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JP4858447B2 - 液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出装置 Download PDF

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JP4858447B2 JP2008003588A JP2008003588A JP4858447B2 JP 4858447 B2 JP4858447 B2 JP 4858447B2 JP 2008003588 A JP2008003588 A JP 2008003588A JP 2008003588 A JP2008003588 A JP 2008003588A JP 4858447 B2 JP4858447 B2 JP 4858447B2
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Description

本発明は、液滴吐出装置に関する。
搬送ドラムの周面に記録用紙が保持され、各色のインクジェット記録ヘッドがその搬送ドラムの周面に沿って傾斜配置されたインクジェット記録装置は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ノズルからインクを滲み出させて、そのノズル面を湿潤させた後、ゴム製のワイパーブレードが移動しつつ、そのノズル面を払拭して清掃するインクジェット記録装置も、従来から知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、図17(A)で示すように、インクジェット記録ヘッド120が、搬送ドラム(図示省略)の周面に沿って傾斜配置されていると、ノズル122(図17(B)参照)から滲み出されたインクNが重力の作用によってノズル面124から流れ落ちるため、インクジェット記録装置内が、その流れ落ちたインクNによって汚れるおそれがあった。
また、図17(B)で示すように、ノズル122から滲み出されたインクNが重力の作用で下方側に流れてしまうため、上方側のノズル面124をそのインクNで湿潤することができず、その上方側に付着した不要インクやゴミ(異物)等をインクNで溶解できない問題もあった。
一方、図18(A)、図18(B)で示すように、インクジェット記録ヘッド120の端部に突起部126が一体に形成されているインクジェット記録装置も、従来から知られている(例えば、特許文献3参照)。このように、インクジェット記録ヘッド120の端部に突起部126が一体に形成されていると、ノズル122から滲み出され、ノズル面124を流れて来たインクNを、その突起部126で保持することができるので、そのインクNの流れ落ちを抑制することができる。
しかしながら、このような突起部126がインクジェット記録ヘッド120と一体に形成されていると、その突起部126はインクジェット記録ヘッド120と同等の剛性を有しているので、図19(A)、図19(B)で示すように、ゴム製のワイパーブレード130でノズル面124を払拭したときに、その突起部126によってワイパーブレード130が撓まされ、突起部126の根元に付着しているインクNを払拭できない問題があった。
このように、突起部126の根元に付着しているインクNが拭き残されて残留すると、そのインクNは増粘・固化し、更に、その増粘・固化したインクNが堆積して行くと、図19(C)で示すように、ノズル122が、その増粘・固化したインクNによって閉塞されてしまい、吐出不良になってしまう問題があった。
特開2005−125689号公報 特許第3535885号公報 特開2001−277521号公報
そこで、本発明は、回転部材の周面に沿って傾斜配置された液滴吐出ヘッドのノズルから液体を滲み出させても、その液体が装置内へ流れ落ちることがなく、また、そのノズル面を払拭したときの液体の拭き残しを低減できる液滴吐出装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の液滴吐出装置は、回転部材の周面に沿って傾斜配置されるとともに、画像情報に応じて液滴を吐出するノズルを有する液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドのノズルから滲み出された液体により湿潤されたノズル面を払拭して清掃するワイピング部材と、前記ワイピング部材よりも撓みやすい弾性体で構成され、前記ノズルから滲み出された液体が重力によって流れる方向における前記ノズル面の端部に設けられた突起部材と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、傾斜配置された液滴吐出ヘッドのノズルから滲み出された液体が重力によって流れる方向におけるノズル面の端部に、突起部材が設けられているので、重力によって液体が流れて来ても、その突起部材により液体を保持することができる。したがって、その液体が液滴吐出装置内へ流れ落ちることがなく、液滴吐出装置内が、その液体で汚れるおそれがない。
また、その突起部材は、ワイピング部材よりも撓みやすい弾性体で構成されているので、ワイピング部材でノズル面を払拭した際には、そのワイピング部材により突起部材がノズル面から離隔する方向に撓む。したがって、突起部材の根元に残留しやすい液体も払拭・除去することができ、その液体の拭き残しを低減することができる。つまり、これにより、吐出不良の発生を抑制又は防止することができる。
