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JP4775044B2 - スイッチングレギュレータ - Google Patents

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本発明は、降圧同期整流型のスイッチングレギュレータに関し、特に、出力の高速過度応答とスイッチング素子のアバランシェ破壊を改善したスイッチングレギュレータに関する。
ノートパソコン等の電子機器には、定電圧電源として例えばIC化された降圧同期整流型のスイッチングレギュレータが使用されている(例えば、特許文献1参照)。図7はこのような従来のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。
図7に示すスイッチングレギュレータは、電源入力端子Tiに接続されたスイッチング素子であるPチャネルの出力MOSトランジスタPMT1と同期スイッチング素子であるNチャネルの同期出力MOSトランジスタNMT1の直列回路を有し、それらの接続点であるA点のDC/DC出力端子To側にインダクタL1および平滑コンデンサC1の直列回路が接続された構成を有している。DC/DC出力端子Toの出力電圧は電圧検出用抵抗R1とR2により分圧され、その分圧された電圧が検出電圧としてエラーアンプQ1に入力され、基準電圧との誤差が増幅される。エラーアンプQ1の出力は三角波発振回路1からの三角波とPWMコンパレータQ2で比較され、PWMコンパレータQ2からエラーアンプQ1の出力に応じたデューティ比のPWMパルスが出力される。ドライバ2,3はそのPWMパルスにより各々の出力MOSトランジスタPMT1、同期出力MOSトランジスタNMT1を駆動する。
図8は図7に示す従来のスイッチングレギュレータの動作を示すタイミングチャートである。ここでは、エラーアンプQ1へ入力する基準電圧、DC/DC出力、出力MOSトランジスタPMT1および同期出力MOSトランジスタNMT1のゲート電圧、インダクタL1に流れるインダクタ電流、およびA点の電圧を示している。
PWMコンパレータQ2は、エラーアンプQ1の出力を三角波と比較することで、出力MOSトランジスタPMT1、同期出力MOSトランジスタNMT1を駆動するオン(ON)デューティを決定する信号をドライバ2,3に出力する。これにより、基準電圧と、エラーアンプQ1に入力される電圧検出用抵抗R1,R2により分圧された検出電圧が等しくなるように制御され、出力電圧が一定に保たれる。
特開2003−70242号公報
しかしながら、上記のような従来のスイッチングレギュレータにおいては、基準電圧を変化させてDC/DC出力電圧をそれまでとは異なる低い電圧に設定しようとしたとき、図8に示すように、同期出力MOSトランジスタNMT1がオンし続けるため、インダクタ電流は平滑コンデンサC1から同期出力MOSトランジスタNMT1を経由してグランドへ流れることになる。このとき、出力の設定電圧と平滑コンデンサC1の容量によるが、インダクタ電流は負側に大きく増え続ける。そして、設定電圧まで出力電圧が低下し、再び定常状態の制御が始まると、同期出力MOSトランジスタNMT1がオフ(OFF)するものの、インダクタ電流が流れ続けようとしてA点に付随する浮遊容量に流れ込み、出力MOSトランジスタPMT1のボディダイオード経由でインダクタ電流が電源側へ流れる前にA点の電圧が高電圧に跳ね上がる。このときの電圧値によっては、同期出力MOSトランジスタNMT1のアバランシェ耐圧を超えて、ドレイン接合にダメージを与え、場合によっては破壊することがあるという問題点がある。このことは、負荷が急に軽くなった場合も同様である。
特許文献1では、同期出力MOSトランジスタを制御することで、同期出力MOSトランジスタを経由してグランドへ流れる電流を遮断しているが、出力電圧を高速で変化させるようなアプリケーション(例えばW−CDMA方式のPA(パワーアンプ)用電源などの場合)では、平滑コンデンサの電荷が抜ける経路は電圧検出用抵抗しかなく、一般にこの電圧検出用抵抗は変換効率を確保するためにできるだけ無効電流を減らすように数kΩから数百kΩの高抵抗値となっており、出力電圧が設定電圧になるまで時間がかかってしまう。