JP5011094B2 - 車両用灯火器構造 - Google Patents
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Description
そこでこの発明は、バルブ光をメインリフレクタの反射方向とは異なる方向にも配光可能とした車両用灯火器構造において、前記異なる方向へのバルブ光の十分な明るさの確保及び的確な配光を可能とすることを目的とする。
請求項7に記載した発明は、前記灯火器(62)は、前記ヘッドランプ(61)のレンズ面(61a)の上端部から前記傾斜前壁部(51a)の上端部左右外側の角部に至るまで後上がりに延びることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、前記灯火器(62)のヘッドランプ(61)側の端部(68)は、ヘッドランプ(61)側に側面視三角形状をなして突出することを特徴とする。
請求項9に記載した発明は、前記灯火器(62)の傾斜前壁部(51a)の上端側における端部(69)は、傾斜前壁部(51a)の上端部左右外側の角部近傍において後上がりに延びると共に、その末端が前記傾斜前壁部(51a)の上部側縁を形成するべく後上がりの直線状に形成されることを特徴とする。
また、スリットが導いたバルブ光の照射方向に沿ってサブリフレクタを延在させることで、前記レンズに細長の発光部分を設けることが可能となり、車両にシャープで斬新な印象を与えて外観性を高めることができる。
また、サブリフレクタによる発光部分が車両のフロントカバーの左右縁近傍に配置され、かつ該発光部分が斜め上後方に延びることでその照射範囲の上下幅も広がり、灯火器の被視認性を向上させることができる。また、左右の灯火器の間隔を広げて車両の幅方向における大きさをより大きく見せて視認性を向上させることができる。
また、車両のフロントカバーの左右内側から左右外側かつ左右縁近傍までヘッドランプ及び当該灯火器による発光部部分を延在させることができ、第三者が当該車両の速度感や距離感といった情報を把握し易くなると共に、ヘッドランプの上方に当該灯火器を一体的に連続させて外観性を向上させることができる。
さらに、スリットの幅とサブリフレクタの幅とが略同一とされることを細長でシャープな発光部分を効率よく形成することができる。
また、前記サブリフレクタ(82)に階段状の反射面(82a,82b)が形成されることで、スリットが導いたバルブ光をサブリフレクタの延在方向に渡って効率よく均等に配光することができる。
また、前記レンズ(65)における少なくとも前記サブリフレクタ(82)と対向する部位の内面に、前記バルブ光の一部を前記サブリフレクタ(82)に向けて反射させるレンズカットが施されることで、スリットから直接レンズに至るようなバルブ光はサブリフレクタに向けて反射させることが可能となり、スリットが導いたバルブ光を無駄なく確実に配光することができる。
ボディカバー50は、車体フレーム2の前部(ヘッドパイプ3及びメインフレーム7の上部周り)をその前方から覆うフロントカバー51と、車体フレーム2の前部を後方から覆うインナーカバー52と、フロントカバー51の下方に連続するように車体フレーム2の下部(メインフレーム7の下部周り)を下方から覆うアンダーカバー53と、車体フレーム2の下部を上方から覆う前記フロアステップ54と、車体フレーム2の後部前側(左右リヤフレーム11の前部周り)を前方から覆うリヤセンタカバー55と、車体フレーム2の後部(左右リヤフレーム11周り)を側方から覆う左右リヤサイドカバー56とを主になる。
フロントカバー51をはじめとするボディカバー50は車体フレーム2に固定的に取り付けられ、ハンドルカバー57及びフロントフェンダ58は前輪4及びバーハンドル6等と共にヘッドパイプ3周りに回動可能とされる。
そして、フロントカバー51の傾斜前壁部51aには、左右ヘッドランプ61及び左右フロントウインカ62がそれぞれ配設される。
