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JP5015035B2 - 降圧型スイッチングレギュレータ - Google Patents

降圧型スイッチングレギュレータ Download PDF

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JP5015035B2 JP2008046023A JP2008046023A JP5015035B2 JP 5015035 B2 JP5015035 B2 JP 5015035B2 JP 2008046023 A JP2008046023 A JP 2008046023A JP 2008046023 A JP2008046023 A JP 2008046023A JP 5015035 B2 JP5015035 B2 JP 5015035B2
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Description

本発明は、電子機器に電力を供給する降圧型スイッチングレギュレータに関し、特に電源オフ時に電子回路に印加されている電圧を速やかに低下させると共に、インダクタによる出力電圧のアンダーシュートの発生を防止して電源回路及び負荷回路を保護する技術に関する。
負荷に電力を供給している電源回路の動作を停止させた場合、速やかに該負荷に入力されている電圧を低下させる必要があった。このようにする理由は、電圧の低下に時間がかかると、前記負荷をなす電子回路に動作保証外の低電圧が長時間印加されて、電子回路が誤動作したりして思わぬトラブルが発生する可能性があるからである。
また、小型の電子機器に使用される高効率の電源回路には、インダクタを用いた非絶縁型のスイッチングレギュレータが広く使用されている。しかし、このような場合、インダクタを使用していることから、電源オフ後にインダクタに蓄えられていたエネルギーが放電される経路を設けていない場合、該インダクタの両端に高電圧が発生し、該高電圧によって電源回路を構成する電子部品や、出力端子に接続されている電子回路に誤動作や不具合が発生する可能性があった。
このため、スイッチングレギュレータのスイッチ素子のうち、一端が接地電圧に接続された第1スイッチ素子を、負荷回路がオフするとオンさせて、出力コンデンサに蓄積された電荷を放電させるようにしていた(例えば、特許文献1参照。)。
また、電源オフ時にインダクタの電源側の端子に発生するアンダーシュートを抑制するために、同期整流用スイッチ素子と並列に、抵抗とトランジスタの直列回路を接続し、電源オフ後に該トランジスタをオンさせてアンダーシュートを抑制するようにするものがあった(例えば、特許文献2参照。)。
特開2007−288863号公報 特開2004−336972号公報
しかし、前者のスイッチングレギュレータでは、前記第1スイッチ素子が同期整流用スイッチ素子として機能しており、電源オフの直後にメインスイッチ素子と同期整流用スイッチ素子の両方をオフさせているため、電源オフ直後にインダクタの電源側の端部に大きな負電圧が発生していた。該負電圧は、同期整流用スイッチ素子の両端に印加されることから、同期整流用スイッチ素子の寄生ダイオードを介して接地電圧からインダクタに電流が流れる。しかし、過電流保護機能等が作動して電源がオフすると、インダクタに蓄積されているエネルギーが大きいため、前記寄生ダイオードを破壊してしまう可能性があった。該寄生ダイオードが破壊されると、同期整流用スイッチ素子も機能を失うため、電源回路自体の故障になるという問題があった。
また、後者のスイッチングレギュレータの場合は、出力コンデンサに蓄積された電荷をインダクタと抵抗を介して放電させるため、電源オフ後の出力電圧の低下に時間がかかっていた。このため、出力端子に接続された電子回路に保証外の低電圧が長時間印加されるという問題は解決されなかった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、電源をオフさせた直後の出力電圧のアンダーシュートを防止することができると共に出力電圧を速やかに低下させることができる降圧型スイッチングレギュレータを得ることを目的とする。
この発明に係る降圧型スイッチングレギュレータは、入力端子に入力された入力電圧を、所定の定電圧に変換して出力端子に接続された負荷に出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータにおいて、
