の可能性の高低を示唆する場合には、15R系大当り遊技終了後に確変状態である場合に第1,第2特別モードよりも指示され易いCHモードに移行可能に構成することで、第1特別モード滞在中における遊技の興趣をさらに向上させることができる。
(7)CHモード滞在中には、確変状態(「高確+変短あり(リミットなし)」)である条件下でのみ成立し得る確変モード移行条件の成立を契機に確変モードに移行される機会を到来させるようにした。このため、CHモード滞在中では、確変モードへの移行に対して遊技者に期待を抱かせ、さらに第1別モード滞在中では、確変モードへの移行切替えに対して遊技者に期待を抱かせるCHモードへの移行に対して遊技者に期待を抱かせることで、第1特別モード滞在中における遊技の興趣をさらに向上させることができる。
(8)統括CPU31aは、変短状態の付与が終了することで特別モードから通常モードへの移行後に設定する特殊モード突入期間の間においては特殊モード移行抽選を実行するようにした。そして、特殊モード移行抽選では、当該特殊モード移行抽選時の当選確率が「高確」である場合に「低確」である場合よりも当選し易いように設定して行われるようにした。このため、変短状態の終了後(非変短状態への移行後)、演出モードが通常モードに移行する場合であっても、少なくとも特殊モード突入期間の間においては特殊モード移行抽選の当選に対して期待を抱かせることで、遊技者が抱く確変状態への期待を持続させることができる。また、特殊モード移行抽選の当選によって特殊モードに制御される場合には、当該特殊モードの間も遊技者が抱く確変状態への期待を持続させることができる。したがって、変短状態の終了後も遊技者が抱く確変状態への期待を持続させて遊技の興趣を向上させることができる。
(9)15R確変大当り遊技終了後、再び15R系大当り遊技に当選することなく変短状態に定める上限回数分に相当する図柄変動ゲームの経過時、特別モード滞在中である条件下で当該特別モードを継続させるようにした。このため、15R系大当り遊技終了後、再び15R系大当り遊技に当選することなく変短状態に定める上限回数分に相当する図柄変動ゲームの経過時、特別モード滞在中である条件下で特別モードが継続されるか否かに期待を抱かせることができる。したがって、特別モードが実行されている間においては、特別モードに継続して制御されることに対して期待を抱かせることで、遊技者が抱く確変状態への期待を好適に持続させることができる。
(10)特殊モード移行抽選の契機となる特別条件は、変動パターン開始処理実行前における保留記憶数の記憶値の示す数値の大小においては記憶値の示す数値が大きいときに記憶値の示す数値が小さいときよりも決定し易くならない変動パターンP6が決定されることで成立するようにした。そして、特別モードから通常モードに制御される状態においては、変短状態よりも保留記憶数の記憶値が示す値が大きくなり難いので、変動パターンP6が決定される割合を高くすることができる結果、特別条件が成立する機会を好適に到来させることができる。したがって、特別モードから通常モードに制御される場合に特殊モード突入期間においては、特殊モード移行抽選が行われる機会を遊技者に好適に与えることで、変短状態の終了後も遊技者が抱く確変状態への期待を持続させて遊技の興趣を向上させることができる。
(11)モード切替演出では、遊技者自身が演出用ボタン26の操作により選択的に特別モードの種類を切替え得るようにし、遊技者の気に入った種類の特別モードによる遊技を実行可能にした。すなわち、特別モード滞在中では遊技者の気に入った種類の特別モードにより遊技を行わせることが可能となり、遊技者には確変状態に対する期待を単に抱かせるのではなく、遊技者の希望する各種演出態様による興趣も付与することができる。したがって、変短状態の終了後だけでなく、変短状態の付与中(特別モード滞在中)における遊技の興趣を向上させることができる。
(12)滞在し得る規定回数が限られているCHモード滞在中、「緞帳D」を変化させる確変モード移行予告演出を実行可能にした。確変モード移行予告演出では、演出用ボタン26が操作された結果、「緞帳D」が全開状態であるか否かに応じて、「確変モード移行確定」及び「確変モード移行非確定」が遊技者に示唆(報知)されるようにした。また、確変モード移行予告演出では、演出用ボタン26の操作によって「緞帳D」が全開状態に変化しない限り確変モードへ移行し得ないようにした。そして、CHモードは、滞在し得る規定回数を定めることで、規定回数の経過後、特別モードに移行するようになっている。このように構成することで、滞在し得る規定回数が限られているCHモードにおいては、演出用ボタン26の操作状況に応じてその後の展開に変化を与えることが可能となる。このため、確変モードへの移行を希望する遊技者や、確変モードへの移行を希望しない遊技者や、特別モードによる遊技を希望する遊技者などのように、それぞれの遊技者の希望する展開を遊技者自身に選択させることができるようになっている。したがって、確変示唆モードを備えるパチンコ遊技機10において遊技者の意思を好適に反映させることで遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
・本実施形態では、確変報知モード演出(確変モード)を設けなくてもよい。
・本実施形態では、特別モード(第1,第2特別モード)滞在中にも確変モード移行条件を成立させ得るようにしてもよい。
・本実施形態では、チャンスモード演出(CHモード)を設けなくてもよい。