また、請求項2に記載の液滴吐出装置は、請求項1に記載の液滴吐出装置において、前記突起部材が、前記ワイピング部材の払拭方向に沿って設けられていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、ノズルから滲み出された液体を突起部材によって良好に保持することができる。
また、請求項3に記載の液滴吐出装置は、請求項1又は請求項2に記載の液滴吐出装置において、前記突起部材の少なくとも前記ワイピング部材の払拭方向上流側端部にテーパー部が形成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、少なくとも突起部材に対するワイピング部材の払拭開始時における摺動抵抗(応力)を緩和・低減することができる。
また、請求項4に記載の液滴吐出装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液滴吐出装置において、前記突起部材が、前記ノズル面から離隔する方向へ曲折されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、ワイピング部材の払拭時に、突起部材をノズル面から離隔する方向へ撓ませやすくすることができる。
また、請求項5に記載の液滴吐出装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液滴吐出装置において、前記突起部材の前記ノズル面を向く面が、テーパー面とされていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、ワイピング部材の払拭時に、突起部材をノズル面から離隔する方向へ撓ませやすくすることができる。
また、請求項6に記載の液滴吐出装置は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の液滴吐出装置において、前記突起部材の前記ノズル面を向く面又はその裏面に、凹部が形成されていることを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、ワイピング部材の払拭時に、突起部材をノズル面から離隔する方向へ更に撓ませやすくすることができる。
また、請求項7に記載の液滴吐出装置は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の液滴吐出装置において、底面視で、前記突起部材の前記ワイピング部材の払拭方向上流側が、該ワイピング部材の払拭方向下流側よりも前記ノズル面から離隔する方向へ曲折されていることを特徴としている。
請求項7に記載の発明によれば、突起部材の根元に残留しやすい液体をより一層払拭・除去することができる。
また、請求項8に記載の液滴吐出装置は、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の液滴吐出装置において、前記ワイピング部材が、該ワイピング部材の払拭方向に対して斜めに配置され、該払拭方向へ移動しつつ前記液体を重力に逆らう方向へ押し上げることを特徴としている。
請求項8に記載の発明によれば、突起部材で保持した液体を、ワイピング部材が払拭方向へ移動しつつ重力に逆らう方向へ押し上げることができる。したがって、ノズル面の上方側に付着している増粘・固化した液体を溶解することができる。
以上のように、本発明によれば、回転部材の周面に沿って傾斜配置された液滴吐出ヘッドのノズルから液体を滲み出させても、その液体が装置内へ流れ落ちることがなく、また、そのノズル面を払拭したときの液体の拭き残しを低減できる液滴吐出装置を提供することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。図1、図2には本発明に係る液滴吐出装置の一例としてのインクジェット記録装置10の概略構成が示されている。したがって、以下において、液滴吐出ヘッドをインクジェット記録ヘッド20とし、液滴吐出ヘッドによって画像が記録される記録媒体を記録用紙Pとして説明をする。
また、各図において矢印UPで示す方向を上方向とする。更に、インクジェット記録ヘッド20による画像形成時における記録用紙Pの搬送方向又は搬送方向と逆方向を向く面をインクジェット記録ヘッド20の「正面」とし、それと直交する方向である記録用紙Pの幅方向を向く面をインクジェット記録ヘッド20の「側面」とする。したがって、図1、図2ではインクジェット記録ヘッド20の側面が示されている。
図1、図2で示すように、インクジェット記録装置10は、画像が記録される前の記録用紙Pが収容される給紙部12と、この給紙部12から供給された記録用紙Pに画像を記録する画像記録部14と、画像記録部14へ記録用紙Pを搬送する搬送手段16と、画像記録部14によって画像が記録された後の記録用紙Pを収容する排紙部18と、を有している。
画像記録部14は、インクジェット記録ヘッド20を有しており、このインクジェット記録ヘッド20は、複数のノズル22がマトリックス状に形成された(2次元配列された)ノズル面24を有している(図12、図13参照)。このノズル面24は、インクジェット記録装置10での画像記録が想定される記録用紙Pの最大幅と同程度か、又はそれ以上の記録可能領域を有している。