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、基準電圧を変化させたときや負荷が急に軽くなったときに、同期出力MOSトランジスタ経由でグランドへ流れる電流を遮断することができ、同期出力MOSトランジスタがアバランシェ耐圧を超える電圧を印加されて破壊するのを防止できるスイッチングレギュレータを提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、電源入力端子にスイッチング駆動される出力MOSトランジスタと同期出力MOSトランジスタの直列回路が接続され、それらの接続点の出力側にインダクタおよび平滑コンデンサの直列回路が接続された降圧同期整流型のスイッチングレギュレータにおいて、スイッチングレギュレータの出力電圧を検出した検出電圧と基準電圧との誤差を増幅するエラーアンプと、前記エラーアンプの出力と三角波発振回路からの三角波とを比較し、前記エラーアンプの出力に応じたデューティ比のパルスを出力するPWMコンパレータと、前記PWMコンパレータの出力パルスにより前記出力MOSトランジスタと前記同期出力MOSトランジスタを駆動するそれぞれのドライバと、前記同期出力MOSトランジスタに流れる逆電流を検出する逆電流検出手段と、前記平滑コンデンサの電荷を放電させる放電素子と、を備え、前記逆電流検出手段が前記同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出したときに前記放電素子を通して前記平滑コンデンサの電荷を放電させることを特徴とするスイッチングレギュレータが提供される。
このようなスイッチングレギュレータによれば、同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出したときに放電素子を通して平滑コンデンサの電荷を放電させるので、基準電圧を変化させたときや負荷が急に軽くなったときに、同期出力MOSトランジスタ経由でグランドへ流れる電流を遮断することができ、同期出力MOSトランジスタがアバランシェ耐圧を超えて破壊するのを防止できる。
また、本発明では上記課題を解決するために、電源入力端子にスイッチング駆動される出力MOSトランジスタと同期出力MOSトランジスタの直列回路が接続され、それらの接続点の出力側にインダクタおよび平滑コンデンサの直列回路が接続された降圧同期整流型のスイッチングレギュレータにおいて、スイッチングレギュレータの出力電圧を検出した検出電圧と基準電圧との誤差を増幅するエラーアンプと、前記エラーアンプの出力と三角波発振回路からの三角波とを比較し、前記エラーアンプの出力に応じたデューティ比のパルスを出力するPWMコンパレータと、前記PWMコンパレータの出力パルスにより前記出力MOSトランジスタと前記同期出力MOSトランジスタを駆動するそれぞれのドライバと、前記エラーアンプの出力を基準値と比較する電荷放電用コンパレータと、前記平滑コンデンサの電荷を放電させる放電素子と、を備え、前記電荷放電用コンパレータにより前記エラーアンプの出力が前記基準値より低いと判断されたときに前記放電素子を通して前記平滑コンデンサの電荷を放電させることを特徴とするスイッチングレギュレータが提供される。
このようなスイッチングレギュレータによれば、エラーアンプの出力が基準値より低いと判断されたときに放電素子を通して平滑コンデンサの電荷を放電させるので、基準電圧を変化させたときや負荷が急に軽くなったときに、同期出力MOSトランジスタ経由でグランドへ流れる電流を遮断することができ、同期出力MOSトランジスタがアバランシェ耐圧を超えて破壊するのを防止できる。
また、本発明では上記課題を解決するために、電源入力端子にスイッチング駆動される出力MOSトランジスタと同期出力MOSトランジスタの直列回路が接続され、それらの接続点の出力側にインダクタおよび平滑コンデンサの直列回路が接続された降圧同期整流型のスイッチングレギュレータにおいて、スイッチングレギュレータの出力電圧を検出した検出電圧と基準電圧との誤差を増幅するエラーアンプと、前記検出電圧と前記基準電圧とを比較して前記エラーアンプと相補型出力をする相補型アンプと、前記エラーアンプの出力と三角波発振回路からの三角波とを比較し、前記エラーアンプの出力に応じたデューティ比のパルスを出力するPWMコンパレータと、前記PWMコンパレータの出力パルスにより前記出力MOSトランジスタと前記同期出力MOSトランジスタを駆動するそれぞれのドライバと、前記同期出力MOSトランジスタに流れる逆電流を検出する逆電流検出手段と、前記平滑コンデンサの電荷を放電させる放電素子と、を備え、前記逆電流検出手段が前記同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出したときに前記相補型アンプの出力により前記放電素子を通して前記平滑コンデンサの電荷を放電させることを特徴とするスイッチングレギュレータが提供される。
このようなスイッチングレギュレータによれば、同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出したときに放電素子を通して平滑コンデンサの電荷を放電させるので、基準電圧を変化させたときや負荷が急に軽くなったときに、同期出力MOSトランジスタ経由でグランドへ流れる電流を遮断することができ、同期出力MOSトランジスタがアバランシェ耐圧を超えて破壊するのを防止できる。