入力された制御信号に応じてスイッチングを行う第1のスイッチ素子と、
該第1のスイッチ素子のスイッチングによって前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、
入力された制御信号に応じてスイッチングを行って該インダクタの放電を行う同期整流用の第2のスイッチ素子と、
前記出力端子から出力される出力電圧が前記所定の定電圧になるように前記第1のスイッチ素子に対するスイッチング制御を行うと共に、前記第2のスイッチ素子に対して前記第1のスイッチ素子と相反するスイッチング動作を行わせる制御回路部と、
該制御回路部が動作を停止すると、前記出力端子を接地電圧に接続すると共に前記第2のスイッチ素子の両端を短絡させる短絡回路部と、
を備えるものである。
具体的には、前記短絡回路部は、
前記出力端子と接地電圧との間に接続された第1の短絡スイッチ素子と、
前記第2のスイッチ素子と並列接続された第2の短絡スイッチ素子と、
を備え、
前記制御回路部の動作を停止させるための信号が外部から入力されると、前記第1の短絡スイッチ素子は前記出力端子を接地電圧に接続すると共に、前記第2の短絡スイッチ素子は前記第2のスイッチ素子の両端を短絡させるようにした。
また、この発明に係る降圧型スイッチングレギュレータは、入力端子に入力された入力電圧を、所定の定電圧に変換して出力端子に接続された負荷に出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータにおいて、
入力された制御信号に応じてスイッチングを行う第1のスイッチ素子と、
該第1のスイッチ素子のスイッチングによって前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、
入力された制御信号に応じてスイッチングを行って該インダクタの放電を行う同期整流用の第2のスイッチ素子と、
前記出力端子から出力される出力電圧が前記所定の定電圧になるように前記第1のスイッチ素子に対するスイッチング制御を行うと共に、前記第2のスイッチ素子に対して前記第1のスイッチ素子と相反するスイッチング動作を行わせる制御回路部と、
該制御回路部が動作を停止すると、前記出力端子を接地電圧に接続する短絡回路部と、
前記インダクタと前記第2のスイッチ素子との接続部の電圧検出を行う電圧検出回路部と、
を備え、
前記電圧検出回路部は、前記インダクタと前記第2のスイッチ素子との接続部の電圧が負電圧である間、前記制御回路部の動作を停止させるための信号が外部から入力されると前記第2のスイッチ素子をオンさせて導通状態にするものである。
また、この発明に係る降圧型スイッチングレギュレータは、入力端子に入力された入力電圧を、所定の定電圧に変換して出力端子に接続された負荷に出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータにおいて、
入力された制御信号に応じてスイッチングを行う第1のスイッチ素子と、
該第1のスイッチ素子のスイッチングによって前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、
入力された制御信号に応じてスイッチングを行って該インダクタの放電を行う同期整流用の第2のスイッチ素子と、
前記出力端子から出力される出力電圧が前記所定の定電圧になるように前記第1のスイッチ素子に対するスイッチング制御を行うと共に、前記第2のスイッチ素子に対して前記第1のスイッチ素子と相反するスイッチング動作を行わせる制御回路部と、
該制御回路部が動作を停止すると、前記出力端子を接地電圧に接続する短絡回路部と、
前記出力端子から第2のスイッチング素子の方向に流れる逆電流の発生を検出すると、前記第2のスイッチ素子をオフさせて遮断状態にする逆電流検出回路部と、
を備え、
前記制御回路部の動作を停止させるための信号が外部から入力されると、前記逆電流検出回路部は、前記インダクタと前記第2のスイッチ素子との接続部の電圧が負電圧である間、前記第2のスイッチ素子をオンさせて導通状態にするものである。
具体的は、前記短絡回路部は、前記出力端子と接地電圧との間に接続された第1の短絡スイッチ素子を備え、該第1の短絡スイッチ素子は、前記制御回路部の動作を停止させるための信号が外部から入力されると、前記出力端子を接地電圧に接続するようにした。