また、インクジェット記録ヘッド20は、後述するように、記録用紙Pを搬送する回転部材としての搬送ドラム30の周面に沿って傾斜配置されており、その搬送方向(矢印A方向)下流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に並設されている。
なお、このインクジェット記録ヘッド20は、サーマル方式や圧電方式等の公知の手段によって、インク滴が吐出されるように構成されており、そのインクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、各種インクが使用可能である。また、インクジェット記録装置10には、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kにインクを供給するためのインクタンク26Y〜26Kが配設されている。
このように本実施形態に係るインクジェット記録ヘッド20は、搬送ドラム30の周面に沿って傾斜配置されるため、後述するように、ノズル22からインクNを滲み出したときには、そのインクNは重力の作用により下方に流れる。したがって、以下において、ノズル面24の記録用紙Pの搬送方向における中央位置24Aから、そのインクNの流れる方向側をノズル面24における「下流側」とし、その反対方向側をノズル面24における「上流側」とする(図4参照)。
一方、図1、図2で示すように、給紙部12中の記録用紙Pは、ピックアップローラー28によって1枚ずつ取り出され、搬送ローラー対32によって画像記録部14へ送られるようになっている。そして、インクジェット記録装置10に設けられる搬送手段16には、記録用紙Pの印刷面(表面)をインクジェット記録ヘッド20に対面させるための回転部材としての搬送ドラム30が備えられている。
この搬送ドラム30は、図1、図2で示す矢印A方向(図示の時計回り方向)に所定の速度で回転するように構成されるとともに、その周面の所定位置には、記録用紙Pの搬送方向下流側端部を把持する把持手段としてのグリッパー(図示省略)が備えられている。そして更に、搬送ドラム30の周面は、記録用紙Pが静電的吸着、或いは吸引や粘着などの非静電的吸着によって保持されるように構成されている。
また、搬送ドラム30の下方には、反転部34が設けられており、両面印刷するときには、複数の搬送ローラー対36により、記録用紙Pが搬送されて、再度インクジェット記録ヘッド20へ供給されるようになっている。そして、排紙部18への搬送路の所定位置にも、複数の搬送ローラー対38が配設されている。
なお、図示しないが、このインクジェット記録装置10には、画像信号に応じてインク滴の吐出タイミングと使用するノズル22を決定し、そのノズル22に駆動信号を印加するインクジェット記録ヘッド20の制御手段と、インクジェット記録装置10全体の動作を制御するシステム制御手段が備えられている。
また、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kには、回復装置としてのメンテナンスユニット40Y〜40Kが各色毎に備えられている。各メンテナンスユニット40Y〜40Kは、ラック・ピニオン等の移動手段(図示省略)により、印刷時における待機位置と、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kをメンテナンスする実行位置(図2参照)との間を(記録用紙Pの幅方向に)移動可能に構成されている。
そして、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kは、各メンテナンスユニット40Y〜40Kによってメンテナンスされる際には、所定高さ上昇し、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面24に対して、後述するキャップ44をそれぞれ対向配置できるように構成されている。つまり、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kは、ヘッドホルダー42(図3等参照)によって保持され、メンテナンスユニット40Y〜40Kによる回復動作等が実行可能なように、略上下方向に移動可能(昇降可能)に構成されている。
メンテナンスユニット40は、図3で示すように、ノズル面24を被覆することで、ノズル22内におけるインクの乾燥を防止したり、ノズル面24(ノズル22)を保護する各色毎のキャップ44と、キャップ44を略上方向に付勢する付勢部材としてのコイルバネ48と、各色毎にインクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面24を払拭(ワイピング)するワイピング部材としてのワイパーブレード50と、キャップ44内を負圧にする吸引ポンプ(図示省略)と、ワイパーブレード50を記録用紙Pの幅方向へ移動させる移動機構52等を有している。
移動機構52は、例えば正逆両方向に回転駆動可能な駆動源としてのモーター(図示省略)と、モーターからの回転駆動力がギア(図示省略)を介して伝達されるボールネジ54等で構成され、このボールネジ54が、ワイパーブレード50のブレードホルダー56に螺合されている。したがって、モーターの正逆両方向への回転によりボールネジ54が正逆両方向に回転し、ワイパーブレード50が、図示の矢印W方向(記録用紙Pの幅方向)に往復移動できる構成である。