・本実施形態では、15R系大当り遊技終了後、CHモード及び特別モードへの移行を均等にしたり、特別モードに移行する場合における確変状態への期待度を高める構成を採用することもできる。
・本実施形態では、特別モード滞在中であればCHモードに移行し得る構成としてもよい。
・本実施形態では、特別モードとして第1特別モード及び第2特別モードのいずれか一方のみとする構成としてもよい。また、特別モードとしては、第1,第2特別モードに加えて第3特別モードや第4特別モードを設定し、3種類以上設定することもできる。この場合においては、各種特別モード毎に遊技者に付与する演出効果を異ならせることが好ましい。
・本実施形態では、第1特別モードと第2特別モードで遊技者に付与する演出効果を異ならせていればよく、遊技者に付与する演出効果を変更することもでき、例えば、演出用可動体を用いた可動演出にしたり、可変表示器H2による変動態様を機械式(ドラム式など)に図柄変動ゲームの変動態様自体を変化させたりしてもよい。
・本実施形態では、期待度演出において、確変状態への期待度を示唆する確変期待度演出と大当りへの期待度を示唆する大当り期待度演出を個別に実行可能にすることもできる。
・本実施形態では、期待度演出の実行態様を任意に変更してもよく、例えば、第1特別モードのモチーフとなっているキャラクタTK1が発する台詞により各種期待度を遊技者に示唆(報知)する態様としてもよい。
・本実施形態では、告知演出において、大当り告知演出と確変告知演出で異なる演出態様で実行するようにしてもよいし、各演出態様を任意に変更してもよい。例えば、大当り告知演出をスピーカ17から「ドゴーン」という音を出力する音声演出により実現し、確変告知演出を特殊装飾ランプESに「大当り」という文字を点灯表示させる発光演出により実現したりすることもできる。
・本実施形態では、期待度演出や告知演出を実行しない構成とすることもでき第1特別モード及び第2特別モードを単なる背景画像(表示態様)が異なる演出モードとすることもできる。
・本実施形態では、各種演出モードの移行契機となる各種移行抽選(例えば、モード選択予告演出の実行可否を決定する抽選)の実行契機を、決定され得る変動パターンの全てを対象としてもよく、例えば、変動パターンP6〜P8を含むはずれ演出用の変動パターンの全てを対象として各種移行抽選の実行経過とすることもできる。
・本実施形態では、各種演出モードの移行契機となる各種移行抽選(例えば、モード選択予告演出の実行可否を決定する抽選)の実行契機を、任意に変更してもよく、例えば、特別モードの開始から5回や15回などの所定回数の図柄変動ゲームが実行されるや、特別モード開始から所定時間が経過することを所定条件としてもよい。
・本実施形態では、各種演出モードの移行契機となる各種移行抽選で用いる各種テーブルにおける乱数の振分け態様を、用途に合わせて任意に変更してもよい。例えば、第1特別モードにおける第1特別モード移行抽選テーブル及び第1特別モード移行予告内容テーブルにおいては、選択状態STATaで選択状態STATbよりも実行(特にモード選択予告演出の実行)を決定し易くければ、乱数の振分け態様を変更することができる。
・本実施形態では、モード選択予告演出の実行態様を任意に変更することもでき、演出用ボタン26の操作によって遊技者自身が選択的に特別モードを切替え可能であれば、例えば、キャラクタTK1,TK2を出現させないで、第1,第2特別モード背景画像を順に切替えるといった態様でもよい。
・本実施形態では、モード選択予告演出の実行態様を、切替える特別モードの種類を予め抽選により決定する態様とすることもでき、ルーレット形式で切替え先を決定するといった態様にすることもできる。
・本実施形態では、選択状態を特定する条件内容を任意に変更してもよく、第1特別モードにおいて、変動パターンP6が選択された回数が2回までを選択状態STATaとする構成を採用することもできる。この場合には、第1特別モードにおいて、変動パターンP6が選択された回数が1回である選択状態STATaでモード選択予告演出の実行が決定されない場合であっても、変動パターンP6が選択された回数が2回である選択状態STATaでもモード選択予告演出の実行を決定し易い機会を遊技者に残すことができる。また、第1特別モードにおいては、選択状態を特定する条件内容を3回以上を選択状態STATaとする構成を採用することもできる。また、選択状態の判定基準となる特別モード実行情報は、他の演出モードから特別モードに移行する毎にクリアされる構成としたり、モード選択予告演出によって演出モードが切替えられる毎にクリアされる構成としたりしてもよい。
・本実施形態では、モード選択予告演出において、特別モードの選択だけでなくCHモードへの移行も選択可能にすることもできる。この場合には、遊技状態における当選確率が「高確」であるか「低確」であるかに応じてそのCHモードを切替え先の演出モードとして出現させるか否かを抽選したりする構成を採用することもできる。また、モード選択予告演出は、通常モードや特殊モード、又はCHモード滞在中にも出現し得る構成とし、変短状態が同一態様となる演出モードへの切替えを可能とすることもできる。また、モード選択予告演出では、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」である場合にのみ確変モードを切替え先の演出モードとして出現させ得る構成を採用してもよい。