本発明の降圧型スイッチングレギュレータによれば、インダクタにおける電源側と出力端子側の各端部を、電源オフ直後に少なくともインダクタに蓄積されたエネルギーがすべて消費されるまで接地電圧に接続するようにしたことから、出力電圧におけるアンダーシュートの発生を抑制することができると共に出力電圧を速やかに低下させることができる。
また、インダクタの電源側端部を同期整流用のスイッチ素子を使用して接地電圧に接続するようにしたことから、回路面積を小さくすることができ、集積化を行った際のチップ面積の増加を低減させることができる。
更に、インダクタの電源側端部を同期整流用のスイッチ素子を使用して接地電圧に接続する際、同期整流用のスイッチ素子の制御を、逆電流を検出する回路で行うようにしたことから回路の追加を最小限にすることができる。
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態における降圧型スイッチングレギュレータの回路例を示した図である。
図1において、スイッチングレギュレータ1は、入力端子INに入力された入力電圧Vinを所定の定電圧に変換し、出力電圧Voutとして出力端子OUTから負荷10に出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータである。
スイッチングレギュレータ1は、入力電圧Vinの出力制御を行うためのスイッチング動作を行うPMOSトランジスタからなるスイッチングトランジスタM1と、NMOSトランジスタからなる同期整流用トランジスタM2とを備えている。
更に、スイッチングレギュレータ1は、基準電圧発生回路2と、出力電圧検出用の抵抗R1,R2と、インダクタL1と、出力コンデンサCoと、誤差増幅回路3と、発振回路4と、PWMコンパレータ5と、ドライバ回路6と、NMOSトランジスタM3,M4とを備えている。なお、スイッチングトランジスタM1は第1のスイッチ素子を、同期整流用トランジスタM2は第2のスイッチ素子をそれぞれなし、基準電圧発生回路2、抵抗R1,R2、誤差増幅回路3、発振回路4、PWMコンパレータ5及びドライバ回路6は制御回路部をなす。また、NMOSトランジスタM3及びM4は短絡回路部をなし、NMOSトランジスタM3は第1の短絡スイッチ素子を、NMOSトランジスタM4は第2の短絡スイッチ素子をそれぞれなす。また、スイッチングレギュレータ1において、インダクタL1及びコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよい。
基準電圧発生回路2は、所定の基準電圧Vrefを生成して出力し、出力電圧検出用の抵抗R1,R2は、出力電圧Voutを分圧して分圧電圧Vfbを生成し出力する。また、誤差増幅回路3は、入力された分圧電圧Vfbと基準電圧Vrefとの電圧差を増幅して誤差電圧Veを生成し出力する。
また、発振回路4は、所定の三角波信号TWを生成して出力し、PWMコンパレータ5は、誤差増幅回路3からの誤差電圧Veと三角波信号TWからPWM制御を行うためのパルス信号Spwを生成して出力する。ドライバ回路6は、入力されたパルス信号Spwを基に制御信号P1及びN1をそれぞれ生成し、スイッチングトランジスタM1及び同期整流用トランジスタM2の各ゲートに対応して出力しスイッチングトランジスタM1及び同期整流用トランジスタM2の駆動制御を行う。
入力端子INと接地電圧Vssとの間にはスイッチングトランジスタM1及び同期整流用トランジスタM2が直列に接続され、スイッチングトランジスタM1と同期整流用トランジスタM2との接続部をLxとする。接続部Lxと出力端子OUTとの間にはインダクタL1が接続され、出力端子OUTと接地電圧Vssとの間には、抵抗R1及びR2が直列に接続されると共に出力コンデンサCoが接続され、抵抗R1とR2との接続部から分圧電圧Vfbが出力される。また、誤差増幅回路3において、反転入力端には分圧電圧Vfbが、非反転入力端には基準電圧Vrefがそれぞれ入力され、出力端はPWMコンパレータ5の非反転入力端に接続されている。