なお、キャップ44の周縁部(上面)には、弾性体で構成されたリブ部46が一体に設けられており、インクジェット記録ヘッド20に対するキャッピング時に、このリブ部46が、2次元配列されたノズル22周辺のノズル面24に密着することにより、密閉空間を形成するようになっている。
また、図5で示すように、ワイパーブレード50の横幅D1は、記録用紙Pの搬送方向におけるノズル面24の幅D2よりも大きく形成されており、ノズル面24に対する払拭(ワイピング)時、ワイパーブレード50の両端部は、ノズル面24より外方側へ張り出すようになっている。
また、ワイパーブレード50は、インクの浸漬に強いHNBR(水素化ニトリルゴム)やシリコーンゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)などのゴム部材やスチレン系、オレフィン系、ポリエステル系などの熱可塑性エラストマー等の弾性体で構成されており、本実施例に係るワイパーブレード50は、硬度75°のHNBRで構成されている。そして、このワイパーブレード50は、ブレードホルダー56の移動に伴い、各色毎のインクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面24に所定の圧力で(撓んで)摺接するように構成されている。
また、各色のインクジェット記録ヘッド20Y〜20Kは、搬送ドラム30の周面に対して、それぞれ同じ距離だけ離隔するように配置されている。つまり、上記したように、各インクジェット記録ヘッド20は、搬送ドラム30の周面に沿って傾斜配置されており、図示の側面視で、シアン(C)及びブラック(K)のインクジェット記録ヘッド20C、20Kが左下がりに、イエロー(Y)及びマゼンタ(M)のインクジェット記録ヘッド20Y、20Mが右下がりに、それぞれ傾斜配置されている。
したがって、図3〜図6で示すように、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20K(図4、図5では例としてインクジェット記録ヘッド20Kのみ示す)のノズル22からインクNを滲み出したときに、そのインクNが重力の作用によって流れる方向であるノズル面24の下流側端部(インクジェット記録ヘッド20の正面側)には、その流れて来たインクNを保持するために、ノズル面24から略下方に向けて所定長さT突出した板状の突起部材60が、インクジェット記録ヘッド20の長手方向(記録用紙Pの幅方向)全長に亘って(ワイパーブレード50の払拭方向に沿って)取り付けられている。
この突起部材60は、ワイパーブレード50よりも撓みやすく、かつインクの浸漬に強い可撓性弾性体で構成されている。すなわち、この突起部材60は、HNBR(水素化ニトリルゴム)やシリコーンゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)などのゴム部材で構成されており、その硬度は例えば10°〜60°とされている。
本実施例に係る突起部材60は、硬度30°のシリコーンゴムで構成されており、ワイパーブレード50のノズル面24に対する払拭(ワイピング)時に、そのノズル面24から離隔する方向にワイパーブレード50によって撓まされ、そのワイパーブレード50の払拭方向への移動を許容するようになっている(図5、図6参照)。
なお、突起部材60の突出長さ(インクジェット記録ヘッド20のノズル面24から略下方に向かって突出している長さ)Tは0.02mm以上とされている。また、突起部材60の突出長さTの上限は、インクジェット記録ヘッド20が、搬送ドラム30で搬送されて来た記録用紙Pに対して印字可能となる位置に配置されたときに、記録用紙Pの印刷面(表面)に接触しない程度の長さである。
また、図3、図6で示すように、この突起部材60の先端部(下端部)で、ワイパーブレード50の払拭方向上流側には(図3では払拭方向下流側にも)、斜めに切り欠かれたようなテーパー部62が形成されている。このテーパー部62の水平方向に対する傾斜角度θ1は、例えばθ1=15°〜60°とされている。そして、このテーパー部62の上方側のエッジ62Aとワイパーブレード50の先端部(先端面)50Aとの間には、所定のクリアランスL1が設けられている。
このようなテーパー部62を設けることにより、ワイパーブレード50が払拭方向へ移動を開始し、その先端部50Aが最初に突起部材60に当接したときに、その摺動抵抗(応力)が緩和・低減される構成である。つまり、このようなテーパー部62が突起部材60に形成されていないと、ワイパーブレード50が突起部材60の先端部(端面)に当接したときに、突起部材60及びワイパーブレード50に大きな負荷が掛かり、ワイパーブレード50の払拭面50Bが傷付いたり、突起部材60がインクジェット記録ヘッド20から剥離してしまうおそれがある。
したがって、少なくともワイパーブレード50の払拭方向上流側における突起部材60の先端部(下端部)にテーパー部62を形成し、ワイパーブレード50がスムーズに払拭移動ができるようにして、その払拭安定性を高めるようにしている。なお、ワイパーブレード50の払拭方向下流側における突起部材60の先端部(下端部)にもテーパー部62を形成し、ワイパーブレード50が突起部材60から離隔する際の摺動抵抗(応力)も緩和・低減される構成としてもよい。
