第1参考例
以下、本発明の第1参考例を図面に基づいて説明する。図1は第1参考例におけるアウターカバー20(=アウター部)とハウジング本体10とを示す分解斜示図である。図2は図1に示すアウターカバー20のI−I線断面図である。図3は図1に示すハウジング本体10のII−II線断面図である。図4は仮係止位置におけるコネクタの断面図である。図5は本係止位置におけるコネクタの断面図である。図6は仮係止位置におけるコネクタの部分拡大断面図である。図7は本係止位置におけるコネクタの部分拡大断面図である。図8は他の参考例におけるアウターカバー20の斜示図である。図9は図8に示すアウターカバー20の正面図である。図10は図8に示すアウターカバー20の側面図である。
同図に示すように、このコネクタは、端子収容室Cが設けられた合成樹脂製のハウジング本体10と、端子収容室Cに収容された端子30(図4及び図5)の長手方向Y1と直交する装着方向Y2からハウジング本体10に装着するアウターカバー20と、端子収容室Cの後方から挿入されるメス型の端子30(図4及び図5)とを備えている。上述したコネクタには、装着方向Y2に、二段に各々8個づつ端子収容室Cが成形されている。
上述したハウジング本体10は、図1に示すように、略箱型であり、長手方向Y1中間において直交方向Y3に延在し、後述するアウターカバー20のスペーサ部24が嵌め込まれる嵌合溝11が成形されている。上述したハウジング本体10はまた、装着方向Y2と直交する下壁12と、嵌合溝11よりも端子30の先端側に設けられ、先端側に向かうに従って下壁12に近づく係止部13aを有する可撓性の端子係止ランス13(以下係止ランス13)とを備えている(図3)。この下壁12及び係止ランス13によって端子収容室C先端側の装着方向Y2が区画されている(図4及び図5)。
また、上述したハウジング本体10は、嵌合溝11よりも端子30の後側に設けられ、下壁12と水平な隔壁14及び上壁15をさらに備えている(図3)。この下壁12、隔壁14及び上壁15によって端子収容室C後部の装着方向Y2が区画されている(図4及び図5)。さらに、上述したハウジング本体10は、装着方向Y2及び長手方向Y1の両方向と平行な一対の左右側面16(=外側面)と、嵌合溝11よりも端子30の先端側に設けられ、左右側面16に水平な隔壁17とを備えている(図1)。この一対の左右側面16間に端子収容室Cが設けられている。また、左右側面16及び隔壁17によって端子収容室C先端側の直交方向Y3が区画されている。また、上述した下壁12から1段目の係止部13a下面までの高さL11と、隔壁14の上面から上段の係止部13a下面までの高さL12とは同じである(図3)。
上述したハウジング本体10はさらに、嵌合溝11よりも後側に設けられ、左右側面16に水平な隔壁18を備え、この隔壁18によって端子収容室C後側の直交方向Y3が区画されている(図1)。また、ハウジング本体10の左右側面16の外側には、アウターカバー20の仮係止溝22a及び本係止溝22b(係止溝)と係止する係止突部16a、16bが成形されている(図1)。
また、アウターカバー20には、ハウジング本体10の長手方向Y1先端側を覆い、各端子収容室Cに連通すると共に、相手側オス端子が挿入される相手端子挿入孔21a(以下端子挿入孔21a)が成形されたフロント部21と、ハウジング本体10の左右側面16を覆い、内側に仮係止溝22a、本係止溝22b(図2)が成形された左右側面カバー部22と、相手側コネクタハウジング(図示せず)に係止されるロック突起23aが成形されたロックアーム部23と、このロックアーム部23の内側に設けられ、ハウジング本体10に成形された嵌合溝11内に、装着方向Y2から挿入されるスペーサ部24(図2)とが一体成形されている。
このように、ハウジング本体10の左右側面16及びアウターカバー20の左右側面カバー部22に各々、第1係止手段である係止突部16a及び16b、仮係止溝22a、本係止溝22bを設けることにより、スペーサ部24やフロント部21に係止手段を設ける場合に比べて、第1係止手段のスペースを大きくとることができるため、係止を安定することができる。
また、上述した仮係止溝22a及び本係止溝22bは各々、図2に示すように、アウターカバー20の長手方向Y1後端部より長手方向Y1に沿って一直線状に成形されている。これにより、アウターカバー20を成形する際に、長手方向Y1後端側に向かい、長手方向Y1に沿って抜かれる金型で、仮係止溝22a及び本係止溝22bを成形することができる。つまり、左右側面カバー部22の内側や、スペーサ部24の後端側などを成形する金型と同一方向に抜くことができ、型抜き方向を増やすことなく、仮係止溝22a及び本係止溝22bを成形することができ、製造コストの削減を図ることができる。
スペーサ部24は、上壁24a及び隔壁24bを備え(図2)、この上壁24a及び隔壁24bによって端子収容室C中間部の装着方向Y2が区画されている(図4及び図5)。スペーサ部24はまた、左右側面カバー部22と水平な隔壁24cを備え(図2)、この隔壁24cによって端子収容室C中間部の直交方向Y3が区画されている。