また、PWMコンパレータ5の反転入力端には三角波信号TWが入力され、PWMコンパレータ5から出力されたパルス信号Spwはドライバ回路6の一方の入力端に入力されている。スイッチングトランジスタM1及び同期整流用トランジスタM2の各ゲートは、ドライバ回路6の対応する出力端にそれぞれ接続され、制御信号P1及びN1が対応して入力されている。また、出力端子OUTと接地電圧Vssとの間にNMOSトランジスタM3が接続され、接続部Lxと接地電圧Vssとの間にNMOSトランジスタM4が接続されている。ドライバ回路6の他方の入力端及びNMOSトランジスタM3,M4の各ゲートには、スイッチングレギュレータ1のオン/オフ制御を行うために外部から入力されたオン/オフ信号STがそれぞれ入力されている。なお、ダイオードD1は、同期整流用トランジスタM2をICチップ上に構成する際に形成される寄生ダイオードである。
このような構成において、図2は、図1のスイッチングレギュレータ1の各信号の波形例を示したタイミングチャートであり、図2では、iLはインダクタL1に流れるインダクタ電流を、VLxは接続部Lxの電圧を、M1〜M4は、トランジスタM1〜M4の各動作をそれぞれ示している。図2を参照しながら、図1のスイッチングレギュレータ1の動作について説明する。
オン/オフ信号STがローレベルのときは、スイッチングレギュレータ1は作動し、オン/オフ信号STがハイレベルになるとスイッチングレギュレータ1は動作を停止する。
オン/オフ信号STがローレベルである場合、NMOSトランジスタM3及びM4はオフして遮断状態になると共にドライバ回路6は作動する。このような状態では、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが大きくなると、誤差増幅回路3から出力される誤差電圧Veの電圧が低下し、PWMコンパレータ5から出力されるパルス信号Spwのデューティサイクルは小さくなる。この結果、スイッチングトランジスタM1がオンする時間が短くなり、それに応じて同期整流用トランジスタM2がオンする時間が長くなって、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが低下するように制御される。
また、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが小さくなると、誤差増幅回路3から出力される誤差電圧Veの電圧が上昇し、PWMコンパレータ5から出力されるパルス信号Spwのデューティサイクルは大きくなる。この結果、スイッチングトランジスタM1がオンする時間が長くなり、それに応じて同期整流用トランジスタM2がオンする時間が短くなって、スイッチングレギュレータ1の出力電圧Voutが上昇するように制御される。このような動作を繰り返して、出力電圧Voutが所定の電圧で一定になるように制御される。
このように、オン/オフ信号STがローレベルでスイッチングレギュレータ1が作動している場合は、ドライバ回路6は、PWMコンパレータ5から入力されたパルス信号Spwのパルス幅に応じて、スイッチングトランジスタM1と同期整流用トランジスタM2を相補的にオン/オフ制御する。スイッチングトランジスタM1がオンして同期整流用トランジスタM2がオフしている場合は、インダクタ電流iLが増加し、このときの接続部Lxの電圧VLxはほぼ入力電圧Vinに等しくなっている。スイッチングトランジスタM1がオフして同期整流用トランジスタM2がオンしている場合は、インダクタ電流iLは減少し、このときの接続部Lxの電圧VLxは負電圧になっている。
次に、時刻t1でオン/オフ信号STがハイレベルになると、ドライバ回路6は入力されたパルス信号Spwに関係なくスイッチングトランジスタM1と同期整流用トランジスタM2をそれぞれオフさせ、スイッチングレギュレータ1の動作は停止する。また、NMOSトランジスタM3及びM4がそれぞれオンするため、インダクタL1に蓄積されていたエネルギーは、NMOSトランジスタM3及びM4を介して急速に消費される。また、出力コンデンサCoの電荷はNMOSトランジスタM3を介して急速に放電される。更に、インダクタL1の逆起電力によって接続部Lxに大きな負電圧(アンダーシュート)が発生するが、NMOSトランジスタM4によって吸収されるため、アンダーシュートの発生が抑制される。NMOSトランジスタM4がオンしているときのインピーダンスを、同期整流用トランジスタスM2における寄生ダイオードD1の順方向インピーダンスよりも小さくなるようにすることで、寄生ダイオードD1にはほとんど電流が流れないため、寄生ダイオードD1を破壊することもない。
このように、本第1の実施の形態におけるスイッチングレギュレータは、電源をオフさせた直後に発生するアンダーシュートを抑制することができると共に、出力電圧Voutを速やかに低下させることができる。
第2の実施の形態.