・本実施形態では、第2特別モード滞在中においても第1特別モード滞在中と同様にしてモード選択予告演出の実行可否を決定する構成を採用することもできる。
・本実施形態では、遊技状態が「高確+変短あり(100回)」又は「低確+変短あり(100回)」であるか「高確+変短あり(リミットなし)」であるかにかかわらず、15R系大当り遊技終了後、再び15R系大当り遊技に当選することなく変短状態に定める上限回数分に相当する図柄変動ゲームの経過時、特別モード滞在中である条件下で通常モードへの移行を指示するようにしてもよい。
・本実施形態において、特別モード滞在中、CHモード移行条件の成立によるCHモードへの移行を、変短状態が付与される上限数からCHモード用のモード終了条件となる規定回数分を引いた時点までを最大として決定し得る構成であればよい。この場合には、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」であれば特別モードが継続している限りCHモードに移行可能な構成とすることができる。また、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」において、15R系大当り遊技終了後、再び15R系大当り遊技に当選することなく変短状態が付与される上限数からCHモード用のモード終了条件となる規定回数分を引いた時点以降、特別モード滞在中である条件下で大当りや小当りなどを契機にCHモードへの移行可能な構成とすることもできる。
・本実施形態では、特殊モード突入期間において、特殊モード以外の演出モードに移行し得る構成としてもよい。
・本実施形態では、特殊モード突入期間を、特別モードから通常モードへの移行後、経過した時間としてもよい。
・本実施形態では、特殊モード突入期間の長さ(図柄変動ゲームの回数)を、通常モードへの移行後、例えば、10回や30回以上など変更することもでき、当選確率が「高確」であるか「低確」であるかに応じてその長さを変更することもでき、例えば、当選確率が「高確」であれば特殊モード移行抽選に当選する、大当り又は小当りに当選するまで継続し得る構成を採用することもできる。
・本実施形態では、確変モード移行予告演出の演出態様を、任意に変更することもでき、演出用ボタン26の操作の操作状況に応じて導出される演出結果が変化する演出態様であればよく、可変表示器H2に画像表示される「襖」を開放させたり、特殊装飾ランプESを点灯させたりすることでも実現することができる。
・本実施形態において、実行A(成功パターン)による確変モード移行予告演出では、操作有効期間中に演出用ボタン26が1回でも操作されていれば最終的に「緞帳D」が全開状態に変化するようにすることもでき、演出用ボタン26を操作して遊技に参加する意思を持っている遊技者に対して対価を確実に付与することができる。
・本実施形態では、CHモード、特殊モードのモード終了条件を時間や転落抽選などの構成を採用することもできる。
・本実施形態では、15R確変大当り遊技終了後、確変モードに移行し得る構成であってもよく、15R確変大当り遊技の当選時の図柄変動ゲームでは特定の大当りの図柄組み合わせのみを決定し得るようにしてもよい。
・本実施形態では、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に認識し得ない(認識し難い)構成であればよく、例えば、変短状態の付与態様や付与する場合の付与回数を任意に変更することもできる。また、例えば、図柄B,Dに基づく15R系大当り遊技を備えていればよく、図柄Aを備えていなくてもよい。また、例えば、上限回数を2回とする遊技者が多くの賞球を獲得し難い大当り遊技(2R系大当り遊技)によって遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に認識し得ない(認識し難い)仕様のパチンコ遊技機に適用してもよい。また、例えば、図柄Cに基づく2R確変大当り遊技(遊技者が賞球をほぼ獲得不能な大当り遊技)と、同一態様となって大当り遊技終了後に非確変状態を付与する2R非確変大当り遊技(遊技者が賞球をほぼ獲得不能な大当り遊技)を備えるようにしてもよく、この場合においては小当り遊技を備えなくてもよくなる。
・本実施形態では、演出モードの種類を遊技者に認識し得る構成であれば、各演出モードの演出態様を変更してもよく、例えば、専用の可動体の動作態様(演出態様)や、装飾ランプ16の発光態様(演出態様)や、スピーカ17の音声出力態様(演出態様)により演出モードの種類を遊技者に報知するといった構成を採用してもよい。
・本実施形態では、各演出装置(可変表示器H2、各種装飾ランプ16,ES、スピーカ17)主体に展開される各種演出を、例えば、専用の可動体の動作態様(演出態様)や、各演出装置を連動させて実行させる構成を採用してもよい。
・本実施形態では、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に認識させ得る報知ランプを備えるようにしてもよい。
・本実施形態では、2R確変大当り遊技、小当り遊技における大入賞口装置23の開放時間を延長させることで、遊技者に賞球を獲得させるといった構成とすることもできる。
・本実施形態において、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの決定に関する各種乱数を、各始動入賞装置21,22の入賞時に全てRAM30cから取得するようにしてもよい。