また、端子30は、図6に示すように、相手側オス端子(相手端子)が進入する例えば略矩形状の筒部30aを有している。端子30は、係止ランス13に対する第一の係止段部31を有し、その後側に、スペーサ部24に対する第二の係止段部32を有している。第一の係止段部31は、上述した筒部30a外側に突設される第一突部33の後端に成形されている。また、この第一突部33の先端側には導通プローブと当接するための当接面34が設けられている。
この端子30の下面から水平面35までの高さL21は、ハウジング本体10における高さL11及びL12(図3)に比べてほぼ同等か少し小さめである。また、第一突部33の高さL22は、ハウジング本体10における高さL11及びL12(図3)に比べて少し大きめである。また、端子30の後部側の圧着片36には電線Lが圧着接続されている。
次に、上述したコネクタの仮係止位置について、図4を参照して説明する。ここで、仮係止位置とは、スペーサ部24をハウジング本体10の嵌合溝11に挿入するように、ハウジング本体10に向かってアウターカバー20をスライドさせてハウジング本体10に装着した結果、ハウジング本体10に成形された係止突部16a、16bがアウターカバー20の仮係止溝22aで仮係止された状態である。この仮係止位置において、隔壁14の上面、隔壁24bの上面、係止ランス13の上面は、段差なく連なっている。また、仮係止位置において、図6に示すように、上述した下壁12からスペーサ部24の隔壁24bにおいて下壁12と最も近い部分までの高さL31は、端子30の第一突部33の高さL22と同じか少し高めになっている。これにより、仮係止位置においてスペーサ部24は、端子収容室Cに対する端子30の挿入を許容するようになっている。
この仮係止位置において、端子30を先ず下段の端子収容室Cに挿入する。端子30は、ハウジング本体10の後部から端子収容室Cに挿入され、下壁12に沿って先端に向かって進入される。端子30の第一突部33が係止部13aまで進入すると、係止部13aは図中上向きに撓み、さらに進入して第一突部33が係止部13aよりも先端側まで進入すると、係止部13aは図中下向きに復元して端子30の第一の係止段部31に係止して端子30を一次係止し、端子30が端子収容室Cに収容保持される。
次に、上段の端子収容室Cに端子30を挿入する場合について、説明する。端子30は、ハウジング本体10の後部から端子収容室Cに挿入され、まず後部隔壁14の上面、スペーサ部24の隔壁24b上面の順に沿って前部に向かって進入される。端子30の第一突部33が係止部13aまで進入すると、上側の係止部13aが図中上向きに撓み、さらに進入して第一突部33が係止部13aよりも先端側まで進入すると、係止部13aは図中下向きに復元して端子30の第一の係止段部31に係止して端子30を一次係止し、端子30が端子収容室Cに収容保持される。また、係止部13aの先端には先端側に向かって突起する突部13a1が成形されている。図6に示すように、この突部13a1の下面が端子30の第一突部33上面と当接するようになっている。
上述したように端子30を挿入した結果、図6に示すように、端子30は第一突部33が装着方向Y2においてアウターカバー20側に向かって端子収容室Cに収容される。また、係止ランス13は端子30の当接面34より後側、かつ、装着方向Y2においてアウターカバー20側を係止している。これにより、当接面34と係止部13aとは先端部側から見て、装着方向Y2に並んでいる。また、仮係止位置において、端子挿入孔21aと当接面34とは長手方向Y1に並んでいる。さらに、仮係止位置において、端子挿入孔21aと係止部13aの突部13a1とが長手方向Y1に並んで設けられている。これにより、仮係止位置においては、当接面34と係止ランス13の突部13a1とが、端子挿入孔21aを通して、露出される。
従って、端子30を誤挿入した場合には、仮係止位置において端子挿入孔21aからドライバのような端子抜き治具(図示せず)を挿入し、端子抜き治具を係止ランス13の突部13a1と端子30の第一突部33との間に挿入して、係止ランス13を上向きに撓ませて、係止ランス13による端子30の一次係止を解除することができる。これにより、端子挿入孔21aとは別に端子抜き治具挿入用の孔をフロント部21に設ける必要がない。しかも、本係止位置で端子挿入孔21aを通して係止ランス13を露出させる場合、端子挿入孔21aを、相手端子を挿入するスペース以上に大きく設ける必要があるが、仮係止位置で端子挿入孔21aを通して係止ランス13を露出することにより、端子挿入孔21aを、相手端子を挿入するスペース以上に大きく設ける必要がなくなるので、より一層、フロント部21の強度を高めることができる。