以上のような構成の第1実施例の突起部材60を備えたインクジェット記録装置10において、次にその作用(主にメンテナンス動作)について説明する。まず、ピックアップローラー28及び搬送ローラー対32により、記録用紙Pを搬送ドラム30の周面上に供給する。搬送ドラム30の周面上に供給され、その搬送ドラム30に吸着保持された記録用紙Pは、インクジェット記録ヘッド20の記録位置へ供給され、その印刷面に画像が記録される。そして、その画像記録終了後、記録用紙Pは搬送ドラム30から剥離され、搬送ローラー対38によって排紙部18へ搬送される。
ここで、吸引回復動作の実施指令がなされ、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kをメンテナンス(吸引回復動作)する際には、まず、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが、矢印H方向(図2参照)へ所定高さ上昇移動し、搬送ドラム30の周面から所定距離離隔する。これにより、搬送ドラム30の周面とインクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面24との間に、メンテナンスユニット40が進入可能な空隙が形成される。
その後、メンテナンスユニット40を、その空隙に進入させ、インクジェット記録ヘッド20をメンテナンスユニット40のキャップ44に接近する方向に所定量下降移動させる。このとき、キャップ44は、コイルバネ48によって略上方に向かって付勢されているので、キャップ44のリブ部46がインクジェット記録ヘッド20のノズル面24に密着し、そのノズル面24に形成されているノズル22全体(記録用紙Pの幅方向における全域)が被覆される。
こうして、キャップ44がノズル面24にキャッピングされたら(ノズル22全体を被覆したら)、インク吸引等の回復動作を実行する。すなわち、吸引ポンプによりキャップ44内を負圧にして、ノズル22内のインクを吸引する。なお、吸引回復動作が終了したら、インクジェット記録ヘッド20が再び上昇し、キャップ44がノズル面24から離隔する(キャッピングが解除される)。
続いて、図3で示すように、ワイパーブレード50によるワイピング可能位置までインクジェット記録ヘッド20を下降移動させ、インクジェット記録ヘッド20の所定のノズル22からインクNを所定時間滲み出させる。インクNを滲み出させる滲出手段としては、例えばインクジェット記録ヘッド20に、ノズル22からインク滴が吐出しない程度にエネルギーを与える、例えば圧電素子(図示省略)を駆動させる手段や、インクタンク26から正圧を付与し、インクジェット記録ヘッド20内のインクを加圧する手段等が考えられる。
ノズル22からインクNが滲み出されると、インクジェット記録ヘッド20は、搬送ドラム30の周面に沿って傾斜配置されているので、滲み出されたインクNは重力の作用によってノズル面24における下流側(ノズル面24の下方側)へ流れる。ここで、ノズル面24の下流側端部(インクジェット記録ヘッド20の正面側)には、略下方に向かって所定長さT突出する突起部材60が取り付けられているため、ノズル面24を下方に向かって流れて来たインクNは、その突起部材60によって良好に保持される。
したがって、ノズル面24を下方に向かって流れて来たインクNが、インクジェット記録装置10内に流れ落ちることはなく、インクジェット記録装置10内が、そのインクNによって汚れるおそれがない。こうして、ノズル面24がインクNによって湿潤されたら、図6で示すように、ワイパーブレード50を払拭方向(矢印W1方向)へ移動させる。
すると、ワイパーブレード50は、その払拭面50Bがノズル面24によって撓まされ、所定圧でノズル面24に摺接するが、このとき既に、ノズル22周辺(ノズル面24)に残留していた不要インク(増粘・固化したインクや気泡を抱き込んでいるインクを含む)やゴミ(異物)等は、インクNによって溶解されている。したがって、その不要インクやゴミ(異物)等は、ワイパーブレード50の移動に伴って払拭され、ノズル面24から除去される。
また、ワイパーブレード50が払拭方向へ移動を開始したとき、ワイパーブレード50の横幅D1は、記録用紙Pの搬送方向におけるノズル面24の幅D2よりも大きいため、ワイパーブレード50の一方(突起部材60側)の端部50Cは、まず突起部材60のテーパー部62に当接する。ここで、テーパー部62の上方側のエッジ62Aとワイパーブレード50の先端部(先端面)50Aとの間には、所定のクリアランスL1が設けられている。
したがって、ワイパーブレード50の突起部材60に対する摺動抵抗(応力)が緩和・低減されている。つまり、このようなテーパー部62が突起部材60に形成されていない場合では、ワイパーブレード50が突起部材60に当接したときに、突起部材60及びワイパーブレード50に大きな負荷が掛かり、ワイパーブレード50の払拭面50Bが傷付いたり、突起部材60がインクジェット記録ヘッド20から剥離してしまう懸念がある。
しかし、この突起部材60にはテーパー部62が形成されているため、ワイパーブレード50はスムーズに払拭移動でき、その払拭安定性を高めることができる。なお、このテーパー部62は、ワイパーブレード50の払拭方向下流側にも形成されており、ワイパーブレード50が、突起部材60から離隔する際の摺動抵抗(応力)も緩和・低減されるようになっている。