本発明のスイッチングレギュレータは、同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出したときに放電素子を通して平滑コンデンサの電荷を放電させるので、基準電圧を変化させたときや負荷が急に軽くなったときに、同期出力MOSトランジスタ経由でグランドへ流れる電流を遮断することができ、同期出力MOSトランジスタがアバランシェ耐圧を超えて破壊するのを防止できるという利点がある。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図であり、図7と同一符号は同一構成要素を示している。このスイッチングレギュレータは、電源入力端子Tiにスイッチング駆動されるPチャネルの出力MOSトランジスタPMT1とNチャネルの同期出力MOSトランジスタNMT1の直列回路が接続され、それらの接続点であるA点のDC/DC出力端子To側にインダクタL1および平滑コンデンサC1の直列回路が接続された降圧同期整流型のスイッチングレギュレータである。
DC/DC出力端子Toの出力電圧は電圧検出用抵抗R1とR2により分圧され、その分圧された電圧が検出電圧としてエラーアンプQ1に入力され、基準電圧との誤差が増幅される。エラーアンプQ1の出力は三角波発振回路1からの三角波とPWMコンパレータQ2で比較され、PWMコンパレータQ2からエラーアンプQ1の出力に応じたデューティ比のPWMパルスが出力される。ドライバ2,3はそのPWMパルスにより各々の出力MOSトランジスタPMT1、同期出力MOSトランジスタNMT1を駆動する。
同期出力MOSトランジスタNMT1に流れる電流を検出する電流検出手段として、同期出力MOSトランジスタNMT1と並列に接続されたNチャネルの電流センスMOSトランジスタNMT2に直列接続された電流検出用抵抗R3の両端の電位を比較する逆電流検出コンパレータQ3が設けられ、平滑コンデンサC1の電荷を放電させる放電素子として、平滑コンデンサC1と並列に接続されたNチャネルの放電用MOSトランジスタNMT3が設けられており、逆電流検出コンパレータQ3が同期出力MOSトランジスタNMT1の逆電流を検出したときに放電用MOSトランジスタNMT3を通して平滑コンデンサC1の電荷を放電させる。
すなわち、逆電流検出コンパレータQ3の出力により切り替わる切替スイッチSW1を有しており、逆電流検出コンパレータQ3が同期出力MOSトランジスタNMT1の逆電流を検出してその出力をH(ハイ)としたときは、切替スイッチSW1によりPWMコンパレータQ2の出力パルスを放電用MOSトランジスタNMT3のドライバ4に入力する。これにより、ドライバNMT3を駆動して平滑コンデンサC1の電荷を放電させる。また、このときドライバ3はL(ロー)を出力する。なお、エラーアンプQ1の出力端子と非反転入力端子の間には、位相補償回路としてコンデンサC2と抵抗R4の直列回路が接続されている。
図2は第1の実施の形態のスイッチングレギュレータの動作を示すタイミングチャートである。ここでは、エラーアンプQ1へ入力する基準電圧、DC/DC出力、三角波発振回路1からの三角波、エラーアンプQ1の出力、出力MOSトランジスタPMT1および同期出力MOSトランジスタNMT1のゲート電圧、インダクタL1に流れるインダクタ電流、放電用MOSトランジスタNMT3のゲート電圧、およびA点の電圧を示している。
PWMコンパレータQ2は、エラーアンプQ1の出力を三角波と比較することで、出力MOSトランジスタPMT1、同期出力MOSトランジスタNMT1を駆動するオンデューティを決定する信号をドライバ2,3に出力する。これにより、基準電圧と、エラーアンプQ1に入力される電圧検出用抵抗R1,R2により分圧された検出電圧が等しくなるように制御され、出力電圧が一定に保たれる。
ここで、基準電圧を変化させて出力電圧を低い設定電圧に変化させようとしたとき、最初は出力電圧が設定電圧より高いため、同期出力MOSトランジスタNMT1経由で出力側からグランドに向かって電流が流れるのを逆電流検出コンパレータQ3により検出し、所定期間ドライバ3を介して同期出力MOSトランジスタNMT1のゲートをオフにするとともに、切替スイッチSW1をドライバ4の方へ切り替えて放電用MOSトランジスタNMT3のゲートを駆動する。
すなわち、電流センスMOSトランジスタNMT2のソースとグランド間に挿入された電流検出用抵抗R3によりDC/DC出力側からインダクタL1、同期出力MOSトランジスタNMT1を経由してグランドに流れる電流を検出し、グランドに電流が流れることを検出したら切替スイッチSW1をドライバ3からドライバ4に切り替え、DC/DC出力端子Toとグランド間に挿入されている放電用MOSトランジスタNMT3のゲートを駆動する。
これにより、平滑コンデンサC1の電荷をインダクタL1を経由することなくグランドへ放電させることができ、出力電圧を設定電圧へ高速で応答させることができる。負荷が急に軽くなったときも同様である。