最後に、アウターカバー20をさらに下向きに押圧してスライドさせる。これにより、仮係止溝22aと係止突部16a、16bとの係止がはずれ、ハウジング本体10に成形された係止突部16a、16bがアウターカバー20の本係止溝22bで係止され本係止位置となる。この本係止位置において、図5に示すように、スペーサ部24の隔壁24bが端子30の第二の係止段部32に係止して、端子30が二次係止される。また、端子収容室C上段においては、スペーサ部24の上壁24aが端子30の第二の係止段部32に係止して、端子30が二次係止される。このように、本係止位置において、スペーサ部24は端子30を係止して、たとえ、係止ランス13による端子30の係止が解除されても、端子30が端子収容室Cから抜けないようになっている。
また、アウターカバー20のフロント部21には、端子挿入孔21aとは別に端子30の導通チェックを行う導通プローブを挿入するためのチェッカー治具挿入孔21b(露出孔)が設けられている(図6及び図7)。図7に示すように、本係止位置において、当接面34とチェッカー治具挿入孔21bとは長手方向Y1に並んで設けられている。これにより、本係止位置において、端子30の当接面34がチェッカー治具挿入孔21bを通して露出される。そこで、コネクタの本係止を行った後、このチェッカー治具挿入孔21bから導通プローブ(図示せず)を長手方向Y1に沿って挿入すれば、当接面34と当接して、端子30の導通チェックを行うことができる。
ところで、上述したようにチェッカー治具挿入孔21bを設けなくても、導通チェックについては、例えば、本係止位置において端子挿入孔21aから導通プローブを端子30の筒部30a内に挿入して、端子30と接触させることも考えられる。しかしながら、本第1参考例のようにメス端子30の場合、筒部30aの内周面に接するように導通プローブを斜めに挿入しなければならず、確実に端子30と当接させるのが難しい。又、導通プローブを筒部30a内のバネに接触させた場合、バネを変形させてしまう恐れがある。
そこで、本参考例のように、チェッカー治具挿入孔21bと長手方向Y1に並び、かつ、長手方向Y1と交わる当接面34を端子30に設け、チェッカー治具挿入孔21bを通して露出することにより、導通プローブを長手方向Y1に沿ってチェッカー治具挿入孔21bから挿入すれば、確実にかつ簡単に導通プローブと当接面34とを当接させて、導通チェックを行うことができる。
また、仮係止位置で導通チェックが行え、本係止位置で導通チェックが行えないような構成のコネクタでは、仮係止時に導通チェックをし忘れて本係止してしまうと、再び仮係止に戻して導通チェックを行う必要があるが、上述したように本係止位置で導通チェックができればこのような事態は発生しないので、端子30の導通チェックをより一層、容易かつ確実に行うことができる。
上述したコネクタによれば、係止ランス13を収容したハウジング本体10とは別体にフロント部21を設けたため、フロント部21には係止ランス13の成形金型を抜く抜き孔を設ける必要がなく、フロント部21の強度を高めることができる。しかも、スペーサ部24とフロント部21とが一体成形されているため、部品点数が削減され、コストダウンを図ることができる。
また、上述したコネクタによれば、端子30において、第一突部33先端側に当接面34が成形され、第一突部33後端に係止ランス13と係止する第一の係止段部31が成形されている。これにより、当接面34を成形するための突部と係止ランス13とを係止する第一の係止段部31を成形するための突部とを別々に設ける必要がなく、端子30の形状を簡単にすることができる。
また、上述した参考例では、図2に示すように、仮係止溝22a及び本係止溝22bは長手方向Y1の後端に向かい、長手方向Y1に沿って引き抜かれる金型で成形されるが、図8〜図10に示すように、仮係止溝22a及び本係止溝22bを成形することも考えられる。
同図に示すように、仮係止溝22aは、フロント部21に設けられた仮係止溝22aの成形用金型の抜き穴21c(=貫通穴)に貫通して成形されると共に、長手方向Y1に沿って成形されている。本係止溝22bは、フロント部21に設けられた本係止溝22bの成形用金型の抜き穴21d(=貫通穴)に貫通して成形されると共に、長手方向Y1に沿って成形されている。これにより、アウターカバー20を成形する際、長手方向Y1先端側に向い、長手方向Y1に沿って抜かれる金型で、仮係止溝22a及び本係止溝22bを成形することができる。つまり、フロント部21正面や端子挿入孔21a、チェッカー治具挿入孔21bなどを成形する金型と同じ方向に抜くことができ、型抜き方向を増やすことなく、仮係止溝22a及び本係止溝22bを成形することができ、製造コストの削減を図ることができる。
また、図8〜図10に示す例では、仮係止溝22a及び本係止溝22bは、左右側面カバー部22を貫通するように成形されていたが、仮係止溝22a及び本係止溝22bは、図2に示すように、凹状に成形するようにしてもよい。