図3は、本発明の第2の実施の形態における降圧型スイッチングレギュレータの回路例を示した図である。なお、図3では、図1と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると共に図1との相違点のみ説明する。
図3における図1との相違点は、図1のNMOSトランジスタM4をなくし、コンパレータ15、AND回路16及びOR回路17を追加したことにあり、これに伴って図1のスイッチングレギュレータ1をスイッチングレギュレータ1aにした。
図3において、スイッチングレギュレータ1aは、入力端子INに入力された入力電圧Vinを所定の定電圧に変換し、出力電圧Voutとして出力端子OUTから負荷10に出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータである。
スイッチングレギュレータ1aは、スイッチングトランジスタM1と、同期整流用トランジスタM2と、基準電圧発生回路2と、出力電圧検出用の抵抗R1,R2と、インダクタL1と、出力コンデンサCoと、誤差増幅回路3と、発振回路4と、PWMコンパレータ5と、ドライバ回路6と、NMOSトランジスタM3とを備えている。更に、スイッチングレギュレータ1aは、コンパレータ15、AND回路16及びOR回路17を備えている。
なお、図3では、NMOSトランジスタM3が短絡回路部をなすと共に第1の短絡スイッチ素子をなし、コンパレータ15,AND回路16及びOR回路17は電圧検出回路部をなす。また、スイッチングレギュレータ1aにおいても、インダクタL1及びコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよい。
コンパレータ15において、非反転入力端は接地電圧Vssに接続され、反転入力端は接続部Lxに接続されており、出力端はAND回路16の一方の入力端に接続されている。AND回路16の他方の入力端にはオン/オフ信号STが入力されており、AND回路16の出力端はOR回路17の一方の入力端に接続されている。OR回路17の他方の入力端には制御信号N1が入力されており、OR回路17の出力端は同期整流用トランジスタM2のゲートに接続されている。
このような構成において、図4は、図3のスイッチングレギュレータ1aの各信号の波形例を示したタイミングチャートであり、図4では、M1〜M3は、トランジスタM1〜M3の各動作をそれぞれ示している。図4を参照しながら、図3のスイッチングレギュレータ1aの動作について説明する。
オン/オフ信号STがローレベルで、スイッチングレギュレータ1aが作動している場合は、AND回路16の出力端は常にローレベルになっているため、図1のスイッチングレギュレータ1の動作とまったく同じである。
次に、時刻t1でオン/オフ信号STがハイレベルになると、ドライバ回路6は、スイッチングトランジスタM1と同期整流用トランジスタM2をそれぞれオフさせるように制御信号P1及びN1を生成して出力する。スイッチングトランジスタM1がオフすることからスイッチングレギュレータ1aの動作は停止する。このとき、接続部Lxの電圧VLxが負電圧まで低下し、コンパレータ15の出力信号SAがハイレベルになる。この結果、AND回路16は、入力されたオン/オフ信号STの信号レベルと同じ信号レベルの信号を出力するため、ハイレベルの信号を出力する。
AND回路16の出力端はOR回路17の入力端に接続されているため、OR回路17の出力信号もハイレベルになり同期整流用トランジスタM2をオンさせる。このため、インダクタL1の逆起電力によって接続部Lxに発生するアンダーシュートは同期整流用トランジスタM2によって吸収され、該アンダーシュートの発生を抑制することができる。また、NMOSトランジスタM3は、図1の場合と同じ動作を行うことから、インダクタL1に蓄積されたエネルギーは同期整流用トランジスタM2とNMOSトランジスタM3によって消費される。
インダクタL1のエネルギーがすべて放出されると、接続部Lxの電圧VLxは接地電圧Vssになるため、コンパレータ15の出力信号SAはローレベルになる。すると、AND回路16の出力信号はローレベルになり、OR回路17の出力信号もローレベルとなるため、同期整流用トランジスタM2はオフして遮断状態になる。なお、コンパレータ15の反転入力端が接地電圧Vssになったときに、コンパレータ15の出力端から確実にローレベルの信号が出力されるようにするために、コンパレータ15の入力にオフセット電圧を設けることが望ましい。
このように、本第2の実施の形態のスイッチングレギュレータは、前記第1の実施の形態で使用していたNMOSトランジスタM4がなくても、NMOSトランジスタM4の代わりに同期整流用トランジスタM2を用いて、電源オフ直後に発生するアンダーシュートを抑制することができると共に、出力電圧Voutを速やかに低下させることができ、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、図1のNMOSトランジスタM4は、同期整流用トランジスタM2とほぼ同じサイズの大きなトランジスタを使用する必要があるため、コンパレータ15、AND回路16及びOR回路17を追加しても、回路面積を小さくすることができ集積化を行う場合にチップサイズを小さくすることができる。
第3の実施の形態.