一方、左右フロントウインカ62は傾斜前壁部51aの上部の左右方向外側(左右外側)に位置し、上側に向けてやや先細りに延びる細長のレンズ面62aを左右ヘッドランプ61の左右レンズ面61aの上方にこれらと連続するように配置してなる。
以下、図3〜5に示す左フロントウインカ62を参照して説明を行うが、右フロントウインカ62は左右勝手違い対称の構成を有するものとする。
灯体63は、ヘッドランプ61のレンズ面61aの上端部から傾斜前壁部51aの上端部左右外側の角部に至るまで後上がりに延び、その外面が前記レンズ面62aを構成する。灯体63(レンズ面62a)のヘッドランプ61側の端部(基端部68)は、ヘッドランプ61側に側面視三角形状をなして突出する。なお、灯体63(レンズ面62a)の基端部68の上下辺をそれぞれ符号68a,68bで示す(図3参照)。
一方、副レンズ65bにおける少なくともサブリフレクタ82と対向する部位は、例えばその内面にプリズムカットレンズ等が形成されたレンズカット部83とされ、サブリフレクタ82の第一反射面82aで反射して(又は直接的に)副レンズ65bに至ったバルブ光を、前記カットレンズによっても適宜配光しつつ透過させる。
そして、サブリフレクタ82の第一反射面82aで反射したバルブ光(図5中矢印L1)は、レンズカット部83と概ね直交するように配光される。このため、サブリフレクタ82の第一反射面82aで反射したバルブ光は、ほぼ全てレンズカット部83を透過して車両側方に照射される。
このようなサブリフレクタ82とレンズカット部83との組み合わせにより、主灯室71の斜め上後方に後上がりに延びる副灯室72の副レンズ65bに細長の発光部分を設けることが可能となり、既存のフロントウインカにはない斬新な外観を得ることが可能となる。
また、スリット81が導いたバルブ光の照射方向に沿ってサブリフレクタ82を延在させることで、前記レンズ65に細長の発光部分を設けることが可能となり、車両にシャープで斬新な印象を与えて外観性を高めることができる。
特に、自動二輪車は四輪車と違って車幅が狭いので、車両の速度や距離が第三者から比較的分かり難いが、灯火器を車幅方向で幅広の部分かつ車体上部に配置し、しかも上下に長い範囲で照射させることで、第三者からの被視認性を向上させ、自動二輪車の速度感や距離感を得易くするのである。
ここで、図6は、前記左右フロントウインカ62に代わり、これと同一構成の左右フロントポジションランプ62’を採用した例を示す。この場合、例えばハンドルカバー57の左右両側に左右フロントウインカ62”が配設される。
また、サブリフレクタ82の反射方向を覆う副レンズ65bの全体にレンズカットを施したり、あるいはレンズカットを無くしたりしてもよい。同様に、メインリフレクタ67の反射方向を覆う主レンズ65aの一部又は全部にレンズカットを施してもよい。
そして、上記実施例における構成はこの発明の一例であり、三輪又は四輪の鞍乗り型車両にも適用できることはもちろん、部品構成や構造、形状、大きさ、数及び配置等を含め、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
51 フロントカバー
51c 左右外側縁(左右縁)
61 ヘッドランプ
62 フロントウインカ(車両用灯火器)
63 灯体
64 ハウジング
65 レンズ
66 バルブ
67 メインリフレクタ
81 スリット
h1 幅
82 サブリフレクタ
h2 幅
82a,82b 反射面
Claims (9)
- ハウジング(64)及びレンズ(65)からなる灯体(63)内にバルブ(66)及びメインリフレクタ(67)を備え、前記バルブ(66)からのバルブ光を前記メインリフレクタ(67)の反射方向とは異なる方向にも配光可能とした車両用灯火器(62)の構造において、
前記メインリフレクタ(67)は、前記レンズ(65)側に向けて壁状に立ち上げ、その突出端を前記レンズ(65)の内面に近接させることで、前記ハウジング(64)内を前記バルブ(66)が配置される主灯室(71)と、前記メインリフレクタ(67)の背後側に配置される副灯室(72)とに仕切るものであって、