また、図8〜図10に示す例では、左右側面カバー部22の内側に仮係止溝22a及び本係止溝22bを成形する場合について説明していたが、左右側面カバー部22の内側に係止突部を設ける場合も、フロント部21に設けた抜き穴内に貫通して成形すると共に、長手方向Y1に沿って成形すれば、仮係止溝22a及び本係止溝22bと同様に、アウターカバー20の長手方向Y1先端側に向かって、長手方向Y1に沿って抜かれる金型で成形することができる。また、図2に示す仮係止溝22a及び本係止溝22bと、図8〜図10に示す仮係止溝22a及び本係止溝22bとの両方を成形してもよい。
第2参考例
次に、本発明の第2参考例について説明する。図11は、本発明のコネクタの第2参考例におけるアウターカバー20とハウジング本体10とを示す分解斜示図である。図12は、図11に示すコネクタの仮係止位置におけるコネクタの背面図である。図13は、図11に示すコネクタの本係止位置における背面図である。図14は、図11に示すコネクタの端子中途挿入状態における背面図である。なお、図11〜図14において、図1〜図10について上述した第1参考例ですでに説明した部分と同等の部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1参考例と第2参考例とで異なる点は、後述する第2係止手段(本係止突部、仮係止突部、係止突部)を設けている点である。この第2係止手段について以下説明する。
図11に示すように、アウターカバー20は、装着方向Y2のアウターカバー20側にロックアーム部23が設けられている。ロックアーム部23は、相手コネクタハウジングとの嵌合時に装着方向Y2のハウジング本体10側に撓んで相手コネクタハウジングの嵌合方向(つまり長手方向Y1)の移動を許容すると共に相手コネクタハウジングが嵌合位置にある状態で復元するアーム部23b及びアーム部23bに設けられ相手コネクタハウジングを係止するロック突起23aから構成されている。
アウターカバー20は、上記ロックアーム部23の両側に設けられた一対のロック保護壁25を有している。一対のロック保護壁25は、長手方向Y1に沿って後端から先端に亘って設けられている。一対のロック保護壁25の長手方向Y1の後端は、直交方向Y3に水平なフランジ部26が一体に設けられている。ハウジング本体10は、一対のロック保護壁25間にロック保護壁25に沿って突出する一対の可撓係止アーム19を有している。一対の可撓係止アーム19は、直交方向Y3に撓むことができる。
上記可撓係止アーム19のロック保護壁25側には、アウターカバー20の係止突部25a(第2係止手段)と係止する仮係止突部19a及び本係止突部19b(第2係止手段)が形成されている。仮係止突部19a及び本係止突部19bは、装着方向Y2のハウジング本体10側に向かうに従って突起高さが高くなるように設けられている。
また、上記ロック保護壁25の可撓係止アーム19側には、図12に示すように仮係止位置で可撓係止アーム19の仮係止突起19aと係止すると共に図13に示すように本係止位置で可撓係止アーム19の本係止突起19bと係止する係止突部25aが形成されている。係止突部25aは、装着方向Y2のアウターカバー20側に向かうに従って突起高さが高くなるように設けられている。
次に、上述したコネクタの組立について説明する。まず、スペーサ部24をハウジング本体10の嵌合溝11に挿入するように、ハウジング本体10に向かってアウターカバー20をスライドさせてハウジング本体10に装着すると、上述した第1参考例と同様にハウジング本体10に設けられた係止突部16a、16bがアウターカバー20の仮係止溝22aで仮係止される。また、図13に示すように、ハウジング本体10に設けた係止突部25aがアウターカバー20に設けた仮係止突部19aと仮係止される。このようにハウジング本体10とアウターカバー20とが仮係止位置で係止されると、スペーサ部24が端子収容室Cに対する端子30の挿入を許容するようになる。
この仮係止位置において、端子30を端子収容室C内に挿入する。最後に、アウターカバー20をさらにハウジング本体10に向かって押圧してスライドさせる。これにより、仮係止溝22aと係止突部16a、16bとの係止、仮係止突部19aと係止突部25aとの係止がはずれ、ハウジング本体10に設けた係止突部16a、16bがアウターカバー20の本係止溝22bで本係止される。また、ハウジング本体10に設けた係止突部25aがアウターカバー20に設けた本係止突部19bと本係止される。このようにハウジング本体10とアウターカバー20とが本係止位置で係止されると、スペーサ部24が端子30を係止して、端子30が端子収容室Cから抜けないようにしている。
また、コネクタは、図6に示すように、端子30の先端が端子収容室Cの先端まできちんと挿入されない端子中途挿入状態のときは、スペーサ部24の隔壁24bが端子30の水平面35と干渉して本係止位置で係止することができない。即ち、図14に示すように、端子中途挿入状態では、ハウジング本体10及びアウターカバー20が仮係止位置と本係止位置との間にある状態となる。この状態において、本係止突部19bと係止突部25aとが当接して、可撓係止アーム19がロック保護壁25から離れる方向に撓んでロックアーム部23の下側に位置する。