図5は、本発明の第3の実施の形態における降圧型スイッチングレギュレータの回路例を示した図である。なお、図5では、図3と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると共に図3との相違点のみ説明する。
図5における図3との相違点は、図3のOR回路17をなくしたことにあり、これに伴って図3のスイッチングレギュレータ1aをスイッチングレギュレータ1bにした。
図5において、スイッチングレギュレータ1bは、入力端子INに入力された入力電圧Vinを所定の定電圧に変換し、出力電圧Voutとして出力端子OUTから負荷10に出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータである。
スイッチングレギュレータ1bは、スイッチングトランジスタM1と、同期整流用トランジスタM2と、基準電圧発生回路2と、出力電圧検出用の抵抗R1,R2と、インダクタL1と、出力コンデンサCoと、誤差増幅回路3と、発振回路4と、PWMコンパレータ5と、ドライバ回路6と、NMOSトランジスタM3と、コンパレータ15と、AND回路16とを備えている。
なお、図5では、NMOSトランジスタM3が短絡回路部をなすと共に第1の短絡スイッチ素子をなし、コンパレータ15及びAND回路16は逆電流検出回路部をなす。また、スイッチングレギュレータ1bにおいても、インダクタL1及びコンデンサC1を除く各回路を1つのICに集積するようにしてもよい。
AND回路16の他方の入力端には、ドライバ回路6からの制御信号N1が入力され、AND回路16の出力端は同期整流用トランジスタM2のゲートに接続されている。コンパレータ15とAND回路16は逆電流検出回路をなしている。
このような構成において、図6は、図5のスイッチングレギュレータ1bの各信号の波形例を示したタイミングチャートであり、図6においても、M1〜M3は、トランジスタM1〜M3の各動作をそれぞれ示している。図6を参照しながら、図5のスイッチングレギュレータ1bの動作について説明する。
まず、オン/オフ信号STがローレベルでスイッチングレギュレータ1bが連続モードで動作を行っている場合について説明する。
時刻t0から時刻t1までと、時刻t4から時刻t5までの区間が連続モードの動作区間である。該動作区間では、スイッチングトランジスタM1がオンして、同期整流用トランジスタM2がオフしている場合の接続部Lxの電圧VLxは、ほぼ入力電圧Vinに近い電圧であるため、コンパレータ15の出力信号SAはローレベルになる。また、スイッチングトランジスタM1がオフして、同期整流用トランジスタM2がオンしている場合の接続部Lxの電圧VLxは負電圧になるため、コンパレータ15の出力信号SAはハイレベルになる。このことから、ドライバ回路6から出力される制御信号N1と同じ信号レベルの信号が、AND回路16から同期整流用トランジスタM2のゲートに出力される。
次に、スイッチングレギュレータ1bが不連続モードで動作を行っている場合について説明する。
時刻t1から時刻t4までが不連続モードの動作区間である。該動作区間では、スイッチングトランジスタM1がオンして、同期整流用トランジスタM2がオフしている場合は、連続モードと同様、接続部Lxの電圧VLxは、ほぼ入力電圧Vinに近い電圧になるため、コンパレータ15の出力信号SAはローレベルになる。また、スイッチングトランジスタM1がオフして、同期整流用トランジスタM2がオンしている場合は、インダクタL1に蓄積されていたエネルギーが、接地電圧Vssから、オンしている同期整流用トランジスタM2とインダクタL1を介して出力端子OUTに流れる。このときのインダクタ電流iLは、インダクタL1に蓄積されていたエネルギーが減るに従って小さくなるため、接続部Lxの電圧VLxは負電圧から徐々に上昇する。