また、図5で示すように、ワイパーブレード50の横幅D1は、記録用紙Pの搬送方向におけるノズル面24の幅D2よりも大きいため、ワイパーブレード50の端部50Cは、突起部材60をノズル面24から離隔する方向へ撓ませつつ摺接することになる。したがって、突起部材60の根元に残留しているインクNも、ワイパーブレード50によって払拭・除去され、その根元に残留して固化するインクNの量が従来よりも低減される。よって、その残留インクNにより、ノズル22が閉塞されるような不具合はなく、ノズル22において、吐出不良の発生を抑制又は防止することができる。
こうして、ノズル面24全体をワイパーブレード50によって払拭(ワイピング)したら、インクジェット記録ヘッド20が、ワイパーブレード50にノズル面24及び突起部材60が接触しない所定高さまで上昇し、そのワイパーブレード50がモーターの逆回転駆動により復帰移動する。つまり、ボールネジ54が逆回転し、ブレードホルダー56が復路移動して、次のワイピング動作までワイパーブレード50が待機する状態となる。
そして、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kに対するメンテナンスが終了したら、メンテナンスユニット40を元の待機位置まで移動させ、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kを印字可能な位置まで、搬送ドラム30の周面に向かって下降移動させる。これにより、印字開始までの動作が全て完了し、再度印刷可能状態となる。
次に、第2実施例の突起部材64について説明する。この突起部材64は、図7で示すように、その先端部(下端部)が予めノズル面24から離隔する方向に曲折形成されている。すなわち、この突起部材64の先端部(下端部)には、ノズル面24から離隔する方向に所定の傾斜角度θ2(突起部材64の突出長さTに依存するが、例えばθ2=20°〜85°の範囲が適当)が付けられている。このような構成にすると、ワイパーブレード50によるノズル面24の払拭(ワイピング)時に、突起部材64をノズル面24から離隔する方向に撓ませやすくなる。
次に、第3実施例の突起部材66について説明する。この突起部材66は、図8で示すように、第1実施例の突起部材60及び第2実施例の突起部材64よりも板厚が厚く形成され、そのノズル面24を向く面が、所定の傾斜角度θ3(突起部材66の突出長さTに依存するが、例えばθ3=20°〜85°の範囲が適当)のテーパー面66Aとされている。このような構成にしても、ワイパーブレード50によるノズル面24の払拭(ワイピング)時に、突起部材66をノズル面24から離隔する方向に撓ませやすくなる。
なお、この突起部材66は、第1実施例の突起部材60及び第2実施例の突起部材64に比べて、へたらない(経時劣化が少ない)利点がある。また、第3実施例の突起部材66のテーパー面66Aの傾斜角度θ3は、第2実施例の突起部材64の傾斜角度θ2と同等にしてもよいし、相違させてもよい。何れにしても、ノズル面24から離隔する方向へ撓ませやすい構成になっていればよい。
また、図9で示すように、第1実施例の突起部材60のノズル面24を向く面60Aの根元に、側面視略「V」字型形状の凹部61を形成してもよい。このような構成にすれば、ワイパーブレード50によるノズル面24の払拭(ワイピング)時に、突起部材60をノズル面24から離隔する方向により一層撓ませやすくなる。なお、この凹部61は、図10(A)で示すように、突起部材60のノズル面24を向く面60Aとは反対側の面である裏面60Bに形成しても同様である。
また、図10(B)で示すように、第2実施例の突起部材64のノズル面24を向く面64Aの根元に、側面視略「V」字型形状の凹部65を形成してもよい。更に、図10(C)で示すように、第3実施例の突起部材66のノズル面24を向くテーパー面66Aとは反対側の面である裏面66Bに、側面視略「V」字型形状の凹部67を形成してもよい。
何れにしても、このような構成にすれば、ワイパーブレード50によるノズル面24の払拭(ワイピング)時に、突起部材64、66をノズル面24から離隔する方向により一層撓ませやすくなる。なお、凹部61、65、67の形状は、図示の側面視略「V」字型形状に限定されるものではなく、例えば側面視略円弧形状等にしてもよい。
次に、第4実施例の突起部材68について説明する。この突起部材68は、図11、図12で示すように、底面視でワイパーブレード50の払拭方向上流側における所定領域Eが、その所定領域Eを除くワイパーブレード50の払拭方向下流側よりもノズル面24から離隔する方向へ所定の傾斜角度θ4(後述するクリアランスL2、後述するオーバーラップ量L3、所定領域Eの大きさに依存するが、例えばθ4=1°〜45°の範囲が適当)で拡開されている。
つまり、突起部材68における所定領域Eのノズル面24を向く面は、底面視で傾斜角度θ4とされたテーパー部68Aとされている。そして、ワイパーブレード50の払拭方向最上流側におけるテーパー部68Aのエッジ68Bとワイパーブレード50の端部(端面)50Cとの間には、所定のクリアランスL2が形成されている。
また、ワイパーブレード50の横幅D1が記録用紙Pの搬送方向におけるノズル面24の幅D2よりも大きくされていることから、テーパー部68Aを除く突起部材68とワイパーブレード50の端部50Cとは所定量L3オーバーラップしている。したがって、ワイパーブレード50は、ノズル面24に対してワイピング動作を開始したとき(直後)には、突起部材68に接触せず、その払拭方向への移動に従って徐々に突起部材68に接触する構成である。