このように、本実施の形態のスイッチングレギュレータでは、基準電圧を変化させたとき、あるいは負荷が急に軽くなったときに、同期出力MOSトランジスタNMT1経由でグランドへ流れる電流を遮断することができ、同期出力MOSトランジスタNMT1がアバランシェ耐圧を超えて破壊するのを防止することができる。
なお、逆電流検出コンパレータQ3は、同期出力MOSトランジスタNMT1に逆電流が流れているか、もしくは逆電流が必然的に流れる状態になっていることを検出して、切替スイッチSW1を放電用MOSトランジスタNMT3のドライバ4側にするだけであり、元には戻さない。元に戻すのは、三角波発振回路1から三角波に同期されて出力されるパルス信号であり、ドライバ3,4と切替スイッチSW1が一種のフリップフロップになっている。
また、逆電流検出コンパレータQ3には負電源は供給されていないので、最低出力レベルはグランドレベルである。すなわち、逆電流検出コンパレータQ3は電流がゼロもしくは順方向に流れているときにL(グランドレベル)を出力し、逆方向に流れているときだけH(高レベル)を出力する。
また、エラーアンプQ1の入出力間にCRの位相補償回路が接続されているが、このCRの時定数は10μs程度である(C=100pF、R=100kΩ)。また、放電用MOSトランジスタNMT3のオン抵抗は数Ω(2〜3Ω)であり、位相補償素子の時定数が小さく、放電用MOSトランジスタNMT3のオン抵抗があるため、瞬時に放電が完了するわけではないので、エラーアンプQ1は出力電圧の低下に追随できるようなっている。
図3は本発明の第2の実施の形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図であり、図1と同一符号は同一構成要素を示している。本実施の形態では、第1の実施の形態の切替スイッチSW1に代えて、エラーアンプQ1の出力を基準値と比較する電荷放電用コンパレータQ4を備えており、電荷放電用コンパレータQ4によりエラーアンプQ1の出力が基準値より低いと判断されたときに放電用MOSトランジスタNMT3を通して平滑コンデンサC1の電荷を放電させる。T1は出力電圧検出端子である。
図4は第2の実施の形態のスイッチングレギュレータの動作を示すタイミングチャートである。基本的な動作は図1の回路と同様であるので省略するが、基準電圧を変えて設定電圧を低い電圧にしたとき、出力電圧が設定電圧より高いため、エラーアンプQ1の出力がグランド近傍もしくはそれ以下の電位にあることを電荷放電用コンパレータQ4で検出し、DC/DC出力端子Toとグランド間に挿入されている放電用MOSトランジスタNMT3のゲートをオンするように切り替える。これにより、出力電圧を設定電圧に高速で応答させることができる。
また、同期出力MOSトランジスタNMT1に逆電流(図8に示すインダクタ電流が破線より下にある場合に相当)が流れたことを逆電流検出コンパレータQ3で検出してその出力をHにすることにより、同期出力MOSトランジスタNMT1のゲートをオフにするため、逆電流がインダクタL1や同期出力MOSトランジスタNMT1に流れることはない。
このように、本実施の形態のスイッチングレギュレータにおいても、基準電圧を変化させたとき、あるいは負荷が急に軽くなったときに、同期出力MOSトランジスタNMT1経由でグランドへ流れる電流を遮断することができ、同期出力MOSトランジスタNMT1がアバランシェ耐圧を超えて破壊するのを防止することができる。
なお、逆電流検出コンパレータQ3は、逆電流の検出時に同期出力MOSトランジスタNMT1のドライバ3の出力をLにするだけで、元には戻らないが、三角波発振回路1から三角波に同期されて出力されるパルス信号により元に戻される。また、電荷放電用コンパレータQ4はヒステリシスコンパレータであり、基準値は2種類の値を持っている。
図5は本発明の第3の実施の形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図であり、図1および図3と同一符号は同一構成要素を示している。本実施の形態では、図3の第2の実施の形態の電荷放電用コンパレータQ4に代えて、エラーアンプQ1へ入力される検出電圧と基準電圧とを比較してエラーアンプQ1と相補型出力をする相補型アンプQ5を備えており、逆電流検出コンパレータQ3が同期出力MOSトランジスタNMT1の逆電流を検出したときにこの相補型アンプQ5の出力により放電用MOSトランジスタNMT3を通して平滑コンデンサC1の電荷を放電させる。
上記相補型アンプQ5とエラーアンプQ1は、非反転入力(+)と反転入力(−)が逆になっており、相補型アンプQ5の出力端子と反転入力端子の間にもコンデンサC3と抵抗R6の直列回路が位相補償回路として接続されている。また、同期出力MOSトランジスタNMT1のドライバ3の出力側には双方向スイッチ(アナログスイッチ)SW2が接続され、放電用MOSトランジスタNMT3のゲートにはプルダウン抵抗R5が接続されている。