時刻t2又は時刻t3では、インダクタL1に蓄積されていたエネルギーがすべて放出され、接続部Lxの電圧VLxは接地電圧Vssになる。同期整流用トランジスタM2のオン時間が更に長くなると、インダクタ電流iLの流れる方向が逆になり、出力端子OUTから、インダクタL1と同期整流用トランジスタM2を通って接地電圧Vssに流れるようになる。このため、接続部Lxの電圧VLxは正電圧になり、コンパレータ15の出力信号SAはローレベルになる。するとAND回路16の出力信号もローレベルになり、同期整流用トランジスタM2はオフして、出力端子OUTから同期整流用トランジスタM2の方向に流れる逆電流の発生を防止することができる。
次に、時刻t5でオン/オフ信号STがハイレベルになると、ドライバ回路6は、スイッチングトランジスタM1をオフさせると共に、同期整流用トランジスタM2をオンさせる。この状態では、スイッチングレギュレータ1が作動しているときのスイッチングトランジスタM1がオフしたときとまったく同じ状態であり、インダクタL1に蓄えられたエネルギーが同期整流用トランジスタM2とインダクタL1を通って出力端子OUTに流れ、接続部Lxの電圧VLxは徐々に上昇する。インダクタL1に蓄積されていたエネルギーがすべて放出され、接続部Lxの電圧VLxが接地電圧Vssになると、コンパレータ15の出力信号SAの信号レベルが反転してローレベルになる。このため、AND回路16の出力信号もローレベルになり、同期整流用トランジスタM2はオフする。
このように、本第3の実施の形態におけるスイッチングレギュレータは、逆電流検出回路が逆電流を検出している間、前記第2の実施の形態と同様、同期整流用トランジスタM2がオンして、オンしているNMOSトランジスタM3と共に、インダクタL1のエネルギーを消費するため、出力電圧のVoutのアンダーシュートを抑制して出力電圧Voutを速やかに低下させることができる。また、出力電圧のVoutのアンダーシュートを抑制する回路に、逆電流検出回路を使用することにより、回路の追加を最小限にすることができる。
なお、前記第3の実施の形態では、逆電流検出回路の出力信号で直接同期整流用トランジスタM2をオフさせるようにしたが、逆電流検出回路の出力信号をドライバ回路6に入力するようにし、ドライバ回路6から出力される制御信号N1によって同期整流用トランジスタM2をオフさせるようにしてもよい。また、前記第2の実施の形態と同様、コンパレータ15の入力にオフセット電圧を設けることが望ましい。
本発明の第1の実施の形態における降圧型スイッチングレギュレータの回路例を示した図である。 図1のスイッチングレギュレータ1の各信号の波形例を示したタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態における降圧型スイッチングレギュレータの回路例を示した図である。 図3のスイッチングレギュレータ1aの各信号の波形例を示したタイミングチャートである。 本発明の第3の実施の形態における降圧型スイッチングレギュレータの回路例を示した図である。 図5のスイッチングレギュレータ1bの各信号の波形例を示したタイミングチャートである。
符号の説明
1,1a,1b スイッチングレギュレータ
2 基準電圧発生回路
3 誤差増幅回路
4 発振回路
5 PWMコンパレータ
6 ドライバ回路
10 負荷
15 コンパレータ
16 AND回路
17 OR回路
M1 スイッチングトランジスタ
M2 同期整流用トランジスタ
M3,M4 NMOSトランジスタ
L1 インダクタ
R1,R2 抵抗
Co 出力コンデンサ

Claims (5)

  1. 入力端子に入力された入力電圧を、所定の定電圧に変換して出力端子に接続された負荷に出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータにおいて、
    入力された制御信号に応じてスイッチングを行う第1のスイッチ素子と、
    該第1のスイッチ素子のスイッチングによって前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、
    入力された制御信号に応じてスイッチングを行って該インダクタの放電を行う同期整流用の第2のスイッチ素子と、
    前記出力端子から出力される出力電圧が前記所定の定電圧になるように前記第1のスイッチ素子に対するスイッチング制御を行うと共に、前記第2のスイッチ素子に対して前記第1のスイッチ素子と相反するスイッチング動作を行わせる制御回路部と、