このような構成にすると、ワイパーブレード50の端部50Cが、突起部材68をノズル面24から離隔する方向へ撓ませつつ摺接した際、その突起部材68の根元に残留しているインクNを、より一層払拭・除去することができる。したがって、突起部材68の根元に残留して固化するインクNの量が極めて低減され、その残留インクNにより、ノズル22が閉塞されるような不具合の発生、即ちノズル22における吐出不良の発生をより一層抑制又は防止することができる。
なお、このノズル面24の所定領域Eに相当する部位には、底面視略三角形状のダミーブロック58が設けられている。このダミーブロック58は、ノズル22がマトリックス状に形成された底面視平行四辺形状のノズルブロック24Bを記録用紙Pの幅方向へ並べてノズル面24を構成しているために、そのノズル面24の両端部に設けられるもので、当然ながらノズル22は形成されていない。
したがって、インクジェット記録ヘッド20が搬送ドラム30の周面に沿って傾斜配置されていても、突起部材68のテーパー部68AにはインクNが流れて来ることがない。つまり、突起部材68にテーパー部68Aが形成される構成であっても、ノズル22から滲み出されて流れて来たインクNを、その突起部材68で保持することができ、インクジェット記録装置10内にインクNが流れ落ちないようにすることができる。
また、上記第4実施例においては、ワイパーブレード50を払拭方向(記録用紙Pの幅方向)に対して直交する垂直姿勢で移動させているが、図13で示すように、その払拭方向に対して、所定角度傾斜させた傾斜姿勢で移動させるようにしてもよい。この場合の傾斜角度θ5は、ワイパーブレード50の突起部材68側の端部50Cが、反対側の端部50Dよりも先にノズル面24に進入するような角度とされていればよく、例えばθ5=10°〜45°の範囲が適当とされる。
このような構成にすれば、突起部材68に保持され、突起部材68側に貯留したインクNを、ワイパーブレード50が払拭方向に移動しつつノズル面24における上流側へ(重力に逆らって)押し上げることができるので、ノズル22周辺(ノズル面24)、特に上流側におけるノズル22周辺に残留している不要インクやゴミ(異物)等を、インクNによって溶解することができ、ワイパーブレード50で払拭・除去することができる。したがって、ノズル面24に不要インクやゴミ(異物)等をより一層残留させないようにできる。
次に、参考例について説明する。上記第1実施例〜第4実施例では、突起部材60〜68をインクNが重力の作用で流れるノズル面24における下流側端部にだけ設けたが、図14〜図16で示すように、ノズル面24における上流側端部にも突起部材60〜68を設けると、次のような効果が得られる。なお、説明の便宜上、以下においては突起部材60を設けた場合について説明する。
すなわち、インクジェット記録ヘッド20の両方の正面(ノズル面24における上流側端部及び下流側端部)に突起部材60を設けると、図14で示すように、搬送ドラム30によって搬送されて来た記録用紙Pにインク滴を吐出して印字した際に発生するインクミストNmは、突起部材60の内方側を浮遊してノズル面24に付着することになる。したがって、インクミストNmが飛散して、インクジェット記録装置10内を汚すような不具合の発生を防止することができる。
また、図15で示すように、搬送ドラム30によって搬送されて来た記録用紙Pが、その一部を浮かせて搬送されて来た場合には、突起部材60により、その浮いている部位を搬送ドラム30側へ押さえ付けることができる。したがって、その記録用紙Pの浮いている部位が、ノズル面24を摺擦するような不具合の発生を防止することができる。つまり、突起部材60により、ノズル面24を保護することができる。なお、この場合、突起部材60は、記録用紙Pの搬送方向上流側だけに設けられていても有効となるが、記録用紙Pの搬送方向上流側及び下流側の両方に設けられている方が、より効果的となるので好ましい。
更に、図16で示すように、搬送ドラム30によって搬送されて来た記録用紙Pの搬送方向下流側端部が折れ曲がって浮いている場合には、突起部材60により、その記録用紙Pがインクジェット記録ヘッド20のノズル面24直下へ供給されないようにできる。したがって、その記録用紙Pの折れ曲がって浮いている搬送方向下流側端部が、ノズル面24を摺擦するような不具合の発生を防止することができる。つまり、この場合も、突起部材60により、ノズル面24を保護することができる。また、この場合、突起部材60は、少なくとも記録用紙Pの搬送方向上流側だけに設けられていれば有効となる。
以上、本発明に係る実施例としての突起部材60〜68について説明したが、本発明は、図示の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計可能なものである。例えば、図示の突起部材60には、ワイパーブレード50の払拭方向下流側にもテーパー部62が形成されているが、このテーパー部62は少なくとも払拭方向上流側に形成されていればよい。
また、ブレードホルダー56を往復移動させる移動機構52も、図示のボールネジ54に限定されるものではなく、図示しないラック・ピニオンや、無端ベルト等、任意の構成を採用して構わない。また、ノズル22からインクNを滲み出させる滲出手段としては、吸引ポンプによりノズル22内のインクを吸引する手段としてもよい。