これにより、ロックアーム部23は、可撓係止アーム19を越えて装着方向Y2のハウジング本体10側へ撓むことがない。このため、ロックアーム部23が装着方向Y2のハウジング本体10側へ撓むことができず、相手コネクタハウジングの嵌合方向への移動を許容することができない。この結果、相手コネクタハウジングと嵌合することができないので、端子中途挿入状態が容易に分かり、端子中途挿入を未然に防ぐことができる。
また、上述した第2参考例のコネクタによれば、可撓係止アーム19のロック保護壁25側と、ロック保護壁25の可撓係止アーム19側との各々に、ハウジング本体10とアウターカバー20とを仮係止位置及び本係止位置で係止するための第2係止手段(仮係止突部19a、本係止突部19b及び係止突部25a)が設けられているので、ロックアーム部23とロック保護壁25との間のデッドスペースを利用して第2係止手段を設けることができ、省スペース化を図りつつ仮係止及び本係止の保持力を向上させることができる。
第3参考例
次に、本発明の第3参考例について説明する。図15は、本発明のコネクタの第3参考例におけるアウターカバー20とハウジング本体10とを示す背面分解斜示図である。図16は、図15に示すハウジング本体を示す正面斜示図である。図17は、図15に示すコネクタの仮係止位置における背面図である。図18は、図15に示すコネクタの本係止位置における背面図である。図19は、図15に示すコネクタの端子中途挿入状態における背面図である。図20は、図15に示すコネクタの係止を解除方法について説明するための図である。なお、図15〜図20において、図1〜図30について上述した第1及び第2参考例ですでに説明した部分と同等の部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第2参考例と第3参考例とで異なる点は、第1係止手段の構成と、アウターカバー20にテーパ面27を設けた点と、可撓係止アーム19に係止解除部19cを設けた点である。この異なる点について以下説明する。
第3参考例では、図15及び図16に示すように、アウターカバー20の左右側面カバー部22の内側の点線で示す位置に係止突部28を設け、ハウジング本体10の左右側面16に仮係止溝16c、本係止溝16dを設けている。この場合、係止突部28に関しても、アウターカバー20の長手方向Y1後端部に成形すると共に、長手方向Y1に一直線状に沿って形成すれば、係止溝22a、22bと同様に、アウターカバー20の長手方向Y1後端部から長手方向Y1に沿って抜かれる金型で成形することができる。
また、ロック保護壁25の可撓係止アーム19側の壁面には、長手方向Y1後端側に向かうに従って可撓係止アーム19から離れるテーパ面27が設けられている。このテーパ面27を設けることにより、第2係止手段としての係止突部25aが設けられている壁面W1よりも長手方向Y1の後端側の壁面、即ちテーパ面27が可撓係止アーム19から離れるように設けられる。そして、可撓係止アーム19の係止解除部19cは、係止突部25aが設けられている壁面W1よりも長手方向Y1後端側に突出するように設けられている。
次に、上述したコネクタの組立について説明する。まず、スペーサ部24をハウジング本体10の嵌合溝11に挿入するように、ハウジング本体10に向かってアウターカバー20をスライドさせてハウジング本体10に装着すると、アウターカバー20に設けられた係止突部28がハウジング本体10に設けた仮係止溝16cで仮係止される。また、図17に示すように、ハウジング本体10に設けた係止突部25aがアウターカバー20に設けた仮係止突部19aと仮係止される。このようにハウジング本体10とアウターカバー20とが仮係止位置で係止されると、スペーサ部24が端子収容室Cに対する端子30の挿入を許容するようになる。
この仮係止位置において、端子30を端子収容室C内に挿入する。最後に、アウターカバー20をさらにハウジング本体10に向かって押圧してスライドさせる。これにより、仮係止溝16cと係止突起28との係止、仮係止突部19aと係止突部25aとの係止がはずれ、アウターカバー20に設けた係止突部28がハウジング本体10の本係止溝16dで本係止される。また、ハウジング本体10に設けた係止突部25aがアウターカバー20に設けた本係止突部19bと本係止される。このようにハウジング本体10とアウターカバー20とが本係止位置で係止されると、スペーサ部24が端子30を係止して、端子30が端子収容室Cから抜けないようにしている。
また、図19に示すように、ハウジング本体10及びアウターカバー20が仮係止位置と本係止位置との間にある状態、即ち端子中途挿入状態においては、上述した第2参考例と同様に、可撓係止アーム19がロック保護壁25から離れる方向に撓んでロックアーム部23の装着方向Y2のハウジング本体10側への撓みを防止することができる。