    該制御回路部が動作を停止すると、前記出力端子を接地電圧に接続すると共に前記第2のスイッチ素子の両端を短絡させる短絡回路部と、
    を備えることを特徴とする降圧型スイッチングレギュレータ。
  2. 前記短絡回路部は、
    前記出力端子と接地電圧との間に接続された第1の短絡スイッチ素子と、
    前記第2のスイッチ素子と並列接続された第2の短絡スイッチ素子と、
    を備え、
    前記制御回路部の動作を停止させるための信号が外部から入力されると、前記第1の短絡スイッチ素子は前記出力端子を接地電圧に接続すると共に、前記第2の短絡スイッチ素子は前記第2のスイッチ素子の両端を短絡させることを特徴とする請求項1記載の降圧型スイッチングレギュレータ。
  3. 入力端子に入力された入力電圧を、所定の定電圧に変換して出力端子に接続された負荷に出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータにおいて、
    入力された制御信号に応じてスイッチングを行う第1のスイッチ素子と、
    該第1のスイッチ素子のスイッチングによって前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、
    入力された制御信号に応じてスイッチングを行って該インダクタの放電を行う同期整流用の第2のスイッチ素子と、
    前記出力端子から出力される出力電圧が前記所定の定電圧になるように前記第1のスイッチ素子に対するスイッチング制御を行うと共に、前記第2のスイッチ素子に対して前記第1のスイッチ素子と相反するスイッチング動作を行わせる制御回路部と、
    該制御回路部が動作を停止すると、前記出力端子を接地電圧に接続する短絡回路部と、
    前記インダクタと前記第2のスイッチ素子との接続部の電圧検出を行う電圧検出回路部と、
    を備え、
    前記電圧検出回路部は、前記インダクタと前記第2のスイッチ素子との接続部の電圧が負電圧である間、前記制御回路部の動作を停止させるための信号が外部から入力されると前記第2のスイッチ素子をオンさせて導通状態にすることを特徴とする降圧型スイッチングレギュレータ。
  4. 入力端子に入力された入力電圧を、所定の定電圧に変換して出力端子に接続された負荷に出力する同期整流方式の降圧型スイッチングレギュレータにおいて、
    入力された制御信号に応じてスイッチングを行う第1のスイッチ素子と、
    該第1のスイッチ素子のスイッチングによって前記入力電圧による充電が行われるインダクタと、
    入力された制御信号に応じてスイッチングを行って該インダクタの放電を行う同期整流用の第2のスイッチ素子と、
    前記出力端子から出力される出力電圧が前記所定の定電圧になるように前記第1のスイッチ素子に対するスイッチング制御を行うと共に、前記第2のスイッチ素子に対して前記第1のスイッチ素子と相反するスイッチング動作を行わせる制御回路部と、
    該制御回路部が動作を停止すると、前記出力端子を接地電圧に接続する短絡回路部と、
    前記出力端子から第2のスイッチング素子の方向に流れる逆電流の発生を検出すると、前記第2のスイッチ素子をオフさせて遮断状態にする逆電流検出回路部と、
    を備え、
    前記制御回路部の動作を停止させるための信号が外部から入力されると、前記逆電流検出回路部は、前記インダクタと前記第2のスイッチ素子との接続部の電圧が負電圧である間、前記第2のスイッチ素子をオンさせて導通状態にすることを特徴とする降圧型スイッチングレギュレータ。
  5. 前記短絡回路部は、前記出力端子と接地電圧との間に接続された第1の短絡スイッチ素子を備え、該第1の短絡スイッチ素子は、前記制御回路部の動作を停止させるための信号が外部から入力されると、前記出力端子を接地電圧に接続することを特徴とする請求項3又は4記載の降圧型スイッチングレギュレータ。
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