更に、本実施形態では、回転部材を、記録用紙Pを搬送する搬送ドラム30としたが、回転部材は、中間転写ドラムとされた場合でも同様である。また、本実施形態では、メンテナンスユニット40が記録用紙Pの幅方向に移動する構成としたが、メンテナンスユニット40は固定とし、インクジェット記録ヘッド20が記録用紙Pの幅方向に移動する構成としてもよい。
また、本実施形態では、液滴吐出装置として、インクジェット記録装置10の場合について説明したが、本発明に係る液滴吐出装置は、インクジェット記録装置10に限定されるものではなく、液体を用いて記録を行う液滴吐出装置全般に対して適用可能であることは言うまでもない。
インクジェット記録装置の印刷時の構成を示す概略側面図 インクジェット記録装置のメンテナンス時の構成を示す概略側面図 インクジェット記録ヘッドのメンテナンス時の構成を示す概略正面図 第1実施例の突起部材の作用を示す概略側面図 ワイパーブレードがノズル面を払拭したときの第1実施例の突起部材の作用を示す概略側面図 ワイパーブレードがノズル面を払拭したときの第1実施例の突起部材の作用を示す概略正面図 第2実施例の突起部材の作用を示す概略側面図 第3実施例の突起部材の作用を示す概略側面図 第1実施例の突起部材に凹部を設けた場合を示す概略側面図 (A)第1実施例の突起部材に凹部を設けた場合を示す概略側面図、(B)第2実施例の突起部材に凹部を設けた場合を示す概略側面図、(C)第3実施例の突起部材に凹部を設けた場合を示す概略側面図 第4実施例の突起部材の作用を示す概略側面図 ワイパーブレードがノズル面を払拭するときの第4実施例の突起部材の作用を示す概略底面図 傾斜姿勢とされたワイパーブレードがノズル面を払拭するときの作用を示す概略底面図 搬送ドラムによって記録用紙を搬送して来たときの突起部材の作用を示す概略側面図 搬送ドラムによって記録用紙を搬送して来たときの突起部材の作用を示す概略側面図 搬送ドラムによって記録用紙を搬送して来たときの突起部材の作用を示す概略側面図 従来のインクジェット記録ヘッドのノズルからインクを滲み出した様子を示す概略側面図 (A)ノズル面に突起部が形成された従来のインクジェット記録ヘッドのノズルからインクを滲み出した様子を示す概略側面図、(B)ノズル面に突起部が形成された従来のインクジェット記録ヘッドのノズルからインクを滲み出した様子を示す概略底面図 ノズル面に突起部が形成された従来のインクジェット記録ヘッドのノズル面をワイパーブレードで払拭したときの様子を示す概略側面図
符号の説明
10 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
20 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
22 ノズル
24 ノズル面
30 搬送ドラム(回転部材)
40 メンテナンスユニット
50 ワイパーブレード(ワイピング部材)
52 移動機構
56 ブレードホルダー
58 ダミーブロック
60 突起部材
62 テーパー部
64 突起部材
66 突起部材
68 突起部材
N インク(液体)
P 記録用紙(記録媒体)

Claims (8)

  1. 回転部材の周面に沿って傾斜配置されるとともに、画像情報に応じて液滴を吐出するノズルを有する液滴吐出ヘッドと、
    前記液滴吐出ヘッドのノズルから滲み出された液体により湿潤されたノズル面を払拭して清掃するワイピング部材と、
    前記ワイピング部材よりも撓みやすい弾性体で構成され、前記ノズルから滲み出された液体が重力によって流れる方向における前記ノズル面の端部に設けられた突起部材と、
    を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記突起部材は、前記ワイピング部材の払拭方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記突起部材の少なくとも前記ワイピング部材の払拭方向上流側端部にテーパー部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記突起部材は、前記ノズル面から離隔する方向へ曲折されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記突起部材の前記ノズル面を向く面が、テーパー面とされていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記突起部材の前記ノズル面を向く面又はその裏面に、凹部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
  7. 底面視で、前記突起部材の前記ワイピング部材の払拭方向上流側が、該ワイピング部材の払拭方向下流側よりも前記ノズル面から離隔する方向へ曲折されていることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記ワイピング部材は、該ワイピング部材の払拭方向に対して斜めに配置され、該払拭方向へ移動しつつ前記液体を重力に逆らう方向へ押し上げることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
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