前記メインリフレクタ(67)には、該メインリフレクタ(67)の背後側に配置される前記副灯室(72)に前記バルブ光を導くものであって、その幅が前記副灯室(72)の幅よりも狭く設定されるスリット(81)が設けられ、
前記副灯室(72)には、前記スリット(81)が導いたバルブ光の照射方向に沿って前記副灯室(72)に延在するサブリフレクタ(82)を備え、前記スリット(81)の幅(h1)と前記サブリフレクタ(82)の幅(h2)とが略同一とされ、
前記スリット(81)を通じて前記メインリフレクタ(67)の背後に導いたバルブ光が、前記サブリフレクタ(82)によって前記メインリフレクタ(67)の反射方向とは異なる方向に配光されると共に、
前記灯火器(62)は、車両(1)のフロントカバー(51)に左右一対に設けられ、前記サブリフレクタ(82)は、前記メインリフレクタ(67)の後方かつ前記フロントカバー(51)の左右縁(51c)近傍で、該左右縁(51c)に沿うように斜め上後方に向けて延設され、
前記灯火器(62)は、前記フロントカバー(51)の左右内側に位置するヘッドランプ(61)の上方に連続するように設けられることを特徴とする車両用灯火器構造。 - 前記サブリフレクタ(82)が前記メインリフレクタ(67)と一体に形成されるものであって、前記スリット(81)は、前記レンズ(65)側に開放するU字状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯火器構造。
- 前記サブリフレクタ(82)に階段状の反射面(82a,82b)が形成され、該階段状の反射面(82a,82b)は、前記バルブ(66)側を向き、前記バルブ(66)からの光を直接受け、前記副灯室(72)に対向する副レンズ(65b)に概ね直交するようにバルブ光を反射する第一反射面(82a)と、前記バルブ(66)の反対側を向き、前記バルブ(66)からのバルブ光が前記副レンズ(65b)の内面にて反射された後に受け、この反射されたバルブ光を前記バルブ(66)の反対方向に反射する第二反射面(82b)とからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用灯火器構造。
- 前記レンズ(65)における少なくとも前記サブリフレクタ(82)と対向する部位の内面に、前記バルブ光の一部を前記サブリフレクタ(82)に向けて反射させるレンズカットが施されることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の車両用灯火器構造。
- 前記フロントカバー(51)は、その前部において前下がりの傾斜面を形成する傾斜前壁部(51a)と、該傾斜前壁部(51a)の下部両側から斜め下後方に延びる左右側壁部(51b)とを一体に有し、前記傾斜前壁部(51a)に、前記ヘッドランプ(61)及び左右のフロントウインカ(62)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯火器構造。
- 前記ヘッドランプ(61)は、前記傾斜前壁部(51a)の下部の左右方向内側に位置し、かつ上側に向けて先細りに延びる縦長の左右レンズ面(61a)を前面視V字状にして配置されることを特徴とする請求項5に記載の車両用灯火器構造。
- 前記灯火器(62)は、前記ヘッドランプ(61)のレンズ面(61a)の上端部から前記傾斜前壁部(51a)の上端部左右外側の角部に至るまで後上がりに延びることを特徴とする請求項6に記載の車両用灯火器構造。
- 前記灯火器(62)のヘッドランプ(61)側の端部(68)は、ヘッドランプ(61)側に側面視三角形状をなして突出することを特徴とする請求項7に記載の車両用灯火器構造。
- 前記灯火器(62)の傾斜前壁部(51a)の上端側における端部(69)は、傾斜前壁部(51a)の上端部左右外側の角部近傍において後上がりに延びると共に、その末端が前記傾斜前壁部(51a)の上部側縁を形成するべく後上がりの直線状に形成されることを特徴とする請求項8に記載の車両用灯火器構造。
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