図6は第3の実施の形態のスイッチングレギュレータの動作を示すタイミングチャートである。基本的な動作は図1および図3の回路と同様であるので説明は省略するが、基準電圧を変えて設定電圧を低い電圧にしたとき、出力電圧が設定電圧より高いため、同期出力MOSトランジスタNMT1経由で出力側からグランドに向かって電流が流れるのを逆電流検出コンパレータQ3により検出しその出力をHにすることにより、同期出力MOSトランジスタNMT1のゲートをオフにするとともに、双方向スイッチSW2を導通させて放電用MOSトランジスタNMT3のゲートを相補型アンプQ5の出力で駆動する。これにより、出力電圧を設定電圧に高速で応答させることができる。
すなわち、逆電流検出コンパレータQ3が同期出力MOSトランジスタNMT1の逆電流を検出したときは、同期出力MOSトランジスタNMT1のドライバ3の出力をLに固定するとともに、相補型アンプQ5の出力を放電用MOSトランジスタNMT3のゲートに入力し、逆電流検出コンパレータQ3が同期出力MOSトランジスタNMT1の逆電流を検出しないときは、同期出力MOSトランジスタNMT1のドライバ3の出力をアクティブにするとともに、放電用MOSトランジスタNMT3のゲートをLにする。
以上により、出力の設定電圧を低い電圧に変化させたとき、あるいはDC/DC出力の負荷が急に軽くなったときのオーバーシュート時などに、インダクタL1から同期出力MOSトランジスタNMT1を経由してグランドへ抜ける電流を遮断することができ、同期出力MOSトランジスタNMT1をアバランシェ破壊から保護することができる。
また、相補型アンプQ5の出力で放電用MOSトランジスタNMT3を駆動するので、設定電圧と大きく異なる場合は駆動能力が高く、設定電圧に近い場合は駆動能力が小さくなるように動作し、放電(電荷引き抜き)しすぎによるアンダーシュートも小さくすることができる。
本発明の第1の実施の形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 第1の実施の形態のスイッチングレギュレータの動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 第2の実施の形態のスイッチングレギュレータの動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第3の実施の形態のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 第3の実施の形態のスイッチングレギュレータの動作を示すタイミングチャートである。 従来のスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。 従来のスイッチングレギュレータの動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 三角波発振回路
2,3,4 ドライバ
C1 平滑コンデンサ
NMT1 同期出力MOSトランジスタ
NMT2 電流センスMOSトランジスタ
NMT3 放電用MOSトランジスタ
PMT1 出力MOSトランジスタ
Q1 エラーアンプ
Q2 PWMコンパレータ
Q3 逆電流検出コンパレータ
Q4 電荷放電用コンパレータ
Q5 相補型アンプ
R1,R2 電圧検出用抵抗
R3 電流検出用抵抗
R5 プルダウン抵抗
SW1 切替スイッチ
SW2 双方向スイッチ

Claims (6)

  1. 電源入力端子にスイッチング駆動される出力MOSトランジスタと同期出力MOSトランジスタの直列回路が接続され、それらの接続点の出力側にインダクタおよび平滑コンデンサの直列回路が接続された降圧同期整流型のスイッチングレギュレータにおいて、
    スイッチングレギュレータの出力電圧を検出した検出電圧と基準電圧との誤差を増幅するエラーアンプと、
    前記エラーアンプの出力と三角波発振回路からの三角波とを比較し、前記エラーアンプの出力に応じたデューティ比のパルスを出力するPWMコンパレータと、
    前記PWMコンパレータの出力パルスにより前記出力MOSトランジスタと前記同期出力MOSトランジスタを駆動するそれぞれのドライバと、
    前記同期出力MOSトランジスタに流れる逆電流を検出する逆電流検出手段と、
    前記平滑コンデンサの電荷を放電させる放電素子と、を備え、
    前記逆電流検出手段が前記同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出したときに前記放電素子を通して前記平滑コンデンサの電荷を放電させることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  2. 前記逆電流検出手段は、前記同期出力MOSトランジスタと並列に接続された電流センスMOSトランジスタに直列接続された電流検出用抵抗の両端の電位を比較する逆電流検出コンパレータからなり、