次に、係止解除について説明する。係止解除時は、図20に示すように、テーパ面27と可撓係止アーム19の係止解除部19cとの間にできた隙間に指を入れて、一対の可撓係止アーム19をロック保護壁25から離れる側に撓ませて係止突部25aとの係止を解除する。第2参考例のように、ロック保護壁25と可撓係止アーム19との間に隙間がない構成だと、解除治具を用いて可撓係止アーム19をロック保護壁25から離れる側に撓ませる必要があった。しかも、可撓係止アーム19は、左右方向Y3に一対設けられているため、この一対の可撓係止アーム19を同時に撓ませるのは非常に困難であった。
第3参考例によれば、テーパ面27と係止解除部19cとの間に隙間ができ、第2参考例のように特別な治具を用いることなく、片手の指を使って簡単に可撓係止アーム19の係止を解除することができる。
なお、上述した第3参考例では、テーパ面27を設けることにより、係止突部25aが設けられている壁面W1よりも長手方向Y1の後端側の壁面、即ちテーパ面27が可撓係止アーム19から離れるように設けていたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、壁面W1よりも長手方向Y1の後端側の壁面が可撓係止アーム19から離れるような段差を設けることも考えられる。
実施形態
次に、本発明の実施形態について説明する。図21は、本発明のコネクタの実施形態におけるアウターカバー20とハウジング本体10とを示す正面分解斜示図である。図22は、図21に示すコネクタの仮係止位置における断面図である。図23は、図21に示すコネクタの本係止位置における断面図である。なお、図21〜図23において、図1〜図10について上述した第1参考例ですでに説明した部分と同等の部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1参考例と実施形態とで異なる点は、アウターカバー20にブリッジ29を設けた点と、ハウジング本体10に可撓係止部37を設けた点である。この点について以下説明する。
ブリッジ29は、左右側面カバー部22間の長手方向Y1後端部であって、装着方向Y2のハウジング本体10側の端部に設けられている。可撓係止部37は、ハウジング本体10の長手方向Y1後端に設けられている。可撓係止部37は、装着方向Y2のアウターカバー20側が固定端37aとなると共にハウジング本体10側が自由端37bとなる片持ち状に形成されている。固定端37aは、上壁15と連続して設けられている。可撓係止部37は、ハウジング本体10へのアウターカバー20の装着時に自由端37bが長手方向Y1の先端側に撓んでブリッジ29の装着方向Y2への移動を許容するように設けられている。
可撓係止部37は、図23に示すように、ハウジング本体10及びアウターカバー20が本係止位置にある状態で長手方向Y1後端側に復元してブリッジ29と装着方向Y2に並んでブリッジ29を係止するように設けられている。また、ブリッジ29及び可撓係止部37の各々には、ハウジング本体10とアウターカバー20とを仮係止位置で係止するための仮係止手段としての仮係止突部29a、仮係止溝37cが設けられている。
次に、上述したコネクタの組立について説明する。まず、スペーサ部24をハウジング本体10の嵌合溝11に挿入するように、ハウジング本体10に向かってアウターカバー20をスライドさせてハウジング本体10に装着すると、可撓係止部37の自由端37bがブリッジ29に押されて長手方向Y1の先端側に撓んでブリッジ29の装着方向Y2への移動を許容する。
さらに、ハウジング本体10に向かってアウターカバー20をスライドさせると、上述した第1参考例と同様にハウジング本体10に設けられた係止突部16a、16bがアウターカバー20の仮係止溝22aで仮係止される。また、図22に示すように、ブリッジ29に設けた仮係止突部29aと可撓係止部37に設けた仮係止溝37cとが仮係止される。このようにハウジング本体10とアウターカバー20とが仮係止位置で係止されると、スペーサ部24が端子収容室Cに対する端子30の挿入を許容するようになる。
この仮係止位置において、端子30を端子収容室C内に挿入する。最後に、アウターカバー20をさらにハウジング本体10に向かって押圧してスライドさせる。これにより、仮係止溝22aと係止突部16a、16bとの係止、仮係止突部29aと仮係止溝37cとの係止がはずれ、ハウジング本体10に設けた係止突部16a、16bがアウターカバー20の本係止溝22bで本係止される。
また、図23に示すように、可撓係止部37の自由端37bが長手方向Y1の後端側に復元して、ブリッジ29と可撓係止部37とが装着方向Y2に並んで本係止される。このようにハウジング本体10とアウターカバー20とが本係止位置で係止されると、スペーサ部24が端子30を係止して、端子30が端子収容室Cから抜けないようにしている。
上述した実施形態によれば、ハウジング本体10、アウターカバー20の長手方向Y1後端側でも仮係止及び本係止を行うことができ、仮係止及び本係止の保持力を向上させることができる。
第4参考例
次に、本発明の第4参考例について説明する。図24は、本発明の第4参考例におけるアウターカバー20とハウジング本体10とを示す正面分解図である。なお、図25において、図1〜図10について上述した参考例ですでに説明した部分と同等の部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