    前記放電素子は、前記平滑コンデンサと並列に接続された放電用MOSトランジスタからなり、
    前記逆電流検出コンパレータの出力により切り替わる切替スイッチを有し、
    前記逆電流検出コンパレータが前記同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出したときは前記切替スイッチにより、前記PWMコンパレータの出力パルスの前記同期出力MOSトランジスタのドライバへの入力を前記放電用MOSトランジスタのドライバへの入力に切り替えることを特徴とする請求項1記載のスイッチングレギュレータ。
  3. 電源入力端子にスイッチング駆動される出力MOSトランジスタと同期出力MOSトランジスタの直列回路が接続され、それらの接続点の出力側にインダクタおよび平滑コンデンサの直列回路が接続された降圧同期整流型のスイッチングレギュレータにおいて、
    スイッチングレギュレータの出力電圧を検出した検出電圧と基準電圧との誤差を増幅するエラーアンプと、
    前記エラーアンプの出力と三角波発振回路からの三角波とを比較し、前記エラーアンプの出力に応じたデューティ比のパルスを出力するPWMコンパレータと、
    前記PWMコンパレータの出力パルスにより前記出力MOSトランジスタと前記同期出力MOSトランジスタを駆動するそれぞれのドライバと、
    前記エラーアンプの出力を基準値と比較する電荷放電用コンパレータと、
    前記平滑コンデンサの電荷を放電させる放電素子と、を備え、
    前記電荷放電用コンパレータにより前記エラーアンプの出力が前記基準値より低いと判断されたときに前記放電素子を通して前記平滑コンデンサの電荷を放電させることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  4. 前記同期出力MOSトランジスタと並列に接続された電流センスMOSトランジスタに直列接続された電流検出用抵抗の両端の電位を比較する逆電流検出コンパレータからなる逆電流検出手段を有し、
    前記逆電流検出手段が前記同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出したときは前記同期出力MOSトランジスタのゲートをオフにすることを特徴とする請求項3記載のスイッチングレギュレータ。
  5. 電源入力端子にスイッチング駆動される出力MOSトランジスタと同期出力MOSトランジスタの直列回路が接続され、それらの接続点の出力側にインダクタおよび平滑コンデンサの直列回路が接続された降圧同期整流型のスイッチングレギュレータにおいて、
    スイッチングレギュレータの出力電圧を検出した検出電圧と基準電圧との誤差を増幅するエラーアンプと、
    前記検出電圧と前記基準電圧とを比較して前記エラーアンプと相補型出力をする相補型アンプと、
    前記エラーアンプの出力と三角波発振回路からの三角波とを比較し、前記エラーアンプの出力に応じたデューティ比のパルスを出力するPWMコンパレータと、
    前記PWMコンパレータの出力パルスにより前記出力MOSトランジスタと前記同期出力MOSトランジスタを駆動するそれぞれのドライバと、
    前記同期出力MOSトランジスタに流れる逆電流を検出する逆電流検出手段と、
    前記平滑コンデンサの電荷を放電させる放電素子と、を備え、
    前記逆電流検出手段が前記同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出したときに前記相補型アンプの出力により前記放電素子を通して前記平滑コンデンサの電荷を放電させることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  6. 前記逆電流検出手段は、前記同期出力MOSトランジスタと並列に接続された電流センスMOSトランジスタに直列接続された電流検出用抵抗の両端の電位を比較する逆電流検出コンパレータからなり、
    前記放電素子は、前記平滑コンデンサと並列に接続された放電用MOSトランジスタからなり、
    前記逆電流検出コンパレータが前記同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出したときは前記同期出力MOSトランジスタのドライバの出力を停止し、前記逆電流検出コンパレータが前記同期出力MOSトランジスタの逆電流を検出しないときは前記同期出力MOSトランジスタのドライバの出力をアクティブにすることを特徴とする請求項5記載のスイッチングレギュレータ。
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