上述した第1〜第3参考例、実施形態では、例えば図18に示すように、ハウジング本体10とアウターカバー20との隙間Sが装着方向Y2に沿って一直線状に伸びて設けられている。このような構成の場合、この隙間Sに電線が引っかかりアウターカバー20がめくれあがるという問題が考えられる。
そこで、第4参考例では、ハウジング本体10にアウターカバー保護部38を設けた。図24に示すように、一対の左右側面16には、長手方向Y1後端側でかつ装着方向Y2のハウジング本体10側の隅に一対の左右側面カバー部22の外側面と同一平面となるような突状のアウターカバー保護部38が設けられている。また、一対の左右側面カバー部22は、上記アウターカバー保護部38に対向する部分が切り欠かれている。
以上の構成によれば、側面カバー部22のうち、装着方向Y2先端且つフロント部21の反対側端部の隙間Sより電線Lなどが侵入してアウター部20がめくれることを防止することが出来る。
また、図25に示すようなアウターカバー保護部38を設けることも考えられる。同図に示すように、一対の左右側面16には、長手方向Y1後端側でかつ装着方向Y2のハウジング本体10側の隅に一対の左右側面カバー部22の外側面を覆うアウターカバー保護部38が設けられている。なお、アウターカバー保護部38に対向する部分の左右側面カバー部22は凹部39が形成されている。この凹部39は、一対の左右側面カバー部22の外側面とアウターカバー保護部38とが同一平面になるように形成される。
以上の構成によれば、アウターカバー保護部38が一対の左右側面カバー部22の外側面を覆うように設けられているため、アウターカバー20とハウジング本体10との隙間から電線などが侵入してアウターカバー20がめくれることを防止することができる。
また、図25に示す例では、凹部39が装着方向Y2のアウターカバー20側の端部からハウジング本体10側の端部に亘って設けられていたが、例えば図26に示すように、アウターカバー保護部38に対向する部分のみに凹部39を形成することも考えられる。
第5参考例
次に、本発明の第5参考例について説明する。図27は、本発明のコネクタの第5実施形態におけるアウターカバー20とハウジング本体10とを示す背面分解斜示図である。図28は、図27に示すコネクタの本係止位置における背面図である。図29は、第2楔型突部と楔型溝との係止が外れた状態での断面図である。なお、図27〜図29において、図1〜図10について上述した第1参考例ですでに説明した部分と同等の部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1参考例と第5参考例とで異なる点は、アウターカバー20にブリッジ29及び楔型溝40を設けた点と、ハウジング本体10に楔型突部41を設けた点である。この異なる点について以下説明する。ブリッジ29は、左右側面カバー部22の長手方向Y1後端部であって、装着方向Y2のハウジング本体10側の端部に設けられている。これにより、ブリッジ29は、仮係止位置でハウジング本体10とアウターカバー20とが係止した状態で端子収容室Cよりも装着方向Y2のハウジング本体10側に位置するように、一対の左右側面カバー部22の長手方向Y1の後端に設けられる。
また、アウターカバー20には、装着方向Y2のアウターカバー20側に向かって凹む楔型溝40が設けられている。楔型溝40は、アウターカバー20の長手方向Y1後端に設けられている。楔型溝40は、装着方向Y2のアウターカバー20側に近づくに従って直交方向Y3の幅が広くなるように設けられている。
また、ハウジング本体10には、装着方向Y2のアウターカバー20側に向かって突出する楔型突部41が設けられている。楔型突部41は、ハウジング本体10の長手方向Y1の後端に設けられている。楔型突部41は、装着方向Y2のアウターカバー20側に近づくに従って直交方向Y3の幅が広くなるように設けられている。上述した楔型溝40及び楔型突部41は、図28に示すように、本係止位置で互いに嵌合するように設けられている。
上述した第5参考例のコネクタによれば、ハウジング本体10及びアウターカバー20の各々に設けた楔型溝40及び楔型突部41により、長手方向Y1後端側でインナーハウジング10とアウターハウジング20とを本係止することができるため、電線Lに装着方向Y2のハウジング本体10側に向かう力が加わったとしても楔型溝40、楔型突部41の係止が外れることがない。
また、たとえ楔型溝40、楔型突部41の係止が外れてしまったとしても、図29に示すように、ブリッジ29が電線Lに引っかかってアウターハウジング20とハウジング本体10とが外れてしまうことがないので、ハウジング本体10とアウターハウジング20とを強固に本係止することができる。また、ブリッジ29を設けることにより、装着方向Y2に沿って一直線状に伸びる隙間Sがなくなるため、側面カバー部23のめくれや破損も防止することができる。
上述した第5参考例では、アウターカバー20に楔型溝40を設け、ハウジング本体10に楔型突部41を設けていたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、アウターカバー20に楔型突部41を設け、ハウジング本体10に楔型溝40を設けるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、ハウジング本体10の左右側面16外側と、アウターカバー20の左右側面カバー部22内側との各々に、ハウジング本体10とアウターカバー20とを仮係止及び本係止の2段階で係止するための第1係止手段(係止突部16a及び16b、仮係止溝22a、本係止溝22b)が設けられているが、例えば、従来と同様に、スペーサ部24と、このハウジング本体10においてスペーサ部24に対向する部分とに係止手段を設けることや、フロント部21と、ハウジング本体10のフロント部21に対向する部分とに係止手段を設けることが考えられる。
また、上述した実施形態では、長手方向Y1と交わる当接面34を端子30の筒部30a外側に設けていたが、当接面34の位置はこれに限定されず、例えば、端子30の筒部30a内に設けることも考えられる。このように、端子30の筒部30a内に当接面34を設ければ、本係止位置で端子挿入孔21aを通して当接面34を露出させるため、端子挿入孔21aから導通プローブを挿入して導通チェックを行うことができる。
また、上述した実施形態では、ハウジング本体10とアウターカバー20とを本係止した状態で、端子30の導通チェックを行うために、チェッカー治具挿入孔21bを設けていたが、図30に示すように、ハウジング本体10とアウターカバー20とを仮係止した状態で、端子挿入孔21aと端子30の当接面34とが長手方向Y1に並んでおり、端子挿入孔21aから当接面34も露出する構成であり、本係止時に導通チェックを行わなくてもいいのであれば、図30及び図31に示すように、フロント部21に端子挿入孔21aとは別にチェッカー治具挿入孔21bを設けなくてもよく、本係止時に当接面34がフロント部21から露出されなくてもよい。このとき、導通チェックは、端子挿入孔21aから導通プローブを挿入して当接面34と当接して行う。
従って、上述したように端子挿入孔21aとは別にチェッカー治具挿入孔21bを設ける必要がなくなり、しかも、本係止位置で端子挿入孔21aを通して端子30の筒部30a外側に設けられた当接面34を露出させる場合、端子挿入孔21aを、相手端子を挿入するスペース以上に大きく設ける必要があるが、仮係止位置で端子挿入孔21aを通して挿入孔外側に設けられた当接面34を露出することにより、端子挿入孔21aを、相手端子を挿入するスペース以上に大きく設ける必要がなくなるので、より一層、フロント部21の強度を高めることができる。また、チェッカー治具挿入孔21bに相手側オス端子がこじり挿入される恐れもなくなる。
また、上述した実施形態では、本係止位置で、フロント部21に設けたチェッカー治具挿入孔21bを通して当接面34が露出したり、仮係止位置で、端子挿入孔21aを通して当接面34を露出していたが、本発明はこれに限らず、当接面34が露出するような露出孔がフロント部21に設けられていればよく、本係止位置で露出させても、仮係止位置で露出させても、本係止位置及び仮係止位置の双方の位置で露出させてもよい。また、露出孔としても、端子挿入孔21aを流用しても、端子挿入孔21aとは別に成形してもよい。
また、上述した実施形態では、図6に示すように、仮係止時に、端子挿入孔21aを通して係止ランス13だけでなく、端子30の当接面34も露出しているが、図7に示すように、本係止した状態で、端子挿入孔21aとは別に当接面34を露出するチェッカー治具挿入孔21bを設け、本係止した状態で導通チェックすれば、仮係止時に、端子挿入孔21aを通して別方向に向けて端子30を収容してもよい。
また、本係止した状態で、係止ランス13と、係止ランス13の係止を解除する端子抜き治具を挿入するために、端子挿入孔21aとは別に設けた端子抜き治具挿入孔(図示せず)とを長手方向Y1に並べて、端子抜き治具挿入孔から係止ランス13を露出させて、本係止した状態で端子ランス13の係止解除ができる場合には、仮係止時に、端子挿入孔21aを通して端子ランス13が露出される必要がなく、別の場所を係止するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、当接面34を筒部30a外側の最先端に設けていたが、本発明は、当接面34を端子30の最先端に設けるものに限らず、例えば、少し後ろ側に設けてもよい。
さらに、上述した実施形態では、端子収容室Cの段数は二段であったが、二段に限らず、それ以上でもかまわない。また、上述した実施形態では、ロック突部23aをロックアーム部23に設けていたが、この場合に限らず、例えば、アウターカバー20の左右側面カバー部22や、ハウジング本体10の下壁12外側に設けることも考えられる。